以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報処理装置の動作〕
最初に、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理サーバ20を備える情報処理システム1を例に、情報処理装置の動作を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の動作を示す図である。情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理サーバ20と、サービス提供サーバ301、302、303と、を備える。なお、図1の例では、サービス提供サーバが3つ示されているが、サービス提供サーバは3つより少なくてもよいし、3つより多くてもよい。以下の説明では、サービス提供サーバ301、302、303等を総称してサービス提供サーバ30と記載することがある。
端末装置10は、例えば、スマートデバイス(スマートフォン、或いはタブレット)、携帯電話、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末である。図1の例では、端末装置10は、スマートデバイスとなっているが、端末装置10はスマートデバイスに限定されない。端末装置10は、ネットワークを介して情報処理サーバ20及びサービス提供サーバ30と通信する。以下の説明では、端末装置10はユーザU1が操作する端末装置であるものとするが、端末装置10はユーザU1が操作する端末装置に限定されない。
端末装置10には、各種アプリケーションソフト(以下、アプリともいう。)がインストールされている。例えば、端末装置10には、ユーザU1の取引情報(例えば、クレジットカードや口座による決済情報)を出力するためのアプリがインストールされている。一例として、端末装置10には、情報処理サーバ20から取得する取引情報に基づいて生成した取引明細を出力する取引明細出力アプリ(例えば、家計簿アプリ)がインストールされている。端末装置10は、情報処理サーバ20からアプリが出力する画面を生成するためのデータ(以下、アプリ出力データという。)を取得する。アプリ出力データは、コンテンツと見なすこともできる。
また、端末装置10には、ブラウザがインストールされている。端末装置10は、情報処理サーバ20からブラウザが出力する画面を生成するためのデータを取得する。なお、ページとは、コンテンツの配置面のことである。具体的には、ページとは、画像(例えば、静止画、動画)、テキスト情報(例えば、ニュース記事)等のコンテンツが配置されたページ単位の情報である。例えば、ページはウェブページである。なお、ページはウェブページに限定されない。例えば、ページは、ユーザインタフェース画面に表示されることを目的として作成されたページ(例えばアプリの画面)であってもよい。この場合、ページは必ずしもネットワークを介して配信されたものでなくてもよい。ページは、端末装置10に予めインストールされた画面(配置面)であってもよい。以下の説明で示される“ページ”の記載は“配置面”に置き換えることが可能である。なお、“ページ”はコンテンツそのものとみなすことが可能である。そのため、以下の説明で示される“ページ”の記載は“コンテンツ”に置き換えることも可能である。
情報処理サーバ20は、クライアント端末に対して各種サービスを提供するサーバ用ホストコンピュータである。情報処理サーバ20は、端末装置10に各種データを配信する。例えば、情報処理サーバ20は、端末装置10にインストールされているアプリがユーザU1に出力する画面を生成するためのデータを送信する。情報処理サーバ20がサービスを提供するクライアント端末はユーザU1が操作する端末装置10に限定されない。情報処理サーバ20がサービスを提供するクライアント端末は、他のユーザが操作する端末装置10であってもよい。情報処理サーバ20は、本実施形態の情報処理装置として機能する。
また、情報処理サーバ20は、端末装置10にページ情報を配信するよう構成されていてもよい。例えば、情報処理サーバ20は、ユーザそれぞれの取引明細を表示するためのページ情報を端末装置10に配信する。情報処理サーバ20は、ポータルサイト、ゲーム情報配信サイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する情報がタイル状に配置されたページを端末装置10に配信するよう構成されていてもよい。
また、情報処理サーバ20は、制御情報を端末装置10に配信するよう構成されていてもよい。制御情報は、情報処理サーバ20が端末装置10の動作(表示)を制御するための情報である。制御情報は、ページ情報とは分離して送信されるプログラムであってもよいし、ページとともに送信されるプログラムであってもよい。例えば、制御情報は、ページに埋め込まれて送信されるプログラムであってもよい。一例として、制御情報は、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語で記載されたプログラムである。勿論、制御情報は、スクリプト言語で記載されたプログラムに限定されない。制御情報は、機械言語或いは中間言語で記載されたプログラムであってもよい。また、制御情報は、端末装置10に表示されているページを所定のページにジャンプさせるための情報であってもよい。例えば、制御情報はページをリダイレクトさせるための情報であってもよい。
サービス提供サーバ30は、クライアント端末に対して各種サービスを提供するサーバ用ホストコンピュータである。例えば、サービス提供サーバ30は金融機関が提供する金融取引サービス(例えば、クレジット明細確認サービス、オンラインバンキングサービス、オンライントレードサービス等)をユーザU1に提供するサーバである。金融機関は、例えば、クレジットカード会社、銀行、投信信託運用会社、証券会社、FX(Foreign Exchange)会社である。勿論、金融機関は、これらに限定されず、例えば、保険会社であってもよい。図1の例では、サービス提供サーバ301はクレジットカード会社である「Aカード」が提供するサービスを処理するサーバであり、サービス提供サーバ302は「B銀行」が提供するサービスを処理するサーバであり、サービス提供サーバ303はクレジットカード会社である「Cカード」が提供するサービスを処理するサーバである。
サービス提供サーバ30は、ユーザU1を含む複数のユーザそれぞれの取引情報を保持している。サービス提供サーバ30は、ユーザそれぞれに情報(例えば、ユーザU1の過去の取引を示す取引情報)を配信するための専用ページを配信している。サービス提供サーバ30は、専用ページにログインするための認証機能を有している。ユーザU1は、端末装置10を介してサービス提供サーバ30に認証情報(例えば、ユーザIDとパスワード)を送信することで専用ページにログイン可能である。
