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JP6530661B2 - 電磁弁装置 - Google Patents

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JP6530661B2 JP2015142638A JP2015142638A JP6530661B2 JP 6530661 B2 JP6530661 B2 JP 6530661B2 JP 2015142638 A JP2015142638 A JP 2015142638A JP 2015142638 A JP2015142638 A JP 2015142638A JP 6530661 B2 JP6530661 B2 JP 6530661B2
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Description

この発明は電磁弁装置に係り、特に、電磁弁に供給する電力を低減して省エネを実現するとともに、電磁弁の発熱による不具合の解消を図った電磁弁装置に関するものである。
流体の流れを制御するために使用される電磁弁は、運転中に通電されたコイルが発熱するため、コイルの発熱によって不具合が惹起される問題がある。電磁弁のコイル発熱による不具合を解消する技術として、出願人は、特許文献1に開示される発明を既に出願している。
特許文献1に開示される発明は、電磁弁を開閉制御する制電用の電磁弁制御回路にタイマリレー手段とスイッチング方式定電圧手段とを備え、タイマリレー手段が動作して電磁弁と電源とを接続する電路を所定の通電時間後に遮断状態となった際に、スイッチング方式定電圧手段が電圧降下された電圧を他の電路によって電磁弁に供給することで、電磁弁に供給する電力を低減して省エネを図り、電磁弁の発熱を抑えるものである。
特開2014−206240号公報
ところが、特許文献1の発明は、電磁弁に電源の電圧を供給するタイマリレー手段が機械式の有接点リレーであるため、動作時間の遅延、接点寿命が短いという欠点がある。
また、電磁弁に電圧降下された電圧を供給するスイッチング方式定電圧手段は、半導体素子やトランスの損失による発熱を放熱するために放熱板を敷設しているが、回路部分から十分に放熱することができない問題があった。
この発明の目的は、電磁弁の常時運転時に供給する電力の低減を図り、電磁弁の常時通電時に電磁弁のコイルの発熱を抑制して発熱による不具合をも解消し得る電磁弁制御回路を備えた電磁弁装置を実現することにある。
この発明は、上述不都合を除去するために、電磁弁を開閉制御する電磁弁制御回路を備える電磁弁装置において、記電磁弁制御回路は、前記電磁弁と電圧を供給する電源とを接続する電路と、所定の通電時間後に前記電路を遮断状態とするタイマ型無接点リレー手段と、前記タイマ型無接点リレー手段が動作して前記電路が遮断状態となった際に前記タイマ型無接点リレー手段を迂回する他の電路によって電圧降下された電圧を前記電磁弁に供給するスイッチング方式定電圧手段と、前記スイッチング方式定電圧手段の前記電磁弁側に設けた電圧逆流防止手段と、前記電磁弁に対してそれぞれ並列となるように設けたサージ電圧吸収手段及びコンデンサと、を備え、前記タイマ型無接点リレー手段は、電源から供給される電圧を電圧降下するように変換する変換回路と、前記変換回路から出力された電圧が供給されるとトリガー信号を出力するトリガー回路と、前記トリガー信号を受けてオン動作し、前記オン動作から所定時間が経過するとオフ動作するタイマ回路と、前記タイマ回路のオン動作に基づいた出力信号により発光し、前記タイマ回路のオフ動作に基づいた出力信号により発光を停止する発光素子と、前記発光素子からの光を受光する受光素子とを含むフォトカプラと、前記フォトカプラのオン時に、前記電源の電圧を駆動電圧として前記電路に出力し、前記フォトカプラのオフ時に、前記駆動電圧の前記電路への出力を停止する外部接続同電位回路と、を有し、前記電磁弁制御回路は、前記電磁弁が有する金属製の外装部に取り付けられるとともに、前記スイッチング方式定電圧手段に敷設した放熱板を前記外装部に接続した状態で、放熱機能を有する収納ケースに被覆される制御基板に設けられることを特徴とする。
