JP6806747B2 - 鞍乗り型車両のカウル構造 - Google Patents
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Description
スポーツ系の二輪車においてカウルを備える場合には、空力特性を考慮した車体外装形状を形成しながら、ラジエータからの排風を排出する開口が設けられている。
本発明の目的は、車体内部の露出を抑制しながらラジエータの排風を効果的に排出し且つ滑らかな外観形状として空力性能を高め、更に、運転性を向上させることが可能な鞍乗り型車両のカウル構造を提供することにある。
また、上記構成において、前記メインカウル開口(46b)は、前記ラジエータ(36)の側縁部(36a)に沿った前縁部(46g)と、前記前縁部(46g)の上端から車両後方に延びる上縁部(46e)と、前記上縁部(46e)の後端で屈曲して前側に延びる後縁部(46f)とを備え、前記アウタカウル(47)の後縁部(47b)は、前記メインカウル開口(46b)の前記上縁部(46e)及び前記後縁部(46f)と相似形状を成し、車両側面視で前記メインカウル開口(46b)の前記上縁部(46e)及び前記後縁部(46f)よりも前方に位置するようにしても良い。
また、上記構成において、前記開口部(46c)は、前記オイルクーラ(86)の傾斜に沿って配置されたルーバー(73)を備えるようにしても良い。
また、上記構成において、開口部は、オイルクーラの傾斜に沿って配置されたルーバーを備えるので、オイルクーラの排風をルーバーによってより一層排出しやすくできる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態のカウル構造を備えた自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11が支持され、前輪2を支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上方に設けられる。
メインフレーム16は、メインフレーム16の前部から下方に延びてエンジン11を支持するエンジンハンガー部(不図示)を備える。
スイングアーム13は、左右のピボットフレーム17に支持されるピボット軸22に軸支される。ピボット軸22は、車幅方向に水平に延びる。スイングアーム13は、前端部がピボット軸22に軸支され、ピボット軸22を中心に上下に揺動する。
後輪3は、スイングアーム13の後端部に設けられる車軸3aに軸支される。
リアサスペンション24の下端は、不図示のリンク機構を介し、スイングアーム13、及び、ピボットフレーム17の下端部に連結される。
エンジン11は、車幅方向に水平に延びるクランク軸27を支持するクランクケース28と、クランクケース28の前部から前上方に延びるシリンダー部29とを備える。シリンダー部29には、シリンダー部29内を往復運動するピストン(不図示)が収容される。シリンダー部29のシリンダー軸線29aは鉛直に対し前傾する。
エアクリーナーボックス31は、シリンダー部29の後上方に配置される。エアクリーナーボックス31は、スロットルボディ(不図示)を介し、シリンダー部29の後面の吸気ポートに接続される。
エンジン11の排気管32は、シリンダー部29の前面の排気ポートから下方に引き出され、エンジン11の下方を通って後方に延びる。排気管32の後端は、後輪3の側方に配置されるマフラー33に接続される。
燃料タンク35は、メインフレーム16の上方で、シート14とエアクリーナーボックス31との間に配置される。
エンジン11を冷却するラジエータ36は、エンジン11の前方に配置される。
車体カバー37は、前部にカウル38を備える。
カウル38は、フロントカウル40、ミドルカウル41及びアンダーカウル42からなる。
フロントカウル40は、フロントフォーク12の上部及びヘッドパイプ15を前方から覆うとともに、左右一対のヘッドライト44の周囲を覆う。ミドルカウル41は、エンジン11の前部を側方から覆う左右一対のメインカウル46と、左右のメインカウル46の車幅方向外側方に配置された左右一対のアウタカウル47とからなる。アンダーカウル42は、エンジン11を下方から覆う。
車体カバー37は、エアクリーナーボックス31及び燃料タンク35の一部を覆うタンクカバー51と、車体の後部を覆うリアカバー52とを備える。
乗員が足を置くステップ58は、ピボットフレーム17に支持され、ピボットフレーム17の後方に配置される。
図2及び図3に示すように、フロントカウル40の上部には、中央部に配置されたウインドスクリーン61と、ウインドスクリーン61の車幅方向両側方に配置された左右一対のバックミラー62とが設けられている。
フロントカウル40の下部の車幅方向中央部には、フロントカウル40を貫通する吸気口64が設けられている。
吸気口64は、フロントカウル40の下方に配置されたダクトを介してエンジン11(図1参照)の吸気装置に連通している。
