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JPH0635474B2 - ビタミンd関連化合物 - Google Patents

ビタミンd関連化合物

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Publication number
JPH0635474B2
JPH0635474B2 JP4086421A JP8642192A JPH0635474B2 JP H0635474 B2 JPH0635474 B2 JP H0635474B2 JP 4086421 A JP4086421 A JP 4086421A JP 8642192 A JP8642192 A JP 8642192A JP H0635474 B2 JPH0635474 B2 JP H0635474B2
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JP
Japan
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cells
vitamin
compound
differentiation
activity
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Application number
JP4086421A
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English (en)
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JPH05132499A (ja
Inventor
エフ. デルーカ ヘクター
信夫 池川
洋子 田中
ケー. シュノーズ ハインリッヒ
オストレム ボーラ.
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wisconsin Alumni Research Foundation
Original Assignee
Wisconsin Alumni Research Foundation
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Publication date
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Application filed by Wisconsin Alumni Research Foundation filed Critical Wisconsin Alumni Research Foundation
Publication of JPH05132499A publication Critical patent/JPH05132499A/ja
Publication of JPH0635474B2 publication Critical patent/JPH0635474B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J9/00Normal steroids containing carbon, hydrogen, halogen or oxygen substituted in position 17 beta by a chain of more than two carbon atoms, e.g. cholane, cholestane, coprostane
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C401/00Irradiation products of cholesterol or its derivatives; Vitamin D derivatives, 9,10-seco cyclopenta[a]phenanthrene or analogues obtained by chemical preparation without irradiation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/12Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis
    • A61P3/14Drugs for disorders of the metabolism for electrolyte homeostasis for calcium homeostasis
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビタミンD誘導体
に関する。より詳しくは、本発明は26−ホモビタミン
類に関する。さらにより詳しくは、本発明はヒドロキシ
ル化された26−ホモビタミン類を製造する方法におい
て使用する合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビタミ
ンDは動物及び人間のカルシウムとリンの代謝を調整す
るものであることが知られており、現在ではビタミンD
の生物学的効力はそれの生体内でのヒドロキシル化され
た誘導体への代謝転化に依存することが確認されてい
る。すなわち、ビタミンD3 は肝臓において、25−ヒ
ドロキシビタミンD3 に生体内ヒドロキシル化され、次
に腎臓において1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
に変えられる。現在ビタミンDの循環ホルモン形である
と認められているのは後者の化合物である。
【0003】これらの形のビタミンDは内臓におけるカ
ルシウムとリンの輸送及び骨の流通(mobilization)と
ミネラル化を促進するという生物学的活性のために、種
々の骨の疾患の治療用として著しく適した重要な製薬製
品となっている。
【0004】ビタミンD誘導体、それらの製造方法及び
その用途については特許及び他の文献において多くの引
例により議論されている。例えば、米国特許第3,56
5,924号では25−ヒドロキシコレカルシフェロー
ルを、米国特許第3,697,559号では1,25−
ジヒドロキシコレカルシフェロールを、米国特許第3,
741,996号では1α−ヒドロキシコレカルシフェ
ロールを、米国特許第3,786,062号では22−
デヒドロ−25−ヒドロキシコレカルシフェロールを、
