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JPH09305798A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

Info

Publication number
JPH09305798A
JPH09305798A JP8140919A JP14091996A JPH09305798A JP H09305798 A JPH09305798 A JP H09305798A JP 8140919 A JP8140919 A JP 8140919A JP 14091996 A JP14091996 A JP 14091996A JP H09305798 A JPH09305798 A JP H09305798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
contour
face
unit
polygon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8140919A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Suzaki
昌彦 須崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP8140919A priority Critical patent/JPH09305798A/ja
Publication of JPH09305798A publication Critical patent/JPH09305798A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成した画像に3次元的な動きを与える。 【解決手段】 ワイヤフレーム変形部5は、顔特徴点抽
出部3からの特徴点データに基づき、ワイヤフレームデ
ータ1を変形する。頭部輪郭線抽出部4は、2次元画像
2に対する頭部の輪郭線を抽出する。表情・向き設定部
7は、表示される顔画像の回転方向を指定する。画像合
成部6は、変形されたワイヤフレームデータに基づいた
顔画像のポリゴンに対して、指定された顔の回転方向に
対応した回転を行い、かつ、顔画像のポリゴンと、背景
ポリゴンとの間に、頭部の輪郭点に基づいた境界ポリゴ
ンを生成し、この境界ポリゴンを回転方向に対応させて
顔画像の合成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、コンピュ
ータグラフィックス(以下、CGという)により、人物
の顔の3次元アニメーションを表示する機能を有する来
訪者案内システム等の対話システムにおいて、CGの顔
を違和感なく表示させるための画像表示装置および画像
表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像表示方法としては、
例えば、「筋肉エディタによる表情アニメーションの向
上」 内藤剛人,竹内彰一,所真理雄,グラフィックス
とCADシンポジウム,1993. 9.に示すように、人物の
2次元画像から、顔の特徴点を抽出し、この特徴点デー
タに基づき、ワイヤフレームを変形して、顔画像の合成
を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像表示方法では、顔画像の頭部モデルは顔の部分のみ
であり、合成された画像では、顔だけが浮き出たような
ものになり、違和感があった。
【0004】図2は、従来の顔画像を示す図である。こ
のように、頭部モデルが顔の部分のみである理由は、頭
髪の部分の形状が複雑で、個人毎に異なるため、頭髪部
分の標準の3次元モデルを2次元の画像に合わせて変形
することが困難なためである。また、胴体部分に関して
も、2次元の画像中の人物の服装等の違いによって3次
元モデルの変形が困難となる。
【0005】このような点から、合成した画像に3次元
的な動きを与えることのできる画像表示方法の実現が望
まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するため次の構成を採用する。 〈請求項1の構成〉2次元画像から顔の特徴点を抽出し
た特徴点データに基づき、ワイヤフレームデータを変形
するワイヤフレーム変形部と、顔の回転方向を指定する
表情・向き設定部と、顔の頭部の輪郭線を抽出する頭部
輪郭線抽出部と、ワイヤフレーム変形部で変形されたワ
イヤフレームデータに基づいた顔画像のポリゴンに対し
て、表情・向き設定部で指定された顔の回転方向に対応
した回転を行うと共に、顔画像のポリゴンと、2次元画
像における背景ポリゴンとの間に、頭部輪郭線抽出部で
抽出した頭部の輪郭点に基づいた境界ポリゴンを生成
し、この境界ポリゴンを回転方向に対応させて顔画像の
合成を行う画像合成部と、画像合成部で生成された画像
を表示する画像表示部とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0007】〈請求項1の説明〉2次元画像とは、コン
ピュータグラフィックスで合成する顔の画像データであ
る。顔の特徴点とは、目、耳、鼻、口の位置等である。
ワイヤフレームデータとは、3次元の頂点座標を並べた
データと、一つのポリゴンを構成するためにどの頂点と
どの頂点とを結ぶかを示すリンクデータとからなるデー
タである。また、ポリゴンとは、コンピュータグラフィ
ックスを描画する時の平面の単位である。そして、頭部
