以下、添付図面を参照して本願の実施形態における技術的ソリューションを説明する。
先ず、当業者による理解を容易にするために本願における幾つかの用語が説明及び記載されている。
(1)通信装置は端末又はネットワーク・デバイスであってもよい。端末はまた、ユーザー装置(user equipment,UE)、移動局(mobile station,MS)、移動端末(mobile terminal,MT)、等々として言及され、例えば無線接続機能を有する携帯デバイス、無線接続機能を有する車載装置、等々のような、ユーザーに音声及び/又はデータ接続を提供するデバイスである。今のところ、端末の幾つかの具体例は、携帯電話(mobile phone)、タブレット・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、パームトップ・コンピュータ、モバイル・インターネット・デバイス(mobile Internet device,MID)、ウェアラブル・デバイス、バーチャルリアリティ(virtual reality,VR)デバイス、拡張現実(augmented reality,AR)デバイス、産業用制御(industrial control)での無線端末、自動運転(self driving)での無線端末、遠隔医療処置(remote medical surgery)での無線端末、スマートグリッド(smart grid)での無線端末、輸送安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、等々である。ネットワーク・デバイスは、例えば、端末が無線ネットワークにアクセスできるようにする無線アクセス・ネットワーク(radio access network,RAN)ノード(又はデバイス)あるいは基地局とも言及され得る、無線ネットワークにおけるデバイスである。今のところ、RANノードの幾つかの具体例は:更なるエボルブドNodeB(gNB)、送受信ポイント(transmission reception point,TRP)、エボルブドNodeB(evolved NodeB,eNB)、無線ネットワーク・コントローラ(radio network controller,RNC)、ノードB(NodeB,NB)、基地局コントローラ(base station controller,BSC)、ベース・トランシーバ・ステーション(base transceiver station,BTS)、ホーム・ベース・ステーション(例えば、ホーム・エボルブドNodeB、又はホームNodeB,HNB)、ベース・バンド・ユニット(base band unit,BBU)、ワイヤレス・フィデリティ(Wireless Fidelity,Wi−Fi)アクセス・ポイント(access point,AP)等である。更に、ネットワーク構造において、RANはセントラル化ユニット(centralized unit,CU)ノード、分散ユニット(distributed unit,DU)ノードを含んでもよい。この構造において、ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution,LTE)のeNBのプロトコル・レイヤは分割され、幾つかのプロトコル・レイヤの機能はセントラル化された方式でCUにより制御され、残りのプロトコル・レイヤの一部分又は全ての機能はDUで分散され、CUはセントラルか方式でUDを制御する。
「複数の」は2つ以上を示し、他の計量用語はこれと同様である。「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクトを記述するための関連性の関係を述べており、3者の関係が存在し得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在すること、A及びB双方が存在すること、そしてBのみが存在することという3つのケースを表すことができる。「/」という記号は、一般に、関連するオブジェクト間の「又は」の関係を示す。
(3)インタラクションは、2者の相互作用当事者により相互に情報を転送するプロセスであり、転送される情報は同一でも相違していてもよい。例えば、2者の相互作用当事者が基地局1及び基地局2である場合に、基地局1は基地局2からの情報を要求することができ、基地局2は基地局1により要求された情報を基地局1へ提供する。確かに、基地局1及び基地局2は互いからの情報を要求することができ、要求された情報は同一でも相違していてもよい。
(4)「ネットワーク」及び「システム」という用語は常に代替的に使用されるが、当業者はそれらの意味を理解することができる。情報(information)、信号(signal)、メッセージ(message)、及びチャネル(channel)という用語はしばしば混在しているかもしれない。用語間の相違が強調されない場合に、用語の意味は矛盾していないことは指摘しておいた方がよいであろう。「〜の(of)」、「対応する(corresponding or relevant)」、及び対応する(corresponding)はしばしば混在するかもしれない。用語間の相違が強調されない場合に、用語の意味は矛盾していないことは指摘しておいた方がよいであろう。
(5)伝送フレーム構造パラメータとしても言及されるフレーム構造パラメータ(numerology)は、サブキャリア間隔設定パラメータ、サイクリック・プレフィックス(cyclic prefix,CP)構造パラメータ、スロット設定パラメータ(Slot configuration)のうちの少なくとも1つを含む。フレーム構造パラメータがサブキャリア間隔設定パラメータ、及びCPパラメータを含む場合、フレーム構造パラメータは表1に表現されることが可能である。
表1
表1において、サブキャリア間隔設定パラメータは一般にμにより指定される。5G NRでは、μの値は0,1,2,3,4,及び5であってよい。μの異なる値は異なるサブキャリア間隔に対応する。サブキャリア間隔はΔfにより指定される。サブキャリア間隔Δfとサブキャリア間隔設定パラメータμとの間の関係は、Δf=2μ・15[kHz]という数式を充足することができる。CP構造は、拡張(Extended)CP及びノーマル(Normal)CPを含み、CP構造パラメータは、CP長が拡張されているか、又はノーマルであるかどうかを示す。代替的に、他のCP長又はタイプが適用可能であってもよく、本願で具体的には限定されない。
フレーム構造パラメータがサブキャリア間隔設定パラメータとスロット設定パラメータとを含む場合、異なるCP構造パラメータに関し、異なる対応関係が、サブキャリア間隔設定パラメータとスロット設定パラメータとの間に存在する。例えば、ノーマルCPの下で、サブキャリア間隔設定パラメータ及びスロット設定パラメータは表2で表現されることが可能であり;あるいは拡張CPの下で、サブキャリア間隔設定パラメータ及びスロット設定パラメータは表3で表現されることが可能である。
表2
表3
表2及び表3において、スロット設定パラメータ(Slot configuration)はスロット・フォーマットを指定するために使用される。スロット・フォーマットは異なるスロットを区別するために使用されることが可能である。例えば、異なるスロットは、スロットに含まれるシンボル数に応じて区別されてもよい。例えば、スロット・フォーマットは:スロットが7又は6個の直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing, OFDM)シンボルを含むもの、又はスロットが14又は12個のOFDMシンボルを含むものであってもよい。OFDMシンボルは、しばしば略してシンボル(symbol)と言及されるかもしれない。Nμ symbは値がμであるサブキャリア間隔設定パラメータに対応する各スロット(slot)内のOFDMシンボル数を示し、Nslots,μ frameは値がμであるサブキャリア間隔設定パラメータに対応する各無線フレーム内のスロット数を示し、Nslots,μ subframeは値がμであるサブキャリア間隔設定パラメータに対応する各サブフレーム内のスロット数を示す。例えば、表2において、μ=0である場合、即ちサブキャリア間隔が15kHzである場合において、スロット・フォーマットはスロットが7個のOFDMシンボルを含むものである場合、Nμ symb=7は、各スロットに含まれるOFDMシンボル数が7であることを示し、Nslots,μ frame=20は、各無線フレーム内のスロット数が20であることを示し、Nslots,μ subframe=2は、各サブフレーム内のスロット数が2であることを示す。
(6)時間単位番号は、無線フレームで信号を送信するための時間単位の番号であり、時間単位インデックスと言及されてもよい。無線フレームで信号を送信するための時間単位は、スロットであってもよいし、サブフレームであってもよいし、OFDMシンボルであってもよい。時間単位番号は、無線フレームにおけるスロット番号、無線フレームにおけるサブフレーム番号、サブフレームにおけるスロット番号、又はスロットにおけるOFDMシンボル番号であってもよく、あるいは無線フレームにおけるOFDMシンボル番号、又はサブフレームにおけるOFDMシンボル番号であってもよい。時間単位番号とフレーム構造パラメータとの間には対応関係が存在する。時間単位番号はフレーム構造パラメータに従って決定されてもよい。例えば、フレーム構造パラメータがサブキャリア間隔設定パラメータを含む場合、サブキャリア間隔パラメータに対応するCP構造パラメータが拡張CP又はノーマルCPであるかどうかは、表1を参照して決定されてもよく、更に、時間単位番号が表2又は表3を参照して決定されるか否かが決定されてもよい。時間単位番号が表2に関連して決定されると仮定すると、サブキャリア間隔設定パラメータに対応する時間単位の量を決定することが可能であり、更に時間単位番号が決定される。例えば、サブキャリア間隔設定パラメータμ=0である場合、即ちサブキャリア間隔が15kHzである場合、時間単位は無線フレーム内のスロットである。この場合、サブキャリア間隔設定パラメータμ=0に対応する無線フレーム内のスロットの量及び番号は次のようにして決定されてもよい:スロット・フォーマットは、スロットが7個のOFDMシンボルを含むものである場合、無線フレーム内のスロット番号は0ないし19である。スロット・フォーマットは、スロットが14個のOFDMシンボルを含むものである場合、無線フレーム内のスロットの量は10であり、無線フレーム内のスロット番号は0ないし9である。従って、時間単位番号とフレーム構造パラメータとの間の対応関係は次の通りである:サブキャリア間隔設定パラメータμ=0というフレーム構造パラメータの下で、サブキャリア間隔は15kHzであり、CPはノーマルCPであり、スロット・フォーマットは、スロットが7個のOFDMシンボルを含むものであり、対応する無線フレーム内のスロット番号は0ないし19である。サブキャリア間隔設定パラメータμ=0というフレーム構造パラメータの下で、サブキャリア間隔は15kHzであり、CPはノーマルCPであり、スロット・フォーマットは、スロットが14個のOFDMシンボルを含むものであり、対応する無線フレーム内のスロット番号は0ないし9である。
異なるCP構造パラメータに対応するスロット量は同じである。従って、時間単位番号が決定されるべき場合に、対応する時間単位番号は、サブキャリア間隔設定パラメータとスロット設定パラメータとを使用することにより決定されることが可能である。この場合に、フレーム構造パラメータは、対応する時間単位番号を決定するためにサブキャリア間隔設定パラメータ及びスロット設定パラメータを含むことができる。スロット・フォーマットが固定フォーマットである場合、フレーム構造パラメータは、対応する時間単位番号を決定するためにサブキャリア間隔設定パラメータを含むことができる。
無線フレームにおけるスロット番号はnμs,fにより指定されることが可能であり、ここで、nμs,f∈{0,...,Nslots,μframe−1}である。例えば、表2において、μ=0である場合に、スロット・フォーマットが、スロットは7個のOFDMシンボルを含むものである場合、Nslots,μframe=20であり、nμs,fは全部で20個の値を有し、その値は次のように指定されることが可能である:nμs,f∈{0,...,19}。値を設定する他の方法は限定されない。
無線フレームにおけるサブフレーム番号はnsfにより指定されることが可能である:
例えば、表2において、μ=0である場合に、スロット・フォーマットが、スロットは7個のOFDMシンボルを含むものである場合、nμs,fは全部で20個の値を有し、その値は次のように指定されることが可能である:nμs,f∈{0,...,19}。値を設定する他の方法は限定されない。nμs,fの値が19であり、Nslots,μsubframe=2である場合、19/2=9.5、切り捨て後の値は9であり、nsfは9である。
サブフレームにおけるスロット番号はnμsにより指定されることが可能であり、ここで、nμs∈{0,...,Nslots,μsubframe−1}である。例えば、表2において、μ=0である場合に、スロット・フォーマットが、スロットは7個のOFDMシンボルを含むものである場合、Nslots,μsubframe=2であり、nμsは全部で2個の値を有し、その値は次のように指定されることが可能である:nμs∈{0,1}。値を設定する他の方法は限定されない。
スロットにおけるOFDMシンボル番号はnsymbolにより指定されることが可能であり、ここで、nsymbol∈{0,...,Nμsymb−1}である。例えば、表2において、μ=0である場合に、Nμsymbは全部で7個の値を有し、その値は次のように指定される:nsymbol∈{0,...,6}。
(7)帯域幅パート設定パラメータ(bandwidth part,BP又はBWP)は、BPのパラメータを指定するために使用され、BPはシステム帯域幅の一部である。システム帯域幅は1つ以上のパートに分割される。分割により得られる各々のパートはBPとして言及されることが可能である。図1に示されるように、60Mシステム帯域幅は4つのパート:10M、10M、20M、及び20Mに分割され、BP1、BP2、BP3、及びBP4を含む4つのBPが取得されることが可能である。BPのサブセットは、BPを更に分割することにより得られるそれぞれのパートである。例えば、図1におけるBP1は複数のパートに更に分割され、各々のパートはBP1のサブセットとして言及されることが可能である。BPはまた、連続的な周波数ドメイン・リソースのセグメントを示すことも可能である。
(8)擬似コロケーション(quasi−co−location,QCL)設定パラメータは、アンテナ・ポート間のQCL関係を指定するために使用される。アンテナ・ポートがQCL関係を充足する場合、アンテナ・ポートにより送信される信号は、同じラージ・スケール・フェージングの影響を受け、同じラージ・スケール特徴パラメータを有することを表す。例えば、アンテナ・ポートA及びアンテナ・ポートBがQCL関係を充足する場合、アンテナ・ポートAの信号からの推定により得られるチャネル・ラージ・スケール特徴パラメータは、アンテナ・ポートBの信号にも適用可能である。ラージ・スケール特徴パラメータは、遅延スプレッド、ドップラー・スプレッド、ドップラー周波数シフト、平均チャネル利得及び平均遅延、到達角度(angle of arrival,AOA)、到達角度スプレッド(angle of arrival spread,AAS)、発射角度(angle of departure,AOD)、発射角度スプレッド(angle of departure spread,ADS)、空間相関(spatial correlation)のうちの1つ以上を含む。
(9)コードワード(codeword,CW)設定パラメータは、コードワードの設定パラメータを指定するために使用される。コードワードは、トランスポート・ブロックの構成ユニットとして理解されることが可能である。例えば、トランスポート・ブロックはコードワードに対応する。一般に、現在のトランスポート・ブロックで伝送されるCWの識別子情報を指定するために、CWインジケータが使用される。
(10)コード・ブロック・グループ(code block group,CBG)設定パラメータは、CBGの設定パラメータを指定するために使用される。CBGはデータ伝送の基本単位であり得る。トランスポート・ブロックは1つ以上のCBGを含むことができる。コードワードは1つ以上のCBGを含むことができる。
(11)制御チャネル・リソース設定パラメータは、制御チャネル・リソースの設定パラメータを指定するために使用され、周波数ドメイン位置、時間ドメイン位置、及び制御チャネル・リソース・セット(control resource set,CORESET)識別子のうちの少なくとも1つを含むことができる。CORESET識別子は、制御チャネルにより占有される時間−周波数リソース位置を指定するために使用される。
(12)セル識別子は、異なるセル又は異なる送信ポイントを表すために使用される。
(13)端末識別子は、ネットワーク・デバイスにより割り当てられる識別子であり、ユーザーがセルにアクセスした後にユーザーの身元を表すために使用される。
(14)スクランブリング識別子は、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成するために使用されるパラメータである。スクランブリング識別子は、端末識別子、セル識別子、CBG設定パラメータ、フレーム構造パラメータ、BWP設定パラメータ、QCL設定パラメータ、制御チャネル・リソース設定パラメータ、CW設定パラメータ等のうちの少なくとも1つであってもよい。
通信技術の発達により、通信システムは5G NRに発展している。5G NRでは、スケジューリングの柔軟性を高め、スケジューリングされるシグナリング・オーバーヘッドを減らすために、信号スクランブリング・モードが提供されることを要する。
通信装置(ネットワーク・デバイス又は端末)によるデータ及び各相関チャネルの信号スクランブリングは、一般に、信号に擬似ランダム・シーケンスを乗算することにより、通信装置(ネットワーク・デバイス又は端末)の信号をスクランブルしている。通信装置(ネットワーク・デバイス又は端末)が信号スクランブリングを実行する場合、先ずスクランブリング初期化が実行されることを要する。スクランブリング初期化プロセスは、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成し、次いでスクランブリング・シーケンスの初期値に基づいて生成されるスクランブリング・シーケンスを利用することにより、データ及び各相関チャネルの信号をスクランブルするプロセスとして理解することができる。
本願の実施形態により提供される信号スクランブリング方法において、通信装置は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定してもよいし、あるいは通信装置はスクランブリング識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定してもよいし、あるいは通信装置は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応するスクランブリング識別子及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定してもよい。スクランブリング識別子は、端末識別子、セル識別子、CBG設定パラメータ、フレーム構造パラメータ、BWP設定パラメータ、QCL設定パラメータ、制御チャネル・リソース設定パラメータ、CW設定パラメータ等のうちの少なくとも1つを含む。スクランブリング・シーケンスの初期値を決定した後に、通信装置は、スクランブリング・シーケンスの初期値に基づいてスクランブリング・シーケンスを取得し、取得したスクランブリング・シーケンスを利用することにより信号をスクランブルすることができる。従って、例えば異なるスロット構造、異なるCBG、無セルID、及び異なるフレーム構造のような5G NRの様々な状況に関し、干渉ランダム化が信号スクランブリングに関して実現され、パフォーマンスが改善される。
本願の実施形態により提供される信号スクランブリング方法及び装置、並びに信号デスクランブリング方法及び装置は、無線通信ネットワークに適用されることが可能であり、具体例として無線通信システムにおける5G NRネットワークの状況を利用することによって主に説明される。本願の実施形態におけるソリューションは、他の無線通信ネットワークにも更に適用されることが可能であり、対応する名称もまた、他の無線通信ネットワークにおける対応する機能の名称に置換され得ることは、指摘しておいた方がよいであろう。
従来の協調マルチ・ポイント伝送(Coordinated Multiple Points Transmission,CoMP)をバックグラウンドとする主なアプリケーション・シナリオでは、伝送信頼性を向上させるためのダイバーシティ技術や伝送データ・レートを向上させるためのマルチ・ストリーム技術などの複数の技術を含む多入力多出力(multiple input multiple output,MIMO)技術がCoMPと組み合わせられ、分散マルチ・アンテナ・システムを形成し、より良好にユーザーに応対する。本願の実施形態では、説明の具体例として、シングル・セル伝送が主に使用される。シングル・セル伝送では、同じスケジューリング時間に、ただ1つのセル又は送信ポイントのみが、端末のためのデータを送信する。図2は、マルチ・アンテナ・サイト協調伝送又はシングル・セル伝送の状況の概略図である。
本願の実施形態によって提供される信号スクランブリング方法及び装置は、ホモジーニアス・ネットワーク・シナリオ及びヘテロジーニアス・ネットワーク・シナリオの両方に適用可能であり、周波数分割複信(frequency division duplex,FDD)システム及び時分割複信(time division duplex,TDD)システム又はフレキシブル複信システムの両方に適用可能であり、低周波数シナリオ(例えば、サブ6G)に適用可能であるだけでなく、高周波数シナリオ(例えば、6G以上)にも適用可能であることは、指摘されるべきである。本願の実施形態では、送信ポイントは制限されず、送信は、マクロ基地局間の協調マルチ・ポイント伝送、マイクロ基地局間の協調マルチ・ポイント伝送、マクロ基地局とマイクロ基地局との間の協調マルチ・ポイント伝送、異なる送信ポイント間の協調マルチ・ポイント伝送、同じ送信ポイントの異なるパネル間の協調マルチ・ポイント伝送、又は端末間の協調マルチ・ポイント伝送であってもよい。本願はまた端末間の通信にも適用可能である。本願の以下の実施形態では、ネットワーク・デバイスと端末との間の通信が説明の具体例として使用される。
本願の実施形態において、信号をスクランブルする通信装置は、ネットワーク・デバイス又は端末であってもよく、信号をデスクランブルする通信装置は、ネットワーク・デバイス又は端末であってもよい。スクランブリング方法が適用される通信装置がネットワーク装置である場合には、デスクランブリング方法が適用される通信装置は端末であってもよく;あるいはスクランブリング方法が適用される通信装置が端末である場合には、デスクランブリング方法が適用される通信装置はネットワーク・デバイスであってもよい。
本願の以下の実施形態は、信号をスクランブルする通信装置がネットワーク・デバイスであり、信号をデスクランブルする通信装置が端末である例を用いて説明される。
図3Aおよび図3Bは、本願の実施形態による信号スクランブリング及びデスクランブリングのための方法の実装フローチャートである。図3A及び図3Bを参照すると、本方法は、以下のステップを含む。
S101.ネットワーク・デバイスが、スクランブリング・シーケンスを使用して信号をスクランブルする。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号、端末識別子、セル識別、CBG設定パラメータ、フレーム構造パラメータ、BWP設定パラメータ、QCL設定パラメータ、制御チャネル・リソース設定パラメータ、及びCW設定パラメータのうちの1つ以上に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成し、スクランブリング・シーケンスの初期値に基づいてスクランブリング・シーケンスを生成し、得られたスクランブリング・シーケンスを利用することにより信号をスクランブルすることができる。
S102.ネットワーク・デバイスは、スクランブル信号を送信し、端末はネットワーク・デバイスから送信された信号を受信する。
S103.端末は、スクランブリング・シーケンスを利用することにより受信信号をデスクランブルする。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスによって送信された信号を受信した後、端末は、ネットワーク・デバイスによって信号をスクランブルするために使用されたスクランブリング・シーケンスと同じスクランブリング・シーケンスに基づいて、受信信号をデスクランブルすることができ、端末及びネットワーク・デバイスによって使用されるスクランブリング・シーケンスを生成する方法は、所定の方法で決定されることが可能である。
本願の実施形態は、信号をスクランブルする通信装置がネットワーク・デバイスであり、信号をデスクランブルする通信装置が端末である具体例を用いて上述されている。信号をスクランブルする通信装置が端末であり、信号をデスクランブルする通信装置がネットワーク・デバイスである実装プロセスは、これと同様であり、端末がスクランブリング・シーケンスを利用することにより信号をスクランブルし、ネットワーク・デバイスがスクランブリング・シーケンスを利用することにより信号をデスクランブルするという点だけに相違がある。他の類似点は本願で更には説明されない。
本願の特定の実施形態を参照して、以下、前述の実施形態におけるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成する実装プロセスを説明する。前述の実施形態において信号をスクランブルする実装プロセスで実行される他のステップについては、既存のソリューションを参照されたい。
実施形態1:信号を送信するための時間単位番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
