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JP7039444B2 - 収穫機 - Google Patents

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JP7039444B2 JP2018221153A JP2018221153A JP7039444B2 JP 7039444 B2 JP7039444 B2 JP 7039444B2 JP 2018221153 A JP2018221153 A JP 2018221153A JP 2018221153 A JP2018221153 A JP 2018221153A JP 7039444 B2 JP7039444 B2 JP 7039444B2
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Description

本発明は、収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な収穫機に関する。
例えば、圃場での収穫機を用いた収穫作業の最初の段階では、周囲作業走行を通じて、圃場の境界線の内側に沿った既作業領域が形成され、この既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータが作成される。未作業マップデータに基づいて、自動走行のための目標走行経路が設定され、自動走行が開始される。自動走行では、渦巻き走行(周回走行)パターンとUターン走行(往復走行)パターンとが用いられる。
渦巻き走行パターンで用いられる目標走行経路は、未作業領域に設定される多角形状未作業領域の各辺に平行な直線状経路と、既作業領域に設定されるアルファターン経路と呼ばれる後進を用いた方向転換経路とからなり、直線状経路をアルファターン経路でつないでいく走行経路である。渦巻き走行パターンは、全体として、未作業領域の中心に向かって渦巻き状に周回していく走行軌跡を作り出す。渦巻き走行パターンでは、作業性や慣習上の理由で、従来から反時計方向の渦巻き走行が用いられている。特に自動走行では、制御を簡素化するために、反時計方向の渦巻き走行だけが採用されている。
Uターン走行パターンで用いられる目標走行経路は、未作業領域に設定される互いに平行な直線状経路と、既作業領域に設定されるUターン経路と呼ばれる方向転換経路とからなり、直線状経路をUターン経路でつないでいく走行経路である。Uターン経路は、前進のみを用いる経路であることから、アルファターン経路に比べて、大きな旋回スペースが必要となる。このため、周囲作業走行によって形成された未作業領域に対する最初の自動走行は渦巻き走行パターンを用いて行われる。何周かの渦巻き走行を経て、Uターン経路のための十分な既作業領域が形成されたのちに、Uターン走行パターンを用いた自動走行が開始される。
例えば、特許文献1による走行経路管理システムには、領域設定部と駐車位置設定部とが備えられている。領域設定部は、作業車が前記作業地の境界線に沿って作業走行した領域を外周領域として設定するとともに、この外周領域の内側を作業対象領域として設定する。駐車位置設定部は、外周領域に作業車の駐車位置を設定する。駐車位置は、収穫物回収や燃料補給のための作業支援車によって支援を受ける際に作業車が駐車する場所である。この走行経路管理システムでは、駐車位置も考慮して、Uターン走行パターンにおけるUターン経路のための十分な既作業領域が確保されるまで、反時計方向の渦巻き走行パターンでの自動走行が行われ、その後、Uターン走行パターンでの自動走行が行われる。
特開2018-101410号公報
特許文献1による走行経路管理システムでは、反時計方向の渦巻き走行パターンでの走行が何周か繰り返されることよって、Uターン経路のための十分な既作業領域が確保できることが前提となっている。しかしながら、多角形状の未作業領域が大きい場合、未作業領域の1周未満の渦巻き走行が行われるだけで、つまり、最初のいくつかの辺に沿った渦巻き走行が行われるだけで、収穫物タンクが満杯になってしまう。そのような場合には、その渦巻き走行の途中で、収穫機は作業走行経路から離脱して、収穫物排出場所に向かい、収穫物タンクから収穫物を排出する。そして、収穫物を排出した後は、収穫機は無駄な走行を避けるために、離脱箇所に戻って収穫作業を再開するのではなく、近くの作業走行経路から、反時計方向の渦巻き走行パターンで収穫作業を再開する。これは、渦巻き走行パターンでの走行が反時計方向に制限されていたことによる。このような1周に満たない渦巻き走行は何度繰り返しても、未作業領域の一部の辺の領域と圃場の境界(畔など)との距離は増大しないので、未作業領域が圃場の片隅に偏在してしまう。このことは、未作業領域に対して、Uターン走行パターンでの走行がいつまでたってもできないという不都合をもたらす。