フロントセンターカバー66は、吸気口64の下部を形成する部分であり、吸気口64の上部は、フロントカウル40により形成される。即ち、吸気口64は、フロントカウル40及びフロントセンターカバー66により形成される。
フロントセンターカバー66の前縁部66a及び左右のメインカウル46の前縁部46a,46aは、カウル38の開口部であるカウリング開口68を形成する。
カウリング開口68からは、フロントフォーク12の下部が露出している。
左右のメインカウル46におけるそれぞれの前部の外面には、走行風を整流するために翼形とされた複数のウイング71が設けられている。複数のウイング71は、アウタカウル47によって側方から覆われている。
図4に示すように、メインカウル46は、エンジン11のシリンダー部29及びメインフレーム16の一部を側方から覆う。メインカウル46は、車両側面視でメインフレーム16に重なるメインカウル上部開口46bと、メインカウル上部開口46bの下方に配置されたメインカウル下部開口46cとを備える。
メインカウル下部開口46cには、上下に延びるルーバー73が、メインカウル下部開口46cを前後に分けるように設けられる。
アウタカウル47は、車両側面視でメインカウル上部開口46bにおける上縁部46eの前方に前上がりに形成された細長の開口であるアウタカウル開口47cを備える。
メインカウル上部開口46bとアウタカウル開口47cとは、車両側面視で重なるオーバーラップ空間74を形成している。
アウタカウル47の外側面47dにおいて、アウタカウル開口47cよりも前方に位置する前面部47eと、アウタカウル開口47cよりも後方に位置する後面部47fとでは、前面部47eが、後面部47fよりも車幅方向外側に位置する。
前面部47eの車幅方向内側のメインカウル46には、複数のウイング71が配置されている。
前縁部46gは、左右のメインカウル46の車幅方向内側に配置されたラジエータ36(詳しくは、ラジエータ36の側縁部36a)と車両側面視で重なり且つラジエータ36(詳しくは、側縁部36a)に沿って傾斜している。
車両側面視では、メインカウル上部開口46bからラジエータ36の後部が露出しているが、ラジエータ36のメインカウル上部開口46bから露出した部分は、アウタカウル47(図4参照)の後部で車幅方向外側方から覆われ、外部に露出しない。
メインカウル46の外側面46kにおいて、前縁部46gよりも前方に位置するメインカウル前面部46mには、複数のウイング71が上下に隔てて設けられている。
ラジエータ36の下方には、エンジン11内のオイルを冷却するオイルクーラ77が配置されている。オイルクーラ77は、メインカウル46の下部を構成する下部側壁部46hと、アンダーカウル42の前部とで車幅方向外側方から覆われている。オイルクーラ77の後縁部は、車両側面視では、メインカウル下部開口46cの前縁部46jと一致する又は前縁部46jよりも前方に配置されているため、オイルクーラ77は、外部に露出しない。
ルーバー73は、オイルクーラ77で温められて後方に排出された排風をカウル38内からメインカウル下部開口46cを介して外部に流出するように促す。
エンジン11のシリンダー部29は、クランクケース28の前部上部に設けられたシリンダブロック81と、シリンダブロック81の上部に設けられたシリンダヘッド82とを備える。クランクケース28の下部には、オイルパン84が設けられている。
シリンダー部29の前方には、ラジエータ36が、前上がりに傾斜するように配置されている。ラジエータ36の下方であってオイルパン84の前方には、ラジエータ36の下端部に近接して後上がりに傾斜するようにオイルクーラ86が配置されている。
エンジン11と、ラジエータ36及びオイルクーラ86との間には、シリンダヘッド82に接続された複数の管からなる排気管32の上流部分が配置されている。排気管32は、シリンダヘッド82から下方に延び、更に、オイルクーラ86の後方で屈曲して後方に延びている。
複数のウイング71は、メインカウル46のメインカウル前面部46mを形成する前壁部46nの車幅方向内側に配置されたバックプレート91に一体に形成されている。複数のウイング71とバックプレート91とは、ウイング成形体92を構成する。
メインカウル46の前壁部46nは、車両前後方向に延びる複数の長穴状のウイング挿通穴46pを備え、複数のウイング挿通穴46pにウイング71がそれぞれ挿入されている。
複数のウイング71のそれぞれの先端部71aとアウタカウル47の内側面47gとは、車幅方向に離れている。
上記したように、複数のウイング71をバックプレート91に一体に形成することで、ウイング成形体92の組付けを容易に行うことができ、ウイング71を一つずつ組付けるのに比べて、組付工数を削減できる。
メインカウル46は、外側面46kに、上下に延びる上下面46qと、上下面46qの上縁から車幅方向内側に延びる車幅面46rとを備える。
上下面46qは、その上部、特にメインカウル上部開口46bの上方に位置する開口上方面46sは、上方に向かうにつれて次第に車幅方向外側に突出する湾曲面に形成されている。
上下面46qと車幅面46rとの境に出来た稜線46tは、波打ちながら車両前後方向に延びている。
