JP7405106B2 - 熱間圧延におけるレベリング制御方法、レベリング制御装置及び熱間圧延設備 - Google Patents
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Description
このような粗圧延における圧延材の横曲がりを防止するとともに、ウェッジを除去するものとして、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示す熱間粗圧延における圧延材の曲がり及びウェッジ制御方法は、複数の圧延パスからなる粗圧延工程にて、最終パスを除く任意の途中圧延パスを行う直前に圧延材の横曲がり量とウェッジ量を検出する。そして、当該制御方法では、その検出結果より最終パスの圧延終了後の圧延材の横曲がり量及びウェッジ量を予測し、当該途中圧延パス以降の第1修正パスにおいて予測横曲がり量が発生する側のロールギャップが大きくなるように上下ロール平行度を調節した圧延を行い、第1修正パス以降の第2修正パスにおいて第1修正パスとは逆側のロールギャップが大きくなるように上下ロール平行度を調節した圧延を行う。
これにより、粗圧延における圧延材の横曲がりを防止するとともに、ウェッジを除去することができる。
特許文献2に示す熱間圧延におけるレベリング圧延方法は、仕上圧延機列の入側に設けた形状検出器により、粗圧延材の横曲り発生長さL及び横曲がり量lを検出し、予め設定した圧延ロールのレベリング修正量と横曲がり矯正量の関連式を用いて、I/Lに基づいて、入側の仕上圧延スタンドから順次予め設定した許容最大レベリング修正量となるように各仕上圧延スタンド(前段の各仕上圧延スタンド)にレベリング修正量をふり当て設定するレベリング制御を行うものである。
これにより、粗圧延材の横曲がりが確実に且つ正確に矯正されて、寸法精度の優れたホットコイルを製造することが可能となる。
なお、レベリングとは、圧延機(スタンド)の作業(OP)側のロールギャップと駆動(DR)側のロールギャップとの開度差のことである。
即ち、特許文献1に示す熱間粗圧延における圧延材の曲がり及びウェッジ制御方法の場合、粗圧延工程にて、最終パスを除く任意の途中圧延パスを行う直前に圧延材の横曲がり量とウェッジ量を検出し、その検出結果より最終パスの圧延終了後の圧延材の横曲がり量及びウェッジ量を予測し、その予測した値が小さくなるようにロールギャップの制御を行う。しかし、この場合において、粗圧延後の圧延材の横曲がり量を十分に抑制することができず、仕上圧延において圧延材が蛇行して通板トラブルにつながってしまうことがある。
また、本発明の別の態様に係る熱間圧延設備は、前述のレベリング制御装置を備えていることを要旨とする。
また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
図1には、本発明の第1実施形態に係るレベリング制御装置を備えた熱間圧延設備の概略構成が示されている。
図1に示す熱間圧延設備1は、スラブ(圧延材)Sを所定の温度に加熱する加熱炉2と、加熱炉2で加熱されたスラブ(圧延材)Sを所定の板厚に粗圧延しシートバー(圧延材)Sとする粗圧延機3と、シートバー(圧延材)Sを所定の板厚に仕上圧延する仕上圧延機4とを備えている。粗圧延機3は、n基(本実施形態ではn=3基)の粗圧延スタンドR1~R3を備えている。また、仕上圧延機4は、n基(本実施形態ではn=7基)の仕上圧延スタンドF1~F7を備えている。
ここで、粗圧延機3は、前述したように、n基(本実施形態ではn=3基)の粗圧延スタンドR1~R3からなり、設備保全の不完全さや、ミル剛性の左右差(被圧延材の板幅方向の差)などにより、それぞれ圧延中に圧下バランスが左右対称とならずに片圧下が発生する可能性がある。また、圧延材Sに左右非対称要因が存在することも多い。これにより、図2に示すように、粗圧延後の圧延材Sの先端部Sa及び尾端部Sbのそれぞれには横曲がりが発生することが多い。圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leは、圧延材Sの幅方向中心線CLの先端部Saでの横方向(幅方向)変位量で定義される。また、圧延材Sの尾端部Sbの横曲がり量C_teは、圧延材Sの幅方向中心線CLの尾端部Sbでの横方向(幅方向)変位量で定義される。
レベリング修正を実施する「前段仕上圧延スタンド」は、仕上圧延機4がn(n≧3)基の仕上圧延スタンドを有する場合において、圧延材Sの搬送方向において先頭から順番に数えてn/2番目よりも前(nが偶数の時は、n/2番目以前)の仕上圧延スタンドのうち少なくとも1つの仕上圧延スタンドを意味し、本実施形態の場合のように7つの仕上圧延スタンドF1~F7を有する場合には、F1,F2に限らず、F1~F3のうち少なくとも1つの仕上圧延スタンドであればよい。
ここで、レベリング修正を実施する各前段仕上圧延スタンドF1,F2において、横曲がりが頻繁に発生しその横曲がり量が大きい圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づくレベリング修正は圧延材Sの先端部Saが当該各前段仕上圧延スタンドF1,F2を通過するとき行えば足りるが、圧延材Sの先端部Saが通過してから圧延材Sの尾端部Sbが通過するまでレベリング修正を行うと、圧延材Sの先端部Saから尾端部Sbまで横曲り量が一定であるとは限らないにもかかわらず、その圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づくレベリング修正を圧延材Sの全長にわたって行うことになり、圧延材Sの先端部Saを含む圧延材S全長の横曲がり量の適切な矯正を行うことができない。
形状検出器13は、粗圧延機3による粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出する。
ここで、レベリング修正量ΔLv_leは、予め設定された鋼種α、レベリング修正を行う圧延スタンド出側の板厚h及び板幅wにおける圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leとレベリング修正量ΔLv_leとの関係から、形状検出器13で検出された粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて、算出される。
