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JPH0695299B2 - 位置決めサーボ系の制御方法 - Google Patents

位置決めサーボ系の制御方法

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Publication number
JPH0695299B2
JPH0695299B2 JP60163521A JP16352185A JPH0695299B2 JP H0695299 B2 JPH0695299 B2 JP H0695299B2 JP 60163521 A JP60163521 A JP 60163521A JP 16352185 A JP16352185 A JP 16352185A JP H0695299 B2 JPH0695299 B2 JP H0695299B2
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JP
Japan
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signal
servo system
input signal
positioning
input
Prior art date
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JP60163521A
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JPS6224302A (ja
Inventor
博明 桑野
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
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Publication of JPH0695299B2 publication Critical patent/JPH0695299B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気記憶装置のヘッドやDCモータを使ったロ
ボット、ボイスコイル・モータで直接駆動される直動型
サーボ弁等の位置決めサーボ系の制御方法に関するもの
である。
[従来の技術] DCモータやリニア・モータ、ボイスコイル・モータ等で
駆動される位置決めサーボ系は、磁気記憶装置のヘッド
の位置決め、多関節ロボットのアームの位置制御、直動
型電気・流体圧サーボ弁のスプールの開度制御、その他
多くの情報機器、産業機器の駆動部に使用されている。
第15図はその一例でバルブ・ボディ1に固定された永久
磁石6とスプール3に固定された可動型コイル5(これ
をボイスコイル・モータと将する)により、スプール3
を直接駆動する直動型電気・流体圧サーボ弁の例であ
る。バルブ・ボディ1内に嵌装したスリーブ2内にスプ
ール3が摺動自在に収められ、その一端には可動型コイ
ル5の巻かれたボビン4が固着されている。又、バルブ
・ボディ1には前記可動型コイル5に対して磁気回路を
形成するように永久磁石6が取付けられており、可動型
コイル5に通電することにより、永久磁石6の作る磁場
と可動型コイル5に発生する磁場との関係により、スプ
ール3は駆動され、バルブ・ボディ1内に設けられた流
体路を所望の状態に連通するようになっている。
更に、スリーブ2に対するスプール3の位置決めを行う
ため、スプール3の他端にはスプール3の位置を検出す
る変位計7が設けられ、該変位計7からの位置信号8
は、可動型コイル5に駆動電流を供給するサーボアンプ
9の入力側に負帰還され、スプール3の定位性を保つよ
うにフィードバック制御系が構成されている。位置信号
8以外にも、速度計10を設けて速度信号11もサーボアン
プ9へ負帰還しているのは、後述のように制御対象(こ
こではスプール3)にダンピングをかけるためである。
図中12は設定値、13は指令信号、PSは供給ポート、PT
戻りポート、PA、PBは制御ポートである。
このようなボイスコイル・モータは磁気ディスクのヘッ
ドの駆動部にも使用されている。
第15図の装置をモデル化すると第16図のようになり、可
動部であるスプール3をボイスコイル・モータの駆動力
Fで動かし、ばね14で位置決めをするものとなる。釣合
い位置からのずれがあると、ばね14の復元力が釣合いの
方向に働き、その大きさはずれ量に比例する。第15図の
直動型電気・流体圧サーボ弁では、ばねの代りに変位を
変位検出器7で測定し、それを電気的に力に変換してい
る。
ところで、制御対象、つまりスプール3の位置決めの応
答性及び位置決めの精度を上げるためには次のことが重
要となる。
可動部の重量を小さくすること。
フィードバックのゲインを高くすること。
、は制御対象の固有振動数を高くすることを意味す
る。
適当な制動(ダンピング)が働くこと。
すなわち、軽量になれば同じモータでも対象を速く動か
