JPH04229665A - 半導体発光装置 - Google Patents
半導体発光装置Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
り、特にInGaAlP系半導体材料を用いた半導体発
光装置に関する。
III−V族化合物半導体混晶中で最大の直接遷移型バ
ンドギャップを有し、0.5〜0.6μm帯の発光素子
材料として注目されている。特にGaAsを基板とし、
これに格子整合するInGaAlPによる発光部を持つ
pn接合型発光ダイオード(LED)は、従来のGaP
やGaAsP等の間隔遷移型の材料を用いたものに比べ
、赤色から緑色の高輝度の発光が可能である。高輝度の
LEDを形成するには、発光効率を高めることはもとよ
り、素子内部での光吸収や、発光部と電極の相対的位置
関係等により、外部への有効な光取出しを実現すること
が重要である。
来のLEDの断面図を示す。n−GaAs基板51の主
面にn−InGaAlPクラッド層52,InGaAl
P活性層53,p−InGaAlPクラッド層54,p
−InGaP中間バンドギャップ層55及びp−GaA
sコンタクト層56が順次積層形成され、このp−Ga
Asコンタクト層56にはp側電極57、またn−Ga
As基板51の他方の主面にはn側電極58が形成され
て発光素子が構成されている。そして、この素子中にお
ける発光部を59で示し、電流分布を矢印で示している
。
ように設定され、発光部となる活性層53のバンドギャ
ップは2つのクラッド層52,54より小さいダブルヘ
テロ接合が形成されている。なお、以下ではこのような
ダブルヘテロ接合構造をもつLEDについて記すが、以
下で問題とする光取出し効率を考える上では、活性層部
の層構造は本質ではなく、シングルヘテロ接合構造やホ
モ接合構造でも同様に考えることができる。
aAlPクラッド層54の抵抗率がn−InGaAlP
クラッド層52に比べて大きいため、クラッド層54中
での電流広がりは殆どない。従って、発光部59は中間
バンドギャップ層55,コンタクト層56及び電極57
の直下のみとなり、上面方向への光取出し効率は非常に
低かった。
EDを示す構造断面図であり、図中61〜68はpnの
関係が逆となっているだけで図5の51〜58に対応し
ている。中間バンドギャップ層65は、コンタクト層6
6側でなく基板61側に配置されている。この図に示し
たような構造では、抵抗率の高いp−InGaAlPク
ラッド層62を基板61側に配置することにより、n−
InGaAlPクラッド層64での電流広がり(図中矢
印)は図5に示した例に比べ若干大きくなっている。し
かしながら、発光部69の大部分はやはりコンタクト層
66及び電極67の直下となり、光取出し効率の大きな
改善は認められなかった。
GaAlPからなる発光部を持つ半導体発光装置におい
ては、発光部における電流分布の状態から大きな光取出
し効率は得られず、高輝度化を実現するのは極めて困難
であった。
ので、その目的とするところは、InGaAlP等から
なる発光部における電流分布を改善することができ、光
取出し効率及び輝度の向上をはかり得る半導体発光装置
を提供することにある。[発明の構成]
における電流分布を改善するために、発光部と光取出し
側の電極との間に電流を拡散させるための層を設けるこ
とにある。
化合物半導体基板上にInGaAlP等からなる発光部
を有する発光領域層を設け、この発光領域層に対し基板
と反対側の面上の一部に形成された電極以外の面上から
光を取り出す半導体発光装置において、発光領域層と電
極との間に発光領域層側から、光取出し側電極程度の大
きさの第1導電型の電流阻止層(例えばInGaAlP
)と、発光部(例えばInGaAlP層)よりバンドギ
ャップが大きい第2導電型の電流拡散層(例えばGaA
lAs)とを形成するようにしたものである。
化合物半導体基板上にInGaAlP等からなる発光部
を有する発光領域層を設け、この発光領域層に対し基板
と反対側の面上の一部に形成された電極以外の面上から