上記実情に鑑み、自動走行で未作業領域の収穫作業を行う際に、従来の問題点を解消して、未作業領域の全周囲にわたって均一な収穫作業が可能となる収穫機が要望されている。
収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な、本発明の収穫機は、目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン、及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの少なくとも一方を用いて設定する目標走行経路設定部とを備える。
このように構成された収穫機では、未作業領域の外周を渦巻き状に回る渦巻き走行が、第1走行パターン及び第2走行パターンの少なくとも一方を用いて行うことができる。このため、収穫機は、自動走行による時計方向の渦巻き走行と反時計方向の渦巻き走行とを組み合わせることで、未作業領域が圃場の片隅に偏在することなしに、未作業領域での収穫作業を進めていくことができる。
給油や収穫状態のチェックなどのための駐車位置が作業開始点であり、かつ、1周未満の渦巻き走行で給油や収穫状態のチェックなどが必要となる場合、収穫機が一周の作業途中で作業開始点まで戻ることになる。その後に、再び同じ方向での渦巻き走行が行われると、上述したように、未作業領域が偏った形で残され、前記圃場の境界線から前記未作業領域までの距離が所定値に達しない区域が生じる。これは、その後に行われるUターン走行パターンでの作業走行を困難にする。この問題を避けるために、収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な、本発明による収穫機の1つは、目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの一方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの一方を用いた作業走行を繰り返して実施したにもかかわらず、前記圃場の境界線から前記未作業領域までの距離が所定値に達しない場合、前記目標走行経路設定部は、少なくとも前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの他方を用いて前記目標走行経路を設定する。これにより、未材業領域の偏在が抑制される。
第2走行パターン(反時計方向の渦巻き走行)で開始した渦巻き走行の途中で、収穫物タンクに貯留した収穫物の排出が必要となった場合には、収穫機は作業走行経路を離脱し、所定の収穫物排出場所まで走行する必要がある。未作業領域の外形が大きいと、1周未満の渦巻き走行で収穫物タンクからの収穫物の排出が要求される可能性がでてくる。このような場合、無駄な空走行(収穫作業を行わない走行)をできるだけ少なくするために、収穫物排出場所の近くから作業走行を再開するので、結果的に1周に満たない渦巻き走行が繰り返される。これにより、未作業領域の一部の辺の領域と圃場の境界(畔など)との距離が増大しないので、未作業領域が偏った形で残され、Uターン走行パターンでの作業走行が困難となる。このような問題を避けるため、収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な、本発明による収穫機の1つは、目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの一方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの一方を用いて前記未作業領域を自動走行した際に、1周未満の作業走行の途中で、前記収穫物タンクからの前記収穫物の排出要求が発生した場合、前記目標走行経路設定部は、前記収穫物の排出後の作業走行のために、少なくとも前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの他方を用いて前記目標走行経路を設定する。この構成では、例えば、第2走行パターン(反時計方向の渦巻き走行)を用いた1周未満の作業走行で収穫物排出のために離脱し、収穫物排出場所で収穫物を排出した後は、第1走行パターン(時計方向の渦巻き走行)で、作業走行が行われる。これにより、未作業領域の全周にわたって、圃場の境界線と未作業領域との間の距離が大きくなっていく。
