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JPH07501521A - 2−アミノプロパン1,3−ジオール化学療法剤 - Google Patents

2−アミノプロパン1,3−ジオール化学療法剤

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JPH07501521A
JPH07501521A JP5507858A JP50785893A JPH07501521A JP H07501521 A JPH07501521 A JP H07501521A JP 5507858 A JP5507858 A JP 5507858A JP 50785893 A JP50785893 A JP 50785893A JP H07501521 A JPH07501521 A JP H07501521A
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JP
Japan
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chemotherapeutic agent
tumor
alkyl
cells
growth
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Pending
Application number
JP5507858A
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Inventor
ジャン,ジャック・ビー
Original Assignee
スフィンクス・ファーマスーティカルズ・コーポレーション
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、細胞を化学療法剤と接触させることと、腫瘍または細胞を以下の式( 式中、RはC,−C2゜アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を有す る化合物からなる増強剤と接触させることを組み合わせ、ここで化学療法剤の量 と増強剤の量との組み合わせは該腫瘍または細胞の成長を阻害するのに有効な量 であることからなる、哺乳動物の癌腫病または細胞の成長を阻害する方法を提供 する。
本発明によると、細胞を上記で定義した式Iの化合物からなる有効量の増強剤に さらすことからなる、化学療法剤にさらされた細胞に対する化学療法剤の有効性 を増加する方法も提供する。
本発明の別の態様では、腫瘍または細胞の成長を阻害するのに有効な量の化学療 法剤を腫瘍または細胞に投与し、そして化学療法剤によってもたらされる成長阻 害量を増加するのに有効な量の上記で定義した式Iの化合物からなる増強剤を腫 瘍または細胞に投与することからなる、哺乳動物の癌腫病または細胞の成長を阻 害する方法を提供する。
腫瘍の成長を阻害するのに有効な量の化学療法剤を腫瘍をもつ哺乳動物に投与し 、そして化学療法剤によってもたらされる成長阻害量を増加するのに有効な量の 上記で定義した式Iの化合物からなる増強剤を哺乳動物に投与することからなる 、哺乳動物の腫瘍を治療する方法も提供する。
さらに、本発明は化学療法剤を増強するのに使用できる式Iの化合物(式中、R はc、C20アルキニルである)を提供する。
本発明のさらに別の面では、アドリアマイシンおよびシスプラチンから選択され る化学療法剤を、上記で定義した式■の化合物からなる有効量の増強剤と組み合 わせることを特徴とする、哺乳動物の癌腫病または細胞の成長阻害に適した医薬 システムを提供する。本発明の医薬システムのい(つかの態様においては、化学 療法剤を増強剤と一緒にではあるが、別々にパッケージングして、増強剤の投与 前に化学療法剤を投与するのに用いる。
本発明はまた、哺乳動物の癌腫病または細胞の成長を阻害するための医薬システ ムの製造に、アドリアマイシンおよびシスプラチンから選択される化学療法剤と 上記で定義した式Iの化合物からなる増強剤とを使用することを提供する。化学 療法剤を増強剤と一緒にではあるが、別々にパッケージングして、増強剤の投与 前に化学療法剤を投与するのに用いることができる。
