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JPH07326756A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法

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Publication number
JPH07326756A
JPH07326756A JP11699494A JP11699494A JPH07326756A JP H07326756 A JPH07326756 A JP H07326756A JP 11699494 A JP11699494 A JP 11699494A JP 11699494 A JP11699494 A JP 11699494A JP H07326756 A JPH07326756 A JP H07326756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
amorphous semiconductor
thin film
barrier layer
semiconductor film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11699494A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Hirose
満 広瀬
Kiyonari Tanaka
聖也 田中
Shirou Sakujima
史朗 作島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP11699494A priority Critical patent/JPH07326756A/ja
Publication of JPH07326756A publication Critical patent/JPH07326756A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 非晶質半導体膜の一方側にゲート絶縁膜とゲ
ート電極を設け、この非晶質半導体膜の他方側にソース
電極とドレイン電極を分離して設けた薄膜トランジスタ
において、前記非晶質半導体膜のソース電極およびドレ
イン電極側に、厚みが5〜20Åの窒化シリコン膜から
成るバリヤ層を設けた。 【効果】 上記のような構造としたことにより、ソース
およびドレイン電極および薄膜絶縁層および非晶質半導
体膜からなるMISトンネルダイオードが形成され良好
なコンタクトが得られる。またソース電極およびドレイ
ン電極の下に窒化シリコン膜から成るバリヤ層を形成す
ることから、電極から半導体への金属の拡散を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタおよび
その製造方法に関し、例えばアクティブマトリックス型
液晶表示装置などのスイッチング素子として好適に用い
られる薄膜トランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アク
ティブマトリックス型液晶表示装置などのスイッチング
素子に使用される薄膜トランジスタは、チャネルエッチ
ング型とチャネルストッパ型に大別される。
【0003】以下、図面を参照しながら、これらの薄膜
トランジスタを説明する。図6に、チャネルエッチング
型薄膜トランジスタの断面図を示す。ガラスなどの絶縁
性基板1上に、金属薄膜よりなるゲート電極2を設け
る。このゲート電極2上にゲート絶縁膜3を設け、さら
にゲート電極2の上部にゲート絶縁膜3を介し非晶質シ
リコンなどから成る非晶質半導体膜4を形成する。この
非晶質半導体膜4上には、オーミックコンタクトをとる
ために、半導体用不純物が高濃度に添加されたコンタク
ト層5、6を形成し、このコンタクト層5、6上に、電
流を取り出すためのソース電極7とドレイン電極8を設
ける。
【0004】このチャネルエッチング型薄膜トランジス
タでは、ソース・ドレイン電極7、8とコンタクト層
5、6をエッチングして分離する際に、下地の非晶質半
導体膜4の表面がエッチング液またはエッチングガスに
