JPH0979125A - 2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法および装置 - Google Patents
2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法および装置Info
- Publication number
- JPH0979125A JPH0979125A JP7232586A JP23258695A JPH0979125A JP H0979125 A JPH0979125 A JP H0979125A JP 7232586 A JP7232586 A JP 7232586A JP 23258695 A JP23258695 A JP 23258695A JP H0979125 A JPH0979125 A JP H0979125A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- engine
- fuel injection
- ignition
- reverse rotation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特別な回路を用いることなく簡単な構成で短
時間で確実に逆転を検出してエンジンを停止することが
できる多気筒内燃機関の逆転防止方法および装置を提供
する。 【解決手段】 新気を吸気通路、クランク室、掃気通路
を経て燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射の
ためのインジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置
し、パルサー信号に基づき運転状態に応じた点火時期で
点火するとともに、燃料を噴射するようにした2サイク
ル燃料噴射式内燃機関において、エンジンの逆転検知手
段を配置し、逆転が検知された時、点火を停止する一
方、燃料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射
式内燃機関の逆転防止方法を行う。
時間で確実に逆転を検出してエンジンを停止することが
できる多気筒内燃機関の逆転防止方法および装置を提供
する。 【解決手段】 新気を吸気通路、クランク室、掃気通路
を経て燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射の
ためのインジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置
し、パルサー信号に基づき運転状態に応じた点火時期で
点火するとともに、燃料を噴射するようにした2サイク
ル燃料噴射式内燃機関において、エンジンの逆転検知手
段を配置し、逆転が検知された時、点火を停止する一
方、燃料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射
式内燃機関の逆転防止方法を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子制御式多気筒内燃機
関に関し、特に始動時のエンジン逆転の検出方法および
その対処方法に関するものである。
関に関し、特に始動時のエンジン逆転の検出方法および
その対処方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射式内燃機関においては、制御装
置に対しエンジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各
気筒に対応して順番に気筒検出信号(パルサー信号)を
入力させ、このパルサー信号に基づいて点火時期や燃料
噴射のタイミングを制御している。しかしながら、エン
ジンのクランキング時においては、回転数が低いためパ
ルサー信号の出力レベルが低くノイズによる誤検出や誤
動作が起こる可能性がある。このようなクランキング時
のパルサー信号の誤検出や誤動作が起こると点火時期が
ずれ、これが著しい場合にはエンジンが逆回転するおそ
れがある。このような逆回転が起きた場合には、正常運
転に戻すため一旦エンジンを停止する必要がある。
置に対しエンジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各
気筒に対応して順番に気筒検出信号(パルサー信号)を
入力させ、このパルサー信号に基づいて点火時期や燃料
噴射のタイミングを制御している。しかしながら、エン
ジンのクランキング時においては、回転数が低いためパ
ルサー信号の出力レベルが低くノイズによる誤検出や誤
動作が起こる可能性がある。このようなクランキング時
のパルサー信号の誤検出や誤動作が起こると点火時期が
ずれ、これが著しい場合にはエンジンが逆回転するおそ
れがある。このような逆回転が起きた場合には、正常運
転に戻すため一旦エンジンを停止する必要がある。
【0003】そこで、従来の4サイクルエンジンにおい
ては、始動時逆転回転と検知判定した場合、パルサー信
号をフェールさせ点火及び燃料噴射の両方を停止するこ
とによりエンジンを停止するようにしていた。
ては、始動時逆転回転と検知判定した場合、パルサー信
号をフェールさせ点火及び燃料噴射の両方を停止するこ
とによりエンジンを停止するようにしていた。
【0004】一方2サイクルエンジンにおいては、気筒
が一回転に一回燃焼するため、点火時期が著しくずれる
と逆回転するおそれが大きく、同様の始動時のエンジン
逆転対処方法の採用が要請されていた。すなわち、スタ
ータモータによりクランキングされると、吸気通路から
クランク室に空気が吸入されるとともに、クランキング
に伴い発生するパルサー信号に基づきクランク室あるい
は掃気通路に直接、あるいはクランク室への吸気通路に
燃料が噴射され、燃料は気化し空気と混合気を形成して
燃焼室に至り、パルサー信号に基づく所定のタイミング
の点火プラグの火花により着火し燃焼する。もしこの初
爆が、上記するようにパルサー信号の低出力レベルある
いはノイズに起因して点火タイミングが狂い逆回転を発
生させると、逆転を検知し、パルサー信号をフェールさ
せ点火及び燃料噴射の両方を停止しエンジンを停止させ
るのである。
が一回転に一回燃焼するため、点火時期が著しくずれる
と逆回転するおそれが大きく、同様の始動時のエンジン
逆転対処方法の採用が要請されていた。すなわち、スタ
ータモータによりクランキングされると、吸気通路から
クランク室に空気が吸入されるとともに、クランキング
に伴い発生するパルサー信号に基づきクランク室あるい
は掃気通路に直接、あるいはクランク室への吸気通路に
燃料が噴射され、燃料は気化し空気と混合気を形成して
燃焼室に至り、パルサー信号に基づく所定のタイミング
の点火プラグの火花により着火し燃焼する。もしこの初
爆が、上記するようにパルサー信号の低出力レベルある
いはノイズに起因して点火タイミングが狂い逆回転を発
生させると、逆転を検知し、パルサー信号をフェールさ
せ点火及び燃料噴射の両方を停止しエンジンを停止させ
るのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このエ
ンジンが停止するまでの間、クランク室には吸気通路か
ら空気が吸われ、この空気が掃気通路を通って燃焼室に
掃気され、圧縮、膨張を経て排気される空気によるクラ
ンク室、掃気通路及び燃焼室の清浄化サイクルが実施さ
れることになる。このため、エンジンが停止した後再始
動する時、点火とともに燃料噴射が実施されても、噴射
される燃料はエンジン温度が低いこともあって直ぐには
気化せず、吸気通路、クランク室、掃気通路等の壁面に
付着し、燃焼室に適正混合気が到着するまで時間が掛か
り、結果として逆転停止後の再始動性が良くないという
問題があった。
ンジンが停止するまでの間、クランク室には吸気通路か
ら空気が吸われ、この空気が掃気通路を通って燃焼室に
掃気され、圧縮、膨張を経て排気される空気によるクラ
ンク室、掃気通路及び燃焼室の清浄化サイクルが実施さ
れることになる。このため、エンジンが停止した後再始
動する時、点火とともに燃料噴射が実施されても、噴射
される燃料はエンジン温度が低いこともあって直ぐには
気化せず、吸気通路、クランク室、掃気通路等の壁面に
付着し、燃焼室に適正混合気が到着するまで時間が掛か
り、結果として逆転停止後の再始動性が良くないという
問題があった。
【0006】ところで、逆転検知と逆転停止とを一つの
回路で実施すべく、点火回路にマスキングを行って逆転
時には点火出力がでないように回路を構成することが考
えられる。
回路で実施すべく、点火回路にマスキングを行って逆転
時には点火出力がでないように回路を構成することが考
えられる。
【0007】図16は、このようなマスク回路の動作説
明図である。エンジン正回転時には、各気筒に対応した
エンジン回転信号(パルサー信号)をトリガーとしてタ
イマーがセットされ次の気筒のエンジン回転信号にほぼ
同期して点火パルス信号が順番に出力される。このと
き、点火コイルのコンデンサーを充電するためのチャー
ジコイルに対するマスク信号(図のチャージコイル信
号)が出力されている。このチャージコイル信号は、予
め分かっているパルサー信号の入力間隔(例えば6気筒
であれば60度のクランク角の間隔)でH、Lを繰り返
すパルス信号であり、正転時にはHレベルとなるように
同期させておく。このチャージコイル信号がLレベルの
ときにはパルサー信号に基づく点火信号が出力されない
ように回路を構成しておく。
明図である。エンジン正回転時には、各気筒に対応した
エンジン回転信号(パルサー信号)をトリガーとしてタ
イマーがセットされ次の気筒のエンジン回転信号にほぼ
同期して点火パルス信号が順番に出力される。このと
き、点火コイルのコンデンサーを充電するためのチャー
ジコイルに対するマスク信号(図のチャージコイル信
号)が出力されている。このチャージコイル信号は、予
め分かっているパルサー信号の入力間隔(例えば6気筒
であれば60度のクランク角の間隔)でH、Lを繰り返
すパルス信号であり、正転時にはHレベルとなるように
同期させておく。このチャージコイル信号がLレベルの
ときにはパルサー信号に基づく点火信号が出力されない
ように回路を構成しておく。
【0008】逆回転時には、エンジン回転信号とチャー
ジコイル信号の位相がずれて、エンジン回転信号のパル
スがチャージコイル信号のLレベルと同期する。このた
め点火パルスは出力されずエンジンは停止する。
ジコイル信号の位相がずれて、エンジン回転信号のパル
スがチャージコイル信号のLレベルと同期する。このた
め点火パルスは出力されずエンジンは停止する。
【0009】しかしながら、このようなマスク回路を用
いると、制御回路の構成が複雑になり、ハード的な構成
部品が増えコストが上昇するとともに動作の信頼性の点
で問題が起こる場合もある。
いると、制御回路の構成が複雑になり、ハード的な構成
部品が増えコストが上昇するとともに動作の信頼性の点
で問題が起こる場合もある。
【0010】本願発明の目的は、掃気通路を含むクラン
ク室より上流に燃料を噴射する2サイクル内燃機関にお
いて、始動時逆転が発生しても逆転を停止させるべくエ
ンジンを停止させるとともに、その後の再始動性を向上
させる逆転時のエンジン停止制御方法を提供することに
ある。
ク室より上流に燃料を噴射する2サイクル内燃機関にお
いて、始動時逆転が発生しても逆転を停止させるべくエ
ンジンを停止させるとともに、その後の再始動性を向上
させる逆転時のエンジン停止制御方法を提供することに
ある。
【0011】さらに特別な回転を用いることなく簡単な
構成で確実に逆転を検知してエンジンを停止することが
できる逆転時のエンジン停止による逆転停止制御装置を
提供することにある。
構成で確実に逆転を検知してエンジンを停止することが
できる逆転時のエンジン停止による逆転停止制御装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、新気を吸気通路、クランク室、掃気通
路を経て燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射
のためのインジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置
し、パルサー信号に基づき運転状態に応じた点火時期で
点火するとともに、燃料を噴射するようにした2サイク
ル燃料噴射式内燃機関において、エンジンの逆転検知手
段を配置し、逆転が検知された時、点火を停止する一
方、燃料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射
式内燃機関の逆転防止方法を提供する。
