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JPH0957105A - メタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒の製造方法 - Google Patents

メタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒の製造方法

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Publication number
JPH0957105A
JPH0957105A JP7216405A JP21640595A JPH0957105A JP H0957105 A JPH0957105 A JP H0957105A JP 7216405 A JP7216405 A JP 7216405A JP 21640595 A JP21640595 A JP 21640595A JP H0957105 A JPH0957105 A JP H0957105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
active substance
methacrylic acid
methacrolein
substance precursor
Prior art date
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Pending
Application number
JP7216405A
Other languages
English (en)
Inventor
Seigo Watanabe
聖午 渡辺
Hitoshi Yoshioka
仁 吉岡
Jinko Izumi
仁子 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP7216405A priority Critical patent/JPH0957105A/ja
Publication of JPH0957105A publication Critical patent/JPH0957105A/ja
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸
素により気相接触酸化して、メタクロレイン及びメタク
リル酸を高州立で製造し得る新規な触媒の製造方法を提
供する。 【解決手段】 少なくともモリブデン及びビスマスを必
須成分として含む複合酸化物を触媒活性物質として含有
するメタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒を製造
する方法において、触媒活性物質を構成する元素の化合
物を含有する混合溶液又は水性スラリーを乾燥し、次い
で得られた乾燥物を200〜400℃の範囲の温度で第
1次焼成して嵩比重0.7〜1.2の触媒活性物質前駆
体とし、しかる後該触媒活性物質前駆体を成形するか、
もしくは不活性担体に担持して成形体又は担持体とした
ものを450〜600℃の範囲の温度で第2次焼成する
ことによりメタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタクロレイン及
びメタクリル酸合成用触媒の製造方法に関する。より詳
しくは、イソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素
により気相接触酸化して、メタクロレイン及びメタクリ
ル酸を合成する際に使用する触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イソブチレン又は三級ブタノール
を高温気相下で接触酸化してメタクロレイン及びメタク
リル酸を製造する際に用いられる触媒については、例え
ば特開昭55−4310号公報、特開昭55−4683
2号公報、特開昭55−57533号公報、特開昭60
−28824号公報等に種々提案されている。しかしな
がら、これら提案されているものは主として触媒を構成
する成分及びその比率に関するものであり、触媒前駆体
の物性に関する記載はほとんどない。又、これらの方法
で得られる触媒では、触媒活性、目的生成物の選択性等
の点で工業触媒としては未だ不十分であり、一般に工業
的見地から更に改良が望まれている。
【0003】本発明者らは、上述した現状に鑑みモリブ
デン−ビスマス系のメタクロレイン及びメタクリル酸合
成用触媒の製造方法について鋭意検討した結果、特に触