晒され、ダメージや膜厚減少により特性劣化が生じると
いう問題があった。一方、コンタクト層5、6のエッチ
ングが不充分であると、ソース電極7とドレイン電極8
間のリークが大きくなり、トランジスタのオン電流とオ
フ電流の比を充分に大きくできないという問題があっ
た。したがって、半導体用不純物を高濃度に含有する半
導体層をコンタクト層5、6として用いる場合、非晶質
半導体膜4を3000Å以上の厚さにしなければならな
い。
【0005】このような問題を解決するために、半導体
用不純物を高濃度に含有したコンタクト層5、6に代え
て、マグネシウム(Mg)やその合金をコンタクト層
5、6として用いることが提案されている(例えば特公
平5−78192号公報参照)。すなわち非晶質半導体
層4上に、マグネシウムから成るソース電極7とドレイ
ン電極8を形成すると、非晶質半導体層4とマグネシウ
ム層との間に、マグネシウムシリサイド(MgSi)か
ら成るコンタクト層5、6が形成される。このマグネシ
ウムシリサイドは、エッチングの際に非晶質半導体膜4
との間に選択性を持たせることができる。
【0006】ところが、ソース電極7とドレイン電極8
にマグネシウムを用いる場合、パターン形成が困難であ
ると共に、マグネシウムと非晶質半導体との電位障壁が
低いため、ホール電導が抑えられずに薄膜トランジスタ
のオフ電流が上昇し、オフ状態での電気電導が問題とな
っていた。
【0007】図7にチャネルストッパー型薄膜トランジ
スタの断面図を示す。ガラスなどの絶縁性基板1上に、
金属薄膜よりなるゲート電極2を形成する。このゲート
電極2上にゲート絶縁膜3を形成し、さらにゲート電極
2の上部にはゲート絶縁膜3を介して非晶質半導体膜4
を形成する。この非晶質半導体膜4には上部のソース電
極7およびドレイン電極8などをエッチングする際に非
晶質半導体膜4がダメージを受けないようにするための
窒化シリコン膜などから成るエッチング用保護膜9を形
成する。このエッチング用保護膜9に非晶質半導体膜4
とコンタクト層5、6が接触できるように孔9a、9b
を開け、さらにこのコンタクト層5、6上にソース電極
7とドレイン電極8を形成する。
【0008】ところが、このチャネルストッパー型薄膜
トランジスタでは、窒化シリコン膜などから成るエッチ
ング用保護膜9を形成してパターニングした後に、コン
タクト層5、6を形成しなければならず、成膜工程が極
めて煩雑になると共に、孔9a、9b部分で露出する非
晶質半導体膜4を厳密に洗浄した後でなければ、コンタ
クト層5、6を形成できないとう問題もあった。
【0009】図8に従来の薄膜トランジスタの電流・電
圧特性を示す。ゲート電圧0〜20V間での立ち上がり
特性が悪いことが判る。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、ソース電極とドレイン電極を分離
する際に、非晶質半導体膜がオーバーエッチングされる
ことのない薄膜トラジスタを提供することを目的とす
る。
【0011】またコンタク層に使用される半導体用不純
物で非晶質半導体膜が汚染されることのない薄膜トラン
ジスタを提供することを目的とする。
【0012】またソース電極およびドレイン電極に用い
る金属材料で非晶質半導体膜が汚染されることを防止
し、トランジスタのオフ電流の上昇を抑えることを目的
とする。
【0013】さらに製造工程の煩雑化を防止した薄膜ト
ランジスタを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した薄膜トランジスタは、非晶質半
導体膜の一方側にゲート絶縁膜とゲート電極を設け、こ
の非晶質半導体膜の他方側にソース電極とドレイン電極
を分離して設けた薄膜トランジスタにおいて、前記非晶
質半導体膜の他方側に、厚みが5〜50Åの窒化シリコ
ン膜または炭化シリコン膜から成るバリヤ層を設けた。
【0015】また請求項3に記載した薄膜トランジスタ
の製造方法では、基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁
膜、非晶質半導体膜、厚みが5〜20Åの酸化シリコン
膜から成るバリヤ層、およびソース電極とドレイン電極
を順次積層して形成する薄膜トランジスタの製造方法に
おいて、前記バリヤ層を前記非晶質半導体膜に紫外線ま