め、本発明では、新気を吸気通路、クランク室、掃気通
路を経て燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射
のためのインジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置
し、パルサー信号に基づき運転状態に応じた点火時期で
点火するとともに、燃料を噴射するようにした2サイク
ル燃料噴射式内燃機関において、エンジンの逆転検知手
段を配置し、逆転が検知された時、点火を停止する一
方、燃料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射
式内燃機関の逆転防止方法を提供する。
【0013】本発明ではさらに、複数気筒のそれぞれに
おいて、新気を吸気通路、クランク室、掃気通路を経て
燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射のための
インジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置し、各気
筒に対応した気筒検出信号の内少なくとも一つに基づき
運転状態に応じた点火時期で各気筒の点火プラグに点火
するとともに、各気筒のインジェクタから燃料を噴射す
るように制御する制御装置を配置し、該制御装置に対し
エンジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各気筒に対
応して順番に気筒検出信号を入力させ、入力された気筒
検出信号の気筒番号と前回入力された気筒検出信号の気
筒番号とを比較することによりエンジン回転方向を判別
し、逆転している場合には、所定数以上の気筒において
点火を停止する一方、燃料噴射は継続するようにした2
サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法を提供す
る。
おいて、新気を吸気通路、クランク室、掃気通路を経て
燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射のための
インジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置し、各気
筒に対応した気筒検出信号の内少なくとも一つに基づき
運転状態に応じた点火時期で各気筒の点火プラグに点火
するとともに、各気筒のインジェクタから燃料を噴射す
るように制御する制御装置を配置し、該制御装置に対し
エンジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各気筒に対
応して順番に気筒検出信号を入力させ、入力された気筒
検出信号の気筒番号と前回入力された気筒検出信号の気
筒番号とを比較することによりエンジン回転方向を判別
し、逆転している場合には、所定数以上の気筒において
点火を停止する一方、燃料噴射は継続するようにした2
サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法を提供す
る。
【0014】本発明ではさらに、各種運転状態検出手段
と、点火手段と、燃料噴射手段と、予め定めたプログラ
ムに従い運転状態に応じて点火時期および燃料噴射量を
演算する制御装置とを具備し、該制御装置に対してエン
ジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各気筒に対応し
て順番に気筒検出信号を入力させ、前記制御装置は、入
力された気筒検出信号の気筒番号と前回入力された気筒
検出信号の気筒番号とを比較することによりエンジン回
転方向を判別し、逆転している場合には所定数以上の気
筒において点火を停止する一方、燃料噴射は継続するよ
うにした2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止装置
を提供する。
と、点火手段と、燃料噴射手段と、予め定めたプログラ
ムに従い運転状態に応じて点火時期および燃料噴射量を
演算する制御装置とを具備し、該制御装置に対してエン
ジン回転に伴い所定のクランク角ごとに各気筒に対応し
て順番に気筒検出信号を入力させ、前記制御装置は、入
力された気筒検出信号の気筒番号と前回入力された気筒
検出信号の気筒番号とを比較することによりエンジン回
転方向を判別し、逆転している場合には所定数以上の気
筒において点火を停止する一方、燃料噴射は継続するよ
うにした2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止装置
を提供する。
【0015】
【作用】逆転を検知すると、点火は停止される一方燃料
噴射が継続される。このため、燃焼室には混合気が供給
されるが点火プラグから火花が飛ばないので燃焼が発生
せず、出力が発生せず、慣性エネルギーが負荷あるいは
摩擦により消費され、エンジンが停止する。このエンジ
ンが停止に至る間も燃料噴射が継続され、燃料が噴射さ
れる箇所から燃焼室に至る間の途中は混合気で満たされ
るとともに、該途中の壁面には気化しきれない燃料が液
膜状に付着する状態にある。停止後再始動する時、燃焼
室には混合気が直ちに入り、また液膜状に付着する燃料
も直ぐ気化して混合気を形成し、この混合気が引き続い
て燃焼室にはいる。
噴射が継続される。このため、燃焼室には混合気が供給
されるが点火プラグから火花が飛ばないので燃焼が発生
せず、出力が発生せず、慣性エネルギーが負荷あるいは
摩擦により消費され、エンジンが停止する。このエンジ
ンが停止に至る間も燃料噴射が継続され、燃料が噴射さ
れる箇所から燃焼室に至る間の途中は混合気で満たされ
るとともに、該途中の壁面には気化しきれない燃料が液
膜状に付着する状態にある。停止後再始動する時、燃焼
室には混合気が直ちに入り、また液膜状に付着する燃料
も直ぐ気化して混合気を形成し、この混合気が引き続い
て燃焼室にはいる。
【0016】また、逆転の検知について制御装置は次の
ように実施する。
ように実施する。
【0017】各気筒から順番に入力される気筒検出信号
(パルサー信号)により入力されたパルサー信号の気筒
番号を検出する。この気筒番号を前回入力されたパルサ
ー信号の気筒番号と比較する。所定の番号順であれば正
転と判定し、順序が逆であれば逆転と判定する。従っ
て、エンジンのクランキング開始後2つのパルサー信号
があれば逆回転が検出できる。すなわち逆転検出のため
に複雑な回路を不要とする。また、逆転によりエンジン
負荷に及ぼす悪影響時間を短くできる。例えば6気筒エ
ンジンであれば、パルサー信号間隔は60度であり、従
って120度のクランク軸回転により逆転が検出でき
る。逆転が検出された場合には、直ちにエンジン停止処
理が行われる。停止処理は点火出力の停止および燃料噴
射の停止により行う。
(パルサー信号)により入力されたパルサー信号の気筒
番号を検出する。この気筒番号を前回入力されたパルサ
ー信号の気筒番号と比較する。所定の番号順であれば正
転と判定し、順序が逆であれば逆転と判定する。従っ
て、エンジンのクランキング開始後2つのパルサー信号
があれば逆回転が検出できる。すなわち逆転検出のため
に複雑な回路を不要とする。また、逆転によりエンジン
負荷に及ぼす悪影響時間を短くできる。例えば6気筒エ
ンジンであれば、パルサー信号間隔は60度であり、従
って120度のクランク軸回転により逆転が検出でき
る。逆転が検出された場合には、直ちにエンジン停止処
理が行われる。停止処理は点火出力の停止および燃料噴
射の停止により行う。
【0018】
【実施例】図1は本発明が適用される船舶用2機掛け船
外機の外観図である。図に示すように、船体405の船
尾に2機のエンジンを包含する船外機406−1、40
6−2が装着される。これは、海上等において充分な推
進力を得るとともに、どちらか一方の船外機が故障した
場合であっても航行を可能として帰港の確保を図るため
の構成である。
外機の外観図である。図に示すように、船体405の船
尾に2機のエンジンを包含する船外機406−1、40
6−2が装着される。これは、海上等において充分な推
進力を得るとともに、どちらか一方の船外機が故障した
場合であっても航行を可能として帰港の確保を図るため
の構成である。
【0019】このような船外機の2機掛け航行時、エン
ジンは2機駆け状態で運転される。この2機駆けエンジ
ンの駆動制御を行う場合、各エンジンはそれぞれ独自に
運転可能とする必要があるため、各エンジンごとに駆動
制御装置を有している。各制御装置は、エンジン回転速
度、スロットル開度、アクセル位置、吸気管負圧等のい
わゆる負荷、吸気温度、排気ガス酸素濃度、シフト位置
等の各種運転状態を検出し、この検出情報に基づいて、
予め定めた制御プログラムに従って、そのときの最適空
燃比や燃料噴射量、噴射タイミング、点火タイミング等
を演算し、この演算値を基にエンジンを駆動制御してい
る。この場合、上記制御プログラムは、検出情報の読み
込みルーチンと、読み込んだ検出情報に基づいて各制御
量を演算する複数の演算ルーチンを予め定めたシーケン
スに従って配置したメインルーチンを有し、このメイン
ルーチンに従って演算処理が行われる。
ジンは2機駆け状態で運転される。この2機駆けエンジ
ンの駆動制御を行う場合、各エンジンはそれぞれ独自に
運転可能とする必要があるため、各エンジンごとに駆動
制御装置を有している。各制御装置は、エンジン回転速
度、スロットル開度、アクセル位置、吸気管負圧等のい
わゆる負荷、吸気温度、排気ガス酸素濃度、シフト位置
等の各種運転状態を検出し、この検出情報に基づいて、
予め定めた制御プログラムに従って、そのときの最適空
燃比や燃料噴射量、噴射タイミング、点火タイミング等
を演算し、この演算値を基にエンジンを駆動制御してい
る。この場合、上記制御プログラムは、検出情報の読み
込みルーチンと、読み込んだ検出情報に基づいて各制御
量を演算する複数の演算ルーチンを予め定めたシーケン
スに従って配置したメインルーチンを有し、このメイン
ルーチンに従って演算処理が行われる。
【0020】図2は、前述の2機掛け船外機にそれぞれ
搭載されるV型6気筒エンジンの内、一つの気筒まわり
のエンジン詳細図である。
搭載されるV型6気筒エンジンの内、一つの気筒まわり
のエンジン詳細図である。
【0021】図2に示すように、クランク室22には、
吸気マニホルド24に連通する吸気ポート80が開口す
る。吸気ポート80にはリード弁23が設けられる。吸
気マニホルド24にはインジェクター26が設けられる
とともにスロットル弁25が備る。吸気マニホルド24
には吸気温度センサー32が設けられる。また、吸気マ
ニホルド24の外側において、スロットル弁25にはス
ロットル開度センサー15が設けられる。
吸気マニホルド24に連通する吸気ポート80が開口す
る。吸気ポート80にはリード弁23が設けられる。吸
気マニホルド24にはインジェクター26が設けられる
とともにスロットル弁25が備る。吸気マニホルド24
には吸気温度センサー32が設けられる。また、吸気マ
ニホルド24の外側において、スロットル弁25にはス
ロットル開度センサー15が設けられる。
【0022】インジェクター26に供給される燃料は燃
料タンク63内に溜められている。この燃料タンク63
内の燃料は底圧燃料ポンプ64により水分離およびゴミ
除去用フィルター66を介してサブタンク67に送られ
る。サブタンク67内の燃料は、高圧燃料ポンプ65に
より分配管を経て各気筒のインジェクター26に送ら
れ、後述のように制御された噴射量および噴射タイミン
グで燃料が吸気マニホルド24内に噴射され所定空燃比
の混合気を形成する。インジェクター26で噴射されな
かった高圧燃料は、戻り配管70を通してサブタンク6
7に回収される。戻り配管70上には圧力レギュレータ
69が設けられ、インジェクター26の噴射圧力を一定
に保つ。これにより、インジェクター26の開弁による
噴射時間を制御することにより燃料噴射量が制御でき
る。
料タンク63内に溜められている。この燃料タンク63
内の燃料は底圧燃料ポンプ64により水分離およびゴミ
除去用フィルター66を介してサブタンク67に送られ
る。サブタンク67内の燃料は、高圧燃料ポンプ65に
より分配管を経て各気筒のインジェクター26に送ら
れ、後述のように制御された噴射量および噴射タイミン
グで燃料が吸気マニホルド24内に噴射され所定空燃比
の混合気を形成する。インジェクター26で噴射されな
かった高圧燃料は、戻り配管70を通してサブタンク6
7に回収される。戻り配管70上には圧力レギュレータ
69が設けられ、インジェクター26の噴射圧力を一定
に保つ。これにより、インジェクター26の開弁による
噴射時間を制御することにより燃料噴射量が制御でき
る。
【0023】図3は、上記2機掛けの内一方の船外機の
