JP7134851B2 - 硬化性樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、単量体成分として、N置換マレイミド単量体及び/又は特定のエーテルダイマー、ビニルトルエン、酸基を有する単量体を必須成分として重合してなる重合体を含む感光性樹脂組成物が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、カルボキシル基が主鎖から元素数7以上離間した側鎖に配置され、さらに側鎖にラジカル重合性二重結合を有する、カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体を含む感光性樹脂組成物が記載されている。
また、近年では、カラーフィルターの需要の高まりとともに、品質や生産性向上が求められ、短時間で良好に現像できることも求められている。そのような現像性について、これまでにも検討されてきたが、カラーフィルター等に要求される性能の高まりとともに、更なる改善が求められている。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、芳香族ビニル系単量体単位(A)、及び、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から5原子以上離れた位置にあるビニル系単量体単位(B)を有する重合体を含有することを特徴とする。
本発明の硬化性樹脂組成物がこのような特定の重合体を含有することにより、水ムラが抑制された硬化物を与えることができるのは、上記重合体が芳香族ビニル単量体単位を有することで、得られる硬化物の疎水性が高くなることによると推測される。また、本発明の硬化性樹脂組成物が現像性に優れるのは、上記重合体が上述の特定のビニル系単量体単位(B)を有することで、アルカリ現像性を発現するカルボキシル基等の酸基を、疎水性の高い重合体の主鎖から遠い位置に配置でき、それにより現像液との接触確率が上がるためと推測される。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる各成分について説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物に含有される重合体は、芳香族ビニル系単量体単位(A)、及び、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から5原子以上離れた位置にあるビニル系単量体単位(B)を有する。上記重合体を構成する単量体単位について、以下に説明する。なお、本発明において、「単量体単位」は、単量体に由来する構造単位を意味する。
上記重合体は、芳香族ビニル系単量体単位(以下、「単量体単位(A)」とも称する。)を有する。上記重合体が芳香族ビニル系単量体単位を有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、水ムラが抑制された硬化物を与えることができる。また、上記重合体が芳香族ビニル系単量体単位を有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱着色性にも優れた硬化物を与えることができる。
なお、本発明において、耐熱着色性とは、加熱時に硬化物の色が黄変しにくい特性をいう。
上記芳香族ビニル系単量体単位は、芳香族ビニル系単量体由来の構造単位であり、芳香族基とビニル基を有する単量体に由来する構造単位が好ましく挙げられる。
上記芳香族基は、置換基を有していてもよい。上記置換基としては、例えば、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基等が挙げられる。
上記重合体は、上記芳香族ビニル系単量体単位として、1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記重合体は、側鎖部分に酸基を有し、上記酸基が主鎖から5原子以上離れた位置にあるビニル系単量体単位(以下、「ビニル系単量体単位(B)」とも称する。)を有する。このような特定のビニル系単量体単位を有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物の現像性を向上させることができる。
上記酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボン酸無水物基、リン酸基、スルホン酸基等、アルカリ水と中和反応する官能基が挙げられ、これらの1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。なかでも、上記酸基としては、カルボキシル基やカルボン酸無水物基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
R2は、炭素数1~12の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基を表す。
上記2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基としては、アルキレン基、アリーレン基、脂環構造を有する2価の炭化水素基等が挙げられ、なかでも、アルキレン基が好ましい。上記脂環構造としては、シクロヘキサン骨格、アダマンタン骨格、ノルボルネン骨格が挙げられる。また、これらは、置換基を有していてもよい。
なかでも、現像性がより一層優れる点で、アルキレン基が好ましく、炭素数1~10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~5のアルキレン基が更に好ましい。