の輪郭線とは、頭髪部分を含んだ顔の輪郭線である。
【0008】頭部輪郭線抽出部は、2次元画像から頭部
の輪郭線を抽出する。そして、画像合成部は、ワイヤフ
レーム変形部で変形されたワイヤフレームデータに基づ
いた顔画像のポリゴンを生成すると共に、頭部の輪郭線
に基づいた境界ポリゴンを生成する。また、2次元画像
における背景画像から背景ポリゴンを生成する。表情・
向き設定部にユーザから顔の回転指定が行われると、そ
の回転方向データを画像合成部に送る。画像合成部は、
顔画像のポリゴンと境界ポリゴンとを回転方向に対応さ
せて伸縮させ、これにテクスチャを張り付け、顔画像を
合成する。
【0009】このように、顔画像を回転させた場合、境
界ポリゴンが伸縮するため、入力画像の背景をそのまま
使うことができると共に、髪の毛の先の細かい部分等の
画像がそのまま保存され、違和感のない画像を合成する
ことができる。
【0010】〈請求項2の構成〉請求項1記載の画像表
示装置において、顔の顎の輪郭線を抽出する顎輪郭線抽
出部と、顔画像のポリゴンと、2次元画像における背景
ポリゴンとの間に、顎輪郭線抽出部で抽出した顎の輪郭
点に基づいた境界ポリゴンを生成し、この境界ポリゴン
を回転方向に対応させて顔画像の合成を行う画像合成部
とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】〈請求項2の説明〉請求項2の発明は、請
求項1の発明に加えて、顎の輪郭線を抽出し、この輪郭
線に基づき、顎部分の境界ポリゴンを生成するようにし
たものである。これにより、左右や上を向いた顔画像を
合成する際に、入力画像では顎の裏側が見えていなくて
も、その部分を違和感なく表示することができる。
【0012】〈請求項3の構成〉請求項2記載の画像表
示装置において、頭部輪郭線抽出部および顎輪郭線抽出
部のうち、少なくとも一方の輪郭線抽出部は、輪郭線を
構成する複数の輪郭点に対して、隣接する輪郭点を結ぶ
直線に近づくほどエネルギが小さくなるなめらかさと、
隣接する輪郭点との距離が小さくなるほどエネルギが小
さくなる連結性と、入力画像の濃淡値の変化が大きい部
分ほどエネルギが小さくなるエッジ強度との総和が最も
小さい輪郭点を求めるエネルギ最小化を行うことで輪郭
線の抽出を行うよう構成されたことを特徴とするもので
ある。
【0013】〈請求項3の説明〉請求項3の発明は、頭
部や顎の輪郭線の抽出に画像処理を用いるようにしたも
のである。先ず、2次元画像中の顔の頭部や顎の大まか
な輪郭線を描き、この輪郭線からn個の輪郭点を決定す
る。そして、n個の輪郭点に対して、なめらかさと連結
性とエッジ強度とが最も小さくなるよう移動させ、得ら
れたこれらの輪郭点から輪郭線を求める。従って、ユー
ザが入力画像に対して頭部や顎の輪郭を細かく設定する
必要がなくなり、ユーザの負担を軽減することができ
る。
【0014】〈請求項4の構成〉請求項3記載の画像表
示装置において、頭部輪郭線抽出部および顎輪郭線抽出
部のうち、少なくとも一方の輪郭線抽出部は、輪郭線の
端点を固定の輪郭点としてエネルギ最小化を行うよう構
成されたことを特徴とするものである。
【0015】〈請求項4の説明〉請求項4の発明は、輪
郭線の抽出処理において、輪郭線の両端点を固定の輪郭
点としたものである。これにより、通常は閉曲線に対し
て適用されるエネルギ最小化処理を開曲線に拡張して適
用することができる。
【0016】〈請求項5の構成〉請求項3または4に記
載の画像表示装置において、頭部輪郭線抽出部および顎
輪郭線抽出部のうち、少なくとも一方の輪郭線抽出部
は、各輪郭点に対して、各輪郭点を中心とする予め決め
られた大きさのウインドウを設定し、このウインドウ内
のエッジ強度によりエネルギ最小化を行うよう構成され
たことを特徴とするものである。
【0017】〈請求項5の説明〉請求項5の発明は、各
輪郭点のエッジ強度を、その輪郭点のみで判定するので
はなく、その輪郭点を中心とするs×t(例えば、s、
tは3〜5程度の小さな正整数)画素の小ウインドウを
定義し、この小ウインドウ内の画素の合計値で判定する
ようにしたものである。これにより、入力画像中の雑音
等による細かい局所的なエッジに影響されることなく、
大局的なエッジに輪郭点を近づけることができる。
【0018】〈請求項6の構成〉請求項1〜5のいずれ
かに記載の画像表示装置において、表示画像を見る人物
の位置を検出する人物位置検出部と、人物位置検出部か
らの位置情報に基づき、人物位置が静止している場合
は、表示顔画像が正面を向いた状態となり、人物位置が
移動している場合は、移動する方向に顔画像が向いた状
態となる回転角とし、人物位置が移動から静止した場合
は、移動時よりも遅い遷移時間で顔画像が正面となるよ
う顔画像の回転角を画像合成部に出力する知識処理部を
備えたことを特徴とするものである。
【0019】〈請求項6の説明〉請求項6の発明は、表
示画像を見るユーザが移動した場合は、そのユーザの移
動に伴って表示画像の顔を向けるようにし、ユーザが移
動状態から静止した場合は、ゆっくりと顔画像を正面に
向けるようにしたものである。これにより、ユーザが移
動している場合、ユーザに対して顔画像が自分を追従し
ているような感覚を与えることができる。また、ユーザ
が移動から静止状態となった場合は、顔画像がゆっくり
と正面を向くため、ユーザに顔画像が動いていることを
意識させず、違和感のない動きとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。 《具体例1》図1は本発明の画像表示装置の具体例1を