スロットル及びギヤシフトの駆動操作系統の構成図であ
る。船外機本体38は、ブラケット37aおよびクラン
プブラケット37bを介して船体36に対しチルト軸3
05廻りにトリム角θを変更可能に取付けられる。30
6はトリム角可変アクチュエータ、39はトリム角セン
サーを表している。トリム角θとはプロペラ10の中心
軸の方向が船底からどれだけ傾いたかを示すものであ
る。トリム角が0°すなわちプロペラ10中心軸が船底
と平行の時、一般的に船外機本体38の前縁が鉛直線に
一致するように船外機は形成されるので、船外機の鉛直
線に対する相対角度θをトリム角と言っても良い。
スロットル及びギヤシフトの駆動操作系統の構成図であ
る。船外機本体38は、ブラケット37aおよびクラン
プブラケット37bを介して船体36に対しチルト軸3
05廻りにトリム角θを変更可能に取付けられる。30
6はトリム角可変アクチュエータ、39はトリム角セン
サーを表している。トリム角θとはプロペラ10の中心
軸の方向が船底からどれだけ傾いたかを示すものであ
る。トリム角が0°すなわちプロペラ10中心軸が船底
と平行の時、一般的に船外機本体38の前縁が鉛直線に
一致するように船外機は形成されるので、船外機の鉛直
線に対する相対角度θをトリム角と言っても良い。
【0024】カム51を端部に有するシフトレバー50
は、カウリング内でピボット片52を介してリンクバー
53に連結される。このカム51は、エンジンとプロペ
ラ軸とを連結するクラッチをシフトさせるためのもので
ある。リンクバー53の端部にはピン55が突出して設
けられる。このピン55は、カウリング内に固定した長
孔ガイド54内で矢印Aのようにスライド可能に装着さ
れる。
は、カウリング内でピボット片52を介してリンクバー
53に連結される。このカム51は、エンジンとプロペ
ラ軸とを連結するクラッチをシフトさせるためのもので
ある。リンクバー53の端部にはピン55が突出して設
けられる。このピン55は、カウリング内に固定した長
孔ガイド54内で矢印Aのようにスライド可能に装着さ
れる。
【0025】一方、船内にはギヤシフトおよびスロット
ル操作用のリモコンボックス56が各船外機406−
1,406−2用に2個設けられる。このリモコンボッ
クス56は、船外機本体38に対しシフトケーブル5
7、スロットルケーブル58および電気信号ケーブル5
9の3本のケーブルを介して連結さていれる。シフトケ
ーブル57はカウリング内で前述のリンクバー53のピ
ン55に結合されている。リモコンボックス56には操
作レバー60が設けられ、これを中立位置(N)から前
進または後進側に駆動操作してシフトケーブル57を介
してピン55を長孔リング54内でスライドさせる。こ
れにより、リンクバー53が平行移動するとともに、そ
の根元部のピボット片52を矢印Bのように回転させ
る。これにより、シフトレバー50がその軸廻りに回転
し、カム51が回転して、ドッグクラッチを介してクラ
ンク軸と前進用ギヤまたは後進用ギヤとを連結する。操
作レバー60を前進または後進のシフト操作完了位置即
ちスロットル弁全閉位置からさらにF方向(前進時)ま
たはR方向(後進時)に移動させることにより、スロッ
トルケーブル58を介して船外機38内のエンジンのス
ロットル弁が全開方向に動作する。このシフトケーブル
57には、シフトカットスイッチ(図示しない)が設け
られている。これは、高負荷運転時にドッグクラッチを
ギヤから切り離そうとする際、クラッチとギヤ間の噛み
合い面圧が非常に大きくなるため、ケーブルに大きな負
荷がかかる。シフトカットスイッチは、この負荷による
ケーブルの弾性変形量を検出することにより過大なクラ
ッチ噛み合い圧力を検知し、エンジン回転を下げてクラ
ッチの切り替えを楽に行うようにするためのものであ
る。このようなシフトカットスイッチはカウリング内に
設けてもよいし、あるいはリモコンボックス内に設けて
もよい。
ル操作用のリモコンボックス56が各船外機406−
1,406−2用に2個設けられる。このリモコンボッ
クス56は、船外機本体38に対しシフトケーブル5
7、スロットルケーブル58および電気信号ケーブル5
9の3本のケーブルを介して連結さていれる。シフトケ
ーブル57はカウリング内で前述のリンクバー53のピ
ン55に結合されている。リモコンボックス56には操
作レバー60が設けられ、これを中立位置(N)から前
進または後進側に駆動操作してシフトケーブル57を介
してピン55を長孔リング54内でスライドさせる。こ
れにより、リンクバー53が平行移動するとともに、そ
の根元部のピボット片52を矢印Bのように回転させ
る。これにより、シフトレバー50がその軸廻りに回転
し、カム51が回転して、ドッグクラッチを介してクラ
ンク軸と前進用ギヤまたは後進用ギヤとを連結する。操
作レバー60を前進または後進のシフト操作完了位置即
ちスロットル弁全閉位置からさらにF方向(前進時)ま
たはR方向(後進時)に移動させることにより、スロッ
トルケーブル58を介して船外機38内のエンジンのス
ロットル弁が全開方向に動作する。このシフトケーブル
57には、シフトカットスイッチ(図示しない)が設け
られている。これは、高負荷運転時にドッグクラッチを
ギヤから切り離そうとする際、クラッチとギヤ間の噛み
合い面圧が非常に大きくなるため、ケーブルに大きな負
荷がかかる。シフトカットスイッチは、この負荷による
ケーブルの弾性変形量を検出することにより過大なクラ
ッチ噛み合い圧力を検知し、エンジン回転を下げてクラ
ッチの切り替えを楽に行うようにするためのものであ
る。このようなシフトカットスイッチはカウリング内に
設けてもよいし、あるいはリモコンボックス内に設けて
もよい。
【0026】リモコンボックス56にはさらに落水検知
スイッチ(図示しない)が設けられている。この落水検
知スイッチは、例えば乗員の身体に結び付けたワイヤに
スイッチを連結し、乗員が落水した時にはスイッチを動
作させてエンジンを停止させ直ちに船を停止させるため
のものである。また、リモコンボックス56には独立の
エンジン停止操作スイッチ(図示しない)も設けられて
いる。
スイッチ(図示しない)が設けられている。この落水検
知スイッチは、例えば乗員の身体に結び付けたワイヤに
スイッチを連結し、乗員が落水した時にはスイッチを動
作させてエンジンを停止させ直ちに船を停止させるため
のものである。また、リモコンボックス56には独立の
エンジン停止操作スイッチ(図示しない)も設けられて
いる。
【0027】図4は、前述のエンジンを含む船外機の各
種運転状態を検出するための検出手段および燃料噴射や
点火を駆動する手段を含む駆動制御システムの詳細を示
す。この例は2機掛けされる船舶用6気筒エンジンを搭
載した船外機の一方の制御システムを代表して示す。
種運転状態を検出するための検出手段および燃料噴射や
点火を駆動する手段を含む駆動制御システムの詳細を示
す。この例は2機掛けされる船舶用6気筒エンジンを搭
載した船外機の一方の制御システムを代表して示す。
【0028】気筒検出手段#1〜#6は、クランク軸廻
りに6個配置され、メインルーチンで実施される各気筒
についてイベント割込み(TDC割込み)を実行するた
めのトリガ信号を発生する。これは、例えば各気筒のピ
ストンが上死点またはそれより所定角度(クランク角
度)手前に位置する瞬間に信号を発するように構成す
る。従って、本実施例ではクランク軸の1回転中に60
度ごとに1つの気筒検出信号(TDC信号)が各気筒#
1〜#6から順番に演算処理装置に送られる。このイベ
ント割込みフローの中で、メインルーチン中に求められ
た各気筒についての制御演算結果に基づいて点火及び燃
料噴射が実施される。
りに6個配置され、メインルーチンで実施される各気筒
についてイベント割込み(TDC割込み)を実行するた
めのトリガ信号を発生する。これは、例えば各気筒のピ
ストンが上死点またはそれより所定角度(クランク角
度)手前に位置する瞬間に信号を発するように構成す
る。従って、本実施例ではクランク軸の1回転中に60
度ごとに1つの気筒検出信号(TDC信号)が各気筒#
1〜#6から順番に演算処理装置に送られる。このイベ
ント割込みフローの中で、メインルーチン中に求められ
た各気筒についての制御演算結果に基づいて点火及び燃
料噴射が実施される。
【0029】クランク角検出手段は、点火時期制御のベ
ースとなる角度パルスを発するものであり、クランク軸
に係合するリングギヤの歯数に対応してパルス信号を発
する。例えばギヤ歯数112歯に対応して1回転中に4
48パルスを発するように構成すれば、1パルスごとに
クランク軸が0.8度回転することになる。
ースとなる角度パルスを発するものであり、クランク軸
に係合するリングギヤの歯数に対応してパルス信号を発
する。例えばギヤ歯数112歯に対応して1回転中に4
48パルスを発するように構成すれば、1パルスごとに
クランク軸が0.8度回転することになる。
【0030】スロットル開度検出手段15は、吸気マニ
ホルド24に設けたスロットル弁25の開度に応じてア
ナログ電圧信号を発する。演算処理装置はこのアナログ
信号をA/D変換してマップ読取り等の演算処理を行
う。
ホルド24に設けたスロットル弁25の開度に応じてア
ナログ電圧信号を発する。演算処理装置はこのアナログ
信号をA/D変換してマップ読取り等の演算処理を行
う。
【0031】さらに詳しくいうと、前述のスロットルレ
バー60(図2)に連結されたスロットルワイヤのリン
クがスロットル弁25の弁軸の一端に接続されている。
この弁軸の反対側の端部に抵抗摺動式のセンサーが取り
つけられる。スロットル弁の開度に応じて弁軸が回転し
センサーの抵抗値が変わる。この抵抗値変化を電圧変化
としてとり出しスロットル開度の検出信号とする。
バー60(図2)に連結されたスロットルワイヤのリン
クがスロットル弁25の弁軸の一端に接続されている。
この弁軸の反対側の端部に抵抗摺動式のセンサーが取り
つけられる。スロットル弁の開度に応じて弁軸が回転し
センサーの抵抗値が変わる。この抵抗値変化を電圧変化
としてとり出しスロットル開度の検出信号とする。
【0032】次のトリム角度検出手段から吸気温度検出
手段までは、エンジンの運転条件に対する環境変化があ
った場合にこの変化に応じて制御量を補正するためのも
のである。トリム角度検出手段は、船外機の取付け角度
を検出するものである。E/G温度検出手段は、各気筒
(または特定の基準気筒)のシリンダブロックに温度セ
ンサーを取付けその気筒の温度を検出するものである。
大気圧検出手段は、カウリング内の適当な位置に設けら
れる。吸気温度検出手段32は吸気通路上の適当な位置
に設けられる。大気圧および吸気温度は空気の体積に直
接影響するものであり、演算処理装置は、これらの大気
圧および吸気温度の検出値に応じて空燃比等の制御量に
対する補正演算を行う。
手段までは、エンジンの運転条件に対する環境変化があ
った場合にこの変化に応じて制御量を補正するためのも
のである。トリム角度検出手段は、船外機の取付け角度
を検出するものである。E/G温度検出手段は、各気筒
(または特定の基準気筒)のシリンダブロックに温度セ
ンサーを取付けその気筒の温度を検出するものである。
大気圧検出手段は、カウリング内の適当な位置に設けら
れる。吸気温度検出手段32は吸気通路上の適当な位置
に設けられる。大気圧および吸気温度は空気の体積に直
接影響するものであり、演算処理装置は、これらの大気
圧および吸気温度の検出値に応じて空燃比等の制御量に
対する補正演算を行う。
【0033】既燃ガス検出手段は、所定の気筒例えば#
1気筒に設けられる酸素濃度センサー(O2センサ)の
ことである。検出した酸素濃度に応じて燃料噴射量等の
フィードバック制御を行う。
1気筒に設けられる酸素濃度センサー(O2センサ)の
ことである。検出した酸素濃度に応じて燃料噴射量等の
フィードバック制御を行う。
【0034】ノック検出手段34は、各気筒の異常燃焼
を検出するものであり、ノッキングがおきた場合に点火
を遅角側にシフトさせたりまたは燃料をリッチ側に設定
してノッキングを解消し、エンジンの損傷発生を防止す
る。
を検出するものであり、ノッキングがおきた場合に点火
を遅角側にシフトさせたりまたは燃料をリッチ側に設定
してノッキングを解消し、エンジンの損傷発生を防止す
る。
【0035】オイルレベル検出手段は、カウリング内の
サブタンク67および船内のメインタンク63の両方に
レベルセンサーを設けたものである。
サブタンク67および船内のメインタンク63の両方に
レベルセンサーを設けたものである。
【0036】V型バンクの左右各バンクに1個づつ設け
られたサーモスイッチは、バイメタル式温度センサー等
の応答性の速いセンサーからなり、冷却系異常等による
エンジンの温度上昇等を検出し焼き付きを防止するため