mは、上記一般式(I)で表される単量体単位の平均繰り返し単位数を表し、1以上の数である。
nは、0又は1であり、好ましくは1である。
上記重合体は、上記ビニル系単量体単位(B)として、1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記ビニル系単量体単位(B)の含有量は、更に耐熱着色性も向上させることができる点で、全単量体単位100質量%に対して、10質量部以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であることが特に好ましく、また、65質量%以下であることがより好ましく、60質量%以下であることが更に好ましい。
上記重合体は、更に、N置換マレイミド系単量体単位(以下、「単量体単位(C)」とも称する。)を有することが好ましい。上記重合体がN置換マレイミド系単量体単位を有することにより、水ムラ抑制効果がより一層優れた硬化物を与えることができ、また、耐熱着色性にも優れた硬化物を与えることができる。
上記重合体がN置換マレイミド系単量体単位を更に有することにより、水ムラの抑制効果がより一層向上するのは、以下のように推測される。すなわち、上記重合体がN置換マレイミド系単量体単位を有する場合、上記重合体は、上述した単量体単位(A)及びビニル系単量体単位(B)を与える単量体とともに、N置換マレイミド系単量体を重合して得られる。この重合の際、上記単量体単位(A)を与える芳香族ビニル系単量体とN置換マレイミド系単量体とは、交互共重合性が良好であるため、重合体において互いに隣接して導入されやすくなる。そのため、重合体において、疎水性である上記単量体単位(A)及びN置換マレイミド系単量体単位(C)の割合が多い部分と、親水性である上記ビニル系単量体単位(B)の割合が多い部分とができることで、水ムラの抑制効果がより一層発揮されるとともに、現像性もより一層向上しうると推測される。
上記単量体単位(C)の含有量は、更に耐熱着色性も向上させることができる点で、全単量体単位100質量%に対して、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、また、70質量%以下であることがより好ましく、60質量%以下であることが更に好ましい。
上記重合体は、更に、-COO*R4(R4は、一価の有機基を表し、O*に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位(以下、「ビニル系単量体単位(D)」とも称する。)を有していてもよい。上記重合体がこのようなビニル系単量体単位(D)を更に有することにより、水ムラの抑制効果や現像性とともに、硬化性樹脂組成物の硬化性や、得られる硬化物の耐熱性、耐溶剤性等の性能をより一層向上させることができる。
上記一価の有機基としては、好ましくは炭素数1~91の一価の鎖状、分岐状若しくは環状の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基が挙げられる。上記有機基は、置換基を有していてもよい。
R4の炭素数は、より好ましくは1~50であり、更に好ましくは1~35であり、特に好ましくは1~20である。
R4は、後述する式(a)中のAと同様の一価の有機基であることが好ましい。
CH2=C(R5)-C(=O)-O-A (a)
(式中、R5は、水素原子又はメチル基を表す。Aは、酸素原子側に第3級炭素原子を有する構造を含む、一価の有機基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。
また、上述の芳香族ビニル系単量体との共重合性の観点から、上記3級炭素含有(メタ)アクリレート系単量体は、3級炭素含有メタクリレート系単量体であることが好ましく、メタクリル酸t-ブチル、又はメタクリル酸t-アミルであることがより好ましい。
上記重合体は、上記ビニル系単量体単位(D)として、1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記重合体は、上述した単量体単位以外に、必要に応じて他の重合性単量体単位(以下、「単量体単位(E)」とも称する。)を有していてもよい。
上記他の重合性単量体単位としては、例えば、上記単量体単位(B)を与える単量体以外の酸基含有単量体、上記ビニル系単量体単位(D)を与える単量体以外の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、他の共重合可能な単量体等に由来する単量体単位が挙げられる。
上記重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2,3-ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクタム等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルモルフォリン、N-ビニルアセトアミド等のN-ビニル化合物類;(メタ)アクリル酸イソシアナトエチル、アリルイソシアネート等の不飽和イソシアネート類;α-アリルオキシメチルアクリル酸、α-アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-プロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸i-プロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸ネオペンチル等のα-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体類等が挙げられる。
