(第一実施形態)
以下、本発明に係る充放電試験装置の一実施形態として、二次電池の充放電特性の試験を行う充放電試験装置について説明する。
(充放電試験装置1の構成)
図1は、充放電試験装置1の概略構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、充放電試験装置1は、試料槽70と、装置本体100と、を備えている。
試料槽70は、試験対象の二次電池Lを収容する。具体的には、試料槽70には、支持体71及び検出部60が設けられている。支持体71は、試験対象の二次電池L(電池)を所定の圧力で拘束することで二次電池Lを固定する。また、試料槽70は、不図示の開閉扉と、試料槽70内の空気温度を調整する不図示の空調機と、を備えている。当該開閉扉及び空調機は、後述する制御部10による制御下で動作する。
検出部60は、二次電池Lの状態を検出する。二次電池Lの状態には、二次電池Lの形状変化、二次電池Lの内部圧力及び二次電池の表面温度が含まれる。具体的には、検出部60は、形状センサー61、ロードセル62及び温度センサー63を備えている。尚、検出部60は、形状センサー61、ロードセル62及び温度センサー63の全てを備えていなくてもよく、少なくともいずれか1つを備えていればよい。
形状センサー61は、二次電池Lの形状変化を検出する。形状センサー61は、図1の両矢印方向に、本体に対して伸縮可能な検針611を備えている。検針611は、自身の先端へ向かう方向に付勢されている。形状センサー61は、試験対象の二次電池Lが支持体71によって拘束された後、二次電池Lの表面に検針611の先端を接触させて設置される。
例えば、形状センサー61による二次電池Lの形状変化の検出が開始された後、二次電池Lが充電されることによって膨らんだ場合、二次電池Lの表面によって検針611が押し上げられる。これにより、検針611は、二次電池Lが膨らんだ分だけ図1の両矢印方向における上方に移動する(縮む)。この後、二次電池Lの放電が開始され、二次電池Lが縮んだ場合、検針611が自身の先端へ向かう方向に付勢される。これにより、検針611は、二次電池Lが縮んだ分だけ図1の両矢印方向における下方に移動する(伸びる)。
このように、形状センサー61は、二次電池Lの形状が変化することによって、検針611が二次電池Lの形状変化の検出を開始した時点での位置から移動した移動量を、二次電池Lの形状変化を示す値Tとして検出する。具体的には、形状センサー61は、検針611が二次電池Lの形状変化の検出を開始した時点での位置から前記上方へ移動した移動量をプラス(正)で示す検出信号を後述の制御部10に出力する。また、形状センサー61は、検針611が二次電池Lの形状変化の検出を開始した時点での位置から前記下方へ移動した移動量をマイナス(負)で示す検出信号を後述の制御部10に出力する。
尚、形状センサー61は、これに限定されず、上記とはプラスとマイナスが反対の移動量を示す検出信号を出力するものでもよい。また、形状センサー61は、二次電池Lの表面までの離間距離を計測する測距センサーで構成してもよい。この場合、当該測距センサーは、前記離間距離を示す検出信号を、二次電池Lの形状を示す検出信号として制御部10に出力させればよい。この場合、制御部10では、当該測距センサーによる検出の開始時に入力された検出信号が示す離間距離から、当該測距センサーから入力された検出信号が示す離間距離を減算した結果を、二次電池Lの形状変化を示す値Tとして用いればよい。
ロードセル62は、二次電池Lの内部圧力を検出する。ロードセル62は、圧力の検知面が二次電池Lの表面と対向するようにして支持体71に取り付けられている。ロードセル62は、二次電池Lが支持体71によって拘束され、前記検知面が二次電池Lの表面に接触することで、前記検知面にかかる圧力を測定する。ロードセル62は、前記検知面にかかる圧力の測定値を、二次電池Lの内部圧力を示す値Pとして検出する。
例えば、試験開始後、二次電池Lの充電時に内部圧力が高まり、二次電池Lが試験開始前よりも膨らんだとする。この場合、支持体71が二次電池Lを拘束する力が高まり、ロードセル62の検知面にかかる圧力が増大する。その結果、ロードセル62は、試験開始前よりも高い圧力の測定値を示す検出信号を、後述の制御部10に出力する。二次電池Lの充電が終了した後、二次電池Lの放電が開始されたとする。これにより、二次電池Lの内部圧力が充電の終了時よりも低くなり、二次電池Lが充電の終了時よりも縮んだとする。この場合、支持体71が二次電池Lを拘束する力が充電の終了時よりも弱まり、ロードセル62の検知面にかかる圧力が充電の終了時よりも減少する。その結果、ロードセル62は、充電の終了時よりも低い圧力の測定値を示す検出信号を、後述の制御部10に出力する。
温度センサー63は、二次電池Lの表面温度を検出する。温度センサー63は、二次電池Lの表面に取り付けられ、二次電池Lの表面温度を測定する。温度センサー63は、二次電池Lの表面温度の測定値を、二次電池Lの表面温度を示す値Zとして検出する。具体的には、温度センサー63は、二次電池Lの表面温度の測定値を示す検出信号を、後述の制御部10に出力する。
装置本体100は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク99を介して、パソコン90等の外部装置と通信可能に接続されている。また、装置本体100は、試料槽70内の二次電池Lと電線PLを介して着脱可能に接続されている。具体的には、装置本体100は、操作表示部20、インターフェイス部30、記憶部40、電源部50(試験実施部)及び制御部10を備えている。
操作表示部20は、液晶ディスプレイ等の表示部21と、試験者に充放電試験装置1の操作を行わせるための操作部22と、を備えている。操作部22は、表示部21に表示されたソフトキーのタッチ操作を行わせるための不図示のタッチパネル装置等を備えている。
インターフェイス部30は、制御部10が、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク99を介してパソコン90等の外部装置と通信するための不図示の通信インターフェイス回路を備えている。また、インターフェイス部30は、USB(Universal Serial Bus)メモリー等の外部記憶装置が着脱可能な不図示のコネクター及び制御部10が当該コネクターに装着された外部記憶装置と通信するための不図示の外部インターフェイス回路を備えている。
記憶部40は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置によって構成されている。記憶部40には、制御部10が二次電池Lの充放電試験の制御に用いる情報等が予め記憶されている。また、記憶部40は、制御部10による制御下で、例えば二次電池Lの充放電試験中に検出された二次電池Lの状態を示す値等を記憶する。
電源部50は、制御部10による制御下で二次電池Lの充放電を行う。具体的には、電源部50は、制御部10から指定された条件に従って、試験電流を二次電池Lに入力し、又は、試験電流を二次電池Lから出力させる。電源部50は、試験電流を二次電池Lに入力することによって、二次電池Lの充電を行う。一方、電源部50は、試験電流を二次電池Lから出力させることによって、二次電池Lの放電を行う。
制御部10は、所定の演算処理を実行する不図示のCPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリー、データを一時的に記憶するための不図示のRAM(Random Access Memory)、現在日時を計時する不図示のタイマー回路、及びこれらの周辺回路等を備えている。
制御部10は、不揮発性メモリー等に記憶された制御プログラムをCPUに実行させることにより、充放電試験装置1の各部の動作を制御する。具体的には、制御部10の機能としては、受付部11及び試験制御部12(変更部)が含まれる。
