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JP6868335B2 - 固体バッテリおよび製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、複合部品を含む全固体バッテリおよび、こうした全固体バッテリを製造する方法に関する。
本開示はさらに、複合電極および、こうした複合電極を製造する方法に関する。
固体無機電解質を含む全固体セラミックバッテリセルが知られている。こうしたバッテリセルの製造プロセスにおいて、固体電解質パウダが活性電極材料と混合され、活性電極材料と電解質との間に大きな界面を実現している。無機酸化物電解質材料を使用した場合、材料を共に接合するために、そしてイオン輸送および電荷伝導のための経路を備えた複合電極を形成するためには、例えば、500℃を超える高い温度での焼結工程が必要になる。酸化物電解質材料の代わりに、より軟質の硫化物材料が使用できる。こうした材料は、より容易に共に加圧でき、複合電極を形成するためにかなり低い熱収支が必要になる。しかしながら、これらの材料は、極めて反応性があり、取扱いが困難である。さらに、これらは潜在的な安全性問題を抱え、例えば、バッテリを過充電した場合、ガス状で有毒なHSが不要な副生成物として形成されることがある。
全固体バッテリセルの固体電解質の条件は、高いイオン伝導性(例えば、10−3S/cmより高い)、無視できる電気伝導性(例えば、10−10S/cmより低い)、および化学的安定性を含む。複合電解質が、良好なイオン伝導性を化学的安定性と組み合わるために、溶液として提案されている。複合電解質は、金属塩および、金属イオンのためのホスト構造として機能する不活性材料、例えば、酸化物などで構成される材料である。こうした複合電解質イオン伝導は、主として金属塩と不活性材料との間の界面を介して生ずる。
こうした無機複合電解質を製造するために、パウダー系の方法が知られている。無機複合電解質は、例えば、Li塩を不活性酸化物粒子と混合し、続いて焼結することによって製作できる。また、マイクロ多孔性粒子の使用が報告されており、塩は、粒子の内部の孔壁を覆う。
粒子系またはパウダー系の無機複合電解質に関連した問題は、粒子から粒子への貧弱なイオン伝導である。例えば、Li塩でコートされた酸化物粒子を含む複合電解質の場合、Li塩と不活性酸化物表面との間の界面において、より高いイオン伝導性が達成される。従って、より高い表面積(より小さい粒子に対応する)が、原理的にはより高いイオン伝導性を導く。しかしながら、イオン伝導が、粒子と相互接続する貧弱に伝導するLi塩のバルクを通過する際、より小さい粒子が、粒子間でより多くの接続を導いて、より低いイオン伝導性になる。
本開示は、良好なイオン伝導性、例えば、10−4S/cmより高い、好ましくは10−3S/cmより高い複合電解質を提供することを目的とする。本開示はさらに、こうした複合電解質を含むバッテリを提供することを目的とする。
本開示は、複合電解質と、少なくとも1つの複合電極とを含み、複合電解質および1つの複合電極は、例えば、10−4S/cmより高い、好ましくは10−3S/cmより高い良好なイオン伝導性を有する固体バッテリセルを提供することを目的とする。本開示はまた、こうしたバッテリセルを備えたバッテリを提供することを目的とする。
本開示は、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超える)を備えた複合電極の製造方法を提供することを目的し、製造方法は、500℃を超えない温度で実施できる。
本開示は、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超える)を備えた複合電極の製造方法を提供することを目的し、製造方法は、ロール・ツー・ロール加工に適合している。
本開示は、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超えて、好ましくは10−3S/cmを超える)を備えた複合電解質と、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超えて、好ましくは10−3S/cmを超える)を備えた少なくとも1つの複合電極とを含む固体バッテリセルおよび固体バッテリの製造方法を提供することを目的とし、製造方法は、500℃を超えない温度で実施できる。
本開示は、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超えて、好ましくは10−3S/cmを超える)を備えた複合電解質と、良好なイオン伝導性(例えば、10−4S/cmを超えて、好ましくは10−3S/cmを超える)を備えた少なくとも1つの複合電極とを含む固体バッテリセルおよび固体バッテリの製造方法を提供することを目的とし、製造方法は、ロール・ツー・ロール加工に適合している。
