JPH0989720A - 光学系の結像評価装置 - Google Patents
光学系の結像評価装置Info
- Publication number
- JPH0989720A JPH0989720A JP7267866A JP26786695A JPH0989720A JP H0989720 A JPH0989720 A JP H0989720A JP 7267866 A JP7267866 A JP 7267866A JP 26786695 A JP26786695 A JP 26786695A JP H0989720 A JPH0989720 A JP H0989720A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light source
- optical system
- point light
- fourier transform
- light sources
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Image Processing (AREA)
- Image Analysis (AREA)
- Complex Calculations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 結像光学系による物体像の強度分布を高速,
高精度に求め、該結像光学系の性能を容易にかつ高精度
に求めることのできる光学系の結像評価装置を得るこ
と。 【解決手段】 光源,物体そして結像光学系に関する各
種のデータを格納した記憶手段と、該光源を複数の点光
源に分割し、該複数の点光源からの光束で該物体の所定
面上における強度分布を求める中央処理手段と、そこか
らの演算結果を出力する出力手段とを有し、中央処理手
段は該結像光学系の瞳面上にできた該光源の像を該瞳の
分割法と同じ等間隔矩形格子状に分割し、該分割像を光
源面に逆投影したときに得られるように該光源を分割
し、該分割して得られた個々の点光源の位置に対応した
該物体のフーリエ変換を、ある特定の位置にある点光源
に対して求めた該物体のフーリエ変換と、個々の光源の
位置に応じて該物体のフーリエ変換面において位置ずら
しを行なうことにより代替し、求めたこと。
高精度に求め、該結像光学系の性能を容易にかつ高精度
に求めることのできる光学系の結像評価装置を得るこ
と。 【解決手段】 光源,物体そして結像光学系に関する各
種のデータを格納した記憶手段と、該光源を複数の点光
源に分割し、該複数の点光源からの光束で該物体の所定
面上における強度分布を求める中央処理手段と、そこか
らの演算結果を出力する出力手段とを有し、中央処理手
段は該結像光学系の瞳面上にできた該光源の像を該瞳の
分割法と同じ等間隔矩形格子状に分割し、該分割像を光
源面に逆投影したときに得られるように該光源を分割
し、該分割して得られた個々の点光源の位置に対応した
該物体のフーリエ変換を、ある特定の位置にある点光源
に対して求めた該物体のフーリエ変換と、個々の光源の
位置に応じて該物体のフーリエ変換面において位置ずら
しを行なうことにより代替し、求めたこと。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学系の結像評価装
置に関し、特に光学設計された結像光学系の性能を物体
像の強度分布を求めて評価する際に好適なものである。
置に関し、特に光学設計された結像光学系の性能を物体
像の強度分布を求めて評価する際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆる部分的コヒーレント
な結像光学系としては顕微鏡、各種プロジェクター、半
導体露光装置などがある。これらの結像光学系の設計、
あるいは光学性能評価の手段として部分的コヒーレント
の照明下での物体像の強度分布を計算で求める方法が知
られている。殊に半導体露光装置において、このような
計算手段はその設計,評価に欠かせないものとなってお
り、また半導体生産工場においても、その最適露光条件
の設定に使用され、歩留まり向上に役立たさせている。
な結像光学系としては顕微鏡、各種プロジェクター、半
導体露光装置などがある。これらの結像光学系の設計、
あるいは光学性能評価の手段として部分的コヒーレント
の照明下での物体像の強度分布を計算で求める方法が知
られている。殊に半導体露光装置において、このような
計算手段はその設計,評価に欠かせないものとなってお
り、また半導体生産工場においても、その最適露光条件
の設定に使用され、歩留まり向上に役立たさせている。
【0003】これらの計算に使われる基本的な解析式と
してよく知られているものに、H.H.Hopkins の式と、近
年M.Yeung によって用いられた式がある。以前はH.H.Ho
pkins の式による手法が主流であったが、最近ではFF
T(高速フーリエ変換)のより一層の高速化などにより
フーリエ変換を多用するM.Yeung の手法がその高速性の
故に広く使われるようになり、市販のソフトウェアもこ
の手法を採用している。