たはオゾンを照射することにより形成する。
【0016】さらに請求項4に記載した薄膜トランジス
タの製造方法では、基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁
膜、非晶質半導体膜、窒化シリコン膜、炭化シリコン膜
または酸化シリコン膜から成るバリヤ層を順次積層して
形成すると共に、このバリヤ層上に金属薄膜を形成し
て、この金属薄膜を分離することによりソース電極とド
レイン電極を形成する薄膜トランジスタの製造方法にお
いて、前記金属薄膜を分離する際に、塩素を含むエッチ
ングガスを用いたガスプラズマによりエッチングする。
【0017】
【作用】上記のように非晶質半導体膜のソース電極およ
びドレイン電極側に、厚みが5〜50Åの窒化シリコン
膜または炭化シリコン膜から成るバリヤ層を設けると、
トンネル効果等を利用したコンタクトをとることがで
き、トランジスタ特性の向上した薄膜トランジスタとな
る。
【0018】また、この窒化シリコン膜または炭化シリ
コン膜から成るバリヤ層は、ソース電極とドレイン電極
を分離する際のエッチング用保護膜となり、非晶質半導
体膜がオーバーエッチングされることもない。
【0019】また、半導体用不純物を高濃度に含有する
コンタクト層を設けないことから、この半導体用不純物
で非晶質半導体膜が汚染されることもない。
【0020】また、ソース電極およびドレイン電極に用
いる金属材料はバリヤ層でブロックされ、このソース電
極およびドレイン電極の金属材料で非晶質半導体膜が汚
染されることはなく、トランジスタのオフ電流の上昇を
抑えることができると共に、非晶質半導体膜とソース電
極およびドレイン電極の間にバリヤ層が存在するため、
アルミニムや銅など非晶質半導体膜に悪影響を与える金
属でも、Tiなどの高融点金属を介さずにソース電極お
よびドレイン電極として使用でき、あるいはITOなど
非晶質半導体膜を酸化する恐れのある透明導電膜でも使
用できる。
【0021】さらに、コンタクト層やエッチング用保護
膜を格別に形成する必要はなく、製造工程が簡略化され
た薄膜トランジスタの製造方法となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づき詳
細に説明する。図1は、本発明に係る薄膜トランジスタ
の一実施例を示す断面図であり、1は基板、2はゲート
電極、3はゲート絶縁膜、4は非晶質半導体膜、7はソ
ース電極、8はドレイン電極、10はバリヤ層である。
【0023】基板1は、例えばほう珪酸ガラスなどの絶
縁性基板から成る。この基板1上の一部には、ゲート電
極2が形成される。このゲート電極2は、例えば一層目
を窒化ニオブ(NbN)とし二層目をタンタル(Ta)
としたり、一層目を窒化タンタル(TaN)とし二層目
をタンタルとしたり、一層目をチタン(Ti)とし二層
目をアルムニウム(Al)としたり、モリブデン(M
o)やクロム(Cr)の単層とすることができる。この
ゲート電極は500〜1500Å程度の厚みに形成され
る。
【0024】このゲート電極2上には、ゲート電極2を
覆ってゲート絶縁膜3が形成される。ゲート絶縁膜3
は、例えば酸化タンタル膜(TaOX )、酸化シリコン
膜(SiOX )、窒化シリコン膜(SiNx)、あるい
はこれらの積層膜などから成る。このゲート絶縁膜3
は、2000〜4000Å程度の厚みに形成される。
【0025】このゲート絶縁膜3上の一部には、非晶質
半導体膜4が形成される。非晶質半導体膜4は、例えば
非晶質シリコンなどから成る。この非晶質半導体膜4
は、例えば100〜3000Å程度の厚みに形成すれば
よい。ソース電極7およびドレイン電極8をエチングし
て分離する際には、バリヤ層10が保護膜となることか
ら、非晶質半導体膜4がオーバーエッチングされること
を考慮した厚みに形成する必要はない。
【0026】また非晶質半導体膜4に、P、N、Oまた
はAsなどの半導体用不純物またはBやAlなどの半導
体用不純物を添加して電気伝導率を1×10-5(Ωc
m)-1以下とすることが望ましい。すなわち、非晶質半
導体膜4に半導体用不純物を添加して、その電気伝導率
を1×10-5(Ωcm)-1以下とすると、非晶質半導体
膜4とソース・ドレイン電極7、8の電位障壁が小さく