本開示は、活性電極材料および固体電解質を含む複合電極に関連しており、固体電解質は、複合電解質である。複合電解質は、複数の孔を有する電気絶縁材料と、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを備えてもよい。
本開示の実施形態において、活性電極材料は、互いに電気接触した複数の活性電極材料粒子を含んでもよく、複合電解質は、複数の活性電極材料粒子の間にある空間に設置してもよい。
本開示の複合電極が、他の要素、例えば、電気伝導性の添加物及び/又はバインダなどをさらに含んでもよい。
本開示はさらに、アノード、固体電解質層およびカソードのスタックを備えた固体バッテリに関するものであり、アノードおよびカソードの少なくとも1つは、本開示に係る複合電極である。
固体電解質層は、複数の孔を有する電気絶縁材料と、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを含む複合電解質を備えてもよい。
複合電極および固体電解質層は、例えば、同じ複合電解質を含んでもよい。
本発明に係る固体バッテリはさらに、アノードと電気接触した第1電流コレクタと、カソードと電気接触した第2電流コレクタとを備えてもよい。
本開示は、複合電極を製造する方法に関し、
該方法は、
複数の活性電極材料粒子および電気伝導性添加物を含む電極スラリーを準備するステップと、
電極スラリーを基板に塗布するステップと、
電極スラリーを乾燥して、電極コーティングを形成するステップと、
電極コーティングを圧縮して、圧縮された電極コーティングを形成するステップと、
液体または粘性のガラス前駆体を、圧縮された電極コーティングに設けるステップと、
熱処理を実施して、ガラス前駆体を、複数の孔を含む固体多孔性電気絶縁材料に転換するステップとを含む。
電極スラリーを乾燥することは、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度に加熱することを含んでもよく、本開示はこれに限定されない。
熱処理を実施することは、例えば、150℃〜500℃の範囲の温度に加熱することを含んでもよく、本開示はこれに限定されない。
本開示の実施形態において、液体または粘性のガラス前駆体を、圧縮された電極コーティングに設けることは、ガラス前駆体を電極スラリーに設けること、即ち、電極スラリーを基板に塗布する前に、ガラス前駆体を電極スラリーと混合することを含んでもよい。
本開示の実施形態において、液体または粘性のガラス前駆体を、圧縮された電極コーティングに設けることは、ガラス前駆体を、圧縮された電極コーティングに塗布することと、ガラス前駆体を、圧縮された電極コーティングに浸透させ、これにより複数の活性電極材料粒子の間の空間を充填することとを含んでもよい。
本開示の実施形態において、複合電極を製造する方法はさらに、液体電解質材料を用いて、多孔性電気絶縁材料の複数の孔を少なくとも部分的に充填することと、乾燥工程を実施して、これにより複数の孔の内壁または内面を覆う固体電解質材料を形成することとを含む。
本開示の代替の実施形態において、複合電極を製造する方法はさらに、熱処理を実施する前に、ガラス前駆体を液体電解質材料と混合することを含む。
本開示はさらに、固体バッテリを製造する方法に関する。
本開示に係る固体バッテリを製造する方法は、第1基板の上に、複数の活性アノード材料粒子、電気伝導性添加物および第1ガラス前駆体を少なくとも含む圧縮されたアノードコーティングを形成するステップと、
第2基板の上に、複数の活性カソード材料粒子、電気伝導性添加物および第2ガラス前駆体を少なくとも含む圧縮されたカソードコーティングを形成するステップと、
第3ガラス前駆体を、アノードコーティングおよびカソードコーティングの少なくとも一方の上に設けるステップと、
第3ガラス前駆体を70℃〜150℃の範囲の温度で乾燥し、これにより予め定めた厚さを有するガラス層を形成するステップと、
その後、圧縮されたカソードコーティング、圧縮されたカソードコーティングおよびガラス層を150℃〜500℃の範囲の温度に加熱し、これにより第1ガラス前駆体、第2ガラス前駆体およびガラス層を、複数の孔を含む固体多孔性材料に転換するステップと、
液体電解質材料を用いて、複数の孔を少なくとも部分的に充填するステップと、
液体電解質材料を乾燥し、これにより複数の孔の内面に固体電解質材料を形成し、これにより複合カソード、複合電解質層および複合アノードを形成するステップとを含む。
本開示の実施形態において、固体バッテリを製造する方法はさらに、複合アノードを含む第1基板を、複合カソードを含む第2基板に積層し、これにより複合アノード、複合電解質層および複合カソードのスタックを形成することを含む。