してよく知られているものに、H.H.Hopkins の式と、近
年M.Yeung によって用いられた式がある。以前はH.H.Ho
pkins の式による手法が主流であったが、最近ではFF
T(高速フーリエ変換)のより一層の高速化などにより
フーリエ変換を多用するM.Yeung の手法がその高速性の
故に広く使われるようになり、市販のソフトウェアもこ
の手法を採用している。
【0004】図7は従来より一般的に用いられている部
分的コヒーレントな光学系全体の断面図である。この光
学系の特徴として、光源28が面光源であると仮定した
とき、光源面28はコンデンサーレンズ29の前側焦点
面に位置しているので、光源面28上の一点から出射し
た光は物体30を照明する時点で平面波になっているこ
と、さらに物体面30上に物体(これも平面物体とす
る)が存在しない場合には結像レンズ31の後側焦点面
28の像が結像することの二点が挙げられる。
分的コヒーレントな光学系全体の断面図である。この光
学系の特徴として、光源28が面光源であると仮定した
とき、光源面28はコンデンサーレンズ29の前側焦点
面に位置しているので、光源面28上の一点から出射し
た光は物体30を照明する時点で平面波になっているこ
と、さらに物体面30上に物体(これも平面物体とす
る)が存在しない場合には結像レンズ31の後側焦点面
28の像が結像することの二点が挙げられる。
【0005】また、この結像レンズ31の後側焦点面3
2に不図示の開口絞りが設置されているので、ここを結
像レンズ31の射出瞳と考えることができ、そこに結像
した光源はH.H.Hopkins が導入した有効光源と考えられ
る。
2に不図示の開口絞りが設置されているので、ここを結
像レンズ31の射出瞳と考えることができ、そこに結像
した光源はH.H.Hopkins が導入した有効光源と考えられ
る。
【0006】さらに、物体照明光が平面波であることか
ら、この射出瞳面32は物体面30のフーリエ変換面と
もなっている。
ら、この射出瞳面32は物体面30のフーリエ変換面と
もなっている。
【0007】M.Yeung の手法とは、光源面上の各点がイ
ンコヒーレントであると仮定して各点毎の物体像強度分
布を算出し、その総和として光源全体の強度分布とする
というものであり、次の式で全体の強度分布I(x,
y)が与えられる。(Proc.Kodak Microelectronics Sem
inar INTERFACE'85,115(1986))
ンコヒーレントであると仮定して各点毎の物体像強度分
布を算出し、その総和として光源全体の強度分布とする
というものであり、次の式で全体の強度分布I(x,
y)が与えられる。(Proc.Kodak Microelectronics Sem
inar INTERFACE'85,115(1986))
【0008】
【数1】 ここで、A(ξ′,η′)は光源面28における強度分
布、Fa(f,g)は評価する物体の射出瞳面32にお
けるフーリエ変換で、(f,g)は空間周波数である。
またP(ξ,η)は瞳函数、(p,q)は(ξ′,
η′)にある点光源が物体を照明するときの光の進行方
向を表す方向余弦のx′,y′成分、λは波長、zは射
出瞳32と像面33との距離である。
布、Fa(f,g)は評価する物体の射出瞳面32にお
けるフーリエ変換で、(f,g)は空間周波数である。
またP(ξ,η)は瞳函数、(p,q)は(ξ′,
η′)にある点光源が物体を照明するときの光の進行方
向を表す方向余弦のx′,y′成分、λは波長、zは射
出瞳32と像面33との距離である。
【0009】(1)式中、物体のフーリエ変換 Fa(f-p/
λ,g-q/λ)は方向余弦(p,q)を通して光源各点の
位置(ξ′,η′)に依存しているために各点光源に対
して物体のフーリエ変換を計算する必要がある。ここ
で、評価に用いられる物体が三角形,四角形,円形な
ど、解析的にフーリエ変換の式が求められる図形の組合
せとすると、その式から物体のフーリエ変換を計算する
ことができる。この方法を以後、解析的フーリエ変換と
呼び、その計算過程を図8に示す。
λ,g-q/λ)は方向余弦(p,q)を通して光源各点の
位置(ξ′,η′)に依存しているために各点光源に対
して物体のフーリエ変換を計算する必要がある。ここ
で、評価に用いられる物体が三角形,四角形,円形な
ど、解析的にフーリエ変換の式が求められる図形の組合
せとすると、その式から物体のフーリエ変換を計算する
ことができる。この方法を以後、解析的フーリエ変換と
呼び、その計算過程を図8に示す。
【0010】図8ではステップ34で光源を分割、保持
し、ステップ35で瞳函数を算出し、ステップ36で点
光源の位置を抽出する。ステップ37で物体を構成する
要素図形を一つ抽出し、ステップ38で要素図形のフー
リエ変換を解析的にまたは解析的フーリエ変換により算
出し、ステップ39で要素図形が残っているかを判断す
る。ステップ40で点光源による強度分布を算出し、ス
テップ41で点光源が残っているかを判断し、ステップ
42で物体像の強度分布を算出している。
し、ステップ35で瞳函数を算出し、ステップ36で点