なお、各ユーザは、情報処理サーバ20に金融機関の認証情報を登録可能である。例えば、ユーザU1は、端末装置10にインストールされているアプリを使って情報処理サーバ20に認証情報を登録可能である。ユーザU1が情報処理サーバ20に認証情報を登録した場合には、情報処理サーバ20は認証情報を使って該当の金融機関からユーザU1の取引情報を取得可能である。
以下の説明では、情報処理サーバ20には、サービス提供サーバ30から取引情報を取得するための認証情報(例えば、ユーザU1のユーザIDとパスワードが登録されているものとする。図1の例では、情報処理サーバ20は、Aカードのサービス提供サーバ301からユーザU1の取引情報(例えば、クレジット明細情報)を取得するためのユーザID(図1に示すID1)及びパスワード(PW1)と、B銀行のサービス提供サーバ302からユーザU1の取引情報(例えば、預金情報)を取得するためのユーザID(図1に示すID2)及びパスワード(PW2)と、Cカードのサービス提供サーバ303からユーザU1の取引情報(例えば、クレジット明細情報)を取得するためのユーザID(図1に示すID3)及びパスワード(PW3)と、を保持している。
以下、図1を参照しながら、情報処理システム1の動作を説明する。以下の説明では、ユーザU1は、取引明細出力アプリの一例である家計簿アプリを介して情報処理サーバ20にアクセスするものとする。
ユーザU1が端末装置10にインストールされている家計簿アプリを起動すると、端末装置10は情報処理サーバ20にアプリ出力データの送信を要求する(ステップS1)。端末装置10が配信を要求するアプリ出力データは、例えば、家計簿アプリに表示するための取引情報である。
ここで取引情報とは、所定のサービスを使った取引に関する情報のことである。例えば、取引情報は、金融機関が提供するサービス(例えば、決済サービス)を使った取引に関する情報である。取引情報は、1つの取引の情報から構成されていてもよいし、複数の取引の情報から構成されていてもよい。ここで取引とは、例えば、申込み、承諾等のユーザの意思表示のもとに、ユーザが意思表示の相手方と金品や事柄(例えば、サービス)のやり取りを行うことをいう。例えば、取引とは、商品やサービスの購入或いは売却のことをいう。なお、取引という概念には、ユーザの資本に変動を与える事象のみならず、ユーザの資本に変動を与えない事象も含まれる。例えば、商品やサービスの無償の提供も取引の一種である。
なお、金融機関が提供するサービスには、銀行が提供するサービスが含まれていてもよい。例えば、金融機関が提供するサービスは、振り込み、口座振替、ペイジー決済等の決済に関するサービス(口座決済サービス)であってもよい。勿論、金融機関が提供するサービスは、単に、口座への入金サービス或いは出金サービスであってもよい。なお、入金サービスという概念には、預金サービスを使用した預金取引(例えば、口座へのお金の預け入れ)等に付随してユーザに支払われる利子の入金のサービスが含まれる。また、出金サービスという概念には、借入取引(例えば、住宅ローン契約)に付随してユーザが支払う利息の口座等からの出金のサービスが含まれる。また、出金サービスという概念には、各種料金の支払いサービスが含まれる。例えば、出金サービスには、電気料金、水道料金、ガス料金等の公共料金支払いサービスが含まれる。銀行が提供するサービスは、オンラインで提供されるサービス(すなわち、オンラインバンキングサービス)であってもよい。
また、金融機関が提供するサービスは、クレジットカード会社が提供するサービスであってもよい。例えば、金融機関が提供するサービスは、商品代金等のクレジット決済に関するサービス(クレジット決済サービス)であってもよい。
なお、決済サービスは、口座決済サービスやクレジット決済サービスに限定されない。例えば、決済サービスは、プリペイド決済サービス等の前払い型の決済サービスであってもよいし、デビット決済サービス等の引き落とし型の決済サービスであってもよい。その他、決済サービスは、クレジット決済サービスに代表される後払い型の決済サービスであってもよい。以下の説明では、決済サービスを使ったユーザの取引の情報のことを決済情報という。決済情報は取引情報の一種である。
また、金融機関が提供するサービスは、投信信託運用会社、証券会社、FX会社等の金融取引会社が提供する金融取引サービスであってもよい。例えば、金融機関が提供するサービスは、株取引、FX取引サービス等の金融取引サービスであってもよい。このとき、金融取引サービスは、オンラインで提供されるサービス(すなわち、オンライントレードサービス)であってもよい。また、金融機関が提供するサービスは、投信信託運用会社や証券会社等が提供する資産運用サービスであってもよい。資産運用サービスは、金融取引サービスの一種である。
その他、金融機関が提供するサービスは、保険会社が提供する保険サービスであってもよい。なお、所定のサービスは、金融機関が提供するサービスに限定されず、例えば、ショッピングサイト或いはEC(Electric Commerce)サイトを運営する運営者が提供するオンラインショッピングサービスであってもよい。その他、所定のサービスは、所定のサービス提供主体がネットワークを使用して提供されるサービスであってもよい。
図2は、取引情報の一種であるクレジット明細情報の一例を示す図である。図2の例では、クレジット明細情報として、「2017年9月28日にYショッピングに50000円の支払いがなされる取引がされた」という情報と、「2017年10月1日にXモバイルに4891円の支払いがなされる取引がされた」という情報と、「2017年10月3日にWショッピングに2054円の支払いがなされる取引がされた」という情報と、「2017年10月5日にVショッピングに6532円の支払いがなされる取引がされた」という情報と、を含む取引明細が示されている。なお、図2に示した取引明細全体を取引情報(クレジット明細情報)とみなしてもよいし、取引明細の個々の項目(例えば、「2017年9月28日にYショッピングに50000円の支払いがなされる取引がされた」という情報)を取引情報(クレジット明細情報)とみなしてもよい。図2に示すクレジット明細情報には、当月の支払いの合計(図2に示す「回数指定支払小計」)が63477円であることが示されている。この合計も取引情報(クレジット明細情報)とみなすことが可能である。また、クレジットを使用した支払いの情報は決済情報の一種とみなすことができる。
