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JPH0673567U - 流量調整弁 - Google Patents

流量調整弁

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Publication number
JPH0673567U
JPH0673567U JP1972393U JP1972393U JPH0673567U JP H0673567 U JPH0673567 U JP H0673567U JP 1972393 U JP1972393 U JP 1972393U JP 1972393 U JP1972393 U JP 1972393U JP H0673567 U JPH0673567 U JP H0673567U
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JP
Japan
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compressed air
bellows
valve
discharge port
vehicle height
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JP1972393U
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Inventor
康彦 川合
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三輪精機株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】走行時の圧縮空気の消費量の増大を抑えつつ、
車高を上昇させるべく、ベローズ2内に圧縮空気を送り
込む為に要する時間の短縮を図る。 【構成】通常走行時には車高調整弁3の切り換えに基づ
き、ベローズ2内の圧縮空気を、絞り流路34を通じて
給排する。車高を下げるべく、ベローズ2内の圧縮空気
を排出すると、流量調整弁20のピストン35が上昇
し、弁体28を押し上げる。この結果、車高を上げる際
に車高調整弁3からベローズ2に通じる流路面積が広く
なり、短時間でベローズ2内に圧縮空気を送り込める。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係る流量調整弁は、大型バスのエアサスペンションの圧縮空気制御 回路に組み込む事で、圧縮空気の消費量を抑えつつ、車高を上昇させる為に要す る時間の短縮を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
観光バス等に使用される大型バスのエアサスペンションの圧縮空気制御回路は 従来から、図3に示す様に、圧縮空気源であり、図示しないコンプレッサから送 り込まれる圧縮空気を貯溜しておくエアタンク1と、エアサスペンションを構成 する複数のベローズ2と、車高に応じてこのベローズ2内の圧縮空気の給排を行 なわせる車高調整弁3と、所望時に上記ベローズ2内の圧縮空気を排出させる為 の排気弁4とを組み合わせる事により、構成されている。
【0003】 又、上記エアタンク1と排気弁4の給気ポート5との間には電磁弁7を設けて いる。この電磁弁7は、車高を下げる為、上記ベローズ2内の圧縮空気を排出す る場合にのみ、上記給気ポート6から排気弁4内に設けた空間8内に、圧縮空気 を送り込む。通常走行時に上記電磁弁7は、上記エアタンク1と給気ポート5と の連通を断つと共に、この給気ポート5を大気に開放する。この状態では、上記 排気弁4内に設けた中空管状のピストン9は、圧縮ばね10の弾力により、図3 の上方に変位する。この結果、上記ピストン9の先端開口が弁体11に押し付け られて閉じられると共に、この弁体11が弁座12から離隔する。この状態では 、上記車高調整弁3の給排ポート6と上記ベローズ2とが、排気弁4に設けた第 一、第二の給排ポート13、14を介して互いに連通する。