車幅面46rの後部には、カウル38内の走行風を排出する複数のスリットからなるスリット群96が形成されている。複数のスリットは、それぞれ車幅方向に延びるとともに車両前後方向に間隔を空けて配置されている。
上面部47hは、アウタカウル開口47cの上方の面である。下面部47jは、アウタカウル開口47cの下方の面である。
前面部47eは、後面部47fよりも車幅方向外側に突出しているので、上面部47h及び下面部47jは、車両前後方向に傾いている。即ち、上面部47h及び下面部47jは、それぞれ前側が後側よりも車幅方向外側に位置する。従って、上面部47h及び下面部47jは、車両後方及び車幅方向外側方に指向している(面している)。
後端開口101よりも車幅方向外側には、車両後方に向けて開口するアウタカウル開口47cが配置されている。アウタカウル開口47cは、前面部47eが後面部47fよりも車幅方向外側に配置されるため、車両側方に開口するのに加えて、車両後方にも開口している。
メインカウル46の開口上方面46sは、上方に向かうにつれて次第に車幅方向外側に突出するように湾曲している。
また、車幅面46rは、開口上方面46sの上縁から略直角に車幅方向内方斜め上方に屈曲し、更に、車幅方向内方に延びつつ上方に湾曲している。
上記したように、開口上方面46sを形成することで、メインカウル上部開口46bから排出された温められた排風を矢印Aで示すように流して、運転者側に流れにくくできる。
図10に示すように左右のフロントカウル40、左右のアウタカウル47及びフロントセンターカバー66は、左右のヘッドライト44(図3参照)を露出させる左右一対のヘッドライト用開口38aを形成している。
ヘッドライト用開口38aの縁部38bは、フロントカウル40とアウタカウル47とで形成された上縁部38c、フロントセンターカバー66で形成された内縁部38d、アウタカウル47とフロントセンターカバー66とで形成された下縁部38eを備える。
このように、上縁部38cに上部境界部38f、下縁部38eに下部境界部38gを設けることで、ヘッドライト44周りに新規な印象を与えることができ、外観性を向上させることができる。
このように、空間98への空気流の流入を促す湾曲面38hを形成することで、カウル38による空気流の制御を向上でき、空力性能を向上できる。
また、フロントフェンダー54に一体に設けられた左右一対のフォークガード54bの側部上端部54cを通る水平線107を引いたときに、水平線105,107間には、全ての複数のウイング71が配置される。
このように、車両正面視で、カウリング開口68とフロントフェンダー54とで形成される開口部108の高さに合わせてウイング71を配置することで、開口部108から両側方に逸れた走行風をウイング71で整流でき、空力性能を向上できる。
図10及び図12に示すように、フロントセンターカバー66は、左右のメインカウル46に挟まれるように車幅方向中央部に配置され、左右のメインカウル46よりも前方に突出している。
また、フロントセンターカバー66は、左右のアウタカウル47よりも前方に配置されて、車両側方に露出している。
このように、フロントセンターカバー66を、左右のメインカウル46及び左右のアウタカウル47よりも車両前方に突出させることで、車体前部に新規な印象を与えることができ、外観性を向上できる。
カウル38の下部は、下方に向かうにつれて次第に先細りとなり、左右のメインカウル46及び左右のアウタカウル47の車幅方向の間隔は、次第に狭くなっている。
左右のメインカウル46の下部側壁部46h、左右のアウタカウル47の下端部及び左右のアンダーカウル42の前部の車幅方向内側には、縦長のオイルクーラ86(図6参照)が配置されている。オイルクーラ86は、前方からオイルクーラカバー111で覆われている。
オイルクーラカバー111は、枠部111aと、枠部111aの車幅方向中央部を縦に延びる縦桟部111bと、縦桟部111bから枠部111aの両側部まで車幅方向に延びる複数のルーバー111cとから構成される。
このように、複数のルーバー111cをそれぞれ前上がりに傾けることで、オイルクーラ86の上方に前傾姿勢で配置されたラジエータ36の表面に沿って流れてきた斜め上方からの走行風をオイルクーラカバー111の後方へ取入れやすくできる。
また、前上がりとされた複数のルーバー111cによって、前輪2から跳ね上げられた飛び石等が、各ルーバー111c間に入り込むのを阻止することができ、オイルクーラ86を保護できる。
図14及び図15に示すように、シートフレーム18は、左右一対のアッパーフレーム113、左右一対のロアフレーム114、複数の補強フレーム115から構成される。
左右のアッパーフレーム113は、左右のメインフレーム16の後部からそれぞれ後方斜め上方に延びている。左右のロアフレーム114は、左右のピボットフレーム17の上部から左右のアッパーフレーム113の下方をそれぞれ後方斜め上方に延びている。アッパーフレーム113とロアフレーム114とは、後端同士で接続されている。複数の補強フレーム115は、アッパーフレーム113とロアフレーム114とを接続している。