示す構成図である。図示の画像表示装置はコンピュータ
で構成され、ワイヤフレームデータ1、2次元画像(入
力画像)2、顔特徴点抽出部3、頭部輪郭線抽出部4、
ワイヤフレーム変形部5、画像合成部6、表情・向き設
定部7、画像表示部8からなる。
【0021】ワイヤフレームデータ1は、3次元の頂点
座標を並べたデータと、一つのポリゴンを構成するため
にどの頂点とどの頂点を結ぶかを示すリンクデータとか
らなるデータであり、メモリに格納されている。また、
ポリゴンとは、CGを描画する時の平面の単位である。
このポリゴンに色をつけ、3次元空間内に配置していく
ことによって3次元的な形を持った物体をコンピュータ
のメモリ内で構成し、任意の視点から見たオブジェクト
をコンピュータのディスプレイ上に表示する。このよう
なリンクデータに従って頂点同士を線で結んだ場合のワ
イヤフレームデータは、以下の通りである。図3に、ワ
イヤフレームデータの例を示す。
【0022】2次元画像2は、CGで合成する人物の顔
の2次元画像データである。図4に、その2次元画像
(入力画像)2の一例を示す。図示のように、2次元画
像2は、人物の顔の入力画像であり、予めメモリ上に蓄
えられている。
【0023】顔特徴点抽出部3は、2次元画像2上の顔
の目や耳や口や鼻の位置等の特徴点の抽出を行う機能を
有するもので、より具体的には、2次元画像2に対し
て、マウス等の入力装置でユーザから指定された特徴点
に基づき特徴点データを得たり、画像処理によって、こ
れらの特徴点を抽出するといった機能を備えている。頭
部輪郭線抽出部4は、2次元画像2上の人物の背景と、
頭髪部分との境界線を抽出する機能を有している。
【0024】ワイヤフレーム変形部5は、顔特徴点抽出
部3からの特徴点データに基づき、ワイヤフレームを2
次元画像2にフィットさせる機能を有している。画像合
成部6は、ワイヤフレーム変形部5で変形されたワイヤ
フレームデータに基づいた顔画像のポリゴンに対して、
表情・向き設定部7で指定された顔の回転方向に対応し
た回転を行うと共に、顔画像のポリゴンと、2次元画像
における背景ポリゴンとの間に、頭部輪郭線抽出部4で
抽出した頭部の輪郭点に基づいた境界ポリゴンを生成
し、この境界ポリゴンを回転方向に対応させて顔画像の
合成を行う機能を有している。
【0025】表情・向き設定部7は、ユーザからの指示
に従って、回転方向や表情を指定するためのものであ
る。また、画像表示部8は、ディスプレイからなり、画
像合成部6で合成された顔画像を表示するものである。
【0026】〈動作〉図5は、画像表示装置の具体例1
の動作を示すフローチャートである。先ず、予め、メモ
リ上に格納されている2次元画像2を読み出し(ステッ
プS1)、これから顔特徴点を抽出する(ステップS
2)。この顔特徴点の抽出処理は、ワイヤフレームの変
形に用いるために、2次元画像2中の顔の大きさや顔の
各部(目、鼻、口の位置等)を抽出する処理である。こ
の顔の各部の特徴点の抽出は、ユーザがディスプレイ上
に表示された入力画像を見ながら、マウス等の入力装置
で指定したり、画像処理等によって行う。
【0027】次に、ワイヤフレーム変形部5は、ワイヤ
フレームの変形処理(フィッティング)を行う(ステッ
プS3)。図6は、ワイヤフレームのフィッティングの
説明図である。図示のように、顔特徴点抽出部3で抽出
された特徴点データを用いてワイヤフレームの大きさを
変更したり、特徴点に対応するワイヤフレームの頂点を
特徴点の位置に移動させる等により、入力画像中の人物
の顔にワイヤフレームをフィットさせる。
【0028】また、頭部輪郭線抽出部4では、2次元画
像2より、人物の頭部輪郭線を抽出する(ステップS
4)。この処理は、入力画像を表示し、ユーザが頭部と
背景との輪郭線上にある点をマウス等の入力装置を用い
て指定することで行われる。
【0029】図7は、輪郭線抽出処理の説明図である。
図示のように、指定する点の数は、顔ワイヤフレームの
額から耳の位置に相当する頂点の数によって任意に決定
する。これにより、画像合成部6では、顔のポリゴンと
背景ポリゴンとの間に境界ポリゴンが存在するデータが
得られる。
【0030】一方、表情・向き設定部7では合成する画
像を上下・左右方向のどれだけ回転させるかを決定し、
これを画像合成部6に送出する(ステップS5)。画像
合成部6では、この回転方向のデータに基づき、顔画像
の合成を行う(ステップS6)。
【0031】図8は、画像合成部の処理フローチャート
である。先ず、2次元画像2の各画素の座標と色の情報
をテクスチャマッピング用のメモリ上に蓄える(ステッ
プS61)。
【0032】図9は、テクスチャマッピングの例を示し
た図である。図示のように、テクスチャマッピングは、
先ず、ワイヤフレームをxy平面上に正射影し、正射影
された各ポリゴンの形に沿って画像を切り取る。そし
て、切り取った画像を3次元の顔ワイヤフレームの対応
するポリゴン上に張り付ける。このような張り付けられ
た画像はポリゴンの回転や変形に伴ってコンピュータの
ハードウェアまたはソフトウェア上で伸縮が行われる。
【0033】次に、画像合成部6では、表情・向き設定
部7で設定された回転角に従って、ワイヤフレームデー
タの各頂点座標Pi (x,y,z)(iは顔ワイヤフレ
ームの頂点番号)を回転移動させた座標P′i (x,
y,z)を、以下の計算式により計算する(ステップS
62)。 P′i (x,y,z)=Rxy(θz )・Ryz(θx )・
zx(θY )・Pi (x,y,z) 但し、Rxy(θz )・Ryz(θx )・Rzx(θY )は、