上記重合体は、上記単量体単位(E)として、1種のみを有していてもよいし、2種以上を有していてもよい。
上記酸価は、水酸化カリウム溶液を用いた中和滴定法により測定して得られる値である。
上記重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により、実施例に記載の方法で測定して得られる値である。
上記重合体を製造する方法としては、少なくとも上述した単量体単位(A)及びビニル系単量体単位(B)を有する重合体を得ることができる方法であれば、特に限定されず、上述した単量体単位(A)及び(B)を与える単量体と、必要に応じて上述した単量体単位(C)、(D)又は(E)を与える単量体とを含む単量体成分を、公知の方法で重合する方法が挙げられる。
なお、「固形分総量」とは、硬化物を形成する成分(硬化物の形成時に揮発する溶媒等を除く)の総量を意味する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に重合性化合物を含有することが好ましい。上述した重合体と重合性化合物を含むことにより、水ムラの抑制効果と現像性に加えて、硬化性樹脂組成物の硬化性や、基材への密着性、表面硬度、耐熱性、耐溶剤性等により一層優れた硬化物を与えることができる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;
上記重合性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤を含むことにより、硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させ、得られる硬化物の性能を向上させることができる。
本発明において使用する光重合開始剤としては、好ましくはラジカル重合性の光重合開始剤が挙げられる。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものである。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述した重合体、重合性化合物、光重合開始剤の他に必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、溶剤;色材(着色剤とも称する);分散剤;酸化防止剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、上記硬化性樹脂組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、上記硬化性樹脂組成物は色材を含むことが好ましい。
上記溶剤としては、硬化性樹脂組成物において通常使用するものを使用することができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、特開2015-157909号公報に記載のものと同様のものを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記色材としては、例えば、顔料又は染料等が挙げられる。上記色材として、顔料又は染料の一方を使用してもよいし、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。例えば、カラーフィルターの赤色、青色、緑色画素を形成する場合、青と紫、緑と黄等、色材を適宜組み合わせて求める色特性が発揮されるような公知の手法を用いるとよい。また、ブラックマトリックスを形成する場合、黒の色材を用いるとよい。
これらの色材は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物が上記色材を含む場合、更に分散剤を含むことが好ましい。
上記分散剤とは、色材への相互作用部位と分散媒(例えば溶剤やバインダー樹脂)への相互作用部位とを有し、色材の分散媒への分散を安定化する働きを持つものであり、一般的には、樹脂型分散剤(例えば高分子分散剤)、界面活性剤(例えば低分子分散剤)、色素誘導体に分類される。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有することにより、硬化物の耐熱着色性を更に一層向上させることができる。
本発明において使用可能な酸化防止剤としては、特に限定されず、公知の酸化防止剤を適宜選択して用いればよいが、なかでも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記硬化性樹脂組成物を調製する方法としては、特に限定されず公知の方法を用いればよく、例えば、上述した各含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散する方法が挙げられる。混合・分散工程は特に限定されず、公知の方法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含んでいてもよい。なお、上記硬化性樹脂組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程を経て調製することが好ましい。
なお、得られた硬化性樹脂組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述したように、現像性に優れ、水ムラが抑制された硬化物を与えるものである。また、上記硬化物は、硬化性、基材との密着性、耐熱性及び透明性等の基本性能にも優れる。このような、基板(基材)上に上記硬化性樹脂組成物の硬化物を有する積層体もまた、本発明の一つである。