また、蛇行量予測モデル生成部15は、図4に示すように、過去の圧延材Sの大きさに関する情報、過去の圧延材Sの温度に関する情報、過去の仕上圧延機4のワークロールに関する情報、及び過去の圧延材Sの先端部Saの実績レベリング修正量を入力データとし、この入力データに対する仕上圧延機4における後段仕上圧延スタンドF7での過去の圧延材Sの先端部Saの実績蛇行量を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて蛇行量予測モデル150を生成する。
なお、蛇行量予測モデル生成部15に読み込まれる複数の学習用データ(過去の圧延材Sの大きさに関する情報、過去の圧延材Sの温度に関する情報、過去の仕上圧延機4のワークロールに関する情報、及び過去の圧延材Sの先端部Saの実績レベリング修正量と仕上圧延機4における後段仕上圧延スタンドF7での過去の圧延材Sの先端部Saの実績蛇行量)は、上位計算機20から蛇行量予測モデル生成部15に入力される。
ニューラルネットワークモデルである蛇行量予測モデル150は、仕上圧延機4における後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの蛇行量を予測する機械学習モデルであり、入力側から順に入力層151、中間層152、及び出力層153を含んでいる。
中間層152は、複数の隠れ層で構成され、各々の隠れ層には複数のニューロンが配置されている。中間層152内に構成される隠れ層の数は特に限定されないが、経験的に隠れ層が多すぎると予測精度が低下することから、5層以下であることが好ましい。
また、判定部17は、蛇行量予測部16で予測された後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの予測蛇行量が所定の閾値βよりも小さいか否かを判定する。所定の閾値βは、例えば、仕上圧延機4の入側に設置された1対のサイドガイド(図示せず)の圧延材幅方向間隔と圧延材Sの幅との差間隔の平均値である30mm程度に設定される。
そして、レベリング制御部18は、レベリング修正量補正部19において、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを補正したときには、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、図6に示すように、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、補正された圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する。
先ず、加熱炉2から抽出された圧延材Sが粗圧延機3で粗圧延される。そして、ステップS1において、レベリング制御装置10の形状検出器13は、粗圧延機3による粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出する(横曲り量検出ステップ)。
次いで、ステップS2において、レベリング制御装置10のレベリング修正量算出部14は、形状検出器13で検出された粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて、レベリング修正を実施する仕上圧延機4における前段仕上圧延スタンドF1,F2での圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを算出する(レベリング修正量算出ステップ)。
つまり、ΔLv_le=f(α,h,w,C_le)で表せる。レベリング修正量ΔLv_leは、幅流れ率や圧延荷重とミル剛性から算出されるロールギャップを考慮して設定される。
ステップS6では、レベリング制御装置10のレベリング制御部18は、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、図6に示すように、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する(レベリング制御ステップ)。
ステップS7では、レベリング制御装置10のレベリング修正量補正部19は、後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの予測蛇行量が所定の閾値βよりも小さくなるように、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを補正する(レベリング修正量補正ステップ)。
ステップS8では、レベリング制御装置10のレベリング制御部18は、ステップS7において、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを補正したときに、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、図6に示すように、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、補正された圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する(レベリング制御ステップ)。
なお、圧延材Sは、前段仕上圧延スタンドF2を通過したのちは圧延スタンドF3~F7によって仕上圧延され、その後ランナウトテーブル5で冷却されてから巻取機6によってコイル状に巻き取られる。
このように、本発明の第1実施形態に係るレベリング制御装置10及びレベリング制御方法によれば、粗圧延機3による粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出する形状検出器13(横曲り量検出ステップ:ステップS1)と、検出された粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて、レベリング修正を実施する仕上圧延機4における前段仕上圧延スタンドF1,F2での圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを算出するレベリング修正量算出部14(レベリング修正量算出ステップ:ステップS2)とを備えている。また、本発明の第1実施形態に係るレベリング制御装置10及びレベリング制御方法は、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le又はΔLv_le’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御するレベリング制御部18(レベリング制御ステップ:ステップS6、ステップS8)を備えている。
