JPH0654257A - ディジタル・サブトラクション・アンジアグラフィ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】画像のコントラスト調整を任意に設定して診断
能の向上を図ることにある。 【構成】演算器７で処理された画像は階調処理装置９へ
入力され、ウインドウ・レベルの設定及びガンマ補正曲
線の選択を行って画像調整をする。このとき、ガンマ補
正曲線はガンマテーブルの中から一つを選択するが、こ
の中に該当するものがないときにはガンマテーブル作成
部１８により任意のガンマ補正曲線を作成し、この作成
したガンマ補正曲線を選択して使用する。 【効果】ガンマテーブル作成部１８で任意のガンマ補正
曲線を設定できるため、適正なコントラスト及び濃度の
画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は血管造影検査等に用いる
ディジタル・サブトラクション・アンジオグラフィ装置
（以下、ＤＳＡ装置という）に係り、特に画像のコント
ラスト、濃度の調整に好適な技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＤＳＡ装置は、被検体からの透過Ｘ線を
Ｉ．Ｉ．により光学像に変換し、この光学像をテレビカ
メラに入力してビデオ信号に変換する。このビデオ信号
はＡ／Ｄ変換器に入力されディジタル化され画像として
メモリ内に保管される。また、被検体の血管に造影剤を
注入して前述と同様に透視をして、造影剤の入った画像
をメモリに保管する。そして、この造影剤の映った画像
と映らない画像とを演算器で引き算し、この演算結果を
階調処理装置へ出力する。階調処理装置ではウインドウ
・レベルを設定しさらにガンマ補正を行うためのガンマ
補正曲線をガンマテーブルから選択して画像のコントラ
ストを調整していた。階調処理装置で調整された画像は
Ｄ／Ａ変換器に入力しビデオ信号に変換され表示装置で
表示される。また、前記ガンマテーブルは明るい部分の
強調、暗い部分の強調などの目的に応じたガンマ補正曲
線が複数用意されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来装置では、階
調処理装置に入力した画像をウインドウ・レベルの設定
及びガンマ補正を行うことにより画像調整を行ってい
る。そして、ガンマ補正は予め決められたガンマ補正曲
線の中から選択して行っていた。そのため、画像調整の
範囲が限られてしまい、コントラストの微妙な表現がで
きなかった。

【０００４】そこで本発明の目的は、画像のコントラス
ト調整を任意に設定して診断能の向上を図ることにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、被検体にＸ線を照射するＸ線管球と、このＸ線管球
と対向配置され被検体の透過Ｘ線を光学像に変換する検
出器と、この出力光学像を撮影するテレビカメラと、こ
のテレビカメラからの出力信号をディジタル化するＡ／
Ｄ変換器と、このＡ／Ｄ変換器からのデータを一連の画
像として記憶する記憶装置と、この記憶装置内の画像間
で加減算を行う演算器と、この演算器からの出力画像の
コントラストや濃度を調整する階調処理装置と、この階
調処理装置の出力画像をビデオ信号にアナログ化するＤ
／Ａ変換器と、このＤ／Ａ変換器からの画像データを表
示する表示装置と、上記各構成要素を制御する制御部と
を有するＤＳＡ装置において、上記階調処理装置内のガ
ンマテーブルに任意のガンマ補正曲線を設定するガンマ
テーブル作成部を備えたものである。

【０００６】

【作用】演算器で処理された画像は階調処理装置へ入力
され、ウインドウ・レベルの設定及びガンマ補正曲線の
選択を行って画像調整をする。このとき、ガンマ補正曲
線はガンマテーブルの中から一つを選択するが、この中
に該当するものがないときにはガンマテーブル作成部に
より任意のガンマ補正曲線を作成し、この作成したガン
マ補正曲線を選択して使用する。これにより、画像のコ
ントラストや濃度の調整が任意にさらに微妙に行うこと
ができ診断能が向上する。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１及び図２によ
り説明する。図１は本発明の構成を示すブロック図、図
２は本発明のガンマテーブル作成部の説明図である。１
はＸ線管球、２は被検体１７のＸ線像を光学像に変換す
るＩ．Ｉ．、３はＩ．Ｉ．２の光学像をテレビカメラ４
へ導くディストリビュータ、４はＩ．Ｉ．２の光学像を
ビデオ信号に変換するテレビカメラ、５はテレビカメラ
４のビデオ信号をディジタル変換するＡ／Ｄ変換器、６
はディジタルの映像信号を画像として保管する一時記憶
装置、７は一時記憶装置６内の画像間で加減算を行う演
算器、８は演算された画像の画像処理を行って表示する
画像表示装置で画像のコントラストや濃度を調整する階
調処理装置９とこの階調処理装置９の出力信号をビデオ
信号に変換するＤ／Ａ変換器１０とこのビデオ信号を表
示する表示装置１１よりなる。