それぞれ、z軸、x軸、y軸を回転の軸とした回転写像
である。
【0034】背景テクスチャは、入力画像全体のテクス
チャであり、一枚の長方形のポリゴン上にこれを張り付
けたものを表示する(ステップS63)。また、ステッ
プS64で表示する顔テクスチャは、顔ワイヤフレーム
に張り付ける2次元原画像の顔の部分のテクスチャであ
る。そして、ステップS65で表示する顔輪郭線と頭部
輪郭線間のテクスチャは、顔ワイヤフレームの輪郭、即
ち、額から耳にかけての部分を構成する頂点と、上述し
た全体の処理のステップS4で抽出した頭部輪郭点をそ
れぞれ結んで形成される境界ポリゴン{図7(c)参
照}に張り付けるテクスチャである。
【0035】境界ポリゴンの顔ワイヤフレーム側の頂点
は、顔ワイヤフレームの回転によって指定された方向に
回転するが、頭部境界点は常に固定である。即ち、顔ワ
イヤフレームの回転が行われた場合、境界ポリゴンが伸
縮することによって、顔ワイヤフレームと背景ポリゴン
との間にすき間を作ることなく、顔の部分が回転した画
像を合成することができる。図10は、本具体例による
顔画像の合成の説明図である。
【0036】〈効果〉以上のように具体例1によれば、
2次元画像2から得られるテクスチャを用いて、顔画像
をCGで合成する場合に、入力画像での背景をそのまま
使うことができ、また、頭部を任意の方向に回転させた
場合でも、頭部と背景との境界部分が伸縮することによ
って、テクスチャが補間されるため、髪の毛の先の細か
い部分等の画像がそのまま保存され、違和感のない画像
を合成することができる。
【0037】《具体例2》具体例2では、具体例1の構
成に加えて、入力画像中の人物の顎のラインの形を抽出
し、境界ポリゴンと同様のポリゴンを顎の部分に付加す
るよう構成したものであり、以下、これを詳細に説明す
る。
【0038】〈構成〉図11は、具体例2の画像表示装
置の構成図である。図中、ワイヤフレームデータ1〜ワ
イヤフレーム変形部5および表情・向き設定部7、画像
表示部8は、上記具体例1と同様であるため、ここでの
説明は省略する。顎輪郭線抽出部9は、ユーザがマウス
等の入力装置を用いて指示することにより、画像中の人
物の顎の輪郭線を抽出する機能を有するものである。ま
た、画像合成部6aは、具体例1の機能に加えて、顔画
像のポリゴンと、2次元画像における背景ポリゴンとの
間に、顎輪郭線抽出部9で抽出した顎の輪郭点に基づい
た境界ポリゴンを生成し、この境界ポリゴンを回転方向
に対応させて顔画像の合成を行う機能を有している。
【0039】〈動作〉図12は、具体例2の動作を示す
フローチャートである。先ず、ステップS1〜S2は、
具体例1と同様の動作である。そして、ステップS3で
は、顎の輪郭線の抽出を行う。輪郭線は、ユーザがマウ
ス等の入力装置によって、その位置を指定する。ここ
で、顎の輪郭線の点の数は、顔ワイヤフレームの顎の輪
郭の部分を構成する頂点の数と同じで、それらを顎輪郭
点と呼ぶことにする。
【0040】次のステップS4では、具体例1における
ステップS3と同様に、入力画像中の特徴点を用いてワ
イヤフレームの大きさを変更したり、特徴点に対応する
ワイヤフレームの頂点を特徴点の位置に移動させる等の
処理を行って、入力画像中の人物の顔にワイヤフレーム
をフィットさせる。但し、顎の部分はステップS3で抽
出した入力画像の顎の輪郭線の位置に合わせる。その後
は、具体例1と同様に、頭部の輪郭点を抽出し(ステッ
プS5)、また、頭部の回転角を設定し(ステップS
6)、顔画像の合成を行う(ステップS7)。
【0041】図13は、具体例2における画像合成部6
aの動作フローチャートである。ここで、ステップS7
1〜S75は、それぞれ図8で示したステップS61〜
S65の処理と同様の処理である。即ち、ステップS7
1で、2次元画像(入力画像)2の各画素の座標と色の
情報をテクスチャマッピング用のメモリに蓄え、ステッ
プS72において、設定された回転角に従って、ワイヤ
フレームデータの各頂点座標Pi (x,y,z)を計算
する。そして、背景テクスチャの表示(ステップS7
3)、顔テクスチャの表示(ステップS74)を行い、
更に、ステップS75において、境界ポリゴンのテクス
チャ表示として、具体例1と同様に、顔輪郭線と頭部輪
郭線間のテクスチャを張り付ける。
【0042】顎境界ポリゴンは、顔ワイヤフレームの顎
の輪郭の部分を構成する頂点と、対応する顎輪郭点をそ
れぞれ結ぶことによって構成されるポリゴンであり、境
界ポリゴンと同様に、顎境界ポリゴンの顔ワイヤフレー
ム側の頂点は、顔ワイヤフレームの回転によって指定さ
れた方向に回転するが、顎境界点は常に固定である。
【0043】図14は、顎境界ポリゴンの例を示す説明
図である。即ち、図14の(a)に示すように顔が正面
を向いた状態から、(b)に示すように顔が斜めを向い
た状態となった場合、即ち、顔ワイヤフレームの回転が
行われた場合でも、顎境界ポリゴンが伸縮することによ
って、顔ワイヤフレームと背景ポリゴンとの間にすき間
を作ることがない。
【0044】〈効果〉以上のように、具体例2では、2
次元画像2から得られるテクスチャを用いて、頭部を任
意の方向に回転させた顔画像をCGで合成する場合に、
顎を構成する部分と背景との境界部分が伸縮することに
よってテクスチャが補間されるため、特に左右や上を向
いた顔画像を合成する際に、入力画像では顎の裏側が見
えていなくても、その部分を違和感なく表示することが
できる。
【0045】《具体例3》具体例3では、頭部や顎の輪
郭線の抽出に、画像処理を用いるようにしたものであ