5G NRでは、複数のフレーム構造パラメータがサポートされており、異なるネットワーク・デバイスにより送信される信号が異なるフレーム構造パラメータを使用する場合、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号(例えば、スロット番号)は相違し得る。例えば、時間単位番号が図4のサブフレーム内のスロット番号であると仮定すると、サブキャリア間隔設定パラメータμが0であるフレーム構造パラメータにおいて、サブフレームにおけるスロット番号は0であり;サブキャリア間隔設定パラメータμが1であるフレーム構造パラメータにおいて、サブフレームにおけるスロット番号は0及び1であり:あるいはサブキャリア間隔設定パラメータμが2であるフレーム構造パラメータにおいて、サブフレームにおけるスロット番号は0ないし3である。図4に示される例から学ぶことができるように、サブフレームにおけるスロット番号に関し、サブフレームにおけるスロット番号は無線フレームで反復され、異なるフレーム構造パラメータに関し、サブフレームにおける第1スロットは、サブフレームにおいて同じスロット番号を有する。更に、説明の具体例として図5の無線フレームにおけるスロット番号を使用すると、サブキャリア間隔設定パラメータμが0であるフレーム構造パラメータにおいて、無線フレームにおけるスロット番号は0ないし9であり;サブキャリア間隔設定パラメータμが1であるフレーム構造パラメータにおいて、無線フレームにおけるスロット番号は0ないし19であり;あるいはサブキャリア間隔設定パラメータμが2であるフレーム構造パラメータにおいて、無線フレームにおけるスロット番号は0ないし39である。図5に示す具体例から学ぶことができるように、無線フレームにおけるスロット番号に関し、及び異なるフレーム構造パラメータに関し、無線フレームにおける最初のスロットは、同じスロット番号を有する。また、各無線フレームのスロットは、フレーム内で異なるスロット番号を有する。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスは、信号を送信するための時間単位番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定し、スクランブリング・シーケンスの初期値を用いてスクランブリング・シーケンスを生成し、スクランブリング・シーケンスを用いて信号をスクランブルし、信号スクランブルのためのランダム化を実現することができる。
具体的には、オプションとして、ネットワーク・デバイスが信号を送信するための時間単位番号を決定する場合に、ネットワーク・デバイスは、まず、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータを決定し、即ち、信号を送信するために使用されるサブキャリア間隔設定パラメータ、スロット設定パラメータ、及びCP構造パラメータのうちの少なくとも1つを決定し、次いで、表2及び表3に示される対応関係を利用して、信号を送信するための時間単位番号を決定することができる。例えば、信号を送信するために使用されるCP構造パラメータを決定することによって、ネットワーク・デバイスは、表2又は表3を使用することによって、信号を送信するための時間単位番号を決定することができる。例えば、信号を送信するために使用されるCP構造パラメータがノーマルCPであると判断した場合、ネットワーク・デバイスは、表2を利用して信号を送信するための時間単位番号を決定することができる。次いで、ネットワーク・デバイスは、信号を送信するために使用されるサブキャリア間隔設定パラメータとスロット設定パラメータに対応するスロット・フォーマットとを決定し、表2における、サブキャリア間隔設定パラメータとスロット設定パラメータに対応するスロット・フォーマットとの間の対応関係に従って、時間単位の量を決定し、更に、時間単位の数が0から(時間単位の量マイナス1)であることを決定することができる。例えば、例えば、信号を送信するために使用されるスロット設定パラメータに対応するスロット・フォーマットは0であり、サブキャリア間隔設定パラメータμは2であり、時間単位は無線フレーム内のスロットである。この場合、ネットワーク・デバイスは、スロット・フォーマットが0であること、及びサブキャリア間隔設定パラメータμ=2に対応する無線フレーム内のスロット数が40であることを判定することができ(Nslot,μframe=40)、更に、フレーム構造パラメータがノーマルCPであること、及びスロット・フォーマットが0であること、及びサブキャリア間隔設定パラメータμ=2に対応する時間単位番号(無線フレーム内のスロット番号)が0ないし39のうちの1つ以上であることを判定することができる。
無線フレームで信号を送信するための時間単位は、スロットであってもよいし、サブフレームであってもよいし、OFDMシンボルであってもよい。時間単位番号は、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、又はスロット内のOFDMシンボル番号であってもよい。時間単位番号はフレーム構造パラメータに関連する。時間単位番号とフレーム構造パラメータとの間の対応関係は、表2及び表3に案連して、及び時間単位番号に関する前述の説明及び記載を参照することによって決定することができる。時間単位番号を決定する具体的なプロセスについては、前述の説明を参照されたい。詳細は本願で更に網羅的には説明されない。
本願の実施形態において、以下、時間単位番号及びスクランブリング識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する前述のプロセスが、具体例に関連して以下に説明される。
具体例1:無線フレームにおけるスロット番号(nμs,f)に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
信号をスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスは、一般に、信号が送信されるチャネルのタイプ、又は信号のタイプに関連する。例えば、物理ダウンリンク・データ・チャネル(physical downlink share channel,PDSCH)は、端末識別子、スロット番号、セル識別子、及び単一のサブフレームで送信されるコードワードの量に関連する。物理マルチキャスト・チャネル(physical multicast channel,PMCH)及びブロードキャスト・マルチキャスト・サービス・シングル周波数ネットワーク(multimedia broadcast multicast service single frequency network,MBSFN)、リファレンス信号(reference signal,RS)のスクランブリングは、スロット番号及びMBSFN識別子(NMBSFNID)に関連する。物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel,PDCCH)、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(physical control format indicator channel,PCFICH)、及びハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request,HARQ)インジケータ・チャネル(physical HARQ indicator channel,PHICH)のスクランブリングは、スロット番号及びセル識別子に関連する。物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel,PBCH)、物理的アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel,PUCCH)、サイクリック・シフト(cyclic shift)、ミラーリング機能、及びグループ・ホッピングは、セル識別子に関連する。PUCCHフォーマット(format)2/2a/2b、物理アップリンク・データ・チャネル(physical uplink share channel,PUSCH)、端末固有のリファレンス信号(UE固有RS)等のスクランブリングは、端末識別子、スロット番号、セル識別などに関連する。セル固有リファレンス信号(Cell Specific RS)のスクランブリングは、端末識別子、スロット番号、セル識別子、及びサイクリック・プレフィックス長(NCP)に関連する。シーケンス番号(sequence number)のスクランブリングは、セル識別子に関連する。サウンディング・リファレンス信号(Sounding Reference Signal,SRS)のスクランブリングは、上位レイヤにより設定されるシーケンス・シフト(ΔSS∈{0,1,...,29})とリファレンス信号識別子とに関連する。チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal,CSI−RS)のスクランブリングは、CSI識別子とサイクリック・プレフィックス長に関係する。
前述の具体例は単なる信号スクランブリング・モードである。前述のタイプの信号は、他のパラメータを使用することによってスクランブルされてもよく;又はオプションとして、他のタイプの信号は、前述のパラメータ又は他のパラメータを使用することによってスクランブルされてもよい。これは本願で具体的には限定されない。他のタイプの信号又はチャネルは、例えば、時間ドメイン又は周波数ドメインのトラッキング又は同期を実行するため、及び時間−周波数補正を実行するために使用されるトラッキング・リファレンス信号(tracking reference signal,TRS)であってもよい。他のタイプの信号又はチャネルは、別の例では、位相トラッキング又は同期を実行するため、及び位相補正を実行するために使用される位相トラッキング・リファレンス信号(Phase tracking reference signal,PTRS)であってもよい。
従って、本願の実施形態では、異なる信号のスクランブリング・ランダム化を実現するために、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成するために使用されるスクランブリング識別子は、信号が送信されるチャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定されることが可能である。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレームにおけるスロット番号に応じて決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数に関連して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
具体的には、例えば、本願の実施形態において、スクランブリング・シーケンスを生成するための初期値は更に、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号に加えて、スクランブリング識別子に従って決定されてもよい。スクランブリング識別子は、信号が送信されるチャネル又は信号のタイプに応じて決定される。例えば、信号が送信されるチャネルがPUSCHである場合、スクランブリング識別子は、端末識別子、セル識別子などであってもよい。送信される信号がCSI−RSである場合、スクランブリング識別子はCSI識別子及びサイクリック・プレフィックス長であってもよい。
本願の実施態様において、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスを生成するために使用される初期値を生成するプロセスが、説明のために使用される。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、及びセル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、無線フレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,及びyはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,及びyは正の整数である。
オプションとして、初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに基づいて決定されることが可能である。例えば、yの値は、NcellIDに従って決定されてもよい。5G NRにおけるセル識別子の量は1008であるので、異なるセルを区別するために干渉ランダム化が実行される場合、量子化には10バイナリ・ビットが必要とされる。従ってyの値は10であってもよい。xの値は、nμs,f,2y,及びNcellIDに応じて一緒に決定されてもよい。例えば、nμs,fが20個の値を有し、y=10であり、NcellIDが1008個の値を有する場合、nμs,fの20個の値を指定するために5バイナリ・ビットが必要とされ、NcellIDの1008個の値を指定するために10バイナリ・ビットが必要とされる。従って、x=5+10=15であり、これは、干渉ランダム化は15バイナリ・ビットを使用することにより実行され、xの値は15であり得ることを表現する。tの値は、nμs,f,2y,NcellID,及び qに従って決定されることが可能である。qは単独サブフレームで送信されるコードワードの量を表現する。サブフレーム内で送信されるコードワードの量が0又は1である場合、即ち、2つの値を有する場合、qについての2つの値を示すために、1つのバイナリ・ビットが必要とされる。例えば、qが2つの値を有し、nμs,fが20の値を有し、NcellIDが1008の値を有する、qの2つの値を示すために1つのバイナリ・ビットが必要であり、nμs,fの20の値を示すために5つのバイナリ・ビットが必要とされ、NcellIDの1008の値を示すために10のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、t=1+5+10=16であり、tの値は16に設定されることが可能である。
本願の実施形態の可能な具体例では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく、各サブキャリア間隔設定パラメータμの異なるスロット・フォーマットは、異なる係数パラメータに対応する。従って、異なるスクランブリング・シーケンスは、異なるスロット・フォーマットに従って生成され、スクランブリング・ランダム化は、最大限に実行される。例えば、係数パラメータの値は、各サブキャリア間隔設定パラメータμの各スロット・フォーマットにおけるスロットの対応する最大数に従って決定されることが可能である。例えば、係数パラメータxの値の決定が、説明の具体例として使用される。
表2及び表3を参照すると、サブキャリア間隔設定パラメータμ=0であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=20である場合に、無線フレームは20個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,19}であり、nμs,fは合計20個の値を有し、これは5つのバイナリ・ビットを用いて指定され、5G NRにおける1008個のセル識別子を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は10+5=15である。μ=0であり、スロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=10である場合に、無線フレームは10個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,9}であり、nμs,fは合計10個の値を有し、これは4つのバイナリ・ビットを使用して指定され、5G NRにおける1008個のセル識別子を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は10+4=14である。
表2及び表3を参照すると、サブキャリア間隔設定パラメータμ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=40である場合に、無線フレームは40個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,39}であり、nμs,fは合計40個の値を有し、これは6つのバイナリ・ビットを用いて指定され、5G NRにおける1008個のセル識別子を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は10+6=16である。μ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=20である場合に、無線フレームは20個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,19}であり、nμs,fは合計20個の値を有し、これは5つのバイナリ・ビットを使用して指定され、5G NRにおける1008個のセル識別子を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は10+5=15である。
表2、表3に示される残りのサブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに対応するxの値も同様の方法で取得することができる。従って、ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、xの値の間の対応関係は、以下の表4及び表5にそれぞれ示すことが可能である。
表4 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
表5 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の対応関係は、表6に更に示すことができる。
表6 サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態の他の可能な具体例において、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく、各サブキャリア間隔設定パラメータμは、異なる係数パラメータに対応する。例えば、サブキャリア間隔設定パラメータμ内のスロットの最大数が考慮されてもよい。例えば、係数パラメータxの値の決定が、説明のための具体例として使用される。
表2及び表3を参照すると、サブキャリア間隔設定パラメータμ=0であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=20である場合に、無線フレームは20個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,19}であり、nμs,fは合計20個の値を有する。しかしながら、μ=0であり、スロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=10である場合に、無線フレームは10個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,9}であり、nμs,fは合計10個の値を有する。スロットの最大数を示すためには5つのバイナリ・ビット、即ち20個の値が必要であること、及び5G NRにおける1008個のセル識別子を示すためには10個のバイナリ・ビットが必要であることを考慮すると、xの値は10+5=15となる。
表2及び表3を参照すると、サブキャリア間隔設定パラメータμ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=40である場合に、無線フレームは40個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,39}であり、nμs,fは合計40個の値を有する。しかしながら、μ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDシンボルを含むものであり、Nslots,μframe=20である場合に、無線フレームは20個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,19}であり、nμs,fは合計10個の値を有する。スロットの最大数を示すためには6つのバイナリ・ビット、即ち40個の値が必要であること、及び5G NRにおける1008個のセル識別子を示すためには10個のバイナリ・ビットが必要であることを考慮すると、xの値は10+6=16となる。
表2及び表3に示される残りのサブキャリア間隔設定パラメータμに対応するxの値は同様にして求めることができる。従って、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係を表7に示すことができる。
表7
本願の実施形態の更に他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、無線フレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されてもよい。例えば、無線フレームに含まれるスロットの最大数は320であり、即ち、量子化には9ビットが必要であり、xの値は19に設定されることが可能である。
本願の実施形態では、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値が同様の方法で決定されてもよく、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表8は、チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表8
前述の実施形態で使用されるものと同一である表中の各数式で使用されるパラメータに関する説明については、前述の実施形態で使用されるパラメータに関する説明を参照されたい。以下、前述の実施形態での説明で使用されたパラメータのみを説明する。lは、スロット内のOFDMシンボル番号を表す。
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値は前述の方法で決定され、信号はスクランブリング・シーケンスの初期値を用いて生成されたスクランブリング・シーケンスを利用することによってスクランブルされる。異なるフレーム構造パラメータにおける異なるスロット・フォーマットでの信号のスクランブリングがサポートされ、無線フレームにおけるスロット番号は互いにオーバーラップしない。これは、同じスクランブリング・シーケンスの発生をある程度回避し、更に、干渉オーバーラップ問題の発生をある程度回避することができる。異なる伝送フレーム構造パラメータ間の干渉はランダム化されることが可能であり、サブフレーム内の異なるスロット間の干渉もランダム化されることが可能であり、従って干渉ランダム化が実現される。
上記実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する際に使用される初期化数式における係数パラメータは、セル識別子の量に応じて決定される。従って、5G NRにおける異なるセルのセル識別子は区別され得る。これは、同じスクランブリング・シーケンスの発生をある程度回避し、更に、干渉オーバーラップ問題の発生をある程度回避することができる。従って、干渉ランダム化がある程度実現される。
本願の実施形態では、5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオの場合に、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、及び無線フレーム内のスロット番号に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、無線フレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t及びxはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t及びxは正の整数である。
同様に、初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに応じて決定されることが可能である。具体的な決定方法は、セル識別子が存在する場合に係数パラメータを決定する前述のプロセスと類似しており、相違は、セル識別子が存在しない場合には、5G NRにおけるセル識別子の量が考慮されなくてよいという点においてのみ存在する。類似点は本願で更には説明されない。
t=1+5=6は、係数パラメータを決定する上記の方式と同じ方式で取得されることが可能である。xの値の範囲は、x∈{4,5,6,7,8,9}である。
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに応じて決定されることが可能であり、スロット・フォーマットは、例えば、各サブキャリア間隔設定パラメータμの各スロット・フォーマットにおける対応するスロット最大数に応じて決定されることが可能である。ノーマルCP及び拡張CPに関する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、それぞれ以下の表9及び表10に示すことができる。
表9 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
表10 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、xの値の対応関係は、更に表
11に示すことができる。
表11 サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための数式における係数パラメータの値が、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定され得る場合、例えば、各サブキャリア間隔設定パラメータμにおけるスロットの対応する最大数に従って決定され得る場合に、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は、表12に示すことが可能である。
表12
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、無線フレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されることが可能である。例えば、無線フレームに含まれるスロットの最大数は320であり、即ち、量子化には9ビットが必要であり、xの値は9に設定されることが可能である。
本願の実施形態において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は同様の方法で決定されてもよく、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表13は、チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表13
本願の実施態様によるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装において、異なるスロット・フォーマットに対して異なるスクランブリング・シーケンスが生成されることが可能であるが、計算の複雑さは比較的高い。本願の実施形態の別の可能な具体例では、対応する係数パラメータが、各フレーム構造パラメータについて決定されることが可能であり、これはスクランブリングのランダム化をある程度確実にし、計算の複雑さも低減することができる。