収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な、本発明による収穫機の1つは、目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの両方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、前記収穫物の排出毎に、前記第1走行パターンと前記第2走行パターンとが、交互に用いられる。この構成では、収穫物排出のタイミングで、第1走行パターンでの渦巻き走行と第2走行パターンでの渦巻き走行とが切り替えられるので、圃場面の走行軌跡が分散され、未作業領域が偏在するという問題、特定の区域の圃場面が荒れるという問題が抑制される。
収穫物を排出した後に作業走行に戻る場合、収穫物排出場所の近くで作業走行を再開したほうが、空走行が少なくなり、作業効率が向上する。このことから、収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な、本発明による収穫機の1つは、目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの両方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、前記収穫物の排出位置から最も近い位置の前記旋回走行経路につながる前記作業走行経路における当該旋回走行経路側の端部で、収穫物排出後の作業走行が開始される。
稲、麦、大豆などの収穫作業では、周囲刈り走行によって作り出された未作業領域は、最初は未作業領域を渦巻き走行パターンで収穫作業が行われ、その後に、Uターン走行パターンが採用されている。このような作業走行の形態を自動走行で実現するために、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記目標走行経路設定部は、前記既作業領域における互いに平行な直線状作業走行経路を、前記未作業領域におけるUターン旋回経路でつないでいくUターン走行パターンで前記目標走行経路を設定し、前記目標走行経路設定部は、前記Uターン旋回経路のために必要なスペースが確保されるまで、前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの少なくとも一方を用いて前記目標走行経路を設定し、その後に前記Uターン走行パターンを用いて前記目標走行経路を設定する。
圃場作業車の一例としての普通型のコンバインの側面図である。 コンバインの周囲刈り走行を示す説明図である。 Uターンでつながれた往復走行を繰り返すUターン走行パターンを示す説明図である。 アルファターン走行を用いた渦巻き走行のための走行パターンを示す説明図である。 第2走行パターンでの渦巻き走行を示す模式図である。 第1走行パターンでの渦巻き走行を示す模式図である。 第2走行パターンとUターン走行パターンとを用いて行われる収穫作業の流れを説明する説明図である。 第2走行パターンと、第1走行パターンと、Uターン走行パターンとを用いて行われる収穫作業の流れを説明する説明図である。 コンバインの制御系の構成を示す機能ブロック図である。
次に、本発明による自動走行可能な収穫機の一例として、普通型のコンバインが取り上げられ、説明される。なお、本明細書では、特に断りがない限り、「前」(図1に示す矢印Fの方向)は機体前後方向(走行方向)に関して前方を意味し、「後」(図1に示す矢印Bの方向)は機体前後方向(走行方向)に関して後方を意味する。また、左右方向または横方向は、機体前後方向に直交する機体横断方向(機体幅方向)を意味する。「上」(図1に示す矢印Uの方向)及び「下」(図1に示す矢印Dの方向)は、機体10の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1に示すように、このコンバインは、機体10、クローラ式の走行装置11、運転部12、脱穀装置13、収穫物タンクとしての穀粒タンク14、収穫部15、搬送装置16、穀粒排出装置18、自車位置検出ユニット80を備えている。
走行装置11は、機体10の下部に備えられている。コンバインは、走行装置11によって自走可能に構成されている。運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11の上側に備えられ、機体10の上部を構成している。運転部12には、コンバインを運転する運転者及びコンバインの作業を監視する監視者が搭乗可能である。なお、監視者は、コンバインの機外からコンバインの作業を監視してもよい。
穀粒排出装置18は、穀粒タンク14の後下部に連結されている。また、自車位置検出ユニット80は、運転部12の上方面に取り付けられている。
収穫部15は、コンバインにおける前部に備えられている。そして、搬送装置16は、収穫部15の後方に設けられている。コンバインは、収穫部15によって圃場の穀物を収穫しながら走行装置11によって走行する作業走行が可能である。