本発明はさらに、哺乳動物の癌または腫瘍の治療におけるアドリアマイシンまた はシスプラチンの化学療法剤効果を増強するための医薬の製造において、上記で 定義した式Iの化合物を使用することを提供する。
本発明は付属の請求の範囲により特定して記載されており、またその好ましい態 様を以下に記載する。
図面の簡単な説明 図1は、アドリアマイシンによる治療に次ぐスレオ−2−アミノ−1,3−オク タデカンジオール塩酸塩の腫瘍に対する効果を表すグラフである。
図2は、ンスブラチンによる治療に次ぐスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデ カンジオール塩酸塩の腫瘍に対する効果を表すグラフである。
発明の詳細な説明 本発明によると、腫瘍または細胞を化学療法剤と接触させることと、腫瘍または 細胞を以下の式: (式中、RはC5Ct。アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を有す る化合物からなる増強剤と接触させることを組み合わせることによって、哺乳動 物の癌腫病または細胞の成長が阻害される。より好ましくは、RはCl0−C2 0アルキルまたはアルケニルである。最も好ましくはRはC+4 cpsアルキ ルである。本明細書で使用するとき、アルキル、アルケニルおよびアルキニル置 換基は直鎖、分枝鎖および環状分子を含み、好ましくは直鎖種である。
化学療法剤および増強剤は、化学療法剤の量と増強剤の量との組み合わせが腫瘍 または細胞の成長阻害に有効であるような量で腫瘍または細胞と接触させる。
哺乳動物の癌腫病および/または癌性細胞の成長阻害に有効な薬剤の量とは、化 学療法剤と増強剤とを組み合わせたときに癌腫病または細胞の成長率を減少する 、癌腫病または細胞のさらなる成長を防止する、既に存在する癌腫病または癌性 細胞の大きさを減少する、あるいは癌腫病または細胞をすべて除去するような量 をいう。
本発明においては、成長の阻害とは、腫瘍形成的または望ましくない成長、すな わち正常細胞にはない性質の成長を阻害することをいう。成長阻害は腫瘍および /または癌性細胞の成長率の減少、腫瘍および/または癌性細胞のさらなる成長 の阻害、既に存在する腫瘍および/または癌性細胞の大きさの減少、ある0は腫 瘍および/または癌性細胞のすべての除去によって特徴付けられる。成長阻害は また細胞成長および分裂、すなわち細胞増殖の阻害をも含む。
一般に、成長阻害は治療の前後における腫瘍の大きさを比較することによって検 出できる。治療の前後における健康なものと腫瘍形成性の哺乳動物および/また は細胞を比較することも細胞成長の阻害の程度を示すことになる。成長阻害1才 治療の前後における細胞培養物を試験して細胞増殖および細胞死の程度を検出す ることによっても検出することができる。当業者に公知の細胞成長の阻害を検出 するその他の方法も本発明に包含される。
化学療法剤と増強剤はお互いに組み合わせて腫瘍または細胞に投与される。化学 療法剤と増強剤とをお互いに組み合わせて投与するとは、癌細胞または腫瘍の治 療ために、増強剤の投与の前または後に、若しくは増強剤投与と実質的1こ同時 に、化学療法剤を哺乳動物、典型的にはヒト患者に投与することをLXう。特定 の投与方法は年齢、健康度および患者の体重、症状の性質および程度、現在受け ている治療の種類、治療頻度、ならびに所望する効果によって変えること力(で きる。一般に、化学療法剤と増強剤は1回の投与または適用において連続して、 あるいは同時に投与される。例えば、増強剤の投与の前またはこれに続けて化学 療法剤を投与することができる。また、化学療法剤と増強剤を単一の適用で、ま たは短時間でお互いを投与する別適用で、実質的に同時に投与することもできる 。本発明の好ましい態様においては、増強剤は、化学療法剤の投与の約90−約 15分前に投与する。より好ましい態様においては、増強剤は、化学療法剤の投 与の約20−約70分前に投与する。最も好ましくは、増強剤は、化学療法剤の 投与の約25−約35分前に投与する。
マウス腫瘍モデルを用いた研究では、化学療法剤の投与の約9o−約15分前に 増強剤を投与する払化学療法剤によってもたらされる腫瘍および/または細胞成 長阻害を顕著に増加することを示唆した。増強剤と化学療法剤の投与の最適回数 および順序は細胞の型または治療すべき哺乳動物の種によって変化する。望まし い順序および時期は、増強剤と化学療法剤とを各種の時間および順序で投与し、 所望の効果をもたらす組み合わせを選択することによって得られる結果を比較す ることによって決定される。