米国特許第3,880,894号では1,25−ジヒド
ロキシエルゴカルシフェロールを、米国特許第4,20
1,881号では24,24−ジフルオロ−1α,25
−ジヒドロキシコレカルシフェロールを、米国特許第
4,196,133号では24,24−ジフルオロ−1
α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロールをそれぞ
れとりあげている。
【0005】
【課題を解決するための手段】すぐれたビタミンD様の
活性を示し、そのためビタミンD3 ならびにその種々の
誘導体の代替品として容易に既知の用途、例えば上皮小
体機能減退症、骨異栄養症、骨軟化症及び骨粗しょう症
などカルシウム及びリンの不均衡を表わす種々の病状の
治療用に使用することが可能な新しいビタミンD3 誘導
体及びそれを製造する方法において使用する合成中間体
が見いだされた。
【0006】この化合物より合成されるビタミンD3
導体は26−ホモビタミン類であり、特に1α−25−
ジヒドロキシ−22E−デヒドロ−26−ホモビタミン
3及び1α,25−ジヒドロキシ−26−ホモビタミ
ンD3 である。本発明の化合物は都合よく次式により表
わすことができる。
【0007】すなわち、本発明は一般式
【0008】
【化2】 (式中、R12 及びR3 はそれぞれ水素原子、炭素原
子数が1から約4のアシル基及びベンゾイル基からなる
群から選ばれ、R4 及びR5 はそれぞれ水素原子を表わ
すかまたは共に結合して炭素と炭素の二重結合を形成す
る。)を有する化合物を合成する方法において使用する
一般式
【0009】
【化3】 (式中R1 、R2 及びR3 は水素原子、炭素原子数1か
ら約4のアシル基及びベンゾイル基からなる群から選ば
れる、R4 及びR5 は水素原子を表わすか互いに結合し
て炭素原子と炭素原子の二重結合を形成する。)を有す
る化合物を提供するものである。
【0010】本発明の方法の実施態様は下記の工程式
【0011】
【化4】 で示される。工程図及びその詳細な説明においては、同
じ番号で同じ化合物を識別する。
【0012】これを説明すると1α,3β−ジメトキシ
メトキシ−23,24−ジノルコル−5−エン−22−
アールをビニルマグネシウムブロミドと反応させてアリ
ルアルコール(1)にした。このアルコールをトリメチ
ルオルソ−n−ブチレート及び触媒量のプロピオン酸と
の反応によってクライゼン(Clainsen)転位させて好収率
(97%)でエステル()を得た。化合物()をn
−ブチルリチウムとTHFを用いる処理によりエノラー
ト形に変え、次いで酸素処理した後、トリエチル亜リン
酸エステルを用いる還元により分子内のC−25位置に
ヒドロキシル基を導入した。次に、この27−エステル
)を順次対応のジオールを得るための水素化アルミ
ニウムリチウムを用いる処理、メシレートにするための
メタンスルホニルクロリドとピリジンを用いる処理及び
水素化アルミニウムリチウムを用いる処理に付してアル
コール()に変えた。
【0013】酸を用いる処理によるMOM基の除去で
(22E、25ξ)−1α−,3β,25−トリヒドロ
キシ−26−ホモ−コレスター5,22−ジエン(
を得て、そのアセチル化によりジアセテート()を得
た。()のN−ブロモスクシンイミド、次いでテトラ
−n−ブチルアンモニウムフルオリドを用いるアリルブ
ロム化により5,7,22−トリエン()を得て、こ
れを照射および加熱異性化処理して(22E)−デヒド
ロキシ−ホモビタミンD3)を得た。
【0014】(25ξ)−1α,25−ジヒドロキシ−
26−ホモビタミンD311)は5,22−ジエン
)を選択的水素化によって5−エン()とし、こ
れを5,7−ジエン(10)に変え、次いで上述のよう
に26−ホモビタミン(11)にすることにより得た。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。以下に述べる本発明の方法の詳細な説明は前記
の工程式と組合わせて考察されたい。本発明の化合物は
化合物No.(10)として示される。この工程の詳細
な説明において融点は熱−ステージ顕微鏡を用いて測定
し、未補正のままで示した。 1H−NMRスペクトルは
特にことわらない限り日立R−24A(60MHz )に
より内部規準としてMe4 Siを用いCDCl3中で求
めた。質量スペクトルは島津OP−1000質量分光計
により70eVで求めた。UVスペクトルは島津UV−
200ダブルビーム分光光度計によりエタノール溶液中
で求めた。カラムクロマトグラフィーはシリカゲル
(E. メルク社、キーゼルゲル60,70−230メッ
シュ)を用いて行った。分取薄層クロマトグラフィーは
シリカゲル(E. メルク社、キーゼルゲル60F254
厚さ0.25mm)をプレコートしたプレート上で行っ
た。常法による仕上げとは水を用いる希釈、カッコ内で
示した有機溶媒を用いる抽出、中性になるまでの抽出物
の洗浄、無水硫酸マグネシウムを用いる乾燥、ろ過及び
減圧下での溶媒の除去を指す。略語として、THP−テ
トラヒドロピラニル、THF−テトラヒドロフラン、エ
ーテル−ジメチルエーテル、MeOH−メタノール、M
OM−メトキシメチル、LDA−リチウムジイソブロピ
ルアミドを用いた。温度は℃である。
【0016】参考例1(22E,25)−1α,3β−ジメトキシメチルオキ
シ−26−ホモコレスター5,22−ジエン−27−オ
イック酸メチルエステル) トルエン(6ml)中のアリル型アルコール()(3
90mg、0.844ミリモル)、トリメチルオルソ−
n−ブチレート(0.7ml)及びプロピオン酸(3
滴)をアルゴン雰囲気中で2時間還流処理した。溶媒の
減圧下での除去により得た粗生成物をシリカゲル(20
g)のカラムにかけ、ヘキサン−酢酸エチル(5:1)
を用いる溶離によりエステル()(446mg、97
%)を油状物として得た。1H-NMR σ:0.68(3H, s, 18-H
3), 0.88 (3H, t, J=7Hz, -CH2CH 3), 0.98(3H, d, J=6H
z, 21-H3)β.03 (3H, s, 19-H3), 3.38(3H,s, -OCH3),
3.43(3H, s, -OCH3), 3.68 (3H, s, -CO2CH3), 3.76(1
H, m, 1 β-H), 4.68(2H, s, 3β-O-CH2-O-), 4.69(2
H, ABq, J=7Hz, △AB=11Hz, 1α-O-CH2-O), 5.27(2H,
m, 22-H 及び23-H), 及び5.56(1H, m, 6-H).
