JP7134786B2 - 撮像装置および制御方法 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態の撮像装置の構成例を示す図である。
撮像装置100は、撮像レンズ101乃至表示回路110を備える。撮像レンズ101は、被写体の光学像を撮像素子103に結像させる。レンズ駆動回路102は、撮像レンズ101を制御して、ズーム制御、フォーカス制御、絞り制御などを実行する。撮像素子103は、撮像レンズ101により結像された被写体を画像信号として取り込む。画像処理回路104は、撮像素子103から出力される画像信号に対して、各種の補正や現像処理、データ圧縮のための演算等を行う。例えば、画像処理回路104は、制御回路106の制御にしたがって、ダイナミックレンジの拡大処理を実行する。本実施形態では、画像処理回路104は、図7を参照して説明する第2の補正手段を有する。
撮像素子103は、センサ基板201と回路基板202と有する積層構造の撮像部である。なお、同様の機能を具備するならば、撮像素子103は、積層構造に限らず単層構造を採ることもできる。
光電変換部であるフォトダイオード(以下、PD)301は、転送スイッチ302を介して、電荷電圧変換部であるフローティングディフュージョン(以下、FD)303に接続される。リセットスイッチ304は、FD303に基準電位VDDを供給する。画素アンプ305は、MOSトランジスタと不図示の定電流源を有するソースフォロア回路である。選択スイッチ306は、画素アンプ305の電位変動を垂直出力線307を介して回路基板202上のAD変換器204へ出力する。
撮像素子103は、開口画素領域403と、開口画素領域403に隣接して設けられた画素領域である垂直オプティカルブラック領域(以下、VOB)401および水平オプティカルブラック領域(以下、HOB)402を有する。開口画素領域403は、遮光されていない画素領域である。VOB401とHOB402は、遮光された画素領域であり、図1中のOBに対応する。
横軸は入力信号レベルを示す。縦軸は、出力信号レベルを示す。図5では、標準とLogのガンマカーブのパターンをプロットしている。Logのガンマカーブに対応するダイナミックレンジ拡大処理では、高輝度と低輝度の階調が改善され、フィルム特性に近い画像となるほか、対数表示において直線部分が広く、階調と露出の線形性を保ちやすい。しかし、Logのガンマカーブは、標準のガンマカーブに対して、特に暗部の傾きが急である。したがって、上記ダイナミックレンジ拡大処理によると、暗部の黒潰れを回避することができる一方で、信号のわずかなブレも強調され、ランダムノイズや縞状ノイズ、ちらつき、色かぶりが目立ちやすくなる。
本実施形態では、撮像素子103が有する信号処理部205が第1の補正手段を備える。もちろん、第1の補正手段は、信号処理部205とは異なる所定の処理部(例えば画像処理回路104)に設けられていてもよい。第1の補正手段は、ラインごとに、つまり画素の行単位でオフセット補正(ラインクランプ)を行うラインクランプ回路601として実現される。以下に説明するように、ラインクランプ回路601は、撮像素子103における遮光された画素の出力信号に基づいて、行単位で補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する。
本実施形態では、画像処理回路104(図1)が第2の補正手段を備える。もちろん、第2の補正手段は、画像処理回路104とは異なる所定の処理部(例えば、図2の信号処理部205)に設けられていてもよい。第2の補正手段は、画素アレイの所定領域(例えば、図4の領域406)における遮光された画素の出力信号に基づいて、開口画素領域403の画素領域403の出力信号をオフセット補正する。第2の補正手段は、面でオフセット補正を行う面平均クランプ回路701として実現される。面平均クランプ回路701は、撮像素子103の所定領域での遮光された画素の出力信号に基づいて、補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する。
以下に、補正手段(第1の補正手段または第2の補正手段)の適用前後の開口画素領域403の垂直方向のシェーディング(垂直シェーディング)およびオフセットについて説明する。図8(A)は、補正手段を適用する前の出力レベルを示す。図8(A)では、行方向にわたってオフセットは破線で示した所定のレベルからずれている。図8(B)は、第1の補正手段を適用した後の出力レベルを示す。図8(B)では、行方向にわたってオフセットは破線で示した所定のレベルに引き込まれ、垂直シェーディングも補正されているが、微小な縞状ノイズが発生している。この縞状ノイズの発生の原因として、第1の補正手段による量子化誤差の影響が考えられる。特に、第1の補正手段の演算精度に対して、ランダムノイズが小さくなってくると、ビット精度による量子化誤差が目立つようになり、微小な縞状ノイズが発生し得る。この微小な縞状ノイズが、ダイナミックレンジ拡大時のガンマカーブによって増幅され、画像の縞状ノイズとして認識される。
ステップS901において、制御回路106が、撮像装置100の撮影モードが通常撮影をする撮影モードであるか、ダイナミックレンジ拡大撮影をする撮影モードであるかを判断する。撮影モードがダイナミックレンジ拡大撮影をする撮影モードである場合は、撮像素子103の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される。したがって、この場合には、処理がS902に進む。