この発明の電磁弁装置は、タイマ型無接点リレー手段が電源から電磁弁に所定の通電時間だけ電圧を供給して駆動し、所定の通電時間が経過した後にスイッチング方式定電圧手段が電磁弁に電圧降下された電圧を供給して電磁弁の駆動を保持するので、電磁弁を駆動状態に保持しつつ、電磁弁に供給する電力の低減を図り、省エネを実現することができるとともに、電圧降下された電圧で電磁弁の駆動を保持するので、電磁弁のコイルの発熱を抑制することができる。
また、この発明の電磁弁装置は、スイッチング方式定電圧手段に敷設した放熱板を電磁弁の外装部に接続したことで、電磁弁の外装部からの放熱を助長させることができる。そして、前述電圧降下された電圧の供給による電磁弁コイルの発熱の抑制と、スイッチング方式定電圧手段の放熱板による放熱の助長とによって、電磁弁の発熱による不具合をより確実に解消することができる。
さらに、この発明の電磁弁装置は、機械式の有接点リレーでなく、タイマ型無接点リレー手段により電磁弁に電圧を供給するので、機械式の有接点リレーの欠点である動作時間の遅延や、接点寿命が短いことを補うことができる。また、タイマ型無接点リレー手段は、機械式の有接点リレーに比べて容積が極めて小さいので、スイッチング方式定電圧手段などの他の電気的手段とともに集積することができ、電磁弁制御回路を小さな制御基板上に実装することが可能となる。
さらにまた、この発明の電磁弁装置は、電磁弁制御回路が実装された制御基板上の、スイッチング方式定電圧手段に敷設した放熱板を電磁弁の外装部に接続したことで、電磁弁と電磁弁制御回路とを一体化することができ、装置のコンパクト化を図ることができる。
図1は電磁弁制御回路を備える電磁弁装置の概略構成図である。(実施例) 図2は電磁弁制御回路の制御基板を取り付けた電磁弁の説明図である。(実施例) 図3は電磁弁の吸引力特性を示す図である。(実施例) 図4はタイマ型無接点リレー手段の実態配線図である。(実施例) 図5はタイマ型無接点リレー手段の動作表である。(実施例) 図6(A)は高電圧連続供給状態を示す図、図6(B)は電磁弁制御回路による電圧供給状態を示す図である。(実施例) 図7は電磁弁のコイル温度上昇特性を示す図である。(実施例) 図8は高電圧連続供給状態のコイル温度と節電用の電磁弁制御回路による電圧供給状態のコイル温度との変化を示す図である。(実施例) 図9は電磁弁制御回路によるフォトカプラと電圧との関係を示す図である。(実施例)
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図9は、この発明の実施例を示すものである。図1及び図2において、電磁弁装置1は、流体の流れを制御するために使用される電磁弁2を備え、電磁弁2を開閉制御する電磁弁制御回路3を備える。
電磁弁2は、図2に示すように、金属製の外装部4内にコイル5とコア6とスプリング7とプランジャ8とを内蔵し、プランジャ8により開閉される弁部9を有している。電磁弁2は、コイル5により励磁されたコア6の発生する吸引力とスプリング7のバネ力とによってプランジャ8を移動させ、弁部9を開閉する。
コイル5は、図3に示すように、プランジャ8を非駆動位置から駆動位置(吸着点)に向かって移動させるために必要な駆動電圧を供給され、その後、移動させたプランジャ8を駆動位置で保持するために必要な保持電圧を供給される。コイル5により発生する吸引力特性は、コア6にプランジャ8が吸着された駆動位置において最大となり、駆動位置から離れるほど小さくなる。プランジャ8は、非駆動位置と駆動位置との間で移動(ストローク)する。