【0004】 一方、上記車高調整弁3のシリンダケース15は、大型バスの車体に支持固定 されており、このシリンダケース15にその基端部を枢支したレバー16の先端 は、図示しないリンケージを介して、大型バスの車軸に結合されている。乗員や 荷物の多少に応じて車高が変化すると、この変化に応じて上記レバーが上下方向 に揺動して、上記シリンダケース15内に設けた給排通路の連通状態を切り換え る。そして、乗員や荷物が多く、車高が下がった場合には、前記エアタンク1か らベローズ2内に圧縮空気を送り込む事で、下がった車高を適正値に戻すべく上 昇させ、反対に乗員や荷物が少なく、車高が上昇した場合には、ベローズ2内の 圧縮空気を排出して、上がった車高を適正値に戻すべく下降させる。
【0005】 客が乗降する際には、前記電磁弁7を切り換えて、前記シリンダ空間8内に圧 縮空気を送り込み、排気弁4を構成するピストン9を、圧縮ばね10の弾力に抗 して、図3で下降させる。上記ピストン9の下降に伴ない、前記弁体11が弁座 12に圧縮ばね17の弾力に基づいて当接し、前記車高調整弁3とベローズ3と の連通を断つと同時に、上記ピストン9の上端開口部を開放する。
【0006】 この結果、上記ベローズ2内に溜められていた圧縮空気が、第二の給排ポート 14からピストン9内に送り込まれ、排気ポート18から大気中に排出される。 圧縮空気の排出に伴なってベローズ2はしぼみ、車高が下がるので、乗降口の高 さが低くなり、大型バスへの乗降が容易になる。
【0007】 乗降終了後、車高を元に戻す際には、前記電磁弁7を切り換え、前記エアタン ク1と給気ポート5との連通を断つと同時に、この給気ポート5を大気に連通さ せる。この結果上記ピストン9が、圧縮ばね10の弾力により、図3の上方に変 位して、図3に示す様に、上記ピストン9の先端開口を閉じると共に、この弁体 11を弁座12から離隔させて、上記車高調整弁3の給排ポート6と上記ベロー ズ2とを連通させる。
【0008】 この状態で車高調整弁3は、下がった車高を高くすべく、ベローズ2内に圧縮 空気を送り込む方向に切り換わっている。従って、前記エアタンク1内の圧縮空 気が、車高調整弁3と排気弁4内に設けられた給排ポートとを介して送り込まれ る。この結果、上記ベローズ2が膨らんで、車高が大型バスの走行に必要な状態 迄上昇する。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の圧縮空気の消費量が徒に増大するのを防止しつつ、乗降の為に下げた 車高を高くする作業を迅速に行なえる様にするものである。
【0010】 上述の様に一度下げた車高を高くすべく、ベローズ2内に圧縮空気を送り込む 際には、車高調整弁3を介して、エアタンク1からベローズ2内に圧縮空気を送 り込む様にしている。ところが、従来構造の場合、車高調整弁3によりベローズ 2に、単位時間当たりに給排される圧縮空気の流量は少なく、ベローズ2内に十 分量の圧縮空気を送り込んで、大型バスの車高を十分に高くする為には、相当の 時間を要していた。
【0011】 これは、大型バスの走行時に発生する揺れに基づいて、上記ベローズ2内の圧 縮空気の給排が必要以上に行なわれ、上記エアタンク1内の圧縮空気が無駄に消 費されるのを防止する為である。即ち、大型バスの走行時には、路面状況に応じ て車体が各方向に揺れる事が避けられず、この揺れに伴なって上記車高調整弁3 内の流路が切り換わる事も避けられない。この様な揺れによる流路切り換えに基 づいて、上記ベローズ2内への圧縮空気の給排を迅速に行なったのでは、圧縮空 気の消費量が徒に増大してしまう。