る。
【0046】〈構成〉図15は、具体例3の構成図であ
る。図において、ワイヤフレームデータ1〜ワイヤフレ
ーム変形部5および表情・向き設定部7、画像表示部8
は、上記具体例1、2と同様であるため、ここでの説明
は省略する。
【0047】エッジ強調画像生成部10は、2次元画像
2に対してエッジ強調の処理を行った画像を生成する機
能を有している。頭部初期輪郭入力部11は、ユーザが
マウス等の入力装置を用いて入力画像中の人物の背景と
頭髪部分との境界線を大まかに入力する部分である。そ
して、頭部輪郭線抽出部4は、頭部初期輪郭入力部11
で描かれた曲線を初期値として、より正確な頭部輪郭線
を自動的に抽出するよう構成されている。顎初期輪郭入
力部12は、頭部初期輪郭入力部11と同様に、入力画
像中の人物の顎のライン付近にユーザがマウス等の入力
装置を用いて曲線を描くための入力部である。顎輪郭線
抽出部9は、顎初期輪郭入力部12で描かれた曲線を初
期値として、より正確に顎輪郭線を自動的に抽出するよ
う構成されている。
【0048】〈動作〉図16は、具体例3の動作を示す
フローチャートである。ここで、ステップS1、S2お
よびステップS7、S8は、図5におけるステップS
1、S2およびステップS5、S6と同様であり、ステ
ップS3〜S6が、本具体例の特徴となる処理である。
【0049】ステップS3では、顎や頭部の輪郭線の抽
出に利用するために、入力画像のエッジ強調画像を生成
する。図17は、エッジ強調画像の一例を示す図であ
る。このように、エッジ強調画像は、入力画像の濃淡値
の変化が大きい部分が高い値となるように、入力画像に
対してフィルタリングを行った画像である。フィルタリ
ングの手法としては、ラプラシアンやソーベルオペレー
タ等を用い、エッジの勾配が大きいほど画素の値が大き
くなるものとする。
【0050】図16に戻って、ステップS4では、顎の
輪郭線の抽出を行う。ユーザがマウス等の入力装置によ
って、輪郭線の大まかな位置を指定し、画像処理によっ
てより正確な輪郭線の位置を抽出する。顎の輪郭線の点
の数は、顔ワイヤフレームの顎の輪郭の部分を構成する
頂点の数と同じで、それらを顎輪郭点と呼ぶことにす
る。
【0051】図18は、顎輪郭抽出処理のフローチャー
トである。また、図19は、この顎輪郭抽出および後述
する頭部輪郭抽出処理の説明図である。図18における
ステップS41では、ユーザがマウス等の入力装置を用
いて2次元画像(入力画像)2中の人物の顎の大まかな
輪郭線を描く。この状態が図19(a)に示す状態であ
る。次に、ステップS42では、顎輪郭線をn−1等分
し、n個の顎輪郭点を決定する。図19(b)は、この
状態を示している。尚、nは顔ワイヤフレームの顎輪郭
の部分を構成する頂点の数である。そして、ステップS
43では、エネルギ最小化により正確な顎の輪郭を抽出
する。
【0052】次に、上記のエネルギ最小化の方法につい
て説明する。先ず、図19(a)のように、n個の輪郭
点にそれぞれベクトルv1 〜ベクトルvn までの番号を
つける。エネルギ最小化は一般に閉曲線に対して用いら
れるが、ここでは開曲線に対して用いるため、以下の処
理において、輪郭点ベクトルv1 とベクトルvn は固定
し、移動しないものとする。従って、輪郭点ベクトルv
2 からベクトルvn-1までを順番にエネルギ最小となる
ように移動させる。ベクトルv2 からベクトルvn-1
での全ての点を移動させた後、エネルギの総和Eを求め
る。 E= i=2 n-1 Σ(α・Ea i+β・Eb i+γ・Ec
i)(尚、α、β、γは係数で任意の値、Ea i、Eb
i、Ec iは後述する。また、 i=2 n-1 Σは、i=2
〜(n−1)までの総和を示す) 各輪郭点の移動をEが収束するまで繰り返し行う。
【0053】図20は、輪郭線抽出の原理説明図であ
る。図20に示すように、各点の移動の方向は、隣接す
る輪郭点を結ぶ直線に対して垂直な方向であり、一回の
繰り返しでの移動の大きさは1画素分とする。即ち、ベ
クトルvi −は輪郭点ベクトルvi を顔の内方向に1画
素分移動させた時の位置であり、ベクトルvi +は輪郭
点ベクトルvi を顔の外方向に1画素移動させた時の位
置とする。また、ベクトルvi 0は輪郭点ベクトルvi
を内側にも外側にも移動させない点(ベクトルvi 0=
ベクトルvi )とする。
【0054】エネルギの項は、次の三つとする。 1.なめらかさ:Ea 隣接する輪郭点を結ぶ直線に近づくほどエネルギが小さ
くなる。 2.連結性:Eb 隣接する輪郭点との距離が小さくなるほどエネルギが小
さくなる。 3.エッジ強度:Ec 図16のステップS3で生成したエッジ強調画像におい
て、ベクトルvi −、ベクトルvi 0、ベクトルvi
の位置を中心としたs×t(s、tは3〜5程度の小さ
な正整数)画素のウインドウ内の画素値の合計値に−1
を掛けたものとする。これを示すのが図20(b)であ
る。尚、ここで、s×t画素のウインドウを定義するの
は、入力画像中の雑音等による細かい局所的なエッジに
影響されることなく、大局的なエッジに輪郭点を近づけ
るためである。
【0055】また、エネルギ最小化によって自動的に輪
郭線を抽出した後、処理の結果に誤りがあれば、ユーザ
が再びマウス等の入力装置を用いて修正することも可能
である。
【0056】図16に戻り、ステップS5は、具体例2
で説明した図12のステップS4と同じ処理である。
【0057】ステップS6では、頭部の輪郭線の抽出を
行う。この処理は、ステップS4と同様にユーザがマウ
ス等の入力装置によって、輪郭線の大まかな位置を指定