なり、トランジスタのオン状態で満足な特性を得ること
ができると共に、ノンドープの非晶質半導体膜4では用
いることができないチタン(Ti)よりも電位障壁の大
きな金属も使用できるようになる。例えば非晶質半導体
膜4にの成膜時の反応ガスの流量比(PH3 /Si
4 )を1ppmとすることで、電気伝導率は、4×1
-8・(Ωcm)-1になる。
【0027】なお、半導体用不純物を非晶質半導体膜4
の全体に添加する場合に限らず、半導体用不純物を非晶
質半導体膜4のソース・ドレイン電極7、8側のみに添
加してもよい。また、半導体用不純物を添加した非晶質
半導体膜と半導体用不純物を添加しない非晶質半導体膜
の二層構造としてもよい。
【0028】この非晶質半導体膜4上には、バリヤ層1
0が形成される。バリヤ層10は、厚みが5〜50Åの
窒化シリコン膜(SiNX )、炭化シリコン膜(SiC
x )あるいは酸化シリコン膜(SiOX )などの絶縁膜
から成る。このバリヤ層10は、プラズマCVD法で形
成したり、窒化シリコン膜を形成する場合は、非晶質半
導体膜4上をNH3 、CH4 、N2 などのプラズマに晒
して変質させることにより形成される。このように窒化
シリコン膜から成るバリヤ層10をプラズマ処理により
形成すれば、成膜層を改めて形成する必要はなく、装置
内の付着物に対するメンテナンスが簡略になる。
【0029】また、非晶質半導体膜4上にバリヤ層10
を設けると、ソース・ドレイン電極7、8となる導電性
薄膜の元素が拡散することが防止され、非晶質半導体膜
4と導電性薄膜の元素の反応による層が形成されること
はなく、電位障壁をより小さくできる。
【0030】バリヤ層10の厚みが5Å以下の場合は、
ソース・ドレイン電極7、8となる導電性薄膜の元素の
ブロッキング効果がなく、トランジスタを形成した場合
のオン電流が低下する。また、バリヤ層10の厚みが5
0Å以上の場合は、キャリヤの電導が阻害されトランジ
スタを形成した場合のオン電流が低下する。したがっ
て、このバリヤ層10は、その厚みを5〜50Åに設定
することが必要である。
【0031】このバリヤ層10を酸化シリコン膜で形成
する場合、非晶質半導体膜10にオゾンまたは紫外線を
照射することによって形成することができる。すなわ
ち、非晶質半導体膜10の一部をオゾンまたは紫外線を
照射することによって酸化する。紫外線を照射する場
合、紫外線の発光スペクトルは、例えば253.7nm
を主に189.9nmなどの線スペクトルにすればよ
い。このようにバリヤ層10を非晶質半導体膜10にオ
ゾンまたは紫外線を照射することによって形成する場
合、CVD装置などのように格別な装置を用いずに、形
成することができる。
【0032】上記バリヤ層10上には、ソース・ドレイ
ン電極7、8が分離して形成される。このソース・ドレ
イン電極7、8は、チタン(Ti)、アルミニウム(A
l)、マグネシウム(Mg)、タンタル(Ta)、モリ
ブンデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)な
どの金属、あるいはこれら金属の合金、またはこれら金
属の積層膜、さらにはITOなどの透明導電膜などから
成る。上記のように、非晶質半導体膜4上に薄い絶縁層
から成るバリヤ層10を形成すると、MIS型トンネル
ダイオードに類似する半導体接合となるが、このような
半導体接合において、ソース・ドレイン電極7、8は非
晶質半導体膜4との電位障壁が小さい金属の方が好まし
い。非晶質半導体膜4上には窒化シリコン膜、炭化シリ
コン膜、あるいは酸化シリコン膜などから成るバリヤ層
10が形成されていることから、ITO以外の金属は、
薄いフッ硝酸液(例えば弗酸:硝酸:水=1:1:5
0)を用いることによって非晶質半導体膜4に殆どダメ
ージを与えずソース電極7とドレイン電極8に分離でき
る。またITOは、ガスプラズマなどを用いることによ
って、非晶質半導体膜4に殆どダメージを与えずソース
電極7とドレイン電極8に分離できる。
【0033】また、ソース電極7とドレイン電極8に分
離する際に、BCl3 =50sccm、Cl2 =50s
ccm、反応圧200mTorr、パワー200Wでエ
ッチングする場合、チタン(Ti)を用いたソース・ド