受付部11は、試験者が操作表示部20を用いて入力した、試験の実行指示に関する情報(以降、実行指示情報)を操作表示部20から受け取る度に、当該受け取った実行指示情報を受け付ける。また、受付部11は、試験者がパソコン90を用いて入力した実行指示情報をインターフェイス部30がネットワーク99を介して受信する度に、インターフェイス部30から当該受信された実行指示情報を受け取り、当該受け取った実行指示情報を受け付ける。
具体的には、受付部11は、操作表示部20及びインターフェイス部30から受け取った実行指示情報を制御部10が備えるRAMに記憶することにより、当該受け取った実行指示情報を受け付ける。尚、受付部11は、複数の実行指示情報を同時に受け取った場合、当該受け取った複数の実行指示情報を全て前記RAMに記憶することで、当該複数の実行指示情報を同時に受け付ける。
実行指示情報には、二次電池Lの試験のスケジュール(以降、試験スケジュール)に関する試験スケジュール情報が含まれる。また、実行指示情報には、二次電池Lの試験スケジュールを変更するときに二次電池Lの状態が満たすべき条件(変更条件)を示す条件情報が含まれる。
試験スケジュール情報には、二次電池Lの充放電に関する試験条件を示す試験条件情報が含まれる。例えば、試験条件には、充放電時の時間当たりの試験電流の電流値を示すレート、二次電池Lの充放電を繰り返す周期(以降、充放電周期)、二次電池Lの充放電の試験を行う期間(以降、試験期間)、二次電池Lの充電から試験を開始するか、二次電池Lの放電から試験を開始するかを示す情報(以降、充放電順)等が含まれる。尚、これらの試験条件は、それぞれ、省略可能であり、当該省略した試験条件については、予め定められた試験条件を適用してもよい。
試験スケジュール情報には、試験の状態を変更する指示(以降、状態変更指示)を示す状態変更指示情報が含まれていてもよい。例えば、状態変更指示には、試験を停止する停止指示、試験を停止前と同じ試験条件下で再開する再開指示、試験を強制的に終了する強制終了指示、又は、試験を強制的に終了し且つ安全動作を行う安全動作指示等が含まれる。
試験スケジュール情報には、複数の試験条件の組み合わせ、複数の状態変更指示の組み合わせ、又は、一以上の試験条件と一以上の状態変更指示との組み合わせ(以降、これら三個の組み合わせを総称して試験パターンと記載する)を示す試験パターン情報が、一以上含まれていてもよい。
図2は、試験実行指示テーブルTB1の一例を示す図である。制御部10が備えるRAMには、実行指示情報を記憶するための記憶領域として、図2に示すような試験実行指示テーブルTB1が設けられている。図2は、受付部11が三個の実行指示情報を受け付けたことにより、当該三個の実行指示情報が試験実行指示テーブルTB1に記憶された例を示している。
受付部11は、例えば図2の一番目のレコードに示すように、条件情報を含まず、試験スケジュール情報「E1」のみを含む実行指示情報を受け取った場合、当該実行指示情報に含まれる試験スケジュール情報「E1」のみを試験実行指示テーブルTB1に記憶する。尚、試験スケジュール情報「E1」は、レート「R1」、充放電周期「Tcd1」、試験期間「AT」及び充放電順「正順(充電・放電)」を示す試験条件情報を含んだ試験スケジュール情報であるものとする。
受付部11は、例えば図2の三番目のレコードに示すように、条件情報「C2」と試験スケジュール情報「E3」との組み合わせを含む実行指示情報を受け取った場合、当該実行指示情報に含まれる条件情報「C2」と当該条件情報「C2」と組み合わされている試験スケジュール情報「E3」とを対応付けて、試験実行指示テーブルTB1に記憶する。
尚、条件情報「C2」は、形状センサー61が出力した検出信号が示す二次電池Lの形状変化を示す値Tが、閾値「TH2」よりも大きいこと(T>TH2)を示しているものとする。試験スケジュール情報「E3」は、試験を強制的に終了し且つ安全動作を行う安全動作指示を示す状態変更指示情報「強制終了、安全動作」を含んだ試験スケジュール情報であるものとする。
図1に参照を戻す。試験制御部12は、受付部11が受け付けた実行指示情報に従い、二次電池Lの充放電の試験を行うように電源部50を制御する。また、試験制御部12は、二次電池Lの充放電の試験中に検出部60から入力された検出信号が示す二次電池Lの状態を示す値(情報)を、試験条件情報に含まれる実行中の試験に関する試験条件と対応付けて記憶部40に記憶する。試験制御部12の詳細については後述する。
(充放電試験装置1の動作)
以下、充放電試験装置1の動作について説明する。当該説明の中で、試験制御部12の詳細について説明する。図3は、充放電試験装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、受付部11が一以上の実行指示情報を受け付けると(ステップS1)、試験制御部12は、ステップS1で受け付けられた実行指示情報に含まれている試験スケジュール情報が示す試験スケジュール下で、二次電池Lの充放電の試験(以降、第一試験)を実施する(ステップS21)。
ここでは、ステップS1において、受付部11が三個の実行指示情報を同時に受け取り、図2に示すように、当該三個の実行指示情報を試験実行指示テーブルTB1に記憶したものとして説明する。この場合、ステップS21では、試験制御部12は、試験実行指示テーブルTB1(図2)において条件情報に対応付けられていない試験スケジュール情報「E1」が示す試験スケジュール下で、第一試験を実施する。
具体的には、試験制御部12は、試験スケジュール情報「E1」に含まれる試験条件情報が示す試験条件(レート「R1」、充放電周期「Tcd1」、試験期間「AT」、充放電順「正順(充電・放電)」)に従い、二次電池Lの充放電を電源部50に行わせる。詳しくは、試験制御部12は、充放電順「正順(充電・放電)」に従い、電源部50に、充放電周期「Tcd1」の半周期の期間「Tcd1/2」、充放電レート「R1」の試験電流を二次電池Lに充電させた後、充放電周期Tcdの半周期の期間「Tcd1/2」、充放電レート「R1」の試験電流を二次電池Lに放電させる処理を、試験期間「AT」が経過するまで、繰り返し行わせる。
ステップS21において第一試験の実施を開始した後、検出部60は二次電池Lの状態を定期的に検出する処理を開始する。また、試験制御部12は、検出部60によって検出された二次電池Lの状態を、記憶部40に記憶する処理及び表示部21又はパソコン90に表示する処理を開始する(ステップS31)。
図4は、充放電試験中に記憶部40に記憶される情報の一例を示す図である。具体的には、ステップS31において、試験制御部12は、図4に示すように、ステップS21で開始した第一試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報「E1」と、第一試験中に検出部60が二次電池Lの状態変化を検出した日時を示す日時情報(例えば「t10」)と、二次電池Lの充放電量を示す値CV(例えば「CV10」)と、検出部60が検出した二次電池Lの形状変化を示す値T(例えば「T10」)と、二次電池Lの内部圧力を示す値P(例えば「P10」)と、二次電池Lの表面温度を示す値Z(例えば「Z10」)と、を対応付けて記憶部40に記憶する処理を開始する。