【0017】参考例2(22E,25ξ)−1α,3β−ジメトキシメチルオ
キシ−25−ヒドロキシ−26−ホモコレスタ−5,2
2−ジエン−27−オイック酸メチルエステル) LDAの溶液(ジイソプロピルアミンを用いて調製、
0.13ml、0.929ミリモル)、1.56モルの
n−ブチルリチウム(0.59ml)及びTHF(2m
l)へTHF(5ml)に溶解したエステル()(4
37mg、0.800ミリモル)を添加し、その混合物
をアルゴン雰囲気下、−78℃で30分間撹拌した。こ
の溶液中へ酸素を気泡で吹きこみ、次いでトリエチレン
亜リン酸エステル(0.14ml、0.817ミリモ
ル)を添加した。常法による仕上げ(抽出はエーテル)
により得た粗生成物をシリカゲル(25g)のカラムに
かけた。ヘキサン−酢酸エチル(5:1)を用いる溶離
によりヒドロキシエステル()(303mg、67
%)を油状物として得た。1H-NMR σ:0.68(3H, s, 18-H
3), 0.85(3H, t, J=7Hz, -CH2CH 3), 0.98(3H, d,J=6Hz,
21-H3), 1.02(3H, s, 19-H3), 3.08(1H, bs, W1/2=3H
z, -OH), 3.38(3H, s, -OCH3), 3.42(3H, s, -OCH3),
3.76(3H, s, -CO2CH3), 4.68 (2H, s, 3 β-O-CH2-O-),
4.68(2H, ABq, J=7Hz, △AB=11 Hz, 1 α-O-CH2-O-),
5.32(2H, m, 22-H 及び 23-H), 5.55(1H, m, 6-H).
【0018】参考例3(22E,25ξ)−1α,3β−ジメトキシメチルオ
キシ−25−ヒドロキシ−26−ホモコレスター5,2
2−ジエン) ヒドロキシエステル()(294mg、0.539ミ
リモル)のTHF(5ml)溶液中へ水素化リチウムア
ルミニウム(20mg、0.526ミリモル)を添加
し、混合物を室温で30分間撹拌した。常法による仕上
げ(抽出はエーテル)により粗ジオールを得た。これを
メタンスルホニルクロリド(0.04ml、0.517
ミリモル)およびピリジン(15ml)を用い室温で3
0分間処理した。常法による仕上げ(抽出はエーテル)
により粗メシラートを得た。粗メシラートのTHF(5
ml)溶液へ水素化アルミニウムリチウム(20mg、
0.526ミリモル)を添加し、混合物を30分間還流
処理した。常法による仕上げ(抽出はエーテル)により
得た粗生成物をシリカゲル(20g)カラムにかけた。
ヘキサン−酢酸エチル(5:1)を用いる溶離によりア
ルコール()(190mg、70%)を油状物として
得た。1H-NMR σ:0.71(3H, s, 18-H3), 0.90(3H, t, J=
7Hz, -CH2CH 3), 1.03(3H, d, J=6Hz, 21-H3), 1.03(3H,
s, 19-H3), 1.12(3H, s, 27-H3), 3.36(3H, s, -OC
H3), 3.40(3H, s, -OCH3), 3.74(1H, m, 1β-H), 4.66
(2H, s, 3β-O-CH2-O-), 4.67(2H, ABq, J=7Hz, △AB=1
1 Hz, 1α-O-CH2-O-), 5.35(2H, m, 2-H 及び 23-H)
及び 5.54 (1H, m, 6-H).