収穫部15で刈り取られた刈取穀稈は、搬送装置16によって脱穀装置13へ搬送される。脱穀装置13において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、必要に応じて(満杯など)、穀粒排出装置18によって機外に排出される。
また、運転部12には、汎用端末4が配置されている。本実施形態において、汎用端末4は、運転部12に固定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、汎用端末4は、運転部12に対して着脱可能に構成されていても良いし、汎用端末4は、コンバインの機外に持ち出し可能であってもよい。
図2に示すように、このコンバインは、圃場において設定された走行経路に沿って自動走行する。これには、自車位置の情報が必要である。自車位置検出ユニット80には、衛星測位モジュール81と慣性計測モジュール82とが含まれている。衛星測位モジュール81は、人工衛星GSから送信される位置情報であるGNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信して、自車位置を算出するための測位データを出力する。慣性計測モジュール82は、ジャイロ加速度センサ及び磁気方位センサを組み込んでおり、瞬時の走行方向を示す信号を出力する。慣性計測モジュール82は、衛星測位モジュール81による自車位置算出を補完するために用いられる。慣性計測モジュール82は、衛星測位モジュール81とは別の場所に配置されてもよい。
このコンバインによって圃場での収穫作業を行う場合の手順は、以下に説明する。まず、運転者兼監視者は、コンバインを操作し、図2に示すように、圃場内の外周部分において、圃場の境界線に沿って周囲刈り走行(周囲作業走行)しながら収穫を行う。周囲刈り走行により既刈領域となった領域は、外周領域(既作業領域)SAとして設定される。そして、外周領域SAの内側に未刈地(未作業地)のまま残された内部領域は未作業領域CAであり、今後の作業対象領域として設定される。この実施形態では、未作業領域CAが四角形となるように、周囲刈り走行が行われる。もちろん、三角形や五角形の未作業領域CAが採用されてもよい。
外周領域SAは、作業対象領域である未作業領域CAにおいて収穫走行を行うときに、コンバインが方向転換するためのスペースとして利用される。また、外周領域SAは、収穫走行を一旦終えて、穀粒の排出場所へ移動する際や、燃料の補給場所へ移動する際等の移動用のスペースとしても利用される。このため、外周領域SAの幅をある程度広く確保するために、運転者は、2~3周の周囲刈り走行を行う。
なお、図2に示す運搬車CVは、コンバインが穀粒排出装置18から排出した穀粒を収集し、乾燥施設等へ運搬する。穀粒排出の際、コンバインは、外周領域SAを通って運搬車CVの近傍へ移動した後、穀粒排出装置18によって穀粒を運搬車CVへ排出し、外周領域SAを通って作業を中断した位置である作業開始点に戻る。
未作業領域CAの形状を示す未作業マップデータが、既作業領域である外周領域SAの内周形状に基づいて作成される。この未作業マップデータに基づいて、未作業領域CAを自動運転で作業するために、線状(直線又は曲線)の作業用走行経路が未作業領域CAに設定され、1つの作業用走行経路から次の作業用走行経路に移行するための旋回用走行経路が既作業領域に設定される。未作業マップデータは、未作業領域CAに対する作業の進行に伴って更新される。
未作業領域CAを作業走行(収穫走行)する際に用いられる走行パターンとして、図3に示す往復走行パターンと、図4に示す渦巻き走行パターンとがある。往復走行パターンでは、コンバインは、未作業領域CAの外形を示す多角形の一辺に平行な2つの走行経路(作業走行経路)をUターン旋回経路(非作業走行経路)でつなぎながら走行する。渦巻き走行パターンでは、コンバインは、未作業領域CAの外形を示す多角形における各辺に平行となる走行経路(作業走行経路)と機体10の方向転換を伴って2つの当該走行経路をつなぐ旋回走行経路(非作業走行経路)とからなる渦巻き状の目標走行経路を、順次時計方向または順次反時計方向に走行する。その際、各コーナ領域で必要な旋回走行経路として、直進経路と後進旋回経路と前進旋回経路とを用いた、アルファターン走行が行われる旋回走行経路が採用される。往復走行パターンであっても、渦巻き走行パターンであっても、その旋回走行経路は、いずれも、原則として、既作業領域に設定される。
渦巻き走行では、従来から、図5に示すような反時計方向に未作業領域CAの外周を回る第2走行パターンが用いられている。本発明では、第2走行パターンだけを用いた場合に生じる不都合を解消するために、図6に示すような時計方向に未作業領域CAの外周を回る第1走行パターンも用いられる。