し、画像処理によってより正確な輪郭線の位置を抽出す
る。図21は、この頭部輪郭線抽出処理のフローチャー
トである。この頭部輪郭線抽出処理は、上述したステッ
プS4の顎輪郭線抽出処理と同様の処理を行う。即ち、
ステップS61において、ユーザがマウス等の入力装置
を用いて、2次元画像2中の人物の頭部の大まかな輪郭
線を描く{図19(a)}。ステップS62では、頭部
輪郭線をm−1等分し、m個の頭部輪郭点を決定する
{図19(b)}。尚、mは顔ワイヤフレームの額から
耳の位置に相当する頂点の数である。ステップS63で
は、エネルギ最小化により正確な頭部の輪郭を抽出する
{図19(c)}。
【0058】〈効果〉以上のように、具体例3では、エ
ネルギ最小化の処理を行うことで、ユーザが入力画像に
対して、頭部や顎の輪郭を細かく設定する必要がなくな
り、簡単な作業で所望する3次元画像を生成することが
できる。
【0059】また、初期輪郭線の端点を固定することに
より、エネルギ最小化処理を開曲線に拡張して適用する
ことができる。更に、画像のエッジに対するエネルギを
計算する場合に、各点に対して小ウインドウを設定し、
小ウインドウ内のエッジの強度の合計をエネルギの項に
することによって、画像中の雑音による影響を避けるこ
とができ、その結果、期待する輪郭線を抽出できる確率
を高くすることができる。
【0060】《具体例4》具体例4では、表示画像を見
るユーザが移動した場合は、あたかも表示画像がそのユ
ーザの移動に伴って顔を向けるようにし、ユーザが静止
した場合は、ゆっくりと表示画像が正面を向くようにし
たものである。
【0061】〈構成〉図22は、具体例4の構成図であ
る。図の装置は、カメラ101、画像表示部102、人
物位置検出部103、人物位置データメモリ104、知
識処理部105、画像合成部106、顔画像データベー
ス107からなる。
【0062】カメラ101は、画像表示部102の上部
等の位置に取り付けられ、画像表示部102の前に位置
する人物(ユーザ)を撮影するものである。画像表示部
102は、上記具体例1〜3における画像表示部8と同
様のディスプレイである。人物位置検出部103は、カ
メラ101から入力された画像を用いてカメラ101に
存在する人物の位置を検出し、その画像のインデックス
と共に、人物位置データメモリ104に人物位置データ
を保存する機能を有している。また、知識処理部105
は、人物位置検出部103で得られた結果と、人物位置
データメモリ104のデータを元に、CG顔画像の向き
や動き等を決定する機能を有している。即ち、この知識
処理部105は、人物位置検出部103からの位置情報
に基づき、人物が静止している場合は、表示顔画像が正
面を向いた状態となり、人物が移動している場合は、移
動する方向に顔画像が向いた状態となる回転角とし、人
物が移動から静止状態に移った場合は、移動時よりも遅
い遷移時間で顔画像が正面となるよう顔画像の回転角を
画像合成部106に出力する機能を有している。
【0063】また、画像合成部106は、上記具体例1
〜3の画像合成部6に相当するもので、知識処理部10
5からの指示に従い、顔画像データベース107のデー
タに基づき、回転した顔画像データを画像表示部102
に出力する機能を有している。更に、顔画像データベー
ス107は、上記具体例1〜3のワイヤフレームデータ
1と2次元画像2の構成に相当するものである。
【0064】〈動作〉図23は、具体例4の動作フロー
チャートである。図中のnは、入力画像に対するインデ
ックスであり、初期値をn=0とする(ステップS
1)。先ず、人物位置検出部103は、カメラ101か
ら入力画像を取得し(ステップS2)、人物の位置を検
出する(ステップS3)。ここで、ある時点で入力され
た画像をIn (n=0,1,…)とし、入力画像を取得
する毎にnを1ずつ値を増やしていく(ステップS
4)。一方、ステップS3の検出の結果、人物が検出さ
れなかった場合には、n=0とする(ステップS5→ス
テップS6)。従って、人物が検出された最初の画像に
はn=1が割り当てられ、その人物が検出されなくなる
まで、新しい画像を処理する度にnの値が増え続け、画
像中に人物が存在しない時は常にn=0となる。
【0065】また、In-1 に対して、ステップS2〜ス
テップS9までの処理に要した時間をTn (T0 =0)
とする。更に、ステップS7の人物の動き検出処理で
は、次のような構造のデータを用意し、新しい画像を処
理する度にデータの内容を更新する。
【0066】図24は、人物の動き検出のデータ説明図
である。図中、(1)が各データを示し、(2)〜
(5)がそれぞれの内容を示している。先ず、Pn (po
sition)は、In での人物の位置で、画像に対して後述
する図25のように座標をとり、(xn ,yn )で表
す。
【0067】図25は、その入力画像の一例を示す図で
ある。図示のように、カメラ101でとらえられた画像
によって、人物位置が検出される。
【0068】Pn (status)は、その人物が静止してい
る{Pn (status)=stop}か、動いている{Pn
(status)=move}かの状態を表している。このP
n (status )の判定は図24中の(2)で表される。こ
こで、Wt は、人物が静止していると判断するための閾
値で、画像中の人物の大きさによって決定される定数で
ある。また、画像中の人物は上下の動きに比べて左右の
動きの方が大きいことを考慮して、(3)に示すように
してもよい。但し、a,bは、a>bであるような定数
である。