図3は、取引情報の一種である預金情報の一例を示す図である。図3の例では、預金情報として、「9月28日にガス代として5400円を支払った」という情報と、「9月30日に定期預金利息として6000円が入金された」という情報と、「9月30日に住宅ローン返済として100000円が出金された」という情報と、を含む取引明細が示されている。なお、図3に示した取引明細全体を取引情報(預金情報)とみなしてもよいし、取引明細の個々の項目(例えば、「9月28日にガス代として5400円を支払った」という情報)を取引情報(預金情報)とみなしてもよい。預金情報は、口座情報と言い換えることができる。また、口座を使用した支払いの情報は決済情報の一種とみなすことができる。
端末装置10からアプリ出力データの送信要求を受信したら、情報処理サーバ20はユーザU1に関する取引情報を取得する。例えば、情報処理サーバ20は、決済サービスを使った決済情報を取得する。上述したように、各金融機関のサービス提供サーバ30はユーザU1の取引情報を保持している。また、情報処理サーバ20は、各金融機関のサービス提供サーバ30へアクセスするためのユーザU1の認証情報を保持している。情報処理サーバ20は、保持している認証情報を使って、ユーザU1に関する取引情報を各金融機関のサービス提供サーバ30から取得する。例えば、情報処理サーバ20は、金融機関の1つであるAカード(第1の金融機関)のサービス提供サーバ301から図2に示すクレジット明細情報を取引情報として取得する(ステップS2a)。また、情報処理サーバ20は、金融機関の1つであるB銀行(第1の金融機関)のサービス提供サーバ302から図3に示す預金情報を取引情報として取得する(ステップS2b)。複数の取引の情報が含まれる取引情報を取得する。なお、図1の例では、情報処理サーバ20は、金融機関の1つであるCカードのサービス提供サーバ303からユーザU1の取引情報を取得しようと試みている(ステップS2c)。しかしながら、ユーザU1にはCカードが発行するクレジットカードを使った取引履歴がなく、情報処理サーバ20は、サービス提供サーバ303から取引情報を取得できていない。
続いて、情報処理サーバ20は取引情報に基づいて取引付随情報を生成する(ステップS3)。取引付随情報とは、ユーザの過去の取引が他の取引(例えば、過去の取引と異なる所定の条件での取引)に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す情報のことである。一例として、取引付随情報は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す情報である。成果は、権利、債権、収益、果実等と言い換えることが可能である。また、負担は、義務、債務、損失等と言い換えることが可能である。リスクも負担の一種である。以下の説明では、所定のサービスを使用してユーザが実際に行った過去の取引のことを「実際の取引」、実際の取引とは異なる仮定の取引(例えば、所定のサービスとは異なる他のサービスを使った仮定の取引)のことを「仮定の取引」ということがある。
以下の説明では、ユーザの実際の取引を仮定の取引に代替した場合に、取引に付随してユーザが得たと想定される成果を示す情報のことを成果情報という。成果情報は、例えば、取引に付随してユーザが得たと想定される特典を示す特典情報であってもよいし、資産運用サービスを使った運用取引に付随してユーザが得たと想定される運用成果を示す運用成果情報であってもよい。ここで、特典情報は、決済サービスを使用した決済取引に付随してユーザが金融機関から付与されたと想定される企業通貨(例えば、ポイント)の情報であってもよいし、預金サービスを使用した預金取引に付随してユーザが金融機関から支払われたと想定される利子の情報であってもよい。その他、成果情報は、取引に付随してユーザが得た権利、債権、収益、果実等の情報であってもよい。
また、以下の説明では、ユーザの実際の取引を仮定の取引に代替した場合に、取引に付随してユーザが課された想定される負担を示す情報のことを負担情報という。負担情報は、例えば、取引に付随してユーザが課されたと想定される手数料を示す手数料情報である。例えば、負担情報は、決済サービスを使用した決済に付随してユーザが課されたと想定される取引手数料(例えば、振込手数料)である。
図1の例において、情報処理サーバ20がAカード及びB銀行からユーザU1の決済情報として図2に示すクレジット明細情報、及び図3に示す預金情報を取得したとする。このとき、情報処理サーバ20は、クレジット明細情報及び預金情報等の決済情報で特定されるユーザU1の過去の決済がAカード及びB銀行とは異なるCカード(第2の金融機関)の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、決済に付随してユーザが得たと想定される成果(例えば、ポイント等の企業通貨)を示す特典情報を取引付随情報(成果情報)として取得する。或いは、情報処理サーバ20は、決済情報で特定されるユーザU1の過去の決済がAカード及びB銀行とは異なるCカード(第2の金融機関)の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、決済に付随してユーザが課された想定される手数料を示す手数料情報を取引付随情報(負担情報)として取得する。
取引付随情報の取得方法はさまざまな方法を使用可能である。例えば、情報処理サーバ20は、各金融機関のサービスに関する情報を記録した金融機関情報を予め保持する。金融機関情報には、ユーザが金融機関のサービスを利用した際に当該金融機関からユーザが得る成果の情報が含まれていてもよい。例えば、金融機関情報には、ユーザが金融機関の決済サービスを利用した際に当該金融機関からユーザが得る特典の情報が含まれていてもよい。決済サービスがクレジット決済サービスなのであれば、金融機関情報には、決済金額あたりのポイントの情報が含まれていてもよい。そして、情報処理サーバ20は、金融機関情報に含まれるポイントの情報に基づいて取引付随情報を生成する。例えば、Cカードの金融機関情報に、10000円以上の支払いの場合、100円の支払いあたり10ポイントを得ることができるとの情報が記録されていたとする。また、ユーザU1がAカードを使用して50000円の取引(支払)を過去(9月28日)に行ったことがあるとする。このとき、情報処理サーバ20は、ユーザU1の過去の取引(9月28日の決済)がCカードを使用して行われたと仮定した場合にユーザU1が得たと想定されるポイントの情報を取引付随情報として生成する。この例では、情報処理サーバ20は、ユーザU1の9月28日の50000円の決済がCカードを使用して行われたとしたら、ユーザU1は5000ポイントを得たという情報を取引付随情報として取得する。
