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JPH0765851A - 直流出力燃料電池システムおよびその運転方法 - Google Patents

直流出力燃料電池システムおよびその運転方法

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Publication number
JPH0765851A
JPH0765851A JP5209196A JP20919693A JPH0765851A JP H0765851 A JPH0765851 A JP H0765851A JP 5209196 A JP5209196 A JP 5209196A JP 20919693 A JP20919693 A JP 20919693A JP H0765851 A JPH0765851 A JP H0765851A
Authority
JP
Japan
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output
fuel cell
value
voltage stabilizer
target
Prior art date
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Pending
Application number
JP5209196A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoichi Tamura
豊一 田村
Isao Adachi
功 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP5209196A priority Critical patent/JPH0765851A/ja
Publication of JPH0765851A publication Critical patent/JPH0765851A/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 交流電源と燃料電池が並列に接続された直流
出力燃料電池システムにおいて、急激な負荷変動による
燃料電池スタックの劣化を防止する。 【構成】 交流電源1に並列に接続された燃料電池3
と、電圧安定化器4と、電圧安定化器4の出力を制御す
る制御手段5からなる直流出力燃料電池システムであっ
て、燃料電池3または電圧安定化器4の出力を計測する
手段6を設け、前記制御手段5に、目標となる出力値を
設定する手段51と、目標となる出力値を燃料電池の起
動速度に合致するような時間の関数に展開する手段52
と、時間の関数に展開された目標となる出力値と計測さ
れた出力値を比較する比較手段53と、比較の結果に応
じて電圧安定化器4の出力を増減する手段54を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は商用電源と燃料電池が並
列に設置された直流出力燃料電池システムおよびその運
転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来交流出力の燃料電池システムの起動
回路として、特開昭64−12465号公報に示される
ように、燃料電池と該燃料電池の出力を交流電力に変換
するインバータと起動回路とを備え、交流の系統に連系
する前の燃料電池の出力電圧を起動回路によって所定値
以下に維持し、高い無負荷電圧に起因する燃料電池の劣
化を防止する回路が提供されている。さらに、特開昭6
1−157270号公報には、燃料電池と該燃料電池に
並列に接続された保全用抵抗回路と前記燃料電池の出力
を交流電力に変換する交流系統に接続されたインバータ
と該インバータと前記燃料電池との間に挿入された直流
遮断器とからなり、前記燃料電池を起動して系統に連系
するとき、燃料電池の出力が所定電圧に立ち上がった時
点で保全用抵抗回路を投入し燃料電池の出力がインバー
タの運転電圧に達した時点でインバータを投入するよう
にして、燃料電池の直流出力電流の急激な変化を抑える
方法が開示されている。また、特開平4−267066
号公報には、燃料電池と該燃料電池の出力を交流電力に
変換するインバータと該燃料電池の出力電圧を監視しイ
ンバータの運転を制御する制御器からなり、燃料電池の
直流出力電圧を監視し、その値が負荷を取り得る下限値
