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JPH07116170B2 - 1,5−ベンゾチアゼピン誘導体およびその製法 - Google Patents

1,5−ベンゾチアゼピン誘導体およびその製法

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Publication number
JPH07116170B2
JPH07116170B2 JP5089937A JP8993793A JPH07116170B2 JP H07116170 B2 JPH07116170 B2 JP H07116170B2 JP 5089937 A JP5089937 A JP 5089937A JP 8993793 A JP8993793 A JP 8993793A JP H07116170 B2 JPH07116170 B2 JP H07116170B2
Authority
JP
Japan
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compound
reaction
salt
solvent
ethyl
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP5089937A
Other languages
English (en)
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JPH0616651A (ja
Inventor
政道 森本
正明 長澤
則夫 高村
博純 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Tanabe Pharma Corp filed Critical Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Priority to JP5089937A priority Critical patent/JPH07116170B2/ja
Publication of JPH0616651A publication Critical patent/JPH0616651A/ja
Publication of JPH07116170B2 publication Critical patent/JPH07116170B2/ja
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,5−ベンゾチアゼピ
ン誘導体およびその新規製法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−(4−メトキシフェニル)−3−ア
ルカノイルオキシ(またはヒドロキシ)−5−〔2−
(ジアルキルアミノ)エチル〕−8−クロロ−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ンが優れた降圧作用および/または脳・冠血管拡張作用
を有していること、および上記ベンゾチアゼピン誘導体
は対応するチアゼピン環5位のN位非置換化合物にジア
ルキルアミノエチルハライドを反応させることにより製
造し得ることが知られている(特開昭59−22517
4号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、医薬化合物
の合成中間体として有用な1,5−ベンゾチアゼピン誘
導体およびその製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔II〕
【0005】
【化4】
【0006】(但し、R1 、R3 およびR4 は同一もし
くは異なって水素原子または低級アルキル基を表し、X
1 およびX2 はいずれか一方が水素原子であり、他方が
塩素原子であることを表す)で示される1,5−ベンゾ
チアゼピン誘導体またはその塩に関する。
【0007】化合物〔II〕としては例えばR1 、R3
およびR4 が同一もしくは異なって水素原子、またはメ
チル基、エチル基、プロピル基もしくはブチル基の如き
低級アルキル基であり、X1 およびX2 のうち一方が水
素原子であり、他方が塩素原子である化合物があげられ
る。これらのうち好ましい化合物としてはR1 が低級ア
ルキル基、R3 が水素原子または低級アルキル基、R4
が低級アルキル、X1およびX2 のうち一方が水素原子
であり、他方が塩素原子である化合物があげられる。更
により好ましい化合物としてはR1 がメチル基、R3
水素原子、またはメチル基、エチル基、プロピル基もし
くはブチル基、R4 がメチル基、エチル基、またはブチ
ル基、X1 およびX2 のうち一方が水素原子であり、他
方が塩素原子である化合物があげられる。最も好ましい
化合物としては、一般式〔II〕においてR1 がメチル
基、R3 が水素原子またはメチル基、R4 がメチル基で
あって、X1 が塩素原子、X2 が水素原子であるかまた
