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JPH09113592A - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ

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Publication number
JPH09113592A
JPH09113592A JP29330895A JP29330895A JPH09113592A JP H09113592 A JPH09113592 A JP H09113592A JP 29330895 A JP29330895 A JP 29330895A JP 29330895 A JP29330895 A JP 29330895A JP H09113592 A JPH09113592 A JP H09113592A
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JP
Japan
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magnetic
coil
core
exciting
gap
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Application number
JP29330895A
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English (en)
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JP3618425B2 (ja
Inventor
Ichiro Mizukami
一郎 水上
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】補償コイル付き磁気センサが近傍にある磁性
体,金属体の影響を受け易い欠点を少なくし、長手方向
に移動している細長いタグ状の磁性体の磁気特性をより
確実に検知することができる構造を有する改良された磁
気センサを提供する。 【解決手段】フェライトあるいは軟鉄のごとき強磁性材
のU字型磁心上に励磁コイルが配置され、その磁心のギ
ャップ内に補償コイルと検知コイルが取り付けられた構
造になってている。補償コイルと検知コイルは非磁性体
でできた空心ボビン上に形成されており、また上下ある
いは左右に近接して取り付けられている構造となってい
る。検知コイルと補償コイルを配置したギャップの外側
はセラミックあるいは硬質樹脂のカバーで覆われた構造
を持っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性体の磁気特性
を測定するための磁気センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁性体の磁気特性(主にB−H特
性)を測定する方式として静磁場方式と交流磁場方式が
ある。静磁場方式は、図7(a)に示すように、直流電
源22から励磁コイル21に直流を流すことにより得ら
れる強力な一対の磁石21aを近接させ、空隙21bに
生じる磁界中に被測定磁性体24を置き、この磁性体2
4を振動させることによって生じる磁束変化を検知コイ
ル23と増幅器25とで検知増幅し、検出信号をとり出
すものである(VSM方式)。この方式の欠点は装置が
大がかりになるため、簡単に交流磁気特性が得られない
ことである。次に、交流磁場方式は、図7(b)に示す
ように、励磁コイル21に交流電源26から交流電流を
流し、それによって生ずる磁界中に被測定磁性体24を
置き、励磁電流の変化によって生ずる磁界強度変化に対
応した磁束密度を検知コイル23と増幅器25とで検知
増幅し、検出信号をとり出すものであり、前方式に比べ
装置が比較的簡単であるが薄膜のように磁化の強さが小
さなものを測定するには特殊な検知コイルを必要として
いる。
【0003】この交流磁場方式には補償コイル無し方式
と有り方式がある。補償コイル無し方式では図7(b)
に示すコアのような比較的大きな磁性体を測定するため
に用いられ、励磁コイル21を被測定磁性体24に巻き
付けるかまたは検知コイル23も同様に被測定磁性体2
4に巻き付けて磁性材の磁気特性を測定している。この
方式では比較的簡単に磁気特性が測定できるが、一方コ
イルを巻く手間と、被測定磁性体24にある程度大きな
質量を必要とする欠点がある。
【0004】この欠点を解消するために、本願発明者
は、先に特願平7−169334号「磁気センサ」を提
案した。この先願発明では交流磁場方法による補償コイ
ル付き磁気センサの有効性が示されている。これに述べ
られた補償コイル付き磁気センサは円筒形の励磁コイル
の両端面に補償コイル,検知コイルが位置している。図
8は、先願で提案した磁気センサである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、図8に示す
先願発明の改良に関するものであり、この先願方式では
磁化の小さな磁性体の磁気特性を簡単に測定することは
できるが、励磁コイル21によって作られる磁力線が励