【0012】 この為に従来は、車高調整弁3の給排ポート6部分に、オリフィス状の絞り流 路19を設ける事で、この車高調整弁3により、上記ベローズ2内の圧縮空気を 給排する量を制限していた。従って、乗降の為に一度下げた車高を元に戻す作業 に要する時間が長くなり、乗降後、走行可能になる迄に要する時間が長くなって いた。本考案の流量調整弁は、この様な事情に鑑みて考案されたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案の流量調整弁は、圧縮空気源と、エアサスペンションを構成するベロー ズと、車高に応じて上記ベローズ内の圧縮空気の給排を行なわせる車高調整弁と 、所望時に上記ベローズ内の圧縮空気を排出する為の排気弁とを備えたエアサス ペンションの圧縮空気制御回路に組み込み、所望時に上記ベローズ内への圧縮空 気送り込みを迅速に行なわせる為に利用する。
【0014】 この様な本考案の流量調整弁は、シリンダケースと、このシリンダケースの一 端に設けられ、上記車高調整弁の給排ポートに通じる入口側給排ポートと、上記 シリンダケース内に設けられ、上記入口側給排ポート寄りの一端部を小径シリン ダ部とし、他端部を大径シリンダ部としたシリンダ孔と、このシリンダ孔と上記 入口側給排ポートとの間部分に、この入口側給排ポートに対向した状態で設けら れ、内径方向内側に開口を有する弁座と、この弁座に対し遠近動自在に設けられ た弁体と、この弁体を上記弁座に向け弾性的に押圧する第一のばねと、上記シリ ンダケースの側面に設けられ、上記シリンダ孔の一端部で上記弁体寄り部分と上 記ベローズ内とを、上記排気弁が圧縮空気の非排出状態にある場合に、この排気 弁の内側に設けられる空気流路を介して通じさせる出口側給排ポートと、この出 口側給排ポートと上記入口側給排ポートとの間に設けられた絞り流路と、中空管 状で、一端部を上記弁座の内側に緩く挿入自在な突き当て部とし、中間部を上記 シリンダ孔の小径シリンダ部内に気密に、且つ軸方向に亙る変位自在に嵌装され る小径ピストン部とし、他端部を上記シリンダ孔の大径シリンダ部に気密に、且 つ軸方向に亙る変位自在に嵌装される大径ピストン部としたピストンと、このピ ストンを他端側に向け弾性的に押圧する第二のばねと、上記突き当て部の側面に 、この突き当て部の内外両周側同士を連通する状態で形成された通孔と、上記シ リンダ孔の中間部で、上記大径シリンダ部の内周面と小径ピストン部の外周面と の間の空間に対向する部分に設けられ、この空間内に上記ベローズ内の圧力を導 入する圧力導入ポートとを備えている。
【0015】
【作用】
上述の様に構成される本考案の流量調整弁の作用は、次の通りである。先ず、 通常走行時には出口側給排ポートが、排気弁に設けられた空気流路を通じて、ベ ローズ内に通じる。この結果、上記出口側給排ポート部分の圧力と圧力導入ポー ト部分との圧力がほぼ等しくなって、ピストンが第二のばねの弾力により、他端 側に変位したままの状態となる。ピストンの他端側への変位に伴ない、第一のば ねの弾力によって、弁体が弁座に押し付けられ、この弁座の内側開口が閉じられ る。この状態で入口側、出口側両給排ポート同士は、絞り流路を通じてのみ連通 する。
【0016】 この結果、走行に伴なう揺れによって、上記車高調整弁の流路が切り換えられ ても、上記ベローズ内の圧縮空気の給排は緩徐にしか行なわれなくなって、圧縮 空気の消費量が徒に嵩む事を防止出来る。従って、本考案の流量調整弁を設けれ ば、上記車高調整弁には、前記従来構造に於ける様な絞り流路を設ける必要がな くなる。
【0017】 次に、乗降作業等の為、車高を下げる場合には、排気弁を切り換えて、上記空 気流路を遮断し、出口側給排ポートと大気との連通を断つと共に、ベローズ内の 圧縮空気を大気中に排出する。この結果、車高調整弁を通じて圧縮空気源に通じ る出口側給排ポート部分の圧力が、排気弁とベローズとを通じて大気に開放され た圧力導入ポート部分の圧力よりも高くなる。