図5(B)は、二次電池Lの充放電試験中における電池の充放電量CVの一例を示すグラフである。ステップS31において、試験制御部12は、例えば図5(B)に示すように、二次電池Lに充電されている電流又は二次電池Lから放電されている電流の電流値(以降、二次電池Lの充放電量CV)を時系列に示すグラフ(以降、充放電量グラフ)を表示部21に表示する。また、試験制御部12は、当該充放電量グラフを表示する表示指示を、当該充放電量グラフの画像と共に、インターフェイス部30を用いて、ステップS1で受け付けられた実行指示情報の送信元のパソコン90(図1)に送信(返信)する。尚、パソコン90は、充放電試験装置1から前記表示指示を示す信号と前記放電量グラフの画像とを受け取ると、当該受け取った放電量グラフの画像を、パソコン90が備える液晶ディスプレイ等の表示装置に表示させる。
例えば、図5(B)に示す充放電量グラフは、充放電周期「Tcd1」(図2)の半周期の期間(日時「t10」から日時「t11」までの期間)「Tcd1/2」、レート「R1」で二次電池Lを充電した後、充放電周期「Tcd1」(図2)の半周期の期間(日時「t11」から日時「t12」までの期間)「Tcd1/2」、レート「R1」で二次電池Lに放電させた例を示している。
図5(A)は、図5(B)に示す二次電池Lの充放電試験中に検出される二次電池Lの形状変化を示す値Tの一例を示すグラフである。ステップS31において、試験制御部12は、例えば図5(A)に示すように、形状センサー61が検出した二次電池Lの形状変化を示す値Tを時系列に示すグラフ(以降、形状グラフ)を表示部21に表示する。また、試験制御部12は、当該形状グラフを表示する表示指示を、当該形状グラフの画像と共に、インターフェイス部30を用いて、ステップS1で受け付けられた実行指示情報の送信元のパソコン90(図1)に送信(返信)する。尚、パソコン90は、充放電試験装置1から前記表示指示を示す信号と前記形状グラフの画像とを受け取ると、当該受け取った形状グラフの画像を、パソコン90が備える液晶ディスプレイ等の表示装置に表示させる。
例えば、図5(A)に示すように、二次電池Lの形状変化を示す値Tは、二次電池Lの充電期間中、次第に増大し、二次電池Lの放電が開始されると次第に減少する。また、充電と放電のサイクルを繰り返す程、二次電池Lの形状変化を示す値Tのピーク値が次第に増大する。
ステップS31において二次電池Lの状態を検出、記憶及び表示する処理を開始した後、試験制御部12は、検出部60によって検出された二次電池Lの状態を示す値が、ステップS1で受け付けられた実行指示情報に含まれる一番目の条件情報が示す変更条件(以降、第一変更条件)を満たすか否かを判定する(ステップS41)。
具体的には、ステップS41において、試験制御部12は、試験実行指示テーブルTB1(図2)に一番目に記憶された条件情報「C1」が示す第一変更条件「TH2≧T>TH1」を参照する。尚、第一変更条件「TH2≧T>TH1」は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、第一閾値TH1よりも大きく、且つ、第一閾値TH1よりも大きい第二閾値TH2以下であることを示している。そして、試験制御部12は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、前記参照した第一変更条件「TH2≧T>TH1」を満たすか否かを判定する。
試験制御部12は、ステップS41において、二次電池Lの形状変化を示す値Tが第一変更条件を満たさないと判定した場合(ステップS41でNO)、検出部60によって検出された二次電池Lの状態を示す値Tが、ステップS1で受け付けられた実行指示情報に含まれる二番目の条件情報が示す条件(以降、第二変更条件)を満たすか否かを判定する(ステップS42)。
具体的には、ステップS42において、試験制御部12は、ステップS41と同様にして、試験実行指示テーブルTB1(図2)に二番目に記憶された条件情報「C2」が示す第二変更条件「T>TH2」を参照する。尚、第二変更条件「T>TH2」は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、第二閾値TH2よりも大きいことを示している。そして、試験制御部12は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、前記参照した第二変更条件「T>TH2」を満たすか否かを判定する。
試験制御部12は、ステップS42において、二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二変更条件を満たさないと判定した場合(ステップS42でNO)、試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS61)。
具体的には、ステップS61において、試験制御部12は、ステップS21で第一試験を開始してからの経過時間が、第一試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報「E1」で定められた試験期間「AT」(図2)以上であるか否かを判定する。試験制御部12は、前記経過時間が試験期間「AT」(図2)未満である場合、試験の終了条件を満たさないと判定する(ステップS61でNO)。一方、試験制御部12は、前記経過時間が前記試験期間「AT」以上である場合、試験の終了条件を満たすと判定する(ステップS61でYES)。
また、ステップS61において、試験制御部12は、試験者によって操作表示部20を用いて試験の終了指示が入力された場合、及び、インターフェイス部30がパソコン90からネットワーク99を介して試験の終了指示を示す情報を受信した場合にも、試験の終了条件を満たすと判定する(ステップS61でYES)。
試験制御部12は、ステップS61において、試験の終了条件を満たすと判定した場合(ステップS61でYES)、第一試験を終了する。具体的には、試験制御部12は、第一試験を終了する場合、電源部50の制御を終了し、ステップS31で開始した、二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。
一方、試験制御部12は、ステップS61において試験の終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS61でNO)、ステップS41以降の処理を繰り返す。これにより、試験制御部12は、ステップS21で開始した第一試験を継続する。
ステップS41において、試験制御部12が、二次電池Lの形状変化を示す値Tが第一変更条件を満たすと判定した場合(ステップS41でYES)、二次電池Lの状態が第一変更条件を満たした状態であるので、試験スケジュールを、第二の試験スケジュールに変更する旨のメッセージを表示部21及びパソコン90に表示する(ステップS52)。
具体的には、ステップS52において、試験制御部12は、試験実行指示テーブルTB1(図2)において第一変更条件「TH2≧T>TH1」を示す条件情報「C1」に対応付けられている試験スケジュール情報「E2」を参照する。そして、試験制御部12は、二次電池Lの状態が第一変更条件「TH2≧T>TH1」を満たした状態であるので、試験スケジュールを、試験スケジュール情報「E2」が示す第二の試験スケジュールに変更する旨のメッセージを、ステップS31と同様にして表示部21及びパソコン90に表示する。
前記メッセージは、例えば「二次電池が第一閾値TH1よりも大きく膨らみました。試験スケジュールを第二の試験スケジュール「レートR2、充放電周期Tcd2、試験期間AT、逆順(放電・充電)」に変更します。」とすればよい。ただし、当該メッセージは、これに限らず、第一変更条件「TH2≧T>TH1」と、試験スケジュール情報「E2」に含まれている情報と、を含むものであればよい。
ステップS52の後、試験制御部12は、第一変更条件に対応付けられた第二の試験スケジュール下で二次電池Lの充放電の試験(以降、第二試験)を実施する(ステップS22)。
具体的には、ステップS22では、試験制御部12は、試験実行指示テーブルTB1(図2)において、第一変更条件「TH2≧T>TH1」を示す条件情報「C1」に対応付けられている試験スケジュール情報「E2」が示す第二の試験スケジュール下で第二試験を実施する。