磁コイル21の内側から外側に向かって発生する。この
ため二つの問題が生じる。その一つは、磁気センサ近傍
に磁性体あるいは金属体が存在すると磁力線の片寄りが
生じ、検知コイル23と補償コイル27との発生電圧バ
ランスを崩すことになる。バランスの崩れはそのまま励
磁電源の電圧成分が被測定磁性体による励磁電圧成分よ
り大きくなり、磁気特性測定のS/N比を劣化させる原
因となる。このため、先願の磁気センサを金属部分の多
い搬送系を持つ機器などに組み込んで使用する場合は取
付け位置などの制限があり、非常に使いずらいという問
題点があることが判った。磁気センサ近傍に金属体があ
った場合には空間上の磁界は金属が強磁性体ならば分極
作用により、また、強磁性体以外では磁束変化にともな
う渦電流により磁束密度が変化する。そのため、周辺金
属体により補償コイルと検知コイルの励磁磁界に対する
起電力のバランスがくずれる。他の問題は、励磁コイル
21の周辺部を取り囲むように金属導体が存在するとき
で、励磁コイル21の磁力線は電磁気理論で示されるよ
うに閉じており、磁力線を横切る金属体が存在する場
合、その金属体内部に渦電流を生じ、励磁磁界のエネル
ギが熱あるいは反磁界となって励磁磁界を弱める。その
ため、被測定磁性体24を十分励磁出来なくなるため被
測定磁性体24に充分な磁界を与えることができないた
め良好な磁気特性が得られなくなる。センサ周辺に金属
体を用いるこのような使用方法は一般的であり、金属体
でこの磁気センサを使用出来ないとなると、使用上の制
限として使いずらいものとなるという問題点があること
が判った。
【0006】長手方向に移動している細長いタグ状の磁
性体24の磁気特性を検知しようとする場合、タグの磁
化容易軸が短手方向にあると検出が極めて困難であっ
た。その理由は短手方向の磁性体の作る磁気モーメント
は小さいため検知信号は微弱であるため、磁化容易軸に
対し励磁磁界は平行になるようにせざるを得ない。ま
た、長手方向に移動しているため磁気センサとタグの搬
送系とのわずかな短手方向へのずれがギャップの狭い通
常の磁気ヘッドを用いたセンサでは検出を困難にしてい
る。
【0007】本発明は、このような補償コイル付き磁気
センサが近傍にある磁性体,金属体の影響を受け易い欠
点を少なくし、長手方向に移動している細長いタグ状の
磁性体の磁気特性をより確実に検知することができる構
造を有する改良された磁気センサを提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気センサは、
ギャップを有するU字型軟鉄材磁心と、該U字型軟鉄材
磁心の該軟鉄材上に捲回された励磁コイルと、前記U字
型軟鉄材磁心と、前記U字型軟鉄材磁心の前記ギャップ
内に前記励磁コイルに流れる励磁電流による励磁磁界の
磁束の方向に各巻軸が沿うように並んで配置された検知
コイルと補償コイルとを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明による磁気センサは、フェ
ライトあるいは軟鉄のごとき強磁性材のU字型磁心上に
励磁コイルが配置され、その磁心のギャップ内に補償コ
イルと検知コイルが取り付けられた構造になっている。
補償コイルと検知コイルは非磁性体でできた空心ボビン
上に形成されており、また上下あるいは左右に近接して
取り付けられた構造となっている。検知コイルと補償コ
イルを配置したギャップの外側はセラミックあるいは硬
質樹脂のカバーで覆われた構造を持っている。
【0010】図1は励磁コイルモデルを示し、図2はそ
の磁界強度図を示す。4は磁心で、図1に示すように正
面からみてU字状に形成されている。5は励磁コイル、
7はギャップである。このモデルの磁束磁界強度を求め
てみると、磁気抵抗Rmは、
【数1】 Rm=11/μ0 ・μ1 ・s+10/μ0 ・s ………(1) ここで、11:磁心通過距離、10:ギャップ距離、
s:磁心断面積、μ0 :真空透磁率、μ1 :磁心比透磁
率である。ただし、ギャップ間での磁束のひろがりはあ
まりないとする。また、磁束φと磁界強度Hは、次のよ
うに表すことができる。
【数2】 φ=NI/Rm …………(2) N:励磁コイル5の巻き数 I:励磁電流
【数3】 H=φ/μ0 ・s …………(3) 式(2),式(3)から式(1)を変形して
【数4】 H=NI・μ1 /(11+μ0 ・10) …………(4) となる。例えば、ギャップ距離10mm、U字型磁心の平
均磁束通過距離90mm、磁心の比透磁率1000とし、
N=300,I=0.3とした場合、式(4)に代入す
ると、H=9000アンペアターン/mとなり、広いギ
ャップでも充分な励磁磁界を得ることができる。
【0011】
【実施例】図3に本発明による磁気センサの実施例を示
す。1は保護用の表面カバーであり、耐磨耗性のある非
磁性材が用いられる。例えばアルミニウムなどのセラミ
ック材、FRP(繊維強化プラスチック)やPOM(ポ
リアセテート)などの硬質プラスチック材である。2,
3は検知コイルと補償コイルであり空心ボビン2a,3
aに導線が巻かれた構造、すなわち空心検知コイルと空
心補償コイルの構成となっている。それぞれのコイルは
同形状と同巻数となっており各端子を逆極性で接続して
出力電圧が相殺されるようになっている。図3の実施例