本願の可能な具体例では、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する処理において、スクランブリング・シーケンスの初期値は、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットに従って決定されてもよい。例えば、スクランブリング初期化のための数式は異なっていてもよい。具体的には、例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のスロット番号に対応する数値に従って決定されてもよいし、あるいはスクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることにより得られる数値に従って決定される。一般に、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合には、スクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることにより得られる数値に従って決定され;あるいはスロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合には、スクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のスロット番号に対応する数値に従って決定されることができる。
例えば、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものであり、ネットワーク・デバイスが、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、及びセル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルする場合、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、及びセル識別子は、次式を満たすことが可能である:
スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものであり、ネットワーク・デバイスが、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、セル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルする場合、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、及びセル識別子は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、無線フレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,及びyはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,及びyは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt、x、及びyの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合に、xの値が決定される場合、その値は、
の値に応じて決定されることを必要とするという点においてのみ相違が存在する。例えば、nμs,fが20個の値を有し、y=10であり、NcellIDが1008個の値を有する場合、
に対応する数値は10であり、
の10個の値を示すために4個のバイナリ・ビットが必要である。従って、x=4+10=14であり、これは、干渉ランダム化を実行するために14バイナリ・ビットが使用されることを表す。同様に、t=1+4+10=15が決定される。
本願の実施形態では、前述の実施形態における係数パラメータxを決定する方法に類似する方法が使用される。ノーマルCP及び拡張CPに関し、係数パラメータxの決定された値の範囲は、x∈{14,15,16,17,18,19}である。係数パラメータxの決定された値、サブキャリア間隔設定パラメータμ、及びスロット・フォーマットの間の対応関係は、表14及び表15に示すことが可能である。
表14 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
表15 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態において、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係は更に表16に示すことが可能である。
表16
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、無線フレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されてもよい。例えば、無線フレームに含まれるスロットの最大数は320であり、量子化には9ビットが必要である。例えば、xの値は19に設定することが可能である。
同様に、5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオでは、係数パラメータを決定する前述と同一の方法が、xの値の範囲を得るために使用されることが可能であり、その値の範囲はx∈{4,5,6,7,8,9}である。ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、それぞれ以下の表17及び表18に示すことが可能である。
表17 ノーマルCPに対するサブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の対応関係
表18 拡張CPに対するサブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の対応関係
本願の実施形態において、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係は表19に更に示すことが可能である。
表19
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、無線フレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されてもよい。例えば、無線フレームに含まれるスロットの最大数は320であり、量子化には9ビットが必要である。例えば、xの値は9に設定することが可能である。
本願の実施形態では、セル識別子が存在する場合、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は同様の方法で決定されることが可能であり、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表20は、スロット設定パラメータによって示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合の、チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表20
セル識別子が存在し、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係は、表8に示すように、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間のいくつかの可能な対応関係と同じである。詳細は本願で更には説明されない。
以下の表21は、セル識別子が存在し、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合の、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応をリスト化している。
表21
セル識別子が存在せず、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレームのスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係は、表13に示されるように、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応と同じである。詳細は本願で更には説明されない。
本願の具体例1における無線フレームのスロット番号(nμs,f)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装においては、信号は、異なるスロット・フォーマットに従ってスクランブルされることが可能である。これは、干渉ランダム化のパフォーマンスを改善する。更に、セル識別子に関係のないスクランブリング・モードが提供され、5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに適用可能であり得る。
具体例2:無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)とサブフレーム内のスロット番号(nμs)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレームにおけるサブフレーム番号(nsf)及びサブフレームにおけるスロット番号(nμs)に応じて決定することができる。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されることも可能である。これは本願で具体的には限定されない。
本願の具体例2において、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のために依然として使用される。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びセル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブリングするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμs,fはサブフレーム内のスロット番号を表し、スロットが配置されているサブフレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,y,及びzはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,y,及びzは正の整数である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲、及び幾つかの後の項の係数パラメータの値に応じて決定されることが可能である。例えば、zの値は、NcellIDに応じて決定されることが可能である。5G NRにおけるセル識別子の量は1008であるため、干渉ランダム化には10ビットが必要である。従って、zの値は10に設置されることが可能である。yの値は、nsf、z、及びNcellIDに応じて一緒に決定されることが可能である。例えば、無線フレームが10個のサブフレームを含み、無線フレームにおけるサブフレーム番号nsfが10個の値を有する場合、nsfの10個の値を示すために4個のバイナリ・ビットが必要とされ;NcellIDが1008個の値を有する場合、NcellIDの1008個の値を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされ、z=10である。従って、y=4+10=14であり、これは干渉ランダム化を実行するために14バイナリ・ビットが使用されることを表す。xの値は、y、nsf、z、及びNcellIDに応じて一緒に決定されることが可能である。例えば、nμsが2個の値を有する場合、nμsの2個の値を示すために1バイナリ・ビットが必要とされ;nμsが10個の値を有する場合、nμsの10個の値を示すために4バイナリ・ビットが必要とされ;NcellIDが1008個の値を有する場合、NcellIDの1008個の値を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされ、z=10である。従って、x=1+4+10=15であり、これは干渉ランダム化を実行するために15バイナリ・ビットが使用されることを表す。tの値は、q、y、nsf、z、及びNcellIDに応じて一緒に決定されることが可能である。例えば、qが2個の値を有する場合、qの2個の値を示すために1バイナリ・ビットが必要とされ;nμsが2個の値を有する場合、nμsの2個の値を示すために1バイナリ・ビットが必要とされ;nμsが10個の値を有する場合、nμsの10個の値を示すために4バイナリ・ビットが必要とされ;NcellIDが1008個の値を有する場合、NcellIDの1008個の値を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、t=1+1+4+10=16である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータの値は、係数パラメータを決定する上記のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
例えば、係数パラメータxの値の決定が説明の具体例として使用される。
本願の実施形態では、前述の実施形態におけるサブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに応じて係数パラメータxを決定する方法と同様の方法が使用される。例えば、ノーマルCP及び拡張CPに関し、係数パラメータの決定された値の範囲は、x∈{15,16,17,18,19}であるとすることができる。ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、それぞれ以下の表22及び表23に示すことが可能である。
表22 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
表23 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、表24に更に示すことができる。
表24 サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、表25に示されるように、上記の実施形態においてサブキャリア間隔設定パラメータμに応じて係数パラメータxを決定する方法と同様な方法で、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係が取得され得る。
表25 サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、前述の実施形態における時間単位の最大数に応じて係数パラメータxを決定する方法と同様な方法で、xの値が取得されることが可能であり、その値は19であり得る。
本願の実施形態において、サブフレーム内のスロット番号や無線フレーム内のサブフレーム番号に応じて、他のチャネルや信号のスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスも同様な方法で決定することができ、相違は、使用されるスクランブリング識別子は、チャネルのタイプや信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。以下の表26は、チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びスクランブリングIDの間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表26
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号と無線フレーム内のサブフレーム番号とに応じて決定され、信号は、スクランブリング・シーケンスの初期値を用いて生成されたスクランブリング・シーケンスを用いてスクランブルされる。これは、サブフレーム内の異なるサブフレーム及び異なるスロットのスクランブリング・ランダム化を反映することが可能であり、干渉ランダム化のパフォーマンス改善することができる。
前述の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するプロセスで使用される初期化数式の係数パラメータは、セル識別子の量に応じて決定される。従って、5G NRにおける異なるセルのセル識別子は区別されることが可能である。これは、同じスクランブリング・シーケンスの発生をある程度回避し、更に、干渉オーバーラッピング問題の発生をある程度回避することができる。従って、干渉ランダム化がある程度実現される。
本願の実施形態では、5G NRにおいてセル識別が存在しないアプリケーション・シナリオに対して、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、及び無線フレーム内のサブフレーム番号に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμsはサブフレーム内のスロット番号を表し、スロットが配置されていサブフレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,及びyはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,及びyは正の整数である。
同様に、初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに応じて決定されることが可能である。特定の決定方法は、セル識別子が存在する場合に係数パラメータを決定する前述のプロセスと同様であり、以下の3つの方法を含むことができる:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。相違は、セル識別子がない場合に、5G NRにおけるセル識別子の量が考慮されなくてよいという点においてのみ存在する。類似点は本願で更には説明されない。
変数の値の範囲、幾つかの後の項の係数パラメータの値に応じて、前の係数パラメータを決定する方法と同じ方法が使用される。例えば、nsfが10個の値を有し、y=4である場合において;μ=5であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合、Nslot,μsubframe=32であり、サブフレームは32スロットを含み、nμs∈{0,...,31}であり、nμsは合計32個の値を有し、nμsの32個の値を示すために5つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、x=4+5=9であり、これは干渉ランダム化を実行するために9バイナリ・ビットが使用されることを表す。同様に、t=1+4+5=10が決定される。以下を得ることができる:μ=5、y=4である場合に、x=4+5=9であり、t=1+4+5=10である。
サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに応じて係数パラメータを決定する前述の方法において、xの値の範囲を取得することが可能であり、x={5,6,7,8,9}である。
ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、それぞれ次の表27及び表28に示すことが可能である。
表27 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
表28 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係は、表29に更に示すことが可能である。
表29 サブキャリア間隔設定パラメータμ、スロット・フォーマット、及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための数式における係数パラメータの値がサブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定され得る場合に、例えば、各サブキャリア間隔設定パラメータμにおけるスロットの対応する最大数に従って決定される場合に、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は表30に示すことが可能である。
表30
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、サブフレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されてもよい。例えば、サブフレームに含まれるスロットの最大数は32であり、即ち、量子化には9ビットが必要とされ、xの値は9に設定されることが可能である。
本願の実施形態では、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は同様の方法で決定されてもよく、相違は、使用されるスクランブリング識別子は、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表31は、チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表31
本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式の係数パラメータが使用され、異なるサブキャリア間隔設定パラメータμ及び異なるスロット・フォーマットに対して、異なる係数パラメータが存在する;しかしながら、計算の複雑性は比較的高い。本願の実施形態の別の可能な具体例において、対応する係数パラメータは、各々のサブキャリア間隔設定パラメータに対して決定されることが可能であり、そのため、同一のサブキャリア間隔設定パラメータμ及び異なるスロット・フォーマットが、同一の係数パラメータに対応する。本願の実施形態の他の可能な具体例において、対応する係数パラメータは、全てのサブキャリア間隔設定パラメータμに決定されることが可能であり、これは、クランブルのランダム化をある程度確実にし、計算の複雑さもまた軽減することができる。
本願の可能な具体例において、サブフレーム内のスロット番号と無線フレーム内のサブフレーム番号とに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスにおいて、スクランブリング・シーケンスの初期値は、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットに従って決定されることが可能である。例えば、スクランブリング初期化のための数式は異なっていてもよい。具体的には、例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号に対応する数値に従って、又はサブフレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることによって得られる数値に従って決定される。一般に、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合、スクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることにより得られる数値に従って決定されてもよいし;あるいは、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、スクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号に対応する数値に基づいて決定されることが可能である。
例えば、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDM記号を含むものであり、ネットワーク・デバイスが、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びセル識別情報に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルする場合、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びセル識別子は、次式を満たすことが可能である:
スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものであり、ネットワーク・デバイスが、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びセル識別子に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルする場合、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号、及びセル識別子は次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμsはサブフレーム内のスロット番号を表し、スロットが配置されているサブフレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、
はサブフレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることを表し、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,y,及びzはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,y,及びzは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt、x、y、及びzの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
相違は、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合に、x及びtの値が決定されるべきである場合、その値は、
の値に応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。例えば、nμsが2値を有する場合、
であり、
の1つの値を示すために1ビットが必要とされる;無線フレームが10個のサブフレームを含み、nsfが10個の値を有する場合、nsfの10個の値を示すために4つのバイナリ・ビットが必要とされる;NcellIDが1008個の値を有する場合、NcellIDの1008個の値を示すために10個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、x=1+4+10=15である。
同様に、初期化数式の係数パラメータが、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定される場合、