これにより、圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて算出された圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を前段仕上圧延スタンドF1,F2で実施したときの後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの蛇行量を予測することができる。
また、本発明の1実施形態に係るレベリング制御装置10及びレベリング制御方法によれば、レベリング制御部18(レベリング制御ステップ:ステップS6)では、蛇行量予測部16(蛇行量予測ステップ:ステップS4)で予測された後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの予測蛇行量が所定の閾値βよりも小さい場合、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時に、レベリング修正量算出部14(レベリング修正量算出ステップ:ステップS2)で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する。
これにより、圧延材Sが前段仕上圧延スタンドF1,F2を通過した後に圧延材Sの先端部Saを含む圧延材S全長の横曲がり量のより適切な矯正を行うことができ、後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saを含む圧延材S全長の蛇行量を所定の閾値β未満に確実に抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るレベリング制御装置について図1及び図7乃至図11を参照して説明する。
本発明の第2実施形態に係るレベリング制御装置は、図1に示す第1実施形態に係るレベリング制御装置10と基本構成は同様であるため、図1における各構成部材の符号を用いて第2実施形態に係るレベリング制御装置の各構成部材について説明する。
先ず、図7には、粗圧延後の圧延材Sの先端部Saにおける横曲がり量C_leと当該圧延材Sの尾端部Sbにおける横曲がり量C_teとの関係が示されている。図7からわかるように、粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leと当該圧延材Sの尾端部Sbの横曲がり量C_teとは、必ずしも一致しない。この場合において、圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leに基づくレベリング修正を圧延材Sの全長にわたって行うと、圧延材Sの尾端部Sbにおいては通板に悪影響を及ぼすおそれがある。
第2実施形態に係るレベリング制御装置10は、図1に示すように、第1実施形態に係るレベリング制御装置10と同様に、形状検出器13、レベリング修正量算出部14、蛇行量予測モデル生成部15、蛇行量予測部16、判定部17、レベリング制御部18、及びレベリング修正量補正部19を備えている。
具体的に述べると、形状検出器13は、粗圧延機3と仕上圧延機4との間に設置された撮像装置11と、画像処理装置12とを備えている。撮像装置11は、エリアセンサカメラで構成され、エリアセンサカメラによって走行する圧延材Sの表面を撮像する。そして、エリアセンサカメラで撮像された撮像画像の情報が画像処理装置12に送られ、画像処理装置12が当該撮像画像に基づく圧延材走行方向と直交方向の輝度分布から圧延材Sの幅方向両端部の位置を検出し、その検出された圧延材Sの幅方向両端部の位置に基づいて圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_le及び尾端部Sbの横曲がり量C_teのそれぞれを算出する。
つまり、ΔLv_le=f(α,h,w,C_le)、ΔLv_te=f(α,h,w,C_te)で表せる。レベリング修正量ΔLv_le、ΔLv_teは、幅流れ率や圧延荷重とミル剛性から算出されるロールギャップを考慮して設定される。
ニューラルネットワークモデルである蛇行量予測モデル150は、仕上圧延機4における後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの蛇行量及び尾端部Sbの蛇行量のそれぞれを予測する機械学習モデルであり、入力側から順に入力層151、中間層152、及び出力層153を含んでいる。
中間層152は、複数の隠れ層で構成され、各々の隠れ層には複数のニューロンが配置されている。中間層152内に構成される隠れ層の数は特に限定されないが、経験的に隠れ層が多すぎると予測精度が低下することから、5層以下であることが好ましい。
また、判定部17は、蛇行量予測部16で予測された後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの予測蛇行量及び尾端部Sbの予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値βよりも小さいか否かを判定する。所定の閾値βは、第1実施形態における所定の閾値βと同様の値であり、例えば、仕上圧延機4の入側に設置された1対のサイドガイド(図示せず)の圧延材幅方向間隔と圧延材Sの幅との差間隔の平均値である30mm程度に設定される。
先ず、加熱炉2から抽出された圧延材Sが粗圧延機3で粗圧延される。そして、ステップS11において、レベリング制御装置10の形状検出器13は、粗圧延機3による粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_le及び尾端部Sbの横曲がり量C_eのそれぞれを検出する(横曲り量検出ステップ)。
つまり、ΔLv_le=f(α,h,w,C_le)、ΔLv_te=f(α,h,w,C_te)で表せる。
ステップS16では、レベリング制御装置10のレベリング制御部18は、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、図11に示すように、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を実施し、圧延材Sの尾端部Sbが通過した時のみに、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_teのレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御する(レベリング制御ステップ)。