媒活性物質前駆体の物性を制御することで最終的な触媒
の活性、選択性、機械的強度等を制御できることを見出
した。なかでも触媒活性物質前駆体の嵩比重が非常に重
要であり、この嵩比重を0.7〜1.2の範囲内に制御
することが良好な触媒を製造するために重要であること
を見出し本発明に到達した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタクロレ
イン及びメタクリル酸合成用触媒の新規な製造方法、即
ちイソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素により
気相接触酸化して、メタクロレイン及びメタクリル酸を
合成する際に使用する触媒の新規な製造方法の提供を目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともモ
リブデン及びビスマスを必須成分として含む複合酸化物
を触媒活性物質として含有するメタクロレイン及びメタ
クリル酸合成用触媒を製造する方法において、触媒活性
物質を構成する元素の化合物を含有する混合溶液又は水
性スラリーを乾燥し、次いで得られた乾燥物を200〜
400℃の範囲の温度で第1次焼成して嵩比重0.7〜
1.2の触媒活性物質前駆体とし、しかる後該触媒活性
物質前駆体を成形するか、もしくは不活性担体に担持し
て成形体又は担持体としたものを450〜600℃の範
囲の温度で第2次焼成することを特徴とするメタクロレ
イン及びメタクリル酸合成用触媒の製造方法である。
【0006】本発明において、触媒を構成する元素の種
類としては、モリブデン及びビスマスの他に、鉄、コバ
ルト、ニッケル、マグネシウム、亜鉛、マンガン、ス
ズ、鉛、リン、ホウ素、イオウ、テルル、ケイ素、ゲル
マニウム、セリウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、
アンチモン、タングステン、カリウム、ナトリウム、ル
ビジウム、セシウム、タリウム等を適宜加えても良い。
【0007】本発明において、触媒活性物質は少なくと
もモリブデン及びビスマスを必須成分として含む複合酸
化物であり、かかる触媒活性物質を構成する元素の原料
としては特に限定はないが、通常は酸化物又は強熱する
ことにより酸化物になり得る塩化物、水酸化物、硫酸
塩、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩又はそれらの混合
物が用いられる。
【0008】本発明において、触媒活性物質を構成する
元素の化合物を含有する混合溶液又は水性スラリーを乾
燥する方法としては特に限定はなく、汎用の箱型乾燥
機、噴霧乾燥機、ドラムドライヤー、スラリードライヤ
ー等を用いることができる。なお、本発明における乾燥
とは、前記混合溶液又は水性スラリーからある程度の水
分を除去することにより、実質的に固形状物にすること
であり、乾燥後の含水量等に関しては特に規定はない。
又、乾燥して得られる乾燥物の形状についても特に限定
はなく、粉体状でもブロック状でもよい。
【0009】本発明において、第1次焼成とは触媒成分
を含有する乾燥物を加熱処理することにより触媒活性物
質の前駆構造を形成する過程である。乾燥物を第1次焼
成する際の処理温度は200〜400℃の範囲、好まし
くは230〜360℃の範囲である。特に、触媒原料と
して、硝酸塩、アンモニウム塩等を用いた場合は、第1
次焼成にて硝酸根又はアンモニウム根をある程度除去す
ることが好ましく、そのためには一般に200℃以上の
温度で第1次焼成することが必要である。本発明の方法
により製造される触媒の活性点は一般に触媒成分を含む
触媒前駆体を450〜600℃で熱処理することにより
発現する。本発明では、第1次焼成の段階では触媒活性
点の発現を抑制しておくところに特徴がある。したがっ
て、第1次焼成の処理温度は400℃以下、特に360
℃以下が好ましい。なお、第1次焼成の処理時間につい
ては特に限定はないが、10分〜5時間の範囲が好まし
い。
【0010】本発明を実施するに際しては、上述した第
1次焼成して得られる触媒活性物質前駆体がすでに呼び
寸法500μmの篩を通過する程度の粒径であれば、さ
らに粉砕をする必要はない。しかし、第1次焼成して得
られる触媒活性物質前駆体がブロック状である場合など
のように粒径が大きい場合は前述の呼び寸法500μm
の篩を通過する程度まで粉砕することが必要である。
【0011】本発明においては、工業触媒としての十分
な活性、選択性及び機械的強度を併せ持つ触媒を得るた
めには、前述の触媒活性物質前駆体の粉の嵩比重が0.