の失火制御を行う。なお、前述のエンジン温度検出手段
はシリンダブロックに設けられ燃料噴射の制御量補正の
ために使用されるが、このサーモスイッチはエンジンの
温度上昇に直ちに対処するため応答性が速いことが要求
される。
られたサーモスイッチは、バイメタル式温度センサー等
の応答性の速いセンサーからなり、冷却系異常等による
エンジンの温度上昇等を検出し焼き付きを防止するため
の失火制御を行う。なお、前述のエンジン温度検出手段
はシリンダブロックに設けられ燃料噴射の制御量補正の
ために使用されるが、このサーモスイッチはエンジンの
温度上昇に直ちに対処するため応答性が速いことが要求
される。
【0037】シフトカットスイッチは、クラッチを切り
替えるためのシフトケーブルのテンションを検出してプ
ロペラに直結するドッグクラッチの切り替えを容易にす
るためのものである。
替えるためのシフトケーブルのテンションを検出してプ
ロペラに直結するドッグクラッチの切り替えを容易にす
るためのものである。
【0038】運転状態検出手段とは、他方の船外機の運
転状態を検出するためのものである。該手段にはDES
検出手段が含まれる。DES検出手段は、2機掛け運転
の場合他のエンジンが異常により失火運転状態にある時
これを知らせるための信号であるDESを検知するもの
である。すなわち、該手段は船尾に船外機を2台並列し
て備えた型式の船舶において、一方の船外機のエンジン
がオイル不足、温度上昇等により失火制御を行っている
場合には、そのエンジンのDES出力手段からDESが
出力されており、このDESを検出しこの失火運転状態
を検知するためのものである。このDESの検出によ
り、他方のエンジンも同様に失火制御を行って、両方の
エンジンの運転状態を同じにして走行のバランスを保
つ。
転状態を検出するためのものである。該手段にはDES
検出手段が含まれる。DES検出手段は、2機掛け運転
の場合他のエンジンが異常により失火運転状態にある時
これを知らせるための信号であるDESを検知するもの
である。すなわち、該手段は船尾に船外機を2台並列し
て備えた型式の船舶において、一方の船外機のエンジン
がオイル不足、温度上昇等により失火制御を行っている
場合には、そのエンジンのDES出力手段からDESが
出力されており、このDESを検出しこの失火運転状態
を検知するためのものである。このDESの検出によ
り、他方のエンジンも同様に失火制御を行って、両方の
エンジンの運転状態を同じにして走行のバランスを保
つ。
【0039】バッテリ電圧検出手段は、インジェクタの
駆動電源電圧の変化によりバルブの開閉動作の速さが変
り吐出量が変化するため、バッテリ電圧を検出してこの
電圧に基づいて噴射量を補正制御するために用いる。
駆動電源電圧の変化によりバルブの開閉動作の速さが変
り吐出量が変化するため、バッテリ電圧を検出してこの
電圧に基づいて噴射量を補正制御するために用いる。
【0040】スタータスイッチ検出手段は、エンジンが
始動運転中かどうかを検出するためのものである。始動
状態であれば、燃料のリッチ化等を行い始動運転用の制
御を行う。
始動運転中かどうかを検出するためのものである。始動
状態であれば、燃料のリッチ化等を行い始動運転用の制
御を行う。
【0041】2種類あるE/Gストップスイッチ検出手
段は、エンジン停止操作スイッチや落水検知スイッチの
ことであり、このうち落水検知スイッチは乗員が落水し
た場合これを検出するものであり、エンジンを直ちに停
止するように制御する。この2種のE/Gストップスイ
ッチ検出手段を図中便宜上一つのE/Gストップスイッ
チ検出手段として表示する。
段は、エンジン停止操作スイッチや落水検知スイッチの
ことであり、このうち落水検知スイッチは乗員が落水し
た場合これを検出するものであり、エンジンを直ちに停
止するように制御する。この2種のE/Gストップスイ
ッチ検出手段を図中便宜上一つのE/Gストップスイッ
チ検出手段として表示する。
【0042】以上のような各検出手段からの入力信号に
基づいて、演算処理装置内で各制御量の演算を行い、演
算結果に基づいて出力側(図4の右側)の燃料噴射手段
#1〜#6、点火手段#1〜#6、燃料ポンプおよびオ
イルポンプを駆動制御する。なお、燃料噴射手段および
点火手段はそれぞれ、インジェクタおよび点火プラグで
あり、各気筒ごとに独立して順番に制御される。
基づいて、演算処理装置内で各制御量の演算を行い、演
算結果に基づいて出力側(図4の右側)の燃料噴射手段
#1〜#6、点火手段#1〜#6、燃料ポンプおよびオ
イルポンプを駆動制御する。なお、燃料噴射手段および
点火手段はそれぞれ、インジェクタおよび点火プラグで
あり、各気筒ごとに独立して順番に制御される。
【0043】このような演算処理装置での演算を実行す
るために、図示したように、演算処理装置には、制御プ
ログラムやマップ等を格納したROM等からなる不揮発
性メモリおよび各検出信号やこれに基づく演算のための
一時的なデータを記憶するためのRAM等からなる揮発
性メモリが備る。
るために、図示したように、演算処理装置には、制御プ
ログラムやマップ等を格納したROM等からなる不揮発
性メモリおよび各検出信号やこれに基づく演算のための
一時的なデータを記憶するためのRAM等からなる揮発
性メモリが備る。
【0044】次に、図5を参照して、本発明が適用され
る船外機エンジンの点火時期制御および燃料噴射制御に
ついて説明する。図5はこのような制御フローを実行す
るための構成を示すブロック図である。各ブロックは、
前述の図4の演算処理装置内に演算処理回路として組込
まれている。
る船外機エンジンの点火時期制御および燃料噴射制御に
ついて説明する。図5はこのような制御フローを実行す
るための構成を示すブロック図である。各ブロックは、
前述の図4の演算処理装置内に演算処理回路として組込
まれている。
【0045】気筒判別手段201は、気筒検出手段#1
〜#6(図4)に対応するものであり、各気筒からの入
力信号に基づいてその気筒番号を判別する。周期計測手
段1000は、この気筒検出手段からの検出信号に基づ
いて、各気筒からの入力信号の時間間隔を計測し、これ
を6倍することにより1回転の時間(周期)を算出す
る。エンジン回転数算出手段203は、この周期の逆数
を演算して回転数を求める。スロットル開度読み込み手
段204は、スロットル開度に対応したアナログ電圧信
号により開度を読み込む。
〜#6(図4)に対応するものであり、各気筒からの入
力信号に基づいてその気筒番号を判別する。周期計測手
段1000は、この気筒検出手段からの検出信号に基づ
いて、各気筒からの入力信号の時間間隔を計測し、これ
を6倍することにより1回転の時間(周期)を算出す
る。エンジン回転数算出手段203は、この周期の逆数
を演算して回転数を求める。スロットル開度読み込み手
段204は、スロットル開度に対応したアナログ電圧信
号により開度を読み込む。
【0046】スロットル開度読み込み手段204からの
スロットル開度信号はA/D変換され、E/G回転数算
出手段203からの回転数信号さらにスタータスイッチ
からの始動情報が、基本点火時期算出手段210および
基本燃料噴射算出手段211に送られ、基準気筒である
#1の気筒の点火時期および燃料噴射量が通常運転モー
ドあるいは始動モードのそれぞれにおいてそれぞれ3次
元マップを用いて算出される。このエンジン回転数信号
およびスロットル開度信号は、さらに気筒別点火時期補
正値演算手段208および気筒別燃料噴射量補正値演算
手段209に送られ、残りの気筒#2〜#6についての
基本点火時期および基本噴射量に対する補正値を各気筒
ごとにマップ演算して求める。
スロットル開度信号はA/D変換され、E/G回転数算
出手段203からの回転数信号さらにスタータスイッチ
からの始動情報が、基本点火時期算出手段210および
基本燃料噴射算出手段211に送られ、基準気筒である
#1の気筒の点火時期および燃料噴射量が通常運転モー
ドあるいは始動モードのそれぞれにおいてそれぞれ3次
元マップを用いて算出される。このエンジン回転数信号
およびスロットル開度信号は、さらに気筒別点火時期補
正値演算手段208および気筒別燃料噴射量補正値演算
手段209に送られ、残りの気筒#2〜#6についての
基本点火時期および基本噴射量に対する補正値を各気筒
ごとにマップ演算して求める。
【0047】一方、トリム角度読み込み手段205、機
関温度読み込み手段206および大気圧読み込み手段2
07は、それぞれの検出手段(図4)からの検出信号を
読取り、これを点火時期補正値算出手段212および燃
料噴射量補正係数算出手段213に送り、各運転状態に
応じた補正値及び補正係数を算出する。この場合、点火
時期補正値については、基本点火進角の値に対して加算
する補正進角(あるいは遅角)の角度数を、各読み込み
データの種類ごとに予め記憶させたマップにより求め
る。また、燃料噴射量の補正係数については、予め記憶
されたマップデータにより運転状態に応じた値を求め
る。
関温度読み込み手段206および大気圧読み込み手段2
07は、それぞれの検出手段(図4)からの検出信号を
読取り、これを点火時期補正値算出手段212および燃
料噴射量補正係数算出手段213に送り、各運転状態に
応じた補正値及び補正係数を算出する。この場合、点火
時期補正値については、基本点火進角の値に対して加算
する補正進角(あるいは遅角)の角度数を、各読み込み
データの種類ごとに予め記憶させたマップにより求め
る。また、燃料噴射量の補正係数については、予め記憶
されたマップデータにより運転状態に応じた値を求め
る。
【0048】なお、点火時期補正および燃料噴射量補正
について、図示していないが、さらに吸気温度の検出デ
ータを各算出手段212、213に入力して吸気温度に
基づく補正を行ってもよい。燃料の噴射量補正値・補正
係数算出手段213にはスタータSWからの始動開始情
報、及びエンジン回転数情報あるいはさらにE/G(エ
ンジン)温度検出手段からの温度情報に基づき、始動運
転モードから通常運転モードへの移行時点からスタート
するタイマーの経過時間情報も入力される。燃料噴射量
補正値・補正係数算出手段213においては基本噴射量
に乗算される補正係数と、気筒別補正値以外の補正値、
即ち始動後補正値及び始動運転モードから通常運転モー
ドへの移行時点からの時間経過に対応した過渡期補正値
が算出される。
について、図示していないが、さらに吸気温度の検出デ
ータを各算出手段212、213に入力して吸気温度に
基づく補正を行ってもよい。燃料の噴射量補正値・補正
係数算出手段213にはスタータSWからの始動開始情
報、及びエンジン回転数情報あるいはさらにE/G(エ
ンジン)温度検出手段からの温度情報に基づき、始動運
転モードから通常運転モードへの移行時点からスタート
するタイマーの経過時間情報も入力される。燃料噴射量
補正値・補正係数算出手段213においては基本噴射量
に乗算される補正係数と、気筒別補正値以外の補正値、
即ち始動後補正値及び始動運転モードから通常運転モー
ドへの移行時点からの時間経過に対応した過渡期補正値
が算出される。
【0049】点火時期補正値算出手段212および燃料
噴射量補正値・補正係数算出手段213の算出出力は、
それぞれ点火時期補正手段214および燃料噴射量補正
手段215に入力され、ここで基本点火時期に補正値が
加算されるとともに基本燃料噴射の算出値に補正係数が
乗算され、且つ始動後補正値と過渡時補正値が加算され
て#1気筒の点火時期および燃料噴射の制御量が算出さ
れる。
噴射量補正値・補正係数算出手段213の算出出力は、
それぞれ点火時期補正手段214および燃料噴射量補正
手段215に入力され、ここで基本点火時期に補正値が
加算されるとともに基本燃料噴射の算出値に補正係数が
乗算され、且つ始動後補正値と過渡時補正値が加算され
て#1気筒の点火時期および燃料噴射の制御量が算出さ
れる。
【0050】この基準気筒#1の点火時期および燃料噴
射の制御量は気筒別点火時期補正手段216および気筒
別燃料噴射量補正手段217に入力され、ここで#1気
筒についての補正された点火時期および燃料噴射量に対
し、#2〜#6の気筒についての気筒別点火時期補正量
演算手段208および気筒別燃料噴射量補正値演算手段
209による制御補正量を加えることにより、#2〜#
6までの気筒の点火時期および燃料噴射量の制御量が算
出される。
射の制御量は気筒別点火時期補正手段216および気筒
別燃料噴射量補正手段217に入力され、ここで#1気
筒についての補正された点火時期および燃料噴射量に対
し、#2〜#6の気筒についての気筒別点火時期補正量
演算手段208および気筒別燃料噴射量補正値演算手段
209による制御補正量を加えることにより、#2〜#
6までの気筒の点火時期および燃料噴射量の制御量が算
出される。