また、金融機関情報には、ユーザが金融機関のサービスを利用した際に当該金融機関がユーザに課す負担の情報が含まれていてもよい。例えば、金融機関情報には、ユーザが金融機関の決済サービスを利用した際に当該金融機関がユーザに課す手数料の情報が含まれていてもよい。そして、情報処理サーバ20は、金融機関情報に含まれる手数料の情報に基づいて取引付随情報を生成する。例えば、E銀行の振込み手数料が、10万円以下の振込みの場合に100円であるとの情報が記録されていたとする。また、ユーザU1がB銀行を使用して50000円の取引(振込)を過去に行ったことがあるとする。このとき、情報処理サーバ20は、ユーザU1の過去の振込みがE銀行を使用して行われたと仮定した場合にユーザU1が課されたと想定される手数料の情報を取引付随情報として生成する。この例では、情報処理サーバ20は、ユーザU1の50000円の振込みがE銀行を使用して行われたら、ユーザU1は100円の手数料を課せられたという情報を取引付随情報として取得する。
続いて、情報処理サーバ20は、各金融機関のサービス提供サーバ30から取得した取引情報に基づいてアプリ出力データとなる取引明細を生成する(ステップS4)。図4は、端末装置10に送信されるアプリ出力データの一例を示す図である。具体的には、端末装置10の家計簿アプリに表示される家計簿データを示す図である。例えば、情報処理サーバ20が取引情報として図2に示すクレジット明細情報と図3に示す預金情報を取得したとする。このとき、端末装置10がアプリ出力データとして9月分の家計簿データを要求したのであれば、サービス提供サーバ30は、図2に示すクレジット明細情報から2017/9/28の取引の情報を取得するとともに、図3に示す預金情報から9/28〜9/30の3つの取引の情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、これら4つの取引の情報を日付順に1つにまとめることで取引明細を生成する。図4の例であれば、符号のLで示した部分が、情報処理サーバ20が生成する取引明細である(以下、取引明細部Lという。)。情報処理サーバ20は、該当の取引がどの金融機関のサービスを使ってなされたかを示す項目(図4の4列目の項目)を取引明細部Lに付加してもよい。
また、情報処理サーバ20は、取引明細に記録した取引が複数あるのであれば、複数の取引の金額の合計を算出し、算出した合計を取引明細に付加してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、図4の取引明細部Lに含まれる複数の支出の合計を算出し、算出した合計(図4の6行目の項目)を取引明細部Lに付加してもよい。
続いて、情報処理サーバ20は、ステップS4で生成した取引明細の各取引の項目にステップS3で生成した取引付随情報を付加する(ステップS5)。例えば、情報処理サーバ20は、図4に示した家計簿データの取引明細部Lのぞれぞれの項目に取引付随情報を付加する。図4の例では、お得情報の項目名が付された取引付随情報部Mが取引明細部Lに付加されている。例えば、情報処理サーバ20は、ユーザU1の9月28日のAカードを使用した50000円の決済がCカードを使用して行われたとしたら、ユーザU1は5000ポイントを得ることができたということを示す記載を図4に示すM1の項目に付加する。また、情報処理サーバ20は、ユーザU1の9月28日のAカードを使用した5400円の決済がCカードを使用して行われたとしたら、ユーザU1は54ポイントを得ることができたということを示す記載を図4に示すM2の項目に付加する。また、情報処理サーバ20は、ユーザU1の9月30日のB銀行を使用した100000円の住宅ローン返済がE銀行を使用して行われたとしたら、ユーザU1は1000ポイントを得ることができたということを示す記載を図4に示すM4の項目に付加する。
また、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザU1の口座への入金を示す取引(例えば、過去の預金取引)が資産運用サービスを使った運用取引に代替したと仮定した場合に、ユーザU1が得たと想定される運用成果を示す運用成果情報を取引明細の該当の項目に付加してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、9月30日の定期預金利息6000円を発生させたB銀行への預金が、D投信の投資信託サービスを使用した運用に代替した場合に、ユーザU1が得たと想定される運用成果(すなわち、利益)を示す記載を、図4に示すM3の項目に付加する。例えば、ユーザU1がB銀行に2012年から定期預金として100万円を預けていたとする。ユーザU1がこの100万円を資本として2012年からD投信の投資信託サービスを使用していたとした場合に、ユーザU1が得たと想定される利益を算出する。例えば、情報処理サーバ20はD投信が発表した過去の運用成果の情報を金融機関情報として保持し、この運用成果の情報に基づき利益の額を算出してもよい。算出された利益の額が38000円であるとすれば、情報処理サーバ20は「D投信なら38,000円に」との情報を図4に示すM3の項目に付加する。
なお、情報処理サーバ20は、ユーザU1の現実の取引でユーザU1に生じた成果或いは負担を示す情報を取引情報に基づき生成し、取引明細に付加してもよい。例えば、ユーザU1がB銀行に2012年から定期預金として100万円預けており、その間、利息として30000円を得ていたとする。この場合、情報処理サーバ20は、「2012年からの利息合計:30,000円」との情報を図4に示すM3の項目に付加する。これにより、ユーザは、実際の取引と仮定の取引との比較が容易となる。
また、情報処理サーバ20は、合算情報を生成し、取引明細の合計の項目(例えば、図4に示すM5の項目)に付加してもよい。合算情報とは、取引情報で特定されるユーザの過去の複数の取引をそれぞれユーザが実際に使用したサービスとは異なるサービスを使って行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される複数の成果或いは複数の負担の合算を示す情報である。図4の例であれば、M1、M2及びM4に示されるポイントの合計(図4のM5に示す「+6054pt」)が合算情報である。なお、合算情報はポイントの合計に限定されない。合算情報は金額の合計(例えば、図4のM5に示す「+500円」)であってもよい。また、情報処理サーバ20は、ユーザU1が実際に行った取引を他の取引に代替させた場合に想定されるユーザU1の資産の残高の額(例えば、図4のM5に示す「残高167,954円」)を合計の項目に付加してもよい。これにより、ユーザは残高の比較が容易となる。