7〜1.2の範囲であることが非常に重要である。嵩比
重が0.7未満の触媒活性物質前駆体の場合には、これ
を成形し、もしくは不活性担体に担持した成形体又は担
持体を第2次焼成して触媒を得た場合、得られた触媒は
活性及び選択性の点では優れているものの機械的強度が
不十分であり、工業触媒としては取り扱い上、不適切な
ものとなる。又、嵩比重が1.2を超える触媒活性物質
前駆体の場合には同様に成形し、又は担持した後、第2
次焼成して触媒を得た場合、得られた触媒は機械的強度
の点では優れているものの活性及び選択性の点で不十分
である。
【0012】なお、本発明において、触媒活性物質前駆
体の粉の嵩比重の測定はJISK6721記載の方法に
より実施した。
【0013】本発明において、触媒活性物質前駆体の嵩
比重を制御する方法としては、特に限定はないが、前記
触媒活性物質前駆体を得るに際し、まず、触媒成分を二
種類以上に分割し、その内の少なくとも二種類を溶液又
は分散液とした後、一方の溶液又は分散液にもう一方の
溶液又は分散液を撹拌しながら投入混合しスラリー状物
を得る過程において、前記溶液又は分散液の投入混合に
費やす時間を調節するか又はこの際の撹拌状態を調節す
る方法によればかかる嵩比重を容易に精度よく制御する
ことが可能である。具体的には、前述の溶液又は分散液
の投入混合に費やす時間を長くとるほど嵩比重が小さく
なり、又、前述の溶液又は分散液の投入混合する際の撹
拌状態を激しくするほど嵩比重が小さくなる。この際の
具体的かつ適切な時間及び撹拌状態については、前述の
投入混合過程で用いる容器、撹拌翼の形状及び規模など
により異なるので、それらの装置に応じて検討し、最適
化すればよい。なお、このような方法を実施するに際し
ては、少なくともモリブデン化合物を含む溶液を第一の
溶液とし、又、少なくともビスマスを含む溶液を第二の
溶液として、第一の溶液に第二の溶液を投入混合する方
法が特に好ましい。
【0014】又、触媒活性物質前駆体の嵩比重を制御す
る別の方法として、触媒成分を含有する水性スラリーを
乾燥して乾燥物を得る際に、かかる乾燥物の含水率を調
節する方法によっても嵩比重を容易に制御することが可
能である。具体的には、前述の乾燥物の含水率を高くす
るほど嵩比重が大きくなる。この際の具体的かつ適切な
含水率についても前述の水性スラリーの調製条件、乾燥
機の形式及び乾燥諸条件により異なるので、それらの条
件に応じて検討し、最適化すればよい。
【0015】本発明を実施するに際しては、得られた触
媒活性物質前駆体を第2次焼成するに先立ち、成形して
成形体とするか又は不活性担体に担持し担体とする。成
形の方法としては特に限定はなく、通常の打錠成形機、
押出成形機、造粒機等が用いられる。又、不活性担体に
担持する場合、不活性担体の種類については特に限定は
なく、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、マグネシ
ア、チタニア等の通常の担体が用いられる。又、その形
状についても特に限定はなく、球状、円柱状、リング
状、板状等が挙げられる。
【0016】本発明において、第2次焼成とは触媒活性
物質前駆体を必要に応じて成形するかもしくは不活性担
体に担持して得られた成形体又は担持体を熱処理するこ
とにより触媒活性点を発現させる過程である。これら成
形体又は担持体を第2次焼成する際の処理温度は450
〜600℃、好ましくは480〜550℃の範囲であ
る。なお、第2次焼成の処理時間については特に限定は
ないが、処理時間が短すぎると固相反応が十分に進行せ
ず触媒活性点が十分発現しないため、少なくとも1時間
以上は処理することが好ましい。
【0017】本発明の製造法により得られた触媒を用い
て、イソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素によ
り気相接触酸化して、メタクロレイン及びメタクリル酸
を製造するに際しては、イソブチレン又は三級ブタノー
ル対酸素のモル比は1:0.5〜3が好ましい。原料の
イソブチレン又は三級ブタノールは不活性ガスで希釈し
て用いることが好ましい。酸化に用いられる分子状酸素
は純酸素ガスでもよいが、工業的には空気が有利であ
る。反応圧力は常圧ないし数気圧まで用いられる。反応
温度は300〜450℃の範囲が好ましい。
【0018】
【実施例】以下に、本発明による触媒の製造法及び得ら
れた触媒を用いての反応例についての実施例を比較例と
共に具体的に説明する。
【0019】なお、乾燥物の含水率の測定は赤外線水分
計を用いて行った。触媒活性物質前駆体粉の嵩比重の測
定はJIS K 6721記載の方法により行った。
又、反応試験分析はガスクロマトグラフィーにより行っ
た。
【0020】反応用原料としてのイソブチレン又は三級
ブタノールの反応率、生成されるメタクロレイン及びメ