はX1 が水素原子、X2 が塩素原子である化合物があげ
られる。
【0008】本発明化合物〔II〕は塩を形成すること
ができ、かかる塩としては例えば塩酸、過塩素酸塩など
の無機塩との塩、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸など
の有機酸との塩があげられる。
【0009】本発明の化合物〔II〕は1個の不斉炭素
原子を有し、2種の光学異性体が存在するが、本発明は
これらの光学異性体またはラセミ体のいずれをも包含す
るものである。
【0010】本発明の化合物〔II〕は一般式〔IV〕
【0011】
【化5】
【0012】(但し、R6 は低級アルキル基を表し、R
1 、R3 、R4 、X1 およびX2 は前記と同一意味を表
す)で示される化合物またはその塩を分子内閉環するこ
とにより製造することができる。
【0013】化合物〔IV〕の分子内閉環反応は塩基の
存在下、適当な溶媒中で実施することができる。
【0014】塩基としては、例えばリチウムジイソプロ
ピルアミド、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミ
ド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ブチルリチウム
などがあげられ、溶媒としては例えばエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジオキ
サンもしくはこれらの混液などを好適に用いることがで
きる。反応は−70℃〜−25℃、とりわけ−60℃〜
−20℃で好適に進行する。
【0015】かくして得られる化合物〔II〕を還元し
て一般式〔I−A〕
【0016】
【化6】
【0017】(但し、R1 、R3 、R4 、X1 およびX
2 は前記と同一意味を表す)で示される化合物またはそ
の塩を製し、要すれば化合物〔I−A〕またはその塩を
一般式〔III〕
【0018】
【化7】
【0019】(但し、R5 は低級アルキル基を表す)で
示される化合物またはその反応性誘導体と縮合させて一
般式〔I−B〕
【0020】
【化8】
【0021】(但し、R1 、R3 、R4 、R5 、X1
よびX2 は前記と同一意味を表す)で示される化合物と
し、更に要すれば化合物〔I−A〕または〔I−B〕を
その塩とすることにより一般式〔I〕
【0022】
【化9】
【0023】(但し、R2 は水素原子または低級アルカ
ノイル基を表し、R1 、R3 、R4 、X1 およびX2
前記と同一意味を表す)で示される化合物を製造するこ
とができる。
【0024】上記化合物〔I〕においてR3 およびR4
がいずれも低級アルキル基である化合物は血圧降下剤お
よび/または脳・冠血管拡張剤として有用であり、また
3とR4 が共に水素原子またはいずれか一方が低級ア
ルキル基であり、他方が水素原子である化合物は経口投
与した場合でも強力かつ持続性の血小板凝集抑制作用を
示す有用な医薬化合物である。例えば、(−)−シス−
2−(4−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−5−
〔2−(N−メチルアミノ)エチル〕−8−クロロ−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5
H)−オン・塩酸塩および(+)−シス−2−(4−メ
トキフェニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メ
チルアミノ)エチル〕−9−クロロ−2,3−ジヒドロ
−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・塩酸
塩をSD系ラットに経口投与(投与量:10mg/k
g)した場合には、いずれの化合物もコラーゲン誘起ラ
ット血小板凝集を50%以上抑制する。
【0025】化合物〔II〕の還元反応は化合物〔I
I〕を還元剤で処理するか、あるいは接触還元すること
により実施できる。
【0026】化合物〔II〕を還元剤で処理する反応は
適当な溶媒中で実施でき、還元剤としては例えば水素化
ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ
素リチウムの如き水素化ホウ素アルカリ金属が好適にあ
げられる。溶媒としては例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールの如き低級アルカノール、低級アルカ
ノールと水との混液、テトラヒドロフランまたはジオキ
サンなどがあげられる。
【0027】化合物〔II〕の接触還元は触媒の存在
下、適当な溶媒中で実施できる。
【0028】触媒としては例えばパラジウム炭素、パラ
ジウム黒などを用いることができ、溶媒としては上記化
合物〔II〕と還元剤との反応において用いたものを好
適に使用することができる。
【0029】反応は還元剤を用いる場合、接触還元する
