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JP6598274B1 - ホイール駆動装置、及び全方向移動台車 - Google Patents

ホイール駆動装置、及び全方向移動台車 Download PDF

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JP6598274B1 JP2019033761A JP2019033761A JP6598274B1 JP 6598274 B1 JP6598274 B1 JP 6598274B1 JP 2019033761 A JP2019033761 A JP 2019033761A JP 2019033761 A JP2019033761 A JP 2019033761A JP 6598274 B1 JP6598274 B1 JP 6598274B1
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Abstract

【課題】ホイールの接地面に微小な凹凸等が存在する場合でも、全方向への直進安定性を維持することができるホイール駆動装置、及びそれを用いた全方向移動台車を提供する。【解決手段】本発明のホイール駆動装置は、車軸に接続されるホイール4と、車軸9を回動自在に保持するベアリング5a、5bと、ベアリング5a、5bを装着するホイールカバー6とを有し、ホイールカバー6には、ホイール4の内側と外側にベアリング5a、5bを装着するための開口部6a、6bがそれぞれ設けられ、外側の開口部6bは、ベアリング5bの外径よりも高さ方向に所定幅だけ広い長穴形状である。【選択図】図1

Description

本発明は、ホイールの接地面の状態に関わらず全方向への直進安定性を維持するホイール駆動装置、及びそれを用いた全方向移動台車に関する。
従来、自走式ロボット等の移動を実現する台車に対しては、所望とする方向に適宜移動できる全方向移動性が要求されている。そして、このような台車では、全方向移動性を実現するために、オムホイールやメカナムホイール等が一般に採用されている。
ここで、オムホイールを用いた全方向移動台車としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。同文献1に開示された全方向移動台車は、車台の下側に配設された複数のオムホイールの車軸に連結された駆動部の駆動力により、移動に係るパワーアシストを行うことを特徴としている。
さらに、メカナムホイールを用いた搬送台車としては、例えば、特許文献2に開示されたものがある。同文献2に開示された搬送台車は、隣り合う第1バレル部の第1回転軸と第2バレル部の第2回転軸とが非平行である複合メカナムホイールを備えたことを特徴としている。
特開2014−46890号公報 特開2017−52417号公報
しかしながら、前述した特許文献1に開示された技術は、そもそも構造が複雑で台車自体が大型化し全体としてコスト高になる可能性があった。
一般に、オムニホイールの大きな特徴として、床面に対して全てのホイールが接地する必要があり、微小な凹凸でも走行が困難になる。従って、4輪以上のホイールを使用する場合は、一平面上でもっとも安定する仮想3輪を作り出す必要があるが、特許文献2に開示された技術では、そのような課題には着目していなかった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ホイールの接地面に微小な凹凸等が存在する場合でも、全方向への直進安定性を維持することができる、簡素な構成であり低コストで実現できるホイール駆動装置、及び全方向移動台車を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第の態様に係るホイール駆動装置は、モータと、前記モータのシャフトが接続された軸継手部材と、前記軸継手部材の車軸に接続されたオムニホイールと、前記車軸を回動自在に保持する第1のベアリングと、前記車軸を回動自在に保持する第2のベアリングと、前記第1のベアリングを装着する第1の開口部と、前記第2のベアリングを装着する第2の開口部とを備えたホイールカバーと、を有し、前記第1の開口部は、前記軸継手部材と前記オムニホイールとの間に位置し、前記第2の開口部は、前記第1の開口部とは前記オムニホイールを介して反対側に位置しており、前記第2のベアリングを装着する前記第2の開口部は、前記第2のベアリングの外径よりも高さ方向の上下共に所定幅だけ広い長穴形状であり、前記軸継手部材は、オルダム型カップリングである。
さらに、本発明の第2の態様に係る全方向移動台車は、略十字形状の平面を有し、前記平面では隣り合う突出部が90度の位置関係となるように各突出部が突出している本体と、前記本体の各突出部に装着されるホイールカバーと、モータと、前記モータのシャフトが接続された軸継手部材と、前記軸継手部材の車軸に接続されたオムニホイールと、前記車軸を回動自在に保持する第1のベアリングと、前記車軸を回動自在に保持する第2のベアリングと、を有し、前記ホイールカバーは、前記第1のベアリングを装着する第1の開口部と、前記第2のベアリングを装着する第2の開口部とを備えており、前記第1の開口部は、前記軸継手部材と前記オムニホイールとの間に位置し、前記第2の開口部は、前記第1の開口部とは前記オムニホイールを介して反対側に位置しており、前記第2のベアリングを装着する前記第2の開口部は、前記第2のベアリングの外径よりも高さ方向の上下共に所定幅だけ広い長穴形状であり、前記軸継手部材は、オルダム型カップリングである。