すことができるし、位置帰還のゲインを高くすれば、先
に述べたばねの復元力が大きくなり、目標値からずれて
も速く元に戻すことができる。又、制動を働かせれば、
振動の持続を防止し、スプール3の位置を速く目標値に
落着かせることができる。
上記、、の要求に応えるには次のことが必要とな
る。
′ 駆動される制御対象(例えば、第15図のスプール
3や磁気ディスクのヘッド等)の重量を軽くしたうで、
剛性を落とさないこと。
′ 制御系の前向きループ内の応答遅れを小さくする
こと、具体的には、駆動モータのインダクタンスを小さ
くすること。
′ 積極的にダンパー等の制動機構を設けること。
ところが、′′については、計画、設計段階の綿密
な検討で最大限の努力をしても、剛性やモータの性能限
界から意のままにならないことが多く、又′について
は取付けスペースの確保が難しいことや、コストアップ
を招く等の問題点があった。
以上述べたことは、第15図の直動型電気・流体圧サーボ
弁以外にも、DCモータやリニア・モータ、ボイスコイル
・モータ等で位置決めをする磁気ディスク、プリンタ、
XYブロッタ等の情報機器、NC工作機械や産業用ロボット
等の産業機械の位置決めサーボ系では一般的に言えるこ
とであり、このため従来からいくつかの制御的な解決策
が提案されて来た。
斯かる制御的な解決策を説明するために、先ず、位置決
めサーボ系の一般的な構成を第17図に示す。これは、先
に述べた磁気ディスク等の情報機器、直動型電気・流体
圧サーボ弁等の産業機械一般に共通である。
第17図において制御対象の位置決めの目標値Vrは変位計
15によって測定された制御対象の実際の位置を示す変位
信号Vxと比較演算器16で比較減算され、偏差信号Ve=Vr
−Vxが作られる。この偏差信号Veは演算増幅器17で適正
に増幅されてVA′となり、速度計18による速度の検出
信号Vcと比較演算器19で比較減算されて信号VAとなり、
更に電力増幅器20で増幅されてモータ21を駆動する指令
電流iとなる。モータ21はこの指令電流iに比例した駆
動力Fを発生し、質量mの制御対象は動きはじめる。そ
のときの制御対象の変位xは図中に示したように、加速
度を2回積分したものとして表され、変位計15によっ
て検出され、先に述べたように目標値Vrと比較される。
目標値Vrと制御対象22の変位信号Vxが一致すると、偏差
Veは零となり、モータ21の指令電流iが零となるので制
御対象は静止し、位置決めが完了する。
又、制御対象の速度を速度計18で検出して負帰還して
いるのは、制動(ダンピング)をかけるためである。な
お、第17図中の23は制御対象の特製を表している。
しかし、このような制御対象23を高速で動かそうとする
と、機械系の固有振動により限界を持ち、第18図に示す
ように残留振動が発生しやすくなることが知られてい
る。これに対して、一般的に行われている速度を検出し
て制御対象にダンピングをかける方法は、モータの応答
遅れ等により限界を持ち、より簡単な解決策が望まれて
いる。
今、ステップ状の目標値に制御対象を追従させる場合を
考えると、より簡単な方法として、第19図(イ)(ロ)
(ハ)に示すように、目標値であるステップ入力を2つ
に分け、1つ目のステップ入力印加後2つ目を制御対象
であるサーボ系の固有振動周期の半周期相当だけ時間を
遅らせて加えて逆位相の振動を発生させ、もとの振動と
互いに打消し合わせる方法がすでに知られている。
第19図(イ)(ロ)(ハ)では、先ず目標値rより小さ
いステップ入力r1を目標値Vr(第17図参照)として印加
し、T時間後に更にr2なるステップ入力を引加する(第
19図(イ))。ここでr=r1+r2である。そうすると、
r1,r2による個々の応答は第19図(ロ)に示すように振
動性のものとなるが、ステップ入力r1とr2の印加時点が
固有振動周期の半周期相当の時間Tだけずれているた
め、互いの振動は逆位相となり、結果的に第19図(ハ)
のようにステップ応答の振動は消える。
ところで、このような方法は本発明者の検討によると、
ステップ入力量r1とr2の割合及び印加時点のTの決め方
が難しいうえ、制御対象が第16図のモデルのような線形
の二次振動系(質量、ばね系)の場合以外は理想的な防
振効果を得ることができない。等の問題があることが判
明した。実際の位置決めサーボ系では、第17図に示した
ようにモータ21による伝達遅れの特性が機械の動きに重
なるうえ又ディスクのヘッドやサーボ弁のスプール等の
摺動部に非線形要素である固体摩擦が存在すること、等
により第19図(イ)(ロ)(ハ)に示す方法は予想以上
にその効果が低いのである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上述の実情に鑑み、制御ループ内の信号を用い
てより簡単且つ確実に持続振動が発生するのを防止し、
高応答、高精度のサーボ系を実現すること、加えてこれ