【0019】参考例4(22E,25ξ)−1α,3β,25−トリヒドロキ
シ−26−ホモコレスター5,22−ジエン) ジメトキシメチルエステル()(181mg、0.3
49ミリモル)のTHF(5ml)溶液を6N−HCl
(1ml)を用い50℃で1.5時間処理した。常法に
よる仕上げ(抽出は酢酸エチル)により得た粗生成物を
シリカゲル(15g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢
酸エチル(1:2)を用いる溶離によりトリオール
(5)(147g、98%)を得た。融点85〜87℃
(ヘキサン−ジクロロメタン)。1H-NMR σ:0.69(3H,
s, 18-H3), 0.89(3H, t, J=7Hz, -CH2CH 3), 1.02(3H,
s, 19-H3), 1.13(3H, s, 27-H3), 3.85(1H, m, 1 β-
H), 3.98(1H, m, 3α-H), 5.40(2H, m, 22-H 及び23-
H),及び 5.60(1H, m, 6-H).
【0020】参考例5(22E,25ξ)−1α,3β−ジアセトキシ−25
−ヒドロキシ−26−ホモコレスター5,22−ジエン
) トリオール()(100mg、0.233ミリモル)
のピリジン(1ml)溶液を無水酢酸(1ml)を用い
て室温で15時間処理した。常法による仕上げ(抽出は
酢酸エチル)により得た粗生成物をシリカゲル(10
g)のカラムにかけた。ヘキサン−酢酸エチル(5:
1)を用いる溶離によりジアセテート()(101m
g、85%)を無定形固体として得た。1H-NMRσ:0.68
(3H, s, 18-H3), 0.88(3H, t, J=7Hz, -CH2CH 3), 0.98
(3H, d,J=6Hz, 21-H3), 1.08(3H, s,19-H3), 1.12(3H,
s, 27-H3), 2.03(3H, s, アセチル ), 2.06(3H, s, アセチル ),
4.98(1H, m, 3β-H), 5.06 (1H,m, 1β-H), 5.37(2H,
m, 22-H 及び 23-H)及び 5.53(1H, m, 6-H).
【0021】参考例6(22E,25)−1α,3β−25−トリヒドロキシ
−26−ホモコレスター5,7,22−トリエン) 5,22−ジエン()(38mg、0.0739ミリ
モル)とN−ブロモスクシンイミド(19mg、0.1
07ミリモル)の四塩化炭素(3ml)溶液をアルゴン
雰囲気下で20分間還流処理した。0℃に冷却した後、
得られた沈殿物をろ別した。ろ液を40℃以下で濃縮
し、残留物を得た。この残留物のTHF(5ml)溶液
を触媒量のテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミドを
用いて室温で50分間処理した。次に、混合物をテトラ
−n−ブチルアンモニウムフルオライドのTHF(0.
3ml、0.3ミリモル)溶液を用いて室温で30分間
処理した。常法による仕上げ(抽出は酢酸エチル)によ
り粗トリエンを得た。このトリエンのTHF(5ml)
溶液を5%KOH−MeOH(4ml)を用いて室温で
14時間処理した。常法による仕上げ(抽出は酢酸エチ
ル)により得た粗生成物を分取薄層クロマトグラフィー
(ベンゼン−酢酸エチル、1:1.6回展開)にかけ
た。Rf値0.45のバンド部分をかきとり酢酸エチル
を用い溶離した。溶媒除去により、5,7,22−トリ
エン()(8.7mg、40%)を得た。UVλmax
EtOH :293, 282, 271nm 。
【0022】参考例7(22E、25ξ)−1α,25−ジヒドロキシ−22
−デヒドロ−26−ホモビタミンD 3) トリエン()(4.4mg、0.0103ミリモル)
のベンゼン(90ml)、エタノール(40ml)溶液
をアルゴン雰囲気下、0℃においてビコール(Vycor)フ
ィルターを通して中圧水銀ランプを照射した。反応生成
物をアルゴン雰囲気下で1時間還流処理した。減圧下で
の溶媒除去により得た粗生成物を分取薄層クロマトグラ
フィー(ベンゼン−酢酸エチル、1:1.6回展開)に
かけた。Rf値0.49のバンド部分をかきとり、酢酸
エチルを用いて溶離した。溶媒除去によりビタミンD3
類似体()(0.91mg、21%)を得た。UVλ
max EtOH :265 nm, λmax EtOH :282 nm, MS m/z:428(M
+), 410, 392, 374, 338, 320, 287, 269, 251, 141, 1
34, 123, 73. 1H-NMR(400 MHz) σ: 0.56(3H, s, 18-
H3), 0.91(3H, t, J=7.6Hz, -CH2CH 3), 1.04(3H, d, J=
6.8Hz, 21-H3), 1.13(3H, s, 27-H3), 4.23(1H, m, W
1/2=18.4Hz, 3α-H), 4.43(1H, m, W1/2=16.9Hz, 1β-
H), 5.00(1H, bs, W1/2=3.2Hz, 19-H), 5.32(1H, bs,W
1/2=3.2Hz, 19-H),5.37(2H, m, 22-H 及び23-H), 6.02
(1H, J-11.5Hz, 7-H),及び6.38(1H, d, J=11.5Hz, 6-
H).