【0018】 この様に、出口側給排ポート部分の圧力が圧力導入ポート部分の圧力よりも高 くなると、上記ピストンの他端面に加わる圧力に基づいてこのピストンが、第二 のばねの弾力に抗して一端側に変位する。そしてこのピストンの突き当て部が上 記弁体を押して、この弁体と弁座とを離隔させ、この弁座の内側開口を開放する 。この状態で、上記入口側給排ポートと出口側給排ポートとは、上記絞り流路の 他、弁座の内側開口によっても連通する。従って、上記入口側給排ポートと出口 側給排ポートとの間の流路面積は十分に広くなる。
【0019】 一度下げた車高を上昇させる際には、上述の様に、上記入口側給排ポートと出 口側給排ポートとの間の流路面積が十分に広くなっている。従って、排気弁の流 路切り換えにより、ベローズ内と大気との連通を断つと共に、この排気弁の内側 に出口側給排ポートとベローズ内とを通じさせる空気流路を設けると、圧縮空気 源からベローズ内に圧縮空気が、迅速に送り込まれる。この結果、一度下げた車 高を所望高さに迄上昇させる為に要する時間の短縮を図れる。
【0020】
【実施例】
図1〜2は本考案の実施例を示している。本考案の流量調整弁20は、図2に 示す様に、圧縮空気源であり、図示しないコンプレッサから送り込まれる圧縮空 気を貯溜しておくエアタンク1と、エアサスペンションを構成する複数のベロー ズ2と、車高に応じてこのベローズ2内の圧縮空気の給排を行なわせる車高調整 弁3と、所望時に上記ベローズ2内の圧縮空気を排出させる為の排気弁4と共に 、大型バス用エアサスペンションの圧縮空気制御回路を構成する。
【0021】 この様な圧縮空気制御回路を構成する本考案の流量調整弁20は、シリンダケ ース21を有する。そして、このシリンダケース21の一端(図1〜2の上端) には、上記車高調整弁3の給排ポート6に通じる、入口側給排ポート23を設け ている。又、上記シリンダケース21内には、シリンダ孔22を設けている。こ のシリンダ孔22は、上記入口側給排ポート23寄りの一端部を小径シリンダ部 24とし、他端部を大径シリンダ部25としている。
【0022】 このシリンダ孔22と上記入口側給排ポート23との間部分には弁座26を、 この入口側給排ポート23に対向させて設けている。そして、この弁座26の直 径方向内側を、開口27としている。この弁座26の上方には板状の弁体28を 、この弁座26に対し遠近動させるべく、昇降自在に設けている。この弁体28 は、金属製の補強板29に、ゴム等の弾性材30を添着して成る。そして、この 弁体28と、上記入口側給排ポート23を構成すべく、上記シリンダケース21 の上端開口部に螺着した蓋体31の下面との間には、第一のばねである圧縮ばね 32を設けている。そして、この圧縮ばね32の弾力に基づき、上記弁体28を 上記弁座26に向け、弾性的に押圧している。
【0023】 一方、上記シリンダケース21の上部側面には、出口側給排ポート33を設け ている。この出口側給排ポート33は、上記シリンダ孔22の一端部に設けた小 径シリンダ部24の一部で上記弁体28寄り部分と、前記排気弁4の第一の給排 ポート13とを連通させる。従って、上記小径シリンダ部24の一部で弁体28 寄り部分と、前記エアサスペンションを構成するベローズ2内との連通状態は、 前記排気弁4内の流路切り換えに基づいて切り換わる。
【0024】 即ち、前記電磁弁7が、エアタンク1と排気弁4の給気ポート5との連通を断 つと共にこの排気弁4の空間8を大気に開放した状態、即ち、前記ベローズ2内 の圧縮空気の非排出状態の場合には、上記小径シリンダ部24の一部で弁体28 寄り部分とベローズ2内とが、前記第一、第二の給排ポート13、14をその両 端に含んでこの排気弁4の内側に設けられる空気流路を介して連通する。