光を取り出す半導体発光装置において、発光領域層と電
極との間に発光領域層側から、発光部(例えばInGa
AlP層)よりバンドギャップが大きい第2導電型の第
1の電流拡散層,光取出し側電極程度の大きさの第1導
電型の電流阻止層,及び発光部InGaAlP層よりバ
ンドギャップが大きい第2導電型の第2の電流拡散層を
形成するようにしたものである。
層として、発光領域層の上部及び電流拡散層と逆導電型
のものを用いるのではなく、これらと同じ導電型のもの
を用い、発光領域層と電流拡散層との間又は2つの電流
拡散層間で、電流阻止層を介さない部分と電流阻止層を
介した部分におけるヘテロバリアの大きさの違いを利用
して電流の拡散を行うようにしたものである。
取出し側電極との間に抵抗率の低い第2導電型の電流拡
散層を設け、この電流拡散層と発光領域層との間に第1
導電型の電流阻止層を選択的に設けているので、電極か
ら電流拡散層に注入された電流は電極直下の電流阻止層
の周辺部まで広範囲に広がり、電極直下以外の領域から
発光領域層に注入されることになる。従って電極真下部
以外の領域に、発光領域を広げることができる。しかも
、電流拡散層は発光部(例えばInGaAlP)におけ
る発光波長に対して透明なので、電流拡散層で光が吸収
されることはなく、光の導出効率を向上させることも可
能となる。
、これらの間に第1導電型の電流阻止層を設けた構成(
請求項2)では、電極側の電流拡散層で電極直下の電流
阻止層の周辺部まで広がった電流が、発光領域層側の電
流拡散層でさらに広がることになり、発光領域をより広
げることが可能となる。
及び電流拡散層と同じ導電型の半導体層を用い、ヘテロ
バリアの違いを利用して電流の拡散を行う構成(請求項
4,5)では、発光領域層上への結晶成長が全て同じ導
電型の半導体層であることとなり、製造工程を簡略化で
きると共に、逆導電型の不純物の再拡散による悪影響を
排除することが可能となる。
説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係わる半導
体発光装置の概略構成を示す断面図である。図中11は
n−GaAs基板であり、この基板11の一主面上に
n−In0.5 (Ga1−x Alx )0.
5 Pクラッド層12, In0.5 (Ga1
−y Aly )0.5 P活性層13, p−
In0.5 (Ga1−x Alx )0.5 Pクラ
ッド層14,からなるダブルヘテロ構造部(発光領域層
)が成長形成されている。ダブルヘテロ構造部上には、
p−InGaPキャップ層15及び
)0.5 P電流阻止層16が成長形成され、電流阻止
層16は選択エッチングによって例えば円形に加工され
ている。
、p−Ga1−p Alp As電流拡散層17及びp
−GaAsコンタクト層18が成長形成され、このコン
タクト層18は電流阻止層16の形状に合わせて円形に
加工されている。そして、コンタクト層18上にAu−
Znからなるp側電極19が形成され、基板11の他方
の主面にAu−Geからなるn側電極20が形成されて
いる。なお、各層の成長にはMOCVD法を用い、12
〜16を1回目の成長で形成し、17,18を2回目の
成長で形成した。
層のAl組成x,y,zは高い発光効率が得られるよう
に、y≦x、y≦zに設定する。即ち、発光層となる活
性層13のバンドギャップがp,nの2つのクラッド層
12,14より小さいダブルヘテロ接合が形成されてい
る。また、p−GaAlAs電流拡散層17のAl組成
pとn−InGaAlP電流阻止層16のAl組成qは
、活性層13の発光波長に対して透明となるように活性
層13よりもバンドギャップが大きくなるように選ばれ
ている。
合構造を持つLEDについて説明するが、光の取出し効
率を考える上では活性層部の層構造は本質ではなく、シ
ングルヘテロ接合構造やホモ接合構造でも同様に考える
ことができる。
トオフ法又はエッチングにより電流阻止層16の直上に
形成され、このp側電極19以外の部分のp−GaAs
コンタクト層18は、アンモニア,過酸化水素系の選択