本発明の別の面は、細胞または腫瘍を式1の化合物(式中、RはC,−C2゜ア ルキル、アルケニルまたはアルキニルである)からなる有効量の増強剤にさらす ことからなる、化学療法剤にさらされた細胞または腫瘍に対する化学療法剤の有 効性を増加する、あるいは”増強する(potentiating)”方法を提 供する。より好ましくは、RはCIOC20アルキルまたはアルケニルである。
最も好ましくは、RはCI4 cpsアルキルである。ここで用いる増強すると は、化学療法剤の有効性を引き起こすが、あるいは増加する機能をいう。したが って、化学療法剤を増強する本発明の増強剤は、癌または癌に特有な制御できな い細胞成長の治療において、このような療法剤を有効またはより有効にする。
化学療法剤は癌または腫瘍形成性の治療において多くの方法によって作用する。
例えば、化学療法剤は中間代謝またはDNA機能を標的とする。はとんどの化学 療法剤の究極の目的は、腫瘍細胞を殺すこと、あるいは癌性細胞の増殖を減少す ることである。したがって、癌性細胞および/または腫瘍の撲滅が達成されるメ カニズムの如何にかかわらず、化学療法剤の癌性細胞の増殖を殺したり、または 減少する能力が増加する場合には化学療法剤の有効性は増強される。療法剤の有 効性を評価する方法は当業者には公知である。例えば、上記したように、癌性細 胞または腫瘍の治療後の各種の時点における正常なものと癌性細胞および/また は腫瘍成長を比較することによって、あるいは化学療法剤と増強剤の投与の前後 における細胞および/または腫瘍成長を比較することによって、有効性を評価で きる。増強剤の寄与による成長阻害の量の増加を有効に測定するには、化学療法 剤単独による細胞および/′または腫瘍成長の阻害と、本発明の増強剤の存在下 における化学療法剤の細胞および/または腫瘍成長の阻害とを比較することによ って実施できる。
本発明の別の面は、細胞の成長を阻害するのに有効な量の化学療法剤を細胞に投 与し、そして化学療法剤によってもたらされる成長阻害量を増加するのに有効な 量の式■の化合物(式中、RはC6−C2゜アルキル、アルケニルまたはアルキ ニルである)からなる増強剤を細胞に投与することからなる、哺乳動物の腫瘍細 胞の成長を阻害する方法を提供する。より好ましくは、RはC7゜−CZOアル キルまたはアルケニルである。最も好ましくは、RはCI4 Cl11アルキル である。
さらに、本発明は、腫瘍の成長を阻害するのに有効な量の化学療法剤を腫瘍をも つ哺乳動物に投与し、そして化学療法剤によってもたらされる成長阻害量を増加 するのに有効な量の上記で定義した式Iの化合物からなる増強剤を哺乳動物に投 与することからなる、哺乳動物の腫瘍を治療する方法も提供する。
最後に、本発明は、式Iの化合物(式中、RはC5C20アルキニルである)か らなる化学療法剤を増強する組成物を提供する。
驚くべきことに、本発明の方法および組成物は化学療法剤を増強するのに有効で あることが発見された。本明細書に記載する増強剤は単独で投与すると腫瘍の阻 害にごくわずかな効果しか示さないが、増強剤を本発明の方法にしたがって投与 するとかなりの腫瘍阻害が観察される。本発明の方法にしたがって化学療法剤と 組み合わせて増強剤を投与すると、化学療法剤または増強剤の単独投与によって 得られる腫瘍成長の阻害と比較して、腫瘍成長の相乗的阻害をもたらした。本発 明の方法にしたがって化学療法と組み合わせて投与した増強剤の相乗的効果の結 果として、癌および腫瘍形成状態の治療過程においてより少ない用量の化学療法 剤を用いることができる。あるいは、従来の用量を増強剤と組み合わせてより短 期間の投与とすることができる。したがって、より低用量の化学療法剤を用いる ことにより心筋毒性、骨髄抑制、腎毒性および血栓症などの腫瘍の治療に伴う多 くの有害な副作用を避けることができる。いかなる理論または作用様式にこだわ るものでもないが、化学療法剤の有効性を増加する点における本発明の増強性化 合物の有効性はそのプロティンキナーゼC阻害活性によるものであると出願人は 推測している。本発明の方法に使用できる増強剤のいくつかのプロティンキナー ゼC阻害活性は1989年3月28日に発行された米国特許第4. 816.  450号に記載されている。