光源の位置を抽出する。ステップ37で物体を構成する
要素図形を一つ抽出し、ステップ38で要素図形のフー
リエ変換を解析的にまたは解析的フーリエ変換により算
出し、ステップ39で要素図形が残っているかを判断す
る。ステップ40で点光源による強度分布を算出し、ス
テップ41で点光源が残っているかを判断し、ステップ
42で物体像の強度分布を算出している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この解析的フーリエ変
換では多くの図形が組み合わされた物体の場合、一つ一
つの図形に対してそのフーリエ変換の解析式を用いた計
算が必要となり、物体形状が複雑になると要素図形の数
が増すことにより光源の分割数を粗くしても計算時間が
かかるという問題があった。
換では多くの図形が組み合わされた物体の場合、一つ一
つの図形に対してそのフーリエ変換の解析式を用いた計
算が必要となり、物体形状が複雑になると要素図形の数
が増すことにより光源の分割数を粗くしても計算時間が
かかるという問題があった。
【0012】図9は物体のフーリエ変換をFFTを用い
て計算する場合のフローチャートである。図9ではステ
ップ43で光源を分割、保持し、ステップ44で瞳函数
を算出し、ステップ45で点光源の位置を抽出し、ステ
ップ46で物体のフーリエ変換をFFTにより算出し、
ステップ47で点光源による強度分布を算出し、ステッ
プ48で点光源が残っているかを判断し、ステップ49
で物体像の強度分布を算出している。
て計算する場合のフローチャートである。図9ではステ
ップ43で光源を分割、保持し、ステップ44で瞳函数
を算出し、ステップ45で点光源の位置を抽出し、ステ
ップ46で物体のフーリエ変換をFFTにより算出し、
ステップ47で点光源による強度分布を算出し、ステッ
プ48で点光源が残っているかを判断し、ステップ49
で物体像の強度分布を算出している。
【0013】図9に示すフローチャートに基づいて演算
する場合において、複雑な形の物体では十分な計算精度
を得ようとすると、物体の分割数を多くする必要があ
り、多くの計算時間を要することになる。特に、半導体
露光装置の性能を見極めるためには光源の形状,物体形
状,使用波長,強度分布を求める光軸方向の位置(デフ
ォーカス位置)などをいろいろ組換えて数十種類の条件
で強度分布を調べる必要があり、一条件あたりの計算時
間の一層の短縮が強く望まれている。
する場合において、複雑な形の物体では十分な計算精度
を得ようとすると、物体の分割数を多くする必要があ
り、多くの計算時間を要することになる。特に、半導体
露光装置の性能を見極めるためには光源の形状,物体形
状,使用波長,強度分布を求める光軸方向の位置(デフ
ォーカス位置)などをいろいろ組換えて数十種類の条件
で強度分布を調べる必要があり、一条件あたりの計算時
間の一層の短縮が強く望まれている。
【0014】本発明は、物体像の強度分布を計算するた
めに多大な計算時間を必要とするという課題を解決し、
物体形状に依存することなく高速かつ高精度に物体像の
強度分布を得て、光学系の性能を容易に演算し、求める
ことの出来る光学系の結像評価装置の提供を目的とす
る。
めに多大な計算時間を必要とするという課題を解決し、
物体形状に依存することなく高速かつ高精度に物体像の
強度分布を得て、光学系の性能を容易に演算し、求める
ことの出来る光学系の結像評価装置の提供を目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光学系の結像評
価装置は、光源,物体そして結像光学系に関する各種の
データを格納した記憶手段と、該光源を複数の点光源に
分割し、該分割した複数の点光源からの光束に基づいて
該物体の所定面上における強度分布を求める中央処理手
段、そして該中央処理手段からの演算結果を出力する出
力手段とを有する光学系の結像評価装置において、該中
央処理手段は該結像光学系の瞳面上にできた該光源の像
を該結像光学系の瞳の分割法と同じ等間隔矩形格子状に
分割したときに得られる分割像を該光源面に逆投影した
ときに得られるように該光源を分割し、該分割して得ら
れた個々の点光源の位置に対応した該物体のフーリエ変
換を、ある特定の位置にある点光源に対して求めた該物
体のフーリエ変換と、個々の光源の位置に応じて該物体
のフーリエ変換面において位置ずらしを行なうことによ
り代替し、求めていることを特徴としている。
価装置は、光源,物体そして結像光学系に関する各種の
データを格納した記憶手段と、該光源を複数の点光源に
分割し、該分割した複数の点光源からの光束に基づいて
該物体の所定面上における強度分布を求める中央処理手
段、そして該中央処理手段からの演算結果を出力する出
力手段とを有する光学系の結像評価装置において、該中
央処理手段は該結像光学系の瞳面上にできた該光源の像
を該結像光学系の瞳の分割法と同じ等間隔矩形格子状に
分割したときに得られる分割像を該光源面に逆投影した
ときに得られるように該光源を分割し、該分割して得ら
れた個々の点光源の位置に対応した該物体のフーリエ変
換を、ある特定の位置にある点光源に対して求めた該物