を簡単且つ安価に行うことを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、第1の手段では、 目標値である入力信号と制御対象の出力信号である変位
信号とを比較演算して偏差を求め、該偏差が小さくなる
ようにモータの出力と移動方向とをフィードバック制御
する位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の速度信号を前記固
有振動周期の半周期相当の時間だけ遅延した信号を用い
るようにしており、 第2の手段では、前記位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の速度信号を所定の
サンプリング周期でサンプルホールドした信号を用いる
ようにしており、 第3の手段では、前記位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の変位の所定の時間
間隔ごとの差分信号を用いるようにしており、 第4の手段では、前記位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記偏差の信号を前記固有振動周
期の半周期相当の時間だけ遅延した信号を用いるように
している。
[作用] 第1〜第4の手段の何れにおいても、入力部に正帰還さ
せて形成した補正用の入力信号は、制御対象の固有振動
周期の半周期相当の時間だけ遅れて目標値である入力信
号に加えられるとともに、加えられた後比較的短時間で
零になるまで減少するため、容易且つ確実に制御対象た
る機械系の持続振動が防止され、安定且つ高速に機械は
目標値に到達する。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明す
る。
先ず、本発明のもとになる原理について第1図により説
明すると、目標値rを与え、一定時間T0後にr3なる小さ
な補正用のステップ入力を与える。こうすれば、ラッパ
ーロールの変位Xの目標値rに対する動きを見たうえ
で、ステップ入力r3を入れるタイミングT0を決めること
ができる。この点は第19図の(イ)〜(ハ)の従来の方
法と略同じである。又T0は制御対象の固有振動周期の半
周期相当の時間を目安として選び、実際の動きを見て調
整する。更にr3は種々の目標値rに対して略固定値でも
実用上問題のないことも確認されているが、更に、高成
績を得るためには、r3=0.3r〜0.5rとなるようにその印
加量を自動的に変更すれば良い。なお、このままでは制
御対象の変位xはr+r3になってしまうため、補正用の
ステップ入力r3は適当な時間の経過後零になるようにし
ている。
このように、実際の制御対象は前述のように非線形要素
を含むため(入力の大きさによって応答の様子が変化す
る)、従来例のようにrより小さいr1を与えるのではな
く、真の目標値rを与えて制御対象の動きを見た後、補
正入力を与えるようにすれば、第1図の実機の制御対象
の変位の動きが示すように、応答時間を速くしたうえで
振動を防止することができる。
第2図は第1図の原理を具体化した第15図の位置決めサ
ーボ系の目標値を与える入力部の例であり、図中31はス
イッチ、32は遅延回路、33は関数回路、34,35は加減算
器である。第2図において、スイッチ31をオンすると、
目標値rがサーボアンプ9に入力され、補正用のステッ
プ入力r3は制御対象の固有振動周期の半周期相当の時間
T0だけ遅らされて遅延回路32から加減算器34に送られ、
又同時に関数回路33からは第3図(イ)(ロ)(ハ)の
何れかに示すような最大値がr3となる関数rtが加減算器
34に送られてステップ入力r3から減算され、その信号は
r3−rtとして加減算器35に送られ、加減算器35で加算さ
れてr+r3−rtが目標値12としてサーボアンプ9に送ら
れる。関数回路33の関数が第3図(イ)の場合には補正
用の入力r3は第1図に示すように減衰し、関数が第3図
(ロ)(ハ)の場合でも補正用の入力は減衰し、最後は
零になる。
サーボアンプ9からは第15図に示されているサーボ弁に
指令信号が与えられ、該サーボ弁11はr+r3−rtの信号
により制御され、制御対象であるスプール3は第1図に
示すように制御される。
第1図のステップ入力rに一定時間T0後に上乗せした補
正入力の形状を第4図(イ)(ロ)(ハ)に示す。第3
図(イ)(ロ)(ハ)に示した関数rtの選び方により、
第4図(イ)(ロ)(ハ)のような補正入力の形状が決
まる(第3図(イ)〜(ハ)に示した関数以外にも、一
定時間後に零に減衰する関数であればこれ以外のもので
あっても良いことは言うまでもない) ところで、第4図(イ)〜(ハ)のような形状をした信
号であれば、どのような信号でも、補正入力として使え
ることに本発明者は気付き、次に示すような4つの方法
のどれもが有効であることを、計算機によるシュミレー
ション及び実機への適用から確認した。これらの方法
は、どれも位置決めサーボ系が、目標値であるステップ
入力rを受けて動き出した結果派生する信号を使うの