本開示の代替の実施形態において、第3ガラス前駆体を設けることは、第3ガラス前駆体を、圧縮されたカソードコーティングの上に設けることを含んでもよく、そして圧縮されたアノードコーティングを第1基板の上に形成することは、圧縮されたアノードコーティングをガラス層の上に形成することを含んでもよい。
種々の発明態様の特定の目的および利点をここでは説明している。当然ながら、こうした目的または利点は、本開示のいずれか特定の実施形態に従って必ずしも達成できないことは理解すべきである。こうして、例えば、当業者は、ここで教示または示唆したような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、ここで教示したような1つの利点または利点群を達成または最適化する方法で、本開示が具現化または実施できることを認識するであろう。さらに、この要旨は、単に一例に過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図していないことが理解される。本開示は、添付図面と関連して読んだ場合、機構および動作方法の両方に関して、その特徴および利点とともに、下記詳細な説明を参照して最もよく理解できる。
本開示の実施形態に係る固体バッテリを概略的に示す。 本開示の実施形態に係る固体バッテリを概略的に示す。 本開示に係る複合電極を製造する方法に使用できる方法の一例を示す。 本開示に係る複合電極を製造する方法に使用できる方法の一例を示す。 本開示に係る固体バッテリを製造するための処理フローの一例を概略的に示す。 本開示に係る固体バッテリを製造するための処理フローの一例を概略的に示す。
請求項内の何れの参照符号も、本開示の範囲を限定するものとして解釈すべきでない。
異なる図面において、同じ参照符号は、同じまたは類似の要素を参照する。
下記詳細な説明において、本開示の完全な理解および特定の実施形態においてどのように実施できるかを提供するために、数多くの詳細が記述されている。しかしながら、本開示は、これら特定の詳細なしで実施できることは理解されよう。他の例では、本開示を曖昧にしないように、周知の方法、手順および手法は詳細に説明していない。
本開示は、特定の実施形態に関して一定の図面を参照して説明するが、本開示はこれに限定されず、請求項によってのみ限定される。記載した図面は、概略的かつ非限定的なものに過ぎない。図面において、幾つかの要素のサイズは、説明目的のために誇張したり、縮尺どおり描写していないことがある。寸法および相対寸法は、本開示の実際の具体化に必ずしも対応していない。
さらに、説明および請求項での用語「第1」「第2」「第3」などは、類似の要素を区別するために使用しており、必ずしも時間的、空間的、ランキングまたは他の手法での順番を記述するためではない。ここで使用した用語は、適切な状況下で交換可能であり、ここで説明した本発明の実施形態は、ここで説明したり図示したものとは別の順番で動作可能であると理解すべきである。
さらに、説明および請求項での用語「上(top)」、「下(bottom)」、「の上に(over)」、「の下に(under)」等は、説明目的で使用しており、必ずしも相対的な位置を記述するためのものでない。こうして用いた用語は、適切な状況下で交換可能であって、ここで説明した本開示の実施形態がここで説明または図示した以外の他の向きで動作可能であると理解すべきである。
請求項で使用した用語「備える、含む(comprising)」は、それ以降に列挙された手段に限定されるものと解釈すべきでなく、他の要素またはステップを除外していないことに留意する。記述した特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を、参照したように特定するように解釈する必要があるが、1つ又はそれ以上の他の特徴、整数、ステップまたは構成要素、あるいはこれらのグループの存在または追加を除外していない。こうして表現「手段A,Bを備えるデバイス」の範囲は、構成要素A,Bのみから成るデバイスに限定すべきでない。
再充電可能なバッテリにおいて、放電(即ち、バッテリ動作)の際に負電極である電極は、バッテリを充電する場合、正電極になる。ここで、アノード材料およびカソード材料とは、バッテリ動作または放電の際、アノード(負電極)およびカソード(正電極)である材料を意味する。本開示を通じて、「アノード材料」を参照する場合、負電極材料を意味し、「カソード材料」を参照する場合、正電極材料を意味する。
本開示は、例えば、全固体バッテリセルでの使用のための複合電極に関し、複合電極は、活性電極材料および固体電解質の混合物を含む。活性電極材料は、互いに電気接触した複数の活性電極材料粒子と、複数の活性電極材料粒子の間の空間にある複合電解質とを備える。複合電解質は、複数の孔を有する電気絶縁材料と、複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを備える。複合電極はさらに、例えば、電気伝導性添加物および/または結合剤を備えてもよい。