体のフーリエ変換と、個々の光源の位置に応じて該物体
のフーリエ変換面において位置ずらしを行なうことによ
り代替し、求めていることを特徴としている。
【0016】特に、 (1)前記物体のフーリエ変換面は前記結像光学系の瞳
座標面であること。 (2)前記中央処理手段は分割により生成した全点光源
の一部を選択して構成した要素光源を用いていること。 (3)前記選択した点光源の数をn、光源の分割により
生成した点光源の総数をNとしたとき、 n≦N/2 を満足すること。など、を特徴としている。
座標面であること。 (2)前記中央処理手段は分割により生成した全点光源
の一部を選択して構成した要素光源を用いていること。 (3)前記選択した点光源の数をn、光源の分割により
生成した点光源の総数をNとしたとき、 n≦N/2 を満足すること。など、を特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
ブロック図である。図1の実施形態では物体像の強度分
布を高速に計算する為の情報処理に関するブロック図を
示している。図1においてINは入力手段であり、例え
ばキーボードなどから成り、光源や光学系に関する諸数
値、光学系と物体像との関係、物体に関する諸数値など
が入力されている。
ブロック図である。図1の実施形態では物体像の強度分
布を高速に計算する為の情報処理に関するブロック図を
示している。図1においてINは入力手段であり、例え
ばキーボードなどから成り、光源や光学系に関する諸数
値、光学系と物体像との関係、物体に関する諸数値など
が入力されている。
【0018】1は中央処理手段であり、入力手段INか
らのデータや後述する記憶手段2や外部記憶手段3から
のデータに基づいて所定の演算を行なっている。2は記
憶手段であり、中央処理手段1で計算処理された各種の
データや予め求められたデータを記憶している。3は外
部記憶手段であり、必要な光源,光学系データ,物体デ
ータなどを記憶している。OUTは表示手段(出力手
段)であり、中央処理手段1で計算処理された結果を中
央処理手段1からのデータに基づいて出力表示してい
る。
らのデータや後述する記憶手段2や外部記憶手段3から
のデータに基づいて所定の演算を行なっている。2は記
憶手段であり、中央処理手段1で計算処理された各種の
データや予め求められたデータを記憶している。3は外
部記憶手段であり、必要な光源,光学系データ,物体デ
ータなどを記憶している。OUTは表示手段(出力手
段)であり、中央処理手段1で計算処理された結果を中
央処理手段1からのデータに基づいて出力表示してい
る。
【0019】次に本実施形態における光学系の特徴を図
7の光学系を参照して説明する。同図において28は光
源面、29は焦点距離f′のコンデンサーレンズ、30
は物体面、31は焦点距離f0 の結像レンズ、32は射
出瞳位置(開口絞り位置)、33は像面である。
7の光学系を参照して説明する。同図において28は光
源面、29は焦点距離f′のコンデンサーレンズ、30
は物体面、31は焦点距離f0 の結像レンズ、32は射
出瞳位置(開口絞り位置)、33は像面である。
【0020】本実施形態では部分的コヒーレント光学系
による像の強度分布を表す(1)式において、光源面2
8の強度分布A(ξ′,η′)、物体のフーリエ変換 F
a(f-p/λ,g-q/λ)、瞳函数 P(-λzf,-λzf) はいずれ
も図7において結像レンズ31の開口絞りが位置する射
出瞳面32上で考えることができる。
による像の強度分布を表す(1)式において、光源面2
8の強度分布A(ξ′,η′)、物体のフーリエ変換 F
a(f-p/λ,g-q/λ)、瞳函数 P(-λzf,-λzf) はいずれ
も図7において結像レンズ31の開口絞りが位置する射
出瞳面32上で考えることができる。
【0021】光源面28上の分割された点光源の各位置
座標(ξ′,η′)に依存する物体30のフーリエ変換
の原点 (p/λ,q/λ)が射出瞳面32上の対応する点光
源像の位置(ξ″,η″)と一致する。この為Fa,P
共に射出瞳面32上での離散化を同一格子間隔で行なう
ことにより、一度、十分な領域の物体30のフーリエ変
換を求めてしまえば、必要な物体30のフーリエ変換は
各点光源の位置に対応する分だけずらすことで得ること
ができ、点光源ごとにフーリエ変換を施すのに比べ、高
速化を図ることができる。
座標(ξ′,η′)に依存する物体30のフーリエ変換
の原点 (p/λ,q/λ)が射出瞳面32上の対応する点光
源像の位置(ξ″,η″)と一致する。この為Fa,P
共に射出瞳面32上での離散化を同一格子間隔で行なう
ことにより、一度、十分な領域の物体30のフーリエ変
換を求めてしまえば、必要な物体30のフーリエ変換は
各点光源の位置に対応する分だけずらすことで得ること
ができ、点光源ごとにフーリエ変換を施すのに比べ、高
速化を図ることができる。
【0022】以上の方式において、計算精度を維持する
ため射出瞳面32は必要かつ十分なだけ細かく分割され
ており、従って光源面28も細かく分割されることとな
り、依然として計算量は多い。計算時間を短縮する次の
