JP7111770B2 - コネクタのロック構造 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されるコネクタのロック構造は、図8に示すように、雌ハウジング510の上面に設けられてロック突部515Aを有するロックアーム515と、ロックアーム515を挟んだ両側に設けられた保護壁516と、ロックアーム515の操作部515F上を横切るようにしてロックアーム515の捲れ上がりを防止する反転防止壁(連結部)518とを備えている。
反転防止壁518は、支持壁518Aによって雌ハウジング510の上面に接続されている。更に、反転防止壁518には、操作部515Fに指を押し当て可能とするための指通し孔(ロック操作スペース)518Bが後端に開口して形成されている。
(1) 嵌合方向の前側から後方へ延びてコネクタハウジングの側壁に形成され、相手コネクタハウジングに対し弾性的に係合することで嵌合状態を保持するロックアームと、
前記ロックアームの後部を間に挟むように前記側壁の後側に突出して設けられた一対の板状支持壁と、
前記ロックアームの後部上を横切るようにして前記一対の板状支持壁の上端を幅方向に連結する連結部と、
前記ロックアームの後部に指を押し当て可能とするために前記連結部の後端に切欠き形成されたロック操作スペースと、を備え、
前記一対の板状支持壁のうち何れか一方の板状支持壁の後端は、前記ロックアームの後端よりも前記嵌合方向の前側に位置するように設定され、
前記一対の板状支持壁のうち何れか他方の板状支持壁の後端は、前記ロックアームの後端よりも前記嵌合方向の後側に位置するように設定される、
ことを特徴とするコネクタのロック構造。
また、例えばロックアームの後部が物に引っかかる場合の様に、下方より上方に向けた不所望の外力がロックアームに加わる際には、外力は一対の板状支持壁の上端を幅方向に連結する連結部により受け止められる。そこで、外力によりロックアームが不所望に捲れ上がることが、連結部によって防止(抑制)される。従って、コネクタハウジングのロックアームに外力が加わり、塑性変形させられることが、連結部によって防止される。
更に、一方の板状支持壁の後端が、ロックアームの後端よりも嵌合方向の前側に位置するように設定されており、ロックアームの後端よりも嵌合方向の後側に後端が位置するように設定された他方の板状支持壁よりも嵌合方向の長さが短くされている。そこで、連結部の後端に切欠き形成されたロック操作スペースは、一方の板状支持壁側に開口スペースが広がり、ロック解除操作の際に指が一方の板状支持壁に当たり難くなる。特に、コネクタハウジングの側壁の幅寸法が小さくなり、一対の板状支持壁の間隔が狭まった場合でも、指をロックアームの後部に押し当て難くなることがなく、ロック解除性が低下することはない。なお、他方の板状支持壁の後端は、ロックアームの後端よりも嵌合方向の後側に位置するように設定されているので、上方より下方に向けた不所望の外力がロックアームに加わってしまうことはない。従って、コネクタハウジングが小型化された場合でも、ロック解除操作時における作業性を確保することができる。
前記ロック操作部の上面は、全体が上面視において前記ロック操作スペースから露出する、
ことを特徴とする上記(1)に記載のコネクタのロック構造。
図1は、本発明の一実施形態に係るコネクタのロック構造を構成するコネクタハウジング10及び相手コネクタハウジング40の嵌合状態を示す斜視図である。図2の(a),(b)は、図1に示したコネクタハウジング10及び相手コネクタハウジング40の上面図及び側面図である。
コネクタ嵌合部41の天壁には、切欠き形成されたロック部43が設けられている。このロック部43には、後述のロックアーム21のロック爪(係止突起)25が係止される。
図3~図5に示すように、本実施形態のコネクタハウジング10は合成樹脂製の成形品として形成され、全体として略矩形筒状を有する。このコネクタハウジング10の前半部は、相手コネクタハウジング40におけるコネクタ嵌合部41内に挿入可能な嵌合部11となっている。この嵌合部11を含むコネクタハウジング10の内部は、前端開口部12aを介して相手コネクタハウジング40の雄端子を受け入れる雌端子31の端子収容室12となっている。
雌端子31は、図3の(b)に示すように、例えば電気接触部となる一対の弾性カール部32を挿入方向の先端に有する。弾性カール部32は、基板部の両側に各々断面視略山形状に内側へ曲げられて形成されている。雌端子31は、弾性カール部32の後方に、電線37の導体を圧着する導体圧着部33と電線37を固定する被覆圧着部34とからなる電線圧着部35が連設される。
ロックアーム21は、コネクタハウジング10の上壁10aから立ち上げられた基端部20からコネクタハウジング10の上壁10aと間隔をあけて後方へ延出する片持ち梁状のアーム部22を備える。コネクタハウジング10の上壁10aとアーム部22の下面との間には、相手コネクタハウジング40との嵌合時にアーム部22の撓み変形を許容する撓み空間(空隙)30が保有されている。