なお、情報処理サーバ20が生成するアプリ出力データは図4に示す家計簿データに限定されない。アプリ出力データは、例えば、図5に示すようなデータであってもよい。図5は、端末装置10に送信されるアプリ出力データの他の例を示す図である。具体的には、図5は、図2のクレジット明細情報に基づき生成されたクレジット明細を示す図である。なお、サービス提供サーバ30から取得した取引情報が取引明細の形式なのであれば、情報処理サーバ20が生成するアプリ出力データは、例えば、サービス提供サーバ30から取得した取引情報そのもの(例えば、図2に示すAカードのクレジット取引明細そのもの)であってもよい。このとき、情報処理サーバ20は、取引明細に取引付随情報を付加してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、図5のM6に示すように、ユーザU1がCカードのクレジット決済サービスを使用したと仮定した場合に得られたと想定されるポイントの合算情報を取引明細に付加してもよい。
また、図4の例では、情報処理サーバ20は、取引明細に示される複数の取引全てに取引付随情報を付加した。しかしながら、情報処理サーバ20は、複数の取引のうち一部の取引のみに取引付随情報を付加してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、ユーザU1の過去の複数の取引のうち所定の基準を満たす取引の取引付随情報を生成する。一例として、情報処理サーバ20は、ユーザU1の過去の複数の取引のうち一定金額以上の取引の取引付随情報を生成する。そして、情報処理サーバ20は、取引明細に記録されている複数の取引のうち取引付随情報の生成対象となった取引(例えば、一定金額以上の取引)の項目に取引付随情報を付加する。大きな金額の取引のみ取引付随情報が示されるので、ユーザは実際の取引を仮定の取引に変更した場合の効果を把握しやすい。
取引明細への取引付随情報の付加が完了したら、情報処理サーバ20は、取引付随情報が付加された取引明細をアプリ出力データとして端末装置10に送信する(ステップS6)。
続いて、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザU1に関する所定のユーザ属性情報を特定する(ステップS7)。例えば、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザの家族構成に関する情報を特定する。このとき、情報処理サーバ20は、同一の銀行口座の取引履歴に複数のクレジットカード会社からの引き落としの履歴があった場合に、ユーザU1には配偶者や子がいると特定してもよい。また、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の家賃支払の情報に基づいてユーザの住居の変化を特定する。このとき、情報処理サーバ20は、家賃支払いの額が一定金額以上変化した場合に、ユーザU1に住居の変化があったと特定してもよい。
なお、ユーザ属性情報は、例えば、ユーザに関するデモグラフィック情報やサイコグラフィック情報である。具体例を挙げると、ユーザ属性情報は、ユーザの年齢、職業、収入、資産、住所、勤務先の住所、使用言語数、家族構成、友人関係、ライフサイクル、価値観、ライフスタイル、性格、好み、及びこれらの変化の情報である。勿論、ユーザ属性情報は上記に限定されない。
そして、情報処理サーバ20は、ステップS7で特定された所定のユーザ属性情報に基づきユーザU1へ提示する提示情報を生成する(ステップS8)。例えば、情報処理サーバ20が、所定のユーザ属性情報としてユーザU1の家族構成に関する情報を特定したとする。このとき、情報処理サーバ20は、特定した家族構成が所定の基準を満たした場合に、提示情報として、ユーザU1へ家族カードの導入を推奨するための推奨情報を生成する。所定の基準は、ユーザU1が単身か、単身でないか(配偶者や子がいるか)であってもよい。また、情報処理サーバ20が、所定のユーザ属性情報としてユーザの住居の変化を特定したとする。このとき、情報処理サーバ20は、ユーザの住居の変化が所定の期間内(例えば、現在から1ヶ月以内)に行われた場合に、住居変化に伴い必要となる生活情報を生成する。生活情報は、例えば、引っ越し後に必要となる住民票移動等の手続や電気、水道、ガス等の申込みである。クレジット明細等から引っ越し先の地域が分かるのであれば、生活情報は、引っ越し先の自治体の情報が含まれていてもよい。
提示情報の生成が完了したら、情報処理サーバ20は、生成した提示情報を端末装置10に送信する(ステップS9)。情報処理サーバ20は、提示情報を、取引付随情報が付加された取引明細とともに端末装置10に送信してもよい。端末装置10は、提示情報及び取引明細を受信したら、受信した提示情報及び取引明細を画面に表示する。
本実施形態によれば、情報処理サーバ20は、ユーザU1の過去の取引が実際の取引とは異なる他の取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成している。そのため、ユーザU1は、取引付随情報を見ることによって、積極的に情報収集しなくても、現在使用しているサービスとは異なるサービスのサービス態様を容易に知ることができる。特に、生成される取引付随情報は、ユーザU1が実際に行った過去の取引を他の取引に代替させた場合の取引付随情報であるので、多くのサービス態様の情報の中でも、ユーザU1が実際に知りたいと思っているピンポイントの情報である可能性が高い。結果として、ユーザU1は、サービスの比較が容易になるので、自己に適したサービス態様のサービスを受ける機会を容易に得ることができる。
〔2.情報処理システムの構成例〕
以上、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理サーバ20を備える情報処理システム1を例に、本実施形態の情報処理システムの動作を述べたが、以下、本実施形態の情報処理システムの構成を説明する。上述したように、情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理サーバ20と、サービス提供サーバ30と、を備える。端末装置10、情報処理サーバ20、及びサービス提供サーバ30は、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
〔3.端末装置の構成例〕
図6は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。端末装置10は、ユーザがページの閲覧に使用する情報表示装置(情報処理装置)である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話等の通信端末である。通信機能を備えるのであれば、端末装置10は、パーソナルコンピュータ(ノートPC、デスクトップPC)、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末であってもよい。この場合、情報処理端末も通信端末の一種である。端末装置10は、ネットワークを介して情報処理サーバ20と接続する。端末装置10は、図6に示すように、通信部11と、入力部12と、記憶部13と、出力部14と、制御部15と、を備える。なお、図6に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