の値を考慮すると、係数パラメータxの値の範囲を得ることができ、x∈{15,16,17,18,19}である。更に、同じサブキャリア間隔設定パラメータμ及び異なるスロット・フォーマットが、xの同じ値に対応する。ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は、それぞれ表32及び表33に示すことが可能である。
表32 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
表33 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態では、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は、以下の表34に更に示すことができる。
表34
本願の実施態様において、セル識別子が存在し、スロット設定パラメータによって示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、同様の方法で決定されることが可能であり、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表35は、チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、セル識別子、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表35
セル識別子が存在し、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係は、表26に示されるように、チャネル又は信号のスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応と同じである。詳細は本願で更には説明されない。
5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオでは、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合に、PUSCHデータ・チャネルがスクランブルされる場合、端末識別子、コードワード番号、サブフレーム内のスロット番号、及び無線フレーム内のサブフレーム番号は、次式を満たすことが可能である:
5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオでは、スロット設定パラメータにより示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、端末識別子、コードワード番号、及び無線フレーム内のスロット番号は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμsはサブフレーム内のスロット番号を表し、スロットが配置されているサブフレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、
はサブフレーム内のスロット番号に対応する数値の半分を丸めることを表し、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,及びyはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,及びyは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt、x、及びyの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
同様に、5G NRにおいてセル識別子がないアプリケーション・シナリオでは、係数パラメータを決定する上記の方法と同じ方法が使用される。例えば、nsfが10個の値を有し、y=4である場合に;μ=5であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合、Nslot,μsubframe=32であり、サブフレームは32個のスロットを含み、nμs∈{0,...,31}であり、nμsは合計32個の値を有し、nμsの32個の値を指定するために5つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、x=4+5=9であり、これは、干渉ランダム化を実行するために9バイナリ・ビットが使用されることを表す。同様に、t=1+4+5=10が決定される。以下を得ることができる:μ=5、y=4である場合に、x=4+5=9、及びt=1+5+4=10である。yの値が取得されてもよく、4であり、xの値の範囲はx∈{5,6,7,8,9}である。ノーマルCP及び拡張CPに関し、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は、それぞれ以下の表36及び表37に示すことが可能である。
表36 ノーマルCPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
表37 拡張CPに対する、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びxの値の間の対応関係
本願の実施形態において、サブキャリア間隔設定パラメータμとxの値との間の対応関係は、以下の表38に更に示すことが可能である。
表38
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は、サブフレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されることが可能である。例えば、サブフレームに含まれるスロットの最大数が32であり、即ち、量子化には9ビットが必要とされ、xの値は9に設定されることが可能である。
本願の実施態様において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、スロット設定パラメータによって示されるスロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含むものである場合、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は同様の方法で決定されることが可能であり、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表39は、チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号
、及びスクランブリング識別の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
本願の実施態様において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、スロット設定パラメータによって示されるスロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDMシンボルを含むものである場合、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、同様の方法で決定されることが可能であり、相違は、使用されるスクランブリング識別子が、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係は、表26に示されるように、チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、サブフレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びスクランブリング識別子の間の幾つかの可能な対応関係と同じである。詳細は本願で更には説明されない。
本願の前述の実施形態では、対応する係数パラメータは、各々のフレーム構造パラメータについて決定される。これは、スクランブリング・ランダム化をある程度確実にし、計算の複雑さも減らすことができる。
本願の実施形態の他の可能な具体例において、全てのフレーム構造パラメータに対応する係数パラメータは同じであってもよい。例えば、xの値は、サブフレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されることが可能である。例えば、サブフレームに含まれるスロットの最大数は32であり、xの値は9に設定されることが可能である。
本願の具体例2では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号と無線フレーム内のサブフレーム番号とに従って決定される。これは、異なるサブフレーム及びサブフレーム内の異なるスロットのスクランブリング・ランダム化を反映し、干渉ランダム化のパフォーマンスを改善することができ、異なるスロット設定における信号のスクランブリングに適用可能であるとすることができ、5G NRにおける信号スクランブリングがセル識別子に無関係であるかもしれない問題を解決することができる。
具体例3:無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のサブフレーム番号に応じて決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されることも可能である。これは本願で具体的には限定されない。
本願の具体例3では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のために依然として使用される。
本願の実施形態では、セル識別が存在するアプリケーション・シナリオに対して、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びセル識別子に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
5G NRにおいてセル識別が存在しないアプリケーション・シナリオでは、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、及び無線フレーム内のサブフレーム番号に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値は、次式を満たすことが可能である:
ここで、nRNTIは、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t,x,及びyはスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における係数パラメータであり、t,x,及びyは正の整数である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに従って決定されることが可能である。
同様に、本願の実施形態における係数パラメータt、x、及びyの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
本願の具体例3において、係数パラメータを決定するプロセスと、係数パラメータ、サブキャリア間隔設定パラメータμ、及びスロット・フォーマットの間の対応関係とは、前述の具体例1及び2における決定プロセス及び対応関係と同様である。詳細は本願で更には説明されない。詳細については、前述の具体例1及び2における決定プロセス及び対応する表を参照されたい。
本願の具体例3において、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオに関し、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、表40に示すことが可能である。
表40
本願の具体例3において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオの場合、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式において、セル識別子NcellIDは除外されることが可能である。具体的な初期化数式は、NcellIDが除去された後に、表35に示される数式から得ることができ、本願で更に網羅的には列挙しない。
具体例4:スロットにおけるOFDMシンボル番号(nsymbol)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、スロット内のシンボル番号(nsymbol)に基づいて決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、別の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の具体例4では、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオにおいて、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、スロット内のOFDMシンボル番号、及びセル識別子に基づいて、チャネル又は信号をスクランブルすることができる。種々のチャネル又は信号をスクランブリングするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式については、表41に示される数式を参照されたい。
表41
本願の具体例4では、5G NR内にセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオにおいて、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、コードワード番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号に基づいて、チャネル又は信号をスクランブルすることができる。種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、セル識別子N
cell IDが除外された後に、表
41に示される数式から得ることができる。例えば、セル識別が存在しないシナリオにおいて、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式を満たすことが可能である:
本願の具体例4における係数パラメータt及びxの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスと同様であり、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
本願の具体例4では、係数パラメータを決定するプロセスと、係数パラメータ、サブキャリア間隔設定パラメータμ、及びスロット・フォーマットの間の対応関係とは、前述の具体例1及び2における決定プロセス及び対応関係と同様である。詳細は本願で更には説明されない。詳細については、上記の具体例1及び2における決定プロセス及び対応する表を参照されたい。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、スロット内のOFDM記号番号のうち少なくとも1つに基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、前述の幾つかの具体例に加えて、ネットワーク・デバイスは、更に、サブフレーム内のスロット番号(nμs)に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するか、又は、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、及びサブフレーム内のスロット番号のうちの少なくとも1つに基づいて、スロット内のOFDMシンボルを参照して、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
実施形態2:CBG設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、信号を送信するための時間単位番号とCBG設定パラメータとに基づいて決定されることが可能である。
5G NRにおいて、CBGは伝送単位であり、送信/再送信及びHARQは両方ともCBGベースの伝送である。TBに対して、複数のCBGが存在してもよい。CBGベースの送信/再送信及びHARQの柔軟性を考慮して、スクランブリング・シーケンスの初期値は、信号を送信するための時間単位番号とCBG構成パラメータとに従って決定されることが可能であり、その結果、異なるCBGに対して干渉ランダム化が実行される。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、CBG設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施例では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
具体例1:時間単位番号は、サブフレームにおけるスロット番号(nμs)と、無線フレームにおけるサブフレーム番号(nsf)とを含み、CBG設定パラメータは、サポートされるCBGの最大数及びCBG番号のうちの少なくとも1つであってもよい。
本願の実施形態では、信号又はチャネルのスクランブリング・シーケンスの初期値は、サブフレーム内のスロット番号(nμs)、無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)、及びCBG設定パラメータに基づいて決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態では、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオに対して、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、サポートされるCBGの最大数、CBG番号、サブフレーム内のスロット番号(nμs)、無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)、及びセル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。スクランブリング・シーケンスの初期値、端末識別子、サポートされるCBGの最大数、CBG番号(cq)、サブフレーム内のスロット番号(nμs)、無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)、及びセル識別度子は、次式を満足することが可能である:
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と後の項の係数パラメータの値に応じて決定されることが可能である。具体的な決定プロセスについては、前述の実施形態1における係数パラメータの値を決定するプロセスを参照されたい。類似点は、本願の実施態様におけるここで更には説明されない。CBG番号は2値を有し得ることに留意すべきである。
5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、サポートされているCBGの最大数、CBG番号、サブフレーム内のスロット番号(nμs)、及び無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。スクランブリング・シーケンスの初期値、端末識別子、サポートされるCBGの最大数、CBG番号(cq)、サブフレーム内のスロット番号(nμs)、及び無線フレーム内のサブフレーム番号(nsf)は、次式を満足することが可能である:
本願の実施形態2の実施例1における各数式において、nRNTIは端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、tの値はサポートされるCBGの最大数に関連し、cqはCBG番号であり、nμsはサブフレーム内のスロット番号を表し、スロットが位置するサブフレームで信号を送信するためのスロットのシーケンス番号として理解されることが可能であり、nsfは無線フレーム内のサブフレーム番号を表し、nsfは、
という数式を利用することにより決定されることが可能であり、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t、x、及びyは、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式の係数パラメータであり、t、x、及びzは正の整数である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに応じて決定されることが可能である。
具体的には、例えば、セル識別子が存在しない場合、例えば、無線フレームが10個のサブフレームを含み、無線フレーム内のサブフレーム番号nsfが10個の値を有する場合、nsfの10個の値を指定するために4個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、y=4であり、これは干渉ランダム化を実行するために4つのバイナリ・ビットが使用されることを表す。xの値はy、nsf、及びnμ sに従って決定されることが可能である。例えば、nμ sが2値を有する場合、nμ sの2値を指定するために1つのバイナリ・ビットが必要とされ;nsfが10の値を有する場合、nsfの10の値を示すために4つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、x=1+4=5であり、これは、干渉ランダム化を実行するために5つのバイナリ・ビットが使用されることを表す。tの値はcq、x、y、nsf、及びnμsに応じて一緒に決定されることが可能である。例えば、cqが2値を有する場合、cqの2値を指定するために1つのバイナリ・ビットが必要とされ;nμ sが2値を有する場合、nμ sの2値を指定するために1つのバイナリ・ビットが必要とされ;nμ sが10個の値を有する場合、nsfの10個の値を指定するために、4つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、t=1+1+4=6である。例えば、cqが4値を有する場合、cqの4値を指定するために2つのバイナリ・ビットが必要とされ;nμ sが2値を有する場合、nμ sの2値を指定するために1つのバイナリ・ビットが必要とされ;nμ sが10個の値を有する場合、nsfの10個の値を指定するために、4つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、t=2+1+4=7である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式の係数パラメータが決定される場合、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに応じて、異なる係数パラメータが、異なる副搬送波間隔設定パラメータμ及び異なるスロット・フォーマットに対して決定されることが可能であり、あるいは、同一のサブキャリア間隔設定パラメータμ及び異なるスロット・フォーマットに対して同一の係数パラメータが決定され、即ち、各フレーム構造パラメータに対して対応する係数パラメータが決定されるか、又は全てのフレーム構造パラメータに対応する係数パラメータは同一であってもよい。例えば、xの値は最大の時間単位数に従って決定される。
本願の実施形態2の具体例1では、係数パラメータを決定するプロセスと、係数パラメータ、サブキャリア間隔設定パラメータμ、及びスロット・フォーマットの間の対応関係とは、上記実施形態1における決定プロセス及び対応関係と同様である。詳細は本願で更には説明されない。詳細については、上記実施形態1における係数パラメータを決定するプロセス及び対応する表を参照されたい。
本願の実施形態2の具体例1において、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオにおいて、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式については、表42に示される数式を参照されたい。
表42
本願の実施形態2の具体例1において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオにおいて、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式については、表43に示されている数式を参照されたい。
表43
具体例2:時間単位番号は、無線フレームにおけるスロット番号(nμs,f)を含み、CBG設定パラメータは、サポートされるCBGの最大数、及びCBG番号のうちの少なくとも1つを含む。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)及びCBG設定パラメータに応じて決定されてもよい。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、別の変数を参照して決定されることも可能である。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態において、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオにおいて、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、サポートされる最大CBG量、CBG番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)、及びセル識別子に従って、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。スクランブリング・シーケンスの初期値、端末識別子、サポートされるCBGの最大数、CBG番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)、及びセル識別子は、次式を満たすことが可能である:
5G NRにおいて、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオに関し、ネットワーク・デバイスは、端末識別子、サポートされる最大CBG量、CBG番号、及び無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)に従ってPUSCHデータ・チャネルをスクランブルすることができる。スクランブリング・シーケンスの初期値、端末識別子、サポートされるCBGの最大数、CBG番号、及び無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)は、次式を満たすことが可能である:
本願の実施形態2の具体例2の各数式においては、nRNTIは端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、tの値はサポートされるCBGの最大数に関連し、cqはCBG番号であり、nμsはサブフレーム内のスロット番号を表し、NcellIDはセル識別子を表し、Cinitはスクランブリング・シーケンスの初期値を表し、t、x、y及びzは、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式の係数パラメータであり、t、x、y、及びzは正の整数である。
同様に、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲と幾つかの後の項の係数パラメータの値とに応じて決定されることが可能である。
同様に、本願の具体例2における係数パラメータt及びxの値を決定する具体的な方法は、以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに応じて決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに応じて決定されてもよく;及び、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に応じて決定されてもよい。
具体的には、tの値は、xの値、プラス、CBG番号(cq)を量子化するのに必要なバイナリ・ビットであってもよい。
具体的には、例えば、サブキャリア間隔設定パラメータμ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは7又は6個のOFDMシンボルを含み、Nslots,μframe=40である場合、無線フレームは40個のスロットを含み、nμs,f∈{0,...,39}であり、nμs,fは合計40個の値を有し、その値を指定するために6個のバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は6である。CBG番号の最大量が2である場合、量子化には1バイナリ・ビットが必要とされる。従って、tの値はxプラス1の値であり、即ち、t=1+6=7である。CBG番号の最大量が4である場合、量子化のために2つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、tの値はxプラス2の値であり、即ちt=2+6=8である。μ=1であり、スロット・フォーマットが、スロットは14又は12個のOFDM記号を含むものであり、無線フレームが20個のスロットを含む場合、nμs,f∈{0,...,19}であり、nμs,fは合計20の値を有し、その値を示すために5つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、xの値は5である。CBG番号の最大量が2である場合、量子化には1バイナリ・ビットが必要とされる。従って、tの値はxプラス1の値であり、即ちt=1+5=6である。CBG番号の最大量が4である場合、量子化のために2つのバイナリ・ビットが必要とされる。したがって、tの値はxプラス2の値であり、t=2+5=7である。具体的には、例えば、全てのフレーム構造に対応する係数パラメータは、同一であってもよい。例えば、xの値は、無線フレームに含まれるスロットの最大数に従って決定されることが可能である。例えば、無線フレームに含まれるスロットの最大数が320であり、即ち、量子化に9ビットが必要とされ、xの値は9に設定されることが可能である。CBG番号の最大量が2である場合、量子化には1バイナリ・ビットが必要とされる。従って、tの値はxプラス1の値であり、即ちt=1+9=10である。CBG番号の最大量が4である場合、量子化のために2つのバイナリ・ビットが必要とされる。従って、tの値はxプラス2の値であり、即ち、t=2+9=11である。
本願の実施形態2の具体例2では、係数パラメータを決定するプロセスと、係数パラメータ、サブキャリア間隔設定パラメータμ、及びスロット・フォーマットの間の対応関係とは、上記実施形態1における決定プロセス及び対応関係と同様である。詳細は本願で更には説明されない。詳細については、上記実施形態1の係数パラメータを決定するプソセス及び対応する表を参照されたい。
本願の実施形態2の具体例
2において、セル識別子が存在するアプリケーション・シナリオでは、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式については、表44に示される数式を参照されたい。
表44
本願の実施形態2の具体例
2において、セル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオでは、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式については、表45に示される数式を参照されたい。
表45
本願の実施形態2の具体例1及び具体例2では、5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオにおいて、セル識別子NcellIDは、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式から除外されることが可能である。具体的な初期化数式は本願で更に網羅的には列挙されない。
本願の実施形態2は、時間単位番号が無線フレーム内のサブフレーム番号及びサブフレーム内のスロット番号を含む例と、時間単位番号が無線フレーム内のスロット番号を含む例とを用いて説明されているに過ぎないが、実施形態はこれらに限定されない。時間単位番号はまた、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号の任意の組み合わせにおける他の時間単位番号であってもよい。他の時間単位番号の実装プロセスは同様であり、本願で更には説明されない。
本願の実施形態2では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、異なるCBG設定パラメータ及び異なる時間単位番号に基づいて決定され、信号は、スクランブリング・シーケンスの初期値に基づいて生成されたスクランブリング・シーケンスを使用してスクランブルされる。実施形態は、異なるCBGに対して干渉ランダム化を実行することが可能であり、異なるフレーム構造の時間単位を使用することによって送信される信号のスクランブリングに適用可能であり得る。更に、信号スクランブリングは、5G NRにおいてセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオで実行されることが可能である。
実施形態3:QCL設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、QCL設定パラメータに従って決定されてもよい。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、時間単位番号及びQCL設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
5G NRでは、5G NRにおけるノン・コヒーレント・ジョイント送信のために、同じTRP又は異なるTRPの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートが、異なるQCL設定パラメータを利用することができる。スクランブリング・シーケンスの初期値が、時間単位番号及びQCL設定パラメータに基づいて決定され、信号が、初期値に応じて得られるスクランブリング・シーケンスを使用することによってスクランブルされる場合、同じTRP又は異なるTRPの異なるビーム/プリコーティング/アンテナ・ポートによって同じ端末に送信される信号をスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスは相違し得る。
QCL設定パラメータは、復調リファレンス信号(demodulation reference signal,DMRS)アンテナ・ポート・グループ、DMRSアンテナ・ポート、及びQCL指標のうちの少なくとも1つを含む。
準静的な設定は、メディア・アクセス制御(Medium Access Control,MAC)シグナリング又は無線リソース制御(radio resource control, RRC)シグナリング等の上位レイヤ・シグナリングを利用することにより、復調リファレンス信号(demodulation reference signal,DMRS)アンテナ・ポート・グループ及びQCL指標などのQCL設定パラメータに関して実行されることが可能である。更に、各TRPのQCLパラメータ設定は事前に設計され、伝送遅延を減らすためにデータ・スクランブリングは事前に実行されることが可能である。
DMRSアンテナ・ポート及びQCL指標などのQCL設定パラメータは、ダウンリンク制御情報(downlink control information,DCI)等の物理レイヤ・シグナリングを利用することにより更に通知されることが可能である。TRP又は端末は、物理レイヤ・シグナリングによって示されるQCL設定パラメータに従ってDMRSアンテナ・ポートを決定することができ、DMRSアンテナ・ポートをグループ化することができ、各DMRSアンテナ・ポート・グループは、1つのTRPによる送信に使用されることが可能である。物理レイヤ・シグナリング(DCI等)におけるQCL指標に従って、異なるTRPが異なるパラメータ設定を使用することが決定され得る。信号スクランブリングのためのQCL設定パラメータを使用することは、干渉ランダム化を実現することができる
オプションとして、QCL指標は、QCL設定識別子又はQCL設定パラメータ・セットであってもよい。
例えば、QCL設定パラメータの4つのグループは、RRCにより設定され、それぞれ「パラメータ・セット1」、「パラメータ・セット2」、「パラメータ・セット3」、及び「パラメータ・セット4」である。TRP又は端末が、現在TRPで使用されている送信アンテナで使用されているQCL設定パラメータは「パラメータ・セット1」であると判断する。この場合、TRP又は端末は、現在のQCL設定パラメータ「パラメータ・セット1」に基づいて信号をスクランブルすることが可能である。
オプションとして、QCL設定パラメータは、上位レイヤ・シグナリング(例えば、RRCシグナリング又はMACシグナリング)又は物理レイヤ信号(例えば、DCI)を使用することにより通知されてもよいし、あるいは暗黙のうちに決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
具体的には、例えば、QCL設定パラメータは、CORESET設定又は候補又はDCIによって占有されるCCEに従って決定されてもよい。
例えば、デフォルトでは、基地局1のQCL設定パラメータは0であるとすることが可能であり、基地局2のQCL設定パラメータは1であるとすることが可能である。基地局1は、CORESET識別子1の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができ、基地局2は、CORESET識別子2の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができる。UEがCORESET識別子1の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータは、QCL設定パラメータ0を利用してスクランブルされることが可能であり;UEがCORESET識別子2の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータは、QCL設定パラメータ1を利用してスクランブルされることが可能である。
例えば、基地局1が候補1ないし4を用いてDCIを送信し、基地局2が候補5ないし8を用いてDCIを送信する場合において、UEが候補1ないし4の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータは、QCL設定パラメータ0を用いてスクランブルされることが可能であり;UEが候補5ないし8の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータは、QCL設定パラメータ1を用いてスクランブルされることが可能である。
例えば、基地局1がCCE1ないし10を用いてDCIを送信し、基地局2がCCE11ないし20を用いてDCIを送信する場合において、UEがCCE1ないし10の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータはQCL設定パラメータ0を用いてスクランブルされることが可能であり;UEがCCE11ないし20の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによりスケジューリングされたデータはQCL設定パラメータ1を用いてスクランブルされることが可能である。
本願の実施形態では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
ネットワーク・デバイスは、端末の現在の無線ネットワーク一時識別子(radio network temporary identifier,RNTI)番号又は他の端末識別子、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)、及びQCL設定パラメータに基づいて、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NcellIDはQCL設定パラメータを示し、パラメータt、y、及びxは正の整数であり;具体的には、xの値は、設定されることが可能なQCL設定パラメータの最大量に関連する。
本願の実施形態における時間単位番号及びQCL設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブリングにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式と同様な方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、表46に示すことが可能である。
表46
本願の実施形態3では、5G NRでセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオにおいて、セル識別子NcellIDは、種々のチャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するために初期化数式から除外されることが可能である。具体的な初期化数式は本願で更に網羅的には列挙されない。
本願の実施形態3は、時間単位番号が無線フレーム内のスロット番号を含んでいる具体例を使用することによって説明されているに過ぎない;しかしながら、実施形態はこれらに限定されない。時間単位番号はまた、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号の任意の組み合わせにおける他の時間単位番号であってもよい。他の時間単位番号の実装プロセスは同様であり、本願で更には説明されない。
本願の実施形態3により提供される信号スクランブリングの実装において、異なるQCL設定パラメータ及び異なる時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値が決定され、スクランブリング・シーケンスの初期値に基づいて生成されたスクランブリング・シーケンスを使用することにより、信号はスクランブルされる。QCL設定パラメータが、上位レイヤ・シグナリングを使用することにより準静的に設定される場合、各TRPにより使用されるパラメータが指定され、TRPは、QCL設定パラメータを使用することによりスクランブリングを実行する。従って、あらかじめ信号スクランブリングの処理を行うことができ、伝送遅延は削減される。同じTRP又は異なるTRPの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートにより同じ端末に送信されるスクランブリング信号に使用されるスクランブリング・シーケンスは相違する。従って、干渉ランダム化が実現され、パフォーマンスが改善される。
実施形態4:BWP設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、BWP設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、時間単位番号及びBWP設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
周波数ドメイン・リソース割り当ての場合、BWP設定は端末固有であってもよい。複数のBWPが端末に設定され、異なるBWPが異なるフレーム構造パラメータを使用してもよい。異なるBWP設定パラメータを使用することにより、異なるBWPが設定されてもよいことを考慮して、信号を送信するための時間単位番号及びBWP設定パラメータは、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するために使用されることが可能であり、その結果、異なるBWPに対して干渉ランダム化が実現される。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値はまた、別の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
BWP設定パラメータは、設定されたBWPのBWP設定パラメータ、アクティベートされたBWPのBWP設定パラメータ、信号のBWPのBWP設定パラメータ、データ・チャネルのBWPのBWP設定パラメータ、及び制御チャネルのBWPのBWP設定パラメータのうちの少なくとも1つを含むことができる。
BWP設定パラメータは、スクランブリングのための、BWP設定識別子、BWP設定セット、及びBWP設定パラメータの少なくとも1つであってもよい。
BWP設定識別子はBWPの識別子又はインデックスであってもよい。
BWP設定セットは、BWP設定パラメータ・セット番号であってもよい。
BWP設定パラメータは、BWP設定における特定のパラメータ、例えばBWP設定における時間−周波数リソース又はフレーム構造情報であってもよいし、例えば周波数ドメイン・リソース・ブロック(resource block)番号のような例えば周波数ドメイン・リソース表示、又は例えばシンボル番号のような時間ドメイン・リソース指標を含んでもよい。
例えば、複数のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて設定され、1つ以上のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いてアクティベートされる。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、アクティベートされたBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、スケジューリングされたデータの位置は、制御チャネルを用いて示され、制御チャネルのBWPがBWP1に設定され、制御チャネルにより示される/スケジューリングされたデータのBWPがBWP2に設定される。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、設定されたBWP2のBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、複数のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて設定され、1つ以上のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いてアクティベートされる。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、データ・チャネルのBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、スケジューリングされたデータの位置は、制御チャネルを用いて示され、制御チャネルのBWPがBWP1に設定され、制御チャネルにより示さえる/スケジューリングされたデータのBWPがBWP2に設定される。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、制御チャネルのBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、BWP設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施例では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
具体例1:データ・チャネルの時間単位番号及びBWP設定パラメータに基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、データ・チャネルのBWP設定パラメータに基づいて決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスは、端末の現在のRNTI番号、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)、及びBWP設定パラメータに基づいて、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NBWPIDはデータ・チャネルのBWP設定パラメータを示し、係数パラメータt、y、及びxは正の整数である。
xの値は、BWP設定パラメータの最大数に応じて決定されてもよい。例えば、BWP設定パラメータの最大数が2である場合、量子化のために1つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は1に設定されることが可能である。例えば、BWP設定パラメータの最大数が4である場合、量子化のために2つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は2に設定されることが可能である。
本願の実施形態では、データ・チャネルのBWP設定パラメータは、スクランブリングのために、BWP設定識別子、BWP設定セット、及びデータ・チャネルのBWP設定パラメータのうちの少なくとも1つであってもよい。
BWP設定識別子は、BWPの識別子又はインデックスであってもよい。
BWP設定セットは、BWP設定パラメータ・セット番号であってもよい。
BWP設定パラメータは、BWP設定における特定のパラメータ、例えばBWP設定における時間−周波数リソース又はフレーム構造情報であってもよい。
例えば、複数のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて設定され、次いで上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて1つ以上のBWPがアクティベートされる。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、活性化されたBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、スケジューリングされたデータの位置は、制御チャネルを用いて示され、制御チャネルのBWPがBWP1に設定され、制御チャネルにより示される/スケジューリングされたデータのBWPがBWP2に設定される。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、設定されたBWP2のBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、複数のBWPは、上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて設定され、次いで上位レイヤ・シグナリング又は物理レイヤ・シグナリングを用いて1つ以上のBWPがアクティベートされる。スクランブリングのためのBWP設定パラメータは、データ・チャネルのBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
例えば、スケジューリングされたデータの位置は、制御チャネルを用いて示され、制御チャネルのBWPがBWP1に設定され、制御チャネルにより示される/スケジューリングされたデータのBWPがBWP2に設定される。スクランブルのためのBWP設定パラメータは、制御チャネルのBWPのBWP設定パラメータであってもよい。
本願の実施形態におけるデータ・チャネルの時間単位番号及びBWP設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブルにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用され得る。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表47に示すことが可能である。
表47
具体例2:制御チャネルの時間単位番号及びBWP設定パラメータに基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、制御チャネルのBWP設定パラメータに従って決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、端末により検出されたDCIのBWPのBWP設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
具体的には、ネットワーク・デバイスが、端末により検出された制御チャネルのBWPのBWP設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスは、以下の実装のうちの少なくとも1つを含むことができる:
第1実装:ネットワーク・デバイスは、端末により検出されたDCIのBWPのBWP設定セット又はBWP設定識別子及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、以下の数式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NBWPIDは、端末により検出されるDCIのBWPのBWP設定セットまたはBWP設定識別子を示し、パラメータt、y、及びxは正の整数である。
例えば、端末が、BWP設定識別子1に対応する時間−周波数リソースでDCIを検出する。この場合、NBWPIDは、BWP設定識別子1、即ちNBWPID=1として理解されることが可能である。
オプションとして、xの値は、BWP設定パラメータの最大数に応じて決定されることが可能である。例えば、BWP設定パラメータの最大数が2である場合、量子化のために1つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は1に設定されることが可能である。例えば、BWP設定パラメータの最大数が4である場合、量子化のために2つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は2に設定されることが可能である。