レイン電極7、8と非晶質シリコンを用いた非晶質半導
体膜4のエッチングの選択比は5以上となる。また、非
晶質半導体膜4のソース電極7とドレイン電極8を設け
る側に酸化シリコンから成るバリヤ層10を厚み15Å
に設けた場合、その選択比は12以上となる。したがっ
て、非晶質半導体膜4を全くエッチングせずに、ソース
電極7とドレイン電極8に分離することができる。な
お、エッチングガスは、上記以外に、HClやCCl4
など塩素原子を含むものであればよい。すなわちSiC
4 の結合を形成し、エッチング装置内で基体状態とな
って、蒸発するためである。また反応圧は、より高い圧
力を用いることでソース・ドレイン電極7、8となる金
属薄膜に入射するエネルギを減少させ、より高い選択比
を得ることができる。さらに入射エネルギの中心値が1
5eV以下の場合、シリコンはエッチングされないこと
から、この入射エネルギの中心値を15eV以下に設定
することが望ましい。
【0034】上記のように非晶質半導体膜4の一方側
に、薄いバリヤ層10を設けた場合のダイオード特性を
調べるために、図2に示すようなダイオードを形成し
た。図2のダイオードは、ガラス基板11上に、タンタ
ル(Ta)の電極12を形成し、この電極12上にリン
(P)を5×1019atm /cm3 含有した微結晶シリコ
ンを形成し、この微結晶シリコン13上に非晶質シリコ
ン14を形成し、さらに非晶質シリコンをNH3 プラズ
マ中に放置することにより、15Åの窒化シリコン膜か
ら成るバリヤ層15を形成し、さらにこのバリヤ層15
上にチタン(Ti)から成る導電性薄膜16を形成した
ものである。
【0035】図2に示すダイオードの特性を図3に示
す。またバリヤ層15を形成しないダイオードの特性を
図4に示す。図4のバリヤ層15を形成しないダイオー
ドでは、ショットキ−接合が明確に形成され、非オ−ミ
ック接触となっている。これに対し図3の窒化シリコン
膜から成るバリヤ層15を形成したダイオードでは、オ
−ミック接触により近くなっており、バリヤ層15を設
けたことによって電位障壁が減少していることがわか
る。この実験では非晶質シリコン層14には、半導体用
不純物を含んでいないが、微量のN型不純物をド−プす
ることでより接触抵抗を小さくしうることが判る。
【0036】図5は、図1に示す薄膜トランジスタの電
流・電圧特性を示す図である。ガラス基板1に、厚み1
000Åのタンタル薄膜から成るゲ−ト電極2、厚み4
000Åの窒化シリコン膜から成るゲート絶縁膜3、厚
み1000Åの非晶質シリコン膜4、厚み15Åの窒化
シリコン膜または炭化シリコン膜から成るバリヤ層1
0、さらに厚み1400Åのチタンから成るソース電極
7およびドレイン電極8を形成したものである。図5か
ら明らかなように、オン電流とオフ電流の比が6桁以上
あり、良好なTFT特性が得られている。
【0037】なお、上記実施例では、逆スタガ型の薄膜
トランジスタについて述べたが、スタガ型の薄膜トラン
ジスタでもよいことは当業者には自明である。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載した薄膜
トランジスタによれば、非晶質半導体膜のソース電極お
よびドレイン電極側に、厚みが5〜50Åの窒化シリコ
ン膜または炭化シリコン膜から成るバリヤ層を設けたこ
とから、トンネル効果を利用したコンタクトをとること
ができ、トランジスタ特性が向上した薄膜トランジスタ
となる。
【0039】また、このバリヤ層は、ソース電極とドレ
イン電極を分離する際のエッチング用保護膜となり、非
晶質半導体膜がオーバーエッチングされることもない。
【0040】また、半導体用不純物を高濃度に含有する
コンタクト層を設けないことから、この半導体用不純物
で非晶質半導体膜が汚染されることもない。
【0041】また、ソース電極およびドレイン電極に用
いる金属材料はバリヤ層でブロックされ、このソース電
極およびドレイン電極の金属材料で非晶質半導体膜が汚
染されることはなく、トランジスタのオン電流の低下を
抑えることができると共に、非晶質半導体膜とソース電
極およびドレイン電極の間にバリヤ層が存在するため、
アルミニウムや銅など非晶質半導体膜に悪影響を与える
金属薄膜をTiなどの高融点金属を介さずにソース電極