で、ステップ入力rの大きさに応じて自動的に補正入力
の大きさr3(第4図(イ)〜(ハ))が変わり、第1図
から第3図(イ)〜(ハ)までで示した例よりも、実機
への適用が容易であるという特徴を持っている。
以下、順次説明する。
第15図のスプール3の変位xは第5図(イ)に示すよう
になり、対応する速度は第5図(ロ)に示すような波
形となる。これは第4図(イ)〜(ハ)に示した補正用
の入力に形状が似ているので、これを補正入力を作る第
1の方法として用い、特許請求の範囲第1項に示すよう
に補正することができる。第6図はスプール3の速度
を補正用のステップ入力として使用した場合の入力部の
構成例で、本発明の第1の方法を具体化するための装置
例である。図中36は速度計、37は演算増幅器を示してい
る。
速度計36で検出された速度の信号は演算増幅器37で適
正に増幅されて遅延回路32に送られ、目標値rがサーボ
アンプ9に入力されてから制御対象の固有振動周期の半
周期相当の時間T0だけ遅らされて速度の信号が加減算
器35に送られ、該信号は加減算器35で目標値rに加算さ
れ、その信号がサーボアンプ9へ送られる。以降の作用
は第1図で説明したのと同様である。
第7図は補正用入力を作る第2の方法であり、特許請求
の範囲第2項に対応するものである。制御対象の速度
は第4図(ロ)に示すような形状をしているが、これを
制御対象の固有振動周期の半周期相当の時間だけ遅れた
時点でその出力が防振用補正信号として十分有効となる
値となるように決定したサンプリング周期Δtsによりサ
ンプリングすると第7図に示すようなサンプリングホー
ルドされた信号38が得られる。ここで、サンプリング周
期Δtsは制御対象の固有振動周期の半周期相当の値を選
べば良い。而してこれを補正用のステップ入力信号とし
て使用することができる。第8図は第7図のサンプリン
グホールドされた信号38を補正用のステップ入力として
使用した場合の入力部の構成例で、本発明の第2の方法
を具体化するための装置例である。図中39はサンプリン
グホールド回路である。
制御対象3の速度は速度計36で検出され、演算増幅器
37で適正に演算増幅された後、設定されたサンプリング
周期Δtsごとにサンプルホールド回路39でサンプルホー
ルドされ、該信号は加減算器35へ送られて目標値rと加
算される。而して、サンプルホールド回路39にサンプリ
ングされる信号は最初のサンプリング区間で零であるの
で、サンプルホールド回路39からはΔtsだけ遅延した小
さなステップ入力列が出力される。従って、Δtsを前述
のように制御対象の固有振動周期の半周期相当の時間だ
け遅れた時点でその出力が防振用補正信号として十分有
効となるよう決定することによって第6図の遅延回路32
を設けたと同様の機能を果たせることができる。
第9図(イ)(ロ)は補正入力を作る第3の方法であ
り、特許請求の範囲第3項に対応するものであり、第10
図は本発明の第3の方法を具体化するための装置例であ
る。ステップ入力に応答したスプール3の変位xは第9
図(イ)のようになるが、ある一定の時間間隔Δtでサ
ンプリングして、変動分のΔxを求め、該変動分Δxを
時間間隔Δtで割ると、すなわちΔx/Δtを求めると、
これは時間間隔Δt間の平均速度を表わす。今、Δtは
一定だから変動分Δxはスプール3の速度に比例する
信号となり、この変動分Δxを図示すると第9図(ロ)
に示すような形状になる。従ってこれを補正用のステッ
プ入力信号として使用することができる。第10図はこの
変動分Δxを補正用のステップ入力信号として使用した
場合の入力部の実施例で、図中40は変位計、41は演算
器、42は演算増幅器である。
変位計40により検出された制御対象の変位は制御対象の
固有振動周期の半周期相当の時間だけ遅れた時点で該出
力が防振用補正信号として十分有効となる値となるよう
決定された時間間隔Δtごとに変動分Δxが演算器41で
演算され、該変動分Δxは適正に演算増幅器42で増幅さ
れ、加減算器35に送られ、目標値rと加算され、サーボ
アンプ9へ送られる。ステップ入力r印加後一定時間は
第9図(イ)の変位xの波形を見ると分るように変動分
Δxは零であるので、演算器41からは一定時間だけ遅延
して信号が出力される。従ってサンプリングする時間間
隔Δtを制御対象の固有振動周期の半周期相当の時間だ
け遅れた時点で該出力が防振用補正信号として十分有効
となる値となるように決定することにより、遅延回路を
設けたと同様の機能を果たせることができる。ここで時
間間隔Δtは、制御対象の固有振動周期の略1/4周期の
値を選べば良いことが、計算機シミュレーション及び実
機における経験から分っている。第11図は、上述の演算
速度信号を補正用のステップ入力として使用した場合の
ステップ応答の零で、第18図に見られる振動が消えてい
ることがわかる。
第12図(イ)〜(ハ)は補正入力を作る第4の方法であ
り、特許請求の範囲第4項に対応するものであり、第13
図は、本発明の方法を具体化するための装置例である。