電磁弁2は、コイル5に駆動電圧が供給されると、発生する吸引力によりプランジャ8が非駆動位置から駆動位置に向かい移動し、弁部9を開き初める。電磁弁2は、プランジャ8が駆動位置の近くまで移動すると、コイル5に供給される駆動電圧が電圧降下された保持電圧に切り換わり、発生する吸引力によりプランジャ8がさらに駆動位置に向かい移動して駆動位置に達し、弁部9を完全に開く。
これより、電磁弁2は、非通電時に閉じ、通電時に開く、常閉型の電磁弁である。電磁弁2は、流体の流れる流体通路(図示せず)の途中に配置され、流体の流れを制御する。
電磁弁制御回路3は、電圧により電磁弁2を開閉制御する。
電磁弁制御回路3は、図1に示すように、電源10の電圧(例えば、24V)が入力される入力側プラス端子11及び接地される入力側マイナス端子12を備え、電磁弁2のコイル5に駆動電圧及び保持電圧を出力する出力側プラス端子13及び接地される出力側マイナス端子14を備える。
入力側プラス端子11と出力側プラス端子13とは、駆動電圧用の電路15で接続されるとともに、電路15と並列な保持電圧用の電路16で接続される。入力側マイナス端子12と出力側マイナス端子14とは、マイナス用の電路17で接続される。
電磁弁制御回路3は、電磁弁2のコイル5と電圧を供給する電源10とを接続する電路15に、所定の通電時間後に電路15を遮断状態とするタイマ型無接点リレー手段18を備える。
タイマ型無接点リレー手段18は、図4に示すように、電源10の投入(ON)で供給された電圧を低電圧(例えば、5V)に変換して出力する低電圧変換IC19と、低電圧変換IC19から供給される低電圧でONしてトリガー信号を出力するトリガー回路20と、トリガー信号でON動作して所定の通電時間が経過するとOFF動作するタイマIC21と、ON動作したタイマIC21の出力信号でONし、OFF動作したタイマIC21の出力信号でOFFする発光素子22a及び受光素子22bからなるフォトカプラ22と、を備える。
また、タイマ型無接点リレー手段18は、低電圧変換IC19の電源10側の電路15に抵抗23を備え、フォトカプラ22の電磁弁2側(出力側プラス端子13側)の電路15に外部接続同電位回路24を備える。外部接続同電位回路24は、フォトカプラ22の受光素子22bのコレクタ側に接続される電路15に、抵抗25とLED26とを介して電源10を接続する。外部接続同電位回路24は、フォトカプラ22のONで電源10の電圧を駆動電圧として電路15のAに出力し、フォトカプラ22のOFFで駆動電圧を電路15のAに出力することを停止する。
タイマ型無接点リレー手段18は、電源10の投入による通電開始からタイマIC21が計時する所定の通電時間だけフォトカプラ22をONすることで駆動電圧用の電路15を導通状態とし、駆動電圧を出力する。また、タイマ型無接点リレー手段18は、タイマIC20が計時する所定の通電時間が経過した後にフォトカプラ22をOFFすることで電路15を遮断状態とし、駆動電圧の出力を停止する。
このように、タイマ型無接点リレー手段18は、フォトカプラ22を半導体素子スイッチング素子として使用した可動接点部分が無いリレー(ソリッドステートリレー)であり、タイマIC20により計時する所定の通電時間だけ外部接続同電位回路24により駆動電圧を電磁弁2に供給する。
なお、所定の通電時間は、プランジャ8を非駆動位置から駆動位置(吸着点)の近くまで移動させることが可能な瞬間的な時間(例えば、200ms〜500ms)であり、自由に設定が可能である。
また、電磁弁制御回路3は、タイマ型無接点リレー手段18の電磁弁2側(出力側プラス端子13側)の電路15に、供給電源増幅回路27を配置している。供給電源増幅回路27は、2つの抵抗28・29とトランジスタ30とを備え、外部接続同電位回路24が出力する駆動電圧により作動し、電源10の電圧を増幅して電磁弁2のコイル5に供給する。
