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JPH09267594A - 筆記具 - Google Patents

筆記具

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JPH09267594A
JPH09267594A JP8104289A JP10428996A JPH09267594A JP H09267594 A JPH09267594 A JP H09267594A JP 8104289 A JP8104289 A JP 8104289A JP 10428996 A JP10428996 A JP 10428996A JP H09267594 A JPH09267594 A JP H09267594A
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JP
Japan
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ink
temporary
section
temporary ink
air
Prior art date
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Application number
JP8104289A
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English (en)
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JP3596154B2 (ja
Inventor
Shinya Suzuki
慎也 鈴木
Koichi Enuma
浩一 江沼
Masayuki Kawasaki
正幸 川崎
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筆記具自体に衝撃が付与されるとインキは筆
記具本体の内壁に付着し、そのまま空気の連通する空間
を通じて外界にインキ洩れとして現れることになるとい
う問題があった。 【解決手段】 一時的インキ溜め部3に櫛歯11間の距
離の広い部分が弱毛細管力部15として形成し、この弱
毛細管力部15には、ペン先ホルダー部2の先端に開口
する空気流通孔16が開口している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキタンクに自
由状態で収容したインキをペン先に供給するための流通
制御部材として縦断面櫛歯状の一時的インキ溜め部を有
する一時的インキ溜め部材を有してなる筆記具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インキタンクに自由状態で収容したイン
キをペン先に供給するための流通制御部材として縦断面
櫛歯状の一時的インキ溜め部を有する一時的インキ溜め
部材を有してなる筆記具は、所謂生インキ式の筆記具と
よばれ、大容量のインキを収容するインキタンクを使用
できると共にペン先への豊富なインキ供給をなすことが
でき、みずみずしい筆跡が得られるものとして知られて
いる。しかしながら、大量のインキをペン先に供給する
がゆえに、インキ洩れやインキ不足などのインキ制御に
は細心の注意を払い設計されている。
【0003】即ち、生インキ式筆記具であって、インキ
の流通制御部材として一時的インキ溜め部材を有してな
るものは、インキタンク内のインキをペン先に供給する
に際して一時的インキ溜め部材と筆記具本体との間の空
間を通して外気をインキタンク内に供給し、インキタン
ク内が負圧化しないようになしている。よって、基本的
に一時的インキ溜め部材と筆記具本体とを実質的に接続
するペン先ホルダー部に外気と連通する空気孔の開口部
を形成しているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一時的インキ溜め部材
は、毛細管力を有する断面櫛歯状部分の櫛歯間空間を過
剰なインキが一時的に溜る部分としてある。よって、前
述のインキタンク内に空気を供給する部分である一時的
インキ溜め部材と筆記具本体との間の空間に対して開放
されている。即ち、一時的インキ溜め部材の櫛歯間空間
に溜ったインキは毛細管力で保持されているのみであ
り、外界に連通する空間に対して開放する部位に存在し
ていることになる。よって、筆記具自体に衝撃が付与さ
れると一時的インキ溜め部材が一時的に溜めているイン
キは容易に外界と連通する空間に飛散することになる。
飛散したインキは筆記具本体の内壁に付着し、そのまま
空気の連通する空間を通じて外界にインキ洩れとして現
れることになるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、インキ
タンクに自由状態で収容したインキをペン先に供給する