手段は、光源の離散化によって生じた多数の点光源の
内、一部のみを選び出して要素光源を形成し、その要素
光源に含まれる点光源についてのみ計算を実行し、それ
らの和をとり物体30の像の強度分布を得るというもの
である。
ため射出瞳面32は必要かつ十分なだけ細かく分割され
ており、従って光源面28も細かく分割されることとな
り、依然として計算量は多い。計算時間を短縮する次の
手段は、光源の離散化によって生じた多数の点光源の
内、一部のみを選び出して要素光源を形成し、その要素
光源に含まれる点光源についてのみ計算を実行し、それ
らの和をとり物体30の像の強度分布を得るというもの
である。
【0023】本実施形態によれば選択された光源数を
n、もとの点光源数をNとしたとき、 n≦N/2 であれば、精度をほとんど低下させることなく計算時間
を短縮できる。例えば本実施形態では光源数を点光源数
の1/2〜1/4程度としている。
n、もとの点光源数をNとしたとき、 n≦N/2 であれば、精度をほとんど低下させることなく計算時間
を短縮できる。例えば本実施形態では光源数を点光源数
の1/2〜1/4程度としている。
【0024】図2は本発明の実施形態1の演算処理のフ
ローチャートである。本実施形態では必要な光源,光学
系データ,物体データなどは外部記憶装置3に保存され
ており、必要な際に抽出可能となっている。
ローチャートである。本実施形態では必要な光源,光学
系データ,物体データなどは外部記憶装置3に保存され
ており、必要な際に抽出可能となっている。
【0025】本実施形態での処理は次の各ステップを用
いている。まず、光源の分割を行ない、保存するステッ
プ4と物体の要素図形を抽出するステップ5と、ステッ
プ5で抽出された図形の結像レンズの光軸上にある点光
源によるフーリエ変換を解析式により算出するステップ
6と要素図形が残っているか否かを判断するステップ7
と、光学系データから瞳函数を算出するステップ8と、
保存されている光源各点の位置を抽出するステップ9
と、ステップ9で抽出された点光源の位置に応じてステ
ップ6で求めた物体のフーリエ変換の位置ずらしを行な
い、物体のフーリエ変換を抽出するステップ10と、瞳
函数と物体のフーリエ変換からその点光源による物体像
の強度分布を算出するステップ11と、計算されていな
い点光源の有無を判断するステップ12と、算出された
強度分布の総和をとることで全光源による物体像の強度
分布を算出するステップ13とを利用している。
いている。まず、光源の分割を行ない、保存するステッ
プ4と物体の要素図形を抽出するステップ5と、ステッ
プ5で抽出された図形の結像レンズの光軸上にある点光
源によるフーリエ変換を解析式により算出するステップ
6と要素図形が残っているか否かを判断するステップ7
と、光学系データから瞳函数を算出するステップ8と、
保存されている光源各点の位置を抽出するステップ9
と、ステップ9で抽出された点光源の位置に応じてステ
ップ6で求めた物体のフーリエ変換の位置ずらしを行な
い、物体のフーリエ変換を抽出するステップ10と、瞳
函数と物体のフーリエ変換からその点光源による物体像
の強度分布を算出するステップ11と、計算されていな
い点光源の有無を判断するステップ12と、算出された
強度分布の総和をとることで全光源による物体像の強度
分布を算出するステップ13とを利用している。
【0026】図3は本発明の実施形態1で用いた物体の
摸式図である。同図の物体は21個の四角形と、16個
の三角形とを組合せたものから成っている。図2のフロ
ーチャートで示す方式で計算した場合と、従来例である
図8の方式で計算した場合の計算時間の比較をしたとこ
ろ、それぞれ1分55秒,30分57秒となった。即
ち、本実施形態では計算速度が従来例と比べて16倍と
効率的に計算されている。
摸式図である。同図の物体は21個の四角形と、16個
の三角形とを組合せたものから成っている。図2のフロ
ーチャートで示す方式で計算した場合と、従来例である
図8の方式で計算した場合の計算時間の比較をしたとこ
ろ、それぞれ1分55秒,30分57秒となった。即
ち、本実施形態では計算速度が従来例と比べて16倍と
効率的に計算されている。
【0027】図4は本発明の実施形態2の演算処理のフ
ローチャートである。図4のフローチャートは分割によ
り生成された全点光源の一部から構成した要素光源を用
いて計算する処理を示している。
ローチャートである。図4のフローチャートは分割によ
り生成された全点光源の一部から構成した要素光源を用
いて計算する処理を示している。
【0028】本実施形態では光源を分割,保存するステ
ップ14と物体を構成する要素図形を一つ抽出するステ
ップ15と、要素図形のフーリエ変換を解析式により算
出するステップ16と、要素図形が残っているかを判断
するステップ17と、瞳函数を算出するステップ18
と、点光源の位置を抽出するステップ19とを有してい
る。
ップ14と物体を構成する要素図形を一つ抽出するステ
ップ15と、要素図形のフーリエ変換を解析式により算
出するステップ16と、要素図形が残っているかを判断
するステップ17と、瞳函数を算出するステップ18
