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JP6625931B2 - 粘着フィルムドレッシング - Google Patents

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Description

本発明は、貼付作業性に優れた粘着フィルムドレッシングに関する。
身体の創傷部などの患部を保護する創傷被覆用に広く用いられている粘着フィルムドレッシングは、一般に、フィルム基材の一方の面に粘着剤層と剥離ライナーを積層した構成を有している。
このような粘着フィルムドレッシングが有するフィルム基材には、皮膚貼付時の違和感を解消する観点から、また創傷部への追従性を良好にするため、厚みが薄いフィルム基材を利用することが一般的である。しかし厚みが薄いフィルム基材を用いると、粘着フィルムドレッシング自体の取り扱いが難しく、特に、粘着剤層が設けられた貼付面から剥離ライナーなどを引き剥がすときに、該粘着フィルムドレッシングの貼付面(粘着剤層を有する面)が合着しやすく、貼付作業が煩雑であるという問題があった。
このような問題を解決する手段として、フィルム基材の貼付面とは反対側の面に工程紙を積層した粘着フィルムドレッシングが知られている(特許文献1)。かかる工程紙を積層することで、全体の剛性が向上し、粘着フィルムドレッシングの取り扱い性という点では改善されてはいるものの、該工程紙は患部に貼付後、端部から剥離する必要がある。この時の剥がし代は、該粘着フィルムドレッシングの端部に作業者が自ら作らなければならず、その作業は煩雑であり、また創傷部に負担が掛かるという問題があった。
フィルム基材の一面側に第一の粘着層と剥離紙及び第二の粘着層と剥離紙が順次積層され、他面側に前記基材と剥離可能にキャリアフィルムが積層された粘着フィルムドレッシングが知られている(特許文献2)。この粘着フィルムドレッシングは、始めに第二の剥離紙を剥離して、第二の粘着層を露出させ、作業者の手袋などに一旦付着、仮置きした後、これを取り上げると、第一の剥離紙が剥離することで、第一の粘着層を露出させ、患部にドレッシング材を貼付するものであるが、最初の第二の剥離紙を端部から剥がす際に、予想した剥離部位とは違う場所から剥離し、貼付作業が上手く行かない場合があった。
粘着フィルムドレッシングを貼付部分と非貼付部分とに分けるための線状脆弱部(スリット)を有し、且つ剥離ライナーの貼付部分に対応する部分に剥離ライナー剥離用の線状脆弱部を有する粘着フィルムドレッシングが知られている(特許文献3)。この粘着フィルムドレッシングは、剥離ライナー剥離用の線状脆弱部から剥離ライナーを剥離し、非貼付部分を保持しながら貼付後、貼付部分と非貼付部分とに分けるための線状脆弱部から非貼付部分を切り落として使用するものである。
一方、フィルム基材の両面に粘着層を有し、これら三層を貫通する複数の貫通孔を有する保護フィルム部材と、各粘着層に剥離ライナーを貼付してなる医療用保護フィルム材料が知られている(特許文献4)。かかる文献において前記した貫通口は、吸収体に滲出液を吸収させる際に滲出液を通過させるために利用されるものであるが、一般に貫通口は、創傷部が滲出液によって圧迫されることを防ぐと共に、適度な湿潤環境を保つことが可能であり、創傷部の治癒を促進させる目的においても好ましく用いられる。
しかし複数の貫通口によってフィルム基材自身の強度が低下するため、剥離ライナーを剥離する際に、粘着層同士の合着がとりわけ顕著であることから、貼付作業が極めて煩雑であり、改善が求められていた。
特開平08−154965号公報 特開2014−104055号公報 特開平06−202号公報 特開2016−22223号公報
複数の貫通口を有していても、良好な貼付作業性を有する粘着フィルムドレッシングを提供する。
(1)フィルム基材の一方の面に粘着剤層と該粘着剤層上に剥離ライナーを有し、該フィルム基材のもう一方の面には支持体を有する粘着フィルムドレッシングであって、該粘着フィルムドレッシングは、規則的に配置された、剥離ライナーから支持体まで貫通する複数の貫通口を有し、該剥離ライナーと該支持体は同一平面上に投影した際、互いに重ならず、かつ平行移動の位置関係にあるスリットをそれぞれ有しており、前記した剥離ライナーおよび支持体が有するスリットの位置と、前記した貫通口の位置が重ならないことを特徴とする粘着フィルムドレッシング。
本発明によって、良好な貼付作業性を有する粘着フィルムドレッシングを得ることができる。
本発明の粘着フィルムドレッシングを支持体側から見た際の概略図 図1の粘着フィルムドレッシングのA−B線に沿う概略断面図 貫通孔の配置パターンを支持体側から見た際の概略図 支持体と剥離ライナーに設けたスリットを同一平面上に投影した際の、スリットの配置図 支持体と剥離ライナーに設けたスリットを同一平面上に投影した際の、別のスリットの配置図 支持体と剥離ライナーに設けたスリットを同一平面上に投影した際の、また別のスリットの配置図