電磁弁制御回路3は、駆動電圧用の電路15と並列な保持電圧用の電路16に、スイッチング方式定電圧手段31を備える。スイッチング方式定電圧手段31は、放熱板32を備え、マイナス用の電路17に接続する。スイッチング方式定電圧手段31は、タイマ型無接点リレー手段18を迂回する他の電路16によって、電路15の駆動電圧よりも電圧降下された電圧(例えば、9V)を保持電圧として電磁弁2に供給する。
スイッチング方式定電圧手段31は、電源10の投入による通電開始から電圧降下された電圧を電路16によって電磁弁2に供給し、タイマ型無接点リレー手段18が動作して電路15が遮断状態となって駆動電圧の出力が停止された後も、電圧降下された電圧を電磁弁2に供給する。電圧降下された電圧は、電源10の電圧(例えば、24V)の0%を越え、かつ、100%未満の値(例えば、DC15VやDC12V、DC9Vなど)である。
電磁弁2への供給電力は、電圧の二乗に比例するため、駆動電圧に対して保持電圧を1/2の電圧とした場合に、1/2の電圧降下で消費電力は1/4となり、この消費電力の減少に伴ってコイル5の発熱状態も約1/4程度となるものである。
電磁弁制御回路3は、スイッチング方式定電圧手段31よりも電磁弁2側(出力側プラス端子13側)の電路16に、電圧逆流防止手段33を備える。電圧逆流防止手段33は、電圧逆流防止用のダイオードからなり、保持電圧よりも高い駆動電圧がスイッチング方式定電圧手段31側に逆流することを防止する。
また、電磁弁制御回路3は、電磁弁2に対してそれぞれ並列となるように、スイッチング方式定電圧手段31よりも電磁弁2側の電路16とマイナス用の電路17との間に、サージ電圧吸収手段34及びコンデンサ35を備える。
サージ電圧吸収手段34は、サージ電圧吸収用のダイオードからなり、電圧逆流防止手段33よりも電磁弁2側の電路16とマイナス用の電路17との間に配置する。サージ電圧吸収手段34は、タイマ型無接点リレー手段18が電路15を遮断状態として電源10から電磁弁2に供給される高い電圧を遮断した際に、瞬間的に発生するサージ電圧を吸収する。コンデンサ35は、電圧逆流防止手段33よりもスイッチング方式定電圧手段31側の電路16とマイナス用の電路17との間に配置する。
さらに、電磁弁制御回路3は、サージ電圧吸収手段34よりも電磁弁2側の電路16とマイナス用の電路17との間に抵抗36とLED37とを直列に配置し、スイッチング方式定電圧手段31よりも電源10側(入力側プラス端子11側)の電路16とマイナス用の電路17との間にコンデンサ38を配置する。
電磁弁制御回路3は、タイマ型無接点リレー手段18、外部接続同電位回路24、供給電源増幅回路27、スイッチング方式定電圧手段31などを、小さな制御基板39に実装する。制御基板39は、図2に示すように、電磁弁2の外装部4に取り付けられる。外装部4に取り付けた制御基板39は、基板上のスイッチング方式定電圧手段31に敷設した放熱板32を外装部4に接続し、放熱機能を有する収納ケース40で覆われる。制御基板39は、接続電線41により電源10に接続される。
次に作用を説明する。
電磁弁装置1は、流体が流れる図示しない流体通路に弁部9を位置させて電磁弁2を配置し、電磁弁制御回路3を動作して電磁弁2を開閉制御する。
電磁弁制御回路3は、図5に示すように、電源10の投入(ON)で電磁弁制御回路3に通電が開始されると、タイマ型無接点リレー手段18のトリガー回路20がONしてトリガー信号を出力し、トリガー信号でタイマIC21がON動作して計時を開始すると同時にフォトカプラ22がONし、外部接続同電位回路24が動作(ON)して電源10からの高い電圧(24V)を駆動電圧として電路15のAに出力(ON)する。