【0023】参考例8(25ξ)−1α,3β−ジアセトキシ−25−ヒドロ
キシ−26−ホモコレタ−5−エン) 5,22−ジエン()(35mg,0.0681ミリ
モル)と10%Pd−C(4mg)の酢酸エチル(4m
l)中混合物を水素雰囲気下、室温において3時間撹拌
した。Pd触媒をろ別し、ろ液を残留物が得られるまで
濃縮し、残留物を分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサ
ン−酢酸エチル、2:1.1回展開)にかけた。Rf値
0.46のバンド部分をかきとった。酢酸エチルを用い
る溶離により5−エン(9)(30mg、85%)を無
定形固体として得た。1H-NMR σ:0.66(3H, s, 18-H3),
0.88(3H, t, J=7Hz, -CH2CH 3), 1.08(3H, s, 19-H3),
1.12(3H, s, 27-H3), 2.02(3H, s, アセチル), 2.04(3H, s,
アセチル), 4.97(1H, m, 3 α-H), 5.04(1H, m, 1β-H),
及び 5.51(1H, m, 6-H).
【0024】実施例1(25ξ)−1α,3β,25−トリヒドロキシ−26
−ホモコレスター5,7−ジエン10) 5−エン(22mg、0.0426ミリモル)を(
に記載したとの同様にして5,7−ジエン(10
(6.7mg、37%)に転化させた。UVmax EtOH
93、282、271nm。
【0025】参考例9(25ξ)−1α,25−ジヒドロキシ−26−ホモビ
タミンD3 11) ジエン(10)(4.8mg、0.0112ミリモル)
を()に記載したのと同様にしてビタミンD3 類似体
11)(1.3mg、27%)に転化させた。UVλ
max EtOH :265nm、λmax EtOH 228nm 、MSm/z:430(M+)
、412 、394 、379 、376 、287 、269 、251 、152
、134 、116 、73、55。所望により、本発明の化合物
より合成されるホモビタミン誘導体は当業者周知の適切
な溶媒、例えばヘキサン、エーテル、アルコールまたは
それらの混合物を用いる結晶化により結晶形として容易
に得ることができる。
【0026】生物学的活性 1α,25−(OH)2 −26−ホモD3 化合物の骨の
カルシウム流通活性 乳ばなれした雄のラットをホルツマン社(ウイスコンシ
ン州マディソン)から購入し、これらにスダら(ジャー
ナル・オブ・ニュートリション100、1049、19
70)の記載と同じ低カルシウム、ビタミンD欠乏食餌
及び水を無制限に3週間与えた。次に、これらのラット
を各6匹からなる4群に分け、それぞれに0.05ml
の95%エタノールに溶解した1α,25−(OH)2
−26−ホモ−D3 、1α,25−(OH)2−(22
E)Δ22−26−ホモ−D3 または1α,25−(O
H)23 を犠牲にする7時間前に頸静脈注射により与え
た。コントロールのラットに0.05mlの95%エタ
ノールビヒクルを犠牲にする7時間前同様にして与え
た。これらのラットは斬首により殺害し、血液を集めて
遠心分離により血清を得た。血清中のカルシウム濃度を
原子吸光分光光度計(パ−キン・エルマー社、214
型)により0.1%の塩化ランタン存在下で測定した。
結果を下表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】上記のデーターから、ビタミンD欠乏動物
のビタミンD応答系において本発明の化合物より合成さ
れる化合物はビタミンの循環ホルモン形である1α,2
5−ヒドロキシビタミンD3 と同じ活性を示したと結論
することができる。この化合物はそのカルセミック活性
(Calcemicactivity)(血中カルシウム流通活性)発揮
を目的として無菌非経口溶液の形にして注射または静脈
注射により、経口薬の形にして消化器管に、さらに坐薬
または経皮薬として容易に投与することができる。投与
量としてはビタミンD様の活性の生理学的カルシウム平
衡応答特性を得るには1日あたり0.1μgから約2.