ための流通制御部材として縦断面櫛歯状の一時的インキ
溜め部を有する一時的インキ溜め部材を有してなる筆記
具において、前記一時的インキ溜め部材の前記一時的イ
ンキ溜め部に前記櫛歯の存在しない弱毛細管力部を形成
し、この弱毛細管力部にインキ−空気置換のための通気
孔を開口したことを特徴とする筆記具を要旨とする。
【0006】
【作用】先ず、インキタンクに空気を供給するための空
気通路は、直接的に空気流通路の開口部に連通しないよ
うになす。即ち、一時的インキ溜め部材の中腹部分に形
成したインキの存在しにくい部分に開口させる。この部
分を毛細管力を発揮するような櫛歯を形成せずに弱毛細
管力部とするのはこのためである。本来は毛細管力の全
くない部分とすることが好ましいが、実際的ではないの
で弱毛細管力部とした。また、この弱毛細管力部も一時
的インキ溜め部とスリットで連通させ、万一インキが浸
入しても速やかに他の一時的インキ溜め部にインキが移
動し、空気流通孔まで達しないものである。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づき一例について説明する。
図1に示すものは、外装体(図示せず)内に収納して使
用する、所謂筆記具のリフィルの例である。自由状態の
インキを内蔵する金属製の有底筒体1内の開口部側にペ
ン先ホルダー部2と一時的インキ溜め部3とからなる一
時的インキ溜め部材4を取り付け、底側をインキタンク
部5とし、一時的インキ溜め部材4のペン先ホルダー部
2に継ぎ手パイプ6を介してボールペンチップ7を取り
付けている。一時的インキ溜め部材4は、金属製の有底
筒体1の塑性変形により縮径された内包突部8に嵌合す
ることで固定されている。また、繊維集束体よりなるイ
ンキ中継芯9がボールペンチップ7の内孔より一時的イ
ンキ溜め部材4の中心孔10を経てインキタンク部5に
達している。
【0008】一時的インキ溜め部材4は、一時的インキ
溜め部3として複数の櫛歯11を有しており各櫛歯間の
空間12及び中心孔10に連通するスリット13が形成
されている。温度変化などでインキタンク部5に圧力が
かかった場合、圧力に押し出される過剰なインキはイン
キ中継芯9を経てボールペンチップ7には供給されずに
スリット13を経て櫛歯11間の空間12に一時的に溜
められる。
【0009】また、前記スリット13とは別に、筆記に
供したインキの体積分インキタンク部5内に空気を供給
するための空気流通溝14が各櫛歯間の空間12に連通
して形成されている。空気流通溝14は、各櫛歯間の空
間12とインキタンク部5とのインキの移動部分である
スリット13異なり、毛細管力が働きにくい空間として
おり、インキが存在して空気の流通が阻害されないよう
になしてある。
【0010】本例の場合、粘度10cps以下、表面張
力20〜50dyn/cm程度の水性顔料インキとアク
リロニトリルブタジエンスチレン製の一時的インキ溜め
部材4を使用しており、一時的インキ溜め部材4に対す
るインキの接触角は20°〜50°程度であり、毛細管
力によるインキ保持能力を考慮して、櫛歯11間の距離
(空間12の幅)及びスリット13の幅は0.1mm〜
0.5mm程度に設定されている。
【0011】図1のI部拡大図である図2に示すよう
に、このような櫛歯11の形成されている一時的インキ
溜め部3に櫛歯11間の距離の広い部分が弱毛細管部1
5として形成されている。弱毛細管部15は、他の櫛歯
間空間12やスリット13に比してインキ保持能力が殆
どなく、相対的にインキの存在し難い部分となってい
る。ちなみに、本例のものでは、弱毛細管部15の幅が
1.0mmに設定してある。また、図2のA−A方向断
面矢視図である図3に示すように、この弱毛細管部15
には、ペン先ホルダー部2の先端に開口する空気流通孔
16が開口している。空気流通路14のペン先ホルダー
部2の先端の開口部分は、継ぎ手パイプ6の全周に渡り
開口している。
【0012】このような筆記具は、通常、ペン先が下で
インキタンク部が上になるような形で使用される。上述
のごとく、インキタンク部5に圧力がかかった場合の過
剰インキはスリット13を介して櫛歯間空間12に溜め
られる。
【0013】この際、衝撃などが付与されると、櫛歯間
空間12に溜められたインキが飛散して有底筒体1の内
壁1aに付着する。内壁1aに付着したインキは、規制
を受けていないので、内壁1aを伝って引力によりペン
先側に落ちていくことになる。有底筒体1の最もペン先
側部分である開口部は、ペン先ホルダー部3により密閉
されており、ここからインキが外部に洩れ出すことはな
い。
【0014】また、前述の弱毛細管部15は、有底筒体
1の開口部相当部分である一時的インキ溜め部3の最も
ペン先側部分には形成しない。この部分に形成すると内
壁1aに付着したインキにより侵されることになるから
である。よって、一時的インキ溜め部3の最もペン先側
部分には櫛歯間空間12が形成され、内壁1aに付着し
たインキが有底筒体1の開口部近傍にまで達しても該部