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着フィルムドレッシングは、フィルム基材の一方の面に粘着剤層と該粘着剤層上に剥離ライナーを有し、該フィルム基材のもう一方の面には支持体を有する。
本発明の粘着フィルムドレッシングが有するフィルム基材は、皮膚貼付時の違和感を解消する観点から、また創傷部への追従性の観点から、厚みが5〜150μmであることが好ましく、7〜75μmであることがより好ましい。また該フィルム基材が透明性を有すると、添付箇所を確認しながら作業ができるため好ましい。かかるフィルム基材を構成する素材としては、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニル、またはその他のフッ素含有重合体が挙げられる。このうち、ポリウレタンは前記した透明性に加え、特に柔軟性が高く、創傷部への追従性が高いため好ましい。
フィルム基材の一方の面が有する粘着剤層は皮膚に貼付されるものであるため、皮膚への刺激が少ないことが好ましい。また粘着剤層は耐水性を有することが好ましく、さらに貼付箇所の視認性を確保する観点から透明性を有することが好ましい。このような粘着剤層を形成する粘着剤としては、例えば、アクリル系樹脂、天然ゴム、水系高分子エマルジョン、熱可塑性ゴム、ポリウレタン、ポリアクリルエステルコポリマー、シリコーン樹脂などを主成分とするものが使用される。また皮膚の発汗や動きなどによって容易に剥離せず、かつ、皮膚から剥離するときに皮膚を傷めない粘着力を有するように調整されることが好ましい。好適な使用例としては、アクリル系樹脂で形成された粘着剤層が挙げられる。粘着剤層の厚みは、10〜60μmであることが好ましい。
上記した粘着剤層上に配置される剥離ライナーとしては、シリコーン系樹脂またはフッ素系樹脂で処理されたクラフト紙あるいはグラシン紙、シリコーン系樹脂で処理されたポリエチレンをラミネートしたクラフト紙、シリコーン系樹脂で処理されたプラスチックフィルム(例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム)など、医療用として使用可能なものを適宜使用できる。剥離ライナーは、フィルム基材と粘着剤層とで形成されるドレッシング材を皮膚に貼付する際に剥離される。
本発明において、フィルム基材のもう一方の面が有する支持体は、上記したドレッシング材を支持するものであり、本発明の粘着フィルムドレッシングの剛性を高め、貼付時における粘着剤層の合着などの防止が可能である。かかる支持体としては工程紙、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルムなどが挙げられる。なお支持体は、ドレッシング材を創傷部などへ貼付した後には、フィルム基材から剥離される。このため支持体は前記したフィルム基材と擬似接着していることが好ましい。例えば、フィルム基材としてのポリウレタンと支持体としてのポリエチレンとを共押し出しすることにより、基材と支持体を擬似接着させることができる。またフィルム基材にポリウレタンを用いる場合、支持体としては前記したポリエチレンに代表されるポリオレフィンの他に、ポリエステルが好ましく用いられる。フィルム基材と支持体との擬似接着には、上記した共押し出しの他に、ラミネート、コーティング、蒸着、圧着などの各種方法が利用される。
本発明の粘着フィルムドレッシングは、規則的に配置された、剥離ライナーから支持体まで貫通する複数の貫通口を有し、該剥離ライナーと該支持体は同一平面上に投影した際、互いに重ならず、かつ平行移動の位置関係にあるスリットをそれぞれ有しており、前記した剥離ライナーおよび支持体が有するスリットの位置と、前記した貫通口の位置とが重ならないように配置される。
図1は、本発明の粘着フィルムドレッシングを支持体側から見た際の概略図であり、図1では支持体3と図示しない剥離ライナー6は同一平面上に投影されている。また図2は、図1の粘着フィルムドレッシングのA−B線に沿う断面図である。
図1に示したように、本発明の粘着フィルムドレッシング1は、複数の貫通口9が規則的に配置されている。かかる貫通口9は、図2に示したように支持体3から剥離ライナー6まで貫通している。図1では貫通口9が円形の例を示したが、本発明において貫通口の形状はこれに限定されるものではなく、前記した円形以外でも、楕円形や、三角形、四角形、台形、ひし形、平行四辺形などの各種多角形、その他不定形を用いることができる。また貫通口9は支持体3側の表面から剥離ライナー6側の表面まで、同じ形状、同じ大きさであることが好ましく、これにより、創傷部の滲出液や汗などを速やかに排出することが可能となる。またこのような形状の貫通口9は、支持体3、フィルム基材4、粘着剤層5、および剥離ライナー6の全てを積層した後、貫通孔9を設けることで容易に形成することが可能であることから、製造工程が簡略化できるため好ましい。なお貫通孔9を形成する方法としては、例えば所望の大きさ、形状を選択したゼンマイ刃やトムソン刃などのポンチ刃を用いて打ち抜く方法、ダイカットロールを用いる方法、レーザー加工や熱した金属棒で焼き切ることで形成する方法などが挙げられる。