図7には、比較的小さな圃場における標準的な収穫作業の一例が示されている。ここでは、コンバインが圃場に入ると(#a)、手動操舵で周囲刈り走行が行われ、圃場の外周に既作業領域である外周領域SAが形成される(#b)。この周囲刈り走行で形成される外周領域SAがコンバインのアルファターン走行が可能となる大きさになれば、未作業領域CAに対して第2走行パターンでの渦巻き走行が行われる(#c)。この渦巻き走行は、未作業領域CAが、往復走行パターンの一種であるUターン走行パターンにおけるUターン旋回走行が可能となる大きさになるまで行われる(#d)。次に、未作業領域CAに対して、Uターン走行パターンで未作業領域CAを網羅するような走行経路が設定される(#e)。設定された目標走行経路に沿ってUターン走行パターンでの走行が行われる(#f)。
図7で示された作業プロセスは標準的なものであり、圃場によってはこのような作業プロセスは不可能となる。例えば、圃場が非常に大きな場合、ステップ#cの渦巻き走行において、半周程度で、満杯等の理由で、穀粒タンク14(図1参照)からの穀粒(収穫物)の排出が要求される。この排出要求のタイミングは、周囲刈り走行を含むそれまでの作業走行における単位走行距離当たりの穀粒貯留量、穀粒タンク14における穀粒の貯留量、穀粒タンク14の容量、運搬車CV(以下運搬車CVに関しては図2参照のこと)の容量などから決定される。排出要求が生じると、コンバインは、一旦作業を中断して、運搬車CVが駐車している排出点に向かう。穀粒排出後の収穫作業は、できるだけ排出位置の近くから再開するのが効率的であるので、多くの場合、作業を再開する位置は、作業を中断した位置とはならない。最初の出発点の近くが、作業を再開する位置となる。そのため、第2走行パターンでの渦巻き走行が特定の半周領域に対して繰り返されると、特定の半周領域に向かい合う半周領域では、既作業領域が拡張されなくなる。つまり、一部の既作業領域において、Uターン走行経路が設定できず、往復走行パターンによる作業走行が不可能となる。この問題を回避するために、本発明では、図8で例示するように、第1走行パターンと第2走行パターンとを組み合わせて目標走行経路が設定される。
以下、図8に示された作業プロセスを説明する。通常の手順として、農道から圃場への入口近くに運搬車CVが駐車され、コンバインは農道から入口を通じて圃場に進入する。
この進入位置が収穫作業の開始位置SPとなる(#A)。開始位置SPから手動で周囲刈り走行が行われる。周囲刈りの途中で穀粒タンク14が満杯になれば、一旦停車し、コンバインが後進で運搬車CVの位置に戻るか、あるいは、運搬車CVがコンバインの停車位置まで移動して、穀粒排出が行われる。一点鎖線で示されている周囲刈り走行を1周以上行うことにより、圃場の外周に既作業領域である外周領域SAが形成される(#B)。
既作業領域がコンバインのアルファターン走行が可能となる大きさになれば、自動走行が開始される。まず、未作業領域CAに対して第2走行パターンでの渦巻き走行が行われる(#C)。図8の例では、半周分の渦巻き走行が終了した時に、穀粒タンク14の穀粒貯留量が穀粒排出のレベルに達したため、この渦巻き走行が中断される。この中断位置IPで機体10の方向転換が行われ、コンバインは、点線で示された復帰経路で、運搬車CVが駐車している排出位置まで走行する。または、コンバインは、中断位置IPからここまで来た経路に沿って後進し、排出位置に戻る。
運搬車CVへの穀粒搬出が終了すると、渦巻き走行での収穫作業が再開される。収穫作業を再開する再開位置RPは、非作業で走行する距離をできるだけ短くするという原則があるので、排出位置に近接する走行経路の排出位置に近い端部が選択される。したがって、この例では、先の開始位置SPが再開位置RPとして採用される。
この段階で、従来では、コンバインの自動走行は、第2走行パターンでの渦巻き走行に限定されていたので、再開位置RPから第2走行パターンで渦巻き走行する目標走行経路が設定され、収穫作業が再開される(#D)。しかしながら、このような半周の渦巻き走行を繰り返すと、圃場の上辺領域及び左辺領域では、既作業領域が増大するが、圃場の下辺領域及び右辺領域では、既作業領域が増大しないので、Uターン旋回経路のためのスペースが確保されず、Uターン走行パターンによる作業走行が困難となる。
このため、この実施形態では、ステップ#Dのような走行は行わずに、ステップ#Eで示されるように、再開位置RPから第1走行パターンで渦巻き走行する目標走行経路が設定され、この目標走行経路に沿う渦巻き走行が行われる。このような、第1走行パターンと第2走行パターンとを組み合わせた渦巻き走行を繰り返して行うことで、既作業領域のどの場所でもUターン走行経路のためのスペースが確保される。Uターン走行経路のためのスペースが確保されると、往復走行パターンによる作業走行が開始される(#F)。