また、電磁弁制御回路3は、電源10の投入(ON)で電磁弁制御回路3に通電が開始されると、スイッチング方式定電圧手段31により電圧降下された電圧(9V)を保持電圧として電路16に出力する。
出力された駆動電圧及び保持電圧は、電磁弁2のコイル5に供給される。電磁弁2は、コイル5の吸引力によりプランジャ8を非駆動位置から駆動位置(吸着点)に向かって移動させ、弁部9により流体流路を開いて流体の流れを許可する。
電磁弁制御回路3は、瞬間的な所定の通電時間が経過すると、タイマIC21がOFF動作してフォトカプラ22がOFFし、外部接続同電位回路24が停止(OFF)して駆動電圧を電路15のAに出力することを停止する。所定の通電時間だけ駆動電圧及び保持電圧を供給された電磁弁2は、コイル5の吸引力によりプランジャ8を駆動位置に移動させ、弁部9により流体通路を全開状態とする。
電磁弁制御回路3は、所定の通電時間後に電路15を遮断状態とするので、スイッチング方式定電圧手段31により電圧降下された保持電圧(9V)だけが電路16によって電磁弁2に供給される。電磁弁2は、電圧降下された保持電圧を供給されても、高い駆動電圧で動作された弁体9の状態(開放状態)を維持することができる。
これにより、制御弁装置1は、所定の通電時間が経過した後の電磁弁2に供給される電力を低減することができる。なお、電圧を降下させる度合いに関しては、消費電力や電磁弁2の発熱量などを勘案して設定する。
電磁弁制御回路3は、電源10の遮断(OFF)で通電を停止されると、スイッチング方式定電圧手段31による電圧降下された保持電圧の供給を停止する。電磁弁2は、保持電圧の供給停止によりコイル5による吸引力が消滅し、駆動位置のプランジャ8がスプリング7のバネ力で移動して非駆動位置に戻り、弁体9により流体流路を閉じて流体の流れを阻止する。
ここで、電磁弁2の発熱について考察する。
定格電圧の直流24Vで作動する電磁弁の場合、駆動電圧である直流24Vの通電でコイルは磁化され、プランジャを駆動する。コイルは、通電により発熱する。このときのコイル温度の上昇について、81.7Ωのコイルを使用して経過時間毎の抵抗値を実測したところ、図6〜図8に示すコイル温度上昇の結果を示したデータが得られた。コイルの温度は、JIS抵抗法に従って算出した。
図6(A)にように、直流24Vの駆動電圧を連続通電した場合、数分でコイルが発熱を開始し、通電開始から120分経過した時のコイルの温度上昇は53.9度となった(図7、図8参照)。
これに対して、図6(B)に示すように、定格電圧直流24Vを瞬時(200ms)で遮断して保持電圧(9V)を与えた場合、電磁弁は保持電圧によって駆動した状態を保たれ、通電開始から120分経過した時のコイルの温度上昇は10.9度であり、発熱が抑制された(図7、図8参照)。
この発明の電磁弁装置1は、電磁弁2の運転初期に大きな駆動エネルギーを短時間だけ供給し、電磁弁2の常時運転時は小さい駆動エネルギーで保持できるように、電磁弁制御回路3によって、電磁弁2に電圧を2系統で供給する。すなわち、電磁弁制御回路3は、電磁弁2の作動開始時にタイマ型無接点リレー手段18による高い電圧(駆動電圧)とスイッチング方式定電圧手段31による低い電圧(保持電圧)とを同時に供給し、電磁弁2が作動した直後(所定の通電時間後)に、タイマ型無接点リレー手段18により高い電圧を遮断する。
例えば、電磁弁装置1は、電磁弁2に直流24Vの電圧と直流12V以下の電圧とを同時に通電し、所定の通電時間が経過して電磁弁2の駆動が完了した直後に、直流24Vの電圧を遮断すると、直流12V以下の電圧のみが電磁弁2に通電されることになる。
このことは、電力に換算すると、直流24Vを遮断した直流12Vのみの通電で、電力を75%をカットしたことになる。また、コイル5の発熱量も同様に抑制されることから、消費電力は75%抑制され、経済効果も顕著なものがある。