を越えたところでインバータを起動する方法が開示され
ている。これらは何れも交流負荷に燃料電池から交流電
力を供給するための技術で、直流負荷に対する電力供給
に関する技術ではない。
【0003】ところで近年、無停電装置(UPS)を装
備したコンピュータや通信機器などの直流の負荷が増加
している。燃料電池の出力はもともと直流電力であるた
め、これら直流の機器に電力を直接供給することが出来
る。その様な直流電力供給システムは、例えば特開平4
−308432号公報に開示されるシステムで、図5に
示す構成を有している。上記直流電力供給システムは、
交流電源1と、交流電源1の交流電力を直流電力に変換
する整流装置2と、整流装置2の出力側の一端に逆流阻
止用ダイオード8を介し出力の一端が接続されるととも
に整流装置2の出力側の他端に出力の他端が接続された
燃料電池3と、整流装置2の出力側の一端に入力の一端
が接続されかつ整流装置2の出力側の他端に入力の他端
が接続されるとともに出力の一端が燃料電池3の出力側
の一端に接続された絶縁型DC−DCコンバータ9と、
整流装置2の出力側の一端と絶縁型DC−DCコンバー
タ9の出力側の他端の間に接続されたバイパス用ダイオ
ード10とから構成され、直流負荷7の一端を絶縁型D
C−DCコンバータ9の出力側の他端に接続するととも
に直流負荷7の他端を絶縁型DC−DCコンバータ9の
出力側の他端と燃料電池3の出力側の他端とに接続して
直流負荷7に直流電力を供給するものである。
【0004】このような燃料電池システムにおいて、水
素極に供給される水素ガス量は、燃料電池の負荷に見合
って消費されるガス量でなければならない。電極に消費
量以上のガス量が供給されるときには、電極に面したガ
ス室の圧力が上昇して電極内に形成された三相界面が電
解質側に押しやられ、水素ガスと空気が接触してしま
う、いわゆるガスクロスを引き起こすおそれがある。ま
た、消費量に見合う量のガスが供給されないときには、
ガスの欠乏を起こし燃料極を構成する炭素を消耗する反
応が起きて燃料電池の劣化を引き起こすおそれがある。
すなわち、燃料極の三相界面で水素ガスが枯渇すると、
局部的に下記の式による反応によって水素極を構成する
炭素とマトリックスに保持された燐酸電解液中の水を消
費しながら発電反応を継続するので、電解液による燃料
電極と酸素電極とのガス分離が破壊され燃料側で水素ガ
スと酸素ガスが直接反応してセル温度を上昇させるとと
もに、この反応が上下セルへ波及して燃料電池自体を損
傷するおそれがあった。
【数1】 さらに燃料電池のガス流量制御は、燃料電池の出力電流
もしくは電力量を検出してこの値からガス流量の目標値
を算出し、目標値と現実のガス流量を比較して燃料ガス
供給系の途中に設けたバルブの開度を制御する方式が提
案されている。この方式では、ガス流量の応答性が悪
く、負荷の変動に対応してガス流量目標値を追従させて
も、電極の三相界面に供給される燃料ガス流量は現実に
は数秒から数十秒の時間的な遅れを持って追従する。こ
のことは上述の燃料極でのガスの欠乏を招き燃料電池の
劣化を招来する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、図5に
示すような燃料電池システムでは、燃料電池は常時直流
負荷に電力を供給しており、商用電源を整流した系統と
燃料電池の間には逆流防止用のダイオードを挿入して商
用電源から燃料電池側へ電流が流れることを防止してい
る。しかしながら、保守点検のために停止した燃料電池
を保守点検が終了した時点で再起動するときならびに負
荷の増加や商用電源の事故等によって商用電源の電圧が
燃料電池の出力電圧よりも低くなったときに、燃料電池
が許容する負荷上昇速度を超える速度で燃料電池の負荷
分担が増加することによって生じる前述の燃料電池スタ
ックの劣化を防止する方策については考慮されていな
い。また、このような急激な出力増加に起因する燃料電
池の劣化を防止するため、現状では燃料電池の出力上昇
速度が十分遅くなるように出力を制御して電極でのガス
の欠乏による燃料電池の劣化を防止することが提案され
ている。しかしながら、その装置および運転方法は具体
化されていない。本発明は、交流電源と燃料電池が並列
に接続されて直流負荷に電力を供給するようにした直流
出力燃料電池システムにおいて、燃料電池に急激に負荷
が移行されることによって生じる過電流や急激な負荷増
加による燃料電池スタックの劣化を防止した直流出力燃