第17図に示した位置決めサーボ系において、目標値Vrと
制御対象の実際の位置を示す信号Vxとの偏差信号Ve(或
いは比較演算器19の出力VA、電力増幅器20の出力iでも
同様である。)は、第12図(ハ)に示す形状をしてい
る。これは第4図(イ)に示した補正用の入力と略同様
の形状をしているので、これを補正用の入力として使う
ことができる。第13図はこの場合の入力部の構成例で、
位置決めサーボ系の制御装置より取り出された偏差信号
Veは、演算増幅器37で適正に増幅されて遅延回路32に送
られ、目標値rがサーボアンプ9に入力されてから制御
対象の固有振動周期の半周期相当の時間T0だけ遅らされ
て偏差信号Veが加減算器35に送られ、該信号は加減算器
35で目標値rに加算され、その信号がサーボアンプ9へ
出力される。以降は、すでに説明した通りである。
以上の各実施例では目標値としてステップ入力を引加す
る場合について説明したが、一般に情報機器や産業用ロ
ボット等では第14図(イ)(ロ)に示す三角形の速度基
準曲線や放物線の速度基準曲線を与えて位置決めを行な
う。この場合、位置の目標値としてステップ入力の代わ
りに各々(ハ)(ニ)に示す形状の曲線を与えたことに
相当するが、このようにしても本発明は適用できる。
なお、本発明の実施例においては、位置決めサーボ系の
例として、ボイスコイル・モータで駆動される直動型電
気・流体圧サーボ弁の場合について説明したが、磁気デ
ィスクのヘッドやNC工作機械の制御系など第17図の構成
を持つ全ての位置決め制御系に適用が可能であること、
第5図から第13図までに示した実施例では任意の形状の
目標値入力に対して適用できること、その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること、等
は勿論である。
[発明の効果] 本発明の位置決めサーボ系の制御方法によれば、制御対
象となる機械系の特性に影響されることなく該機械系に
持続振動が発生するのを防止でき、高応答、高精度のサ
ーボ系を実現することが可能であり、しかも簡単な方法
で行えるのでこれを装置化した場合の価格が安価とな
り、又制御対象から帰還させて形成した信号を振動を防
止するための補償に使用することができるため目標値で
ある入力信号の大きさが変化した場合に自動的に補正用
の入力信号も変化し、従って振動の防止をより一層高精
度で確実に行うことができる、当種々の優れた効果を奏
し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法のもととなる原理を説明するため
のグラフ、第2図は第1図の原理を使用して制御を行う
場合の制御ブロックの説明図、第3図(イ)(ロ)
(ハ)は第2図の制御ブロック中の関数回路に設定され
る関数の例の説明図、第4図(イ)(ロ)(ハ)は補正
入力として使用できる形状を示す説明図、第5図(イ)
は本発明の第1の方法を適用する機械系の変位と時間変
化を示すグラフ、第5図(ロ)は同速度と時間との関係
を表わすグラフ、第6図は第5図(ロ)の速度を補正用
の入力として使用する場合の本発明の第1の方法を実施
するための制御ブロックの説明図、第7図は本発明の第
2の方法を適用する機械系の速度をサンプルホールドし
た場合のサンプルホールドした速度と時間との関係を表
わすグラフ、第8図は第7図のサンプルホールドした速
度を補正用のステップ入力として使用する場合の本発明
の第2の方法を実施するための制御ブロックの説明図、
第9図(イ)は本発明の第3の方法を適用する機械系の
変位差を所定の時間間隔で求める場合の変位と時間との
関係を表わすグラフ、第9図(ロ)は同求めた変動分と
時間との関係を表わすグラフ、第10図は第9図(ロ)の
差分Δxを補正用の入力として使用する場合の本発明の
第3の方法を実施するための制御ブロックの説明図、第
11図は演算速度信号による上乗せ分で補正入力を作り機
械系の制御を行なった場合の本発明の第3の方法による
実機のステップ応答を示すグラフ、第12図(イ)(ロ)
(ハ)は偏差信号Veの形状を示す説明図、第13図は偏差
信号Veを補正用の入力として使用する場合の本発明の第
4の方法を実施するための制御ブロックの説明図、第14
図(イ)(ロ)は目標値として与えられる速度基準曲線
のグラフ、第14図(ハ)(ニ)は第14図(イ)(ロ)の
速度基準曲線を変位の目標値に変換したグラフ、第15図
は直動型電気・流体圧サーボ弁の位置決めサーボ系の説
明図、第16図は第15図の装置をモデル化した場合の説明
図、第17図は第15図の装置のスプールの位置を制御する
場合の位置決めサーボ系の制御ブロックの説明図、第18
図は第15図の装置でスプールの制御を行った場合の変位
の時間変化を表わすグラフ、第19図(イ)(ロ)(ハ)
は機械系の振動波形に対してステップ入力を2つに分
け、2つ目のステップ入力を半波長相当だけ時間を遅ら
せて加えて振動を防ぐ従来方法説明用のグラフである。 図中1はバルブ・ボディ、2はスリーブ、3はスプー
ル、4はボビン、5は可動型コイル、6は永久磁石、9