タクリル酸の選択率は以下のように定義される。
【0021】反応用原料の反応率(%)={(反応した
原料のモル数)/(供給した原料のモル数)}×100 メタクロレインの選択率(%)={(生成したメタクロ
レインのモル数)/(反応した原料のモル数)}×10
0 メタクリル酸の選択率(%)={(生成したメタクリル
酸のモル数)/(反応した原料のモル数)}×100 又、触媒の充填粉化率は以下のように定義される。即
ち、触媒1000gを水平方向に対して垂直に設置され
た内径2.75cm、長さ6mのステンレス製円筒容器
上部より落下充填し、充填後、容器底部より回収された
触媒のうち、呼び寸法1mmの篩を通過しないものがX
gであったとすると次式で算出したものである。
【0022】充填粉化率(%)={(1000−X)/
1000}×100 [実施例1]幅20mm、長さ90mmの羽根を4枚備
えたフラットパドル型回転式攪拌翼及び幅20mm、長
さ300mmの邪魔板を4枚有する内径340mm、高
さ400mmの丸底ステンレス製容器に水6000gを
投入し、加熱した。加熱後、これにパラモリブデン酸ア
ンモニウム3000gを溶解し、続いて三酸化アンチモ
ン165.1gを分散させ、回転数150rpmで攪拌
しA液とした。これとは別に水5500gに60%硝酸
水溶液100g、硝酸ビスマス824.2g、硝酸第二
鉄1086.9g、硝酸ニッケル1235.0g、硝酸
コバルト1235.9g、硝酸マンガン406.5g及
び硝酸ルビジウム104.4gを順次加え溶解しB液と
した。150rpmで攪拌した状態で、A液にB液を1
00秒の時間を費やしてほぼ一定の流速で投入混合し、
スラリー状物を得た。
【0023】混合完了後、得られたスラリー状物を10
2℃に昇温し、60分間加熱処理し、引き続き噴霧乾燥
した。
【0024】得られた乾燥物は粉体状であり、含水率は
4.4%であった。得られた乾燥物を300℃で1時間
第1次焼成して触媒活性物質前駆体粉を得た。この触媒
活性物質前駆体粉の嵩比重を測定したところ0.90で
あった。
【0025】得られた触媒活性物質前駆体粉を直径及び
高さが共に3mmの円柱状に成型し、510℃で3時間
第2次焼成した。
【0026】得られた触媒の組成は分析の結果次のとお
りであった。
【0027】Mo12Bi1.2Fe1.9Ni3Co3Mn1
0.8Rb0.5x (式中、Mo、Bi、Fe、Ni、Co、Mn、Sb、
Rb及びOはそれぞれモリブデン、ビスマス、鉄、ニッ
ケル、コバルト、マンガン、アンチモン、ルビジウム及
び酸素を表す。又、元素記号の右に併記の添数字は各元
素の原子比であり、xは前記各成分の原子価を満足する
のに必要な酸素原子数である。)得られた触媒をステン
レス製反応管に充填し、イソブチレン5%、酸素12
%、水蒸気10%及び窒素73%(容量%)の原料混合
ガスを接触時間4.5秒で触媒層を通過させ、350℃
で反応させた。生成物を捕集し、ガスクロマトグラフィ
で分析したところ、イソブチレンの反応率97.7%、
メタクロレインの選択率88.1%、メタクリル酸の選
択率5.6%であった。又、充填粉化率を測定したとこ
ろ0.3%であった。
【0028】[実施例2]実施例1において、A液にB
液を投入混合する際の所要時間を80秒に変更するほか
は実施例1と同じ方法により触媒活性物質前駆体粉を得
た。なお、乾燥物の含水率は4.4%であり、得られた
触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を測定したところ1.0
5であった。
【0029】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例1と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例1と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0030】得られた触媒を用いて、実施例1と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、イソブチレンの反応率97.7%、メタクロレイン
の選択率88.1%、メタクリル酸の選択率5.6%で
あった。又、充填粉化率を測定したところ0.3%であ
り、得られた触媒の性能は実施例1とほぼ同等であっ
た。
【0031】[実施例3]実施例1において、A液にB
液を投入混合する際の撹拌翼回転数を170rpmに変
更するほかは実施例1と同じ方法により触媒活性物質前
駆体粉を得た。なお、乾燥物の含水率は4.4%であ
り、得られた触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を測定した
ところ0.85であった。
