JP7402729B2 - トンネル掘削装置 - Google Patents
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Description
本実施の形態のトンネル掘削装置は、TBM(トンネルボーリングマシン)のうち、いわゆるグリッパTBM、ハードロックTBMと呼ばれるものである。本実施の形態のトンネル掘削装置は、土木用だけでなく鉱山の坑内掘りに用いることができる。
図1Aは、本実施の形態のトンネル掘削装置1を示す斜視図である。図1Bは、図1Aの側断面図である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、グリッパ部70によってトンネル内壁に支持された状態でカッタヘッド21を回転させて掘削を行う。
メインビーム14は、図1Bおよび図1Cに示すように、前胴部11に回動可能な連結部材によって接続されており、後胴部12をA方向に沿って前後に摺動可能に支持している。メインビーム14は、後胴部12から後方に向かって延びている。架台15は、メインビーム14の後端に回動可能に取り付けられている。作業台16は、掘削後のトンネル内壁に網を張る作業を行うために設けられており、架台15の上側に配置されている。
前胴部11は、カッタヘッド21と、カッタヘッドサポート22(図2参照)と、バーチカルサポート23と、サイドサポート24、25と、ルーフサポート26と、を有する。
カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21の後側に配置されている。カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21を回転可能に支持する。
図3は、バーチカルサポート23を示す斜視図である。図には、前後方向がAで示されており、前方向が矢印A1で示され、後方向が矢印A2で示されている。なお、矢印Aは、後胴部12に対して前胴部11が屈曲せず、直線状に配置されている状態における前後方向を示す。また、図に示されている矢印Bは幅方向を示し、前後方向Aに対して垂直であって水平な方向である。幅方向Bのうち前方向A1を向いて左側方向をB1で示し、前方向A1を向いて右側方向をB2で示す。
サイドサポート24、25は、図2に示すように、カッタヘッドサポート22の幅方向の両側に配置されている。サイドサポート24は、カッタヘッドサポート22のB1方向側に配置され、サイドサポート25は、カッタヘッドサポート22のB2方向側に配置されている。
図9Aは、図2のサイドサポート24近傍の拡大図である。図9Bは、サイドサポート24の裏面図である。なお、図9Aは、図9BのQQ´間の矢視断面図である。図9Cは、図9BのRR´間の矢視断面図である。
サイドシュー41は、図9Aおよび図9Bに示すように、サイドシュー前部411と、サイドシュー後部412と、を有する。サイドシュー前部411には、サイドシュー連結部42が設けられている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後側に配置されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後端411bと連結されている連結部412cを中心に後端412bが水平方向に回動可能に構成されている(矢印F1、F2参照)。なお、本明細書において、水平方向、上下方向、鉛直方向、前後方向、幅方向、平行等は厳密な意味ではなく、誤差などがあってもよく、社会通念上に認められる程度であれば良い。
ルーフサポート26は、カッタヘッドサポート22の上側に配置されている。
ルーフシュー51は、図10および図11Aに示すように、ルーフシュー中央部61と、ルーフシュー左側部62と、ルーフシュー右側部63と、油圧シリンダ64と、油圧シリンダ65と、を有する。ルーフシュー中央部61は、ルーフシュー51の幅方向Bにおける中央に配置されている。ルーフシュー中央部61に平行リンク52および油圧シリンダ64が連結されている。
ルーフシュー中央部61は、図11Aおよび図11Bに示すように、ルーフシュー中央前部611と、ルーフシュー中央後部612と、を有する。
ルーフシュー左側部62は、図11Aに示すように、ルーフシュー左側前部621と、ルーフシュー左側後部622と、を有する。
ルーフシュー右側部63は、図11Aに示すように、ルーフシュー右側前部631と、ルーフシュー右側後部632と、を有する。
後胴部12は、図1Aに示すように、グリッパ部70とグリッパキャリア71とを有している。グリッパ部70は、グリッパキャリア71から外側に突出して、掘削の際にトンネル内壁を押圧して後胴部12をトンネル内壁に支持する。グリッパ部70は、グリッパキャリア71の左右に設けられた一対のサイドグリッパ72と、グリッパキャリア71の下側に設けられた下グリッパ73と、グリッパキャリア71の上側に設けられた上グリッパ74と、を有する。
サイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74の各々は、油圧シリンダによって、内側および外側に向かって移動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、後胴部12のサイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74を外側に突出させてトンネル内壁に後胴部12が支持される。 そして、スラストシリンダ13aを伸長させて前胴部11を後胴部12に対して前進させてカッタヘッド21で掘削を行う。掘削の際に、ルーフシュー51、バーチカルシュー34およびサイドシュー41をトンネル内壁に摺動させることによって、安定して掘削を行うことができる。