【0025】 反対に、前記電磁弁7が、エアタンク1と排気弁4の給気ポート5とを連通さ せると共にこの排気弁4の空間8を大気と遮断した状態、即ち、前記ベローズ2 内の圧縮空気を排出する状態の場合には、エアタンク1から空間8に送り込まれ た圧縮空気によって前記ピストン9が、圧縮ばね10の弾力に抗して押し下げら れる。この結果、弁体11が圧縮ばね17の弾力により弁座12に押し付けられ ると共に、ピストン9の上端開口部と第二の給排ポート14とが連通する状態と なる。この結果、第一の給排ポート13内外の連通が断たれると共に、上記小径 シリンダ部24の一部で弁体28寄り部分が、出口側給排ポート33、第一の給 排ポート13、ピストン9の内側流路、排気ポート18を介して、大気に開放さ れる。
【0026】 上述の様な出口側給排ポート33と、上記入口側給排ポート23との間には、 絞り流路34を設けている。この絞り流路34は、前記弁座26の周囲に、小さ な断面を有する貫通孔として形成されたもので、前記弁体28が弁座26に密接 した場合でも、上記入口側給排ポート23と出口側給排ポート33との間での、 少量の空気の流通を自在とする役目を果たす。
【0027】 又、前記シリンダ孔22の内側には、ピストン35を嵌装している。このピス トン35は中空管状で、一端部(図1〜2の上端部)を突き当て部36とし、こ の突き当て部36を、上記弁座26の内側に緩く挿入自在としている。又、上記 ピストン35の中間部は小径ピストン部37として上記シリンダ孔22の小径シ リンダ部24内に、他端部は大径ピストン部38として上記シリンダ孔22の大 径シリンダ部25に、それぞれ気密に、且つ軸方向に亙る変位自在に嵌装してい る。更に、上記突き当て部36には複数の通孔41、41を形成し、各通孔41 、41により、この突き当て部36の内外両周側同士を連通させている。
【0028】 一方、上記大径ピストン38の上面と上記シリンダ孔22の内面に形成された 係止段部39との間には、第二のばねである圧縮ばね40を設けている。そして 、この圧縮ばね40により上記ピストン35を、このピストン35の他端側(図 1〜2の下側)に向け弾性的に押圧している。
【0029】 更に、前記シリンダケース21の下部側面には、圧力導入ポート42を設けて いる。この圧力導入ポート42は、上記シリンダ孔22の中間部で、前記大径シ リンダ部25の内周面と小径ピストン部37の外周面との間の空間43に対向す る部分に設けられており、この空間43内に前記ベローズ2内の圧力を導入する 役目を有する。
【0030】 上述の様に構成される本考案の流量調整弁20の作用は、次の通りである。先 ず通常走行時には、前記電磁弁7が上記エアタンク1と給気ポート5との連通を 断つと共に、この給気ポート5を大気に開放する結果、前記排気弁4を構成する 中空管状のピストン9が、圧縮ばね10の弾力により図2の上方に変位して弁体 11を上方に押し上げ、流量調整弁20の出口側給排ポート33とベローズ2と を、排気弁4に設けられた、第一、第二の給排ポート13、14をその両端部に 有する空気流路を介して、互いに連通させる。
【0031】 この結果、上記出口側給排ポート部分33の圧力と、前記圧力導入ポート42 部分との圧力がほぼ等しくなって、シリンダ孔22内の空気圧により、上記ピス トン35が軸方向に押し動かされる事がなくなる。従って、上記ピストン35が 圧縮ばね40の弾力により、他端側(図1〜2に示す様に下側)に変位したまま の状態となる。ピストン35の他端側への変位に伴ない、圧縮ばね32の弾力に よって、弁体28が弁座26に押し付けられ、この弁座26の内側開口が閉じら れる。この状態で入口側、出口側両給排ポート23、33同士は、絞り流路34 を通じてのみ連通する。
【0032】 この結果、走行に伴なう揺れによって、前記車高調整弁3の流路が切り換えら れても、上記ベローズ2内の圧縮空気の給排は緩徐にしか行なわれなくなって、 圧縮空気の消費量が徒に嵩む事を防止出来る。従って、本考案の流量調整弁20 を設ければ、上記車高調整弁3には、前記従来構造に於ける様な絞り流路19( 図3)を設ける必要がなくなり、上記車高調整弁3の給排ポート6に通じる流路 44の断面積を、十分に大きく出来る。