本発明によれば、ホイールの接地面に微小な凹凸等が存在する場合でも、全方向への直進安定性を維持することができる、簡素な構成であり低コストで実現できるホイール駆動装置、及び全方向移動台車を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るホイール駆動装置の構成図である。 同装置に用いられるベアリングの構成例を示す図である。 図3(a)及び図3(b)は、同装置に用いられるホイールカバーの構成例を示す図である。 同装置を全方向移動台車に適用した構成例を示す図である。 同装置を全方向移動台車に適用した他の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1には、本発明の実施形態に係るホイール駆動装置の構成を示し説明する。
同図に示されるように、本実施形態に係るホイール駆動装置1は、モータ2を備えており、当該モータ2のシャフト8はカップリング等の軸継手部材3に接続されている。軸継手部材3からは車軸9が延びており、当該車軸9はベアリング5a、5b(以下、ベアリングを総称するときは符号5を用いる)により回動自在に保持されている。車軸9のベアリング5a、5bの間の位置には、ホイール4が固定されている。
ベアリング5a、5bは、本体7に装着されたホイールカバー6に設けられた第1の開口部6a、第2の開口部6bにそれぞれ装着されている。ホイールカバー6は、ホイール4を上方向から覆うような下部開口で中空の形状となっている。
ホイールカバー6の第1の開口部6aは、軸継手部材3とホイール4との間に位置しており(内側)、第2の開口部6bは、第1の開口部5aとはホイール4を介して反対側に位置している(外側)。ベアリング5bを装着する第2の開口部6bは、ベアリング5bの外径よりも高さ方向の上下で共に所定幅だけ広い長穴形状となっている。
このような構成において、モータ2の駆動力は、シャフト8を介してカップリング等の軸継手部材3に伝達される。軸継手部材3は、モータ2のシャフト8と車軸9とを連結して動力を伝える役割を担っている。軸継手部材3により、モータ2の動力が車軸9へと伝達され、車軸9に固定されたホイール4が回転する。このとき、車軸9は、ベアリング5a、5bにより、ホイール4の両サイドで回動自在に保持されているので、円滑な回転が実現される。
また、ホイールカバー6のベアリング5bが装着される開口部6bは、ベアリング5bの外径よりも高さ方向の上下で共に広い所定幅を有するので、例えば、ホイール4が床面等の微小な凹凸等に乗り上げたときであっても、ベアリング5bの開口部6b内での上下移動により微小な凹凸の影響が吸収され、直進安定性が維持される。
ここで、図2には、ベアリングの構成例を示し説明する。
同図に示されるように、ベアリング5の内部は中空で、且つ2つ溝11、12が周回するように平行して形成されており、各溝11、12には、ボール部材13の直径に合わせて、当該ボール部材13が1つ1つ収まるように空間を区分すべく、溝11と溝12とで互い違いに凸部14が形成されている。
したがって、ベアリング5の内部の中空部分には、溝11と溝12とで互い違いとなるように、複数のボール部材13が回動自在に収容される。これにより、ベアリング5の内径を挿通した車軸9は円滑に回動可能となる。
次に、図3(a)及び図3(b)には、ホイール駆動装置1に採用されるホイールカバー6の詳細な構成例を示し説明する。より詳細には、図3(a)はホイールカバー6の斜視図であり、図3(b)はホイールカバー6の正面図である。
これらの図に示されるように、ホイールカバー6は、この例では、下部開口で中空の形状をしており、カップリング等の軸継手部材3から延びる車軸9の長手方向に垂直な2つの側面を有している。この2つの側面には、それぞれ第1の開口部6aと第2の開口部6bとが形成されているが、ホイール4を外側位置で保持するベアリング5bが装着される第2の開口部6bの形状は、単なる円形ではなく、ベアリング5bの長径よりも高さ方向の上下で共に所定幅だけ広い長穴形状となっている。ホイールカバー6は、ネジ孔6c、6dにネジを螺合させることで、ここでは不図示の本体7に装着される。
第2の開口部6bの長穴形状について、装着されるベアリング5bの長径よりも高さ方向の上下で共に広い所定幅としては、上下それぞれについて1mm〜3mm、特に1.5mmが適切である。
但し、所定幅については、全方向移動台車が使用される環境における微小な凹凸の形状及び高さ、或いは使用する軸継手部材の最大偏芯幅に合わせて好適なサイズに設計することができる。例えば、軸継手部材としてオルダム型カップリングを用いる場合であって、使用環境が一般的な家屋内である場合には、上下それぞれについて、前述した1.5mmが好適であることが、発明者の実験により明らかになった。