このような動作を繰り返すことによって、トンネル掘削装置1は掘削を行いながら前進する。
後胴部12のサイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74を外側に突出させてトンネル後壁に後胴部12が支持される。
スラストシリンダ13aを伸長させて前胴部11を前進させる。
(1)
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、前胴部11と、後胴部12と、を有する。前胴部11は、カッタヘッド21と、カッタヘッドサポート22(カッタヘッド支持部の一例)と、バーチカルシュー34(下方シューの一例)と、を有する。後胴部12は、前胴部11の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部70を有する。カッタヘッド21は、複数のローラカッタ21a(カッタの一例)を有する。カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21を支持する。バーチカルシュー34は、カッタヘッドサポート22の下方に配置され、カッタヘッドサポート22に対して回動可能に設けられている。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、バーチカルシュー34を、カッタヘッドサポート22に近づく方向H1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向H2に移動可能な油圧シリンダ33を更に有する。油圧シリンダ33は、バーチカルシュー34の回転中心に配置されている。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、カッタヘッドサポート22の側方に配置された一対のサイドシュー41(側方シューの一例)を更に有する。各々のサイドシュー41は、サイドシュー前部411(側方シュー前部の一例)と、サイドシュー後部412(側方シュー後部の一例)と、を有する。サイドシュー前部411は、カッタヘッドサポート22に接続されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後側に配置され、サイドシュー前部411に対して回動可能に連結されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411との連結部412cを中心に後端412bが水平方向に回動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、油圧シリンダ44(第1アクチュエータの一例)を有する。油圧シリンダ44は、サイドシュー前部411とカッタヘッドサポート22の間に配置され、サイドシュー前部411を、カッタヘッドサポート22に近づく方向E1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向E2に移動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、カッタヘッドサポート22の上方に配置されたルーフシュー51(上方シューの一例)を更に有する。ルーフシュー51は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)と、ルーフシュー左側部62(上方シュー側部の一例)およびルーフシュー右側部63(上方シュー側部の一例)とを有する。ルーフシュー左側部62およびルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61の幅方向Bの両側に配置され、ルーフシュー中央部61に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー左側部62は、ルーフシュー中央部61との連結部62cを中心に、左端62a(外側の端の一例)が上下方向に回動可能である。ルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61との連結部63cを中心に、右端63b(外側の端の一例)が上下方向に回動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、油圧シリンダ53(第2アクチュエータの一例)を更に有する。油圧シリンダ53は、ルーフシュー中央部61とカッタヘッドサポート22の間に配置され、ルーフシュー中央部61を、カッタヘッドサポート22に近づく方向J1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向J2に移動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)は、ルーフシュー中央前部611(上方シュー中央前部の一例)と、ルーフシュー中央後部612(上方シュー中央後部の一例)と、を有する。ルーフシュー中央前部611は、カッタヘッドサポート22に接続されている。ルーフシュー中央後部612は、ルーフシュー中央前部611の後側に配置され、ルーフシュー中央前部611との連結部612cを中心に後端612aが上下方向に回動可能である。