5μgが有効であり、維持量としては0.1μg〜約
0.5μgが適している。
【0029】最近、1α,25−ジヒドロキシ−ビタミ
ンD3 (1α,25−(OH)23 )及びその構造類
似体である1α−ヒドロキシビタミンD3 (1α−OH
−D3 )が上記のよく知られたカルセミック活性に加え
て強力な抗ガン活性を示すことが発見された。特に、上
記の化合物は培養液中の白血病細胞のような悪性人体細
胞の非悪性大食細胞への分化を誘発するのに有効である
こと及びこれら化合物の投与により白血病マウスの寿命
が(コントロールに比較して)延び、かつ人間の白血病
患者の状態が顕著に改善されたことが示されて生体外の
細胞への抗ガン活性を生体内における有益な効果と関係
ずけ得ることが明らかにされた。これらの観察に基いて
1α−ヒドロキシル化ビタミンD化合物を白血病の治療
薬とすることが提示されている(スダら米国特許第4,
391,802号)。
【0030】しかし、スダら(同上特許)によって試験
されたこれら既知の1α−ヒドロキシビタミンD化合
物、すなわち1α−ヒドロキシビタミンD3(1α−O
H−D3 )および1α,25−ジヒドロキシビタミンD
3 (1α,25−(OH)23 )は白血病細胞の分化
を誘発するのに実に高度に有効であるけれども、これら
を抗白血病薬剤として使用するのに重大な欠点となるの
はその固有の従って不可避の性質である高度のカルセミ
ック活性である。すなわち、現在までに知られている最
も強力なビタミン誘導体抗白血病剤である1α,25−
(OH)23はまた最も強力なカルセミック剤であ
り、かつ1α−OH−D3 の抗白血病活性は同様にその
高カルセミック活性に相関している。これらの化合物を
抗白血病剤として有効な投薬水準(例えば、スダらの特
許の例において特定されている1μg/日)で投与する
ことは必然的に高度の大いに過剰のカルシウム水準をま
ねき、それに伴って重大な医薬併発症が特に既に衰弱病
にかかった患者に生じるであろう。既知の1α−ヒドロ
キシビタミンD化合物はカルシウム水準を上げるのに高
度の潜在的能力をもっているので、その抗白血病剤とし
ての使用は阻止すべきである。
【0031】悪性の病状の処置として好ましい方法はカ
ルセミック活性度に対する抗白血病活性度の比率の高い
ことを特徴とする化合物、すなわち血清カルシウム水準
を高める能力に比べて白血病細胞の分化を誘発させる能
力が高い化合物を投与することであることは明らかであ
る。
【0032】本発明に係る化合物もまた悪性細胞の非悪
性細胞への分化を誘発する点、すなわち、白血病細胞の
分化として測定される抗新生細胞活性の点において好ま
しく活性であるが、カルシウム流通効果においては1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3 ほど活性ではな
い。本発明に係る新規な側鎖ホモビタミンDは、その独
特かつ予期されなかった特性の組合せの故に白血病及び
他の新生細胞病の治療用としてすぐれた好ましい薬剤と
なるものである。
【0033】培養液中で成育した人間の前骨髄白血病細
胞(HL−60細胞)に投与すると本発明に係る側鎖ホ
モビタミンDはこれら細胞の大食細胞(単球細胞)への
分化を誘発する。分化活性を測定する数種の標準効力検
定においてこれらの化合物は現在までに知られている最
も活性なビタミンD誘導体である1α,25−(OH)
23 よりも効果的であることが示された。これらの検
定は下記のようにして行った。
【0034】ホモビタミンDの分化活性効力検定 人間の前骨髄白血病細胞線(HL−60)を10%(容
量比)熱不活性化子牛胎児血清、100μg/mlペニ
シリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび
0.25μg/mlファンジゾーンを追加したRPMI
1640培地(ギブコ社、ニューヨーク州グランドアイ
ランド)からなる懸濁培養液中に保持した。細胞は5%
CO2 を有する加湿気中で培養した。細胞の生育性(Via
bility)はは標準検定法、すなわちトリパンブルー染色
排除により検定した。形態学的な評価はライト(Wright)
着色スライドプレパラート上で行った。
【0035】細胞の種つけは組織培養血中の培地10m
lに1.5〜2×105 細胞数/mlになるように行っ