と、点光源の位置を抽出するステップ19とを有してい
る。
【0029】そしてステップ19で抽出された点光源が
要素光源であるかをステップ20で判断し、要素光源の
場合のみ、ステップ21,22の処理を行なうようにし
ている。即ち、ステップ21で点光源の位置を考慮した
物体のフーリエ変換を抽出し、ステップ22で点光源に
よる強度分布を算出している。そしてステップ23で点
光源が残っているかを判断し、ステップ24で物体像の
強度分布を算出している。
要素光源であるかをステップ20で判断し、要素光源の
場合のみ、ステップ21,22の処理を行なうようにし
ている。即ち、ステップ21で点光源の位置を考慮した
物体のフーリエ変換を抽出し、ステップ22で点光源に
よる強度分布を算出している。そしてステップ23で点
光源が残っているかを判断し、ステップ24で物体像の
強度分布を算出している。
【0030】図5は本発明の実施形態2における光源の
分割方法と、要素光源の構成方法の説明図である。図
中、25は光源面28に投影された開口絞り、26は光
源、27は瞳の分割法である等間隔矩形格子を光源面に
投影したものである。同図では光源26(網かけ部)の
分割方法と選択する点光源数を全点光源の約1/4にし
た場合の要素光源(斜線部)の構成方法の一例を示して
いる。
分割方法と、要素光源の構成方法の説明図である。図
中、25は光源面28に投影された開口絞り、26は光
源、27は瞳の分割法である等間隔矩形格子を光源面に
投影したものである。同図では光源26(網かけ部)の
分割方法と選択する点光源数を全点光源の約1/4にし
た場合の要素光源(斜線部)の構成方法の一例を示して
いる。
【0031】本実施形態によれば、図3に示す物体に対
してその強度分布を要素光源数を全点光源数の約1/4
にし、図4の方法を用いた場合の計算時間は34秒とな
り、実施形態1の場合の1分55秒に比べて3.4倍高
速に計算できる。また図8の方法を用いた場合の30分
57秒に比べて55倍高速に計算できる。
してその強度分布を要素光源数を全点光源数の約1/4
にし、図4の方法を用いた場合の計算時間は34秒とな
り、実施形態1の場合の1分55秒に比べて3.4倍高
速に計算できる。また図8の方法を用いた場合の30分
57秒に比べて55倍高速に計算できる。
【0032】次に本発明の実施形態3について説明す
る。評価物体として幅0.5μmで無限に長いバーと
し、それを間隔0.5μmでそれぞれ平行に5本並べた
ものを用いている。この場合の計算時間は全点光源につ
いて計算した場合(間引きなし)が21秒であるのに対
し、要素光源数を全点光源数の約1/4にして計算した
場合、1/4間引き)は6秒となり、29%に短縮され
ている。
る。評価物体として幅0.5μmで無限に長いバーと
し、それを間隔0.5μmでそれぞれ平行に5本並べた
ものを用いている。この場合の計算時間は全点光源につ
いて計算した場合(間引きなし)が21秒であるのに対
し、要素光源数を全点光源数の約1/4にして計算した
場合、1/4間引き)は6秒となり、29%に短縮され
ている。
【0033】図6はこの二つの計算結果の違いを示した
説明図である。ここで長方形5個の実線は物体通過直後
の光の強度分布で、即ち物体の形状を示している。もう
一つの実線が1/4間引きの場合の像面上の強度分布を
表しており、以下こちらを実線として引用する。破線は
間引きなしの場合と1/4間引きの場合の強度分布の差
の絶対値を100倍に拡大したものである。この図で、
実線と破線が重なればそのときの間引きなしで計算した
場合と1/4間引きで計算した場合の強度分布の差(誤
差)が実際の強度分布の1%となることを意味するの
で、ほぼ全域で1%以下の誤差であるといえる。
説明図である。ここで長方形5個の実線は物体通過直後
の光の強度分布で、即ち物体の形状を示している。もう
一つの実線が1/4間引きの場合の像面上の強度分布を
表しており、以下こちらを実線として引用する。破線は
間引きなしの場合と1/4間引きの場合の強度分布の差
の絶対値を100倍に拡大したものである。この図で、
実線と破線が重なればそのときの間引きなしで計算した
場合と1/4間引きで計算した場合の強度分布の差(誤
差)が実際の強度分布の1%となることを意味するの
で、ほぼ全域で1%以下の誤差であるといえる。
【0034】また、強度分布が大きいところでは、0.
2%程度の誤差になっているので、重要なパラメーター
の一つであるコントラストは間引きなしと1/4間引き
の間で差がほぼ0.2%程度に抑えられることも分か
る。実際にこれらの強度分布からコントラストを算出す
ると間引きなしの場合が0.95017,1/4間引き
の場合が0.95038とその差が0.2%となり、全
点光源について計算しなくても十分な精度が得られる。
2%程度の誤差になっているので、重要なパラメーター
の一つであるコントラストは間引きなしと1/4間引き
の間で差がほぼ0.2%程度に抑えられることも分か
る。実際にこれらの強度分布からコントラストを算出す
ると間引きなしの場合が0.95017,1/4間引き