はサーボアンプ、7,15,40は変位計、16は比較演算器、
7は演算増幅器、18は速度計、19は比較演算器、20は電
力増幅器、21はモータ、23は制御対象の特性、31はスイ
ッチ、32は遅延回路、33は関数回路、34,35は加減算
器、36は速度計、37は演算器増幅器、39はサンプルホー
ルド回路、40は変位計、41は演算器、42は演算増幅器を
示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−61878(JP,A) 特開 昭54−98477(JP,A) 特開 昭56−27404(JP,A) 特開 昭58−46402(JP,A) 特開 昭58−56002(JP,A) 特開 昭59−146485(JP,A) 特開 昭58−144908(JP,A) 特開 昭58−169212(JP,A) 特公 昭37−12311(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標値である入力信号と制御対象の出力信
    号である変位信号とを比較演算して偏差を求め、該偏差
    が小さくなるようにモータの出力と移動方向とをフィー
    ドバック制御する位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
    力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
    の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
    的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
    ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の速度信号を前記固
    有振動周期の半周期相当の時間だけ遅延した信号を用い
    たことを特徴とする位置決めサーボ系の制御方法。
  2. 【請求項2】目標値である入力信号と制御対象の出力信
    号である変位信号とを比較演算して偏差を求め、該偏差
    が小さくなるようにモータの出力と移動方向とをフィー
    ドバック制御する位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
    力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
    の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
    的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
    ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の速度信号を所定の
    サンプリング周期でサンプルホールドした信号を用いた
    ことを特徴とする位置決めサーボ系の制御方法。
  3. 【請求項3】目標値である入力信号と制御対象の出力信
    号である変位信号とを比較演算して偏差を求め、該偏差
    が小さくなるようにモータの出力と移動方向とをフィー
    ドバック制御する位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
    力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
    の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
    的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
    ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記制御対象の変位の所定の時間
    間隔ごとの差分信号を用いたことを特徴とする位置決め
    サーボ系の制御方法。
  4. 【請求項4】目標値である入力信号と制御対象の出力信
    号である変位信号とを比較演算して偏差を求め、該偏差
    が小さくなるようにモータの出力と移動方向とをフィー
    ドバック制御する位置決めサーボ系において、 前記入力信号の変化方向と同方向であり、かつ、前記入
    力信号の変化に対して位置決めサーボ系の固有振動周期
    の半周期相当の時間遅れて発生し、しかも、その後比較
    的短時間で零となる補正信号を、前記入力信号に加える
    ように構成するとともに、 前記補正信号として、前記偏差の信号を前記固有振動周
    期の半周期相当の時間だけ遅延した信号を用いたことを
    特徴とする位置決めサーボ系の制御方法。
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