さらに、標準化されている低電圧IC(9V)を保持電圧供給手段として選択した場合、設計値で86%の省エネ効果を得ることが可能である。
次に、電磁弁制御回路3の発熱について考察する。
電磁弁制御回路3の発熱の問題は、低電圧ICであるスイッチング方式定電圧手段31に敷設した放熱板32の処理である。
これを以下のように解決した。
前述のように直流24Vを遮断して直流12Vを通電する場合、電磁弁2の発熱が75%抑制されたことから、電磁弁2を構成する外装部4の発熱も抑制された。このことから、電磁弁装置1は、スイッチング方式定電圧手段31の放熱板32を電磁弁2の外装部4に接続することによって、電磁弁制御回路3の放熱を助長させる相乗効果によって発熱抑制が可能であることが実験により証明できた。
上記の放熱の効果は、図6〜図8に示すコイル温度上昇試験データによっても明らかである。スイッチング方式定電圧手段31の発熱量は、電磁弁2の発熱に比して極めて小さく、他部品、電磁弁2の制御する流体への影響は実用上全く無いことを確認できた。また、夏期室内温度上昇時に於いて、電磁石2の外装部4を触手しても、体温程度に維持されているため、全く間題にならないことが確認できた。
なお、電磁弁装置1は、実施例において電磁弁制御回路3を実装した制御基板39を電磁弁2の外装部4に取り付け、スイッチング方式定電圧手段31に敷設した放熱板32を外装部4に接続したが、小型電磁弁においては電力消費量が小さく、スイッチング方式定電圧手段31に敷設される放熱板32で十分な効果があるため、制御基板39を電磁弁2から分離しても省エネ効果を発揮できるものである。
加うるに、比較的発熱特性が高いことが周知で大きな放熱器を必要とするリニアー方式定電圧回路ICを構成した場合でも、省エネ効果に変化はみられない。このことからリニアー方式定電圧ICの使用も可能で、広く構成部品が選択可能なことから経済的効果も大きいものがある。
また、電磁弁装置1は、電磁弁2の駆動エネルギーを抑制するために、電磁弁2の定格駆動電圧を瞬時に遮断する装置として、電磁弁制御回路3にタイマ型無接点リレー手段18を採用した。タイマ型無接点リレー手段18は、IC等トランジスタで構成される無接点リレー(SSR:ソリッドステイトリレー)からなり、図9に示すように、電源10から電磁弁2に所定の通電時間だけ高い電圧を供給し、電磁弁2の駆動を開始する。
タイマ型無接点リレー手段18は、直接大きな電力を操作できるものであり、機械式リレーの時間遅れの改善、装置の縮小化、並びに直流を遮断する時に生じる過度現象からなる接点寿命の劣化を改善することができる。また、タイマ型無接点リレー手段18は、瞬間的な所定の通電時間のため発熱は認められず、他の部品も同様である。
電磁弁装置1は、タイマ型無接点リレー手段18によって上述のように電源10の投入から無接点で電力抑制を可能にし、省電力に導いた電磁弁2を実現することができるものであり、この省エネルギー効果は多岐に渡る産業に裨益するものである。
このように、電磁弁装置1は、タイマ型無接点リレー手段18が電源10から電磁弁2に瞬間的な所定の通電時間だけ電圧を供給して駆動を開始し、所定の通電時間が経過した後にスイッチング方式定電圧手段31が電源10から電磁弁2に電圧降下された電圧を供給して電磁弁2の駆動を保持する。
これにより、電磁弁装置1は、電磁弁2を駆動状態に保持しつつ、電磁弁2に供給する電力の低減を図り、省エネを実現することができるとともに、電圧降下された電圧で電磁弁2の駆動を保持するので、電磁弁2のコイル5の発熱を抑制することができる。
また、電磁弁装置1は、スイッチング方式定電圧手段31に敷設した放熱板32を電磁弁2の外装部4に接続したことで、電磁弁2の外装部4からの放熱を助長させることができる。そして、電磁弁装置1は、前述電圧降下された電圧の供給による電磁弁2のコイル5の発熱の抑制と、スイッチング方式定電圧手段31の放熱板32による放熱の助長とによって、電磁弁2の発熱による不具合をより確実に解消することができる。