腫瘍は制御できない細胞増殖または腫瘍形成性を特徴とする。哺乳動物の腫瘍細 胞の増殖阻害は、癌および腫瘍形成と関連する制御できない細胞増殖の阻害に向 けれらている。プロティンキナーゼCは細胞増殖制御に直接関与しており、それ ゆえ腫瘍形成に関与すると信じられている。プロティンキナーゼCは通常シアツ ルグリセロール類(DAC)によって活性化されるが、プロティンキナーゼCは また、非常に強力な腫瘍促進剤であるホルボールエステルの単一ではないとして も主要な細胞内レセプターでもある。ホルボールミリステートアセテート(PM A)のようなホルボールエステルは、膜機能、有糸分裂誘発、分化、および遺伝 子発現への影響を含む細胞への複雑な影響をもつ。ホルボールエステルおよびそ の他の腫瘍促進剤はプロティンキナーゼCと結合してこれを活性化する。
さらに、癌遺伝子rasて形質転換した細胞に関する研究は、プロティンキナー ゼCの活性化がDACの上昇を伴うことを示した。したがって、プロティンキナ ーゼCは、DACの細胞内増加をもたらし、プロティンキナーゼCの増加を伴う rasのようなある種の癌遺伝子の作用を仲介するのかも知れない。
乳癌腫および肺癌腫などのある種の型の腫瘍においてはプロティンキナーゼCの 発現が増加していることを示す研究がいくつかある。遺伝子レベルでの発現増加 は観察されなかったが、ヒト結腸癌腫において活性化プロティンキナーゼCが検 出されている。
本明細書では、化学療法剤とは哺乳動物腫瘍細胞および/または哺乳動物腫瘍の 増加を阻害できる化合物、あるいは哺乳動物腫瘍、癌または前癌状態のその他の 有用な治療をいう。シスプラチン(ンスーンアミンジクロロプラチナ、シス−プ ラチナとしても知られる)、アドリアマイシン、メクロレタミン、シクロホスフ ァミド、クロランプシル、BCNU、5−フルオロウラツル、シトアンアラビノ ンド、6−チオグアニン、vp−16、ビンカアルカロイド、ミドマイシンC、 プレオマイシン、アクチノマイアンD1ミドキサントロンおよびmAMSAは本 発明の方法に使用できる化学療法剤の例である。上記の化学療法剤は公知であり 、医薬品業者から入手可能である。好ましい化学療法剤はアドリアマイシンおよ びシスプラチンを含む。一般にこのような薬剤は本発明の増強剤が存在しなくて もいくらかの癌阻害効果をもつ。
腫瘍学的疾患についての全貌がまだ十分に分かっておらず、かつ本発明の治療法 が多数のこれら疾壱に有用である間は、本発明の方法は化学療法剤による治療に 感受性または治療可能であることが知られている疾患の治療に有用である。例え ば、アドリアマイシンは急性リンパ芽球白血病、急性骨髄芽球白血病、ウイルム ス(Wilms)腫瘍、神経芽細胞腫、柔組織および骨肉腫、乳癌腫および卵巣 癌腫などの伝染性新生物状態の抑制をもたらすのに使用されてきた。シスプラチ ンは転移性卵巣腫瘍および転移性卵巣腫瘍の治療に用いられる。さらに、シスプ ラチンは進行した膀胱癌の治療に用いられる。上記の例はこれに限るものではな く、本発明の方法によって有効に治療される腫瘍または状態の型を限定するもの ではない。
本発明の増強剤の薬剤的に受容できる塩もまた本発明に使用できる。このような 薬剤的に受容できる塩は塩酸、臭化水素酸、フマル酸、ショウ酸、マレイン酸、 コハク酸、パモン酸(pamoic acid)、硫酸およびリン酸の塩を含む 。
化学療法剤または増強剤にさらされる細胞をこのような薬剤と接触させる。本発 明の方法に使用される化学療法剤および増強剤は、化合物または療法剤と哺乳動 物の体内の作用部位との接触をもたらすいかなる方法によって投与してもよく、 これには経口、静脈内および腹腔内投与を含むが、これに限定されない。本発明 の増強剤は単独で、または他の増強剤あるいは照射治療などの他の治療法と組み 合わせて投与することができる。好ましくは増強剤は投与経路および標準的医薬 慣例に基づいて薬剤的に受容できる担体または希釈剤とともに投与される。