ステップS17では、レベリング制御装置10のレベリング修正量補正部19は、後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Sa及び尾端部Sbのそれぞれの予測蛇行量が所定の閾値βよりも小さくなるように、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le及び尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_teのそれぞれを補正する(レベリング修正量補正ステップ)。
ステップS18では、レベリング制御部18は、ステップS17において、レベリング修正量算出部14で算出した圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le及び尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_teのそれぞれを補正したときに、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、図11に示すように、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、補正された圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施し、圧延材Sの尾端部Sbが通過した時のみに、補正された圧延材Sの尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_te’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する(レベリング制御ステップ)。
なお、圧延材Sは、前段仕上圧延スタンドF2を通過したのちは圧延スタンドF3~F7によって仕上圧延され、その後ランナウトテーブル5で冷却されてから巻取機6によってコイル状に巻き取られる。
このように、本発明の第2実施形態に係るレベリング制御装置10及びレベリング制御方法によれば、形状検出器13(横曲り量検出ステップ:ステップS11)では、粗圧延機3による粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_le及び尾端部Sbの横曲がり量C_teのそれぞれを検出し、レベリング修正量算出部14(レベリング修正量算出ステップ:ステップS12)では、検出された粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_le及び尾端部Sbの横曲がり量C_teのそれぞれに基づいて、レベリング修正を実施する仕上圧延機4における前段仕上圧延スタンドF1,F2での圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le及び尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_leのそれぞれを算出する。また、本発明の第2実施形態に係るレベリング制御装置10及びレベリング制御方法において、レベリング制御部18(レベリング制御ステップ:ステップS16、ステップS18)では、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみに、圧延材Sの先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le又はΔLv_le’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御し、圧延材Sの尾端部Sbが通過した時のみに、圧延材Sの尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_te又はΔLv_te’のレベリング修正を実施するように、前段仕上圧延スタンドF1,F2のレベリングを制御する。
また、第1実施形態及び第2実施形態において、レベリング修正を実施する「前段仕上圧延スタンド」は、仕上圧延機4がn(n≧3)基の圧延スタンドを有する場合において、圧延材Sの搬送方向において先頭から順番に数えてn/2番目よりも前(nが偶数の時は、n/2番目以前)の圧延スタンドのうち少なくとも1つの仕上圧延スタンドを意味し、本実施形態の場合のように7つの仕上圧延スタンドF1~F7を有する場合には、F1,F2に限らず、F1~F3のうち少なくとも1つの仕上圧延スタンドであればよい。
第1実施例においては、本発明の第1実施形態に係るレベリング制御方法の効果を検証すべく、比較例、本発明例1、本発明例2のそれぞれの場合における後段仕上圧延スタンドF7での蛇行量を測定した。
比較例では、仕上板厚4mm以下、板幅1600mm以下の粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出し、その検出した先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを算出し、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過してから尾端部Sbが通過するまで、算出した先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を実施した。
また、本発明例2では、仕上板厚4mm以下、板幅1600mm以下の粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出し、その検出した先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを算出した。そして、蛇行量予測モデル生成ステップ(ステップS3)、蛇行量予測ステップ(ステップS4)、蛇行量判定ステップ(ステップS5)、レベリング修正量補正ステップ(ステップS7)を実行し、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみ、補正した先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施した。
比較例、本発明例1、本発明例2のそれぞれの場合における後段仕上圧延スタンドF7での蛇行量を表1に示す。
また、本発明例2の場合には、本発明例1の場合に比べて、後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの蛇行量の平均値(μ)及び標準偏差(3σ)とも改善しており、蛇行量予測モデル生成ステップ(ステップS3)、蛇行量予測ステップ(ステップS4)、蛇行量判定ステップ(ステップS5)、レベリング修正量補正ステップ(ステップS7)を実行し、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみ、補正した先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施することで、圧延材Sの蛇行量がより低減することが確認された。