エッチャントにより除去されている。ここで、p−In
GaPキャップ層15はIn0.5 (Ga1−y A
ly )0.5 P活性層13のAl組成yを大きくし
た場合、活性層13の発光に対して吸収層となってしま
うが、本実施例では次のような理由で形成している。即
ち、一般にGaAlAs上への結晶成長はその成長主面
であるGaAlAs表面が酸化しやすく、酸化膜が形成
されるため、良好な結晶成長を行うことはできないこと
、及びn−InGaAlP電流阻止層16をエッチング
するエッチャントに対してこれを選択性をもつ材料でな
ければならない。このため、表面が酸化し難くInGa
AlPのエッチャントに対して選択性を持つInGaP
を用いている。また、このp−InGaPキャップ層1
5の厚さは、上記のことを満足するのに十分な膜厚であ
ればよく、薄くなる程に前記した活性層発光に対する吸
収の効果が小さくなる。ここでは、キャップ層15の厚
さを50nm以下としている。その他の層の厚さキャリ
ア濃度は以下に括弧内に示すように設定されている。 n−GaAs基板11(80μm,3×101
8cm−3)、 n−InGaAlPクラッド層
12(1μm,5×1017cm−3)、 In
GaAlP活性層13(0.5μm、アンドープ)、
p−InGaAlPクラッド層14(1μm,4
×1017cm−3)、 n−InGaAlP電
流阻止層16(0.15μm、2×1018cm−3)
、 p−GaAlAs電流拡散層17(7μm,
3×1018cm−3)、 p−GaAsコンタ
クト層18(0.1μm,3×1018cm−3)、で
ある。
InGaAlPクラッド層14上にp−GaAlAs電
流拡散層17を形成し、さらにクラッド層14と電流拡
散層17との間にp側電極直下部に位置するn−InG
aAlP電流阻止層16を形成したことであり、この構
造の優位性について以下に説明する。
、p−InGaAlPクラッド層34での電流広がりは
、p−InGaAlPの抵抗率が高いため小さい。膜厚
を厚くすることによって電流広がりを大きくすることが
考えられるが、このInGaAlP材料系においては、
熱伝導率が悪く厚膜にすることによって結晶品質が低下
し、また上層への悪影響も現われるため好ましくない。 また、InGaAlP系半導体材料は、結晶品質の上か
ら成長速度が制限され、厚膜の成長を行う場合には成長
時間の延長を行なわなければならない。このことは、ク
ラッド層の不純物として拡散性の高いものを使用した場
合活性層への不純物拡散が起こり、素子特性の低下を引
き起す。このため、InGaAlP層を厚膜に成長する
ことは難しい。
格子整合し、低抵抗率,速い成長速度を得ることが可能
なp−GaAlAs層17をp−InGaAlPクラッ
ド層14上に形成することによって、電極19から注入
された電流をp−GaAlAs層17で広げることがで
き、電極直下部以外の広域で発光が可能となる。
0.3 Al0.7 )0.5 Pクラッド層14とp
−Ga0.3 Al0.7 As電流拡散層17で上記
キャリア濃度における抵抗率はそれぞれpクラッド層1
4で1Ωcm、電流拡散層17で0.05Ωcmとなっ
ている。このように抵抗率の差が大きいためp−GaA
lAs電流拡散層17へ注入された電流はp−クラッド
層14に達する前に広域に広げられる。これに加えてp
−GaAlAs電流拡散層17の下に電流阻止層16を
形成することによって、より広域へ電流を広げ発光領域
を広げることができる。 つまり、電極19から注入された電流はp−GaAlA
s電流拡散層17で下部に電流阻止層16のない領域に
流れ込み、電流阻止層16の周辺部まで拡散してpクラ
ッド層14に注入されるため、電極直下部以外での広域
での発光が可能となる。このとき、p側電極19の外周
を電極阻止層16の外周に一致するか、或いはそれより
内部に含まれる小さなものに設定することにより発光部
を電極19で隠す影響を低減することが可能であった。
直径Aを200μmφ、電流阻止層16の直径Bを24
0μmφとし、それぞれを同心円状に形成し、In0.