本開示はさらに、アノード、固体電解質層およびカソードのスタックを備えた固体バッテリに関するものであり、アノードおよびカソードの少なくとも1つは、本開示に係る複合電極である。固体電解質層は、複数の孔を有する電気絶縁材料と、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを含む複合電解質を備える。電解質層は、アノードおよびカソードと電気的およびイオン的に接触している。
固体バッテリはさらに、アノードと電気接触した第1電流コレクタと、カソードと電気接触した第2電流コレクタとを備えてもよい。
本開示の実施形態において、多孔性電気絶縁材料(多孔性ガラスともに称する)は、例えば、多孔性シリカ、多孔性アルミナまたは多孔性ケイ酸アルミナからなるものでもよい。それは、粘性または液体溶液から形成、例えば、成型(casted)できる任意の多孔性誘電体材料を含んでもよい。例えば、多孔性電気絶縁材料は、例えば、金属前駆体(例えば、TEOS:Si(OC)、溶媒混合物(例えば、水とエタノール)、酸(例えば、HNO,HCl)または塩基(例えば、NHOH)触媒、および界面活性剤を用いた、ゾル−ゲル法によって形成してもよい。
電気絶縁材料またはガラスの多孔性は、例えば、5%〜50%の範囲でもよいが、本開示はこれに限定されない。孔サイズ(孔直径によって特徴付けられる)は、例えば、0.4nm〜50nmの範囲でもよいが、本開示はこれに限定されない。
更なる説明において、本開示は、主としてLiイオンバッテリについて説明するが、本開示はこれに限定されない。例えば、本開示はまた、イオン挿入に基づく他のバッテリタイプ、例えば、MgバッテリまたはMgイオンバッテリに関する。
本開示の実施形態において、電解質材料は、例えば、無機電解質材料でもよい。例えば、Liイオンバッテリの場合、無機電解質材料は、Liイオン塩、例えば、LiTaO,LiAl,LiSiO,LiZnI,LiNO,LiPO,LiPO4,LiHPO,LiHPO,LiSO,LiCO,LiHCO,LiO,LiOH,LiIまたはLiClOなどを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。
代替として、絶縁ポリマーが、塩(例えば、Liイオン塩)のためのホストとして使用でき、これらとの組合せでポリマー電解質材料を形成できる。ホストとして使用できる絶縁ポリマーの説明の例は、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリオキシフェニレン、(POP)、ポリ(メチルメタクリレート)PMMA、ポリ(アクリロニトリル)(PAN)、またはポリ(エチレングリコール)ジアクリレート(PEGDA)である。
Liイオンバッテリでは、アノードの活性電極材料は、例えば、Li、グラファイト、シリコン、ゲルマニウム、錫(Sn)またはTiを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。例えば、LiTi12が、アノードの活性電極材料として使用できる。カソードの活性電極材料は、例えば、LiCoO,MnO,LiMn,LiFePO,LiNiOまたはVを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。
カソード材料またはアノード材料の電気伝導性を増加させる電気伝導添加物として、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、またはグラフェンが使用できるが、本開示はこれに限定されない。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレンブタジエンゴム(SBR)が結合剤として使用できるが、本開示はこれに限定されない。
第1電流コレクタは、例えば、CuまたはNiを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。
第2電流コレクタは、例えば、AlまたはCを含んでもよいが、本開示はこれに限定されない。
図1は、本開示の実施形態に係る固体バッテリ100を概略的に示す。固体バッテリ100は、アノード11、固体電解質層10およびカソード12のスタックを備える。固体バッテリ100はさらに、アノード11と電気接触した第1電流コレクタ21と、カソード12と電気接触した第2電流コレクタ22とを備える。電解質層10は、複合電解質30を備え、該複合電解質は、複数の孔を有する多孔性電気絶縁材料と、複数の孔の内面を覆う固体電解質材料(図1では不図示)とを含む。