場合のいずれの場合も約0〜40℃で好適に進行する。
【0030】かくして得られるヒドロキシ化合物〔I−
A〕はラセミ体として得られるが、該ラセミ体は常法に
より光学分割してヒドロキシ化合物〔I−A〕の光学活
性体を製することができる。例えばヒドロキシ化合物
〔I−A〕のラセミ体をP−ヒドロキシフェニルグリシ
ンエステル、シンコニジン、カンファースルホン酸など
の光学分割剤と適当な溶媒(アセトン、メチルエチルケ
トン、酢酸エチル、メタノールなど)中で反応させて、
2種のジアステレオマー塩を形成させ、ついで該ジアス
テレオマー塩を分別晶析し、難溶性塩を結晶としてまた
易溶性塩を溶液中から各々採取し、得られるジアステレ
オマー塩を酸(例えば塩酸)で処理することにより光学
活性ヒドロキシ化合物〔I−A〕を製することができ
る。また、ヒドロキシ化合物〔I−A〕の光学活性体は
ヒドロキシ化合物〔I−A〕のラセミ体と光学活性1−
(2−ナフチルスルホニル)ピロリジン−2−カルボニ
ルクロリドを反応させて、2種のジアステレオマーを形
成せしめ、該ジアステレオマーを分別晶析またはカラム
クロマトグラフィーにより分離し、加水分解することに
よっても製することができる。
【0031】ヒドロキシ化合物〔I−A〕は常法に従っ
て造塩反応に付すことによりその塩とすることができ
る。
【0032】ヒドロキシ化合物〔I−A〕とカルボン酸
化合物〔III〕の反応性誘導体との縮合反応は、溶媒
中脱酸剤の存在下または非存在下に実施することができ
る。
【0033】カルボン酸化合物〔III〕の反応性誘導
体としては例えば酸無水物(例えば無水酢酸、無水プロ
ピオン酸、無水酪酸)または酸ハライド(例えばアセチ
ルクロリド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリ
ド)などがあげられる。溶媒としては例えばピリジン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエ
ン、メチレンクロリドまたは酢酸があげられる。脱酸剤
としては例えばピリジン、トリエチルアミン、N−メチ
ルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロ
リジンまたはN−エチル−N,N−ジイソプロピルアミ
ンなどがあげられる。
【0034】反応に際しカルボン酸化合物〔III〕の
反応性誘導体として過剰の無水酢酸を用いるときは溶媒
を兼ねるので、必ずしも溶媒を用いる必要がない。反応
はカルボン酸化合物〔III〕の反応性誘導体として酸
無水物を用いる場合には約20〜130℃で、酸ハライ
ドを用いる場合には約−10〜60℃でそれぞれ実施す
るのが好ましい。
【0035】またこの方法において、カルボン酸化合物
〔III〕(遊離カルボン酸)とヒドロキシ化合物〔I
−A〕またはその塩との縮合反応は、溶媒中、縮合剤の
存在下に実施することができる。縮合剤としては例えば
ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−カルボニ
ルジイミダゾール、1−メチル−2−ハロピリジニウム
ヨージド(例えば1−メチル−2−ブロモピリジニウム
ヨージド)、メトキシアセチレンまたはトリフェニルホ
スフィン−四塩化炭素などがあげられ、溶媒としては例
えばメチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどを用いることができる。
【0036】反応は約0〜50℃、とりわけ約0〜25
℃で実施するのが好ましい。
【0037】この反応はラセミ化することなく進行する
のでヒドロキシ化合物〔I−A〕の光学活性体を用いる
ことによりアルカノイルオキシ化合物〔I−B〕の光学
活性体を製することができる。アルカノイルオキシ化合
物〔I−B〕は常法に従って造塩反応に付すことによっ
て、その塩とすることができる。
【0038】なお本発明の原料化合物〔IV〕はいずれ
も新規化合物であり、例えば下記反応式に従って製する
ことができる。
【0039】
【化10】
【0040】(但し、X3 ないしX5 はそれぞれハロゲ
ン原子、R1 、R3 、R4 、R6 、X1 およびX2 は前
記と同一意味を表す。)即ち、化合物〔VI〕と〔VI
I〕との反応は、適当な溶媒(低級アルカノール、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ベンゼ
ン、トルエン、ジメチルホルムアミドまたはこれらの混
合物など)中、脱酸剤(炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素
アルカリ金属塩、水酸化アルカリ金属、水素化アルカリ
金属、ピリジン、トリエチルアミンなどの有機塩基、ア
ルカリ金属アルコキシド)の存在下、0〜80℃、とり
わけ20〜60℃で実施でき、化合物〔VIII〕を製
すことができる。化合物〔VIII〕の還元反応は触媒
(パラジウム炭素、パラジウム黒など)の存在下、溶媒