【0033】 次に、乗降作業等の為、車高を下げる場合には電磁弁7を、上記エアタンク1 と排気弁4の給気ポート5とを連通させると共に、この給気ポート5と大気との 連通を断つ状態に切り換える。この切り換えに伴なって、上記排気弁4を構成す るピストン9が、上記エアタンク1から送り込まれる圧縮空気に押されて下降す る。この結果、上記弁体11が弁座12に当接し、第一、第二の給排ポート13 、14をその両端に有する空気流路を遮断して、出口側給排ポート33と大気と の連通を断つと共に、第二の給排口14を、中空管状のピストン9の内側を通じ て大気に開放し、ベローズ2内の圧縮空気を大気中に排出する。
【0034】 この様に、ベローズ2内を大気に開放し、このベローズ2内の圧縮空気を排出 した状態では、前記圧力導入ポート42部分の圧力は、ほぼ大気圧となる。一方 、出口側給排ポート33部分にはエアタンク1からの圧縮空気が、前記車高調整 弁3、入口側給排ポート23、絞り流路34を通じて送り込まれる。従って、上 記出口側給排ポート33部分の圧力が、圧力導入ポート42部分の圧力よりも高 くなる。
【0035】 この様に、出口側給排ポート33部分の圧力が圧力導入ポート42部分の圧力 よりも高くなると、上記出口側給排ポート33から、通孔41、41、ピストン 35の内側部分を通じて、上記ピストン35の他端面に対向する空間45内に送 り込まれた圧縮空気により上記他端面に加わる圧力に基づいて、このピストン3 5が圧縮ばね40の弾力に抗して一端側に変位(図1〜2で上昇)する。
【0036】 この様にピストン35が上昇する結果、このピストン35の一端に設けた突き 当て部36が前記弁体28を押して、この弁体28と弁座26とを離隔させ、こ の弁座26の内側開口を開放する。この状態で、上記入口側給排ポート23と出 口側給排ポート33とは、上記絞り流路34の他、弁座26の内側開口によって も連通する。従って、上記入口側給排ポート23と出口側給排ポート33との間 の流路面積は十分に広くなる。
【0037】 一度下げた車高を上昇させる際には、上述の様に、上記入口側給排ポート23 と出口側給排ポート33との間の流路面積が十分に広くなっている。従って、排 気弁4の流路切り換えにより、ベローズ2内と大気との連通を断つと共に、流量 調整弁20の出口側給排ポート33とベローズ2内とを通じさせるべく、上記排 気弁4の第一、第二給排ポート13、14をその両端に有する空気流路を開放す ると、圧縮空気源からベローズ2内に圧縮空気が、迅速に送り込まれる。この結 果、一度下げた車高を所望高さに迄上昇させる為に要する時間の短縮を図れる。
【0038】 車高を上げる際には、この様にしてエアタンク1からベローズ2内に、車高調 整弁3と流量調整弁20とを介して圧縮空気を送り込むが、車高が十分に上昇し 切る迄の間は、上記車高調整弁3から流量調整弁20に送り込まれる圧縮空気の 圧力が、ベローズ2内の圧力よりも高い。従って、上記車高調整弁20のピスト ン35は、圧縮ばね40の弾力に抗して一端側に変位したままとなり、ベローズ 2内への圧縮空気の送り込み速度が低下する事はない。
【0039】 車高が十分に上昇すると、上記車高調整弁3の流路が切り換えられて、上記流 量調整弁20内への圧縮空気の送り込みが停止する。この結果、出口側給排ポー ト33部分の圧力がベローズ2内の圧力とほぼ等しくなり、流量調整弁20のピ ストン35が、圧縮ばね40の弾力により他端側に変位する。この状態で走行す れば、前述の様に、圧縮空気の消費量を抑えつつ車高調整を行なう。
【0040】
【考案の効果】
本考案の流量調整弁は、以上に述べた通り構成され作用するが、圧縮空気の消 費量が徒に増大するのを防止しつつ、乗降の為に下げた車高を高くする作業を迅 速に行なえる為、大型バスの乗降後、走行可能になる迄に要する時間の短縮化を 図れる等、実用上の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図。
【図2】本考案の流量調整弁を組み込んだエアサスペン