図3は、貫通孔の配置パターンを支持体側から見た際の概略図である。本発明において貫通孔9は、規則的に配置される。貫通孔9の好ましい配置パターンとしては、図3(a)に示すような、破線で示した正三角形を最小構成単位とする網状パターン2の頂点に貫通孔9を配置する配置パターンや、図3(b)に示すような、破線で示した正方形を最小構成単位とする網状パターン2の頂点に貫通孔9を配置する配置パターンが挙げられる。貫通孔9をランダムなパターンで配置にした場合、創傷部からの滲出液の排出量が部分的に異なる場合があり望ましくない。また貫通孔9が集中する部分では、後述する剥離ライナー6および支持体3が有するスリットの位置と、貫通孔9の位置が重ならないように配置することが困難となるため望ましくない。なお貫通口9の1つあたりの大きさとしては、1〜15mmであることが、滲出液の排出や、創傷部の適度な湿潤環境を保つ観点から好ましく、また粘着フィルムドレッシング全体に対する貫通口9の面積率は、1〜12%とすることが好ましい。
本発明では、剥離ライナー6と支持体3は同一平面上に投影した際、互いに重ならず、かつ平行移動の位置関係にあるスリットを有しており、前記した剥離ライナー6および支持体3が有するスリットの位置と、前記した貫通口の位置は重ならない。スリット同士が平行移動の位置関係にあるとは、剥離ライナー6と支持体3が投影された同一平面上において、一方のスリットの位置を平行移動させた場合に、そのスリット全体がもう一方のスリットに丁度重なることを意味する。前述の図1はこの様子を示した概略図でもある。図1において、図示しない正方形を最小構成単位とする網状パターンの頂点に貫通孔9が複数設けられており、支持体3が有するスリット7と、図示しない(支持体3の下側に位置する)剥離ライナー6が有するスリット8は、前記した貫通口の位置と重なっておらず、また支持体3が有するスリット7を図中横方向に平行移動した位置に、剥離ライナー6が有するスリット8が配置されており、これらは交わらない。なお図1および後述する図面(図2、図4、図5、図6等)において、支持体3が有するスリット7を実線で、剥離ライナー6が有するスリット8を破線で示したが、これらは説明のために区別したものであり、該破線はミシン目を示すものではない。
次に、本発明の粘着フィルムドレッシングの使用方法を、図2を用いて説明する。
1.図2において、剥離ライナー6の一端を持って(例えば、図中剥離ライナー6の右端を持って)、スリットにより分断された一方の剥離ライナー6(スリット8よりも図中左側に位置する剥離ライナー6)を剥がす。
2.次いで剥離ライナー6が残った側の一端を把持し、露出した粘着剤層5の面を創傷部に貼付する。
3.次に粘着剤層5上に残っている剥離ライナー6(図中スリット8の右側の剥離ライナー)を剥がし、創傷部を完全に被覆する。
4.支持体3が有するスリット7の近傍(例えばスリット7の右側近傍)を軽く押さえて、スリット7を介して反対側に位置する支持体3(スリット7の左側に位置する支持体3)の一端を上方に浮かび上がらせ、浮かび上がった支持体3の一端を持ってこれを剥がす。
5.次いで残ったもう一方の支持体3(スリット7の右側に位置する支持体3)を剥がす。
上記した手順により、フィルム基材4と粘着剤層5を有するドレッシング材が、創傷部に貼付された状態となる。また後述するように、貼付後のドレッシング材のフィルム基材4上に、滲出液などを除去するために吸収性のある素材(例えば医療用ガーゼや吸収パッドなど)を、固定することができる。
本発明では前述の通り、支持体3あるいは剥離ライナー6の剥離を行う場合、最初にスリットに沿って二面に分断された一方の支持体3あるいは剥離ライナー6を剥離し、次に残ったもう一方の支持体3あるいは剥離紙6を剥離するが、このように、支持体3が有するスリット7と剥離ライナー6が有するスリット8が、互いに重ならず平行であることにより、かかるスリット7とスリット8を起点として、支持体3と剥離ライナー6の剥離が容易に行えるようになる。
また上記したスリット7およびスリット8は、貫通孔9と重ならないように配置される。例えば、支持体3が有するスリット7が貫通孔9と重ならない場合は、支持体3は剥がしやすいが、スリット7が貫通孔9と重なった場合、スリット7の形状と貫通孔9の形状とが複合した剥離端部となるため、支持体3を剥がす際に、きれいに剥がれにくく問題が生じる。同様に、剥離ライナー6が有するスリット8が貫通口9と重なった場合、スリット8の形状と貫通孔9の形状とが複合した剥離端部となるため、剥離ライナー6を剥がす際に、きれいに剥がれにくく貼付作業性に問題が生じる。