通信部11は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部11は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等のLANインタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部11は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部11は、端末装置10の通信手段として機能する。通信部11は、制御部15の制御に従って情報処理サーバ20と通信する。
入力部12は、外部から各種入力を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、キーボードやマウスや操作キー等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。入力部12は、端末装置10の入力手段として機能する。なお、端末装置10にタッチパネルが採用される場合には、タッチパネルも入力部12に含まれる。この場合、ユーザは、指やスタイラスで画面をタッチすることにより各種操作を行う。
記憶部13は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部13は、端末装置10の記憶手段として機能する。記憶部13は、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトのデータが格納されている。ユーザはアプリケーションソフトを介して情報処理サーバ20と通信する。
出力部14は、音、光、振動、画像等、外部に各種出力を行う装置である。出力部14は、端末装置10の出力手段として機能する。出力部14は、各種情報を表示する表示装置を備える。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイである。なお、端末装置10にタッチパネルが採用される場合には、表示装置は入力部12と一体であってもよい。出力部14は、制御部15の制御に従って、画面に画像を表示する。
制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
〔4.情報処理サーバの構成例〕
次に、情報処理サーバ20の構成について詳細に説明する。情報処理サーバ20は、端末装置10等のクライアントコンピュータからの要求を処理するサーバ用ホストコンピュータ(以下、単に「サーバ」という。)である。情報処理サーバ20は、情報処理システム1の情報処理装置として機能する。情報処理サーバ20は、PCサーバであってもよいし、ミッドレンジサーバであってもよいし、メインフレームサーバであってもよい。また、情報処理サーバ20は、1つのサーバにより構成されていてもよいし、協働して処理を実行する複数のサーバにより構成されていてもよい。情報処理サーバ20が複数のサーバで構成される場合、これらサーバの設置場所は離れていてもよい。設置場所が離れていたとしても、協働して処理を実行するのであれば、これらサーバは1つの情報処理サーバ(情報処理装置)とみなすことができる。
図7は、実施形態に係る情報処理サーバ20の構成例を示す図である。情報処理サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。なお、図7に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
通信部21は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部21は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部21は、NIC等のLANインタフェースであってもよいし、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部21は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部21は、情報処理サーバ20の通信手段として機能する。通信部21は、制御部23の制御に従って端末装置10及びサービス提供サーバ30と通信する。
記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、情報処理サーバ20の記憶手段として機能する。記憶部22は、ユーザ情報データベース221、金融機関情報データベース222を記憶する。
ユーザ情報データベース221は、ユーザ情報を記憶するデータベースである。図8は、ユーザ情報データベース221に格納される情報の一例を示す図である。図8に示した例では、ユーザ情報データベース221は、ユーザID、登録金融機関、認証情報、取引情報等の項目を有している。
「ユーザID」は、端末装置10を操作するユーザの識別情報を示す。識別情報は同一の運営者(会社等の組織を含む。)により運営される複数のサイトで同一のIDであってもよい。図8の例では、「ユーザID」には、“U1”、“U2”、“U3”といった情報が格納されている。
「登録金融機関」は、「ユーザID」で示されるユーザが認証情報を登録した金融機関である。例えば、登録金融機関は、ユーザが家計簿アプリを使うにあたり、取引情報の収集対象として指定した金融機関である。図8の例では、「登録金融機関」には、“Aカード”、“B銀行”、“Cカード”、“D投信”、“E銀行”といった情報が格納されている。図8の例では、ユーザID“U1”で示されるユーザが、Aカード、B銀行、Cカード、D投信、及びE銀行の認証情報を登録していることを示している。
「認証情報」は、サービス提供サーバ30が提供する専用ページにユーザがログインするための情報である。或いは、「認証情報」は、情報処理サーバ20がサービス提供サーバ30からユーザの取引情報を取得するにあたり必要となる認証のための情報である。認証情報は、例えば、ユーザIDとパスワードである。ユーザIDとパスワードは暗号化或いはハッシュ化されていてもよい。勿論、ユーザが専用ページにログインするための認証情報と情報処理サーバ20がサービス提供サーバ30にアクセスするための認証情報は異なっていてもよい。なお、図8に示す例では、「認証情報」には「P11」〜「P33」といった概念的な情報が格納されているが、テキストデータ、バイナリデータ等、認証のためのデータそのものが格納されていてもよい。なお、「認証情報」には、認証情報が所在するURL、または、認証情報の格納場所を示すファイルパス名などが格納されていてもよい。