上記基材(基板)としては、特に限定されず、目的や用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、ガラス板、プラスチック板等、種々の材料からなる基材が挙げられる。
本発明のカラーフィルターは、硬化樹脂層が基板上に設けられてなるカラーフィルターにおいて、上記硬化樹脂層となる樹脂組成物が本発明の硬化性樹脂組成物であるものである。上記カラーフィルターとは、画像のカラー化に必要な、透明基板上に少なくとも3原色の微細な画素とそれらを区切るブラックマトリクスを有する光学フィルターであり、3原色としては、一般に、赤(R)・緑(G)・青(B)が用いられる。カラーフィルターを構成する部材としては、具体的には、3原色(RGB)画素、樹脂ブラックマトリックス、保護膜、柱状スペーサー、ブラックカラムスペーサー(BCS)があるが、本発明のカラーフィルターは、該フィルターを構成する各部材の少なくとも1つが、上記硬化性樹脂組成物を硬化させて形成されたものであればよい。
また上記基板には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤等による薬品処理等を行ってもよい。
上記カラーフィルターを得るには、例えば、画素一色につき(すなわち、一色の画素ごとに)、基板上に、上記硬化性樹脂組成物を配置する工程(配置工程とも称する)と、該基板上に配置された硬化性樹脂組成物に光を照射する工程(光照射工程とも称する)と、現像液により現像処理する工程(現像工程とも称する)と、加熱処理する工程(加熱工程とも称する)とを含む手法を採用し、これと同じ手法を各色で繰り返す製造方法を採用することが好適である。なお、各色の画素の形成順序は、特に限定されるものではない。
上記配置工程は、塗布により行うことが好適である。基板上に上記硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、スピン塗布、スリット塗布、ロール塗布、流延塗布等が挙げられ、いずれの方法も好ましく用いることができる。
上記配置工程ではまた、上記硬化性樹脂組成物を基板上に塗布した後、塗膜を乾燥することが好適である。塗膜の乾燥は、例えば、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いて行うことができる。乾燥条件は、含まれる溶媒成分の沸点、硬化成分の種類、膜厚、乾燥機の性能等に応じて適宜選択されるが、通常、50~160℃の温度で10秒~300秒間行うことが好適である。
上記光照射工程において、使用される活性光線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が使用される。また、露光機の方式としては、プロキシミティー方式、ミラープロジェクション方式、ステッパー方式が挙げられるが、プロキシミティー方式が好ましく用いられる。
なお、活性エネルギー光線の照射工程では、用途によっては、所定のマスクパターンを介して活性エネルギー光線を照射することとしてもよい。この場合、露光部が硬化し、硬化部が現像液に対して不溶化又は難溶化されることになる。
上記現像工程は、上述した光照射工程の後、現像液によって現像処理し、未露光部を除去しパターンを形成する工程である。これにより、パターン化された硬化膜を得ることができる。現像処理は、通常、10~50℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法で行うことができる。
上記加熱工程は、上述した現像工程の後、焼成によって露光部(硬化部)を更に硬化させる工程(後硬化工程とも称する)である。例えば、高圧水銀灯等の光源を使用して、例えば0.5~5J/cm2の光量で後露光する工程や、例えば60~260℃の温度で10秒~120分間にわたって後加熱する工程等が挙げられる。このような後硬化工程を行うことにより、パターン化された硬化膜の硬度及び密着性を更に強固なものとすることが可能になる。また、この加熱工程により、例えば、上記重合体に含まれる上記ビニル系単量体単位(B)が上記一般式(I)で表される単量体単位である場合、その単量体単位の一部分が脱離して末端に水酸基が形成され、上記水酸基と、脱離していない上記一般式(1)の単量体単位の酸基や他の任意の単量体単位の酸基等とが反応して架橋構造を形成し、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性や、得られる硬化物の耐溶剤性、耐熱性等が更に優れたものとなる。また、上記重合体が上記ビニル系単量体単位(D)を有する場合も、3級炭素含部位が脱離して生成したカルボキシル基が、上記水酸基と反応して架橋構造を形成し、硬化性や硬化物の耐溶剤性等が優れたものとなる。
本発明はまた、上述したカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置でもある。
なお、上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物を有する表示装置用部材及び表示装置もまた、本発明の好適な実施形態に含まれる。上記硬化性樹脂組成物により形成される硬化物(硬化膜)は、安定して、基材等に対する密着性に優れ、かつ高硬度であるうえ、高平滑性を示し、高い透過率を有するものであるから、透明部材として特に好適であり、また、各種表示装置における保護膜や絶縁膜としても有用である。
なお、上記硬化物(硬化膜)を表示装置用部材として用いる場合、当該部材は、上記硬化膜から構成されるフィルム状の単層又は多層の部材であってもよいし、該単層又は多層の部材に更に他の層が組み合わされた部材であってもよいし、また、上記硬化膜を構成中に含む部材であってもよい。
ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液として、HLC-8220GPC(東ソー社製)、カラム:TSKgel SuperHZM-M(東ソー社製)によるGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法にて、重合体の重量平均分子量を測定した。
重合体溶液をアルミカップに約1g精秤し、アセトン約2gを加えて溶解させた後、常温で約2時間静置して自然乾燥させた。その後、真空乾燥機(EYELA社製)にて、真空140℃で1.5時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、アルミカップの質量を測定した。その質量減少量から重合体溶液の固形分量(質量%)を算出した。
重合体溶液3gを精秤し、アセトン90gと水10gとの混合溶媒に溶解し、0.1規定の水酸化カリウム水溶液を滴定液として用い、自動滴定装置(平沼産業社製、商品:COM-1700)により、重合体溶液の酸価を測定し、溶液の酸価と固形分とから重合体1g当たりの酸価(mgKOH/g)を求めた。
得られた硬化性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて無アルカリガラス板(10cm×10cm、ジオマテック社製)上に乾燥後の塗膜の厚さが3μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で3分間乾燥した後、超高圧水銀ランプを用いて照射量が100mJ/cm2となるように紫外線を照射した。露光後、塗膜に0.04質量%水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて60秒間散布しシャワー現像を行った。次いで、露光部を純水で10秒間水洗した後、エアブローによりガラス板表面上の水分を除去した。
光学顕微鏡(倍率100倍)を用いて塗膜の水ムラ(濃淡ムラ)を観察し、下記の基準にて評価した。下記基準で〇、〇△及び△を実用上問題のないレベルとした。
〇:光学顕微鏡で水ムラが確認できない。
〇△:光学顕微鏡で水ムラが確認できる。
△:肉眼で水ムラが確認できる。
×:現像時に塗膜が一部剥がれる。
××:現像時に塗膜が全て剥がれる。
得られた硬化性樹脂組成物をガラス基板にスピンコート法により塗布し、加熱処理(100℃3分間)した後、塗布膜から100μmの距離に、ライン幅6~100μmのラインアンドスペースの開口部を設けたフォトマスクを介して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(TOPCON社製、商品名「TME-150RNS」)によって60mJ/cm2(365nm照度換算)の露光量で露光を行った。露光後、0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて散布(シャワー圧0.15MPa)し、未露光部を溶解・除去しながら、露光部を純水で10秒間水洗した後、エアブローによりガラス板表面上の水分を除去した。水酸化カリウム水溶液を散布する時間を調整することで、現像が完了するまでの最短時間(Break Time)(秒)の評価を行った。
得られた硬化性樹脂組成物を、スピンコーター(ミカサ株式会社製、1H-D7)を用いて、塗布量が固形分換算で1.0~3.0mg/cm2となるよう、5cm角ガラス基板(ソーダライムガラスAS-2K、東新理興社製)上に均一に塗布した。この際、各硬化性樹脂組成物について、スピンコーターの回転数を変化させて塗布量(固形分換算)を変え、塗布量の異なる2枚の塗布板を作製した。2枚のうち1枚の塗布量が必ず1.6mg/cm2より大きい値となり、他の1枚の塗布量が必ず1.6mg/cm2より小さい値となるようにした。
これらの塗布板を140℃で1時間乾燥後、更に180℃で1時間乾燥させることにより、ガラス基板上に塗膜が形成された積層体を得た。ガラス基板の端部に付着している樹脂を除去した後、得られた積層体を、パーフェクトオーブン恒温器(エスペック社製)を用いて250℃で2時間加熱処理を行い、その後室温まで冷却した。冷却後、積層体の塗膜表面を、測色色差計ZE6000(日本電色工業社製)を用いて測定し、加熱試験後のb*値を得た。各塗膜につき上述のようにして用意した2枚の塗膜の測定値から塗布量(x)とb*値(y)の近似直線(検量線)を求め、塗布量が1.6mg/cm2の場合のb*値を各塗膜の耐熱着色性の結果として採用した。
重合体溶液1の調製
温度計、攪拌機、ガス導入管、冷却管及び滴下槽導入口を備えた反応槽に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部を仕込み、窒素置換した後、加熱して90℃まで昇温した。他方、滴下槽(A)として、ビーカーにN-ベンジルマレイミド(BzMI)20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)80部およびt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(日油社製「パーブチルO」)2部を攪拌混合したものを準備し、滴下槽(B)に、ビニルトルエン(VT)20部、メタクリル酸t-ブチル(TBMA)20部、コハク酸1-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル](HOMS)40部、及びn-ドデシルメルカプタン4部を攪拌混合したものを準備した。反応槽の温度が90℃になった後、同温度を保持しながら、滴下槽から3時間かけて滴下を開始し、重合を行った。滴下終了後30分間90℃を保った後、115℃まで昇温し、90分間熟成を行った。