の場合が0.95038とその差が0.2%となり、全
点光源について計算しなくても十分な精度が得られる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば計
算精度を実用上落とすことなく、また複雑な物体形状の
場合においても物体像の強度分布計算を従来方式の数倍
から数十倍と極めて高速に計算でき、結像光学系の性能
を容易に、しかも高精度に求めることができる光学系の
結像評価装置を達成することができる。
算精度を実用上落とすことなく、また複雑な物体形状の
場合においても物体像の強度分布計算を従来方式の数倍
から数十倍と極めて高速に計算でき、結像光学系の性能
を容易に、しかも高精度に求めることができる光学系の
結像評価装置を達成することができる。
【図1】本発明の実施形態1の要部ブロック図
【図2】本発明の実施形態1の演算方法のフローチャー
ト
ト
【図3】本発明の実施形態1に係る物体の摸式図
【図4】本発明の実施形態2の演算方法のフローチャー
ト
ト
【図5】本発明の実施形態2に係る光源の分割方法の説
明図
明図
【図6】本発明の実施形態3の要素光源数を全点光源数
の約1/4にして計算された強度分布、及びそれと全点
光源で計算された強度分布との差の絶対値を表す図
の約1/4にして計算された強度分布、及びそれと全点
光源で計算された強度分布との差の絶対値を表す図
【図7】従来の結像光学系の概略図
【図8】従来の解析的フーリエ変換を用いたときのフロ
ーチャート
ーチャート
【図9】従来の解析的フーリエ変換を用いたときのフロ
ーチャート
ーチャート
1 中央処理手段 2 記憶手段 3 外部記憶手段 IN 入力手段 OUT 出力手段
Claims (4)
- 【請求項1】 光源,物体そして結像光学系に関する各
種のデータを格納した記憶手段と、該光源を複数の点光
源に分割し、該分割した複数の点光源からの光束に基づ
いて該物体の所定面上における強度分布を求める中央処
理手段、そして該中央処理手段からの演算結果を出力す
る出力手段とを有する光学系の結像評価装置において、
該中央処理手段は該結像光学系の瞳面上にできた該光源
の像を該結像光学系の瞳の分割法と同じ等間隔矩形格子
状に分割したときに得られる分割像を該光源面に逆投影
したときに得られるように該光源を分割し、該分割して
得られた個々の点光源の位置に対応した該物体のフーリ
エ変換を、ある特定の位置にある点光源に対して求めた
該物体のフーリエ変換と、個々の光源の位置に応じて該
物体のフーリエ変換面において位置ずらしを行なうこと
により代替し、求めていることを特徴とする光学系の結
像評価装置。 - 【請求項2】 前記物体のフーリエ変換面は前記結像光
学系の瞳座標面であることを特徴とする請求項1の光学
系の結像評価装置。 - 【請求項3】 前記中央処理手段は分割により生成した
全点光源の一部を選択して構成した要素光源を用いてい
ることを特徴とする請求項1の光学系の結像評価装置。 - 【請求項4】 前記選択した点光源の数をn、光源の分
割により生成した点光源の総数をNとしたとき、 n≦N/2 を満足することを特徴とする請求項3の光学系の結像評
価装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7267866A JPH0989720A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 光学系の結像評価装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7267866A JPH0989720A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 光学系の結像評価装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0989720A true JPH0989720A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17450730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7267866A Pending JPH0989720A (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 光学系の結像評価装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0989720A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6756980B2 (en) | 2000-12-27 | 2004-06-29 | Olympus Corporation | Imaging simulation method and imaging simulation system using the same and recording medium programmed with the simulation method |