ロアフレーム114の前端部114aは、車幅方向に延びるねじ穴が形成された筒状に形成され、筒状の前端部114aのねじ穴に、ピボットフレーム17の後縁部17aに形成された取付部17bを貫通するボルト118がねじ結合されている。
また、ロアフレーム114の前端部114aを車幅方向で支持することで、ロアフレーム114をより車幅方向内側に配置でき、シート14の下方の車幅方向の幅をよりスリムにすることができる。
図16は、第2実施形態のカウル構造を示す斜視図である。
第2実施形態に関し、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付け、詳細説明は省略する。
メインカウル121は、上部にメインカウル上部開口46bを備え、メインカウル121の外側面121aにおいて、メインカウル上部開口46bの前縁部46gよりも前方のメインカウル前面部121bに、複数のウイング71が突出している。複数のウイング71は、上下に隔てて車幅方向外側方に突出するように設けられている。
メインカウル前面部121bには、複数のウイング71が挿入される開口部121cが形成され、開口部121cから複数のウイング71が突出している。
即ち、複数のウイング71の位置を矢印Cの方向で変更することができる。
このように、複数のウイング71の位置を任意に調整できるため、空力特性を変更することができる。
ヘッドライト44は、ヘッドパイプ15の前方に配置され、エンジン11は、メインフレーム16の下方に配置され、ラジエータ36は、メインフレーム16の下方でエンジン11の前方に配置され、カウル38は、車体フレーム10及びラジエータ36を覆う。
ミドルカウル41は、メインカウル46と、メインカウル46の車幅方向外側方に配置されたアウタカウル47とを備える。
メインカウル46は、ラジエータ36の側縁部36aに沿ったメインカウル開口としてのメインカウル上部開口46bを備える。アウタカウル47は、メインカウル上部開口46bと車両側面視で重なるように設けられる。アウタカウル47は、アウタカウル開口47cを備え、メインカウル上部開口46bとアウタカウル開口47cとは、車両側面視で一部重なる。
更に、メインカウル46とアウタカウル47とが車幅方向に重なることで滑らかなカウル表面形状にでき、空力性能を向上できる。
また、メインカウル上部開口46bとアウタカウル開口47cとが車両側面視で一部重なるので、車両のバンク時には車幅方向に風が抜けるようにできるため、車体をバンクさせやすくなり、運転性を向上できる。
アウタカウル47の後縁部47bは、メインカウル上部開口46bの上縁部46e及び後縁部46fと相似形状を成し、車両側面視でメインカウル上部開口46bの上縁部46e及び後縁部46fよりも前方に位置する。
この構成によれば、メインカウル46とアウタカウル47とに形状の一体感を持たせながら、メインカウル上部開口46bを効果的に目隠しするとともに、アウタカウル47によってメインカウル上部開口46bからのラジエータ36の排風の排出を妨げるのを抑制できる。
この構成によれば、メインカウル46とアウタカウル47の間の空間98を利用してウイング71を配置でき、これによって、空間98内の走行風を効果的に整流できる。
この構成によれば、アウタカウル開口47cから走行風を車両後方に流すことができ、これに伴って、メインカウル上部開口46bからの排風を後方に流しやすくできる。
この構成によれば、アウタカウル47の前面部47eと後面部47fとを車幅方向にオフセットすることで、上面部47hと下面部47jとを少なくとも車幅方向に指向する形状とすることができる。これにより、アウタカウル開口47c、前面部47e及び後面部47fによって、車両前後方向に延びるダクト形状を形成でき、車両前後方向の走行風の流れを形成できる。
この構成によれば、オイルクーラ86の排風をメインカウル下部開口46cで効果的に排出することができる。
この構成によれば、オイルクーラ86の排風をルーバー73によってより一層排出しやすくできる。
本発明は、自動二輪車1に適用する場合に限らず、自動二輪車1以外も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。
10 車体フレーム
11 エンジン
15 ヘッドパイプ
16 メインフレーム
36 ラジエータ
36a 側縁部
38 カウル
40 フロントカウル
41 ミドルカウル
42 アンダーカウル
44 ヘッドライト
46 メインカウル
46b メインカウル上部開口(メインカウル開口)
46c メインカウル下部開口(開口部)
46e 上縁部
46f 後縁部
46g 前縁部
46h 下部側壁部(側壁部)
47 アウタカウル
47b 後縁部
47c アウタカウル開口
47e 前面部
47f 後面部
47h 上面部
47j 下面部
71 ウイング
86 オイルクーラ
98 空間
Claims (8)