端末により検出されたDCIのBWPのBWP設定識別子/BWP設定セット及び時間単位番号に基づいて、各チャネル又は信号に対してスクランブリング・シーケンスの初期値を、ネットワーク・デバイスにより決定する初期化数式は、表47に示されるものと同じであってもよく、相違は、NBWPIDの意味が異なるという点においてのみ存在する。従って、類似点は本願で更には説明されない。
第2実装:ネットワーク・デバイスが、BWP設定パラメータにおけるRB番号及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、BWP設定パラメータのRB番号に応じて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NRBIDは、BWP設定パラメータにおけるRB番号を示し、パラメータt、y、及びxは正の整数である。
RB番号は、BWPに対応する最小RBインデックス値又は最大RBインデックス値等とすることができる。
オプションとして、xの値は、BWP設定パラメータの最大RB番号に応じて決定されてもよい。例えば、BWP設定パラメータの最大RB番号が100である場合、量子化には7つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は7に設定されることが可能である。例えば、BWP設定パラメータの最大RB番号が275である場合、量子化には9つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は9に設定されることが可能である。
例えば、端末がBWP設定識別子1に対応する時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、NRBIDは、BWP設定識別子1のRB番号である。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスが、BWP設定パラメータにおける時間単位番号及びRB番号に基づいて、各チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための対応する初期化式については、表48を参照されたい。
表48
第3実装:ネットワーク・デバイスが、BWP設定パラメータにおける時間単位番号及びシンボル番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、BWP設定パラメータのシンボル番号に基づいて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、別の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、lは端末により検出されたDCIのBWPに対応するシンボル番号を表し、パラメータt、y、及びxは正の整数である。
シンボル番号は、BWPに対応する最小シンボル・インデックス値又は最大シンボル・インデックス値などとすることが可能である。
オプションとして、xの値は、BWP設定パラメータにおける最大シンボル番号に応じて決定されてもよい。例えば、BWP設定パラメータにおける最大シンボル番号が14である場合、量子化には4つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は4に設定されることが可能である。例えば、BWP設定パラメータにおける最大シンボル番号が7である場合、量子化には3つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は3に設定されることが可能である。
例えば、端末がBWP設定識別子/BWP設定セット1に対応する時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、lは、BWP設定識別子/BWP設定セットにおけるシンボル番号であってもよい。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスが、BWP設定パラメータの時間単位番号及びシンボル番号に基づいて、各チャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための対応する初期化数式については、表49を参照されたい。
表49
本願の実施形態4では、5G NRでセル識別子が存在しないアプリケーション・シナリオにおいて、セル識別子NcellIDは、各チャネル又は信号をスクランブルするためのスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式から除外されることが可能である。具体的な初期化数式は本願で更に網羅的には列挙されない。
本願の実施形態4は、時間単位番号が無線フレームにおけるスロット番号を含む具体例を用いて説明されているに過ぎないが、実施形態はこれに限定されない。時間単位番号はまた、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号の任意の組み合わせにおける他の時間単位番号であってもよい。他の時間単位番号の実装プロセスは同様であり、本願で更には説明されない。
本願の実施形態4により提供される信号スクランブリングの実装において、異なるBWP設定パラメータ及び異なる時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値が決定され、信号は、スクランブリング・シーケンスの初期値に基づいて生成されたスクランブリング・シーケンスを使用してスクランブルされる。BWP設定パラメータが、上位レイヤ・シグナリングを用いて準静的に設定される場合、各ネットワーク・デバイス又は端末で使用されるBWPパラメータは指定され、ネットワーク・デバイスは、準静的に設定されたBWP設定パラメータを用いてスクランブリングを実行する。従って、事前の信号スクランブリングの処理を行うことができ、伝送遅延を低減することができる。更に、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートによって、又は異なるネットワーク・デバイスによって同じ端末に送信されるスクランブリング信号に使用されるスクランブリング・シーケンスは相違する。従って、干渉ランダム化が実現され、パフォーマンスが改善される。
実施形態5:制御チャネル・リソース設定パラメータに基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、制御チャネル・リソース設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、時間単位番号及び制御チャネル・リソース設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
同一ネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポート、又は異なるネットワーク・デバイスは、異なる制御チャネル・リソース設定パラメータを使用することができる。従って、本願の実施形態では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、信号を送信するための時間単位番号及び制御チャネル・リソース設定パラメータに従って決定されてもよく、その結果、干渉ランダム化が、異なる制御チャネル・リソースに対して実行される。
制御チャネル・リソース設定パラメータは、周波数ドメイン位置、時間ドメイン位置、QCL指標、及びCORESET識別子のうちの少なくとも1つを含んでもよい。制御チャネル・リソース設定パラメータは、上位レイヤ・シグナリング(RRC又はMAC)又は物理レイヤ・シグナリング(DCI等)を使用することによって示されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
具体例1:端末により検出されたDCIが位置する制御チャネル・リソースに対応するCORESET設定パラメータ/識別子及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態において、ネットワーク・デバイスは、UEの現在のRNTI番号、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)、及びCORESET設定パラメータ/識別子に基づいて、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NCORESETIDは、CORESET設定パラメータ/識別子を表し、係数パラメータt、y、及びxは正の整数であり;具体的には、xの値は、設定されることが可能な制御チャネル・リソース設定パラメータの最大量に関連している。
例えば、制御チャネル・リソース設定パラメータの4つのグループは、RRCによって設定される。端末がCORESET識別子1に対応する時間−周波数リソースでDCIを検出する場合、NCORESETIDはCORESET識別子1である。
本願の実施形態における時間単位番号及びCORESET設定パラメータ/識別子に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブリングにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表50に示すことが可能である。
表50
具体例2:制御チャネル・リソースに対応する時間単位番号及びRB番号に基づいて、スクランブル・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、制御チャネル・リソースに対応するRB番号に従って決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、別の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
例えば、スクランブリングは、スクランブル中にCORESETに対応するRB番号に従って実行されてもよい。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、 qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、NRBIDは、制御チャネル・リソースに対応するRB番号を表し、係数パラメータt、y、及びxは正の整数である。
制御チャネル・リソースに対応するRB番号は、制御チャネル・リソースに対応する最小RBインデックス値又は最大RBインデックス値などであってもよい。
オプションとして、xの値は、制御チャネル・リソースに対応する最大RB番号に従って決定されてもよい。例えば、制御チャネル・リソースに対応する最大RB番号が100である場合、量子化のために7つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は7に設定することができる。例えば、制御チャネル・リソースに対応する最大RB番号が275である場合、量子化のために9つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は9に設定することができる。
例えば、端末がCORESETパラメータ・セット1に対応する時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、NRBIDはCORESETパラメータ・セット1におけるRB番号である。
本願の実施形態において時間単位番号及び制御チャネル・リソースに対応するRB番号に基づいてスクランブル・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブルにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表51に示すことが可能である。
表51
具体例3:時間単位番号と制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号とに基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号に基づいて決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、cqはCBG番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、lは制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号を表し、係数パラメータt、y、及びxは正の整数である。
制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号は、制御チャネル・リソースに対応する最小シンボル・インデックス値又は最大シンボル・インデックス値であってもよい。
オプションとして、xの値は、制御チャネル・リソースに対応する最大シンボル番号に従って決定されてもよい。例えば、制御チャネル・リソースに対応する最大シンボル番号が14である場合、量子化には4つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は4に設定することができる。例えば、制御チャネル・リソースに対応する最大シンボル番号が7である場合、量子化には3つのバイナリ・ビットが必要とされる。この場合、xの値は3に設定することができる。
本願の実施形態において時間単位番号及び制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブリングにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表52に示すことが可能である。
表52
本願の実施形態5は、時間単位番号が無線フレームにおけるスロット番号を含む具体例を用いて説明されているに過ぎないが、実施形態はこれらに限定されない。時間単位番号は、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号の任意の組み合わせにおける他の時間単位番号であってもよい。他の時間単位番号の実装プロセスは同様であり、本願で更には説明されない。
本願の実施形態5により提供される信号スクランブリングの実装において、ネットワーク・デバイスは、制御チャネル・リソース・パラメータ/制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号/制御チャネル・リソースに対応するRB番号を用いることにより、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。制御チャネル・リソース・パラメータ/制御チャネル・リソースに対応するシンボル番号/制御チャネル・リソースに対応するRB番号は、上位レイヤ・シグナリングを使用することによって準静的に設定されてもよいので、事前の信号スクランブリングの処理を実施することができ、伝送遅延は低減される。更に、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートによって、又は異なるネットワーク・デバイスによって同じ端末に送信されるスクランブリング信号に使用されるスクランブリング・シーケンスは、相違し得る。従って、干渉ランダム化が実行され、パフォーマンスが改善される。
実施形態6:端末識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、信号スクランブリングに使用される指示されたRNTI設定識別子に対応するRNTIに従って決定されることが可能である。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、時間単位番号及び端末識別子に基づいて決定されることが可能である。
端末がセルにアクセスした後、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートが端末に複数の端末識別子(例えば、RNTI)を割り当てるか、又は異なるネットワーク・デバイスがネットワーク・デバイスを通じて端末に複数の端末識別子(例えば、RNTI)を割り当てるか、又は異なるネットワーク・デバイスが端末に別々に端末識別子を割り当ててもよい。端末識別子は、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートからのデータ、又は異なるネットワーク・デバイスからのデータをスクランブルするために使用され、その結果、干渉ランダム化を実行することができる。
ネットワーク・デバイスは、上位レイヤ・シグナリング(RRC又はMAC)を用いて端末に少なくとも2つの端末識別子を設定し、物理レイヤ・シグナリング(DCI等)を用いて、端末により現在使用される端末識別子を指示する。例えば、RNTIパラメータの2つのグループがRRCによって設定され、DCIの1つのビットが、現在使用されているRNTIパラメータを示すために使用される。本願の実施形態では、ネットワーク・デバイス又は端末は、現在のRNTI設定識別子に基づいて信号をスクランブルすることができる。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態では、端末識別子がRNTI設定識別子に対応するRNTIであると仮定し、PUSCHをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として使用される。
ネットワーク・デバイスは、現在端末で使用されているRNTI設定識別子に対応するRNTI、コードワード番号、無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、niRNTIは端末により現在使用されているRNTI設定識別子iに対応するRNTIを示し、qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、パラメータt、y、x及びiは正の整数であり、iの値の範囲はi∈{0,1}であってもよい。具体的には、iの特定の値は、ネットワーク・デバイス間のネゴシエーションを通じて決定されてもよい。オプションとして、例えば、サービング基地局のnRNTIの設定識別子は0、即ちi=0であり;及び協調基地局のnRNTIの設定識別子1、即ちi=1である。
オプションとして、具体的に、iの値の範囲は、設定されることが可能なRNTI設定識別子の最大量に関連する。
オプションとして、RNTI設定識別子は、上位レイヤ・シグナリング(例えば、RRCシグナリング又はMACシグナリング)又は物理レイヤ信号(例えば、DCI)を使用することにより通知されるか、あるいは黙示的に決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
具体的には、例えば、RNTI設定識別子は、CORESET設定又は候補、又はDCIによって占有されるCCE、又はDCIにおけるQCL指標に従って決定されてもよい。
例えば、デフォルトで、基地局1に対応するUEのRNTI設定識別子は0であってもよく、基地局2に対応するUEのRNTI設定識別子は1であってもよい。基地局1は、CORESET識別子1の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができ、基地局2は、CORESET識別子2の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができる。UEがCORESET識別子1の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、RNTI設定識別子0を使用することによってスクランブルされることが可能であり;UEがCORESET識別子2の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、RNTI設定識別子1を使用することによってスクランブルされることが可能である。
例えば、基地局1が候補1ないし4を用いてDCIを送信し、基地局2が候補5ないし8を用いてDCIを送信する場合において、UEが候補1ないし4の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEが候補5ないし8の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がCCE1ないし10を用いてDCIを送信し、基地局2がCCE11ないし20を用いてDCIを送信する場合において、UEがCCE1ないし10の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEがCCE11ないし20の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がQCL設定1を用いてDCIを送信し、基地局2がQCL設定2を用いてDCIを送信する場合において、UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定1である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定2である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはRNTI構成識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
本願の実施形態において時間単位番号及びRNTI設定識別子に対応するRNTIに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブルに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブルにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブルにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式と同様の方法に基づいて、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、表53に示すことが可能である。
表53
本願の実施態様6は、端末識別子が、現在端末で使用されているRNTI設定識別子である具体例を用いて説明されているに過ぎないが、実施形態はこれらに限定されない。端末識別子はまた、端末を区別するために使用することが可能な他の識別子、例えば一時的な加入者識別子、又はユーザーの携帯電話カード識別子であってもよい。
本願の実施形態6は、時間単位番号が無線フレーム内のスロット番号を含む具体例を用いて説明されているに過ぎないが、実施形態はこれに限定されない。時間単位番号はまた、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号の任意の組み合わせにおける他の時間単位番号であってもよい。他の時間単位番号の実装プロセスは同様であり、本願で更には説明されない。
本願の実施形態6により提供される信号スクランブリングの実装において、ネットワーク・デバイスは、時間単位番号及び端末識別子を用いることにより、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。端末識別子は、上位レイヤ・シグナリングを使用することによって準静的に設定され得るので、事前の信号スクランブリングの処理を実行することができ、伝送遅延は低減する。更に、同一のネットワーク・デバイス又は異なるネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートは、異なる端末識別子を使用するので、同一のネットワーク・デバイス又は異なるネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートによって同一の端末に送信されるスクランブリング信号に使用されるスクランブリング・シーケンスは相違し得る。従って、干渉ランダムが実行され、パフォーマンスが改善される。
更に、スクランブリング・シーケンスの初期値は、本願の実施形態6における端末識別子に基づいて決定され、その結果、スクランブリング初期化はネットワーク識別子(例えば、セル識別子、仮想セル識別子などのネットワーク識別子)と無関係であり、移動端末はより広い領域でより短い遅延を有する。
実施形態7:コードワード設定パラメータに基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、コードワード設定パラメータに従って決定されてもよい。
オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、時間単位番号及びコードワード設定パラメータに基づいて決定されてもよい。
同一のネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートは、端末に複数のコードワード設定パラメータを割り当ててもよいし、あるいは異なるネットワーク・デバイスが、ネットワーク・デバイスを介して端末に複数のコードワード設定パラメータを割り当ててもよい。コードワード設定パラメータは、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートからのデータ、又は異なるネットワーク・デバイスからのデータをスクランブルするために使用され、そのため、干渉ランダム化を実行することができる。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、別の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
コードワード設定パラメータは、スクランブリングに使用される他の設定済み識別子であってもよく、本願で具体的には限定されない。
オプションとして、コードワード設定パラメータは、上位レイヤ・シグナリング(例えば、RRCシグナリング又はMACシグナリング)又は物理レイヤ・シグナリング(例えば、DCI)を使用して通知されてもよいし、黙示的に決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
コードワード設定パラメータは、コードワード識別子及びコードワード・グループ識別子の少なくとも1つを含んでもよい。本願の実施形態では、コードワード識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスと、コードワード・グループ識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスとは、別々に説明されている。
本願の実施形態では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