図9に、コンバインの制御系が示されている。この制御系は、1つ以上のECUと呼ばれる電子制御ユニットからなる制御ユニット5、及びこの制御ユニット5との間で車載LANなどの配線網を通じて信号通信(データ通信)を行う各種入出力機器から構成されている。
制御ユニット5は、この制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。自車位置検出ユニット80からの信号は、車載LANを通じて制御ユニット5に入力される。制御ユニット5を構成しているECUによって構築される1つ以上の機能部は、汎用端末4にインストールされるプログラムによって構築することも可能である。
制御ユニット5は、入出力インタフェースとして、報知部501と入力処理部502と出力処理部503とを備えている。
報知部501は、制御ユニット5の各機能部からの指令等に基づいて報知データを生成し、報知デバイス62に与える。報知デバイス62は、運転者等に作業走行状態や種々の警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、スピーカ、ディスプレイなどである。
入力処理部502には、走行状態センサ群63、作業状態センサ群64、走行操作ユニット90、などが接続されている。作業状態センサ群64には、穀粒タンク14内の穀粒貯留量を検出するセンサが含まれている。走行操作ユニット90は、運転者によって手動操作され、その操作信号が制御ユニット5に入力される操作具の総称である。
出力処理部503は、機器ドライバ65を介して種々の動作機器70と接続している。
動作機器70として、走行関係の機器である走行機器群71と作業関係の機器である作業機器群72とがある。走行機器群71には、機体10を操舵する操舵機器が含まれている。この操舵機器は、この実施形態のようにクローラ式の走行装置11が採用されている場合には、左右のクローラの速度を変更する機器である。操舵輪方式の走行装置11が採用されている場合には、操舵機器は、操舵輪の操舵角を変更する機器である。
制御ユニット5には、自車位置算出部50、走行制御部51、作業制御部52、走行モード管理部53、走行軌跡算出部54、作業領域決定部55、未作業マップ作成部56、走行経路算出部57が備えられている。
自車位置算出部50は、自車位置検出ユニット80(衛星測位モジュール81または慣性計測モジュール82)から逐次送られてくる測位データに基づいて、自車位置を地図座標(または圃場座標)の形式で算出する。その際、自車位置として、機体10の特定箇所(例えば機体中心や収穫部15の端部など)の位置を設定することができる。
走行軌跡算出部54は、自車位置算出部50によって算出された自車位置を経時的にプロットすることで走行軌跡を算出する。さらに、一定時間での走行軌跡(瞬間走行軌跡)から機体10の走行方位が算出される。また、走行方位は、慣性計測モジュール82からの出力データに含まれている方位データに基づいて走行方位を算出することも可能である。
作業領域決定部55は、所定の作業幅で行われた収穫作業から、既作業領域、作業対象領域となる未作業領域CAなどを決定する。
未作業マップ作成部56には、コンバインが圃場面と畦との境界線(圃場の境界線)に沿って走行する際に得られる、機体10の畦側の部材(収穫部15の横外側端部)の走行軌跡データ(外側走行軌跡データ)、及び機体10の畦とは反対側の部材(収穫部15の横内側端部)の走行軌跡データ(内側走行軌跡データ)が入力される。未作業マップ作成部56は、外側走行軌跡データに基づいて圃場の境界線の地図位置を示す境界線データを生成する。さらに、未作業マップ作成部56は、内側走行軌跡データに基づいて外周領域SAの内周側境界線、つまり既作業領域と未作業領域CAとの境界線の地図位置を示す作業境界線データを生成する。未作業マップ作成部56は、この作業境界線データから、未作業領域CAを示す未作業マップデータも作成する。
走行経路算出部57は、登録されている経路算出アルゴリズムによって、未作業領域CAを網羅する自動走行のための目標走行経路となる走行経路を算出する。この走行経路は、図3と図4とで示すように、未作業領域CAの外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体10の方向転換を伴って2つの作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる。