た。20時間後、2枚ずつの皿を下記の表に示す種々の
濃度の各試験化合物を用いて処理した。化合物は100
%エタノールの溶液として添加したが、各培養皿の全エ
タノール濃度が0.2%以上にならないようにした。コ
ントロールの培養には同じ濃度のエタノール処理を行っ
た。試験化合物を用いる培養4日(96時間)後に、細
胞をそれぞれの培養皿から取り出し、細胞数および生育
性を測定した。試験したビタミンD誘導体により誘発さ
れた分化の程度は単核細胞のファンコナル(Funchonal)
及び酵素マーカー特性を示す細胞の%で示した。検定に
用いた2種のマーカーはa)細胞の死亡酵母を食菌する
能力及びb)ホルボールエステルにより刺激された時の
細胞のスーパーオキシドを作る(ニトロテトラゾリウム
ブルーを還元する)能力であった。
【0036】a)分化活性の食菌性効力検定:取り出し
た細胞はプレパラート中に2×106細胞数/mlの細
胞を含むように20%のAB血清と20%の子牛胎児血
清を含有するRPMI培地中に再懸濁させた。次に、こ
の懸濁液0.5ml(細胞数106 )にトリパンブルー
で着色した加熱殺菌、サッカロミケス.セレビシア菌
(ビール酵母菌)細胞の懸濁液(リン酸塩緩衡塩水中)
0.5ml(細胞数1×108 )を添加した。この混合
液を37℃で1時間培養後食細胞の数を(細胞内で明ら
かなトリパンブルーで染色された酵母により)数え、こ
れを可視全細胞に対する%で表わした。この「食細胞
%」が試験化合物により誘発された分化を%で示すもの
である。結果は表2にまとめて示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2の結果はホモ化合物が1,25−(O
H)23 よりも有意に強力であることを示す。すべて
の濃度において、ホモ化合物は現在までに知られている
最も活性の大きい化合物である1α,25−(OH)2
3 よりも大きい白血病細胞の分化率を達成している。
例えば、10-8モル濃度においてホモ化合物の分化率は
70%に達しているのに対し、同濃度の1,25−(O
H)23 は分化された細胞が約47%でしかない。5
0%の分化率に達するのにホモ化合物は1×10-9モル
の濃度を要するが、1α,25−(OH)23 は約1
×10-8モルの濃度を要する。すなわち、分化能力は約
10倍である。
【0039】b)分化活性のNBT−還元効力検定:こ
の検定は単球細胞様の白血病細胞が有するホルボールエ
ステルにより刺激された時のニトロブルーテトラゾリウ
ム(NBT)試薬を黒青色の沈殿物(フォルマザン)に
還元する能力に依存するものである。検定はエンら(ジ
ャーナル.オブ.ザ.セルラー.フィジオロジー11
8、277(1984))により示された一般的な方法
によって行った。細胞は上記のように取り出し、RPM
I培地中に懸濁させ、この懸濁液(約1.4×106
胞数/mlを含有)の0.2mlにニトロブルーテトラ
ゾリウム(NBT)試薬液0.2mlを添加した。(N
BT試薬液は50mgのニトロブルーテトラゾリウムを
含有するリン酸塩緩衡食塩水50mlに0.5mg/m
lの4β−ホルボール−12−ミリスタート−13−ア
セテートを含有するアセトン/水(1:1)溶液1μl
を添加混合することにより調整した。)湯浴中に30分
放置後、分化した細胞(すなわち、NBT還元の指標で
あるホルマザンブルー沈殿を示す細胞)を血球計により
計数し、可視の全細胞に対する%で示した。この分析結
果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】表3に示す結果もまた、試験したホモ化合
物が生体外で人間の骨髄白血病細胞の正常細胞への分化
を誘発する点で1α,25−(OH)23 よりも活性
であることを確証している。このNBT還元検定により
測定される白血病細胞の60%分化を得るにはホモ化合
物では2×10-9モルの濃度が必要であるのに対して1
α,25−(OH)23 により同じ分化度を得るには
3.5×10-8モルが必要であり、両者の能力には17
倍の差がある。
【0042】以上のように、上記2種の効力検定法はと
もにホモビタミン化合物の白血病細胞の分化を誘発する
能力が高いことを確認させるものである。その上、上記
の試験結果はこれらホモビタミンD化合物はこの分化活