【0069】Pn (time)はPn (status)の継続時間
を表し、図中の(4)で示すように計算される。但し、
0 (time)=0とする。Pn (angular )は、CG顔
画像がPn (position)=(xn ,yn )の位置にある
人物の方向を完全に向いている時の回転角(Ahn ,A
n )で、図中の(5)に示すように決定される。
【0070】また、図26は、顔画像の回転角の説明図
であり、これは、正規の回転角を示している。ここで、
AHmax は、図26(a)に示すように、CG顔画像の
水平方向の最大回転角、AVmax は、図26(b)に示
すように、CG顔画像の垂直方向の最大回転角である。
【0071】図23に戻って、ステップS8のCG顔画
像の回転角設定処理では、上記の処理で計算したn,P
n ()の各値を用いて、CG顔画像の回転角を計算す
る。
【0072】図27、図28は、その判定処理のフロー
チャートおよび説明図である。また、In を画像中の人
物の方向にCG顔画像が回転を開始する画像とした時、
ΘS =(θS h,θS v)は画像Inー1 におけるCG顔
が図の回転角Θn-1 を示すものとする。同様に、In
正面の方向にCG顔画像が回転を開始する画像とした
時、ΘM =(θM h,θM v)は画像In-1 におけるC
G顔画像の回転角Θn−1を示すものとする。
【0073】先ず、フローチャートのステップS1にお
いて、図28(a)の条件1として、n=0であるかを
判定する。ここで、n=0、即ち、画像中に人物が存在
しない場合はステップS2に移行し、Θn =(0,
0)、ΘS =(0,0)、ΘM =(0,0)とする。
【0074】また、ステップS1において、n=0では
ない場合は、ステップS3に移行する。そして、このス
テップS3でPn (status)=moveであった場合
が、図28(b)に示す条件2である。尚、ここで、T
trans は、CG顔画像が正面を向いた状態から、人物の
方向を向くまでの遷移時間であり、1〜2秒程度の小さ
い値である。
【0075】ステップS3において、Pn (status)=
moveでなかった場合は、図28(c)に示す条件3
となる。ここで、Tconvは、CG顔画像が人物の方向を
向いた状態から、正面を向くまでの遷移時間で、10秒
程度の大きな値である。図29は、決定されたCG顔画
像の回転角を示すもので、実際の回転角を示している。
【0076】図23に戻り、ステップS9では、回転角
Θn の方向に顔を向けたCGを描画する。ここで、回転
角Θn の方向に顔を向けた画像とは、例えば、具体例1
で示した図10のような顔画像である。即ち、図29
(a)のように、人物が画像表示部102に向かって左
方向に移動した場合、顔画像は左方向を向いた状態、つ
まり、顔画像の右側面が見えてくることになる。そし
て、人物が静止した場合は、顔画像はゆっくりと正面を
向くよう表示される。これにより、画像表示部102上
に表示されている顔画像が、人物を追いかけているよう
に感じさせることができる。
【0077】尚、人物が移動状態では顔画像はその移動
方向を向いた状態とし、移動状態から静止状態となった
場合は、顔画像をゆっくりと正面に向けるよう表示する
のは、次の理由からである。
【0078】即ち、画面上に正面を向いた顔を表示して
いる場合、それを見る人がどこに立っていようとも正面
を向いた画像しか見えない。即ち、自分を見ているよう
に見える。従って、画像表示部102上には常に正面を
向いた顔画像を表示しておけば、画像を見ている人物
(ユーザ)にとってはいつも自分の方を見ているように
感じる。しかし、ユーザの動きに合わせて顔に動きを与
える必要がある。そこで、ユーザが動いている場合に
は、顔画像をユーザの方に向けるような動きを与えてユ
ーザの動きを追いかけているように見せ(実際にはユー
ザにとっては自分を見ているようには見えないが)、ユ
ーザが静止して画面上の人物と対話を始めるような状況
になると、少しずつ顔を正面に向けてユーザと視線を合
わせるようにする。
【0079】ここで、ユーザが画面の正面からずれた位
置で静止していた場合、顔画像を急に正面に向けると、
逆にユーザは顔画像が自分とは逆方向を向いたような錯
覚を起こす可能性がある。従って、これを防ぐために、
(ユーザには気付かないよう)少しずつ顔画像を正面に
向けてユーザと視線を合わせるようにしている。
【0080】〈効果〉このように、具体例4では、カメ
ラ101の前に人物がいない場合と、人物が静止してい
る場合は、CG顔画像を正面に向けることで、人物に対
してCG顔画像が自分を見ているような感覚を与え、人
物が動いている場合は、CG顔画像も人物の方向に顔を
向けるので、その人物に対してCG顔画像が自分を追従
しているという感覚を与えることができる。また、人物
が動いている状態から静止した状態に変化した場合は、
CG顔画像をゆっくりと正面に向けるようにしたので、
人物にCG顔画像が動いていることを意識させない効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の具体例1を示す構成図
である。
【図2】従来の顔画像を示す図である。
【図3】ワイヤフレームデータの一例を示す図である。
【図4】2次元画像(入力画像)の一例を示す図であ
る。
【図5】本発明の画像表示装置の具体例1の動作を示す
フローチャートである。
【図6】ワイヤフレームのフィッティングの説明図であ
る。
【図7】輪郭線抽出処理の説明図である。
【図8】具体例1の画像合成部の処理フローチャートで
ある。