図1に示す例において、アノード11およびカソード12の両方が、図1で白丸として示すように、複数の活性電極材料粒子、即ち、活性アノード材料粒子31および活性カソード材料粒子32をそれぞれ備える。図1に示す例において、アノード11およびカソード12は、電気伝導性添加物40を粒子の形態(黒丸として示す)で含む。アノード11において、開口または空間が、活性アノード材料粒子31および電気伝導性粒子40によって形成された網状組織内に存在する。これらの開口または空間は、複合電解質、好ましくは、電解質層10を形成する複合電解質と同じ複合電解質30で充填される。カソード12において、開口または空間が、活性カソード材料粒子32および電気伝導性粒子40によって形成された網状組織内に存在する。これらの開口または空間は、複合電解質、好ましくは、電解質10を形成する複合電解質と同じ複合電解質30で充填される。
図2は、本開示の他の実施形態に係る固体バッテリ200を概略的に示す。固体バッテリ200は、アノード13、固体電解質層10およびカソード12のスタックを備える。固体バッテリ200はさらに、アノード13と電気接触した第1電流コレクタ21と、カソード12と電気接触した第2電流コレクタ22とを備える。電解質層10は、複合電解質30を備え、該複合電解質は、複数の孔を有する多孔性電気絶縁材料と、複数の孔の内面を覆う固体電解質材料(図2では不図示)とを含む。
図2に示す例において、アノード13は、例えば、Li金属アノードでもよく、これは、例えば、Li堆積(例えば、蒸着またはスパッタリング)によって、あるいはリチウム箔の積層によって形成できる。こうしたリチウム箔の典型的な厚さは、50マイクロメータ〜60マイクロメータの範囲であるが、本開示はこれに限定されない。カソード12は、図2で白丸として示すように、複数の活性カソード材料粒子32を備える。図2に示す例において、カソード12はまた、電気伝導性添加物40を粒子の形態(黒丸として示す)で含む。カソード12において、開口または空間が、活性カソード材料粒子32および電気伝導性粒子40によって形成された網状組織内に存在する。これらの開口または空間は、複合電解質、好ましくは、電解質層10を形成する複合電解質と同じ複合電解質30で充填される。
本開示の固定バッテリの利点は、イオン化合物で塗布された孔を備えた連続的な多孔性構造を有する複合電解質30の存在に起因して、イオン表面拡散の連続的経路を提供することである。これは、電解質層10の良好なイオン伝導性および複合電極11,12の良好なイオン伝導性をもたらす。
本開示の固定バッテリの利点は、活性電極材料間の接触の妨害なしで、複合電解質30が電極(の少なくとも1つ)にも存在することであり、良好なエネルギー密度をもたらす。
本開示はさらに、互いに電気接触した複数の活性電極材料粒子を備え、複数の活性電極材料粒子間の空間にある固体複合電解質を備える複合電極を製造するための方法を提供し、該複合電解質は、複数の複数の孔を有する電気絶縁材料と、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを含む複合電解質とを含む。
図3は、本開示に係る複合電極を製造するために使用できる第1方法400の一例を概略的に示しており、スラリーを基板上に塗布する前に、ガラス前駆体が電極スラリーと混合される。
この方法400によれば、最初に(ステップ41)、パウダー形態の活性電極材料を、液体または粘性の多孔性ガラス前駆体(即ち、多孔性ガラス用の前駆体、例えば、オルトケイ酸テトラエチル)および電気伝導性添加物と混合することによって、電極スラリーが準備される。必要に応じて、結合剤および/または界面活性剤が混合物に添加される。
電極スラリーを準備した後、それは基板上に、例えば、Cu箔(第1電流コレクタを構成する)の上、またはAl箔(第2電流コレクタを構成する)の上に塗布され(ステップ42)、本開示はこれに限定されないが、そして、例えば、真空オーブン内で70℃〜150℃の範囲の温度で乾燥させる(ステップ43)。電極スラリー基板上に塗布することは、例えば、ドクターブレード法、テープキャスティング、またはディップコーティングによって行うことができるが、本開示はこれに限定されない。
次に、電極材料(乾燥した電極スラリー)で塗布された基板は、例えば、ロールプレス機械を用いて圧縮される(ステップ44)。圧縮プロセスは、電極コーティングの密度を増加させ、層厚を均等にする。この時点で、電極コーティングはゲルの形態のままである。続いて、例えば、真空中または大気圧で150℃〜500℃の範囲の温度で熱処理を実施することによって、ガラス前駆体(ゲルで提示される)が、複数の孔を含む固体多孔性ガラスに転換される。
次のステップ(ステップ46)において、多孔性ガラスは、例えば、リチウム塩、例えば、リチウムアルコキシドを含む液体電解質材料で充填される。これは、例えば、ナノキャスティング法によって行うことができ、液体電解質材料は、例えば、多孔性ガラスの上に滴下され、多孔性材料の孔の中に浸透する。次に、ステップ47において、乾燥工程が、例えば、真空中で室温〜500℃の範囲の温度で行われ、その結果、多孔性ガラス材料の複数の孔の内面を覆う固体電解質材料が得られる。
