JPH0454139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、例えば液状洗剤等を収納する容器に
嵌合する、弾性反転する補助蓋付きのキヤツプに
関するものである。

「従来の技術」 上記キヤツプは、注出孔付きの第１頂壁周縁か
ら、容器体口頸部を嵌合させる円筒状周壁を垂設
するキヤツプ本体と、該キヤツプ本体の後面上端
部に弾性反転機構部を介して後縁部を付設させ、
その機構部による弾性反転によりキヤツプ本体上
面を開閉すると共に、第２頂壁裏面から垂設する
栓が上記注出孔に着脱する補助蓋とで形成され、
補助蓋周壁の前面部から補助蓋開閉用の指当て板
を前方へ突出させていた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来のキヤツプにあつては、該キヤツプを
嵌合させた容器輸送時等に上記指当て板が他物等
に触れて補助蓋が不用意に開くことがあるという
問題点があつた。

そこで本考案は、上記キヤツプに簡単なロツク
機構を付加することにより、上記問題点を解決す
ることを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案に係る、弾性
反転する補助蓋付きのキヤツプは、注出孔４付き
の第１頂壁５の周縁から円筒状の第１周壁６を垂
設するキヤツプ本体１と、上記第１頂壁上面を覆
つた第２頂壁１２周縁から第２周壁１３を垂設
し、該第２周壁を上記第１周壁の上部外面に回動
自在に嵌合させると共に、上記第２頂壁に、上記
注出孔４と対応する透孔１４を穿設する回動部材
２と、上記キヤツプ本体後縁部に、弾性反転機構
部１８を介して補助蓋後縁部を付設させて、上記
回動部材上面を開閉自在に閉塞させると共に、第
３頂壁１９裏面から垂設した栓２０を、上記透孔
１４に挿通させて該栓下端部を上記注出孔４内へ
着脱自在に嵌合させた補助蓋３とからなり、上記
第２頂壁１２前部に第１係合部２３を付設させる
と共に、該第１係合部へ上記第３頂壁１９に付設
の第２係合部２４を係合させ、上記回動部材をキ
ヤツプ本体に対して回動させることで、上記第１
係合部が第２係合部に対して円周方向に移動して
上記係合が離脱可能に形成させたことを特徴とす
るものである。

「作用」 例えば第１図の状態では、キヤツプ本体１に対
して抜止め状態にある回動部材２側の第１係合部
２３と補助蓋３側の第２係合部２４とが係合して
いるので、補助蓋３の開蓋が不能である。

上記状態から回動部材２をキヤツプ本体１に対
して所定方向に回動させると、第１係合部２３が
第２係合部２４に対して円周方向に移動して上記
係合が解かれる（第３図Ａ，Ｂ参照）。これによ
り、補助蓋３の開蓋が可能となる。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図乃至第３図に示すように、本考案キヤツ
プは、キヤツプ本体１と、回動部材２と、補助蓋
３とからなる。

キヤツプ本体１は、注出孔４付きの第１頂壁５
の周縁から円筒状の第１周壁６を垂設してなる合
成樹脂製のものである。

図示例では、第１頂壁５上面から、第１周壁６
外径より若干小外径の短筒部７が起立され、該短
筒部７内に位置した第１頂壁上面の後部に係合突
起８が付設されている。また、上記注出孔４の上
端開口縁から注出筒部９が起立されている。な
お、図中１０は図外の容器体口頸部外面に螺合す
るネジ部で、１１は容器体口頸部内面に水密に嵌
合する嵌合筒部である。

回動部材２は、上記第１頂壁上面を覆つた第２
頂壁１２周縁から第２周壁１３を垂設し、該第２
周壁を上記第１周壁の上部外面に回動自在に嵌合
させると共に、上記第２頂壁に、上記注出孔４と
対応する透孔１４を穿設してなる合成樹脂製のも
のである。

図示例では、第２周壁１３が上記短筒部７外面
に凹凸状の係合手段１５を介して抜止め状態で嵌
合している。また、透孔１４がボス孔状に形成さ
れて上記注出筒部９の上部外面に嵌合している。
さらにまた、第２頂壁１２下面の後部には、上記
係合突起８と係脱する、音出し用の係合片１６と
ストツパー用の突部１７とがそれぞれ付設されて
いる。