【0051】このようにして算出された#1から#6ま
での各気筒に対する点火時期および燃料噴射の制御量に
基づいて、点火出力手段218は、各気筒ごとの点火進
角の角度の値で算出された制御量をタイマーセットし、
燃料出力手段219は開弁時間に相当するクランク角を
タイマーセットする。
での各気筒に対する点火時期および燃料噴射の制御量に
基づいて、点火出力手段218は、各気筒ごとの点火進
角の角度の値で算出された制御量をタイマーセットし、
燃料出力手段219は開弁時間に相当するクランク角を
タイマーセットする。
【0052】図6および図7は、本発明の実施例に係る
2機掛け船外機のそれぞれのエンジンについての制御全
体のフローチャートである。このフローチャートは、各
エンジンの制御装置(演算処理装置)のCPUに組込ま
れた制御プロセス全体のシーケンスプログラムを示すメ
インルーチンのフローである。
2機掛け船外機のそれぞれのエンジンについての制御全
体のフローチャートである。このフローチャートは、各
エンジンの制御装置(演算処理装置)のCPUに組込ま
れた制御プロセス全体のシーケンスプログラムを示すメ
インルーチンのフローである。
【0053】メインスイッチが投入され電源が立上がっ
てエンジン操作が開始されると、所定のリセット時間後
まず制御処理装置内の各処理回路が初期化される(ステ
ップS11)。
てエンジン操作が開始されると、所定のリセット時間後
まず制御処理装置内の各処理回路が初期化される(ステ
ップS11)。
【0054】次にステップS12において、運転状態が
判断され結果がメモリに保持される。ここでは、メイン
スイッチのON,0FF情報、図4のスタータSW検出
手段を使って読み込まれたスタータSWのON,OFF
情報、及びクランク角検出手段から読み取られるクラン
ク角パルス列から算出されるエンジン回転数情報により
始動状態か否か判断する始動判断、スロットル開度検出
手段から読み取られるスロットル開度情報、エンジン回
転数情報、運転状態検出手段により読み取られる他方の
船外機の運転状態情報である運転状態情報、あるいは下
記するオーバーヒート、オイル不足等の異常状態情報、
あるいはスロットル開度情報の時間変化から算出される
急加減速情報等に基づき特定気筒を休止すべきかどうか
の気筒休止判断、主にスロットル開度情報、エンジン回
転数情報に基づき酸素濃度のフィードバック制御を行う
かどうかの判断、及び主に同2つの情報に基づき特定の
制御条件の場合に制御データを学習記憶させるかどうか
の判断、エンジン回転数情報に基づき過剰回転にあるか
どうかのオーバーレボ判断、スロットル開度情報、エン
ジン回転数情報及びエンジン(E/G)温度検出手段あ
るいはそのより具体的手段であるサーモSWによる温度
情報に基づきオーバーヒート状態であるかどうかのオー
バーヒート判断、スロットル開度情報、エンジン回転数
情報及びオイルレベル検出手段による残存オイル量情報
に基づき残存オイル量が少ないかどうかのオイルエンプ
ティ判断を行う。過剰回転状態、オーバーヒート状態及
び残存オイル量少状態の場合は下記するように失火制御
を行う。ステップS12においてはさらに、スロットル
情報、クランク角情報、O2センサ情報の情報が欠落あ
るいは異常であるフェール状態であるか否かのフェール
判断、あるいはクランク角検出手段の一種であるパルサ
ーコイルからのパルサー情報のフェール情報に基づき通
路の制御を行うか否かの判断、運転状態情報により他の
船外機も運転されている2機掛け運転状態にあるかどう
かの判断、気筒休止状態信号により他方の船外機が気筒
休止運転状態にあるかの判断、及びDES(異常対応の
失火制御状態を報知する信号)により他方の船外機が異
常対応の失火制御状態にあるかの判断の3つの判断から
なる2機掛け運転状態判断、前記したスロットル開度情
報の時間変化から急加減速状態にあるかどうかの急加減
速判断、高速回転状態からのシフト操作時作動するシフ
トカットSWのON,OFF情報に基づくシフトカット
状態にあるかどうかのシフトカット判断がなされる。
判断され結果がメモリに保持される。ここでは、メイン
スイッチのON,0FF情報、図4のスタータSW検出
手段を使って読み込まれたスタータSWのON,OFF
情報、及びクランク角検出手段から読み取られるクラン
ク角パルス列から算出されるエンジン回転数情報により
始動状態か否か判断する始動判断、スロットル開度検出
手段から読み取られるスロットル開度情報、エンジン回
転数情報、運転状態検出手段により読み取られる他方の
船外機の運転状態情報である運転状態情報、あるいは下
記するオーバーヒート、オイル不足等の異常状態情報、
あるいはスロットル開度情報の時間変化から算出される
急加減速情報等に基づき特定気筒を休止すべきかどうか
の気筒休止判断、主にスロットル開度情報、エンジン回
転数情報に基づき酸素濃度のフィードバック制御を行う
かどうかの判断、及び主に同2つの情報に基づき特定の
制御条件の場合に制御データを学習記憶させるかどうか
の判断、エンジン回転数情報に基づき過剰回転にあるか
どうかのオーバーレボ判断、スロットル開度情報、エン
ジン回転数情報及びエンジン(E/G)温度検出手段あ
るいはそのより具体的手段であるサーモSWによる温度
情報に基づきオーバーヒート状態であるかどうかのオー
バーヒート判断、スロットル開度情報、エンジン回転数
情報及びオイルレベル検出手段による残存オイル量情報
に基づき残存オイル量が少ないかどうかのオイルエンプ
ティ判断を行う。過剰回転状態、オーバーヒート状態及
び残存オイル量少状態の場合は下記するように失火制御
を行う。ステップS12においてはさらに、スロットル
情報、クランク角情報、O2センサ情報の情報が欠落あ
るいは異常であるフェール状態であるか否かのフェール
判断、あるいはクランク角検出手段の一種であるパルサ
ーコイルからのパルサー情報のフェール情報に基づき通
路の制御を行うか否かの判断、運転状態情報により他の
船外機も運転されている2機掛け運転状態にあるかどう
かの判断、気筒休止状態信号により他方の船外機が気筒
休止運転状態にあるかの判断、及びDES(異常対応の
失火制御状態を報知する信号)により他方の船外機が異
常対応の失火制御状態にあるかの判断の3つの判断から
なる2機掛け運転状態判断、前記したスロットル開度情
報の時間変化から急加減速状態にあるかどうかの急加減
速判断、高速回転状態からのシフト操作時作動するシフ
トカットSWのON,OFF情報に基づくシフトカット
状態にあるかどうかのシフトカット判断がなされる。
【0055】このような判断は、前のルーチンにおいて
読取ったセンサーからの検出情報や演算結果等の各種情
報に基づいて行われる。
読取ったセンサーからの検出情報や演算結果等の各種情
報に基づいて行われる。
【0056】次にステップS13において、ループ1の
ルーチンワークを行うかどうかの判別が行われる。YE
Sであれば、ステップS14に進みスイッチ情報の読み
込みが行われる。ここではE/Gストップスイッチ検出
手段、メインスイッチ、スタータスイッチ検出手段およ
びサーモSWからの情報が読取られる。続いてステップ
S15において、ノックセンサー(ノック検出手段)お
よびスロットルセンサー(スロットル開度検出手段)か
らの情報が読取られる。このループ1による情報読み込
みの終了後ステップS16に進み、ループ2のルーチン
ワークを行うかどうかが判別される。
ルーチンワークを行うかどうかの判別が行われる。YE
Sであれば、ステップS14に進みスイッチ情報の読み
込みが行われる。ここではE/Gストップスイッチ検出
手段、メインスイッチ、スタータスイッチ検出手段およ
びサーモSWからの情報が読取られる。続いてステップ
S15において、ノックセンサー(ノック検出手段)お
よびスロットルセンサー(スロットル開度検出手段)か
らの情報が読取られる。このループ1による情報読み込
みの終了後ステップS16に進み、ループ2のルーチン
ワークを行うかどうかが判別される。
【0057】演算処理装置はハード的あるいはソフト的
に4ms間隔でループ1の処理用フラグ1を1にセット
し、8ms間隔でループ2の処理用フラグ2を1にセッ
トする。
に4ms間隔でループ1の処理用フラグ1を1にセット
し、8ms間隔でループ2の処理用フラグ2を1にセッ
トする。
【0058】図8はこのようなループ1およびループ2
を実行するためのタイマー割込みのフローチャートであ
る。このようなタイマーのセットはイニシャライズステ
ップS11において行われ、各ループ1、2のルーチン
を実行中にはそのフラグがセットされるとともに次回の
そのルーチンのためのタイマーがセットされる。
を実行するためのタイマー割込みのフローチャートであ
る。このようなタイマーのセットはイニシャライズステ
ップS11において行われ、各ループ1、2のルーチン
を実行中にはそのフラグがセットされるとともに次回の
そのルーチンのためのタイマーがセットされる。
【0059】図6に戻り、ステップS13において、フ
ラグ1をチェックし1であればステップS14、ステッ
プS15を実施する。なお、ステップS14に進むと同
時にフラグ1はクリアされ0となる。ステップS13に
おいて、フラグ1が0であることが確認されると、ステ
ップS16に進み、フラグ2が1であるかをチェックす
る。フラグ2が1であればステップS17に進むと同時
にフラグ2はクリアされ0となる。ステップS16でフ
ラグ2が0である場合はステップS12に戻る。
ラグ1をチェックし1であればステップS14、ステッ
プS15を実施する。なお、ステップS14に進むと同
時にフラグ1はクリアされ0となる。ステップS13に
おいて、フラグ1が0であることが確認されると、ステ
ップS16に進み、フラグ2が1であるかをチェックす
る。フラグ2が1であればステップS17に進むと同時
にフラグ2はクリアされ0となる。ステップS16でフ
ラグ2が0である場合はステップS12に戻る。
【0060】ステップS17においては、オイルレベル
の検出、高回転状態からのシフト操作時大となるシフト
ケーブルのテンションに応じて作動し、テンションが大
なる時ONとなるシフトカットスイッチのON,OFF
状態の検知、およびエンジン2機掛け運転信号、気筒休
止状態信号及びDES信号の検出が行われる。さらにス
テップS18において、大気圧情報、吸気温度情報、ト
リム角情報、エンジン温度情報、バッテリ電圧情報、お
よび排気ガス中の酸素濃度情報が大気圧検出手段、吸気
温度検出手段、トリム角度検出手段、E/G(エンジ
ン)温度検出手段、バッテリ電圧検出手段、及びO2セ
ンサーによりそれぞれ読取られる。なお、酸素濃度情報
に基づき燃焼前のA/F情報が算出される。
の検出、高回転状態からのシフト操作時大となるシフト
ケーブルのテンションに応じて作動し、テンションが大
なる時ONとなるシフトカットスイッチのON,OFF
状態の検知、およびエンジン2機掛け運転信号、気筒休
止状態信号及びDES信号の検出が行われる。さらにス
テップS18において、大気圧情報、吸気温度情報、ト
リム角情報、エンジン温度情報、バッテリ電圧情報、お
よび排気ガス中の酸素濃度情報が大気圧検出手段、吸気
温度検出手段、トリム角度検出手段、E/G(エンジ
ン)温度検出手段、バッテリ電圧検出手段、及びO2セ
ンサーによりそれぞれ読取られる。なお、酸素濃度情報
に基づき燃焼前のA/F情報が算出される。
【0061】次に、ステップS19において、失火制御
が行われる。これは、読み込んだ情報から、前記ステッ
プS12の運転状態判断において、過回転、所定以上の
スロットル開度及びエンジン回転数におけるオーバーヒ
ート、オイルエンプティ等の異常状態にある、あるいは
他のエンジンが異常状態にあるとの判断結果が検出され
たときに、特定気筒の失火を行うように燃料制御するも
のである。さらに、下記するステップS24の気筒別補
正において、失火させる気筒の燃料噴射量を他の気筒よ
り減少させるべく、失火制御状態にあることをメモリに
出力する失火時燃料制御が実施される。次に、エンジン
が回転しているかどうかの判断およびオイルタンクのレ
ベルセンサーからの情報に基づいて、燃料ポンプおよび
オイルポンプが駆動制御される(ステップS20)。こ
れは、燃料については、エンジンが回転中ならば燃料ポ
ンプを駆動し、エンジン停止中ならば燃料ポンプを停止
し、オイルについては、カウル内のオイルタンク内の量
が少ないときにポンプを駆動して船体内のオイルタンク
からオイルを補給するかエンジン回転数を低下させオイ
ル消費量を低下させるものである。
が行われる。これは、読み込んだ情報から、前記ステッ
プS12の運転状態判断において、過回転、所定以上の
スロットル開度及びエンジン回転数におけるオーバーヒ
ート、オイルエンプティ等の異常状態にある、あるいは
他のエンジンが異常状態にあるとの判断結果が検出され