料電池システムおよびその運転方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために本発明は、交流電源に並列に接続された燃料電池
と、該燃料電池の出力を入力とする電圧安定化器と、該
電圧安定化器の出力を制御する制御手段からなる直流出
力燃料電池システムにおいて、燃料電池出口または電圧
安定化器出口の電流または電力を計測する手段を設ける
とともに、前記電圧安定化器の出力を制御する制御手段
が、目標となる電流値または目標となる電力値を記憶し
た手段と、前記目標となる電流値または目標となる電力
値を燃料電池の起動速度に合致するような時間の関数に
展開する手段と、時間の関数に展開された前記目標とな
る電流値または目標となる電力値と計測された出力電流
値または出力電力値を比較する手段と、比較の結果に応
じて電圧安定化器の出力を増減する手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】上記の構成により、燃料電池出口または電圧安
定化器出口の電流(または電力)を監視し、電圧安定化
器を制御して燃料電池を許容する負荷上昇速度で燃料電
池を起動するようにしたものであるため、商用ラインの
電圧変動があっても燃料電池を許容する負荷の上昇速度
内で起動することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。第1図は本発明の基本構成を示すブロック
図である。本発明の直流燃料電池システムは、燃料電池
3と、燃料電池3の出力を制御する例えばスイッチング
電源からなる電圧安定化器4と、電圧安定化器4を制御
してその出力電圧を制御する制御手段5と、電圧安定化
器4の出力電流を検出し燃料電池出口の電流として計測
する電力検出手段6と、直流負荷7と、燃料電池3に並
列に接続された商用交流電源1および整流装置2からな
る電源から構成される。さらに、電圧安定化器4の出力
と直流負荷7との間には逆流素子ダイオードが挿入され
ている。
【0009】図2を用いて、電圧安定化器4および電圧
安定化器4を制御する制御手段5の構成をさらに詳細に
説明する。電圧安定化器4は、例えば、スイッチング電
源で構成され、燃料電池3の出力に直列に接続されたリ
アクトル41と、該リアクトル41の出力側と燃料電池
3の他の出力の間に接続された例えばSCRやパワート
ランジスタなどからなるスイッチング手段42と、リア
クトル41の出力とスイッチング手段42の接続点にア
ノードが接続された逆流阻止ダイオード43と、該逆流
阻止ダイオード43のカソード側に接続され電圧安定化
器4の出力に並列に接続されたコンデンサ44とから構
成されている。
【0010】今、電源電圧をEin,出力電圧をEou
t,リアクトル41に流れる電流をId,スイッチ42
のオン時間をTon,オフ時間をToff,スイッチン
グ周期をTとし、電圧安定化器4のスイッチ42を急速
にかつ周期的に開閉すると、出力電圧Eoutは電源電
圧Einより高くなる。すなわち、スイッチ42を閉じ
るとリアクトル41にエネルギー(Ein×Id×To
n)が蓄えられ、スイッチ42を開くとリアクトル41
に蓄えられたエネルギー((Eout−Ein)Id×
Toff)が負荷7とコンデンサ44へ移行する。出力
電圧Eoutは、 Eout=Ein(Ton+Toff/Toff) =Ein(T/Toff) の式で与えられ、出力電圧Eoutは時比率制御され
る。例えば、スイッチ42のオン時間Tonとオフ時間
Toffが等しいデューティ比50%のときには出力電
圧Eoutは電源電圧Einの2倍になる。
【0011】制御手段5は、燃料電池の容量によって定
まる目標電流値を設定する目標電力値設定手段51と、
目標電力値に達するまで燃料電池が許容する負荷上昇速
度に基づいて目標電流値を時間の関数に展開した時間と
共に変化する電流値I(t)を出力する遅延手段52
と、電力検出手段6の出力Im(t)が一方の入力に入
力されるとともに遅延手段52の出力I(t)が他方の
入力に入力され両入力を比較してその差eを出力する比
較手段53と、比較手段53の出力eに基づいて電圧安
定化器4を制御する制御信号Vcを出力する制御信号出
力手段54とから構成される。前記制御信号出力手段5
4は、比較手段53の出力eが入力されこの値を所定の
電圧(誤差信号電圧)Veに変換する電圧変換手段55
と、周期的に変化する基準となる電圧例えば三角波から