JP2010027693A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Canon Inc | 算出方法、プログラム及び露光方法 |
-
1995
- 1995-09-21 JP JP7267866A patent/JPH0989720A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6756980B2 (en) | 2000-12-27 | 2004-06-29 | Olympus Corporation | Imaging simulation method and imaging simulation system using the same and recording medium programmed with the simulation method |
JP2010027693A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Canon Inc | 算出方法、プログラム及び露光方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4402145B2 (ja) | 算出方法、生成方法、プログラム、露光方法及び原版作成方法 | |
AU2002362137B2 (en) | Systems and methods for wavefront measurement | |
JP2715895B2 (ja) | 光強度分布シミュレーション方法 | |
KR102245701B1 (ko) | 근접장 복원을 이용한 레티클 검사 | |
US7034949B2 (en) | Systems and methods for wavefront measurement | |
JP4391698B2 (ja) | 放射波動場の位相決定 | |
EP2040120B1 (en) | Mask data generation method, mask fabrication method, exposure method, device fabrication method, and program | |
US6756980B2 (en) | Imaging simulation method and imaging simulation system using the same and recording medium programmed with the simulation method | |
US20160195387A1 (en) | Method For Determining The Registration Of A Structure On A Photomask And Apparatus To Perform The Method | |
KR20170039215A (ko) | 리소그래피 마스크의 3d 에어리얼 이미지를 3차원으로 측정하는 방법 | |
JP5300354B2 (ja) | 生成方法、原版作成方法、露光方法、デバイス製造方法及びプログラム | |
KR960011567A (ko) | 광근접 효과 보정 시스템 및 그의 방법과 패턴 형성방법 | |
KR20110013362A (ko) | 포토리소그래피용 마스크의 분석 방법 | |
JP2007273560A (ja) | 光強度分布シミュレーション方法 | |
JP4594114B2 (ja) | 画像処理装置および屈折率分布測定装置 | |
JPH0989720A (ja) | 光学系の結像評価装置 | |
EP1903390A2 (en) | Mask data generation program, mask data generation method, mask fabrication method, exposure method, and device manufacturing method | |
WO2009077779A2 (en) | Method and apparatus for providing image data | |
US7941008B2 (en) | Pattern search method | |
TWI720690B (zh) | 模型資料生成方法、圖案測定方法、補正圖案資料生成方法及模型資料生成裝置 | |
JP3900296B2 (ja) | パタン形成方法及び集積回路の製造方法 | |
JP3947755B2 (ja) | パタン形成方法及び集積回路の製造方法 | |
JP2006200998A (ja) | 画像処理装置、画像処理プログラムおよび屈折率分布測定装置 | |
JP5352997B2 (ja) | 三次元形状計測装置、三次元形状計測方法およびプログラム | |
US20230379446A1 (en) | Multi-view single-frame phase demodulation method based on structured light field and related components |