つまり、試験制御部12は、試験スケジュール情報「E2」に含まれる試験条件情報が示す試験条件(レート「R2」、充放電周期「Tcd2」、試験期間「AT」、充放電順「逆順(放電・充電)」)に従い、二次電池Lの充放電を電源部50に行わせる。詳しくは、試験制御部12は、充放電順「逆順(放電・充電)」に従い、電源部50に、充放電周期「Tcd2」の半周期の期間「Tcd2/2」、充放電レート「R2」の試験電流を二次電池Lに放電させた後、充放電周期「Tcd2」の半周期の期間「Tcd2/2」、充放電レート「R2」の試験電流を二次電池Lに充電する処理を、試験期間「AT」が経過するまで繰り返し行わせる。
尚、本具体例では、レート「R2」(例えば5mAh)は、試験スケジュール情報「E1」に含まれる試験条件情報が示すレート「R1」(例えば10mAh)よりも小さいレート(R2<R1)であるものとする。また、充放電周期「Tcd2」は、試験スケジュール情報「E1」に含まれる試験条件情報が示す充放電周期「Tcd1」よりも長時間(Tcd2>Tcd1)であるものとする。また、充放電順「逆順(放電・充電)」は、試験スケジュール情報「E1」に含まれる試験条件情報が示す充放電順「正順(充電・放電)」とは反対の順番であるものとする。つまり、試験スケジュール情報「E2」が示す試験スケジュールは、試験スケジュール情報「E1」が示す試験スケジュールよりも、二次電池Lにかかる負荷が小さくなるような試験スケジュールであるものとする。
このため、第一試験中に二次電池Lの状態が第一変更条件を満たしたときに、第一試験よりも二次電池Lにかかる負荷が小さい第二の試験スケジュール下で、二次電池Lの放電から始まる第二試験を実施することができる。これにより、二次電池Lが第一閾値TH1を超える程膨らんでいるにも関わらず、第一試験を継続したために、二次電池Lが、爆発や破裂が生じる危険な状態になる可能性を低減できる。また、試験を停止することなく、異なる試験スケジュール下で二次電池Lの充放電試験を行うことができる。このため、異なる試験スケジュール下での充放電試験における二次電池Lのそれぞれでの状態変化を把握することができる。
ステップS22の実行後も、試験制御部12は、ステップS31で開始した二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を継続する。例えば、図4には、ステップS22の実行後、試験制御部12によって、ステップS22で開始した第二試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報「E2」と、当該試験スケジュール下での二次電池Lの充放電中に検出部60が二次電池Lの状態を検出した日時を示す日時情報「t21」と、二次電池Lの充放電量を示す値CV「CV21」と、検出部60が検出した二次電池Lの形状変化を示す値T「T21」と、二次電池Lにかかる圧力を示す値P「P21」と、二次電池Lの表面温度を示す値Z「Z21」と、が対応付けて記憶部40に記憶された例を示している。このため、記憶部40によって記憶されている情報を参照することで、複数の試験スケジュールのそれぞれの下で、二次電池Lの充放電が行われているときの二次電池Lの状態を把握することができる。
例えば、記憶部40によって記憶されている情報は、例えば図5(A)に示す形状グラフとして表示部21及びパソコン90において参照することができる。図5(A)に示す例では、日時「t10」において第一試験を開始した後、二次電池Lの形状変化を示す値Tは、第一試験における二次電池Lの充電期間中に次第に増大し、二次電池Lの放電が開始されると次第に減少することを把握できる。また、充電と放電のサイクルを繰り返す程、二次電池Lの形状変化を示す値Tのピーク値が次第に増大することを把握できる。
そして、第一試験における二次電池Lの一の充電期間が終了する日時「t14」において、二次電池Lの形状変化を示す値Tが、第一閾値TH1を超え、第一変更条件を満たすことを把握できる。これにより、試験スケジュールが、試験スケジュール情報「E2」(図2)が示す第二の試験スケジュールに変更され、第二試験が開始されたことを把握できる。第二試験では、最初の放電期間が終了する日時「t21」になると、二次電池Lの形状変化を示す値Tは、放電期間が終了しているにも関わらず、第一試験の実行が開始された日時「t10」よりも大きくなることを把握できる。
図3に参照を戻す。ステップS22の後、試験制御部12は、ステップS61と同様にして、第二試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS62)。試験制御部12は、ステップS62において、第二試験の終了条件を満たさないと判定している間(ステップS62でNO)、第二試験を継続し、第二試験の終了条件を満たすと判定した場合(ステップS62でYES)、第二試験を終了する。これに合わせて、試験制御部12は、ステップS31で開始した二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。
また、試験制御部12は、ステップS42において、二次電池Lの状態が第二変更条件を満たしていると判定した場合(ステップS42でYES)、二次電池Lの状態が第二変更条件を満たした状態であるので、ステップS52と同様にして、試験スケジュールを第三の試験スケジュールに変更する旨のメッセージを表示部21及びパソコン90に表示する(ステップS53)。
ステップS53の後、試験制御部12は、第二変更条件に対応付けられた第三の試験スケジュール下で二次電池Lの充放電の試験(以降、第三試験)を実施する(ステップS23)。
具体的には、ステップS23では、試験制御部12は、試験実行指示テーブルTB1(図2)において、第二変更条件「T>TH2」を示す条件情報「C2」に対応付けられている試験スケジュール情報「E3」が示す第三の試験スケジュール下で第三試験を実施する。
ここで、試験スケジュール情報「E3」には、試験を強制的に終了し且つ安全動作を行う安全動作指示を示す状態変更指示情報「強制終了、安全動作」が含まれている。このため、試験制御部12は、第三試験として、当該状態変更指示情報が示す安全動作指示に従い、第一試験を強制終了し、所定の安全動作を実行する。
詳しくは、試験制御部12は、電源部50による試験電流の入出力を停止させることにより、第一試験を強制終了する。そして、試験制御部12は、所定の安全動作として、例えば、試料槽70内の空気を所定時間冷却するように、試料槽70に設けられた不図示の空調機を制御する。又は、試験制御部12は、所定の安全動作として、例えば、試料槽70に設けられた不図示の開閉扉を所定時間開閉できない状態にする。尚、安全動作は、これらに限らず、試料槽70に収容された二次電池Lを安全に取り出せるようにする動作であればよい。
ステップS23の実行後も、試験制御部12は、ステップS31で開始した二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を継続する。例えば、図4には、ステップS23の実行後、試験制御部12によって、ステップS23で開始した第三試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報「E3」と、第三試験中に検出部60が二次電池Lの状態を検出した日時を示す日時情報「t31」と、検出部60が検出した二次電池Lの形状変化を示す値T「T31」と、二次電池Lにかかる圧力を示す値P「P31」と、二次電池Lの表面温度を示す値Z「Z31」と、が対応付けられて記憶部40に記憶された例を示している。