5 (Ga1−y Aly )0.5 P活性層13の
Al組成yに0.3を用いて素子を構成し、順方向に電
圧を印加し電流を流したところ、p側電極19部を除い
た素子表面広域から585nmにピーク波長を有し、光
度が1cdを越える発光が得られた。p−Ga1−p
Alp As電流拡散層17による光吸収の影響はその
Al組成pを高く設定することにより短波長の発光に対
しても低減でき、Al組成pを0.7から0.8とし、
In0.5 (Ga1−y Aly )0.5 P活性
層13のAl組成yを0.5としたピーク波長555n
mの緑色発光素子においても光度1cdを越える発光が
得られた。
aAlPクラッド層14上にp−GaAlAs電流拡散
層17を設け、さらにクラッド層14と電流拡散層17
との間の一部にn−InGaAlP電流阻止層16を設
けた構成としているので、電極19から電流拡散層17
に注入された電流は、電流拡散層17で電流阻止層16
の外側まで広がったのち、p−クラッド層14に注入さ
れる。従って、電極19直下以外の広域に発光領域を広
げることができ、これにより光の導出効率を向上させ高
輝度の半導体発光装置を実現することができる。また、
電流阻止層16及び電流拡散層17のバンドギャップを
活性層13のそれよりも大きくしておけば、活性層13
からの光が電流阻止層16及び電流拡散層17で吸収さ
れることも防止でき、光の導出効率をよく高めることが
可能となる。図2は、本発明の第2の実施例の概略構成
を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符
号を付して、その詳しい説明は省略する。
異なる点は、p−クラッド層14とキャップ層15との
間にp−GaAlAs電流拡散層27を設けたことにあ
る。即ち、電流拡散層17,27が2層に形成され、こ
れらの間に電流阻止層16が配置された構造となってい
る。ここで、p−クラッド層14の厚さは0.2μmで
、p−GaAlAs電流拡散層27の厚さは7μm、p
−GaAlAs電流拡散層17の厚さは5μmとし、こ
れ以外の条件(各層の厚さ,キャリア濃度等)は先の第
1の実施例と同様とした。
で電極19の直下の電流阻止層16の周辺部まで広がっ
た電流が、電流拡散層27でさらに広がることになり、
先の第1の実施例以上に発光領域を広げることができる
。
いて説明する。これらの実施例は、電流阻止層を含む部
分と含まない部分とのヘテロバリアの差を利用して電流
の拡散を行うものであり、特に第2導電型がp型である
ときに有効に作用する。
Alx )0.5 P層(x≧0.4)とをヘテロ接合
とした場合、価電子帯側に大きなバンド不連続(ヘテロ
バリア)が存在し(Appl. Phys. Lett
50, 906, (1987))、特にp型の場合
にこのヘテロバリアが顕著である。このヘテロバリアの
大きさは、In0.5(Ga1−x Alx )0.5
PのAl組成とキャリア濃度に依存しており、Al組
成が大きいほど、キャリア密度が低いほどヘテロバリア
は大きくなり、電圧をかけた場合の電圧効果は大きくな
る。例えば、0.4≦x≦0.7では、1×1017c
m−3以下、x≧0.7では1×1018cm−3以下
の範囲で大きな電圧降下が生じる。このような現象を利
用することにより、電流阻止層の導電型に拘らず、以下
の実施例のように電流の拡散を行うことが可能となる。
を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符
号を付して、その詳しい説明は省略する。この実施例が
第1の実施例と異なる点は、p−キャップ層15及びn
−電流阻止層16の代わりにp−GaAs電流阻止層3
1及びp−InGaAlP再成長用保護層32を形成し
たことにある。
Pクラッド層12,活性層13及びクラッド層14から
なるダブルヘテロ構造部(発光領域層)が成長形成され
ている。ダブルヘテロ構造部上には、p−GaAs電流
阻止層31が成長形成され、電流阻止層31は選択エッ
チングによって例えば円形に加工されている。このp−
GaAs電流阻止層31の上部には、p−InGaAl
P再成長用保護層32が形成されている。p−InGa
AlPクラッド層14及びp−InGaAlP再成長用
保護膜32上には、p−GaAlAs電流拡散層17及
びp−GaAsコンタクト層18が成長形成され、この
コンタクト層18は電流阻止層31及び再成長保護層3
2の形状に合わせて円形に加工されている。そして、コ
ンタクト層18上にAu−Znからなるp側電極19が
形成され、基板11の他方の主面にAu−Geからなる
n側電極20が形成されている。
nGaAlP活性層13の発光に対して吸収層となって
しまうが、この電流阻止層31を形成することによって
前述したように光の導出効率が従来と比べて遥かに高く