【0032】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例1と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例1と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0033】得られた触媒を用いて、実施例1と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、イソブチレンの反応率97.7%、メタクロレイン
の選択率88.1%、メタクリル酸の選択率5.6%で
あった。又、充填粉化率を測定したところ0.3%であ
り、得られた触媒の性能は実施例1とほぼ同等であっ
た。
【0034】[比較例1]実施例1において、A液にB
液を投入混合する際の撹拌翼回転数を80rpmに変更
するほかは実施例1と同じ方法により触媒活性物質前駆
体粉を得た。なお、乾燥物の含水率は4.4%であり、
得られた触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を測定したとこ
ろ1.30であった。
【0035】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例1と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例1と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0036】得られた触媒を用いて、実施例1と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、イソブチレンの反応率93.1%、メタクロレイン
の選択率86.7%、メタクリル酸の選択率4.9%で
あった。又、充填粉化率を測定したところ0.1%であ
り、得られた触媒の性能は機械的強度の点では実施例1
の触媒にやや優ったが、活性及び選択率の点でかなり劣
るものであった。
【0037】[比較例2]実施例1において、A液にB
液を投入混合する際の所要時間を400秒に変更するほ
かは実施例1と同じ方法により触媒活性物質前駆体粉を
得た。なお、乾燥物の含水率は4.4%であり、得られ
た触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を測定したところ0.
65であった。
【0038】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例1と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例1と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0039】得られた触媒を用いて、実施例1と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、イソブチレンの反応率97.7%、メタクロレイン
の選択率88.1%、メタクリル酸の選択率5.6%で
あった。又、充填粉化率を測定したところ1.8%であ
り、得られた触媒の性能は活性及び選択率の点では実施
例1の触媒と同等であったが、機械的強度の点でかなり
劣るものであった。
【0040】[実施例4]実施例1で用いた丸底ステン
レス製容器に、水6000gを投入し、加熱した後、パ
ラモリブデン酸アンモニウム3000g及びパラタング
ステン酸アンモニウム184.8gを投入し、回転数1
50rpmで攪拌しC液とした。これとは別に水550
0gに60%硝酸水溶液100g、硝酸ビスマス68
6.9g、硝酸第二鉄972.5g、硝酸ニッケル41
1.7g、硝酸コバルト2471.9g、硝酸鉛23
4.5g、硝酸セリウム61.5g、硝酸カリウム2
8.6g及び硝酸セシウム55.2gを順次加え溶解し
D液とした。150rpmで攪拌した状態で、C液にD
液を150秒かけて混合し、スラリー状物を得た。
【0041】混合完了後、得られたスラリー状物を90
℃に昇温し、100分間加熱処理した後、続いてこれを
箱型乾燥機の中に設置し、雰囲気温度100℃で17時
間乾燥した。得られた乾燥物はブロック状であり、含水
率は4.9%であった。
【0042】得られた乾燥物を300℃で1時間第1次
焼成して触媒活性物質前駆体を得、続いて呼び寸法50
0μmの篩を通過する程度まで粉砕し、触媒活性物質前
駆体粉を得た。
【0043】得られた触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を
測定したところ0.85であった。
【0044】得られた触媒活性物質前駆体粉を直径及び
高さが共に3mmの円柱状に成型し、510℃で3時間
第2次焼成した。
【0045】得られた触媒の組成は分析の結果次のとお
りであった。