(低級アルカノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン
など)中で接触還元することにより実施でき、化合物
〔IX〕を製することができる。化合物〔IX〕と化合
物〔X〕との反応は、脱酸剤(炭酸アルカリ金属塩、炭
酸水素アルカリ金属塩、水酸化アルカリ金属、有機塩基
など)の存在下、溶媒(メチレンクロリド、クロロホル
ム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ア
セトンもしくはこれらと水との混合物)中で0〜40
℃、とりわけ0〜25℃で実施でき、化合物〔XI〕を
製することができる。化合物〔XI〕と〔XII〕との
反応は、脱酸剤(炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカ
リ金属塩、水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムな
ど)の存在下、溶媒(アセトン、酢酸エチル、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジメチル
スルホキシドなど)中、20〜100℃、とりわけ20
〜70℃で実施でき、化合物〔IV〕を製することがで
きる。
【0041】
【実施例】実施例1 (1)3−クロロ−6−ニトロチオフェノール3.3
g、エタノール50mlおよびテトラヒドロフラン20
mlの混合液に氷冷下ナトリウムエチラート5.3gを
加えて10分間攪拌する。ついでパラメトキシベンジル
クロリド3gを加え室温で30分間攪拌する。溶媒を減
圧下に留去し残査に水を加えて析出する結晶をろ取し、
エタノールより再結晶することにより、1−(4−メト
キシベンジルチオ)−3−クロロ−6−ニトロベンゼン
4.5gを黄色針状晶として得る。
【0042】M.P.:122〜123.5℃ (2−1)上記(1)で得た化合物1gをエタノール4
0mlに懸濁し、塩化第一スズ・2水和物3.8gを加
え70℃で1.5時間攪拌する。反応後冷却し、反応液
を氷水にあけ重曹を加えてpHを7〜8に調整する。ク
ロロホルムで抽出し、抽出液を乾燥する。溶媒を留去
し、残査をシリカゲルカラムクロマト(溶媒;ベンゼ
ン:ヘキサンン=2:1)で精製することにより、1−
(4−メトキシベンジルチオ)−3−クロロ−6−アミ
ノベンゼン0.78gを得る。
【0043】M.P.:84〜85.5℃ (2−2)上記(1)で得た化合物1g、メタノール1
5ml、テトラヒドロフラン15ml、濃塩酸1mlお
よび10%パラジウム−炭素0.2gの混合物を室温
下、常圧で接触還元する。反応後触媒をろ去し、ろ液を
減圧下に濃縮する。
【0044】残査を酢酸エチル−エタノール混液から再
結晶することにより1−(4−メトキシベンジルチオ)
−3−クロロ−6−アミノベンゼン・塩酸塩0.84g
を得る。
【0045】M.P.:191〜193℃ (3)上記(2−1)で得た化合物(遊離)1.53
g、重曹0.92g、水20ml及び塩化メチレン30
mlの混合物を激しく撹拌しつつ、クロログリオキサー
ル酸エチルエステル(ClCOCOOC2 5 )1.3
6gを滴下する。30分間撹拌したのち塩化メチレンを
分取する。水層を塩化メチレンで抽出する。
【0046】塩化メチレン層を合わせ水洗、乾燥した
後、溶媒を留去する。残査をイソプロパノールから再結
晶することにより、N−{4−クロロ−2−〔(4−メ
トキシベンジル)チオ〕フェニル}オキサミン酸エチル
エステル1.81gを無色針状晶として得る。
【0047】M.P.:99.5〜100℃ (4)上記(3)で得た化合物1.5g、ジメチルアミ
ノエチルクロリド1.27g、炭酸カリウム1.64g
およびアセトニトリル30mlの混合物を50℃で3時
間撹拌する。反応後冷却し、反応液を水50mlに注加
し酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥し、溶媒
を留去する。残査をシリカゲルカラムクロマト(溶媒;
クロロホルム:エタノール=10:1)で精製すること
により、N−{4−クロロ−2−〔(4−メトキシベン
ジル)チオ〕フェニル}−N−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕オキサミン酸エチルエステル1.7gを黄
色油状物として得る。
【0048】IR(CHCl3 )cm-1:1740,1
670 NMR(ppm,CDCl3 )δ:1.04(3H,
t,J=7Hz),2.17(6H,S),3.79
(3H,S),3.97(2H,q,J=8Hz),
4.11(2H,S) (5)上記(4)で得た化合物0.2g、テトラヒドロ
フラン65mlおよびヘキサメチルリン酸トリアミド
0.075gの混合物を−60℃に冷却する。これにリ
チウムジイソプロピルアミド〔ジイソプロピルアミン
0.103g、n−ブチルリチウム0.64ml(1.