ステップS23の後、試験制御部12は、第三試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS63)。具体的には、試験制御部12が、上述の具体例のように、ステップS23で、試験スケジュール情報に含まれる状態変更指示情報に従って第三試験を実施したとする。この場合、当該試験スケジュール情報に第三試験の試験期間を示す情報が含まれていない。このため、試験制御部12は、試験者によって操作部22を用いて試験の終了指示が入力された場合、又は、インターフェイス部30がパソコン90からネットワーク99を介して試験の終了指示を示す情報を受信した場合に、試験の終了条件を満たすと判定する(ステップS63でYES)。
尚、試験スケジュール情報には、試験期間に代えて、試験(安全動作)を終了するための終了条件を示す終了条件情報が含まれていてもよい。例えば、当該終了条件には、安全動作の実行時間が所定時間に到達することや、二次電池Lの状態を示す値(例えば、二次電池Lの形状変化を示す値T、内部圧力を示す値P及び表面温度を示す値Zのうちの少なくとも一以上)が所定値になることが含まれる。これに合わせて、試験制御部12が、ステップS63において、試験スケジュール情報に終了条件情報が含まれている場合には、検出部60によって検出された二次電池Lの状態を示す値(例えば、二次電池Lの形状変化を示す値T、内部圧力を示す値P及び表面温度を示す値Zのうちの少なくとも一以上)が当該終了条件情報が示す終了条件を満たすときに、第三試験(安全動作)の終了条件を満たすと判定するようにしてもよい。
試験制御部12は、ステップS63において、第三試験の終了条件を満たさないと判定している間(ステップS63でNO)、第三試験(安全動作)を継続し、第三試験(安全動作)の終了条件を満たしていると判定した場合(ステップS63でYES)、第三試験(安全動作)を終了する。これに合わせて、試験制御部12は、ステップS31で開始した、二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。
尚、上述した具体例とは異なり、ステップS23において、上述したステップS22の具体例と同様、試験スケジュール情報に含まれる試験条件情報が示す試験条件に従って、二次電池Lの充放電を電源部50に行わせる第三試験が実行されたとする。この場合、ステップS63では、上述したステップS61及びステップS62の具体例と同様にして、試験制御部12は、第三試験の終了条件を満たすか否かを判定すればよい。
また、試験実行指示テーブルTB1に記憶された試験スケジュール情報に試験パターン情報が一以上含まれている場合がある。この場合、ステップS21、S22、S23において、試験制御部12は、試験スケジュール情報に含まれる各試験パターン情報を順次参照し、当該参照した試験パターン情報が示す各試験条件及び各状態変更指示に従って試験を順次実施すればよい。具体的には、試験制御部12は、上述したステップS22の具体例と同様にして、当該参照した試験パターン情報が示す各試験条件に従って試験を実施すればよい。また、試験制御部12は、上述したステップS23の具体例と同様にして、当該参照した試験パターン情報が示す各状態変更指示に従って試験を実施すればよい。
この場合、ステップS61、S62、S63では、試験制御部12は、最後の試験パターン情報に含まれる最後の情報を用いて、終了条件を満たすか否かを判定すればよい。具体的には、最後の試験パターン情報に含まれる最後の情報が試験条件情報であるとする。この場合、試験制御部12は、上述したステップS61、S62の具体例と同様、当該試験条件情報が示す試験条件に従って試験が実行されてからの経過時間が、当該試験条件に含まれる試験期間以上であるか否か、又は、当該試験の終了指示が入力又は受信されたか否かによって、終了条件を満たすか否かを判定すればよい。一方、試験パターン情報に含まれる最後の情報が状態変更指示情報であるとする。この場合、試験制御部12は、上述したステップS63の具体例と同様、当該状態変更指示情報が示す状態変更指示に従って試験(安全動作)が実行された後、試験(安全動作)の終了条件を満たしたかどうか、当該試験の終了指示が入力又は受信されたか否かによって、終了条件を満たすか否かを判定すればよい。
上記実施形態の構成によれば、受付部11によって受け付けられた複数の実行指示情報のうち、条件情報が対応付られていない第一の試験スケジュール情報「E1」が示す第一の試験スケジュール下で第一試験が開始される。そして、第一試験中に、二次電池Lの形状変化を示す値Tが、条件情報「C1」が示す第一変更条件「TH2≧T>TH1」を満たした場合に、二次電池Lを充放電するときの試験スケジュールが、当該条件情報「C1」に対応付けられた試験スケジュール情報「E2」が示す第二の試験スケジュールに変更される。
したがって、試験者は、二次電池Lを充放電するときの試験スケジュールを第一の試験スケジュールから第二の試験スケジュールに変更する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tを任意に定め、二次電池Lの形状変化を示す値Tが当該定めた値であることを含むように、第一変更条件に含まれる第一閾値TH1及び第二閾値TH2を定めればよい。そして、試験者は、当該第一変更条件を示す条件情報と、第二の試験スケジュールを示す試験スケジュール情報「E2」との組み合わせを含む実行指示情報を入力すればよい。これにより、試験者は、二次電池Lを充放電するときの試験スケジュールを第一の試験スケジュールから第二の試験スケジュールに変更するタイミングを、二次電池Lの種類等に応じて適切に定めることができる。
例えば、二次電池Lを充放電するときの試験スケジュールを第一の試験スケジュールから第二の試験スケジュールに変更する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tは、二次電池Lに異常の兆候が見られるときの二次電池Lの形状変化を示す値Tとすればよい。そして、二次電池Lに異常の兆候が見られるときの二次電池Lの形状変化を示す値Tの下限値を第一閾値TH1とし、二次電池Lに異常が発生するときの二次電池Lの形状変化を示す値Tの下限値を第二閾値TH2に定めればよい。
この場合、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第一閾値TH1を超えないときは、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの充放電を継続することができる。そして、検出された形状変化を示す値Tが第一閾値TH1を超え且つ第二閾値TH2を超えない値になり、二次電池Lに異常の兆候が見られるが、異常は発生していない状況になったとする。この場合、二次電池Lは未だ充電時と放電時とで可逆的に変化する状態であると考えられるので、第一の試験スケジュール下に代えて、第二の試験スケジュール下で、二次電池Lの充放電を行うことができる。
また、上述の具体例のように、試験スケジュール情報「E2」が示す第二の試験スケジュールを、試験スケジュール情報「E1」が示す第一の試験スケジュールよりも、二次電池Lにかかる負荷が小さくなるような試験スケジュールに定めたとする。この場合、二次電池Lに異常の兆候が見られるようになると、二次電池Lにかかる負荷が軽減された第二の試験スケジュール下で、二次電池Lの充放電を行うことができる。この場合、第一の試験スケジュール下での試験では異常の兆候が見られ、第二の試験スケジュール下では異常の兆候が見られないというようなことがわかるようになる。
(第二実施形態)
次に、本発明に係る充放電試験装置の第二実施形態について説明する。