具体例1:時間単位番号及びコードワード識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、コードワード識別子に従って決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、現在端末で使用されているRNTI設定識別子、コードワード識別子、及び無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
例えば、コーディネーション中に、複数のPDCCHを用いてスケジューリングが実行される場合、現在使用されているコードワード識別子がDCIで示されてもよい。例えば、コードワード識別子の最大量が2である場合、指定するために1ビットが使用されてもよく;あるいはコードワード識別子の最大量が4である場合、指定するために2ビットが使用されてもよい。
例えば、コーディネーション中に、コードワード識別子は、DCIに専用の時間−周波数リソースに従って決定されてもよく、DCIによってスケジューリングされたデータのスクランブリング・シーケンスが決定される。
具体的には、例えば、コードワード識別子は、CORESET設定又は候補、又はDCIにより占有されるCCE、又はDCI内のQCL指標に従って決定されてもよい。
例えば、デフォルトで、基地局1のコードワード識別子は0であってもよく、基地局2のコードワード識別子は1であってもよい。基地局1は、CORESET識別子1の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができ、基地局2は、CORESET識別子2の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができる。UEがCORESET識別子1の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、コードワード識別子0を使用することによってスクランブルされることが可能であり;UEがCORESET識別子2の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、コードワード識別子1を使用することによってスクランブルされることが可能である。
例えば、基地局1が候補1ないし4を用いてDCIを送信し、基地局2が候補5ないし8を用いてDCIを送信する場合において、UEが候補1ないし4の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEが候補5ないし8の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がCCE1ないし10を用いてDCIを送信し、基地局2がCCE11ないし20を用いてDCIを送信する場合において、UEがCCE1ないし10の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEがCCE11ないし20の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がQCL設定1を用いてDCIを送信し、基地局2がQCL設定2を用いてDCIを送信する場合において、UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定1である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定2である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
この場合、端末は現在のコードワード識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、NIDcwはコードワード識別子を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、パラメータt、y、及びxは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt及びxの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用することができる。
以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに応じて決定されてもよいし;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに応じて決定されてもよいし;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に応じて決定されてもよい。
オプションとして、tの値はコードワード識別子の最大数に応じて決定されてもよい。
例えば、nμ s,fが20個の値を有する場合、nμ s,fの20個の値を示すために5つのバイナリ・ビットが使用され得る。この場合、xの値は5に設定されることが可能であり、これは、干渉ランダム化が5つのバイナリ・ビットを使用して実行されることを表す。例えば、コードワード識別子の最大数が2である場合、干渉ランダム化は、1つのバイナリ・ビットを使用することによって実行され得る。この場合、t=x+1=5+1=6である。例えば、コードワード識別子の最大数が4である場合、干渉ランダム化は、2つのバイナリ・ビットを使用することによって実行され得る。この場合、t=x+2=5+2=7である。
具体的に、NIDcwの値の範囲は、1つ以上のネットワーク・デバイスにより送信されることが可能なコードワードの最大数、又は端末により受信されることが可能なコードワードの最大数に応じて決定されることが可能である。
オプションとして、ネットワーク・デバイスが最大1つのコードワードを送信できる場合、2つの基地局の協調を考慮して、NIDcwの値の範囲は、NIDcw∈{0,1}であり;ネットワーク・デバイスが最大2つのコードワードを送信できる場合、2つの基地局の協調を考慮して、NIDcwの値の範囲は、NIDcw∈{0,1,2,3}である。具体的には、NIDcwの具体的な値は、ネットワーク・デバイス間のネゴシエーションにより決定されることが可能である。例えば、各ネットワーク・デバイスが最大1つのコードワードを送信できる場合、サービング基地局のNIDcwは0に設定され、協調する基地局のNIDcwは1に設定されてもよい。
本願の実施形態において時間単位番号及びコードワード識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブリングにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、様々なチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表54に示すことが可能である。
表54
具体例2:時間単位番号及びコードワード・グループ識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、コードワード・グループ識別子に従って決定されることが可能である。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
同一のネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートが、異なるコードワード・グループ及びコードワード・グループ識別子パラメータを、別々に端末に割り当ててもよいし、あるいは異なるネットワーク・デバイスが、異なるコードワード・グループ及びコードワード・グループ識別子パラメータを、ネットワーク・デバイスを介して端末に割り当ててもよい。異なるコードワード・グループ識別子パラメータは、同じネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートからのデータ、又は異なるネットワーク・デバイスからのデータをスクランブルするために使用され、そのため、干渉ランダム化を実現することができる。
例えば、コーディネーション中に、複数のPDCCHを用いてスケジューリングが実行される場合、現在使用されているコードワード・グループ識別子がDCIで示されてもよい。例えば、コードワード・グループ識別子の最大数が2である場合、指定するために1ビットが使用されてもよく;あるいはコードワード・グループ識別子の最大数が4である場合、指定するために2ビットが使用されてもよい。
例えば、コーディネーション中に、コードワード・グループ識別子は、DCIに専用の時間−周波数リソースに従って決定されてもよく、DCIによってスケジューリングされたデータのスクランブリング・シーケンスが決定される。
具体的には、例えば、コードワード・グループ識別子は、CORESET設定又は候補、又はDCIにより占有されるCCE、又はDCI内のQCL指標に従って決定されてもよい。
例えば、デフォルトで、基地局1のコードワード・グループ識別子は0であってもよく、基地局2のコードワード・グループ識別子は1であってもよい。基地局1は、CORESET識別子1の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができ、基地局2は、CORESET識別子2の時間−周波数リソースを使用してDCIを送信することができる。UEがCORESET識別子1の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、コードワード・グループ識別子0を使用することによってスクランブルされることが可能であり;UEがCORESET識別子2の時間−周波数リソースでDCIを検出した場合、DCIによってスケジューリングされているデータは、コードワード・グループ識別子1を使用することによってスクランブルされることが可能である。
例えば、基地局1が候補1ないし4を用いてDCIを送信し、基地局2が候補5ないし8を用いてDCIを送信する場合において、UEが候補1ないし4の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEが候補5ないし8の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がCCE1ないし10を用いてDCIを送信し、基地局2がCCE11ないし20を用いてDCIを送信する場合において、UEがCCE1ないし10の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEがCCE11ないし20の時間−周波数リソースでDCIを検出すると、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
例えば、基地局1がQCL設定1を用いてDCIを送信し、基地局2がQCL設定2を用いてDCIを送信する場合において、UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定1である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子0を用いてスクランブルすることが可能であり;UEにより受信されたDCIにおけるQCL設定がQCL設定2である場合、DCIによってスケジューリングされているデータはコードワード・グループ識別子1を用いてスクランブルすることが可能である。
本願の実施形態では、ネットワーク・デバイスは、現在端末で使用されているRNTI構成識別子、コードワード・グループ識別子、及び無線フレーム内のスロット番号(nμs,f)に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、NIDcw−groupはコードワード・グループ識別子を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、パラメータt及びxは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt及びxの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
オプションとして、tの値は、コードワード・グループ識別子の最大数に応じて決定されてもよい。
例えば、nμs,fが20個の値を有する場合、nμs,fの20個の値を示すために5つのバイナリ・ビットが使用され得る。この場合、xの値はx=5に設定されることが可能であり、これは、干渉ランダム化が5つのバイナリ・ビットを使用して実行されることを表す。例えば、コードワード・グループ識別子の最大数が2である場合、干渉ランダム化は、1つのバイナリ・ビットを使用することによって実行され得る。この場合、t=x+1=5+1=6である。例えば、コードワード・グループ識別子の最大数が4である場合、干渉ランダム化は、2つのバイナリ・ビットを使用することによって実行され得る。この場合、t=x+2=5+2=7である。
具体的に、NIDcw−groupの値の範囲は、1つ以上のネットワーク・デバイスにより送信されることが可能なコードワード・グループ識別子の最大数、又は端末により受信されることが可能なコードワード・グループ識別子の最大数に応じて決定されることが可能である。オプションとして、ネットワーク・デバイスが最大1つのコードワード・グループ識別子に対応するコードワード又はコードワード群を送信できる場合、2つの基地局の協調を考慮して、NIDcw−groupの値の範囲は、NIDcw−group∈{0,1}であり;あるいはネットワーク・デバイスが最大2つのコードワード・グループ識別子に対応するコードワードを送信できる場合、2つの基地局の協調を考慮して、NIDcw−groupの値の範囲は、NIDcw−group∈{0,1,3,4}である。具体的には、NIDcw−groupの具体的な値は、ネットワーク・デバイス間のネゴシエーションにより決定されることが可能である。例えば、各ネットワーク・デバイスが最大1つのコードワード・グループ識別子に対応するコードワード又はコードワード群を送信できる場合、サービング基地局のNIDcw−groupは0に設定され、協調する基地局のNIDcw−groupは1に設定されてもよい。
異なるネットワーク・デバイスは、異なるコードワード・グループ識別子を端末に割り当てることができ、異なるネットワーク・デバイスからのデータに関し、異なるコードワード・グループ識別子が、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定ために使用されることが可能である。異なるネットワーク・デバイスは、異なるコードワード・グループを区別するために、異なるコードワード識別子パラメータを使用してもよい。コードワード・グループは、DCIで示されるコードワード識別子パラメータに従って決定されることが可能であり、コードワード識別子パラメータは、コードワード識別子を示すために使用される。例えば、4つのコードワードがある場合、コードワードはグループ化されてもよい。オプションとして、グループ1はコードワード0及びコードワード1を含み、グループ2はコードワード2及びコードワード3を含む。この場合、信号は、コードワード・グループ情報及びコードワード識別子パラメータに関連してスクランブルされ、その結果、干渉ランダム化を実現することができる。
別の具体例では、コードワード・グループ識別子情報がDCIで示されることが可能である。例えば、DCIのビットは、端末によって現在使用されているコードワード・グループ情報を識別するために使用されてもよい。この場合、信号はコードワード・グループ情報を使用することによってスクランブルされ、その結果、干渉ランダム化を実現することができる。
本願の実施形態において時間単位番号及びコードワード識別子に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装は、データ・チャネルのスクランブリングに適用されるだけでなく、他のチャネル又は信号のスクランブリングにも適用され、例えば、リファレンス信号、制御チャネル、報知信号、及び端末固有信号のような他の信号のスクランブリングにも更に適用されることが可能である。
PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式と同様の方法に基づいて、様々なチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する初期化数式は、表55に示すことが可能である。
表55
本願の実施形態7では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、コードワード識別子及びコードワード・グループ識別子のうちの少なくとも1つに従って決定される。同一のネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートは、複数のコードワード識別子を端末に割り当てることができ、又は異なるネットワーク・デバイスは、ネットワーク・デバイスを介して端末に複数のコードワード識別子を割り当てることができ、コードワード識別子は、同一のネットワーク・デバイスの異なるビーム/プリコーディング/アンテナ・ポートからのデータ、又は異なるネットワーク・デバイスからのデータをスクランブルすることを実行するために使用されるので、干渉ランダム化を実現することができる。
実施形態8:フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する。
本願の実施形態では、信号又はチャネルに対するスクランブリング・シーケンスの初期値は、フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定に従って決定されてもよい。
更に、オプションとして、スクランブリング・シーケンスの初期値は、他の変数を参照して決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定は、スクランブリングに使用される他の設定された識別子であってもよく、本願で具体的には限定されない。
オプションとして、フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定は、上位レイヤ・シグナリング(例えば、RRCシグナリング又はMACシグナリング)又は物理レイヤ・シグナリング(例えば、DCI)を使用して通知されてもよいし、黙示的に決定されてもよい。これは本願で具体的には限定されない。
本願の実施例では、PUSCHデータ・チャネルをスクランブルするために使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値を生成するプロセスが、説明のための具体例として依然として使用される。
例えば、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するための初期化数式は、次式であってもよい:
ここで、nRNTIはRNTI番号を示し、端末を識別するために使用されることが可能であり、即ち、端末識別子として理解されることが可能であり、qはコードワード番号を表し、nμs,fは無線フレーム内のスロット番号を表し、μはサブキャリア間隔設定を示し、パラメータt、x、及びyは正の整数である。
本願の実施形態における係数パラメータt、x、及びyの値を決定する具体的な方法は、前述の実施形態における係数パラメータを決定するプロセスに類似しており、係数パラメータを決定する前述のプロセスに適用可能であり得る。以下の3つの方法を含むことが可能である:スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定されてもよく;スクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定されてもよく;及びスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する数式における係数パラメータの値は、最大の時間単位数に従って決定されてもよい。
オプションとして、初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲及び幾つかの後の項の係数パラメータの値に基づいて決定されてもよい。
具体的には、例えば、yの値は、サブキャリア間隔設定パラメータμの値の最大量に従って決定される。例えば、μ∈{0,1,2,3,4,5}である場合、μの値の最大量は6であり、指定するために3つのバイナリ・ビットが必要とされ、即ちy=3である。nμs,fが20個の値を有する場合、nμs,fの20個の値を示すために5つのバイナリ・ビットが必要とされ、従ってx=5+3=8である。
RMSIの場合、先ず、SI−RNTIに従って干渉ランダム化が実行されてもよい。更に、NRで合意されたプロトコルによれば、異なるフレーム構造パラメータが、RMSIのために使用されてもよい。異なるフレーム構造パラメータに対する干渉ランダム化を考慮して、スクランブリングは、フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定に従って実行されてもよい。異なるフレーム構造パラメータ設定又はサブキャリア間隔設定における干渉ランダム化が改善されることが可能である。RMSIに加えて、実施形態はまた、このソリューションで言及された種々の信号又はチャネルにも適用可能であり、また、言及されていない他の信号又はチャネルにも適用可能である。これは本願で限定されない。
本願の実施形態においては、他のチャネル又は信号に対するスクランブリング・シーケンスの初期値は同様の方法で決定されてもよく、相違は、使用されるスクランブリング識別子は、チャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて決定される必要があるという点においてのみ存在する。次の表56は、チャネル又は信号のためのスクランブリング・シーケンスの初期値、無線フレーム内のスロット番号、及びスクランブル識別子の間の幾つかの可能な対応関係をリスト化している。
表56
前述の各実施形態における数式で意味が説明も記載もされていないデータ項目や係数パラメータについては、数式の中で同じ意味を有するデータ項目や係数パラメータの意味に関する説明を参照されたい、ということに留意すべきである。例えば、前述の実施形態における数式で意味が説明されていない係数パラメータcqについては、別の数式におけるその意味に関する説明を参照し、cqはCBG番号を示すと判断されたい。
また、本願の前述の実施形態における数式におけるコードワード番号を表す係数パラメータqは、CBG番号を表す係数パラメータcqに置き換えられてよいことに留意すべきである。
本願の前述の実施形態の各々において、スクランブル・シーケンスの初期値を決定する種々の実施形態は別々に記載されていることが理解され得る。実際の実装では、スクランブリング・シーケンスの初期値は、各実施形態における方法の1つ又はそれらの組み合わせで決定されることが可能であり、信号は、初期値に従って生成されたスクランブリング・シーケンスを使用することによってスクランブルされ、その結果、実施形態は、5G NRにおける種々のサービス・シナリオに適用可能であり、信号スクランブリングのためのランダム化を実現し、パフォーマンスを向上させることが理解され得る。
更に、本願の前述の実施形態の各々におけるスクランブリング・シーケンスの初期値は、信号をスクランブルするために信号スクランブリング装置によって使用されるスクランブリング・シーケンスを生成するために使用されてもよく、又は信号をデスクランブルするために信号デスクランブリング装置によって使用されるスクランブリング・シーケンスを生成するために使用されてもよいことが理解され得る。また、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成する方法は、信号スクランブリング装置又は信号デスクランブリング装置によって実行されてよいことも理解され得る。信号スクランブリング装置は、端末装置又はネットワーク・デバイスであってもよい。信号デスクランブリング装置は、ネットワーク・デバイス又は端末であってもよい。
本願の実施形態によって提供されるソリューションは、主に、信号スクランブリング装置と信号デスクランブリング装置との間の相互作用の観点から上述されている。前述の機能を実装するために、信号スクランブリング装置及び信号デスクランブリング装置は、機能を実施するための対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェア・モジュールを含むことが理解され得る。本願で開示される実施形態に関連して記載された具体例におけるユニット及びアルゴリズムのステップは、本願の実施形態におけるハードウェア又はハードウェアとコンピュータ・ソフトウェアとの組み合わせによって実装されることが可能である。機能がハードウェア又はコンピュータ・ソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかどうかは、特定のアプリケーション及び技術的ソリューションの設計上の制約に依存する。当業者は、特定のアプリケーションの各々に対して記述された機能を実装するために異なる方法を利用することが可能であるが、その実装は本願の実施形態における技術的ソリューションの範囲を超えるものであると考えるべきではない。
本願の実施形態において、信号スクランブリング装置及び信号デスクランブリング装置の機能ユニットは、前述の方法例に従って規定されてもよい。例えば、各機能に対応する各機能ユニットが規定されてもよいし、2つ以上の機能が1つの処理ユニットで統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、あるいはソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
統合ユニットが使用される場合に、図6は本願の実施形態による信号スクランブリング装置の概略的な構成図を示す。図6に示す信号スクランブリング装置100は、通信装置に適用されてもよく、通信装置は、端末又はネットワーク・デバイスであってもよい。図6を参照すると、信号スクランブリング装置100は、処理ユニット101及び送信ユニット102を含むことが可能であり、処理ユニット101は、スクランブリング・シーケンスを使用して信号をスクランブルするように構成され、送信ユニット102は、スクランブルされた信号を送信するように構成される。
統合ユニットが使用される場合に、図7は本願の実施形態による信号デスクランブリング装置の概略的な構造図を示す。図7に示す信号デスクランブリング装置200は、通信装置に適用されてもよく、通信装置は、端末又はネットワーク・デバイスであってもよい。図7を参照すると、信号デスクランブリング装置200は、受信ユニット201及び処理ユニット201を含むことが可能であり、受信ユニット201は信号を受信するように構成され、処理ユニット202は、スクランブリング・シーケンスを使用して信号をデスクランブルするように構成される。
信号をスクランブルするために処理ユニット101により使用されるスクランブリング・シーケンスと、信号をデスクランブルするために処理ユニット202により使用されるスクランブリング・シーケンスとは、同じスクランブリング・シーケンスとして理解されてもよい。