さらに、電磁弁装置1は、電磁弁制御回路3に、機械式の有接点リレーでなくタイマ型無接点リレー手段18を用い、タイマ型無接点リレー手段18で電磁弁2に電圧を供給するので、機械式の有接点リレーの欠点である動作時間の遅延の改善や、接点寿命が短いことを補うことができる。また、タイマ型無接点リレー手段18は、機械式の有接点リレーに比べて容積が極めて小さいので、スイッチング方式定電圧手段31などの他の電気的手段とともに集積することができ、電磁弁制御回路3を小さな制御基板39に実装することが可能となる。
さらにまた、電磁弁装置1は、電磁弁制御回路3が実装された制御基板39上の、スイッチング方式定電圧手段31に敷設した放熱板32を電磁弁2の外装部4に接続したことで、電磁弁2と電磁弁制御回路3とを一体化することができ、装置のコンパクト化を図ることができる。
この発明の電磁弁装置は、電磁弁の常時運転時に供給する電力の低減を図り、電磁弁の常時通電時に電磁弁のコイルの発熱を抑制して発熱による不具合をも解消し得るものであり、電力の低減による省エネルギー効果は電磁弁に限らず、電気で駆動される装置の定格駆動電圧を瞬時に遮断する装置に応用することができる。
1 電磁弁装置
2 電磁弁
3 電磁弁制御回路
4 外装部
9 弁部
10 電源
15 駆動電圧用の電路
16 保持電圧用の電路
17 マイナス用の電路
18 タイマ型無接点リレー手段
19 低電圧変換IC
20 トリガー回路
21 タイマIC
22 フォトカプラ
24 外部接続同電位回路
27 供給電源増幅回路
31 スイッチング方式定電圧手段
32 放熱板
33 電圧逆流防止手段
34 サージ電圧吸収手段
35 コンデンサ
39 制御基板
40 収納ケース
41 接続電線

Claims (1)

  1. 電磁弁を開閉制御する電磁弁制御回路を備える電磁弁装置において、
    記電磁弁制御回路は
    記電磁弁と電圧を供給する電源とを接続する電路と
    定の通電時間後に前記電路を遮断状態とするタイマ型無接点リレー手段と
    前記タイマ型無接点リレー手段が動作して前記電路が遮断状態となった際に前記タイマ型無接点リレー手段を迂回する他の電路によって電圧降下された電圧を前記電磁弁に供給するスイッチング方式定電圧手段と
    前記スイッチング方式定電圧手段の前記電磁弁側に設けた電圧逆流防止手段と
    記電磁弁に対してそれぞれ並列となるように設けたサージ電圧吸収手段及びコンデンサと
    備え、
    前記タイマ型無接点リレー手段は、
    電源から供給される電圧を電圧降下するように変換する変換回路と、
    前記変換回路から出力された電圧が供給されるとトリガー信号を出力するトリガー回路と、
    前記トリガー信号を受けてオン動作し、前記オン動作から所定時間が経過するとオフ動作するタイマ回路と、
    前記タイマ回路のオン動作に基づいた出力信号により発光し、前記タイマ回路のオフ動作に基づいた出力信号により発光を停止する発光素子と、前記発光素子からの光を受光する受光素子とを含むフォトカプラと、
    前記フォトカプラのオン時に、前記電源の電圧を駆動電圧として前記電路に出力し、前記フォトカプラのオフ時に、前記駆動電圧の前記電路への出力を停止する外部接続同電位回路と、
    を有し、
    前記電磁弁制御回路は、前記電磁弁が有する金属製の外装部に取り付けられるとともに、前記スイッチング方式定電圧手段に敷設した放熱板を前記外装部に接続した状態で、放熱機能を有する収納ケースに被覆される制御基板に設けられる
    ことを特徴とする電磁弁装置。
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