実施例1の変形例では、第1の補正手段であるラインクランプ回路601(図6)での演算精度を、撮像素子103のISO感度に応じて変更する。ラインクランプ回路601は、HOB402の画素出力をラインごとに平均化し、補正値と画素出力を減算し所定のオフセットを加算することで、ラインクランプを行う。ラインクランプの際の演算精度が例えば16ビットで固定の場合、制御回路106は、ラインクランプ回路601を制御して、低ISO感度時は、例えば16ビットのうち4ビットを小数ビットに割り当てる。高ISO感度時は、制御回路106は、16ビットすべてを整数ビットに割り当てる。このように、ラインクランプ回路601の演算精度を拡大することで、低ISO感度時のようなランダムノイズが小さい場合においても、ラインクランプの量子化誤差を抑制することができる。その結果、縞状ノイズやちらつき、色かぶりの発生を抑えた好適な画像を出力することができる。
図10は、実施例2において撮像素子が備えるAD変換器の構成を示す図である。
実施例2は、撮像素子自体に起因する縞状ノイズの低減に関する。AD変換器204は、コンパレータ(比較器)501乃至走査回路506を有する。タイミングジェネレータ(TG)505は、不図示の垂直走査回路や画素203(図2)内のトランジスタを制御するパルス信号、および後述するランプ信号を制御するパルス信号等を発生させる。
図11(A)は、AD変換の一例を示す。図11(A)において、TG505は、ランプ信号におけるコンパレータの基準電位となるクランプレベル(コンパレータクランプレベル)を設定する。コンパレータクランプレベルの設定は、ランプ信号を供給するためのDAC504からコンパレータ501内に設けられた不図示のクランプ容量に、基準電位になるように電荷をチャージして行われる。本実施例において、基準電位とは、入力信号の基準となる電位である。この例では、クランプレベルである基準電位を0.1Vとする。次に、N信号の読み出しにおいて、コンパレータ501に、垂直信号線307経由で入力されるリセット信号(リセットをかけたときの画素の出力)と、基準電位に設定されたクランプレベルとが足し合わされた合成信号に係る電位が入力される。コンパレータ501が、この合成信号とランプ信号とを比較し、大小関係が逆転するタイミングで、コンパレータ501の出力が反転する。これにより、カウンタ502の値がN信号としてラッチ503に保持される。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
103 撮像素子
Claims (9)
- 光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像部と、
前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記遮光された画素の出力信号に基づく前記遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える制御手段と、を備える
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像部における遮光された画素の出力信号に基づいて、行単位で補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する第1の補正手段と、
前記撮像部の所定領域での前記遮光された画素の出力信号に基づいて、補正値を算出し、前記遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する第2の補正手段と、を備え、
前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記第1の補正手段による前記補正を実行する制御と前記第2の補正手段による前記補正を実行する制御とを切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合は、前記第2の補正手段による前記補正を実行し、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されない場合は、前記第1の補正手段による前記補正を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合であって、前記撮像部の撮像感度が所定値未満であるときに、前記第2の補正手段による前記補正を実行する
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合であって、前記撮像部の撮像感度が所定値以上であるときは、前記第1の補正手段による前記補正を実行する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の撮像装置。 - 前記第1の補正手段は、前記撮像部に設けられており、
前記第2の補正手段は、前記撮像部が出力する信号を画像処理する画像処理手段に設けられている
ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記撮像部の撮像感度に応じて、前記第1の補正手段による前記補正の演算精度を変更する
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記撮像部が有する画素の出力をデジタル信号に変換する信号変換手段を備え、
前記信号変換手段は、
時間とともに信号レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力手段と、
前記撮像部が有する画素の出力と前記参照信号とを比較する比較手段と、を備え、
前記信号変換手段は、前記撮像部の撮像感度に応じて、前記画素の出力と前記参照信号とを比較する前記比較手段の基準電位を変更する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像部を有する撮像素子の制御方法であって、
前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記遮光された画素の出力信号に基づく前記遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える制御工程を有する
ことを特徴とする撮像素子の制御方法。
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