なる電圧(基準電圧)Vsを発生する電圧発生器56
と、電圧変換手段55と電圧発生器56の出力を比較し
その差に基づくデューティ比の制御信号Vcを出力する
コンパレータ57から構成される。
【0012】図3の制御フロー図に示されるように、制
御手段5では目標電力値設定手段51で燃料電池の容量
によって定まる目標電流値もしくは直流負荷の大きさが
燃料電池の容量以下のときには直流負荷の大きさによっ
て定まる目標電流値が設定され、この目標電流値は遅延
手段52で燃料電池の現在の出力電流値と目標電流値に
基づいて時間とともに燃料電池出力を変化させる出力変
動曲線(時間の関数)I(t)に変換される。電力検出
手段6で検出された燃料電池の現在の出力値Im(t)
と遅延手段52から出力された前記出力変動曲線上の現
在の比較電力I(t)は、比較手段53に入力されその
差を演算し誤差eを出力する。
【0013】次に、直流出力燃料電池システムの動作に
ついて説明する。電圧安定化器4を制御する制御手段5
の目標電力設定手段51に燃料電池が定常状態で運転さ
れるときにとるべき出力値を目標となる電流値としてセ
ットする。その値を燃料電池が許容する出力上昇速度を
越えないように時間の関数としての燃料電池の仮想的な
出力電流I(t)を得る。電流測定を行う手段6が検出
した燃料電池の現在の出力値Im(t)と目標電力値と
から燃料電池の起動からある時間t後の燃料電池の許容
出力電流値I(t)を得る。例えば比較手段からなる比
較手段53においてI(t)−Im(t)を演算し、燃
料電池の現在の出力値Im(t)が許容出力電流値I
(t)を下回っているとき、すなわち、比較結果が正の
値であるなら燃料電池の出力に余裕があるので電圧安定
化器4の電圧を上昇させる。燃料電池の現在の出力Im
(t)が許容出力電流値I(t)を超えているとき、す
なわち、比較結果が負の値であるなら現在の燃料電池が
許容できる出力値に比べて燃料電池の出力は過剰である
ので電圧安定化器の電圧を下降させる。
【0014】制御手段と電圧安定化器の概念を示すブロ
ック図である図2を用いて、電圧安定化器の動作を詳細
に説明する。図において、現在の燃料電池の出力電流値
Im(t)と許容出力電流値I(t)が入力される比較
手段53は、演算の結果その誤差±eを制御信号出力手
段54の電圧変換手段55へ出力する。電圧変換手段5
5は、例えば速応性を改善するために誤差信号eを比例
しかつ定常偏差を無くすために積分した量を加えた制御
電圧(P1制御器)を出力し、コンパレータ57に入力
する。コンパレータ57の出力は、電圧発生器56の発
振周波数に依存したデューティ比の変化するパルスとし
て出力され、スイッチング素子42のオン−オフ時間を
制御し、電圧安定化器4の出力を所定の電力値に制御す
る。
【0015】制御信号出力手段54では、比較手段53
からの誤差信号±eを比例しかつ積分した量を加えた大
きさの誤差信号電圧Veに変換しコンパレータ57の一
方の入力へ出力する。コンパレータ57の他方の入力に
は、電圧発生器56から一定の周期で規則的に変化する
例えば三角波の基準電圧Vsが入力されており、コンパ
レータ57は誤差信号電圧Veが基準電圧Vsをこえた
ときに制御電圧Vcを出力して電圧安定化器4のスイッ
チ42をオンにさせ、誤差信号電圧Veが基準電圧Vs
を下回ったときに制御電圧Vcを0にしてスイッチ42
をオフにする。今、保守のために燃料電池を停止し、直
流負荷7には商用電源1から電力を供給しているとき
に、停止していた燃料電池3を立ち上げ商用電源1に連
系させようとするときには、燃料電池の電極に水素ガス
と空気を供給し、燃料電池の出力が所定の電圧に達する
と該燃料電池を商用電源に接続する。このとき制御手段
5は、直流負荷7の大きさに基づいて負荷の大きさが燃
料電池3の定格電力以上であれば、燃料電池の定格電流
値を目標電力値として目標電力値設定手段51に設定す
る。
【0016】遅延手段52は、燃料電池が許容する負荷
増加速度で目標電力値に達するように目標電力値を時間
の関数に展開し、その出力I(t)を比較手段53の他
方の入力へ出力する。検出手段6からは、電圧安定化器
4からの現実の出力電流値を検出した信号Im(t)
が、比較手段53の一方の端子へ出力される。比較手段
53は、I(t)−Im(t)を演算し、誤差信号eを
出力する。検出手段6からの電流値Im(t)が時間の
関数に展開された目標電流値I(t)に比較して大きい