得られた重合体溶液1を分析したところ、重量平均分子量は9000、酸価は98mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、BzMI/VT/TBMA/HOMS(モル比)=18/29/24/29であった。
重合体溶液2の調製
単量体の仕込み量を、N-シクロヘキシルマレイミド(CHMI)20部、VT20部、TBMA20部、及びHOMS40部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液2を得た。
得られた重合体溶液2を分析したところ、重量平均分子量は10000、酸価は98mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、CHMI/VT/TBMA/HOMS(モル比)=19/28/24/29であった。
重合体溶液3の調製
単量体の仕込み量を、N-フェニルマレイミド(PMI)20部、VT20部、TBMA20部、及びHOMS40部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液3を得た。
得られた重合体溶液3を分析したところ、重量平均分子量は10000、酸価は98mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、PMI/VT/TBMA/HOMS(モル比)=19/29/23/29であった。
重合体溶液4の調製
単量体の仕込み量を、PMI10部、VT10部、TBMA40部、及びHOMS40部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液4を得た。
得られた重合体溶液4を分析したところ、重量平均分子量は11000、酸価は98mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、PMI/VT/TBMA/HOMS(モル比)=10/14/47/29であった。
重合体溶液5の調製
単量体の仕込み量を、PMI20部、VT20部、TBMA30部、及びHOMS30部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液5を得た。
得られた重合体溶液5を分析したところ、重量平均分子量は10000、酸価は74mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、PMI/VT/TBMA/HOMS(モル比)=18/27/34/21であった。
重合体溶液6の調製
単量体の仕込み量を、BzMI10部、TBMA35部、メタクリル酸メチル(MMA)19.5部、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)20部、及びアクリル酸(AA)15.5部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液6を得た。
得られた重合体溶液6を分析したところ、重量平均分子量は20000、酸価は120mgKOH/g、固形分量は35質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、BzMI/TBMA/MMA/HEMA/AA(モル比)=6/29/23/18/24であった。
重合体溶液7の調製
単量体の仕込み量を、CHMI10部、TBMA35部、メタクリル酸ジシクロペンタニル(DCPMA)19.5部、HEMA20部、及びAA15.5部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液7を得た。
得られた重合体溶液7を分析したところ、重量平均分子量は21000、酸価は120mgKOH/g、固形分量は35質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、CHMI/TBMA/DCPMA/HEMA/AA(モル比)=7/32/12/20/29であった。
重合体溶液8の調製
単量体の仕込み量を、PMI20部、CHMA20部、TBMA20部、及びHOMS40部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液8を得た。
得られた重合体溶液8を分析したところ、重量平均分子量は11000、酸価は98mgKOH/g、固形分量は40質量%であった。また、得られた重合体の単量体組成は、PMI/CHMA/TBMA/HOMS(モル比)=21/22/26/31であった。
固形分換算で、重合体溶液1を20部、色材組成物(Blue)を50部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを20部、光重合開始剤としてイルガキュア907(BASF社製)を10部混合し、更に希釈溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を、固形分濃度が20質量%となるように加え、攪拌することで硬化性樹脂組成物(1-1)を得た。得られた硬化性樹脂組成物(1-1)の現像性を評価した。結果を表2に示す。
*色材組成物(Blue)の調製