なるため、この構造を採用する優位性は高い。また、こ
の電流阻止層31の厚さは、前述したように電流を阻止
するためのヘテロバリアを形成し、十分な電圧降下を示
す程度であればよく、薄くなるほどに前記した活性層発
光に対する部分の吸収の効率が小さくなる。ここでは、
電流阻止層31の厚さを5nmとしている。
32の厚さは50nm,不純物濃度は4×1017cm
−3であり、その他の層の厚さキャリア濃度は、第1の
実施例と同様に設定されている。
InGaAlPクラッド層14上にp−GaAlAs電
流拡散層17を形成し、さらにクラッド層14と電流拡
散層17との間にp側電極直下部に位置するp−GaA
s電流阻止層31及びp−InGaAlP再成長用保護
層32を形成したことであり、この構造の優位性は第1
の実施例と同様に説明される。
の実施例とn−InGaAlP電流阻止層16と同様に
作用する理由は次の通りである。即ち、InGaAlP
とGaAlAsとのヘテロバリアよりも、GaAsとI
nGaAlPとのヘテロバリアの方が大きく、従って電
流阻止層31近傍では、電流阻止層31を除く領域でp
−GaAlAs電流拡散層17とp−InGaAlPク
ラッド層14とのヘテロ接合を介して電流が流れる。こ
れにより、電流阻止層31はp型でありながらn型とし
た場合と同様に電流阻止の機能を有することになる。
下の通りである。p−GaAlAs電流拡散層17及び
p−GaAsコンタクト層18は、第2回目の成長で形
成する。一般に、MOCVD法によるIII−V族化合
物半導体の結晶成長においては、成長温度が高い温度と
なるため、蒸気圧の高いV族原子は結晶基板からの蒸発
が起こる。これを抑制するために、一般にはV族原子の
水素化合物等を雰囲気に置き昇温を行っている。
に結晶成長を行う主面からV族原子の蒸発が起こる。こ
れを抑制するためには、前記したような方法を用いれば
よいわけであるが、成長主面に複数のV族原子を有する
面が存在すると、蒸発を抑えることは困難となる。故に
、本実施例においては、再成長用主面のV族原子を揃え
るために、p−InGaAlP再成長用保護層32形成
している。また、その下層となるp−GaAs電流阻止
層31との間には、大きなヘテロバリアが存在するため
、このことも大きな有意点となる。
aAlPクラッド層14上にp−GaAlAs電流拡散
層17を設け、さらにクラッド層14と電流拡散層17
との間の一部にp−GaAs電流阻止層31及びp−I
nGaAlP再成長用保護層32を設けた設けた構成と
しているので、電極19から電流拡散層17に注入され
た電流は、電流拡散層17で電流阻止層31及び再成長
用保護層32の外側まで広がったのち、p−クラッド層
14に注入される。従って、電極19直下以外の広域に
発光領域を広げることができ、これにより光の導出効率
を向上させ高輝度の半導体発光装置を実現することがで
きる。図4は、本発明の第4の実施例の概略構成を示す
断面図である。なお、図3と同一部分には同一符号を付
して、その詳しい説明は省略する。
1回目の成長によってp−GaAlAs電流拡散層27
を形成し、2回目の成長によってp−GaAlAs層と
電流拡散層17を形成したことにある。即ち、電流拡散
層17,27が2層に形成され、これらの間に電流阻止
層31及び再成長用保護層32とp−In0.5 (G
a1−q Alq )0.5 Pキャップ層45が配置
された構造となっている。ここで、キャップ層45の必
要性は、前記した2回成長によることと、また次の理由
によるものである。
はその成長主面であるGaAlAs表面が酸化し易く、
酸化膜が形成されているため、良好な結晶成長を行うこ
とが難しい。このため、比較的表面が酸化し難いp−I
nGaAlPキャップ層45を形成している。また、こ
のキャップ層45のAl組成qを活性層13のAl組成
yよりも大きくすることによって、活性層13の発光に
対して透明にすることができる。また、キャップ層45
は上記のことを満足するのに十分な膜厚であればよく、
本実施例では50nm以下としている。他の層構造につ
いては、p−クラッド層14の厚さは0.3μm、p−
GaAlAs電流拡散層27の厚さは7μm、p−Ga
AlAs電流拡散層17の厚さは5μmとし、これ以外
の条件(各層の厚さ,キャリア濃度等)は先の第1の実
施例と同様とした。
で電極19の直下のp−GaAs電流阻止層31及びp
−InGaAlP再成長用保護層32の周辺部まで広が
った電流が、電流拡散層27でさらに広がることになり
、先の第3の実施例以上に発光領域を広げることができ
る。
されるものではない。実施例では活性層のAl組成とし
ては、0.3又は0.5を用いたがAl組成を変化させ
ることによって赤色から緑色域に渡る可視光領域の発光
を得ることができる。また、p極電極及び電流阻止層を