本発明の方法に有用な化学療法剤は当業者に公知の確立されたプロトコルに従う 製剤と用量で投与される。例えば、転移性卵巣腫瘍の治療には、アドリアマイシ ン50mg/m2を3週間に1回静脈内投与するのと組み合わせてシスプラチン 50mg/m2を3週間に1回静脈内投与する。シスプラチンは4週間に1回1 00mg/m2の用量で静脈内投与することもてきる。アドリアマイシンは21 日間隔で60−75mg/m2の用量で静脈内投与することができる。1つの投 与法は、自由に流れる塩化ナトリウムまたは5%デキストロース中で静脈内注入 することである。シクロホスファミド40−50mg/kgを2−5日かけて分 割用量で静脈内投与することができ、または10−15mg/kgを7−10に 2回静脈内投与することができる。
化学療法剤の有効性または治療作用を増加するために有効な治療有効量または濃 度で、増強剤を哺乳動物に投与する。特定の場合に投与する用量は特定の増強剤 の薬動態的性質などの要素、および投与形態と経路、患者の年齢、健康および体 重;症状の性質および程度;併用する治療、治療頻度および所望する効果に依存 する。増強剤の用量は、体重1kg当たり約5−約400mg、好ましくは体重 1kg当たり約10−約200mgを化学療法剤と組み合わせて投与する。
本発明の方法に有用な増強剤はベル(Bell)らに1989年3月28日付与 された米国特許第4,816.450号に開示されており、その教示全体を参照 としてここに包含する。増強剤は天然物であっても合成品であってもよい。特に 、アルキルおよびアルケニル置換基をもつ上記の式■の増強剤は米国特許第4. 816.450号に開示されており、そこに開示の方法または出発物質を自明で 適当なものに変えて製造することがてきる。アルキニル置換基をもつ式■の増強 剤は当業界で公知の方法、または米国特許第4,816.450号に開示の方法 、もしくは出発物質を自明で適当なものに変えて製造することができる。本発明 の増強剤はまた市販されている;例えば、スレオ−2−アミノ−1,3−オクタ デカンジオール塩酸塩はSigma Chemical Company、セン トルイス、ミズーリから購入できる。増強剤はまたN−フェニルスルホニル保護 セリンなどのN−保護セリンを適当な飽和または不飽和のグリニヤール試薬と反 応させることにより簡単に合成できる。例えば、適当なブロモ−またはクロロ− 置換されたアルキル、アルケニルまたはアルキニル化合物をマグネシウムと反応 させてグリニヤール試薬を生成し、次いでこれをN−保護セリンと反応させてN −保護2−アミノ−1,3−プロパンジオール誘導体を生成する。次いでN−保 護基を増強剤から除去する。
増強剤を医薬として製剤し、カプセル、錠剤および粉剤などの固形製剤とするか 、あるいはエリキシル、70ツブおよび懸濁液などの液体製剤として経口投与す ることができる。滅菌液体製剤として腹腔内投与することもできる。増強剤は医 薬調剤の分野における標準法によって投与量形態に製剤することができる。この 分野における標準文献であるRemington’ s Pharmaceut ical 5ciences、A、0sol、Mack Publishing Company、Easton、Pennylvaniaを参照されたい。
例えば、増強剤はラクトース、スクロース、マンニトール、澱粉、セルロール誘 導体、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸などの粉末担体と混合して ゼラチンカプセルに挿入するか、または錠剤に成型する。錠剤およびカプセルは いずれも一定時間医薬を継続して放出する徐放剤として製造することができる。
圧縮錠剤を糖類コーティングまたはフィルムコーティングして好ましくない味を 遮蔽し、大気から錠剤を保護するか、あるいは腸溶皮として胃腸管で選択的に分 解されるようにすることができる。
経口投与用の液体投与量製剤は水、緩衝剤または食塩水などの薬剤的に受容でき る希釈剤に加えて、患者が受け入れ易(するために着色剤および風味剤を含んで いてもよい。
腹腔内投与のためには、増強剤を水、オイル、食塩水、デキストロース(グルコ ース)水溶液、および関連の糖水溶液、ならびにプロピレングリコールやポリエ チレングリコールなどのグリコール類などの適当な担体または希釈剤と混合して よい。腹腔内投与用溶液は増強剤の水溶性塩を含むことが好ましい。安定化剤、 抗酸化剤および保存剤を加えてもよい。適当な抗酸化剤は亜硫酸水素ナトリウム 、亜硫酸ナトリウム、およびアスコルビン酸、クエン酸およびその塩、ならびに EDTAナトリウムを含む。