たときに、特定気筒の失火を行うように燃料制御するも
のである。さらに、下記するステップS24の気筒別補
正において、失火させる気筒の燃料噴射量を他の気筒よ
り減少させるべく、失火制御状態にあることをメモリに
出力する失火時燃料制御が実施される。次に、エンジン
が回転しているかどうかの判断およびオイルタンクのレ
ベルセンサーからの情報に基づいて、燃料ポンプおよび
オイルポンプが駆動制御される(ステップS20)。こ
れは、燃料については、エンジンが回転中ならば燃料ポ
ンプを駆動し、エンジン停止中ならば燃料ポンプを停止
し、オイルについては、カウル内のオイルタンク内の量
が少ないときにポンプを駆動して船体内のオイルタンク
からオイルを補給するかエンジン回転数を低下させオイ
ル消費量を低下させるものである。
【0062】次に、ステップS21において、気筒休止
判断結果の判別を行う。これは、前述の運転状態判断ス
テップS12において、所定の低負荷低回転状態のとき
に休筒運転を行う判断をした場合に、演算処理のマップ
を選択するための判別ステップである。休筒運転でなけ
れば通常の全気筒運転による通常運転マップを用いて点
火時期および噴射時間の基本演算およびこれに対する気
筒別の補正演算を行う(ステップS22)。なお、失火
制御状態にあるかどうかの判断もなされ、失火制御状態
にある場合は失火気筒にも、他の点火気筒への燃料噴射
量と同じか所定割合を減じた燃料を供給すべく噴射時間
の設定がなされる。これにより所定以上のスロットル開
度及びエンジン回転数の時からの失火制御においても燃
料を供給するので、気化熱によりピストン等を冷却でき
損傷を防止できる。休筒運転状態であれば、特定の気筒
を休止した休筒運転用の気筒休止マップを用いて点火時
期および噴射時間の演算および気筒別の補正演算を行う
(ステップS24)。
判断結果の判別を行う。これは、前述の運転状態判断ス
テップS12において、所定の低負荷低回転状態のとき
に休筒運転を行う判断をした場合に、演算処理のマップ
を選択するための判別ステップである。休筒運転でなけ
れば通常の全気筒運転による通常運転マップを用いて点
火時期および噴射時間の基本演算およびこれに対する気
筒別の補正演算を行う(ステップS22)。なお、失火
制御状態にあるかどうかの判断もなされ、失火制御状態
にある場合は失火気筒にも、他の点火気筒への燃料噴射
量と同じか所定割合を減じた燃料を供給すべく噴射時間
の設定がなされる。これにより所定以上のスロットル開
度及びエンジン回転数の時からの失火制御においても燃
料を供給するので、気化熱によりピストン等を冷却でき
損傷を防止できる。休筒運転状態であれば、特定の気筒
を休止した休筒運転用の気筒休止マップを用いて点火時
期および噴射時間の演算および気筒別の補正演算を行う
(ステップS24)。
【0063】次に、図7のステップS23において、大
気圧やトリム角等の運転状態に応じて、基本の点火時期
や燃料噴射に対する補正値が演算される。続いて、ステ
ップS25において、酸素濃度のフィードバック制御に
伴う補正値が演算される。このとき、演算情報の学習判
定とO2センサーの活性化の判定が行われる。さらに、
ステ ップS26において、ノックセンサーからの検出
信号に基づいて、エンジンの焼き付き防止等のために制
御量の補正値が演算される。
気圧やトリム角等の運転状態に応じて、基本の点火時期
や燃料噴射に対する補正値が演算される。続いて、ステ
ップS25において、酸素濃度のフィードバック制御に
伴う補正値が演算される。このとき、演算情報の学習判
定とO2センサーの活性化の判定が行われる。さらに、
ステ ップS26において、ノックセンサーからの検出
信号に基づいて、エンジンの焼き付き防止等のために制
御量の補正値が演算される。
【0064】次にステップS27において、基本の点火
時期および燃料噴射の制御量に対し補正係数を乗算しさ
らに補正値を加えてあるいは補正係数を乗算して最適な
点火時期、噴射時間および噴射時期を演算する。この
後、ステップS290において、エンジン停止前制御の
演算が行われる。これは、ステップS12で、メインス
イッチあるいはエンジンストップスイッチ等が切られ
て、エンジン停止状態と判断された場合に、再始動を考
慮して点火のみを止めて燃料噴射は所定時間継続するた
めの制御ルーチンである。以上によりループ2のルーチ
ンを終了し、元の運転状態判断ステップS12に戻る。
時期および燃料噴射の制御量に対し補正係数を乗算しさ
らに補正値を加えてあるいは補正係数を乗算して最適な
点火時期、噴射時間および噴射時期を演算する。この
後、ステップS290において、エンジン停止前制御の
演算が行われる。これは、ステップS12で、メインス
イッチあるいはエンジンストップスイッチ等が切られ
て、エンジン停止状態と判断された場合に、再始動を考
慮して点火のみを止めて燃料噴射は所定時間継続するた
めの制御ルーチンである。以上によりループ2のルーチ
ンを終了し、元の運転状態判断ステップS12に戻る。
【0065】図9はTDC割込みルーチンのフローを示
す。クランク軸には各気筒検出手段近傍を順次通過する
時各気筒においてピストンが上死点にあることを知らせ
る信号を各気筒検出手段から出力させるマーカが固着さ
れている。TDC割込みとは、#1から#6までの気筒
検出手段による各気筒からのTDC信号の入力に基づ
き、随時メインルーチンに割込まれるルーチンである。
す。クランク軸には各気筒検出手段近傍を順次通過する
時各気筒においてピストンが上死点にあることを知らせ
る信号を各気筒検出手段から出力させるマーカが固着さ
れている。TDC割込みとは、#1から#6までの気筒
検出手段による各気筒からのTDC信号の入力に基づ
き、随時メインルーチンに割込まれるルーチンである。
【0066】まず、信号が入力された気筒の番号を判定
する(ステップS28)。次にその気筒番号を前回の入
力信号の気筒番号と比較することにより、運転すべき回
転方向に対するエンジンの正逆回転を判定する(ステッ
プS29)。逆転していればエンジンを直ちに停止する
(ステップS33)。エンジンが正転していれば、例え
ば#1と#2の気筒間の時間間隔をカウントしてこれを
6倍することによりエンジン回転の周期を算出する(ス
テップS30)。続いてこの周期の逆数を演算すること
により、回転数を算出する(ステップS31)。この回
転数が予め定めた所定の回転数よりも小さいときには、
エンジンを停止する(ステップS32、33)。なお、
ステップS28からステップS31の間においてパルサ
ーフェール対応処理が実施される。
する(ステップS28)。次にその気筒番号を前回の入
力信号の気筒番号と比較することにより、運転すべき回
転方向に対するエンジンの正逆回転を判定する(ステッ
プS29)。逆転していればエンジンを直ちに停止する
(ステップS33)。エンジンが正転していれば、例え
ば#1と#2の気筒間の時間間隔をカウントしてこれを
6倍することによりエンジン回転の周期を算出する(ス
テップS30)。続いてこの周期の逆数を演算すること
により、回転数を算出する(ステップS31)。この回
転数が予め定めた所定の回転数よりも小さいときには、
エンジンを停止する(ステップS32、33)。なお、
ステップS28からステップS31の間においてパルサ
ーフェール対応処理が実施される。
【0067】次に、ステップS34において、入力され
たTDC割込み信号が特定の基準気筒#1からのものか
どうかが判別される。基準気筒#1からの信号であれ
ば、休筒運転状態かどうかが判別され(ステップS3
5)、休筒運転中であれば、休止すべき気筒のパターン
を変更すべきかどうかが判別され(ステップS37)、
パターンを切り替え(ステップS38)または切り替え
ずにそのままステップS39に進み、点火制御による休
筒運転情報をセットする。割込み信号が#1からでない
場合(ステップS34)あるいは休筒運転中でない場合
(ステップS35)には、そのまま、あるいは休筒情報
をクリアして(ステップS36)ステップS39に進
み、点火制御による休筒運転情報をセットする。この点
火休筒情報に基づき点火すべき気筒の点火パルスをセッ
トする(ステップS40)。
たTDC割込み信号が特定の基準気筒#1からのものか
どうかが判別される。基準気筒#1からの信号であれ
ば、休筒運転状態かどうかが判別され(ステップS3
5)、休筒運転中であれば、休止すべき気筒のパターン
を変更すべきかどうかが判別され(ステップS37)、
パターンを切り替え(ステップS38)または切り替え
ずにそのままステップS39に進み、点火制御による休
筒運転情報をセットする。割込み信号が#1からでない
場合(ステップS34)あるいは休筒運転中でない場合
(ステップS35)には、そのまま、あるいは休筒情報
をクリアして(ステップS36)ステップS39に進
み、点火制御による休筒運転情報をセットする。この点
火休筒情報に基づき点火すべき気筒の点火パルスをセッ
トする(ステップS40)。
【0068】この点火パルスセットの詳細を図9に示
す。演算により求められる点火時期は、V型6気筒エン
ジンにおいて、TDCより60度前のクランク角すなわ
ち基準に何度になるかに換算され、0.8で割ってパル
ス数にまるめられる。60度前にTDCとなる気筒のT
DC信号が入力されると、点火出力手段218を構成す
るタイマーにまるめられたパルス数のデータが保持され
ると同時に、以降クランク角検出手段からのパルスがタ
イマーに届くごとに、保持するパルス数を1づつ減じて
いき、保持パルス数が0となると、点火出力手段218
が点火プラグ19をスパークさせる。
す。演算により求められる点火時期は、V型6気筒エン
ジンにおいて、TDCより60度前のクランク角すなわ
ち基準に何度になるかに換算され、0.8で割ってパル
ス数にまるめられる。60度前にTDCとなる気筒のT
DC信号が入力されると、点火出力手段218を構成す
るタイマーにまるめられたパルス数のデータが保持され
ると同時に、以降クランク角検出手段からのパルスがタ
イマーに届くごとに、保持するパルス数を1づつ減じて
いき、保持パルス数が0となると、点火出力手段218
が点火プラグ19をスパークさせる。
【0069】本実施例は、例えば6気筒のV型2バンク
型式のエンジンを対象とし、奇数番号の気筒(#1、
3、5)を左バンクに配設し、偶数番号の気筒(#2、
4、6)を右バンクに配設している。これらの気筒をバ
ンクごとに制御するために、バンクごとに別のタイマー
を有している。これらのタイマーに点火時期に対応する
クランク角パルス数をセットする場合、図示したよう
に、まず気筒番号が偶数か奇数かを判別し、偶数か奇数
かに応じてそれぞれ点火時期データを対応するバンクの
タイマー(図では奇数バンクをタイマ3、偶数バンクを
タイマ4としている)にセットし、点火気筒番号をセッ
トする。
型式のエンジンを対象とし、奇数番号の気筒(#1、
3、5)を左バンクに配設し、偶数番号の気筒(#2、
4、6)を右バンクに配設している。これらの気筒をバ
ンクごとに制御するために、バンクごとに別のタイマー
を有している。これらのタイマーに点火時期に対応する
クランク角パルス数をセットする場合、図示したよう
に、まず気筒番号が偶数か奇数かを判別し、偶数か奇数
かに応じてそれぞれ点火時期データを対応するバンクの
タイマー(図では奇数バンクをタイマ3、偶数バンクを
タイマ4としている)にセットし、点火気筒番号をセッ
トする。
【0070】その後、点火制御において失火させる休止
気筒について燃料噴射制御における燃料噴射量を減少さ
せる気筒を燃料噴射制御による休筒情報としてセットし
(図9のステップS41)、該点火制御において失火さ
せる休止気筒について算出される燃料噴射の制御量より
減少させた燃料噴射量に対応する噴射時間と、その他の
気筒について算出される燃料噴射の制御量に対応した噴
射時間に、それぞれ気筒ごとに対応した噴射パルスをセ
ットする(ステップS42)。
気筒について燃料噴射制御における燃料噴射量を減少さ
せる気筒を燃料噴射制御による休筒情報としてセットし
(図9のステップS41)、該点火制御において失火さ
せる休止気筒について算出される燃料噴射の制御量より
減少させた燃料噴射量に対応する噴射時間と、その他の
気筒について算出される燃料噴射の制御量に対応した噴
射時間に、それぞれ気筒ごとに対応した噴射パルスをセ
ットする(ステップS42)。
【0071】前述のエンジン周期を計測する場合、1つ
の気筒からの入力信号(TDC信号)があると、これに
応じて図9のTDC割込みが行われるとともに、TDC
周期計測タイマーがTDC信号の入力時点で一定周波数
パルスのパルス数のカウントを開始し、次の気筒のTD
C信号が入力した時点でリセットされ次の気筒のカウン
トを開始する。この場合、カウント値が所定値以上にな