に位置する櫛歯間空間12及びスリット13に取り込ま
れることになる。即ち、空気流通孔16が開口している
弱毛細管部15に浸入することはなく、空気流通孔16
よりインキ洩れが発生することが極力抑制されるもので
ある。
【0015】図4〜図6に他の一例を示す。前述した例
と基本的な構造は変わらないが、外界に開放する空気流
通孔16とインキタンク部5空気を供給する空気流通溝
14及びスリット13の位置関係を工夫してインキ洩れ
を更に抑制したものとした例である。即ち、B−B線矢
視図である図5及びC−C線矢視図である図6に示すよ
うに、空気流通孔16には毛細管力が比較的強いスリッ
ト13を開口し、毛細管力が弱い空気流通溝14は空気
流通孔16と最も離れた位置関係となるようになしたも
のである。衝撃等によって筒体1の内壁に付着したイン
キは重力によってペン先側に移動し得るが、この際、空
気流通溝14は毛細管力が弱くインキを保持する能力が
ほとんどない空間であるので、内壁に付着したインキが
この空気流通溝14部分を通って移動しやすい。通常は
空気流通孔16の開口する弱毛細管部15及びスリット
13により空気流通孔16にインキが達しないようにな
しているが、更なる衝撃や遠心力などが付与された場
合、空気流通溝14を経たインキが空気流通孔16に移
動してしまう可能性もでてくる。よって、万一、空気流
通溝14を経たインキが空気流通孔16の開口する弱毛
細管部15にまで達したとしても、空気流通孔16に達
するまでには距離がありその分だけインキ洩れを抑制し
得るものとなっている。尚、図4においては、スリット
13及び空気流通溝14が表れないが、それぞれ破線に
て示した。図面に向かって左側がスリット13を示す破
線であり、向かって右側が空気流通溝14を示す破線で
ある。
【0016】更に他の一例を図7及び図8に示すが、前
述の図5及び部6に対応する断面矢視図である。本例
は、空気流通溝14の空気流通機能を損なわずに、筒体
1の壁面に付着したインキが空気流通溝14へ達しても
空気流通孔16の開口する弱毛細管部15にまで達しな
いようになした一例である。即ち、空気流通溝14とス
リット13とを同じ位置に形成し両者を連通したもので
ある。よって、空気流通溝14にインキが達したとして
も比較的強い毛細管力を有する部分であるスリットにイ
ンキが回収され得るものである。
【0017】以上の他にも本発明の要旨を逸脱しない限
りで種々なせるものである。一例を挙げると、図示した
例では、ボールペンペン先を有するリフィルとして示し
たが、外装体を用いずに、それ単体で筆記具とするもの
でもよいし、ペン先としては、フェルトペン、連通多孔
を有する合成樹脂製ペン先等でもよい。また、有底筒体
1も金属の他に合成樹脂の成型品としても良く、後端部
に尾栓を取り付けてなるものとしても良い。一時的イン
キ溜め部材4は、アクリロニトリルブタジエンスチレン
の他にアクリロニトリルスチレン、スチレン、ポリオキ
シメチレンなどを例示でき、インキに対する濡れ性を考
慮して、親インキ処理などの表面処理を施しても良い。
また、弱毛細管部15を形成するに当っては、櫛歯間の
広い部分を形成する他に、部分的に発インキの表面処理
をおこなったり、該部の表面形状を周辺に比べて鏡面状
にするなどすることもできる。
【0018】
【発明の効果】以上より、本発明の筆記具は、断面櫛歯
状の一時的インキ溜め部材を採用した生インキ式の筆記
具でありながら衝撃等が付与されてもインキ洩れの発生
しにくいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す断面図。
【図2】図1のI部拡大図。
【図3】図2のA−A方向断面矢視図。
【図4】他の実施例を示す要部拡大断面図。
【図5】図4のB−B方向断面矢視図。
【図6】図4のC−C方向断面矢視図。
【図7】更に他の実施例を示す図5相当図。
【図8】図7に示す実施例の図6相当図。
【符号の説明】 1 筒体 1a 内壁 2 ペン先ホルダー部 3 一時的インキ溜め部 4 一時的インキ溜め部材 5 インキタンク部 6 継ぎ手パイプ 7 ボールペンチップ 8 内包突部 9 インキ中継芯 10 中心孔 11 櫛歯 12 空間 13 スリット 14 空気流通溝 15 弱毛細管部 16 空気流通孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキタンクに自由状態で収容したイン
    キをペン先に供給するための流通制御部材として縦断面
    櫛歯状の一時的インキ溜め部を有する一時的インキ溜め
    部材を有してなる筆記具において、前記一時的インキ溜
    め部材の前記一時的インキ溜め部に前記櫛歯の存在しな
    い弱毛細管力部を形成し、この弱毛細管力部にインキ−
    空気置換のための通気孔を開口したことを特徴とする筆
    記具。
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