本実施の形態のトンネル掘削装置では、ルーフシュー左側部62(上方シュー側部の一例)は、ルーフシュー左側前部621(上方シュー側前部の一例)と、ルーフシュー左側後部622(上方シュー側後部の一例)と、を有する。ルーフシュー左側前部621は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)に接続されている。ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621の後側に配置され、ルーフシュー左側前部621に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621との連結部622cを中心に後端622aが上下方向に回動可能である。ルーフシュー右側部63(上方シュー側部の一例)は、ルーフシュー右側前部631(上方シュー側前部の一例)と、ルーフシュー右側後部632(上方シュー側後部の一例)と、を有する。ルーフシュー右側前部631は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)に接続されている。ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631の後側に配置され、ルーフシュー右側前部631に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631との連結部632cを中心に後端632aが上下方向に回動可能である。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施の形態では、バーチカルサポート23には、油圧シリンダ33が設けられているが、設けられていなくてもよい。少なくともバーチカルシュー34がカッタヘッドサポート22に対して回動可能に設けられていればよい。
上記実施の形態では、サイドシュー41およびルーフシュー51は、折れ曲がるように後部が回動可能に構成されているが、前後方向Aの長さが短い場合には、折れ曲がるように構成されていなくてもよい。
上記実施の形態では、油圧シリンダ33とバーチカルシュー34が回動可能に係止されているが、油圧シリンダ33とバーチカルシュー34を固定して油圧シリンダ33が回動してもよい。
上記実施の形態では、後胴部12には、上下左右に上グリッパ74と、サイドグリッパ72および下グリッパ73が設けられているが、これに限らなくてもよく、例えばサイドグリッパ72のみが設けられていてもよい。
上記実施の形態では、第1アクチュエータの一例として油圧シリンダ44が設けられ、第2アクチュエータの一例として油圧シリンダ53が設けられているが、油圧シリンダに限らなくてもよく、シリンダ等であってもよい。他の油圧シリンダ64~68も同様である。
11 :前胴部
12 :後胴部
21 :カッタヘッド
21a :ローラカッタ
22 :カッタヘッドサポート
34 :バーチカルシュー
70 :グリッパ部
Claims (7)
- 複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記下方シューを、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な油圧シリンダを更に有し、
前記油圧シリンダは、前記下方シューの回転中心に配置されている、
トンネル掘削装置。 - 複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の側方に配置された一対の側方シューを更に有し、
各々の前記側方シューは、
前記カッタヘッド支持部に接続された側方シュー前部と、
前記側方シュー前部の後側に配置され、前記側方シュー前部に対して回動可能に連結された側方シュー後部と、を有する、
前記側方シュー後部は、前記側方シュー前部との連結部を中心に後端が水平方向に回動可能である、
トンネル掘削装置。 - 前記前胴部は、前記側方シュー前部と前記カッタヘッド支持部の間に配置され、前記側方シュー前部を、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な第1アクチュエータを更に有する、
請求項2に記載のトンネル掘削装置。 - 複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能である、
トンネル掘削装置。 - 前記前胴部は、前記上方シュー中央部と前記カッタヘッド支持部の間に配置され、前記上方シュー中央部を、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な第2アクチュエータを有する、
請求項4に記載のトンネル掘削装置。 - 複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能であり、
前記上方シュー中央部は、
前記カッタヘッド支持部に接続された上方シュー中央前部と、
前記上方シュー中央前部の後側に配置され、前記上方シュー中央前部に対して回動可能に連結された上方シュー中央後部と、を有し、
前記上方シュー中央後部は、前記上方シュー中央前部との連結部を中心に後端が上下方向に回動可能である、
トンネル掘削装置。 - 複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能であり、
各々の前記上方シュー側部は、
前記上方シュー中央部に接続された上方シュー側前部と、
前記上方シュー側前部の後側に配置され、前記上方シュー側前部に対して回動可能に連結された上方シュー側後部と、を有し、
前記上方シュー側後部は、前記上方シュー側前部との連結部を中心に後端が上下方向に回動可能である、
トンネル掘削装置。
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