性度において1α,25−(OH)23 よりも強力で
あること示している。
【0043】この分化活性度は人間の白血病細胞(HL
−60)の場合について示されているから、これらの新
規化合物を人間を対象とした白血病に対して有効に使用
し得ることは明らかである。同時に、これらの化合物は
高いカルセミック活性を示さず、その活性度は1α,2
5−(OH)23とほぼ同じである。このように、こ
れらホモビタミンD化合物はカルセミック活性に対する
抗新生細胞力の比率が高いことで特徴づけられる。この
新規かつ望ましい生物学的性質という長所によってこれ
ら側鎖ホモ化合物は悪性の病気のすぐれた治療剤として
機能するであろう。
【0044】人間の白血病の治療には、本発明に係るホ
モビタミンD化合物は白血病細胞の大食細胞への分化を
誘発するのに十分な投与量で人体に投与される。適切な
投与量は1日あたり0.2μgから5μgであるが、投
与量は当業者周知のように病状もしくは応答性または人
体の状態により調整することができると理解すべきであ
る。
【0045】治療を目的とした化合物の投与薬形態は当
業者周知の無毒性で製薬上許容される担体と組合わせで
調整することができる。それらの担体は固体でも液体で
もよく、例えば、コーンスターチ、乳糖、しょ糖、落果
生油、オリーブ油、ごま油及び水をあげることができ
る。固体の担体を使用する場合、本発明の化合物は錠
剤、カプセル、粉末、トローチまたはロレンジの形にす
ることができる。もし液体の担体を使用する場合は軟ゼ
ラチンカプセル、シロップまたは懸濁液、乳濁液または
溶液を投与薬の形態とすることができる。また、投与薬
形態として保恒剤、安定剤、加湿剤、乳化剤、溶解促進
剤などの補佐剤を含有させることもできる。また、治療
上有効な他の物質を含有することもできる。
【0046】投与量範囲を示したけれども、それぞれの
患者に投与すべき投与量そのものは治療すべきそれぞれ
の病状、それぞれ目標とされる最終結果、患者の肉体的
サイズならびにこの種薬剤を治療に用いる際当業者周知
のその他の因子に応じて変えられると理解すべきであ
る。本発明に係る化合物は適切な無菌溶液の注射、静脈
注射または消火管を経る経口投薬の形で有利に投与する
ことができる。
【0047】
【発明の効果】本発明の化合物はヒドロキシル化された
26−ホモビタミンD誘導体の合成中間体として好適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 洋子 アメリカ合衆国 12054 ニユーヨークデ ルマー パックスウッド ロード 72 (72)発明者 ハインリッヒ ケー. シュノーズ アメリカ合衆国 53705 ウイスコンシン マデイソン サミット アベニュー 1806 (72)発明者 ボーラ. オストレム アメリカ合衆国 53711 ウイスコンシン マデイソン マニトー ウエイ 4149 (56)参考文献 特開 昭61−44860(JP,A) 特開 昭59−176250(JP,A) 米国特許3880894(US,A) 米国特許4163744(US,A) 米国特許4226770(US,A) CHEMICAL & PHARMAC EUTICAL BULLETIN VO L.33 NO.2 (1985) P.878− 881

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中R1 、R2 及びR3 は水素原子、炭素原子数1か
    ら約4のアシル基及びベンゾイル基からなる群から選ば
    れる、R4 及びR5 は水素原子を表わすか互いに結合し
    て炭素原子と炭素原子の二重結合を形成する。)を有す
    る化合物。
  2. 【請求項2】R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 が水素原
    子である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1 、R2 及びR3 が水素原子であり、R
    4 及びR5 が互いに結合して炭素原子と炭素原子の二重
    結合を形成する請求項1記載の化合物。
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