第2実施例においては、本発明の第2実施形態に係るレベリング制御方法の効果を検証すべく、比較例、本発明例3、本発明例4のそれぞれの場合における後段仕上圧延スタンドF7での蛇行量を測定した。
比較例では、仕上板厚4mm以下、板幅1600mm以下の粗圧延後の圧延材Sの先端部Saの横曲がり量C_leを検出し、その検出した先端部Saの横曲がり量C_leに基づいて先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leを算出し、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過してから尾端部Sbが通過するまで、算出した先端部Saのレベリング修正量ΔLv_leのレベリング修正を実施した。
比較例、本発明例3、本発明例4のそれぞれの場合における後段仕上圧延スタンドF7での蛇行量を表2に示す。
また、本発明例4の場合には、本発明例3の場合に比べて、後段仕上圧延スタンドF7での圧延材Sの先端部Saの蛇行量及び尾端部Sbの蛇行量のそれぞれの平均値(μ)及び標準偏差(3σ)とも改善しており、蛇行量予測モデル生成ステップ(ステップS13)、蛇行量予測ステップ(ステップS14)、蛇行量判定ステップ(ステップS15)、レベリング修正量補正ステップ(ステップS17)を実行し、前段仕上圧延スタンドF1,F2において、圧延材Sの先端部Saが通過した時のみ、補正した先端部Saのレベリング修正量ΔLv_le’のレベリング修正を実施し、圧延材Sの尾端部Sbが通過した時のみ、補正した尾端部Sbのレベリング修正量ΔLv_te’のレベリング修正を実施することで、圧延材Sの蛇行量がより低減することが確認された。
2 加熱炉
3 粗圧延機
4 仕上圧延機
5 ランナウトテーブル
6 巻取機
7 温度計
10 レベリング制御装置
11 撮像装置
12 画像処理装置
13 形状検出器
14 レベリング修正量算出部
15 蛇行量予測モデル生成部
16 蛇行量予測部
17 判定部
18 レベリング制御部
19 レベリング修正量補正部
20 上位計算機
R1~R3 粗圧延スタンド
F1 仕上圧延スタンド(前段仕上圧延スタンド)
F2 仕上圧延スタンド(前段仕上圧延スタンド)
F3 仕上圧延スタンド
F4 仕上圧延スタンド
F5 仕上圧延スタンド
F6 仕上圧延スタンド
F7 仕上圧延スタンド(後段仕上圧延スタンド)
S 圧延材
Sa 先端部
Sb 尾端部
Claims (25)
- 粗圧延機による粗圧延後の圧延材の先端部の横曲がり量を検出する横曲り量検出ステップと、
検出された粗圧延後の前記圧延材の先端部の横曲がり量に基づいて、レベリング修正を実施する仕上圧延機における前段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部のレベリング修正量を算出するレベリング修正量算出ステップと、
前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御するレベリング制御ステップとを含むことを特徴とする熱間圧延におけるレベリング制御方法。 - 過去の前記圧延材の大きさに関する情報、過去の前記圧延材の温度に関する情報、過去の前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び過去の前記圧延材の先端部の実績レベリング修正量を入力データとし、この入力データに対する前記仕上圧延機における後段仕上圧延スタンドでの過去の前記圧延材の先端部の実績蛇行量を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて蛇行量予測モデルを生成する蛇行量予測モデル生成ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記蛇行量予測モデルに、現圧延パスにおける前記圧延材の大きさに関する情報、現圧延パスにおける前記圧延材の温度に関する情報、現圧延パスにおける前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び前記レベリング修正量算出ステップで算出された前記圧延材の先端部のレベリング修正量を入力して、前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の蛇行量を予測する蛇行量予測ステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記レベリング制御ステップでは、前記蛇行量予測ステップで予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値よりも小さい場合、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時に、前記レベリング修正量算出ステップで算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項3に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記蛇行量予測ステップで予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値以上である場合に、当該後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値よりも小さくなるように、前記レベリング修正量算出ステップで算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量を補正するレベリング修正量補正ステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記レベリング制御ステップでは、前記レベリング修正量補正ステップにおいて、前記レベリング修正量算出ステップで算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量を補正したときには、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、補正された前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項5に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記横曲り量検出ステップでは、前記粗圧延機による粗圧延後の圧延材の先端部の横曲がり量及び尾端部の横曲がり量のそれぞれを検出し、