なお、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7に関し、剥離ライナー6と支持体3を同一平面上に投影した際の距離が近いと、剥離ライナー6を剥離する際に、ドレッシング材がいずれかのスリット近傍で折れ曲がりやすくなり、粘着剤層5を有する側の面が合着しやすく、取り扱いが難しくなる。このため支持体3と剥離ライナー6を同一平面上に投影した際の、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7の間隔は2mm以上であることが好ましい。より好ましくは5mm以上である。剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7が、剥離ライナー6と支持体3を同一平面上に投影した際に、交差している場合、剥離ライナー6のスリット8により分断された面の一方の剥離ライナー6を剥離した際に、支持体3が有するスリット7の近傍部分で折れ曲がりが生じ、露出した粘着剤層5が未剥離部分のもう一方の剥離ライナー6に合着しやすくなる。
また剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7が平行移動の位置関係でない場合、粘着フィルムドレッシングのサイズや、前記したスリット8とスリット7の間隔にもよるが、スリット8とスリット7が接近した箇所で折れ曲がりが生じたり、また規則的に配置された貫通口9と該スリットとが重ならないように配置することが困難となる。スリット8およびスリット7の形状としては、特に制限なく、破線、点線などの不連続のスリットや切れ目のない連続したスリットなど自由に形成することができるが、剥離ライナー6や支持体3の剥離を容易とする観点から、切れ目のない連続したスリットであることが好ましい。
剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7は、これらが平行移動の位置関係であって貫通口9と重ならなければ、直線状、曲線状あるいは折れ曲がり線などの何れであっても良いが、直線状でない場合、剥離ライナー6が有するスリット8により分断された一方の剥離ライナー6を剥離した際に、剛性の弱い箇所が部分的に発生する場合があり、露出した粘着剤層5が、剥離されていないもう一方の剥離ライナー6に合着しやすくなるなど、貼付作業性に問題が生じる場合がある。したがって剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7は直線状であることが好ましい。また、全体としては直線状であって、細かい波線やジグザグ線で形成されていることも好ましい。
剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7は、支持体3と剥離ライナー6を、同一平面上に投影した際に、異なる位置で平行移動の位置関係に形成すれば、その数は制限なく設けることができる。しかし、スリットの数が増えるほど、剥離作業の工程が増えることは容易に想像でき、剥離作業に時間が掛かり煩雑である。また、スリットの数が増えるほど、粘着フィルムドレッシングの剛性も低下する場合がある。このため、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7の数は、少ない方が好ましく、それぞれ2本以下であることが好ましく、それぞれ1本とすることが最も好ましい。
次に、本発明におけるスリットの具体的な配置例を、図面を用いて説明する。図4は支持体3と剥離ライナー6に設けたスリットを同一平面上に投影した際の、スリットの配置図であり、図5及び図6は支持体3と剥離ライナー6に設けたスリットを同一平面上に投影した際の、また別のスリットの配置図である。
図4の(a)は、粘着フィルムドレッシングの縦方向の一辺と平行な直線になるように、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ1本ずつ配置した例であり、スリット同士が図中横方向に10mm平行移動した位置関係にある。粘着フィルムドレッシングの大きさは、縦:5cm×横:7cmである(後述する例もすべてこのサイズ)。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図4の(b)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ1本ずつ配置し、該スリット7とスリット8を、粘着フィルムドレッシングの縦方向の1辺に対し斜めに配置した例であり、スリット同士が図中横方向に10mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図4の(c)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ1本ずつ配置し、該スリット7とスリット8を、粘着フィルムドレッシングの縦方向の1辺に対し斜めに配置した例であり、スリット同士が図中右斜め上方向に10mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの一端と他方の一端は、長方形の粘着フィルムドレッシングの隣り合う辺上に位置している。