図3に示す方法400の代替の手法において、電極スラリーを準備する段階において、液体電解質材料、例えば、リチウム塩、例えば、リチウムアルコキシド、またはゲルが、他の電極成分と混合してもよい。この代替の手法において、電極層の多孔性ガラスマトリクスを液体電解質材料で充填する工程(ステップ46)および後続の乾燥工程(ステップ47)が省略できる。
図4は、本開示に係る複合電極を製造するために使用できる第2方法500の一例を概略的に示しており、電極コーティングを圧縮する工程の後に、ガラス前駆体が提供される。
この方法500では、第1ステップ(ステップ51)において、活性電極材料パウダー、電気伝導性添加物および、必要に応じて結合剤を、溶媒、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の中で分散し混合することによって準備される。このスラリーは、基板上、例えば、Cu箔の上またはAl箔の上に塗布され(ステップ52)、スラリーは、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度で熱風に曝すことにより乾燥させる(ステップ53)。電極スラリーを基板上に塗布することは、例えば、ドクターブレード法、テープキャスティング、またはディップコーティングによって行うことができる。次に、電極コーティング(乾燥した電極スラリー)で塗布された基板は、例えば、ロールプレス機械を用いて圧縮される(ステップ54)。圧縮プロセスは、電極コーティングの密度を増加させ、層厚を均等にする。次の工程(ステップ55)において、液体ガラス前駆体が、ドクターブレード法、テープキャスティング、またはディップコーティングによって、圧縮された電極コーティングの上に提供され、圧縮された電極コーティングの中に浸透することが許容され、圧縮された電極コーティングに存在する開口または空間を(少なくとも部分的に)充填する。
この時点で、電極材料はゲルの形態のままである。続いて、例えば、150℃〜500℃の範囲の温度で熱処理を実施することによって(ステップ56)、ガラス前駆体(ゲルで提示される)が、複数の孔を有する固体多孔性電気絶縁(例えば、ガラス)材料に転換される。
次のステップ(ステップ57)において、電極層の多孔性ガラスは、例えば、リチウム塩、例えば、リチウムアルコキシドを含む液体電解質材料で少なくとも部分的に充填される。これは、例えば、ナノキャスティング法によって行うことができる。次に、ステップ58において、乾燥工程が行われ、その結果、ガラス材料の孔の内面を覆う固体電解質材料が得られる。
方法500の代替の手法において、液体電解質材料、例えば、リチウム塩、例えば、リチウムアルコキシドまたはゲルが、ステップ55において電極材料の上に提供する前に、液体ガラス前駆体と混合してもよい。この代替手法において、電極層の多孔性ガラスを液体電解質材料で充填する工程(ステップ57)および後続の乾燥工程(ステップ58)が省略できる。
本開示はさらに、アノード、複合電解質層およびカソードのスタックを備えた固体バッテリを製造する方法を提供し、複合電解質層は、複数の孔を有する多孔性電気絶縁材料と、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料と備え、アノードおよびカソードの少なくとも1つは、互いに電気接触した複数の活性電極材料粒子と、粒子間の開口または空間にある複合電解質とを含む複合電極である。
本開示に係る固体バッテリを製造する方法は、500℃を超えない温度で実施できる。該製造方法は、ロール・ツー・ロール加工を含んでもよい。該製造方法は、ロール・ツー・ロール加工からなってもよい。
図5は、本開示に係る固体バッテリを製造するために使用できる処理フロー600の例を示す。
この方法600によれば、複数の活性アノード材料粒子を含み、第1ガラス前駆体を含む圧縮されたアノードコーティングが第1基板の上に形成される(ステップ61)。圧縮されたアノードコーティングは、例えば、方法400(図3)のステップ41〜ステップ44に従って、あるいは方法500(図4)のステップ51〜ステップ55に従って形成できる。第1基板は、例えば、箔、例えば、金属箔、例えば、銅箔、あるいは、金属層、例えば、銅層で積層または塗布されたプラスチック箔でもよい。
第2基板の上では、圧縮されたカソードコーティングが形成され、圧縮されたカソードコーティングは、複数の活性カソード材料粒子と、第2ガラス前駆体とを含む(ステップ62)。圧縮されたカソードコーティングは、例えば、方法400(図3)のステップ41〜ステップ44に従って、あるいは方法500(図4)のステップ51〜ステップ55に従って形成できる。第2基板は、例えば、箔、例えば、金属箔、例えば、アルミニウム箔、あるいは、金属層、例えば、アルミニウム層で積層または塗布されたプラスチック箔でもよい。