ションの圧縮空気制御回路を示す部分断面図。
【図3】流量調整弁を持たない、従来から知られたエア
サスペンションの圧縮空気制御回路を示す部分断面図。
【符号の説明】
1 エアタンク 2 ベローズ 3 車高調整弁 4 排気弁 5 給気ポート 6 給排ポート 7 電磁弁 8 空間 9 ピストン 10 圧縮ばね 11 弁体 12 弁座 13 第一の給排ポート 14 第二の給排ポート 15 シリンダケース 16 レバー 17 圧縮ばね 18 排気ポート 19 絞り流路 20 流量調整弁 21 シリンダケース 22 シリンダ孔 23 入口側給排ポート 24 小径シリンダ部 25 大径シリンダ部 26 弁座 27 開口 28 弁体 29 補強板 30 弾性材 31 蓋体 32 圧縮ばね 33 出口側給排ポート 34 絞り流路 35 ピストン 36 突き当て部 37 小径ピストン部 38 大径ピストン部 39 係止段部 40 圧縮ばね 41 通孔 42 圧力導入ポート 43 空間 44 流路 45 空間

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気源と、エアサスペンションを構
    成するベローズと、車高に応じて上記ベローズ内の圧縮
    空気の給排を行なわせる車高調整弁と、所望時に上記ベ
    ローズ内の圧縮空気を排出する為の排気弁とを備えたエ
    アサスペンションの圧縮空気制御回路に組み込み、所望
    時に上記ベローズ内への圧縮空気送り込みを迅速に行な
    わせる流量調整弁であって、シリンダケースと、このシ
    リンダケースの一端に設けられ、上記車高調整弁の給排
    ポートに通じる入口側給排ポートと、上記シリンダケー
    ス内に設けられ、上記入口側給排ポート寄りの一端部を
    小径シリンダ部とし、他端部を大径シリンダ部としたシ
    リンダ孔と、このシリンダ孔と上記入口側給排ポートと
    の間部分に、この入口側給排ポートに対向した状態で設
    けられ、直径方向内側に開口を有する弁座と、この弁座
    に対し遠近動自在に設けられた弁体と、この弁体を上記
    弁座に向け弾性的に押圧する第一のばねと、上記シリン
    ダケースの側面に設けられ、上記シリンダ孔の一端部で
    上記弁体寄り部分と上記ベローズ内とを、上記排気弁が
    圧縮空気の非排出状態にある場合に、この排気弁の内側
    に設けられる空気流路を介して通じさせる出口側給排ポ
    ートと、この出口側給排ポートと上記入口側給排ポート
    との間に設けられた絞り流路と、中空管状で、一端部を
    上記弁座の内側に緩く挿入自在な突き当て部とし、中間
    部を上記シリンダ孔の小径シリンダ部内に気密に、且つ
    軸方向に亙る変位自在に嵌装される小径ピストン部と
    し、他端部を上記シリンダ孔の大径シリンダ部に気密
    に、且つ軸方向に亙る変位自在に嵌装される大径ピスト
    ン部としたピストンと、このピストンを他端側に向け弾
    性的に押圧する第二のばねと、上記突き当て部の側面
    に、この突き当て部の内外両周側同士を連通する状態で
    形成された通孔と、上記シリンダ孔の中間部で、上記大
    径シリンダ部の内周面と小径ピストン部の外周面との間
    の空間に対向する部分に設けられ、この空間内に上記ベ
    ローズ内の圧力を導入する圧力導入ポートとを備えた流
    量調整弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100471810B1 (ko) * 2001-12-14 2005-03-08 현대자동차주식회사 자동차의 가변형 레벨링 밸브 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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