6モル−ヘキサン溶液)及びテトラヒドロフラン3ml
を用いて常法により調製〕を滴下する。同温で10分間
攪拌したのち反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に
注加する。これを酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥し溶
媒を留去する。残査をシリカゲルクロマト(溶媒;クロ
ロホルム:エタノール=20:1)で精製することによ
り8−クロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾチア
ゼピン−3,4(2H,5H)ジオン0.102gを淡
黄色油状物として得る。 収率:56.7% IR(CHCl3 )cm-1:1720,1660 NMR(CDCl3 )δ:2.20(6H,S.N(C
3 2 ),3.75(3H,S,OCH3 ),5.3
8(broad peak 1H,CH) シュウ酸塩 M.P.:110〜113℃(分解)(エタノールから
再結晶) 参考例1 (1)8−クロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−2−(4−メトキシフェニル)−1,5−ベンゾ
チアゼピン−3,4(2H,5H)ジオン(実施例1で
得た化合物、遊離)0.1g、エタノール5mlおよび
水1mlの溶液に氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム0.
01gを加え室温で1時間攪拌する。ついで反応液を水
で希釈し酢酸エチルで抽出する。抽出液を飽和食塩水で
洗浄し乾燥後、溶媒を留去する。残査をエタノールで再
結晶することによりシス−8−クロロ−5−〔2−(ジ
メチルアミノ)エチル〕−3−ヒドロキシ−2−(4−
メトキシフェニル)2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オン0.081gを針状晶と
して得る。
【0049】収率:80.6% M.P.:169.5〜170℃ 塩酸塩・1/2エタノール M.P.:136〜139℃(クロロホルム−エタノー
ル−エーテル混液から再結晶) (2)上記(1)で得た化合物(塩酸塩)1g、無水酢
酸2ml及び酢酸2mlの混合物を110℃で4時間攪
拌する。反応混合物を減圧下に濃縮して溶媒を留去す
る。残査にエーテルを加え、析出晶をろ取することによ
り、シス−8−クロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−3−アセトキシ−2−(4−メトキシフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン・塩酸塩1.08gを得る。本品はク
ロロホルム、エタノール及びエーテルの混液から再結晶
すると針状晶(エタノール付加物)となる。
【0050】M.P.:159〜161℃ 参考例2 (1)2−クロロ−6−ニトロチオフェノールから実施
例1と同様にして製した9−クロロ−5−〔2−(ジメ
チルアミノ)エチル〕−2−(4−メトキシフェニル)
1,5−ベンゾチアゼピン−3,4(2H,5H)−ジ
オンを参考例1−(1)と同様に処理することによりシ
ス−9−クロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オンを得る。
【0051】M.P.:143〜144℃ 塩酸塩・1水和物 M.P.:228〜230℃(分解)(143℃から湿
潤)(メタノールから再結晶) (2)上記(1)で得た化合物(遊離)を、光学活性1
−(2−ナフチルスルホニル)ピロリジン−2−カルボ
ニルクロリドを用いて光学分割して得られる(+)−シ
ス−9−クロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−3−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オンを用い、参考例1−(2)と同様に処理
したのち塩酸塩とすることにより(+)−シス−9−ク
ロロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−3−ア
セトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
・塩酸塩・水和物を得る。
【0052】M.P.:140〜143℃ 〔α〕D 20:+13.0°(C=0.347,メタノー
ル) 参考例3〜39 実施例1〜2および参考例1〜2と同様に処理すること
により、下記第1表記載化合物を得る。
【0053】第 1 表
【0054】
【化11】
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、血圧降下剤および/ま
たは脳・血管拡張剤として有用な医薬化合物〔I〕を製
造する際に、合成中間体として化合物〔II〕を用いる
ことにより、効率よく化合物〔I〕を得ることができ
る。
【0062】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔II〕 【化1】 (但し、R1 、R3 およびR4 は同一もしくは異なって
    水素原子または低級アルキル基を表し、X1 およびX2
    はいずれか一方が水素原子であり、他方が塩素原子であ
    ることを表す)で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘
    導体またはその塩。
  2. 【請求項2】 一般式〔IV〕 【化2】 (但し、R1 、R3 およびR4 は同一もしくは異なって
    水素原子または低級アルキル基を表し、R6 は低級アル
    キル基を表し、X1 およびX2 はいずれか一方が水素原
    子であり、他方が塩素原子であることを表す)で示され
    る化合物またはその塩を分子内閉環せしめ、要すれば生
    成物をその塩とすることを特徴とする一般式〔II〕 【化3】 (但し、R1 、R3 、R4 、X1 およびX2 は前記と同
    一意味を表す)で示される1,5−ベンゾチアゼピン誘
    導体またはその塩の製法。
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