前記レベリング修正量算出ステップでは、検出された粗圧延後の前記圧延材の先端部の横曲がり量及び尾端部の横曲がり量のそれぞれに基づいて、レベリング制御を実施する仕上圧延機における前段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを算出し、
前記レベリング制御ステップでは、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時のみに、前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドを制御することを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。 - 過去の前記圧延材の大きさに関する情報、過去の前記圧延材の温度に関する情報、過去の前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び過去の前記圧延材の先端部の実績レベリング修正量及び尾端部の実績レベリング修正量のそれぞれを入力データとし、この入力データに対する前記仕上圧延機における後段仕上圧延スタンドでの過去の前記圧延材の先端部の実績蛇行量及び尾端部の実績蛇行量のそれぞれを出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて蛇行量予測モデルを生成する蛇行量予測モデル生成ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記蛇行量予測モデルに、現圧延パスにおける前記圧延材の大きさに関する情報、現圧延パスにおける前記圧延材の温度に関する情報、現圧延パスにおける前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び前記レベリング修正量算出ステップで算出された前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを入力して、前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の蛇行量及び尾端部の蛇行量を予測する蛇行量予測ステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記レベリング制御ステップでは、前記蛇行量予測ステップで予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値よりも小さい場合、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記レベリング修正量算出ステップで算出された前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時のみに、前記レベリング修正量算出ステップで算出された前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項9に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記蛇行量予測ステップで予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値以上である場合に、当該後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値よりも小さくなるように、前記レベリング修正量算出ステップで算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを補正するレベリング修正量補正ステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 前記レベリング制御ステップでは、前記レベリング修正量補正ステップにおいて、前記レベリング修正量算出ステップで算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを補正したときには、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時に、補正された前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時に、補正された前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項11に記載の熱間圧延におけるレベリング制御方法。
- 粗圧延機による粗圧延後の圧延材の先端部の横曲がり量を検出する形状検出器と、
該形状検出器で検出された粗圧延後の前記圧延材の先端部の横曲がり量に基づいて、レベリング修正を実施する仕上圧延機における前段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部のレベリング修正量を算出するレベリング修正量算出部と、
前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御するレベリング制御部とを備えていることを特徴とする熱間圧延におけるレベリング制御装置。 - 過去の前記圧延材の大きさに関する情報、過去の前記圧延材の温度に関する情報、過去の前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び過去の前記圧延材の先端部の実績レベリング修正量を入力データとし、この入力データに対する前記仕上圧延機における後段仕上圧延スタンドでの過去の前記圧延材の先端部の実績蛇行量を出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて蛇行量予測モデルを生成する蛇行量予測モデル生成部を備えていることを特徴とする請求項13に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記蛇行量予測モデルに、現圧延パスにおける前記圧延材の大きさに関する情報、現圧延パスにおける前記圧延材の温度に関する情報、現圧延パスにおける前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び前記レベリング修正量算出部で算出された前記圧延材の先端部のレベリング修正量を入力して、前