第二実施形態では、試験制御部12は、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの第一充放電を行い、当該第一充放電中に、検出部60によって検出された二次電池Lの状態が所定の停止条件を満たすと、前記第一充放電を停止する。そして、試験制御部12は、前記第一充放電の停止中に、検出部60によって検出された二次電池Lの状態が所定の再開条件(変更条件)を満たすと、第一の試験スケジュールを第二の試験スケジュールに変更する。
以下、第二実施形態における充放電試験装置1の動作について図6及び図7を用いて説明する。図6は、第二実施形態における試験実行指示テーブルTB1の一例を示す図である。図7は、第二実施形態における充放電試験装置1の動作の一例を示すフローチャートである。尚、図7に記載のステップのうち、図3と同じ符号のステップは、図3で説明したステップと同様の処理であるため、説明を省略する。
また、以降の説明では、図7に示すステップS1において、受付部11が三個の実行指示情報を同時に受け付け、図6に示すように、これら三個の実行指示情報を試験実行指示テーブルTB1に記憶するものとする。具体的には、受付部11は、図7に示すステップS1において、条件情報を含まず、図2に示したものと同じ試験スケジュール情報「E1」のみを含む実行指示情報を受け付けたものとする。この場合、受付部11は、例えば図6の一番目のレコードに示すように、当該実行指示情報に含まれる試験スケジュール情報「E1」のみを試験実行指示テーブルTB1に記憶する。
また、受付部11は、ステップS1において、二次電池Lの試験スケジュールを変更する前に試験を停止させるときに、二次電池Lの状態が満たすべき停止条件を示す停止条件情報「ST」と、前記停止指示を示す状態変更指示情報「停止」を含む試験スケジュール情報「EST」と、の組み合わせを含む実行指示情報を受け取ったものとする。この場合、受付部11は、例えば図6の二番目のレコードに示すように、当該実行指示情報に含まれる停止条件情報「ST」と、当該停止条件情報「ST」と組み合わされている試験スケジュール情報「EST」と、を対応付けて、試験実行指示テーブルTB1に記憶する。尚、停止条件情報「ST」は、図6の二番目のレコードに示すように、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、上述の第二閾値TH2より大きいこと「T>TH2」を示しているものとする。
また、受付部11は、ステップS1において、試験の停止後、試験を再開するときに、二次電池Lの状態が満たすべき再開条件を示す再開条件情報と、二次電池Lの状態が当該再開条件を満たしたときに再開する試験の試験スケジュール(以降、再開試験スケジュール)に関する試験スケジュール情報と、の組み合わせを含む実行指示情報を受け取ったものとする。ここで、再開条件情報は、「TH2≧T」であるものとする。また、再開条件情報と組み合わされている試験スケジュール情報は、図2に示した試験スケジュール情報「E2」と同じ情報であるものとする。この場合、受付部11は、例えば図6の三番目のレコードに示すように、実行指示情報に含まれる再開条件情報「C3」と当該再開条件情報「C3」と組み合わされている試験スケジュール情報「E2」とを対応付けて、試験実行指示テーブルTB1に記憶する。
この場合、試験制御部12は、ステップS31の後、ステップS41(図3)と同様にして、検出部60によって検出された二次電池Lの状態が、ステップS1で受け付けられた実行指示情報に含まれる停止条件情報「ST」が示す停止条件を満たすか否かを判定する(ステップS4a)。
試験制御部12は、ステップS4aにおいて停止条件を満たすと判定した場合(ステップS4aでYES)、二次電池Lの状態が停止条件を満たした状態であるので、ステップS52(図3)と同様にして、二次電池Lの充放電の試験を停止する旨のメッセージを表示部21及びパソコン90に表示する(ステップS5a)。尚、当該メッセージは、例えば「二次電池が第二閾値TH2よりも大きく膨らみました。このため、実行中の試験を停止します。」とすればよい。ただし、当該メッセージは、これに限らず、二次電池Lの形状Tが停止条件「T>TH2」を満たし、実行中の試験を停止する旨のメッセージが含まれていればよい。
ステップS5aの後、試験制御部12は、停止条件情報「ST」に対応付けられた試験スケジュール情報「EST」に含まれている状態変更指示情報が示す停止指示に従い、ステップS21で開始した第一試験を停止する(ステップS2a)。具体的には、ステップS2aにおいて、試験制御部12は、電源部50による試験電流の入出力を停止させる。
ステップS2aの後、試験制御部12は、ステップS41(図3)と同様にして、検出部60によって検出された二次電池Lの状態が、ステップS1で受け付けられた実行指示情報に含まれる再開条件情報「C3」が示す再開条件を満たすか否かを判定する(ステップS4b)。
試験制御部12は、ステップS4bにおいて再開条件を満たさないと判定した場合(ステップS4bでNO)、ステップS63(図3)と同様にして、試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS6a)。また、試験制御部12は、ステップS4aにおいて停止条件を満たさないと判定した場合も(ステップS4aでNO)、ステップS63(図3)と同様にして、試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS6a)。
試験制御部12は、ステップS6aにおいて、試験の終了条件を満たすと判定した場合(ステップS6aでYES)、第一試験を終了する。具体的には、試験制御部12は、電源部50の制御を終了し、ステップS31で開始した、二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。
一方、試験制御部12は、ステップS6aにおいて試験の終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS6aでNO)、ステップS4a以降の処理を繰り返す。これにより、ステップS21で開始された第一試験の実行又は停止を継続する。
ステップS4bにおいて、試験制御部12は、再開条件を満たすと判定した場合(ステップS4bでYES)、二次電池Lの状態が再開条件を満たした状態であるので、ステップS52(図3)と同様にして、試験スケジュールを、再開条件に対応付けられた第二の試験スケジュールに変更する旨のメッセージを表示部21及びパソコン90に表示する(ステップS5b)。尚、ここでの第二の試験スケジュールは、試験実行指示テーブルTB1(図6)において再開条件情報「C3」に対応付けられている試験スケジュール情報「E2」が示す試験スケジュールである。ステップS5bの後、試験制御部12は、ステップS22(図3)と同様にして、第二の試験スケジュール下で二次電池Lの充放電の試験(以降、第二試験)を実施する(ステップS2b)。
ステップS2bの後、試験制御部12は、ステップS63(図3)と同様にして、第二試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS6b)。そして、試験制御部12は、ステップS6bにおいて、第二試験の終了条件を満たしていないと判定している間(ステップS6bでNO)、第2試験を継続し、第二試験の終了条件を満たすと判定した場合(ステップS6bでYES)、第二試験を終了する。これに合わせて、試験制御部12は、ステップS31で開始した二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。
第二実施形態の構成では、第一試験中に、二次電池Lの形状変化を示す値Tが停止条件「T>TH2」を満たすと、第一試験が停止される。そして、第一試験が停止されているときに、二次電池Lの形状変化を示す値Tが再開条件「TH2≧T」を満たした場合、当該再開条件を示す再開条件情報「C3」に対応付けられた試験スケジュール情報「E2」が示す試験スケジュール下で、二次電池Lの充放電が行われる。