走行制御部51は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、走行機器群71に走行制御信号を与える。作業制御部52は、収穫作業装置(収穫部15、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18など)の動きを制御するために、作業機器群72に作業制御信号を与える。さらに、作業制御部52は、穀粒タンク14から穀粒を排出する排出要求を出力する機能も有する。
走行制御部51には、手動走行制御部511と自動走行制御部512と目標走行経路設定部513とが含まれている。自動走行モードが設定されると自動走行となり、手動走行モードが設定されると手動走行となる。このような走行モードの切り替えは、走行モード管理部53によって管理される。
手動走行モードが選択されている場合、運転者による操作に基づいて、手動走行制御部511が制御信号を生成し、走行機器群71を制御することで、手動運転が実現する。
自動走行モードが設定されている場合、自動走行制御部512は、自動操舵及び停止を含む車速変更の制御信号を生成して、走行機器群71を制御する。自動操舵に関する制御信号は、目標走行経路設定部513によって設定された目標となる走行経路と、自車位置算出部50によって算出された自車位置との間の方位ずれ及び位置ずれが解消されるように生成される。
目標走行経路設定部513は、走行経路算出部57によって算出された作業走行経路と旋回走行経路とを用いて、目標走行経路を設定する。その際、時計方向に作業走行する第1走行パターンと反時計方向に作業走行する第2走行パターンとが用いられる。
目標走行経路設定部513は、圃場条件や収穫物条件などに応じて、種々の形態の目標走行経路を設定することができる。また、運転者または管理者が特定の形態の目標走行経路設定を指令することができる。以下に、目標走行経路設定の形態例が示される。
(1)第1走行パターンと第2走行パターンとのどちらか一方を用いた渦巻き走行と、穀粒タンク14から穀粒を排出した後に作業開始点に戻る一時離脱走行とを繰り返して実施したにもかかわらず、圃場の境界線から未作業領域CAまでの距離が所定値に達しない既作業領域の部分がある場合、第1走行パターンと第2走行パターンとの他方を用いて前記目標走行経路が設定される。
(2)第1走行パターンと第2走行パターンとのどちらか一方を用いた渦巻き走行において、1周未満の作業走行の途中で、穀粒タンク14からの穀粒排出が要求され、穀粒排出が実行された場合、穀粒排出後の渦巻き走行には他方の走行パターンが用いられる。
(3)穀粒タンク14からの穀粒排出が要求され、穀粒排出が実行された後の渦巻き走行には、第1走行パターンと第2走行パターンとが交互に用いられる。
(4)穀粒の排出位置から最も近い位置の旋回走行経路につながる作業走行経路における当該旋回走行経路側の端部から、穀粒排出後の作業走行が開始されるように、目標走行経路が設定される。
(5)Uターン旋回経路のために必要なスペースが確保されるまで、第1走行パターンと第2走行パターンとを組み合わせた渦巻き走行のための目標走行経路が設定され、その後にUターン走行パターンでの目標走行経路が設定される。
〔別実施の形態〕(1)上述した実施形態では、実質的な収穫作業は、コンバインの直線状作業走行経路を用いた走行によって行われている。この直線状作業走行経路は、1本の直線に限定されない。折れ曲がった経路でもよいし、曲率半径の大きな湾曲した経路でもよいし、蛇行線状の経路でもよい。
(2)上述した実施形態では、未作業領域CAの形状は四角形であったが、これが三角形や五角形などの他の多角形であってもよい。
(3)穀粒タンク14からの穀粒排出が要求されるまで、第1走行パターンと第2走行パターンとを直接つなぐような渦巻き走行が行われてもよい。
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも利用可能であり、さらには、トウモロコシ収穫機やサトウキビ収穫機等の種々の収穫機にも利用できる。
10 :機体
18 :穀粒排出装置
5 :制御ユニット
50 :自車位置算出部
51 :走行制御部
54 :走行軌跡算出部
55 :作業領域決定部
56 :未作業マップ作成部
57 :走行経路算出部
80 :自車位置検出ユニット
512 :自動走行制御部
513 :目標走行経路設定部
CA :未作業領域
CV :運搬車
IP :中断位置
RP :再開位置
SA :外周領域(既作業領域)
SP :開始位置

Claims (5)

  1. 収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な収穫機であって、