とき、すなわちe<0のときには、電圧変換手段55
は、eを比例しかつ積分した量の誤差信号電圧Veを、
検出手段からの電流値Im(t)が時間の関数に展開さ
れた目標電流値I(t)に比較して小さいとき、すなわ
ちe>0のときには、電圧変換手段55はeを比例しか
つ積分した量を加えた電圧Veを出力する。コンパレー
タ57は誤差信号電圧Veと基準電圧Vsとを比較し、
Ve≧Vsのときに電圧安定化器4のスイッチ42をオ
ンする制御信号Vcを出力する。検出手段からの電流値
Im(t)が時間の関数に展開された目標電流値I
(t)に比較して大きいとき、すなわちe<0のときに
は、周期TでToff期間の短い制御信号Vcを出力す
る。従って、電圧安定化器4の出力は抑制されて出力電
流値を引き下げるように働く。
【0017】時間の経過と共に遅延手段52からの時間
の関数に展開された目標電流値I(t)が増加すると、
比較手段53から出力される誤差eは大きくなり、制御
信号Vcのオン時間比率は増大し、電圧安定化器4の出
力は増大する。時間の経過と共に時間の関数に展開され
た目標電流値I(t)が目標電力設定値に達し、検出手
段からの検出値Im(t)が目標電流値I(t)に等し
くなると、比較手段53から出力される誤差eは0とな
り、電圧変換手段55からの誤差信号電圧は今までの誤
差を積分した電圧になりコンパレータ57からの制御信
号Vcのデューティ比が決定される。同様に、検出手段
6からの電流値Im(t)が時間の関数に展開された目
標電流値I(t)に比較して小さいとき、すなわち、e
>0のときには電圧変換手段55はeを比例しかつ積分
した量を加えた誤差信号電圧Veを出力する。コンパレ
ータ57は誤差信号電圧Veと基準電圧Vsとを比較
し、Ve≧Vsのときに電圧安定化器4のスイッチ42
をオンする制御信号Vcを出力する。検出手段からの電
流値Im(t)が時間の関数に展開された目標電流値I
(t)に比較して小さいとき、すなわち、e>0のとき
には周期TでToff期間の短い制御信号Vcを出力す
る。従って電圧安定化器4の出力は増大し出力電流値を
引き上げるように働く。
【0018】時間の経過と共に遅延手段52からの時間
の関数に展開された目標電流値I(t)が増加するとと
もに上記の働きによって出力電流値Im(t)が増大す
ると、比較手段53から出力される誤差±eは小さくな
り、制御信号Vcのオン時間比率は増大して電圧安定化
器4の出力−veはさらに0に近づく。時間の経過と共
に時間の関数に展開された目標電流値I(t)が目標電
力設定値に達するとともに、検出手段6からの検出値I
m(t)が目標電流値I(t)に等しくなると、比較手
段53から出力される誤差eは0となり、電圧変換手段
55からの誤差信号電圧は今までの誤差を積分した電圧
になりコンパレータ57からの制御信号Vcのデューテ
ィ比が決定され、電圧安定化器4の出力は目標電力値に
制御される。
【0019】以上の説明では、燃料電池の起動時から出
力を増大する例を説明したが、現在運転時の燃料電池の
負荷が急激に増大した場合にも現在の出力と目標電力値
との出力差を時間の関数に展開することによって同様の
制御を行うことができ、急激な負荷増加に起因する燃料
電池の劣化を阻止することができる。また、上記の実施
例では、目標電力設定手段51および遅延手段52によ
って、燃料電池起動時の時間の関数に展開された目標電
流値I(t)を得ているが、例えば、燃料電池の定格出
力を目標電流値とするものや定格出力の所定割合の出力
を目標電流値とする複数の目標電流値を時間の関数に展
開したテーブルを制御手段5内に設け、直流負荷の大き
さや現在の燃料電池の出力に基づいて、該テーブルから
電流値I(t)を読み出すようにすることもできる。さ
らに、燃料電池の出力を直接読み出して利用することも
できる。また、燃料電池の出力は電流値としてだけでな
く電力値として読み出すことも可能である。
【0020】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、燃料電
池の直流出力の上昇速度を燃料電池の特性に基づいて定
められる許容範囲内に収めることが出来るので、保守等
によって停止した燃料電池を起動して送電開始するとき
の急激な負荷増加に起因する燃料電極面でのガスの欠乏
によって生じる燃料電池スタックの炭素電極の消耗や電
解質の水分の消費を引き起こすことがなくなり、ガスク
ロスを生じることがなくなって燃料電池自体の劣化を防