本発明の医薬システムのためには、化学療法剤を増強剤とともにではあるが、別 々にパッケージすることができる。例えば、化学療法剤と増強剤との同時投与が 望ましいときには、化学療法剤と増強剤とを同じ容器中にパッケージすることが できる。化学療法剤と増強剤を異なる時間に投与することが望ましいときには、 これらを−緒にパッケージするが、別々の容器中にパッケージする。化学療法剤 と増強剤とを異なる経路で投与する場合にも化学療法剤と増強剤を一緒にではあ るが、別々の容器中にパッケージすることが望ましい。医薬システムは、本発明 による化学療法剤と増強剤の投与のための指示を付けて供給することもできる以 下の実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を限定するものと解し てはならない。
実施例1・腫瘍再成長の遅延−アドリアマイシンおよびスレオ−2−アミノ−1 ,3−オクタデカンンオール塩酸塩 本アッセイは、コルペットら(Corbett、 T、H,et al、、 C ancer Te5t Rep、 621471、1978)に記載の方法によ ってC3Hマウスに移植した16Cマウス乳癌腫を用いて行った。簡単に述べる と、あらかじめC3Hマウスから除去しておいた16C腫瘍から細胞を調製し腫 瘍の移植を行った。リン酸緩衝塩液(PBS)002ml中の2×105個の細 胞を後ろ脚に筋肉内注射して実験的腫瘍を形成し、化学療法剤および/または増 強剤の効果を測定するためにモニターした。
腫瘍の大きさは、色々な直lをもつプラスティックの輪を腫瘍のある後ろ脚に通 すことによって1週間に3−5回測定する。腫瘍のある後ろ脚が通る最小の輪を 測定して、あらかじめ作成しておいた検量線から腫瘍重量に変換する。大きさの バラツキが小さい腫瘍を実験の始めに選択して各種の治療群に分けた。治療後に 測定を行い、腫瘍が開始時の大きさの4−5倍に達する日数を治療の関数として 記録する。
実験的腫瘍をもつマウスを各群5匹のマウスの群に分けて、以下の治療を行う( 1)対照(賦形剤、腹腔内(i、p、 ) ; (2)アドリアマイシンのみ( 10mg/kg、i、I)、); (3)アドリアマイシン(10mg/kg、 i、p、)の投与3時間前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオー ル塩酸塩(Sigma Chemical Company、セントルイス、ミ ズーリ、40mg/kg、i、p、); (4)アドリアマイシン(10mg/ kg、i、p、)の投与1時間前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカン ジオール塩酸塩(Sigma Chemical Company、セントルイ ス、ミズーリ、40mg/kg、i、p、); (5)アドリアマイシン(10 mg/kg、i、p、 )の投与30分前にスレオ−2−アミノ−1,3−オク タデカンジオール塩酸塩(Sigma Chemical Company、セ ントルイス。
ミズーリ、40mg/kg、i、p、)。スレオ−2−アミノ−1,3−オクタ デカンジオール塩酸塩と組み合わせたアドリアマイシン投与の結果を図1に示す 。対照の結果は白丸で示す。黒三角はアドリアマイシン単独で治療した群の結果 を示す。アドリアマイシン投与の3時間前にスレオ−2−アミノ−1,3−オク タデカンジオール塩酸塩で治療した群の結果は黒四角で示す。黒丸はアドリアマ イシン投与の1時間前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩 酸塩で治療した群の結果を示す。白三角はアドリアマイシン投与の30分前にス レオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩で治療した群の結果を 示す。あらかじめ行った研究では、スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカン ジオール塩酸塩単独による治療では腫瘍成長に何ら影響を及ぼさず、対照(白丸 )と同じ結果をもたらすことがわかった。4百日までに、対照マウスの腫瘍は1 .0gの重量(外部で測定した腫瘍の大きさに基づく)まで成長した。アドリア マイシン単独で治療した腫瘍は腫瘍成長率が最初減少したが、14日目までに腫 瘍は0.8gよりも大きくなった。