図4には、前述したようなホイール駆動装置1を全方向移動台車に採用した場合の当該ホイール駆動装置部分を中心に図示し、説明する。
同図に示されるように、ホイールカバー20は、ネジ孔22、23にネジ29、30を螺合することで、本体24に固定される。ホイールカバー20の外側の平面20aの略中央部には凸部25が設けられており、当該凸部25に長穴形状の開口部21が形成されている。この開口部21には、ベアリング28が装着され、該ベアリング28には車軸27が挿通されている。この車軸27は、ホイールカバー20の内側に配設されるオム二ホイール26の車軸27である。
このような構成において、ホイールカバー20の外側の平面20aの開口部21は、ベアリング28の外径よりも高さ方向に所定幅だけ広い長穴形状となっているので、ベアリング28は、開口部21の中を上下方向に移動可能となる。従って、例えば、使用環境の床面等に微小な凹凸等がある場合であっても、このベアリング28の開口部21内の上下方向の移動により、微小な凹凸等による影響が吸収され、その結果、全方位において直進安定性が維持される。
図5には、前述したようなホイール駆動装置1を全方向移動台車に採用した場合の当該全方向移動台車の構成を示し、説明する。
同図に示されるように、この例では、本体の平板部30は、略十字形状の平面を有しており、隣り合う突出部30A乃至30Dが略90度の位置関係となるように、各突出部30A乃至30Dが突出している。各突出部30A乃至30Dには、ホイールカバー31A乃至31Dが装着されている。各ホイールカバー31A乃至31Dは、内側と外側からホイール32A乃至32Dを所定の間隔をあけて挟み込むような形状となっており、車軸34は内側の側面と外側の側面にベアリング33を介して挿通されている。
そして、ホイールカバー31A乃至31Dの外側の平面(側面)には、ベアリング33の直径よりも、上下方向に所定幅だけ広い長穴35が形成されており、当該長穴35にベアリング33が上下方向に微動自在に装着されている。これにより、床面に微少な凹凸が存在する場合でも、ベアリング33が長穴35の内部を上下に移動して吸収するので、直進安定性が維持されることになる。尚、下方の平板36には、モータや軸継手部材等が実装されている。
以上説明した本発明の実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本発明によれば、車軸に接続されるホイール4と、車軸9を回動自在に保持するベアリング5a,5bと、ベアリング5a,5bを装着するホイールカバー6とを有し、ホイールカバー6には、ホイール4の内側と外側にベアリング5a,5bを装着するための開口部6a,6bがそれぞれ設けられ、外側の開口部6bは、ベアリング5bの外径よりも高さ方向に所定幅だけ広い長穴形状であるホイール駆動装置1が提供される。従って、この装置によれば、ホイール4の床面等に微小な凹凸等が存在する場合でも、ベアリング5bがホイールカバー6の開口部6b内を上下に移動するので、直進安定性が維持される。
さらに、本発明によれば、モータ2と、モータ2のシャフト8が接続された軸継手部材3と、軸継手部材3の車軸9に接続されたホイール4と、車軸9を回動自在に保持する第1のベアリング5aと、車軸9を回動自在に保持する第2のベアリング5bと、第1のベアリング5aを装着する第1の開口部6aと第2のベアリング5bを装着する第2の開口部6bとを備えたホイールカバー6とを有し、第1の開口部6aは、軸継手部材3とホイール4との間に位置し、第2の開口部6bは、第1の開口部6aとはホイール4を介して反対側に位置しており、第2のベアリング5bを装着する第2の開口部6bは、第2のベアリング5bの外径よりも高さ方向の上下共に所定幅だけ広い長穴形状であるホイール駆動装置1が提供される。従って、この装置1によれば、ホイール4の床面等に微小な凹凸等が存在する場合でも、第2のベアリング5bがホイールカバー6の第2の開口部6b内を上下に移動するので、直進安定性が維持される。
ここで、所定幅とは、上下それぞれについて1.5mmであってよい。この数値は、一般的な屋内環境においては、特に好適である。
さらに、軸継手部材3は、オルダム型カップリングであってよい。オルダム型カップリングは、ディスク型、スリット型等といった他のカップリングに比べてミスアライメントの許容範囲が大きいことを特徴としている。
そして、ホイール駆動装置1を備えた全方向移動台車も実現される。従って、床面等に微小な凹凸等が存在する場合でも、全方向移動台車の直進安定性が維持される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
例えば、前述した実施形態では、ベアリングを装着するホイールカバーの開口部を縦方向の余裕のある長穴形状としたが、これには限定されず、ベアリング自体の開口をシャフトが上下にわずかに移動可能となる長穴形状としてもよい。
1…ホイール駆動装置
2…モータ
3…軸継手部材
4…ホイール
5a,5b…ベアリング
6…ホイールカバー
6a,6b…ホイールカバー開口部
7…本体
8…シャフト
9…車軸。