【図9】テクスチャマッピングの例を示す図である。
【図10】具体例1による顔画像の合成の説明図であ
る。
【図11】具体例2の画像表示装置の構成図である。
【図12】具体例2の動作を示すフローチャートであ
る。
【図13】具体例2における画像合成部6aの動作フロ
ーチャートである。
【図14】顎境界ポリゴンの例を示す説明図である。
【図15】具体例3の構成図である。
【図16】具体例3の動作を示すフローチャートであ
る。
【図17】具体例3のエッジ強調画像の一例を示す図で
ある。
【図18】具体例3の顎輪郭抽出処理のフローチャート
である。
【図19】具体例3の顎輪郭抽出および後述する頭部輪
郭抽出処理の説明図である。
【図20】具体例3の輪郭線抽出の原理説明図である。
【図21】具体例3の頭部輪郭線抽出処理のフローチャ
ートである。
【図22】具体例4の構成図である。
【図23】具体例4の動作フローチャートである。
【図24】人物の動き検出のデータ説明図である。
【図25】具体例4における入力画像の一例を示す図で
ある。
【図26】顔画像の回転角の説明図である。
【図27】回転角判定処理のフローチャートである。
【図28】回転角判定処理の説明図である。
【図29】決定された顔画像の回転角の説明図である。
【符号の説明】
1 ワイヤフレームデータ 2 2次元画像(入力画像) 3 顔特徴点抽出部 4 頭部輪郭線抽出部 5 ワイヤフレーム変形部 6、6a、6b、106 画像合成部 7 表情・向き設定部 8 画像表示部 9 顎輪郭線抽出部 10 エッジ強調画像生成部 11 頭部初期輪郭入力部 12 顎初期輪郭入力部 102 画像表示部 103 人物位置検出部 105 知識処理部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元画像から顔の特徴点を抽出した特
    徴点データに基づき、ワイヤフレームデータを変形する
    ワイヤフレーム変形部と、 顔の回転方向を指定する表情・向き設定部と、 顔の頭部の輪郭線を抽出する頭部輪郭線抽出部と、 前記ワイヤフレーム変形部で変形されたワイヤフレーム
    データに基づいた顔画像のポリゴンに対して、前記表情
    ・向き設定部で指定された顔の回転方向に対応した回転
    を行うと共に、前記顔画像のポリゴンと、前記2次元画
    像における背景ポリゴンとの間に、前記頭部輪郭線抽出
    部で抽出した頭部の輪郭点に基づいた境界ポリゴンを生
    成し、この境界ポリゴンを前記回転方向に対応させて顔
    画像の合成を行う画像合成部と、 前記画像合成部で生成された画像を表示する画像表示部
    とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像表示装置において、 顔の顎の輪郭線を抽出する顎輪郭線抽出部と、 顔画像のポリゴンと、2次元画像における背景ポリゴン
    との間に、前記顎輪郭線抽出部で抽出した顎の輪郭点に
    基づいた境界ポリゴンを生成し、この境界ポリゴンを回
    転方向に対応させて顔画像の合成を行う画像合成部とを
    備えたことを特徴とする画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像表示装置において、 頭部輪郭線抽出部および顎輪郭線抽出部のうち、少なく
    とも一方の輪郭線抽出部は、輪郭線を構成する複数の輪
    郭点に対して、隣接する輪郭点を結ぶ直線に近づくほど
    エネルギが小さくなるなめらかさと、隣接する輪郭点と
    の距離が小さくなるほどエネルギが小さくなる連結性
    と、入力画像の濃淡値の変化が大きい部分ほどエネルギ
    が小さくなるエッジ強度との総和が最も小さい輪郭点を
    求めるエネルギ最小化を行うことで輪郭線の抽出を行う
    よう構成されたことを特徴とする画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の画像表示装置において、 頭部輪郭線抽出部および顎輪郭線抽出部のうち、少なく
    とも一方の輪郭線抽出部は、輪郭線の端点を固定の輪郭
    点としてエネルギ最小化を行うよう構成されたことを特
    徴とする画像表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の画像表示装置
    において、 頭部輪郭線抽出部および顎輪郭線抽出部のうち、少なく
    とも一方の輪郭線抽出部は、各輪郭点に対して、各輪郭
    点を中心とする予め決められた大きさのウインドウを設
    定し、このウインドウ内のエッジ強度によりエネルギ最
    小化を行うよう構成されたことを特徴とする画像表示装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の画像表
    示装置において、 表示画像を見る人物の位置を検出する人物位置検出部
    と、 前記人物位置検出部からの位置情報に基づき、人物位置
    が静止している場合は、表示顔画像が正面を向いた状態
    となり、人物位置が移動している場合は、移動する方向
    に顔画像が向いた状態となる回転角とし、人物位置が移
    動から静止した場合は、前記移動時よりも遅い遷移時間
    で顔画像が正面となるよう顔画像の回転角を画像合成部
    に出力する知識処理部を備えたことを特徴とする画像表
    示装置。
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