ると、オーバーフローとなりカウントがリセットされ
る。このオーバーフローが起きた時点、即ち、クランク
角60度の周期が所定以上の時間である低速回転である
ことが検知された時点でタイマーオーバーフロー割込み
が実行される。
の気筒からの入力信号(TDC信号)があると、これに
応じて図9のTDC割込みが行われるとともに、TDC
周期計測タイマーがTDC信号の入力時点で一定周波数
パルスのパルス数のカウントを開始し、次の気筒のTD
C信号が入力した時点でリセットされ次の気筒のカウン
トを開始する。この場合、カウント値が所定値以上にな
ると、オーバーフローとなりカウントがリセットされ
る。このオーバーフローが起きた時点、即ち、クランク
角60度の周期が所定以上の時間である低速回転である
ことが検知された時点でタイマーオーバーフロー割込み
が実行される。
【0072】図11は、このオーバーフロー割込みを示
す。オーバーフローが起きるとまずその回数を記憶する
とともに、エンジンの始動運転状態かどうかが判別され
る。始動状態の運転モードであればオーバーフローはエ
ンジン回転が低いためであり、そのまま運転を続ける。
始動モードでない場合には、TDC信号のパルスが抜け
た、即ち何等かのトラブルによりTDC信号パルスが伝
えられなかったためのオーバーフローかどうかが判別さ
れ、パルス抜けのない正常な信号伝達によるオーバーフ
ロー検出であればエンジンが低回転であるためエンジン
を停止する。パルス抜けがあった場合には、オーバーフ
ロー検出が2回目かどうかが判別され、2回目となった
場合も回転が低すぎるとしてエンジンを停止する。これ
により、低回転において信号発信系統に異常があるとき
には必ずエンジン停止することとなる。
す。オーバーフローが起きるとまずその回数を記憶する
とともに、エンジンの始動運転状態かどうかが判別され
る。始動状態の運転モードであればオーバーフローはエ
ンジン回転が低いためであり、そのまま運転を続ける。
始動モードでない場合には、TDC信号のパルスが抜け
た、即ち何等かのトラブルによりTDC信号パルスが伝
えられなかったためのオーバーフローかどうかが判別さ
れ、パルス抜けのない正常な信号伝達によるオーバーフ
ロー検出であればエンジンが低回転であるためエンジン
を停止する。パルス抜けがあった場合には、オーバーフ
ロー検出が2回目かどうかが判別され、2回目となった
場合も回転が低すぎるとしてエンジンを停止する。これ
により、低回転において信号発信系統に異常があるとき
には必ずエンジン停止することとなる。
【0073】図12は、各気筒の点火タイミングを設定
するための前述の各バンクに対応したタイマー3、4の
割込みルーチンを示す。エンジン回転信号(TDC信
号)が各気筒から入力されるとこのタイマー3、4の割
込みが行われる。まず、エンジンが所定の低回転以下の
状態のために点火休筒運転を行うかどうかの休筒情報お
よびオーバーヒートあるいはオーバーレボ(過回転)検
出により点火を失火させるかどうかの失火情報を読み込
む。この後気筒番号に応じたタイマー3あるいは4に点
火タイミングに応じたタイマー値をセットする。その
後、休筒情報あるいは失火情報により失火させる場合に
は、点火処理のルーチンは行わないためタイマーで設定
されたタイミングになっても点火プラグへの放電はさせ
ないようにして、120°位相が遅れた気筒の点火タイ
ミングをメモリより読み込み、該タイマにタイミングを
セットし、そのままメインフローに戻る。失火させない
場合には、点火すべき気筒の番号を読み込み、タイマー
で設定されたタイミングでその気筒の点火駆動回路の点
火出力ポートからパルス(HI)を出力して点火プラグ
を放電させる。点火時間はパルス幅に対応しタイマによ
り設定される、又は、所定回数、実行に所定時間必要と
なるループを実行し、必要なパルス幅を得る。この所定
の点火時間が経過後、点火出力ポートからの信号をLO
Wとし点火プラグの放電が終了する。また、点火駆動回
路がLOWアクティブであれば論理は上記と逆となる。
するための前述の各バンクに対応したタイマー3、4の
割込みルーチンを示す。エンジン回転信号(TDC信
号)が各気筒から入力されるとこのタイマー3、4の割
込みが行われる。まず、エンジンが所定の低回転以下の
状態のために点火休筒運転を行うかどうかの休筒情報お
よびオーバーヒートあるいはオーバーレボ(過回転)検
出により点火を失火させるかどうかの失火情報を読み込
む。この後気筒番号に応じたタイマー3あるいは4に点
火タイミングに応じたタイマー値をセットする。その
後、休筒情報あるいは失火情報により失火させる場合に
は、点火処理のルーチンは行わないためタイマーで設定
されたタイミングになっても点火プラグへの放電はさせ
ないようにして、120°位相が遅れた気筒の点火タイ
ミングをメモリより読み込み、該タイマにタイミングを
セットし、そのままメインフローに戻る。失火させない
場合には、点火すべき気筒の番号を読み込み、タイマー
で設定されたタイミングでその気筒の点火駆動回路の点
火出力ポートからパルス(HI)を出力して点火プラグ
を放電させる。点火時間はパルス幅に対応しタイマによ
り設定される、又は、所定回数、実行に所定時間必要と
なるループを実行し、必要なパルス幅を得る。この所定
の点火時間が経過後、点火出力ポートからの信号をLO
Wとし点火プラグの放電が終了する。また、点火駆動回
路がLOWアクティブであれば論理は上記と逆となる。
【0074】以上が本発明が適用される船外機エンジン
の機構上の構成および制御系全体のシステム構成および
その作用のフローである。
の機構上の構成および制御系全体のシステム構成および
その作用のフローである。
【0075】図13は、本発明に係る逆転防止制御のタ
イムチャートである。この逆転防止制御は、前述の図9
に示したTDC割込みルーチンにおいて行われる。即
ち、不図示のスタータモータが起動され、クランク軸が
クランキング状態になると、制御装置は図6に示すメイ
ンルーチンによる制御を開始する。そして、ステップS
12において始動中であることが判断され、ステップS
22において、始動性向上のための点火時期補正、燃料
噴射量補正がさらに実施される。これによりスタータモ
ータの起動から早い時期に燃焼室内に初爆が起きる。起
動から初爆までの間もクランキングに伴い、順次制御装
置にTDC信号(パルサー信号)が入力され、以下の逆
転判定のみでなく、TDC信号に基づく点火及び噴射が
各気筒において実施される。初爆後においても、図9の
フローチャートに示すように、TDC信号(パルサー信
号)によりそのパルサー信号の入力気筒番号を判定し
(ステップS28)、その後逆転かどうかを判定し(ス
テップS29)、正転であれば周期を計測し(ステップ
S30)、逆転であればエンジン停止処理を行う(ステ
ップS33)。このフローのタイムチャートが図13に
示される。即ち、各気筒#1〜#6のパルサー信号(エ
ンジン回転信号)が入力されると、点火時期について
は、偶数気筒および奇数気筒に応じてタイマー3、4が
セット(カウントダウン開始)され、カウントゼロで次
の気筒の点火パルスが出力される。また、燃料噴射につ
いては、各パルサー信号に同期してそのパルサー信号の
気筒の燃料噴射が行われる。本発明では、各気筒のパル
サー信号の入力により、気筒番号を判定するとともに
(図9ステップS28)この気筒番号に基づいて後述の
ように逆転判定が行われ、その後、前回と今回のパルサ
ー信号間の周期が計測され(図9ステップS30)、さ
らにこれに基づいてエンジン回転数が算出される(図9
ステップS31)。
イムチャートである。この逆転防止制御は、前述の図9
に示したTDC割込みルーチンにおいて行われる。即
ち、不図示のスタータモータが起動され、クランク軸が
クランキング状態になると、制御装置は図6に示すメイ
ンルーチンによる制御を開始する。そして、ステップS
12において始動中であることが判断され、ステップS
22において、始動性向上のための点火時期補正、燃料
噴射量補正がさらに実施される。これによりスタータモ
ータの起動から早い時期に燃焼室内に初爆が起きる。起
動から初爆までの間もクランキングに伴い、順次制御装
置にTDC信号(パルサー信号)が入力され、以下の逆
転判定のみでなく、TDC信号に基づく点火及び噴射が
各気筒において実施される。初爆後においても、図9の
フローチャートに示すように、TDC信号(パルサー信
号)によりそのパルサー信号の入力気筒番号を判定し
(ステップS28)、その後逆転かどうかを判定し(ス
テップS29)、正転であれば周期を計測し(ステップ
S30)、逆転であればエンジン停止処理を行う(ステ
ップS33)。このフローのタイムチャートが図13に
示される。即ち、各気筒#1〜#6のパルサー信号(エ
ンジン回転信号)が入力されると、点火時期について
は、偶数気筒および奇数気筒に応じてタイマー3、4が
セット(カウントダウン開始)され、カウントゼロで次
の気筒の点火パルスが出力される。また、燃料噴射につ
いては、各パルサー信号に同期してそのパルサー信号の
気筒の燃料噴射が行われる。本発明では、各気筒のパル
サー信号の入力により、気筒番号を判定するとともに
(図9ステップS28)この気筒番号に基づいて後述の
ように逆転判定が行われ、その後、前回と今回のパルサ
ー信号間の周期が計測され(図9ステップS30)、さ
らにこれに基づいてエンジン回転数が算出される(図9
ステップS31)。
【0076】図14は、本発明の実施例に係るパルサー
信号の詳細図である。図示したように、各気筒#1〜#
6ごとに独立して順番に60度の位相差で独立パルサー
信号が制御回路(CPU)の入力ポートに入力される。
さらにこれらの各気筒別のパルサー信号を合成したパル
サー合成信号が独立したパルサー信号に同期して作成さ
れCPUのインプットキャプチャに入力される。TDC
割込みはこの合成信号により発生する。
信号の詳細図である。図示したように、各気筒#1〜#
6ごとに独立して順番に60度の位相差で独立パルサー
信号が制御回路(CPU)の入力ポートに入力される。
さらにこれらの各気筒別のパルサー信号を合成したパル
サー合成信号が独立したパルサー信号に同期して作成さ
れCPUのインプットキャプチャに入力される。TDC
割込みはこの合成信号により発生する。
【0077】TDC割込みにおいて、CPUの入力ポー
トの状態を読み込むことにより、現在入力されているパ
ルサー信号がどこの気筒かが判別できる。例えば、独立
パルサー信号がLアクティブであれば、合成信号による
TDC割込みにおいて、各入力ポートの状態を検出しL
OW状態のポートの気筒が現在の気筒である。このよう
にして現在の気筒番号が判別されると、これに基づいて
前回の気筒番号と比較することにより正逆回転が判別で
きる。
トの状態を読み込むことにより、現在入力されているパ
ルサー信号がどこの気筒かが判別できる。例えば、独立
パルサー信号がLアクティブであれば、合成信号による
TDC割込みにおいて、各入力ポートの状態を検出しL
OW状態のポートの気筒が現在の気筒である。このよう
にして現在の気筒番号が判別されると、これに基づいて
前回の気筒番号と比較することにより正逆回転が判別で
きる。
【0078】図15は、前述のTDC割込みにおける気
筒判別ステップS28および逆転判別ステップS29の
詳細フローチャートである。前述のように、まずCPU
の入力ポート状態を読み込み(ステップS1901)、
気筒番号を判別して前回の気筒番号を更新する(ステッ
プS1902)。続いて、今回入力されたTDC信号が
#1〜#6のいづれであるかを#1から順番に判別し
(ステップS1903〜S1908)、該当する気筒に
達したら、その気筒番号(ステップS1909〜S19
14)と前回の気筒番号とを比較する(ステップS19
15)。即ち、前回と今回の気筒番号から今回の番号の
方が大きいかどうかを判別する。今回の番号が大きけれ
ば正転、小さければ逆転と判定する。ただし、気筒番号
が#1の場合にはその逆となる。即ち、ステップS19
15で逆転とされても今回の気筒番号が#1の場合に
は、#6から#1への番号が小さくなる変化が正転であ
り、正転判定側に戻す(ステップS1916)。このよ
うな#1気筒かどうかの判別は、図示していないが、ス
テップS1915で正転と判別された場合にも当然に行
われ#1気筒の場合には逆転判定側に戻される。
筒判別ステップS28および逆転判別ステップS29の
詳細フローチャートである。前述のように、まずCPU
の入力ポート状態を読み込み(ステップS1901)、
気筒番号を判別して前回の気筒番号を更新する(ステッ
プS1902)。続いて、今回入力されたTDC信号が
#1〜#6のいづれであるかを#1から順番に判別し
(ステップS1903〜S1908)、該当する気筒に
達したら、その気筒番号(ステップS1909〜S19