アドリアマイシンの治療3時間前にスレオ− 2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩で治療した腫瘍は、実質的に 腫瘍の減少を示し、6日目までに腫瘍の大きさは触診の限界(0,1g)以下ま で減少した。アドリアマイシンの治療1時間前にスレオ−2−アミノ−1,3− オクタデカンジオール塩酸塩で治療した腫瘍は、はとんどまたは全く成長を示さ ず、4日目までに腫瘍の大きさは触診の限界以下となった。アドリアマイシンの 治療30分前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩で治 療した腫瘍は、はとんどまたは全く成長を示さず、5日目までに腫瘍の大きさは 触診の限界以下まで減少した。スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオ ール塩酸塩を投与したすべてのマウスで腫瘍重量は6日目までに、またそれ以後 0.1g(触診限界)以下であった。
スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩/アドリアマイシン で治療したマウスの14日目での生存率を表1に示す。
表1 群 生存数\全体 死亡率 (1)対照 5\50 (2)アドリアマイシン単独 5\50(3)3時間前治療 0\5 100 (4)1時間前治療 3\5 40 (5)30分前治療 5\50 100%生存率は対照マウス、ならびにアドリアマイシン単独、またはアドリア マイシンの投与30分前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール 塩酸塩で治療したマウスで見られた。14日目までに、アドリアマイシン投与の 1時間前に治療したマウスの40%、およびアドリアマイシン投与の3時間前に 治療したマウスの100%が死亡した。16日目までにスレオ−2−アミノ−1 ,3−オクタデカンジオール塩酸塩で治療した残りのすべてのマウスが瀕死とな り死亡した。
実施例2:腫瘍再成長の遅延−シスプラチンおよびスレオ−2−アミノ−1,3 −オクタデカンジオール塩酸塩 アドリアマイシンの代わりに7スブラチン(5mg/kgまたは10mg/kg 、i、I)、 )を投与し、かつ増強剤スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデ カンジオール塩酸塩の用量を20tng/kg、i、p、とする以外は実施例1 の方法によって腫瘍再成長の遅延アッセイを行った。シスプラチン(シスプラチ ンムとしても知られており、図2に示す) 図2は、シスプラチンに次いでスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオ ール塩酸塩で治療した腫瘍に及ぼす効果を示すグラフである。賦形剤の対照は黒 丸で示す。スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩の投与結 果は白丸で示す。シスプラチン(5mg/kg)単独投与の結果は白画角で示す 。シスプラチン(5mg/kg)およびスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデ カンジオール塩酸塩(20mg/kg)投与の結果は黒画角で示す。白玉角はシ スプラチン(10mg/kg)単独で治療したマウス群からのデータを示す。
黒三角はシスプラチン(10mg/kg)およびスレオ−2−アミノ−1,3− オクタデカンジオール塩酸塩(20mg/kg)で治療したマウス群からのデー タを示す。
図2から明らかなように、対照の腫瘍は5日後に約1.5gの重量まで大きさが 増大した。スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩20mg /kg単独で治療したマウスも同様の結果を示した。シスプラチン5mg/kg 投与の30分前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩2 0mg/kgで治療したマウスは、シスプラチン10mg/kg単独投与と実質 的に同じ程度腫瘍成長を阻害した。腫瘍の大きさは5日目までは安定であり、そ れ以後増大し始めた。もっと劇的なことに、シスプラチンlQmg/kg投与の 30分前にスレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩20mg /kgで治療したマウスの腫瘍は、はとんどまたは全く腫瘍成長を示さず、腫瘍 の大きさは4日目までに触診の限界以下まで減少した。腫瘍は15日目まで触診 限界以下のままであり、それ以後腫瘍の大きさは増大し始めた。