このため、試験者は、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの充放電を停止する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tを任意に定めればよい。そして、試験者は、二次電池Lの形状変化を示す値Tが当該定めた値であることを含むように、停止条件に含まれる第二閾値TH2を定めればよい。これにより、試験者は、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの充放電を停止するタイミングを二次電池Lの種類等に応じて適切に定めることができる。
また、試験者は、二次電池Lの充放電を停止後、二次電池Lの充放電を再開する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tを任意に定めればよい。そして、試験者は、二次電池Lの形状変化を示す値Tが当該定めた値であることを含むように、再開条件の閾値を定めればよい。これにより、試験者は、二次電池Lの充放電を再開するタイミングを二次電池Lの種類等に応じて適切に定めることができる。
例えば、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの充放電を停止する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tを、二次電池Lに異常が発生するときの二次電池Lの形状変化を示す値Tとすればよい。また、二次電池Lの充放電を再開する時点の二次電池Lの形状変化を示す値Tを、二次電池Lに異常の兆候が見られるときの二次電池Lの形状変化を示す値T又は異常の兆候が見られないときの二次電池Lの形状変化を示す値Tとすればよい。そして、二次電池Lに異常が発生するときの二次電池Lの形状変化を示す値Tの下限値を第二閾値TH2に定めればよい。
また、上述の具体例のように、試験スケジュール情報「E2」が示す第二の試験スケジュールを、試験スケジュール情報「E1」が示す第一の試験スケジュールよりも、二次電池Lにかかる負荷が小さくなるような試験スケジュールに定めればよい。
この場合、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二閾値TH2を超え、二次電池Lに異常が発生したときに、第一の試験スケジュール下での二次電池Lの充放電を停止することができる。その後、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二閾値TH2以下になり、二次電池Lの状態が異常の兆候が見られる程度又は異常の兆候が見られない程度にまで復元したとする。この場合、二次電池Lの形状が充電時と放電時とで可逆的に変化する状態になったと考えられるので、第一の試験スケジュールに代えて、第一の試験スケジュールよりも二次電池Lにかかる負荷が軽減された第二の試験スケジュール下で、二次電池Lの充放電を行うことができる。その結果、異なる試験スケジュール下での充放電試験による二次電池Lのそれぞれでの状態変化を把握することができる。
尚、再開条件は、上述した例に限らず、例えば、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二閾値TH2以下であり(例えば「TH2≧T」)、且つ、試験の停止からユーザが指定した時間以上待機することを示すものであってもよい。また、再開条件は、例えば、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二閾値TH2よりも予め定められた値(例えば、D1)だけ小さい値(例えばTH2-D1)以下であること(例えばTH2-D1≧T)を示すものであってもよい。
(変形実施形態)
尚、上記実施形態は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を上記実施形態に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す変形実施形態であってもよい。
(1)上記第一実施形態では、ステップS41(図3)において、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第一変更条件を満たし、ステップS22(図3)において第二試験を実施した後は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二変更条件を満たすか否かを判定しない例について説明した。
しかし、これに限らず、ステップS22(図3)において第二試験を実施した後、第二試験中に、試験制御部12が、更に、ステップS42(図3)と同様、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第二変更条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。そして、試験制御部12が、当該判定において、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが、第二変更条件を満たすと判定した場合にステップS53(図3)を実行し、第二変更条件を満たさないと判定した場合にステップS62(図3)を実行するようにしてもよい。
(2)上記第一実施形態における第一変更条件と第二変更条件及び上記第二実施形態における再開条件は、上述した条件「TH2≧T>TH1」、「T>TH2」及び「TH2≧T」に限らない。例えば、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tが第一閾値TH1を超えること(例えば「T>TH1」)だけを示すものであってもよい。
尚、第一閾値TH1として、二次電池Lに異常の兆候が見られるときの形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tの下限値を設定する例について上述したが、第一閾値TH1をこれとは異なる値に設定してもよい。例えば、二次電池Lの試験開始後、形状センサー61によって二次電池Lの形状変化を示す値Tが検出される度に当該値Tの最小値を随時更新するようにし、当該更新後の最小値を第一閾値TH1とするようにしてもよい。
(3)上記各実施形態では、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tの所謂瞬時値が、第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件等の所定条件を満たすか否かを判定する例について説明した。この場合、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tの所謂瞬時値が、第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件等の所定条件を満たす場合に、迅速に試験スケジュールを変更することができる。
しかし、これに代えて、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値T(瞬時値)が、第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件等の所定条件を連続して所定回数以上満たすか否かを判定するようにしてもよい。又は、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値T(瞬時値)が、第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件等の所定条件を所定時間連続して満たすか否かを判定するようにしてもよい。