補助蓋３は、上記キヤツプ本体１後縁部に、弾
性反転機構部１８を介して補助蓋後縁部を一体に
付設させて、上記回動部材２上面を開閉自在に閉
塞させると共に、第３頂壁１９裏面から垂設した
棒状栓２０を、上記透孔１４に挿通させて該栓下
端部を上記注出筒部９内へ着脱自在に嵌合させた
合成樹脂製のものである。

弾性反転機構部１８はどのようなものでもよ
く、図示例では、キヤツプ本体１と補助蓋３とを
適宜間隔を介して左右で連結する第１ヒンジ１８
ａ，１８ａと、その両ヒンジ間上下方向にＬ字状
の弾性帯板部１８ｂを設け、該帯板部下端とキヤ
ツプ本体周壁６上部との接合部と、帯板部上端と
第３頂壁１９との接合部とにそれぞれ設けられた
第２、第３ヒンジ１８ｃ，１８ｄとを有する構造
としている。

また、上記第３頂壁１９周縁から第３周壁２１
が垂設されると共に、該周壁の前下部からは補助
蓋開閉用の指当て板２２が突出されている。

そして、上記第２頂壁１２前部に第１係合部２
３を付設させると共に、該第１係合部へ上記第３
頂壁１９に付設の第２係合部２４を係合させ、上
記回動部材２をキヤツプ本体に対して回動させる
ことで、上記第１係合部２３が第２係合部２４に
対して円周方向に移動して上記係合が離脱可能に
形成させている。

図示例では、上記第２係合部２４が、第３頂壁
１９下面から垂設されたフツク状の係合片で、ま
た第１係合部２３が、第２頂壁１２に穿設される
と共に、上記係合片が円周方向へのスライドが自
在に嵌入された長孔で構成され、該長孔の左半部
は上記係合片の抜出しが可能な幅を有し、また右
半部は係合片の抜出しが不能な幅を有している。

従つて、本実施例では、回動部材２がキヤツプ
本体１に対して回動して第３図Ａの状態に位置決
めされれば、補助蓋３の開蓋が不能となり、また
第３図Ｂの状態に位置決めされれば、補助蓋３の
開蓋が可能となる。そして、第３図Ｂの状態の時
にストツパー用の突部１７が係合突起８と係合し
て回動部材が位置決めされると共に、第３図Ｂか
ら第３図Ａへ、また第３図Ａから第３図Ｂへの切
換時には、係合突起８と係合片１６が干渉し合つ
て音を発する。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、キヤツプ
本体上部に回動部材を組付けると共に、該回動部
材と補助蓋との相互に、当該回動部材のキヤツプ
本体に対する回動により係合或いは離脱する第１
及び第２係合部をそれぞれ設けて、キヤツプに簡
単なロツク機構を付加するようにしたので、従来
のように不用意に補助蓋が開蓋することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第
２図はその分解斜視図、第３図Ａ，Ｂは作用状態
を示す説明図である。 １……キヤツプ本体、２……回動部材、３……
補助蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注出孔４付きの第１頂壁５の周縁から円筒状の
   第１周壁６を垂設するキヤツプ本体１と、上記第
   １頂壁上面を覆つた第２頂壁１２周縁から第２周
   壁１３を垂設し、該第２周壁を上記第１周壁の上
   部外面に回動自在に嵌合させると共に、上記第２
   頂壁に、上記注出孔４と対応する透孔１４を穿設
   する回動部材２と、上記キヤツプ本体後縁部に、
   弾性反転機構部１８を介して補助蓋後縁部を付設
   させて、上記回動部材上面を開閉自在に閉塞させ
   ると共に、第３頂壁１９裏面から垂設した栓２０
   を、上記透孔１４に挿通させて該栓下端部を上記
   注出孔４内へ着脱自在に嵌合させた補助蓋３とか
   らなり、上記第２頂壁１２前部に第１係合部２３
   を付設させると共に、該第１係合部へ上記第３頂
   壁１９に付設の第２係合部２４を係合させ、上記
   回動部材をキヤツプ本体に対して回動させること
   で、上記第１係合部が第２係合部に対して円周方
   向に移動して上記係合が離脱可能に形成させたこ
   とを特徴とする弾性反転する補助蓋付きのキヤツ
   プ。