Claims (4)

  1. モータと、
    前記モータのシャフトが接続された軸継手部材と、
    前記軸継手部材の車軸に接続されたオムニホイールと、
    前記車軸を回動自在に保持する第1のベアリングと、
    前記車軸を回動自在に保持する第2のベアリングと、
    前記第1のベアリングを装着する第1の開口部と、前記第2のベアリングを装着する第2の開口部とを備えたホイールカバーと、を有し、
    前記第1の開口部は、前記軸継手部材と前記オムニホイールとの間に位置し、前記第2の開口部は、前記第1の開口部とは前記オムニホイールを介して反対側に位置しており、
    前記第2のベアリングを装着する前記第2の開口部は、前記第2のベアリングの外径よりも高さ方向の上下共に所定幅だけ広い長穴形状であり、
    前記軸継手部材は、オルダム型カップリングである
    ホイール駆動装置。
  2. 前記所定幅とは、上下それぞれについて1.5mmである
    請求項に記載のホイール駆動装置。
  3. 略十字形状の平面を有し、前記平面では隣り合う突出部が90度の位置関係となるように各突出部が突出している本体と、
    前記本体の各突出部に装着されるホイールカバーと、
    モータと、
    前記モータのシャフトが接続された軸継手部材と、
    前記軸継手部材の車軸に接続されたオムニホイールと、
    前記車軸を回動自在に保持する第1のベアリングと、
    前記車軸を回動自在に保持する第2のベアリングと、を有し、
    前記ホイールカバーは、前記第1のベアリングを装着する第1の開口部と、前記第2のベアリングを装着する第2の開口部とを備えており、
    前記第1の開口部は、前記軸継手部材と前記オムニホイールとの間に位置し、前記第2の開口部は、前記第1の開口部とは前記オムニホイールを介して反対側に位置しており、
    前記第2のベアリングを装着する前記第2の開口部は、前記第2のベアリングの外径よりも高さ方向の上下共に所定幅だけ広い長穴形状であり、
    前記軸継手部材は、オルダム型カップリングである
    全方向移動台車。
  4. 前記所定幅とは、上下それぞれについて1.5mmである
    請求項3に記載の全方向移動台車。
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