では各コイルは上下に位置しているが、図4で示される
例のような左右に並列にならべてもよい。4はギャップ
7を有するU字形磁心であり、フェライトや軟鉄を材料
としている。5は磁心4上に捲回された励磁コイルであ
る。6は外部カバーであり非磁性材であればアルミニウ
ム,黄銅のような金属であってもよい。検知コイル2と
補償コイル3とは、実際はギャップ7内に配置される
が、各部構造を明示するために、図3では検知コイル2
と補償コイル3とはギャップ7の外側に図示してある。
【0012】この磁気センサでは、補償コイル3と検知
コイル2を同じ巻数でかつ巻方向が逆で相加されて出力
電圧v0 を得るように接続されており、U字型磁心4の
上端のギャップ7内に配置されている。励磁コイル5か
らの励磁磁界が同じ強度で二つのコイル2,3を横切る
と各コイル2,3によって励磁された起電力は相等し
く、出力v0 側で殆ど相殺することができる。また、同
一平面状あるいは上下近接しているため極対称に位置さ
れた従来形よりも近傍の金属体による磁界の変化による
バランスのくずれが少ない。励磁コイル5を捲回してい
る磁心4を図示の如くU字型にすると、磁力線はU字型
磁心4のギャップ7を主に通り、近傍には空心型より磁
束の広がりが少なく、水平方向の磁界強度は磁心端面で
は変化があるもののほぼ一定に保たれる。
【0013】この状態で、表面カバー1の外側(図3で
は上部)にタグの如き被測定磁性体24が存在すれば、
検知コイル2と補償コイル3に対する励磁磁界による起
電力のバランスがくずれて、検出電圧v0 が得られるこ
とになる。
【0014】この磁気センサでは、磁力線は空間にあま
り広がらないため磁気センサ近傍にある磁性体,金属体
の影響を受けにくい。短手方向に磁化容易軸aを有し長
手方向に移動する磁気タグ24の磁気特性を検知する場
合にも本方式の磁気センサはギャップ7間の平行磁界が
広くかつ一様にとれるため、ギャップ7に平行に移動す
る図5のときにも、また、ギャップに直角に移動する図
6の場合にも、搬送上の位置変化に対して有利である。
従来型の磁気ヘッドでの空隙は通常狭いので短手方向に
磁化容易軸aを有する磁気タグ24の磁気特性を効率よ
く検知するには、長手方向に移動する磁気タグ24を検
出するには狭いギャップを高精度で通過させる必要があ
り極めて困難であったこと、およびギャップに対し幅の
広い直角方向に磁気タグ24を移動させた場合には磁化
容易軸aに対し励磁磁界は直角となるので磁気特性をと
ることが困難であった問題点を、効果的に解消してい
る。本発明では、検知コイル2,補償コイル3は上下あ
るいは同一平面上にあり、被測定磁性体24をその表面
を極めて近接して移動させることができる。そのためこ
の表面は接触等による耐久性を増すためにセラミック、
あるいは硬質樹脂の表面カバー1で覆ってある。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、近傍に磁性体を含む金属体が存在しても、殆ど影
響を受けることなしに、確実に被検知磁性体の磁気特性
を検知することができ、特に、細長いタグ状の磁性体に
適用して有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる励磁コイルのモデルを示す斜視
図である。
【図2】本発明に用いる励磁コイルのギャップ距離と磁
界強度の関係を示す特性図である。
【図3】本発明の実施例の構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例を説明するための斜視図で
ある。
【図5】本発明による磁気センサの動作を説明するため
の斜視図である。
【図6】本発明による磁気センサの動作を説明するため
の斜視図である。
【図7】従来の磁気センサを説明するための接続図であ
る。
【図8】本願発明者が先に提案した磁気センサを説明す
るための斜視図である。
【符号の説明】
1 表面カバー 2 検知コイル 2a 空心コイル 3 補償コイル 3a 空心コイル 4 磁心 5 励磁コイル 6 外部カバー 7 ギャップ 21 励磁コイル 21a 磁石 21b ギャップ 22 直流電源 23 検知コイル 24 被測定磁性体(被検出タグ) 25 増幅器 26 交流電源 27 補償コイル 28 信号処理回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギャップを有するU字型軟鉄材磁心と、 該U字型軟鉄材磁心の該軟鉄材上に捲回された励磁コイ
    ルと、 前記U字型軟鉄材磁心の前記ギャップ内に前記励磁コイ
    ルに流れる励磁電流による励磁磁界の磁束の方向に各巻
    軸が沿うように並んで配置された検知コイルと補償コイ
    ルとを備えた磁気センサ。
  2. 【請求項2】 前記検出コイルと前記補償コイルとは空
    心ボビンに捲回された空心検知コイルと空心補償コイル
    の構造を有し、それぞれの各巻軸が平行になるように並
    んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    磁気センサ。
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