「取引情報」は、所定のサービスを使ったユーザの過去の取引に関する情報である。なお、図8に示す例では、「取引情報」には「T11」〜「T33」といった概念的な情報が格納されているが、テキストデータ、バイナリデータ等、ユーザの過去の取引を示すデータそのものが格納されていてもよい。なお、「取引情報」には、取引情報が所在するURL、または、取引情報の格納場所を示すファイルパス名などが格納されていてもよい。
金融機関情報データベース222は、金融機関に関する情報を記憶するデータベースである。図9は、金融機関情報データベース222に格納される情報の一例を示す図である。図9に示した例では、金融機関情報データベース222は、「金融機関」、「手数料情報」、「特典情報」等の項目を有している。
「金融機関」は、金融機関の特定するための情報を示す。図9の例では、「金融機関」には、“Aカード”、“B銀行”、“Cカード”、“D投信”、“E銀行”といった金融機関名が格納されている。なお、「金融機関」の項目には、金融機関名ではなく、金融機関の識別情報(例えば、識別コード)が格納されていてもよい。
「手数料情報」は、「金融機関」の項目で特定される金融機関がサービスを提供するにあたりユーザに課す手数料を示す。例えば、手数料情報は、クレジットカードの年会費や決済手数料等の情報である。なお、図9に示す例では、「手数料情報」には「F1」〜「F5」といった概念的な情報が格納されているが、テキストデータ、バイナリデータ等、手数料を示すデータそのものが格納されていてもよい。
「特典情報」は、「金融機関」の項目で特定される金融機関によりユーザに与えられる特典の情報を示す。特典は、金融機関から提供されるポイントであってもよいし、手数料等の割引であってもよい。なお、図9に示す例では、「手数料情報」には「G1」〜「G5」といった概念的な情報が格納されているが、テキストデータ、バイナリデータ等、手数料を示すデータそのものが格納されていてもよい。
図7に戻り、制御部23は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、情報処理サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
制御部23は、図7に示すように、取得部231と、生成部232と、特定部233と、送信部234と、を備える。制御部23を構成するブロック(取得部231〜送信部234)はそれぞれ制御部23の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ或いは1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部23は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
取得部231は、所定のサービスを使った取引に関する取引情報を取得する。例えば、取得部231は、取引情報として、第1の金融機関が提供するサービスを使った取引に関する情報を取得する。また、取得部231は、取引情報として、第1の金融機関が提供する決済サービスを使った決済に関する決済情報を取得する。また、取得部231は、取得部は、取引情報として、ユーザの口座への入金を示す取引に関する情報を取得する。例えば、取得部231は、取引情報として、預金サービスを使ったユーザの預金取引に関する情報を取得する。また、取得部231は、取引情報として、第1の金融機関が提供するサービスを使った取引に関する情報を取得する。また、取得部231は、取引情報として、第1の金融機関が提供する決済サービスを使った決済に関する決済情報を取得する。取得部231は、複数の取引の情報が含まれる取引情報を取得してもよい。
生成部232は、前記取引情報で特定されるユーザの過去の取引が他の取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。例えば、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引(実際の取引)が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引(仮定の取引)に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す情報を取引付随情報として生成する。また、生成部232は、取引付随情報として、前記ユーザが前記過去の取引を所定の時期に行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す情報を取引付随情報として生成してもよい。
例えば、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関が提供するサービスを使って行われたと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。一例として、生成部232は、決済情報で特定されるユーザの過去の決済が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、決済に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。
また、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の複数の取引をそれぞれユーザが実際に使用したサービスとは異なるサービスを使って行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される複数の成果或いは複数の負担の合算を示す合算情報を生成する。
また、生成部232は、取引情報に基づいて少なくともユーザの支出の合計の項目が含まれる取引明細を生成するとともに、合計の項目に合算情報を付加する。
また、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の複数の取引のうち所定の基準を満たす取引に関する取引付随情報を生成する。また、生成部232は、取引情報に基づいて取引明細を生成するとともに、取引明細に記録されている複数の取引のうち取引付随情報の生成対象となった取引の項目に取引付随情報を付加する。