【0046】Mo12Bi1Fe1.7Ni1Co6Pb0.5
0.5Ce0.10.2Cs0.2x (式中、Mo、Bi、Fe、Ni、Co、Pb、W、C
e、K、Cs及びOはそれぞれモリブデン、ビスマス、
鉄、ニッケル、コバルト、鉛、タングステン、セリウ
ム、カリウム、セシウム及び酸素を表す。又、元素記号
の右に併記の添数字は各元素の原子比であり、xは前記
各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子数であ
る。) この触媒を用いて、原料混合ガスの構成成分としてイソ
ブチレンの代わりに三級ブタノールに変更するほかは実
施例1と同じ方法により反応を行ったところ、三級ブタ
ノールの反応率100%、メタクロレインの選択率8
8.3%、メタクリル酸の選択率5.5%であった。
又、充填粉化率を測定したところ0.2%であった。
【0047】[実施例5]実施例4において、乾燥機雰
囲気温度を90℃に変更するほかは実施例4と同じ方法
により乾燥物を得た。
【0048】得られた乾燥物の含水率は5.5%であっ
た。
【0049】得られた乾燥物を実施例4と同じ方法によ
り、第1次焼成し、続いて粉砕し、触媒活性物質前駆体
粉を得た。
【0050】得られた触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を
測定したところ1.00であった。
【0051】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例4と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例4と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0052】得られた触媒を用いて、実施例4と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、三級ブタノールの反応率100.0%、メタクロレ
インの選択率88.3%、メタクリル酸の選択率5.5
%であった。又、充填粉化率を測定したところ0.2%
であり、得られた触媒の性能は実施例4とほぼ同等であ
った。
【0053】[比較例3]実施例4において、乾燥機雰
囲気温度を80℃に変更するほかは実施例4と同じ方法
により乾燥物を得た。
【0054】得られた乾燥物の含水率は7.2%であっ
た。
【0055】得られた乾燥物を実施例4と同じ方法によ
り、第1次焼成し、続いて粉砕し、触媒活性物質前駆体
粉を得た。
【0056】得られた触媒活性物質前駆体粉の嵩比重を
測定したところ1.35であった。
【0057】得られた触媒活性物質前駆体粉を用いて実
施例4と同じ方法により成型、焼成を行い、実施例4と
同じ触媒組成を有する触媒を得た。
【0058】得られた触媒を用いて、実施例4と同じ方
法により同じ原料混合ガスを用いて反応を行ったとこ
ろ、三級ブタノールの反応率100.0%、メタクロレ
インの選択率85.9%、メタクリル酸の選択率4.6
%であった。又、充填粉化率を測定したところ0.1%
であり、得られた触媒の性能は機械的強度の点では実施
例1の触媒にやや優ったが、活性及び選択率の点でかな
り劣るものであった。
【0059】
【発明の効果】本発明のメタクロレイン及びメタクリル
酸合成用触媒の製造法によると、触媒活性、目的生成物
選択性及び機械的強度に優れた触媒を容易に再現性よく
製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 27/14 9155−4H C07C 27/14 A 45/35 45/35 45/37 45/37 47/22 9049−4H 47/22 A 9049−4H J 57/05 9450−4H 57/05 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともモリブデン及びビスマスを必
    須成分として含む複合酸化物を触媒活性物質として含有
    するメタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒を製造
    する方法において、触媒活性物質を構成する元素の化合
    物を含有する混合溶液又は水性スラリーを乾燥し、次い
    で得られた乾燥物を200〜400℃の範囲の温度で第
    1次焼成して嵩比重0.7〜1.2の触媒活性物質前駆
    体とし、しかる後該触媒活性物質前駆体を成形するか、
    もしくは不活性担体に担持して成形体又は担持体とした
    ものを450〜600℃の範囲の温度で第2次焼成する
    ことを特徴とするメタクロレイン及びメタクリル酸合成
    用触媒の製造方法。
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