円形として示したが、これはp側電極の外周が電流阻止
層の外周に一致するか或いはそれより、内部に含まれる
形状であれば、上記実施例と同等の効果があるのはいう
までもない。
いて形成する電流拡散層にp−GaAlAs層を採用し
たが、この代りには活性層の発光に対して透明となるよ
うなバンドギャップを有するもので、且つ望ましくは抵
抗が小さい材料であれはよく、例えばp−InGaAl
Pとしてもよい。この場合、活性層の発光に対して透明
となるように、電流拡散層のAl組成を、活性層のAl
組成よりも大きくすることが必要である。また、実施例
では基板をn型としたが基板をp型とし各層の導電型を
逆にしてもよい。さらに、電流阻止層として、高抵抗の
化合物半導体層や絶縁層を用いることも可能である。そ
の他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して
実施することができる。
nGaAlP等の発光部を有する発光領域層と光取出し
側電極との間に電流拡散層及び電流阻止層を設けている
ので、発光領域層に注入される電流を電流阻止層の外側
まで広げることができ、光取出し効率及び輝度の向上を
はかり得る半導体発光装置を実現することができる。
の概略構造を示す断面図、
、
、
、
、
、
ラッド層、13…InGaAlP活性層、14…p−I
nGaAlPクラッド層、15…p−InGaPキャッ
プ層、16…n−InGaAlP電流阻止層、17,2
7…p−GaAlAs電流拡散層、18…p−GaAs
コンタクト層、19…p側電極、20…n側電極、31
…p−GaAs電流阻止層、32…p−InGaAlP
再成長用保護層、45…p−InGaAlPキャップ層
。
Claims (6)
- 【請求項1】第1導電型の化合物半導体基板と、この基
板上に形成され発光部となる化合物半導体層を有し、且
つ基板と反対側が第2導電型層となる発光領域層と、こ
の発光領域層上の一部に形成された第1導電型の電流阻
止層と、前記発光領域層及び電流阻止層上に形成された
前記発光部よりもバンドギャップの大きな第2導電型の
電流拡散層と、この電流拡散層上の前記電流阻止層と対
向する位置に形成された光取出し側の電極とを具備して
なることを特徴とする半導体発光装置。 - 【請求項2】第1導電型の化合物半導体基板と、この基
板上に形成され発光部となる化合物半導体層を有し、且
つ基板と反対側が第2導電型層となる発光領域層と、こ
の発光領域層上に形成された前記発光部よりもバンドギ
ャップの大きな第2導電型の第1の電流拡散層と、この
電流拡散層上の一部に形成された第1導電型の電流阻止
層と、前記第1の電流拡散層及び電流阻止層上に形成さ
れた前記発光部よりもバンドギャップの大きな第2導電
型の第2の電流拡散層と、この第2の電流拡散層上の前
記電流阻止層と対向する位置に形成された光取出し側の
電極とを具備してなることを特徴とする半導体発光装置
。 - 【請求項3】前記発光部はInGaAlPであり、前記
電流阻止層のバンドギャップは、発光部InGaAlP
よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の半
導体発光装置。 - 【請求項4】第1導電型の化合物半導体基板と、この基
板上に形成され発光部となる化合物半導体層を有し、且
つ基板と反対側が第2導電型層となる発光領域層と、こ
の発光領域層上に形成された前記発光部よりもバンドギ
ャップの大きな第2導電型の電流拡散層と、前記発光領
域層と電流拡散層との間の一部に形成され、該発光領域
層と電流拡散層の間のヘテロバリアよりも大きなヘテロ
バリアを形成する第2導電型の電流阻止層と、前記電流
拡散層上の前記電流阻止層と対向する位置に形成された
光取出し側の電極とを具備してなることを特徴とする半
導体発光装置。 - 【請求項5】第1導電型の化合物半導体基板と、この基
板上に形成され発光部となる化合物半導体層を有し、且
つ基板と反対側が第2導電型層となる発光領域層と、こ
の発光領域層上に形成された前記発光部よりもバンドギ
ャップの大きな第2導電型の第1の電流拡散層と、この
電流拡散層上に形成された前記発光部よりもバンドギャ
ップの大きな第2導電型の第2の電流拡散層と、第1の
電流拡散層と第2の電流拡散層との間の一部に形成され
、第1及び第2の電流拡散層間のヘテロバリアよりも大
きなヘテロバリアを形成する第2導電型の電流阻止層と
、第2の電流拡散層上の前記電流阻止層と対向する位置
に形成された光取出し側の電極とを具備してなることを
特徴とする半導体発光装置。 - 【請求項6】前記光取出し側の電極は、前記電流阻止層
よりも小径に形成されていることを特徴とする請求項1
,2,4又は5記載の半導体発光装置。
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