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の蛇行量を予測する蛇行量予測部を備えていることを特徴とする請求項14に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記レベリング制御部は、前記蛇行量予測部で予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値よりも小さい場合、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項15に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記蛇行量予測部で予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値以上である場合に、当該後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量が所定の閾値よりも小さくなるように、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量を補正するレベリング修正量補正部を備えていることを特徴とする請求項16に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記レベリング制御部は、前記レベリング修正量補正部において、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量を補正したときには、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、補正された前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項17に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記形状検出器は、前記粗圧延機による粗圧延後の圧延材の先端部の横曲がり量及び尾端部の横曲がり量のそれぞれを検出し、
前記レベリング修正量算出部は、検出された粗圧延後の前記圧延材の先端部の横曲がり量及び尾端部の横曲がり量のそれぞれに基づいて、レベリング制御を実施する仕上圧延機における前段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを算出し、
前記レベリング制御部は、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時のみに、前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドを制御することを特徴とする請求項13に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。 - 過去の前記圧延材の大きさに関する情報、過去の前記圧延材の温度に関する情報、過去の前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び過去の前記圧延材の先端部及の実績レベリング修正量び尾端部のレベリング修正量それぞれを入力データとし、この入力データに対する前記仕上圧延機における後段仕上圧延スタンドでの過去の前記圧延材の先端部の実績蛇行量及び尾端部の実績蛇行量のそれぞれを出力データとした複数の学習用データを、機械学習させて蛇行量予測モデルを生成する蛇行量予測モデル生成部を備えていることを特徴とする請求項19に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記蛇行量予測モデルに、現圧延パスにおける前記圧延材の大きさに関する情報、現圧延パスにおける前記圧延材の温度に関する情報、現圧延パスにおける前記仕上圧延機のワークロールに関する情報、及び前記レベリング修正量算出部で算出された前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを入力して、前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の蛇行量及び尾端部の蛇行量のそれぞれを予測する蛇行量予測部を備えていることを特徴とする請求項20に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記レベリング制御部は、前記蛇行量予測部で予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値よりも小さい場合、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時のみに、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項21に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記蛇行量予測部で予測された前記後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値以上である場合に、当該後段仕上圧延スタンドでの前記圧延材の先端部の予測蛇行量及び尾端部の予測蛇行量のそれぞれが所定の閾値よりも小さくなるように、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを補正するレベリング修正量補正部を含むことを特徴とする請求項22に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 前記レベリング制御部は、前記レベリング修正量補正部において、前記レベリング修正量算出部で算出した前記圧延材の先端部のレベリング修正量及び尾端部のレベリング修正量のそれぞれを補正したときには、前記前段仕上圧延スタンドにおいて、前記圧延材の先端部が通過した時のみに、補正された前記圧延材の先端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施し、前記圧延材の尾端部が通過した時のみに、補正された前記圧延材の尾端部のレベリング修正量のレベリング修正を実施するように、前記前段仕上圧延スタンドのレベリングを制御することを特徴とする請求項23に記載の熱間圧延におけるレベリング制御装置。
- 請求項13乃至24のうちいずれか一項に記載のレベリング制御装置を備えていることを特徴とする熱間圧延設備。
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