14)と前回の気筒番号とを比較する(ステップS19
15)。即ち、前回と今回の気筒番号から今回の番号の
方が大きいかどうかを判別する。今回の番号が大きけれ
ば正転、小さければ逆転と判定する。ただし、気筒番号
が#1の場合にはその逆となる。即ち、ステップS19
15で逆転とされても今回の気筒番号が#1の場合に
は、#6から#1への番号が小さくなる変化が正転であ
り、正転判定側に戻す(ステップS1916)。このよ
うな#1気筒かどうかの判別は、図示していないが、ス
テップS1915で正転と判別された場合にも当然に行
われ#1気筒の場合には逆転判定側に戻される。
【0079】このようにして、正逆回転が判別され、正
転であれば、前述のように周期が計測され(図9ステッ
プS30)、逆転であればエンジン停止処理が行われる
(図9ステップS33)。停止処理については、燃料噴
射と点火のうち少なくとも点火について、逆転検出と同
時に直ちに出力を停止する。燃料噴射については、再始
動時の始動性の向上を図るために噴射を継続する。この
場合、一旦エンジンが完全に停止するまでは、再始動時
の点火出力は許可しない。慣性による逆方向回転が完全
に停止してから再始動させるためである。
転であれば、前述のように周期が計測され(図9ステッ
プS30)、逆転であればエンジン停止処理が行われる
(図9ステップS33)。停止処理については、燃料噴
射と点火のうち少なくとも点火について、逆転検出と同
時に直ちに出力を停止する。燃料噴射については、再始
動時の始動性の向上を図るために噴射を継続する。この
場合、一旦エンジンが完全に停止するまでは、再始動時
の点火出力は許可しない。慣性による逆方向回転が完全
に停止してから再始動させるためである。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、逆転
検出後の燃焼停止を点火プラグでの失火で実施する一
方、慣性エネルギーが消費されエンジンが停止するまで
の間も燃料噴射を継続して、燃料噴射箇所から燃焼室ま
での間に燃料を残留させることにより、エンジン停止後
の再始動性を向上できる。さらに、クランキング時に特
別なハード的な回路を用いることなく、プログラム組立
によるソフトウエアにより、簡単な構成で確実にエンジ
ン逆回転を検出し、エンジンを停止させることができ
る。また、エンジンのクランキング開始後2つのパルサ
ー信号があれば逆回転が検出できる。例えば6気筒エン
ジンであれば、パルサー信号間隔は60度であり、従っ
て120度のクランク軸回転により逆転が検出できる。
このように短時間で正逆回転が検出できるため、始動性
の向上が図られる。
検出後の燃焼停止を点火プラグでの失火で実施する一
方、慣性エネルギーが消費されエンジンが停止するまで
の間も燃料噴射を継続して、燃料噴射箇所から燃焼室ま
での間に燃料を残留させることにより、エンジン停止後
の再始動性を向上できる。さらに、クランキング時に特
別なハード的な回路を用いることなく、プログラム組立
によるソフトウエアにより、簡単な構成で確実にエンジ
ン逆回転を検出し、エンジンを停止させることができ
る。また、エンジンのクランキング開始後2つのパルサ
ー信号があれば逆回転が検出できる。例えば6気筒エン
ジンであれば、パルサー信号間隔は60度であり、従っ
て120度のクランク軸回転により逆転が検出できる。
このように短時間で正逆回転が検出できるため、始動性
の向上が図られる。
【図1】 本発明が適用される2機掛け船外機の外観図
である。
である。
【図2】 本発明の船外機の燃料系統を含む構成図であ
る。
る。
【図3】 本発明が適用される船外機のスロットルレバ
ーの構成説明図である。
ーの構成説明図である。
【図4】 2機掛け船外機の駆動制御系の構成説明図で
ある。
ある。
【図5】 図3の制御系の制御ブロック図である。
【図6】 本発明が適用される内燃機関の制御シーケン
スにおけるメインルーチンのフローチャートである。
スにおけるメインルーチンのフローチャートである。
【図7】 図5のフローチャートの続き部分である。
【図8】 図5のフローチャートにおけるタイマー割込
みルーチンのフローチャートである。
みルーチンのフローチャートである。
【図9】 図5のフローチャートにおけるTDC割込み
ルーチンのフローチャートである。
ルーチンのフローチャートである。
【図10】 点火パルスのセットルーチンのフローチャ
ートである。
ートである。
【図11】 タイマーオーバーフロー割込みルーチンの
フローチャートである。
フローチャートである。
【図12】 バンクごとのタイマー割込みルーチンのフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図13】 本発明の実施例に係る逆転防止制御のタイ
ムチャートである。
ムチャートである。
【図14】 本発明の実施例に係るパルサー信号のタイ
ムチャートである。
ムチャートである。
【図15】 本発明の実施例に係る逆転防止制御の詳細
フローチャートである。
フローチャートである。
【図16】 マスク回路による逆転防止制御の説明図で
ある。
ある。
【符号の説明】 201:気筒判別手段、203:エンジン回転数算出手
段、205:トリム角度読み込み手段、210:基本点
火時期算出手段、211:基本燃料噴射量算出手段、2
14:点火時期補正手段、215:燃料噴射量補正手
段、218:点火出力手段、219:燃料出力手段。
段、205:トリム角度読み込み手段、210:基本点
火時期算出手段、211:基本燃料噴射量算出手段、2
14:点火時期補正手段、215:燃料噴射量補正手
段、218:点火出力手段、219:燃料出力手段。
Claims (3)
- 【請求項1】 新気を吸気通路、クランク室、掃気通路
を経て燃焼室に供給し、燃焼室より上流部に燃料噴射の
ためのインジェクタと、燃焼室に点火プラグとを配置
し、パルサー信号に基づき運転状態に応じた点火時期で
点火するとともに、燃料を噴射するようにした2サイク
ル燃料噴射式内燃機関において、エンジンの逆転検知手
段を配置し、逆転が検知された時、点火を停止する一
方、燃料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射
式内燃機関の逆転防止方法。 - 【請求項2】 複数気筒のそれぞれにおいて、新気を吸
気通路、クランク室、掃気通路を経て燃焼室に供給し、
燃焼室より上流部に燃料噴射のためのインジェクタと、
燃焼室に点火プラグとを配置し、各気筒に対応した気筒
検出信号の内少なくとも一つに基づき運転状態に応じた
点火時期で各気筒の点火プラグに点火するとともに、各
気筒のインジェクタから燃料を噴射するように制御する
制御装置を配置し、 該制御装置に対しエンジン回転に伴い所定のクランク角
ごとに各気筒に対応して順番に気筒検出信号を入力さ
せ、 入力された気筒検出信号の気筒番号と前回入力された気
筒検出信号の気筒番号とを比較することによりエンジン
回転方向を判別し、 逆転している場合には、所定数以上の気筒において点火
を停止する一方、燃料噴射は継続するようにした2サイ
クル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法。 - 【請求項3】 各種運転状態検出手段と、点火手段と、
燃料噴射手段と、予め定めたプログラムに従い運転状態
に応じて点火時期および燃料噴射量を演算する制御装置
とを具備し、該制御装置に対してエンジン回転に伴い所
定のクランク角ごとに各気筒に対応して順番に気筒検出
信号を入力させ、 前記制御装置は、入力された気筒検出信号の気筒番号と
前回入力された気筒検出信号の気筒番号とを比較するこ
とによりエンジン回転方向を判別し、逆転している場合
には所定数以上の気筒において点火を停止する一方、燃
料噴射は継続するようにした2サイクル燃料噴射式内燃
機関の逆転防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232586A JPH0979125A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232586A JPH0979125A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0979125A true JPH0979125A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=16941687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7232586A Pending JPH0979125A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 2サイクル燃料噴射式内燃機関の逆転防止方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0979125A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001263147A (ja) * | 2000-03-21 | 2001-09-26 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの停止判定装置および再始動装置 |
JP2002061554A (ja) * | 2000-08-22 | 2002-02-28 | Honda Motor Co Ltd | エンジン始動装置 |
KR100427292B1 (ko) * | 2001-12-18 | 2004-04-14 | 현대자동차주식회사 | 엔진 역회전 감지방법 |
US7066162B1 (en) * | 2000-05-26 | 2006-06-27 | Brp Us Inc. | Method and apparatus for quick starting a rope-start two-stroke engine |
US7399210B2 (en) | 2003-06-24 | 2008-07-15 | Yamaha Marine Kabushiki Kaisha | Reverse operation control for watercraft |
JP2008274970A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-13 | Yamaha Marine Co Ltd | 船舶推進装置の制御装置、及び船舶 |
KR101537540B1 (ko) * | 2008-08-07 | 2015-07-17 | 콘티넨탈 오토모티브 게엠베하 | 자동차용 내연기관의 구동 샤프트에 대한 회전 방향을 검출하기 위한 방법 및 제어 장치 |
JP2017214845A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | ナブテスコ株式会社 | 判定装置 |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP7232586A patent/JPH0979125A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001263147A (ja) * | 2000-03-21 | 2001-09-26 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの停止判定装置および再始動装置 |
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US7766708B2 (en) | 2007-04-25 | 2010-08-03 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Control device of boat propulsion system and boat |
KR101537540B1 (ko) * | 2008-08-07 | 2015-07-17 | 콘티넨탈 오토모티브 게엠베하 | 자동차용 내연기관의 구동 샤프트에 대한 회전 방향을 검출하기 위한 방법 및 제어 장치 |
JP2017214845A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | ナブテスコ株式会社 | 判定装置 |
JP2021099104A (ja) * | 2016-05-30 | 2021-07-01 | ナブテスコ株式会社 | 判定装置 |
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