【０００８】１２はＸ線制御装置１４、テレビカメラ
４、一時記憶装置６、演算器７、階調処理装置９及びガ
ンマテーブル作成部１８を制御する制御装置、１３は制
御装置１２を操作する操作卓、１４はＸ線の発生を制御
するＸ線制御装置、１５はＸ線管球１に印加する高電圧
を発生するＸ線発生用高電圧装置、１６は天板、１７は
被検体、１８は任意のガンマ補正曲線を設定するガンマ
テーブル作成部である。

【０００９】次に本実施例の動作を説明する。操作卓１
３よりＸ線撮影条件を入力しＸ線照射スイッチを押す
と、制御装置１２より制御信号Ｓ１がＸ線制御装置１４
へ送信されＸ線管球１へ設定した管電圧や管電流等を印
加するようＸ線発生用高電圧装置１５を制御する。高電
圧装置１５により高電圧がＸ線管球１へ印加されると、
Ｘ線が照射され被検体１７を透過してＩ．Ｉ．２に入力
し光学像に変換される。この光学像は、ディストリビュ
ータ３により案内されて制御装置１２からの制御信号Ｓ
２により制御されたテレビカメラ４に入力しビデオ信号
をＡ／Ｄ変換器５に入力する。

【００１０】Ａ／Ｄ変換器５でビデオ信号をディジタル
映像信号に変換し、制御装置１２の制御信号Ｓ３により
指定された一時記憶装置６の保管場所に保管する。ま
た、被検体１７に造影剤を注入して前述と同様にＩ．
Ｉ．２で光学像を検出してテレビカメラ４でビデオ信号
にしＡ／Ｄ変換器５でディジタル映像信号に変換して一
時記憶装置６に保管する。そして、制御装置１２の制御
信号Ｓ４により一時記憶装置６内の画像を選択し演算器
７で引き算をする。引き算された画像は階調処理装置９
に入力され、制御装置１２の制御信号Ｓ５によりウイン
ドウ・レベルを設定し、またガンマテーブルよりガンマ
補正曲線を選択して画像のコントラストや濃度を調整す
る。

【００１１】このとき、画像に対応するガンマ補正曲線
がない場合にはガンマテーブル作成部１８により例えば
操作卓１３のトラックボールでグラフを描きこのグラフ
をスムージング処理することで任意のガンマ補正曲線を
設定して、この設定したガンマ補正曲線を階調処理装置
９のガンマテールへ入力し選択することで希望のコント
ラストや濃度に調整する。そして、階調処理装置９で処
理された映像信号をＤ／Ａ変換器１０に入力しビデオ信
号に変換しＣＲＴ等で構成される表示装置１１に表示す
る。

【００１２】これにより、ガンマテーブル作成部１８で
任意のガンマ補正曲線を設定できるため、適正なコント
ラスト及び濃度の画像を得ることができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば、ガンマテーブル作成部
によりガンマ補正曲線を自由に設定できるため、予め決
められたガンマ補正曲線を用いた場合では識別が困難で
あった部分等を識別可能にすることができ、また識別不
要部分を同じコントラスト等にすることにより診断能率
が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成を示すブロック図

【図２】本発明のガンマテーブル作成部の説明図

【符号の説明】

１ Ｘ線管球 ２ Ｉ．Ｉ． ３ ディストリビュータ ４ テレビカメラ ５ Ａ／Ｄ変換器 ６ 一時記憶装置 ７ 演算器 ９ 階調処理装置 １０ Ｄ／Ａ変換器 １１ 表示装置 １２ 制御装置 １３ 操作卓 １８ ガンマテーブル作成部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被検体にＸ線を照射するＸ線管球と、この
   Ｘ線管球と対向配置され被検体の透過Ｘ線を光学像に変
   換する検出器と、この出力光学像を撮影するテレビカメ
   ラと、このテレビカメラからの出力信号をディジタル化
   するＡ／Ｄ変換器と、このＡ／Ｄ変換器からのデータを
   一連の画像として記憶する記憶装置と、この記憶装置内
   の画像間で加減算を行う演算器と、この演算器からの出
   力画像のコントラストや濃度を調整する階調処理装置
   と、この階調処理装置の出力画像をビデオ信号にアナロ
   グ化するＤ／Ａ変換器と、このＤ／Ａ変換器からの画像
   データを表示する表示装置と、上記各構成要素を制御す
   る制御部とを有するディジタル・サブトラクション・ア
   ンジオグラフィ装置において、上記階調処理装置内のガ
   ンマテーブルに任意のガンマ補正曲線を設定するガンマ
   テーブル作成部を備えたことを特徴とするディジタル・
   サブトラクション・アンジオグラフィ装置。