図5に示すように、一方の板状支持壁19は、ロックアーム21の後端21aよりも嵌合方向の前側に後端19aが位置するように設定されている。即ち、一方の板状支持壁19は、ロックアーム21の後端21aよりも嵌合方向の後側に後端17aが位置するように設定された他方の板状支持壁17の嵌合方向の長さL1よりも、嵌合方向の長さL2が短くされている。
本実施形態のロック操作スペース16は、ロック操作部23の上面全体が上面視において露出するように開口している。また、ロック操作スペース16は、長さが異なる一対の板状支持壁17,19の上端を幅方向に連結した連結部15に切欠き形成されている。そこで、ロック操作スペース16は、他方の板状支持壁17の長さL1よりも嵌合方向の長さL2が短い一方の板状支持壁19側に、一対の板状支持壁17,19の間隔W1よりも広い開口スペースW2が広がっている。
図6は、図1に示したコネクタハウジング10及び相手コネクタハウジング40の縦断面図である。図7の(a),(b)は、図6に示したコネクタハウジング10のロック解除動作を説明する説明図である。
本実施形態に係るコネクタのロック構造によれば、図1,2及び図6に示すように、例えばロックアーム21に物が当たる場合の様に、上方より下方に向けた不所望の外力がロックアーム21に加わる際には、外力はロックアーム21の後部を間に挟むように設けられた一対の板状支持壁17,19により受け止められる。そこで、外力によりロックアーム自体が撓むことが防止(抑制)される。従って、コネクタハウジング10のロックアーム21に外力が加わり、ロックアーム自体の撓みにより相手コネクタハウジング40に対する係合が解除され、嵌合状態が損なわれることが、一対の板状支持壁17,19によって防止される。
従って、コネクタハウジング10が小型化された場合でも、ロック解除操作時における作業性を確保することができる。
[1] 嵌合方向の前側から後方へ延びてコネクタハウジング(10)の側壁(上壁10a)に形成され、相手コネクタハウジング(40)に対し弾性的に係合することで嵌合状態を保持するロックアーム(21)と、
前記ロックアーム(21)の後部を間に挟むように前記側壁(上壁10a)の後側に突出して設けられた一対の板状支持壁(17,19)と、
前記ロックアーム(21)の後部上を横切るようにして前記一対の板状支持壁(17,19)の上端を幅方向に連結する連結部(15)と、
前記ロックアーム(21)の後部に指(50)を押し当て可能とするために前記連結部(15)の後端に切欠き形成されたロック操作スペース(16)と、を備え、
前記一対の板状支持壁(17,19)のうち何れか一方の板状支持壁(19)の後端(19a)は、前記ロックアーム(21)の後端(21a)よりも前記嵌合方向の前側に位置するように設定される、
ことを特徴とするコネクタのロック構造。
[2] 前記ロックアーム(21)の後部における上面には、上方へ突出したロック操作部(23)が設けられ、
前記ロック操作部(23)の上面は、全体が上面視において前記ロック操作スペース(16)から露出する、
ことを特徴とする上記[1]に記載のコネクタのロック構造。
10a…上壁(側壁)
15…連結部
16…ロック操作スペース
17…板状支持壁
19…板状支持壁
19a…後端
21…ロックアーム
21a…後端
23…ロック操作部
40…相手コネクタハウジング
50…指
Claims (2)
- 嵌合方向の前側から後方へ延びてコネクタハウジングの側壁に形成され、相手コネクタハウジングに対し弾性的に係合することで嵌合状態を保持するロックアームと、
前記ロックアームの後部を間に挟むように前記側壁の後側に突出して設けられた一対の板状支持壁と、
前記ロックアームの後部上を横切るようにして前記一対の板状支持壁の上端を幅方向に連結する連結部と、
前記ロックアームの後部に指を押し当て可能とするために前記連結部の後端に切欠き形成されたロック操作スペースと、を備え、
前記一対の板状支持壁のうち何れか一方の板状支持壁の後端は、前記ロックアームの後端よりも前記嵌合方向の前側に位置するように設定され、
前記一対の板状支持壁のうち何れか他方の板状支持壁の後端は、前記ロックアームの後端よりも前記嵌合方向の後側に位置するように設定される、
ことを特徴とするコネクタのロック構造。 - 前記ロックアームの後部における上面には、上方へ突出したロック操作部が設けられ、
前記ロック操作部の上面は、全体が上面視において前記ロック操作スペースから露出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタのロック構造。
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