- ヘッドパイプ(15)から車体後方に延びるメインフレーム(16)を備えた車体フレーム(10)に、前記ヘッドパイプ(15)の前方に配置されたヘッドライト(44)と、前記メインフレーム(16)の下方に配置されたエンジン(11)と、前記メインフレーム(16)の下方で前記エンジン(11)の前方に配置されたラジエータ(36)と、前記車体フレーム(10)及び前記ラジエータ(36)を覆うカウル(38)とが支持された鞍乗り型車両のカウル構造において、
前記カウル(38)は、前記ヘッドライト(44)の周囲を覆うフロントカウル(40)と、前記エンジン(11)の下方に配置されたアンダーカウル(42)と、前記フロントカウル(40)及び前記アンダーカウル(42)のそれぞれの間で少なくとも前記ラジエータ(36)の側方に設けられたミドルカウル(41)とを備え、前記ミドルカウル(41)は、メインカウル(46)と、前記メインカウル(46)の車幅方向外側方に配置されたアウタカウル(47)とを備え、前記メインカウル(46)は、前記ラジエータ(36)の側縁部(36a)に沿ったメインカウル開口(46b)を備え、前記アウタカウル(47)は、前記メインカウル開口(46b)と車両側面視で重なるように設けられ、前記アウタカウル(47)は、アウタカウル開口(47c)を備え、前記メインカウル開口(46b)と前記アウタカウル開口(47c)とは、車両側面視で一部重なり、
前記アウタカウル(47)は、前記メインカウル(46)との間に空間(98)を形成し、前記アウタカウル(47)と前記メインカウル(46)とで前記空間(98)の後端部に形成される後端開口(101)は、車両前方からの走行風と、前記メインカウル(46)の前記メインカウル開口(46b)から排出される排風とを排出し、前記後端開口(101)よりも車幅方向外側には、車両後方に向けて開口する前記アウタカウル開口(47c)が配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両のカウル構造。 - 前記アウタカウル開口(47c)は、前上がりに形成された細長の開口であり、車両側面視では、前記メインカウル(46)の外面に設けられたウイング(71)の後方で前記ラジエータ(36)の長手方向に対して斜めに交差し、車両側方に開口するのに加えて、車両後方にも開口することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記メインカウル開口(46b)は、前記ラジエータ(36)の側縁部(36a)に沿った前縁部(46g)と、前記前縁部(46g)の上端から車両後方に延びる上縁部(46e)と、前記上縁部(46e)の後端で屈曲して前側に延びる後縁部(46f)とを備え、前記アウタカウル(47)の後縁部(47b)は、前記メインカウル開口(46b)の前記上縁部(46e)及び前記後縁部(46f)と相似形状を成し、車両側面視で前記メインカウル開口(46b)の前記上縁部(46e)及び前記後縁部(46f)よりも前方に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記空間(98)には、前記ウイング(71)が配置され、前記アウタカウル開口(47c)は、車両側面視で前記ウイング(71)の後方に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記アウタカウル(47)は、前記アウタカウル開口(47c)の前方に位置する前面部(47e)と、前記アウタカウル開口(47c)の後方に位置する後面部(47f)とを備え、前記前面部(47e)と前記メインカウル(46)との間に前記ウイング(71)が配置され、前記後面部(47f)は、前記前面部(47e)に対して車幅方向内側にオフセットして前記メインカウル(46)寄りに近づけられていることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記アウタカウル開口(47c)は、前記前面部(47e)と前記後面部(47f)とのそれぞれの上部間を繋ぐ上面部(47h)と、前記前面部(47e)と前記後面部(47f)とのそれぞれの下部間を繋ぐ下面部(47j)とを備え、前記上面部(47h)及び前記下面部(47j)は、前後方向及び車幅方向に指向することを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記ラジエータ(36)の下方には、オイルクーラ(86)が設けられ、前記メインカウル(46)は、前記オイルクーラ(86)の側方に位置する側壁部(46h)を備え、前記側壁部(46h)には、車両側面視で、前記オイルクーラ(86)の後方に開口部(46c)を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
- 前記開口部(46c)は、前記オイルクーラ(86)の傾斜に沿って配置されたルーバー(73)を備えることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗り型車両のカウル構造。
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