第1基板および/または第2基板は、固体バッテリセル内の電流コレクタの機能を有してもよい。
次にステップ63において、圧縮されたカソードコーティングおよび圧縮されたアノードコーティングの少なくとも一方の上に、第3ガラス前駆体が塗布され、例えば、流し込まれる(cast)。そして、第3ガラス前駆体は、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度で乾燥し、ガラス層を形成する。この乾燥工程は、孔形成が生ずる温度(典型的には150℃〜500℃の範囲の温度)より低い温度で行われる。従って、この乾燥工程の後は、孔形成は存在せず、即ち、ガラス層は、実質的には非多孔性ガラス層である。
そして圧縮されたアノードコーティング、圧縮されたカソードコーティングおよびガラス層は、150℃〜500℃の範囲の温度に加熱され、これにより第1ガラス前駆体(圧縮されたアノードコーティング内に存在する)、第2ガラス前駆体(圧縮されたカソードコーティング内に存在する)および(非多孔性)ガラス層を、複数の孔を含む固体多孔性材料に転換する(ステップ64)。
そして多孔性構造は、ナノキャスティング法または類似の方法、例えば、テープキャスティングまたはディップコーティングによって、液体電解質材料、例えば、リチウム塩で少なくとも部分的に充填され(ステップ65)、そして乾燥し(ステップ65)、これにより液体電解質材料を、複数の孔の内面を覆う固体電解質材料に転換し、そして複合アノード、複合カソードおよび複合電解質層を形成する。
複合カソードおよび複合アノードを形成した後、両方の箔、即ち、カソードで塗布された箔およびアノードで塗布された箔がともに積層され、必要に応じて、両者間にある薄い接着層(例えば、100nm〜10マイクロメータの範囲の厚さを有する)とともに積層される。薄い接着層は、例えば、多孔性ガラス、イオン伝導性ポリマー、リチウム塩溶液、イオン伝導性ゲルまたはこれらの組合せを含んでもよい(ステップ66)。積層の際、圧力が印加でき、または構造を加熱してもよく、または圧力および加熱の両方を使用してもよい。
図6は、本開示に係る固体バッテリを製造するために使用できる処理フロー600の他の例を概略的に示す。
最初に圧縮されたカソードコーティングが、バツテリセル内の第2電極コレクタとして機能できる第2基板、例えば、第2箔の上に形成される(図6、ステップ71)。圧縮されたカソードコーティングは、複数の活性カソード材料粒子と、第2ガラス前駆体とを含む。それは、例えば、方法400(図3)のステップ41〜ステップ44に従って、あるいは方法500(図4)のステップ51〜ステップ55に従って形成できる。
例えば、電極パウダー材料、例えば、LMO(マンガン酸リチウム)パウダー、CNT(カーボンナノチューブ)パウダー、必要に応じて添加物、例えば、バインダ(結合剤)、溶媒、例えば、NMPを含む材料が準備される(例えば、図4、ステップ51に従って)。それは、金属箔、例えば、60マイクロメータ厚のAl箔(第2電流コレクタを構成する第2基板)の上に塗布され(図4、ステップ52)、乾燥され(図4、ステップ53)、加圧される(図4、ステップ54)。乾燥は、例えば、真空中で70℃〜150℃の範囲の温度で行ってもよい。得られたカソードコーティングは、例えば、50マイクロメータ〜200マイクロメータの範囲の厚さを有する。次のステップ(図4、ステップ55)において、液体ガラス前駆体(例えば、有機コポリマーを備えたTEOS)が、圧縮されたカソードコーティング(例えば、モールドの内側に置いて、液体の流出を防止してもよい)の上にゆっくり注がれ、圧縮された層のパウダーペレット間の開口または空間に浸透できる。真空吸引を使用して、トラップされた空気やガス気泡を除去できる。そしてガラス前駆体を備えたペレットは、ある温度、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度で硬化でき、界面活性剤の除去および孔形成なしで、固体ガラスを形成できる。コーティングは、研磨して、電極表面を円滑化してもよい。
次に(図6、ステップ72)、第3ガラス前駆体が、例えば、スピンコーティング、ドクターブレード法、テープキャスティング、またはディップコーティングによって、圧縮されたカソードコーティングの上に提供される。この第3ガラス前駆体は、ある温度、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度で乾燥または硬化され、ガラス層を形成する。これらのステップ(72,73)は、予め定めた厚さ(例えば、100nm〜1マイクロメータの範囲)を有するガラス層が得られるまで、繰り返してもよい。乾燥工程の後、孔形成が存在せず、即ち、ガラス層は、実質的に非多孔性ガラス層である。