分散用樹脂溶液(樹脂の単量体組成:BzMI/シクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸メチル/メタクリル酸=30/30/30/10(質量比)、Mw:10000、酸価:65mgKOH/g、樹脂溶液中の固形分:42%)を8.3質量部、分散剤(ビックケミー・ジャパン社製、商品名「DISPERBYK-2001」、不揮発分1.3g)を2.9質量部、顔料(C.I.ピグメンブルー15:6)8.0質量部を、225ml容器にはかり取り、不揮発分濃度(固形分濃度)が20質量%となるようにPGMEAで希釈した。これに、径1.0mmのジルコニアビーズ64gを加え、ペイントシェーカーで3時間振とうして分散処理後、デカンテーションによりジルコニアビーズを除いて、色材組成物(Blue)を得た。
表2に示す配合となるように、重合体溶液2~8を用いて、実施例1と同様の操作にて、硬化性樹脂組成物(2-1)~(8-1)を得た。得られた硬化性樹脂組成物の現像性を評価した。結果を表2に示す。
固形分換算で、重合体溶液1を45部、上記色材組成物(Blue)を20部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを25部、光重合開始剤としてイルガキュア907(BASF社製)を10部混合し、更に希釈溶媒(PGMEA)を、固形分濃度が20質量%となるように加え、攪拌することで硬化性樹脂組成物(1-2)を得た。得られた硬化性樹脂組成物(1-2)の水ムラを評価した。結果を表3に示す。
表3に示す配合となるように、重合体溶液2~8を用いて、実施例6と同様の操作にて、硬化性樹脂組成物(2-2)~(8-2)を得た。得られた硬化性樹脂組成物の水ムラを評価した。結果を表3に示す。
BzMI:N-ベンジルマレイミド
CHMI:N-シクロヘキシルマレイミド
PMI:N-フェニルマレイミド
VT:ビニルトルエン
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
TBMA:メタクリル酸t-ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
DCPMA:メタクリル酸ジシクロペンタニル
HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
AA:アクリル酸
HOMS:コハク酸モノ(2-メタクリロイルオキシエチル)
このように本発明の硬化性樹脂組成物は、水ムラを十分に抑制する程の疎水性を保ちながら、素早い現像性が求められるバインダー樹脂としての性能を持ち合わせているものであることが明らかである。
表4に示す配合となるように、重合体溶液1~6、8に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を添加して、固形分35質量%の硬化性樹脂組成物(1-3)~(6-3)、(8-3)を得た。得られた硬化性樹脂組成物について、耐熱着色性を評価した。結果を表4に示す。
Claims (9)
- 芳香族ビニル系単量体単位(A)、側鎖部分に酸基を有し、該酸基が主鎖から5原子以上離れた位置にあるビニル系単量体単位(B)、N置換マレイミド系単量体単位(C)、及び、-COO * R 4 (R 4 は、一価の有機基であり、O * に結合する炭素原子は、第3級炭素原子である。)基を含有するビニル系単量体単位(D)を有する重合体を含有し、
該芳香族ビニル系単量体単位(A)は、ベンゼン環を含む基を有し、
該ビニル系単量体単位(B)は、下記一般式(I)で表される単量体単位であり、
該重合体における該芳香族ビニル系単量体単位(A)の含有量が、全単量体単位100質量%に対して5~80質量%であり、該ビニル系単量体単位(B)の含有量が、全単量体単位100質量%に対して5~70質量%であり、該N置換マレイミド系単量体単位(C)の含有量が、全単量体単位100質量%に対して5~80質量%であり、該ビニル系単量体単位(D)の含有量が全単量体単位100質量%に対して5~70質量%である
ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
- 前記N置換マレイミド系単量体単位(C)は、N-フェニルマレイミド単量体単位及び/又はN-シクロヘキシルマレイミド単量体単位であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記重合体において、前記芳香族ビニル系単量体単位(A)と前記ビニル系単量体単位(B)との含有割合(A)/(B)が、モル比で10/60~60/10であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記重合体において、前記芳香族ビニル系単量体単位(A)と前記ビニル系単量体単位(B)と前記N置換マレイミド系単量体単位(C)と前記ビニル系単量体単位(D)との含有割合[(A)+(C)]/[(B)+(D)]が、モル比で20/80~70/30であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記重合体は、酸価が40~180mgKOH/gであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 更に、重合性化合物を含有することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 基板上に、請求項1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする積層体。
- 基板上に、請求項1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とするカラーフィルター。
- 請求項8に記載のカラーフィルターを備えることを特徴とする表示装置。
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