図4の(d)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ1本ずつ配置し、該スリット7とスリット8を、粘着フィルムドレッシングの縦方向の1辺に対し斜めに配置した例であり、スリット同士が図中右斜め上方向に55mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの一端と他方の一端は、図4の(c)と同様、長方形の粘着フィルムドレッシングの隣り合う辺上に位置している。
図5の(e)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7として、曲線状のスリットをそれぞれ1本ずつ配置した例であり、スリット同士が図中横方向に15mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図5の(f)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7として、折れ曲がった線状のスリットをそれぞれ1本ずつ配置した例であり、スリット同士が図中横方向に10mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図5の(g)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7として、全体としては直線状であって細かい波線で形成されたスリットをそれぞれ1本ずつ配置した例であり、スリット同士が図中横方向に10mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図6の(h)は、粘着フィルムドレッシングの縦方向の一辺と平行な直線になるように、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ2本ずつ、交互に配置した例であり、スリットがそれぞれ、図中横方向に10mm平行移動した位置関係にある。なおスリットの両端は長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置している。
図6の(i)は、剥離ライナー6が有するスリット8と支持体3が有するスリット7をそれぞれ2本ずつ交互に配置した例であり、該スリット7とスリット8を、粘着フィルムドレッシングの縦方向の1辺に対し斜めに配置した例であり、スリットがそれぞれ、図中横方向に15mm平行移動した位置関係にある。なお該スリット7とスリット8には、一端と他方の一端が長方形の粘着フィルムドレッシングの隣り合う辺上に位置しているスリットと、両端が長方形の粘着フィルムドレッシングの対向する辺上に位置しているスリットがある。
上記した図4の(a)〜(d)、図5の(e)〜(g)および図6の(h)、(i)の何れにおいても、貼付作業性に優れた粘着フィルムドレッシングが得られるが、図6の(h)および(i)では、スリット7およびスリット8の本数がそれぞれ2本であることから、粘着フィルムドレッシングの剛性がやや低下し、それでも粘着フィルムドレッシングが折れ曲がることはないものの、貼付作業は慎重に行う必要が生じる。
本発明の粘着フィルムドレッシングを利用するにあたり、創傷部からの滲出液や汗などを速やかに排出することを目的として、ドレッシング材を創傷部に貼付した後、必要に応じて、フィルム基材4の表面に滲出液の吸収材として、ガーゼ、不織布、コットン、スポンジなどのパッド材や、自粘着タイプのパッド材(例えば、ポリウレタンフォーム、ハイドロコロイド、ハイドロゲル、ハイドロポリマー、シリコーンゲル、水性ゲルなど)を適宜配置することができる。滲出液や汗などを十分に吸収した後は、ドレッシング材はそのままに、上記吸収材を取り替えることができる。これにより、患部の負担を最小限に抑えることができる。
本発明の粘着フィルムドレッシングは、支持体が有するスリットと剥離ライナーが有するスリットが、支持体と剥離ライナーを同一平面上に投影した際に、互いに重ならず、かつ平行移動の位置関係に形成され、またこれらスリットが貫通口と重ならないことから、粘着フィルムドレッシングの剛性は十分に保たれており、特に剥離ライナーを剥離するときなどに粘着剤層面同士が合着することなく、貼付作業性に優れた粘着フィルムドレッシングであることがわかる。
1 粘着フィルムドレッシング
2 網状パターン
3 支持体
4 フィルム基材
5 粘着剤層
6 剥離ライナー
7、8 スリット
9 貫通口

Claims (1)

  1. フィルム基材の一方の面に粘着剤層と該粘着剤層上に剥離ライナーを有し、該フィルム基材のもう一方の面には支持体を有する粘着フィルムドレッシングであって、該粘着フィルムドレッシングは、規則的に配置された、剥離ライナーから支持体まで貫通する複数の貫通口を有し、該剥離ライナーと該支持体は同一平面上に投影した際、互いに重ならず、かつ平行移動の位置関係にあるスリットをそれぞれ有しており、前記した剥離ライナーおよび支持体が有するスリットの位置と、前記した貫通口の位置が重ならないことを特徴とする粘着フィルムドレッシング。
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