この場合、形状センサー61が二次電池Lの形状変化を誤って検知した場合に試験スケジュールが変更されること(ノイズ)を防ぐことができる。又は、形状センサー61が誤って二次電池Lの形状変化を検知した場合に試験スケジュールが変更されることの防止を目的として、形状センサー61によって検出された二次電池Lの形状変化を示す値Tの移動平均値が、第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件等の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
(4)上記各実施形態では、ステップS1(図3、図7)において、受付部11が、第一試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報を含む実行指示情報と、条件情報(停止条件情報、再開条件情報)と試験スケジュール情報との組み合わせを含む二個の実行指示情報と、を同時に受け付け、二次電池Lの状態が条件情報(停止条件情報、再開条件情報)が示す条件を満たした場合に自動的に試験スケジュールを変更する例について説明した。
しかし、これに限らず、受付部11が、先ず、第一試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報と条件情報とを受け付けて第一試験を開始するようにしてもよい。その後、第一試験中に、二次電池Lの状態が条件情報が示す条件を満たしたときに、変更する試験スケジュール(以降、変更スケジュール)に関する試験スケジュール情報(以降、変更スケジュール情報)を受け付けるようにしてもよい。この場合、試験者が、第一試験中の二次電池Lの状態に応じて、変更スケジュールを適切に定めることができる。
図8は、変形実施形態における充放電試験装置1の動作の一例を示すフローチャートである。尚、図8に記載のステップのうち、図3と同じ符号のステップは、図3で説明したステップと同様の処理であるため、説明を省略する。具体的には、図8に示すように、ステップS1xでは、受付部11が、操作表示部20又はパソコン90から試験者が入力した第一試験の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報と試験スケジュールを変更するための条件を示す条件情報と、を制御部10が備えるRAMに記憶することで、当該試験スケジュール情報及び条件情報を受け付ける(ステップS1x)。
そして、ステップS21xでは、試験制御部12は、前記RAMに記憶された試験スケジュール情報を参照し、ステップS21(図3)と同様に、当該参照した試験スケジュール情報が示す試験スケジュールに従い第一試験を実施する(ステップS21x)。第一試験においては、ステップS31がなされる(ステップS31)。
ステップS31の後、試験制御部12は、ステップS41(図3)と同様にして、二次電池Lの状態が前記RAMに記憶されている条件情報が示す条件を満たすか否かを判定する(ステップS4x)。
試験制御部12は、ステップS4xにおいて、条件を満たすと判定した場合(ステップS4xでYES)、変更スケジュール情報の入力を促す画面を、操作表示部20及びパソコン90に表示する(ステップS8)。これにより、試験者は、表示部21又はパソコン90に表示された第一試験中の二次電池Lの状態の変化に応じて、適切な変更スケジュールに関する変更スケジュール情報を入力することができる。
ステップS8の後、受付部11は、試験者が操作表示部20又はパソコン90から入力した変更スケジュール情報を前記RAMに記憶することで、当該変更スケジュール情報を受け付ける(ステップS9)。
ステップS9において変更スケジュール情報が受け付けられると、試験制御部12は、ステップS52(図3)と同様にして、試験スケジュールを、前記変更スケジュールに変更する旨のメッセージを表示部21及びパソコン90に表示する(ステップS5x)。その後、試験制御部12は、ステップS22(図3)と同様にして、前記RAMに記憶されている変更スケジュール情報が示す変更スケジュール下で、二次電池Lの充放電の試験(以降、変更試験)を実施する(ステップS2x)。
一方、ステップS4xにおいて、二次電池Lの状態が前記RAMに記憶されている条件情報が示す条件を満たさないと判定された場合(ステップS4xでNO)、及びステップS2xが実行された場合(ステップS2x)には、試験制御部12は、試験の終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS6x)。
具体的には、ステップS6xにおいて、試験制御部12は、現在の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報において試験期間が定められている場合は、第一実施形態で説明したステップS61(図3)の具体例と同様にして、試験の終了条件を満たすか否かを判定する。一方、試験制御部12は、現在の試験スケジュールに関する試験スケジュール情報において試験期間が定められていない場合は、第一実施形態で説明したステップS63(図3)の具体例と同様にして、試験の終了条件を満たすか否かを判定する。
試験制御部12は、ステップS6xにおいて、試験の終了条件を満たすと判定した場合(ステップS6xでYES)、試験を終了する。具体的には、試験制御部12は、電源部50の制御を終了し、ステップS31で開始した、二次電池Lの状態を記憶及び表示する処理を終了する。一方、試験制御部12は、ステップS6xにおいて試験の終了条件を満たさないと判定した場合(ステップS6xでNO)、ステップS4x以降の処理を繰り返す。これにより、試験制御部12は、ステップS21x又はステップS2xで開始した試験を継続する。
以上の通り、本変形実施形態の構成によれば、試験者が、試験中の二次電池Lの状態に応じて、変更スケジュールを適切に定めることができる。
尚、本変形実施形態では、ステップS1xにおいて、条件情報を受け付けていたが、ステップS31の後に、受付部11が条件情報を受け付けるようにしてもよい。これに合わせて、ステップS31の後、受付部11が条件情報を受け付けていない間は、ステップS6xを行い、受付部11が条件情報を受け付けると、ステップS4xを行うようにしてもよい。この場合、試験者が、試験中の二次電池Lの状態に応じて、試験スケジュールを変更するときに二次電池Lの状態が満たすべき条件を適切に定めることができる。
(5)上記各実施形態及び上記各変形実施形態では、変更条件、停止条件及び再開条件が、形状センサー61によって検出される二次電池Lの形状変化を示す値Tだけを用いて定められている例について説明した。しかし、変更条件、停止条件及び再開条件は、検出部60が検出可能な二次電池Lの状態を示す値を一以上用いて定められていればよい。具体的には、形状センサー61によって検出される二次電池Lの形状変化を示す値T、ロードセル62によって検出される二次電池Lの内部圧力を示す値P及び温度センサー63によって検出される二次電池Lの表面温度を示す値Zのうち、一以上の値を用いて、変更条件、停止条件及び再開条件を定めてもよい。
(6)ステップS31(図3、図7、図8)において、二次電池Lの状態を記憶する処理を開始しないように簡素化してもよい。同様に、ステップS31(図3、図7、図8)において、二次電池Lの状態を表示する処理を開始しないように簡素化してもよい。
(7)第一変更条件、第二変更条件、停止条件及び再開条件のうちの一以上を予め定めておき、当該一以上の条件を示す条件情報を、試験実行指示テーブルTB1に予め記憶してもよい。これにより、試験者が前記一以上の条件を示す条件情報を入力するのに要する手間を省くようにしてもよい。