したがって、スレオ−2−アミノ−1,3−オクタデカンジオール塩酸塩は、1 6Cマウス乳癌腫モデルにおいてシスプラチンの抗癌効果を増強する。
爬 冊 (5)i曹駆動 ((5)喜璽駆動

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.アドリアマイシンおよびシスプラチンから選択される化学療法剤を、有効量 の以下の式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、RはC5−C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルである))を 有する化合物からなる増強剤と組み合わせることを特徴とする、哺乳動物の癌腫 瘍または細胞の成長阻害に適した医薬システム。
  2. 2.化学療法剤を増強剤と一緒にではあるが、別々にパッケージングして、増強 剤の投与前に化学療法剤を投与するのに適していることを特徴とする請求の範囲 第1項記載のシステム。
  3. 3.RがCl0−C20アルキルまたはアルケニルである請求の範囲第1または 2項記載のシステム。
  4. 4.RがC14−C18アルキルである請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に 記載のシステム。
  5. 5.増強剤がスレオ−2−アミノ−1.3−オクタデカンジオール塩酸塩である 請求の範囲第1〜4項のいずれか1項に記載のシステム。
  6. 6.哺乳動物の癌腫瘍または細胞の成長阻害用医薬システムの製造における、ア ドリアマイシンおよびシスプラチンから選択される化学療法剤、および有効量の 以下の式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、RはC5−C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を有 する化合物からなる増強剤の使用。
  7. 7.化学療法剤を増強剤と一緒にではあるが、別々にパッケージングして、増強 剤の投与前に化学療法剤を投与するのに適していることを特徴とする請求の範囲 第6項記載の使用。
  8. 8.哺乳動物の癌または腫瘍の治療におけるアドリアマイシンまたはシスプラチ ンの化学療法剤効果を増強するための医薬の製造における、以下の式:▲数式、 化学式、表等があります▼ (式中、RはC5−C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を有 する化合物の使用。
  9. 9.RがCl0−C20アルキルまたはアルケニルである請求の範囲第6、7ま たは8項記載の使用。
  10. 10.RがCl4−C18アルキルである請求の範囲第6〜9項のいずれか1項 に記載の使用。
  11. 11.増強剤がスレオ−2−アミノ−1.3−オクタデカンジオール塩酸塩であ る請求の範囲第6〜10項のいずれか1項に記載の使用。
  12. 12.哺乳動物の癌腫瘍または細胞のin vitroでの成長を阻害する方法 であって、 該腫瘍または細胞の成長限阻害するのに有効な量のアドリアマイシンおよびシス プラチンから選択される化学療法剤を腫瘍または細胞に投与し;そして該化学療 法剤によってもたらされる成長阻害の増強を誘導するのに有効な量の以下の式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、RはC5−C20アルキル、アルケニルまたはアルキニルである)を有 する化合物からなる増強剤を腫瘍または細胞に投与する、ことからなる上記方法 。
  13. 13.細胞を化学療法剤にさらす前に細胞または腫瘍を増強剤にさらす請求の範 囲第12項記載の方法。
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