止することができる。また、送電開始時に燃料電池の出
力を所定の範囲内に制限することができるので、送電開
始時に過電流を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直流燃料電池システムの構成の概
念を示す概念図。
【図2】本発明に係る直流燃料電池システムの制御信号
出力手段の構成の概念を示す概念図。
【図3】本発明に係る直流燃料電池システムの制御フロ
ーを示す図。
【図4】本発明の直流燃料電池システムの動作説明図。
【図5】従来の直流電力供給システムの構成を示す概念
図。
【符号の説明】
1 交流電源 2 整流装置 3 燃料電池 4 電圧安定化器 5 制御手段 6 出力電力検出手段 7 直流負荷 8 逆流素子ダイオード 9 絶縁型DC−DCコンバータ 10 バイパス用ダイオード 41 リアクトル 42 スイッチング手段 43 逆流素子用ダイオード 44 平滑用コンデンサ 51 目標電力値設定手段 52 遅延手段 53 比較手段 54 制御信号出力手段 55 電圧変換手段 56 電圧発生手段 57 コンパレータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源に並列に接続された燃料電池
    と、該燃料電池の出力を入力とする電圧安定化器と、該
    電圧安定化器の出力を制御する制御手段からなる直流出
    力燃料電池システムにおいて、燃料電池出口または電圧
    安定化器出口の電流または電力を計測する手段を設ける
    とともに、前記電圧安定化器の出力を制御する制御手段
    が、 目標となる電流値または目標となる電力値を設定する手
    段と、 前記目標となる電流値または目標となる電力値を燃料電
    池の起動速度に合致するような時間の関数に展開する手
    段と、 時間の関数に展開された前記目標となる電流値または目
    標となる電力値と計測された出力電流値または出力電力
    値を比較する比較手段と、 比較の結果に応じて電圧安定化器の出力を増減する手段
    を備えたことを特徴とする直流出力燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記目標となる電流値または目標となる
    電力値を設定する手段と前記目標となる電流値または目
    標となる電力値を燃料電池の起動速度に合致するような
    時間の関数に展開する手段が、テーブルとして構成され
    ている請求項1記載の直流出力燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 比較の結果に応じて電圧安定化器の出力
    を増減する手段が、前記比較手段の出力に基づく入力と
    周期的に変化する電圧を入力とするコンパレータを有す
    る手段である請求項1または請求項2記載の直流出力燃
    料電池システム。
  4. 【請求項4】 電圧安定化器がスイッチング電源で構成
    されている請求項1ないし請求項3記載の直流出力燃料
    電池システム。
  5. 【請求項5】 交流電源に並列に接続された燃料電池
    と、該燃料電池の出力を入力とする電圧安定化器と、該
    電圧安定化器の出力を制御する制御手段からなる直流出
    力燃料電池システムの運転方法において、燃料電池出口
    または電圧安定化器出口の電流または電力を計測し、計
    測された燃料電池出口または電圧安定化器出口の電流ま
    たは電力を、目標とする電流値または目標とする電力値
    を燃料電池の起動速度に合致するような時間の関数に展
    開した値と逐次比較し、比較の結果に基づき電圧安定化
    器の出力を制御することを特徴とする直流出力燃料電池
    システムの運転方法。
  6. 【請求項6】 目標とする電流値または目標とする電力
    値を燃料電池の起動速度に合致するような時間の関数に
    展開した値をテーブルに収容した請求項5記載の直流出
    力燃料電池システムの運転方法。
  7. 【請求項7】 比較の結果に基づき電圧安定化器に設け
    たスイッチのオンオフ比を変更して出力を制御する請求
    項5または請求項6記載の直流出力燃料電池システムの
    運転方法。
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