およびドレイン電極として使用でき、あるいはITOな
ど非晶質半導体膜を酸化する恐れのある透明導電膜でも
使用できる。
【0042】さらに、コンタクト層やエッチング用保護
膜を格別に形成する必要はなく、製造工程が簡略化され
た薄膜トランジスタとなる。
【0043】また、請求項3に記載した薄膜トランジス
タの製造方法によれば、バリヤ層を非晶質半導体膜に紫
外線またはオゾンを照射することにより形成することか
ら、CVD装置などのように格別な装置を用いずに、簡
単に形成することができる。
【0044】さらに、請求項4に記載した薄膜トランジ
スタの製造方法によれば、ソース電極とドレイン電極と
なる金属薄膜を分離する際に、塩素を含むエッチングガ
スを用いたガスプラズマによりエッチングすることか
ら、非晶質半導体膜を薄くしても非晶質半導体膜がエッ
チングされることはなく、より高い生産性で薄膜トラン
ジスタを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜トランジスタの一実施例を示
す断面図である。
【図2】バリヤ層を形成した場合のダイオード特性を調
べるための構造を示す図である。
【図3】バリヤ層を形成した場合のダイオード特性を示
す図である。
【図4】バリヤ層を形成しない場合のダイオード特性を
示す図である。
【図5】本発明に係る薄膜トランジスタの電流・電圧特
性を示す図である。
【図6】従来のチャネルエッチング型薄膜トランジスタ
を示す断面図である。
【図7】従来のチャネルストッパー型薄膜トランジスタ
を示す断面図である。
【図8】従来の薄膜トランジスタの電流・電圧特性を示
す図である。
【符号の説明】
1・・・絶縁性基板、2・・・ゲート電極、3・・・ゲ
ート絶縁膜、4・・・非晶質半導体膜、5、6・・・コ
ンタクト層、7・・・ソース電極、8・・・ドレイン電
極、9・・・エッチング用保護膜、10・・・窒化シリ
コン膜から成るバリヤ層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質半導体膜の一方側にゲート絶縁膜
    とゲート電極を設け、この非晶質半導体膜の他方側にソ
    ース電極とドレイン電極を分離して設けた薄膜トランジ
    スタにおいて、前記非晶質半導体膜の他方側に、厚みが
    5〜50Åの窒化シリコン膜または炭化シリコン膜から
    成るバリヤ層を設けたことを特徴とする薄膜トランジス
    タ。
  2. 【請求項2】 前記非晶質半導体膜が少なくともソース
    電極とドレイン電極側において半導体用不純物を含有し
    ており、その半導体用不純物を含有した領域の電気導電
    率が1×10-5(Ωcm)-1以下であることを特徴とす
    る請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、
    非晶質半導体膜、厚みが5〜20Åの酸化シリコン膜か
    ら成るバリヤ層、およびソース電極とドレイン電極を順
    次積層して形成する薄膜トランジスタの製造方法におい
    て、前記バリヤ層を前記非晶質半導体膜に紫外線または
    オゾンを照射することにより形成することを特徴とする
    薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、
    非晶質半導体膜、窒化シリコン膜、炭化シリコン膜また
    は酸化シリコン膜から成るバリヤ層を順次積層して形成
    すると共に、このバリヤ層上に金属薄膜を形成して、こ
    の金属薄膜を分離することによりソース電極とドレイン
    電極を形成する薄膜トランジスタの製造方法において、
    前記金属薄膜を分離する際に、塩素を含むエッチングガ
    スを用いたガスプラズマによりエッチングすることを特
    徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
JP11699494A 1994-05-30 1994-05-30 薄膜トランジスタおよびその製造方法 Pending JPH07326756A (ja)

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