可能な実装において、スクランブリング・シーケンスを生成するために処理ユニット101及び処理ユニット202により使用されるスクランブリング・シーケンスの初期値は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号に応じて生成されることが可能である。
フレーム構造パラメータは、サブキャリア間隔設定パラメータ、スロット設定パラメータ、及びCP構造パラメータのうちの少なくとも1つを含む。時間単位番号は、無線フレーム内のスロット番号、無線フレーム内のサブフレーム番号、サブフレーム内のスロット番号、及びスロット内のOFDMシンボル番号のうちの少なくとも1つを含む。
可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、無線フレーム内のスロット番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。無線フレーム内のスロット番号は互いに重複しないので、同じスクランブリング・シーケンスの発生は、無線フレーム内のスロット番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定することによってある程度回避され、更に、干渉オーバーラップ問題の発生をある程度回避することができる。異なる伝送フレーム構造パラメータ間の干渉はランダム化されることが可能であり、サブフレーム内の異なるスロット間の干渉もまたランダム化されることが可能であり、従って干渉ランダム化が実現される。
他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202はまた、サブフレーム内のスロット番号及び無線フレーム内のサブフレーム番号に基づいてスクランブリング・シーケンスの初期値を決定し、異なるサブフレーム及びサブフレーム内の異なるスロットのスクランブリング・ランダム化を反映し、干渉ランダム化のパフォーマンスを向上させることができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、更に、無線フレーム内のサブフレーム番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
別の可能な実装において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、スクランブリング識別子に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定してもよい。
オプションとして、処理ユニット101及び処理ユニット202は、スクランブリング識別子、及び信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定してもよい。
スクランブリング識別子は、端末識別子、セル識別子、コード・ブロック・グループ設定パラメータ、フレーム構造パラメータ、帯域幅パート設定パラメータ、QCL設定パラメータ、制御チャネル・リソース設定パラメータ、及びコードワード設定パラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
具体的には、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号が送信されるチャネルのタイプ又は信号のタイプに応じて、スクランブリング・シーケンスの初期値を生成するために使用されるスクランブル識別子を決定することができる。
可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する端末識別子及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応するコード・ブロック・グループ設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応するQCL設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応する帯域幅パート設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号の送信に使用されるフレーム構造パラメータに対応する制御チャネル・リソース設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、信号を送信するために使用されるフレーム構造パラメータに対応するコードワード設定パラメータ及び時間単位番号に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な具体例において、処理ユニット101及び処理ユニット202は、フレーム構造パラメータ又はサブキャリア間隔設定に基づいて、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定することができる。
更に他の可能な実装において、スクランブル・シーケンスの初期値を決定するために処理ユニット101及び処理ユニット202により使用される初期化数式における前の項の係数パラメータは、変数の値の範囲及び幾つかの後の項の係数パラメータの値に基づいて決定することができる。
処理ユニット101及び処理ユニット202は、スクランブリング・シーケンスの初期値を決定するために使用される初期化数式における係数パラメータの値を:サブキャリア間隔設定パラメータμ及びスロット・フォーマットに従って決定すること;サブキャリア間隔設定パラメータμに従って決定すること;及び最大のスロット数に従って決定することのうちの1つ又は組み合わせにより決定することができる。
本願の実施形態において、信号スクランブリング装置100及び信号デスクランブリング装置200によるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定するプロセスにおいて、前述の実施形態における決定方法のうちの何れか1つを使用して決定することができることが理解され得る。詳細については、前述の方法の実施形態におけるスクランブリング・シーケンスの初期値を決定する実装プロセスを参照されたい。更に、本願の実施形態によって提供される技術的ソリューションに関する概念、説明、詳細な説明、その他のステップについては、上記方法又はその他の実施形態におけるこれらの内容についての説明を参照されたい。詳細は本願では説明されない。
前述の信号スクランブリング装置100及び信号デスクランブリング装置200における各ユニットの区分は、単なる論理的機能的な区分に過ぎないことが理解され得る。実際の実装では、ユニットは、物理的実体の中に全て又は部分的に統合されてもよいし、あるいは物理的に分離されてもよい。更に、全てのユニットは、処理要素によって起動されるソフトウェアの形態で実装されてもよいし、あるいはハードウェアの形態で実装されてもよいし;あるいは、幾つかのユニットは、処理要素によって起動されるソフトウェアの形態で実装され、幾つかのユニットは、ハードウェアの形態で実装される。例えば、処理ユニットは、別々に配置される処理要素であってもよいし、あるいは通信装置のチップに実装されてもよい。更に、処理ユニットは、プログラムの形態で通信装置のメモリに格納され、通信装置の処理要素によって呼び出され、ユニットの機能を実行してもよい。他のユニットの実装はこれと同様である。更に、ユニットは、全て又は部分的に統合されるか、又は別々に実装されてもよい。ここで、処理要素は、集積回路であってもよいし、信号処理能力を有していてもよい。実装プロセスにおいて、前述の方法のステップ及び前述のユニットは、プロセッサ要素内のハードウェア集積論理回路を使用することによって、又はソフトウェアの形式で命令を使用することによって、実装されることが可能である。更に、受信ユニットは、受信を制御するユニットであり、例えばアンテナや無線周波数装置のような通信装置の受信装置を介して、他の通信装置により送信された情報を受信することができる。送信ユニットは、送信を制御するユニットであり、例えばアンテナ及び無線周波数装置のような通信装置の送信装置を介して、他の通信装置に情報を送信することができる。
例えば、ユニットは、上記方法を実装するように構成された1つ以上の集積回路、例えば、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit,ASIC)、1つ以上のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)、又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)であってもよい。別の具体例に関し、ユニットの1つが処理要素によって起動されるプログラムの形式で実装される場合、処理要素は、汎用プロセッサ、例えば中央処理ユニット(Central Processing Unit,CPU)、又はプログラムを起動することができる別のプロセッサであってもよい。別の具体例では、ユニットは、システム・オン・チップ(system−on−a−chip,SOC)の形態で統合され、実装されてもよい。
図8を参照すると、図8は、本願の実施形態による通信装置の概略的な構造図である。通信装置は、前述の実施形態のネットワーク・デバイスであってもよく、前述の実施形態における信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200の動作を実行するように構成されルことが可能である。図8に示すように、通信装置は、アンテナ110、無線周波数装置120、及びベースバンド装置130を含む。アンテナ110は、無線周波数装置120に接続される。アップリンク方向では、無線周波数装置120は、端末から送信された情報を、アンテナ110を介して受信し、端末から送信された情報を、処理のためにベースバンド装置130に送信する。ダウンリンク方向では、ベースバンド装置130は、端末の情報を処理し、その情報を無線周波数装置120に送信し、線周波数装置120は、端末の情報を処理し、その情報を、アンテナ110を介して端末に送信する。
ベースバンド装置130は、物理的な装置であってもよく、又は、例えばCU及び少なくとも1つのDUを含む物理的に分離された少なくとも2つの装置を含んでもよい。DU及び無線周波数装置120は、装置内に統合されていてもよく、又は物理的に分離されていてもよい。ベースバンド装置130内で物理的に分離された少なくとも2つの装置に対するプロトコル・レイヤの区分は限定されない。例えば、ベースバンド装置130は、RRCレイヤ、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(Packet Data Convergence Protocol,PDCP)レイヤ、無線リンク制御(radio link control,RLC)レイヤ、MAC(媒体アクセス制御,Media Access Control)レイヤ、及び物理レイヤのようなプロトコル・レイヤの処理を行うように構成される。ベースバンド装置が、物理的に分離され且つそれぞれ責務のあるプロトコル・レイヤの処理を実行するように構成された2つの装置を含むように、任意の2つのプロトコル・レイヤの間で分割が実行されてもよい。例えば、RRCとPDCPとの間で分割が行われる。別の具体例では、PDCPとRLCとの間で分割が行われる。更に、分割はプロトコル・レイヤにおいて実行されてもよい。例えば、プロトコル・レイヤの一部及びプロトコル・レイヤより上位のプロトコル・レイヤが装置に割り当てられ、プロトコル・レイヤの残りの部分及びプロトコル・レイヤより下位のプロトコル・レイヤが別の装置に割り当てられる。信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200は、ベースバンド装置130内で物理的に分離される少なくとも2つの装置のうちの1つに配置されることが可能である。
本願の実施形態によって提供される通信装置は、複数のベースバンド・ボードを含んでもよい。必要な機能を実装するために、複数の処理要素がベースバンド・ボード上に統合されてもよい。ベースバンド装置130は少なくとも1つのベースバンド・ボードを含むことが可能であり、信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200は、ベースバンド装置130内に配置されてもよい。実装では、図6又は図7に示される各ユニットは、処理要素によって呼び出されるプログラムの形式で実装される。例えば、ベースバンド装置130は、処理要素131及び記憶要素132を含む。処理要素131は、前述の方法の実施形態においてネットワーク・デバイスによって実行される方法を実行するために、記憶要素132に記憶されているプログラムを呼び出す。更に、ベースバンド装置130は、無線周波数装置120と情報を交換するように構成されたインターフェース133を更に含むことが可能である。インターフェースは、例えば、共通の公衆無線インターフェース(common public radio interface,CPRI)である。ベースバンド装置130及び無線周波数装置120が物理的に一緒に配置される場合、インターフェースは、イントラ・ボード・インターフェース又はインター・ボード・インターフェースであってもよく、ここでボードは回路基板である。
別の実装では、図6又は図7に示されるユニットは、ネットワーク・デバイスによって実行される方法を実装するように構成された1つ以上の処理要素であってもよい。1つ以上の処理要素は、ベースバンド装置130内に配置される。1つ以上の処理要素は、集積回路/集積回路群、例えば、1つ以上のASIC、1つ以上のDSP、又は1つ以上のFPGAであってもよい。集積回路は、チップを形成するように集積化されることが可能である。
例えば、図6又は図7に示されるユニットは、集積化され、システム・オン・チップ(system−on−a−chip,SOC)の形態で実装されてもよい。例えば、ベースバンド装置130は、前述の方法を実行するように構成されたSOCチップを含む。処理要素131及び記憶要素132は、チップに統合されてもよく、処理要素131は、ネットワーク・デバイスによって実行される前述の方法を実行するために、記憶要素132に記憶されたプログラムを呼び出す。あるいは、少なくとも1つの集積回路は、チップ内に集積され、ネットワーク・デバイスによって実行される前述の方法を実行するように構成されることが可能である。あるいは、前述の実装に関連して、幾つかのユニットの機能は、処理要素によって呼び出されるプログラムの形態で実装され、幾つかのユニットの機能は集積回路の形態で実装される。
何れの方法を使用しても、結論として、ネットワーク・デバイス等の通信装置に使用される信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200は、少なくとも1つの処理要素及び記憶要素を含み、少なくとも1つの処理要素は、前述の方法の実施形態によって提供される信号スクランブリング又はデスクランブリング方法を実行するように構成される。処理要素は、第1方法において、即ち記憶要素に記憶されたプログラムを実行する方法において、前述の方法の実施形態における信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200によって実行される全部又は一部のステップを実行することができ;あるいは第2方法において、即ち処理要素内のハードウェア集積論理回路と命令との結合の方式において、前述の方法の実施形態における信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200によって実行される全部又は一部のステップを実行することができ;及び第1方法及び第2方法は、前述の方法の実施形態におけるネットワーク・デバイスによって実行される全部又は一部のステップを実行するように結合されることが可能である。
上述したように、本願では処理要素は、汎用プロセッサ、例えば中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、又は、前述の方法を実行するように構成された1つ以上の集積回路、例えば1つ以上の特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit,ASIC)、又は1つ以上のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)、又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)であってもよい。
記憶要素は、メモリであってもよいし、複数の記憶要素の集合名であってもよい。
図9を参照すると、図9は本願の実施形態による通信装置の概略的な構造図である。通信装置は、前述の実施形態における端末であってもよく、前述の実施形態における信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200の動作を実行するように構成されることが可能である。図9に示すように、通信装置は、アンテナ210、無線周波数装置220、及びベースバンド装置230を含む。アンテナ210は、無線周波数装置220に接続される。ダウンリンク方向では、無線周波数装置220は、ネットワーク・デバイスによって送信された情報をアンテナ210を介して受信し、ネットワーク・デバイスによって送信された情報を、処理のためにベースバンド装置230へ送信する。アップリンク方向では、ベースバンド装置230は、端末の情報を処理し、その情報を無線周波数装置220へ送信し、無線周波数装置220は、端末の情報を処理し、アンテナ210を介してネットワーク・デバイスへ情報を送信する。
ベースバンド装置230は、各通信プロトコル・レイヤでデータ処理を実行するように構成された変調/復調サブシステムを含んでもよい。ベースバンド装置230は更に、端末のオペレーティング・システム及びアプリケーション・レイヤの処理を実行するように構成された中央処理サブシステムを含んでもよい。更に、ベースバンド装置230は、他のサブシステム、例えばマルチメディア・サブシステム及びペリフェラル・サブシステムを更に含むことが可能であり、マルチメディア・サブシステムは、端末カメラ、スクリーン・ディスプレイ等で制御を実行するように構成され、ペリフェラル・サブシステムは、他の装置への接続を実施するように構成される。変調/復調サブシステムは、別個に配置されたチップであってもよい。オプションとして、信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200は、変調/復調サブシステム内に実装されてもよい。
実装において、図6又は図7に示す各ユニットは、処理要素によって呼び出されるプログラムの形式で実装される。例えば、変調/復調サブシステムのようなベースバンド装置230のサブシステムは、処理要素231及び記憶要素232を含み、処理要素231は、記憶要素232に記憶されたプログラムを呼び出して、前述の方法の実施形態において端末によって実行される方法を実行する。更に、ベースバンド装置230は、無線周波数装置220と情報を交換するように構成されたインターフェース233を更に含むことが可能である。
別の実装では、図6又は図7に示されるユニットは、端末によって実行される方法を実装するように構成された1つ以上の処理要素であってもよい。1つ以上の処理要素は、変調/復調サブシステム等のベースバンド装置230のサブシステム内に配置される。ここで、1つ以上の処理要素は、集積回路/集積回路、例えば、1つ以上のASIC、1つ以上のDSP、又は1つ以上のFPGAであってもよい。集積回路は、チップを形成するように集積化されることが可能である。
例えば、図6又は図7に示されるユニットは、集積化され、システム・オン・チップ(system−on−a−chip,SOC)の形態で実装されてもよい。例えば、ベースバンド装置130は、前述の方法を実行するように構成されたSOCチップを含む。処理要素231及び記憶要素232は、チップに統合されてもよく、処理要素231は、端末によって実行される前述の方法を実行するために、記憶要素232に記憶されたプログラムを呼び出す。あるいは、少なくとも1つの集積回路は、チップ内に集積され、端末によって実行される前述の方法を実行するように構成されることが可能である。あるいは、前述の実装に関連して、幾つかのユニットの機能は、処理要素によって呼び出されるプログラムの形態で実装され、幾つかのユニットの機能は集積回路の形態で実装される。
何れの方法を使用しても、結論として、端末などの通信装置に使用される信号スクランブリング装置100又は信号デスクランブリング装置200は、少なくとも1つの処理要素及び記憶要素を含み、少なくとも1つの処理要素は、前述の方法の実施形態における端末によって実行される方法を実行するように構成される。処理要素は、第1方法において、即ち記憶要素に記憶されたプログラムを実行する方法において、前述の方法の実施形態における端末により実行される全部又は一部のステップを実行することができ;あるいは第2方法において、即ち処理要素内のハードウェア集積論理回路と命令との結合の方式において、前述の方法の実施形態における端末より実行される全部又は一部のステップを実行することができ;及び第1方法及び第2方法は、前述の方法の実施形態における端末によって実行される全部又は一部のステップを実行するように結合されることが可能である。
上述したように、本願では処理要素は、汎用プロセッサ、例えば中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、又は、前述の方法を実行するように構成された1つ以上の集積回路、例えば1つ以上の特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit,ASIC)、又は1つ以上のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)、又は1つ以上のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)であってもよい。
記憶要素は、メモリであってもよいし、複数の記憶要素の集合名であってもよい。
本願の実施形態によって提供される方法によれば、本願の実施形態は、通信システムを更に提供し、通信システムは、前述の信号スクランブリング装置及び信号デスクランブリング装置を含む。
本願の実施形態は、更に、通信装置に適用される信号スクランブリング装置を提供し、通信装置は、ネットワーク・デバイス又は端末であり、前述の実施形態において方法を実行するように構成された少なくとも1つの処理要素(又は少なくとも1つのチップ)を含む。
本願の実施形態は、更に、通信装置に適用される信号デスクランブリング装置を提供し、通信装置は、ネットワーク・デバイス又は端末であり、前述の実施形態において方法を実行するように構成された少なくとも1つの処理要素(又は少なくとも1つのチップ)を含む。
本願は信号スクランブリング・プログラムを提供し、プログラムは、プロセッサによって実行されると、前述の実施形態における方法を実行するように構成されている。
本願は信号デスクランブリング・プログラムを提供し、プログラムは、プロセッサによって実行されると、前述の実施形態における方法を実行するように構成されている。
本願は、前述の信号スクランブリング・プログラム又は信号デスクランブリング・プログラムを含むプログラム・プロダクト、例えばコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供する。
当業者は、本願の実施形態が、方法、システム、又はコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供され得ることを理解するであろう。従って、本願の実施形態は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせを伴う実施形態という形態を使用することができる。更に、本願の実施形態は、コンピュータで使用可能なプログラム・コードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスク・メモリ、CD−ROM、光メモリ等を含むが、これらに限定されない)において実装されるコンピュータ・プログラム・プロダクトの形態を使用することができる。
本願の実施形態は、本願の実施形態による方法、デバイス(システム)及びコンピュータ・プログラム・プロダクトのフローチャート及び/又はブロック図に関連して説明される。コンピュータ・プログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図の各プロセス及び/又は各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図のプロセス及び/又はブロックの組み合わせを実行するために使用され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータ・プログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ、又はマシンを生成するようにプログラム可能な任意の他のデータ処理装置のプロセッサに提供されることが可能であり、その結果、コンピュータ又は任意の他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサで実行される命令は、フローチャート内の1つ以上のプロセス及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実現するための装置を生成する。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ又は他の任意のプログラマブル・データ処理装置に特定の方法で動作するように命令することが可能なコンピュータ読取可能メモリに記憶されてもよく、その結果、コンピュータ読取可能メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーチファクトを生成する。命令装置は、フローチャート内の1つ以上のプロセス及び/又はブロック図内の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実行する。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブル・データ処理装置にロードされることが可能であり、その結果、一連の動作及びステップが、コンピュータ又は他のプログラマブル装置において実行され、それにより、コンピュータ実装処理を生成する。従って、コンピュータ又は別のプログラマブル装置で実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセス及び/又はブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実現するためのステップを提供する。