    目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、
    周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、
    前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの一方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え
    前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの一方を用いた作業走行を繰り返して実施したにもかかわらず、前記圃場の境界線から前記未作業領域までの距離が所定値に達しない場合、前記目標走行経路設定部は、少なくとも前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの他方を用いて前記目標走行経路を設定する収穫機。
  2. 収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な収穫機であって、
    目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、
    周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、
    前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの一方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え
    前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの一方を用いて前記未作業領域を自動走行した際に、1周未満の作業走行の途中で、前記収穫物タンクからの前記収穫物の排出要求が発生した場合、前記目標走行経路設定部は、前記収穫物の排出後の作業走行のために、少なくとも前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの他方を用いて前記目標走行経路を設定する収穫機。
  3. 収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な収穫機であって、
    目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、
    周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、
    前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの両方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、
    前記収穫物の排出毎に、前記第1走行パターンと前記第2走行パターンとが、交互に用いられる収穫機。
  4. 収穫物を一時的に貯留する収穫物タンクを備えた自動走行可能な収穫機であって、
    目標走行経路と自車位置とに基づいて自動走行を行う自動走行制御部と、
    周囲作業走行によって圃場の境界線の内側に沿って形成された既作業領域である外周領域の形状に基づいて、未作業領域を示す未作業マップデータを作成する未作業マップ作成部と、
    前記未作業マップデータに基づいて、前記未作業領域の外形を示す多角形における各辺に平行となる作業走行経路と機体の方向転換を伴って2つの前記作業走行経路をつなぐ旋回走行経路とからなる渦巻き状の前記目標走行経路を、順次時計方向に作業走行する第1走行パターン及び順次反時計方向に作業走行する第2走行パターンの両方を用いて設定する目標走行経路設定部と、を備え、
    前記収穫物の排出位置から最も近い位置の前記旋回走行経路につながる前記作業走行経路における当該旋回走行経路側の端部で、収穫物排出後の作業走行が開始される収穫機。
  5. 前記目標走行経路設定部は、前記既作業領域における互いに平行な直線状作業走行経路を、前記未作業領域におけるUターン旋回経路でつないでいくUターン走行パターンで前記目標走行経路を設定し、
    前記目標走行経路設定部は、前記Uターン旋回経路のために必要なスペースが確保されるまで、前記第1走行パターン及び前記第2走行パターンの少なくとも一方を用いて前記目標走行経路を設定し、その後に前記Uターン走行パターンを用いて前記目標走行経路を設定する請求項1からのいずれか一項に記載の収穫機。
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