その後、複数の活性アノード粒子を含み、第1ガラス前駆体を含む圧縮されたアノードコーティングが、ガラス層の上に提供される(図6、ステップ74)。圧縮されたアノードコーティングは、例えば、例えば、ステップ41〜ステップ44(図3)に係る方法、あるいはステップ51〜ステップ55(図4)に係る方法を用いて形成できる。例えば、アノードコーティングを形成するために、電極パウダー材料、例えば、LTO(チタン酸リチウム)、CNTパウダー、必要に応じて添加物、例えば、バインダを含む混合物が準備される(図4、ステップ51)。それは、ガラス層の上に塗布され(図4、ステップ52)、乾燥され(図4、ステップ53)、圧縮される(図4、ステップ54)。乾燥は、例えば、真空中で70℃〜150℃の範囲の温度で行ってもよい。次に、液体ガラス前駆体が、圧縮されたアノードコーティングの上に滴下され、圧縮されたアノード層のペレット間の空間を少なくとも部分的に充填できる(図4、ステップ55)。そしてそれは、ある温度、例えば、70℃〜150℃の範囲の温度で硬化でき、界面活性剤の除去および孔形成なしで、固体ガラスを形成できる。硬化の後、箔/カソード/ガラス/アノードのスタックは、研磨し、余分なガラスを除去して、アノード表面を円滑化できる。
次に(図6、ステップ75)、圧縮されたカソードコーティング、ガラス層および圧縮されたアノードコーティングを含むスタックは、ある温度、例えば、150℃〜500℃の範囲の温度で熱処理され、界面活性剤を除去し、これにより第1ガラス前駆体、第2ガラス前駆体およびガラス層を、複数の孔を含む固体多孔性材料に転換する。バッテリスタックの厚さおよびサイズに応じて、この工程は、最大48時間までの数時間を要することがある。
そして多孔性ガラス材料は、電解質材料、例えば、リチウム塩、例えば、LiPO,LiCOまたはLilを用いて機能化される(図6、ステップ76)。多孔性ガラス材料の複数の孔(カソード、アノードおよびガラス層の中に存在する)は、液体電解質材料で少なくとも部分的に充填され、液体電解質材料は、乾燥して、複数の孔の内面を覆う固体電解質材料を形成する。こうして本開示に係る複合アノード、複合電解質層および複合カソードが形成される。
次に、ステップ77は、第1電極コレクタ箔(例えば、銅箔または銅層を含む箔)が、例えば、加圧によって複合アノードに接合される。アノード表面は、最初に軽い研磨を受けて、表面をクリーニングしてもよい。導電性バインダ、例えば、Ag塗料またはアセチレンブラックが、Cuとアノード表面との間で使用でき、Cuとアノードとの間の良好な電気接触を確保できる。
上記説明は、本開示の特定の実施形態を詳説している。しかしながら、上記説明が文章中にどの程度詳しく記載されているかに関わらず、本開示は多くの方法で実践できることは理解されよう。本開示の特定の特徴または態様を記載する場合の特定の用語の使用は、該用語が関連している本開示の特徴または態様のいずれか特定の特徴を含むように制限されるように、該用語がここで再定義されることを意味すると解釈すべきでないことに留意すべきである。
上記詳細な説明は、種々の実施形態に適用されるように本発明の新規な特徴を図示し説明し指摘しているが、説明したデバイスまたはプロセスの形態および詳細における種々の省略、置換および変化が、本発明から逸脱することなく当業者によって可能であることは理解されよう。

Claims (6)

  1. 活性電極材料および固体電解質を含む複合電極であって、
    活性電極材料は、互いに電気接触した複数の活性電極材料粒子を含み、該複数の活性電極材料粒子は網状組織を形成しており、複数の活性電極材料粒子の間に開口または空間を備え
    複合電極に含まれる固体電解質は、複合電解質であり、複数の活性電極材料粒子の間にある開口または空間に設けられ、
    該複合電解質は、
    複数の孔を有する多孔性ガラスと、
    該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを備える、複合電極。
  2. 電気伝導性の添加物をさらに備える請求項1記載の複合電極。
  3. アノード、固体電解質層およびカソードのスタックを備えた固体バッテリであって、
    アノードおよびカソードの少なくとも1つは、請求項1または2記載の複合電極である、固体バッテリ。
  4. 固体電解質層は、複数の孔を有する多孔性ガラスと、該複数の孔の内面を覆う固体電解質材料とを含む複合電解質を備える請求項3記載の固体バッテリ。
  5. 複合電極および固体電解質層は、同じ複合電解質を含む請求項4記載の固体バッテリ。
  6. アノードと電気接触した第1電流コレクタと、
    カソードと電気接触した第2電流コレクタとをさらに備える請求項3〜5のいずれかに記載の固体バッテリ。
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