また、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが得たと想定される成果を示す成果情報を生成する。例えば、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが得たと想定される特典を示す特典情報を生成する。或いは、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引(例えば、過去の預金取引)が資産運用サービスを使った運用取引に代替したと仮定した場合に、ユーザが得たと想定される運用成果を示す運用成果情報を生成する。
また、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが課されたと想定される負担を示す負担情報を生成する。例えば、生成部232は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、他のサービスを使った取引に付随してユーザが課されたと想定される手数料を示す手数料情報を生成する。このとき、生成部232は、決済情報で特定されるユーザの過去の決済が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、ユーザに課された想定される手数料を示す手数料情報を生成してもよい。
生成部232は、ユーザに関する所定のユーザ属性情報に基づきユーザへ提示する提示情報を生成する。例えば、生成部232は、ユーザの家族構成が所定の基準を満たした場合にはユーザへ家族カードの導入を推奨するための推奨情報を生成する。或いは、生成部232は、ユーザの住居の変化が所定の期間内に行われたと特定された場合に、住居変化に伴い必要となる生活情報を生成する。
特定部233は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザに関する所定のユーザ属性情報を特定する。例えば、特定部233は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザの家族構成に関する情報を特定する。或いは、特定部233は、取引情報に含まれる複数の家賃支払の情報に基づいてユーザの住居の変化を特定する。
送信部234は、生成部232で生成された取引明細のデータを端末装置10に送信する。
〔5.サービス提供サーバの構成例〕
次に、サービス提供サーバ30の構成について詳細に説明する。サービス提供サーバ30は、端末装置10等のクライアントコンピュータからの要求を処理するサーバである。サービス提供サーバ30は、情報処理システム1の第2のサーバとして機能する。サービス提供サーバ30は、PCサーバであってもよいし、ミッドレンジサーバであってもよいし、メインフレームサーバであってもよい。また、サービス提供サーバ30は、1つのサーバにより構成されていてもよいし、協働して処理を実行する複数のサーバにより構成されていてもよい。サービス提供サーバ30が複数のサーバで構成される場合、これらサーバの設置場所は離れていてもよい。設置場所が離れていたとしても、協働して処理を実行するのであれば、これらサーバは1つのサービス提供サーバとみなすことができる。
図10は、実施形態に係るサービス提供サーバ30の構成例を示す図である。サービス提供サーバ30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備える。なお、図10に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
通信部31は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部31は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部31は、NIC等のLANインタフェースであってもよいし、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部31は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部31は、サービス提供サーバ30の通信手段として機能する。通信部31は、制御部33の制御に従って端末装置10及び情報処理サーバ20と通信する。
記憶部32は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部32は、サービス提供サーバ30の記憶手段として機能する。記憶部32には、各ユーザの取引情報が格納されている。
制御部33は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、サービス提供サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
制御部33は、図10に示すように、取得部331と、認証部332と、生成部333と、送信部334と、を備える。制御部33を構成するブロック(取得部331〜送信部334)はそれぞれ制御部33の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ或いは1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部33は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
取得部331は、端末装置10からユーザの認証情報を取得する。
認証部332は、取得部331が取得した認証情報に基づいてユーザ認証を実行する。
生成部333は、ユーザが金融取引をするためのページを生成する。また、生成部333は、情報処理サーバ20に送信する取引情報を記憶部32から取得する。
送信部334は、端末装置10にユーザが金融取引を実行するためのページを配信する。また、送信部334は、情報処理サーバ20にユーザの取引情報を送信する。
〔6.情報処理サーバの処理フロー〕
次に、図11を参照しながら、情報処理サーバ20が実行する処理の手順について説明する。図11は、データ送信処理の一例を示すフローチャートである。情報処理サーバ20は、電源が投入されると、データ送信処理を開始する。
まず、情報処理サーバ20は、ユーザU1が操作する端末装置10からアプリ出力データのリクエスト(送信要求)を受信したか判別する(ステップS11)。アプリ出力データ、例えば、端末装置10にインストールされている家計簿アプリに表示される取引明細のデータ(家計簿データ)である。リクエストを受信していない場合(ステップS11:No)、情報処理サーバ20は、再度ステップS11を実行する。
リクエストを受信している場合(ステップS11:Yes)、情報処理サーバ20は、各金融機関のサービス提供サーバ30から取引情報を取得する(ステップS12)。そして、情報処理サーバ20は、ステップS12で取得した取引情報に基づいて取引付随情報を生成する(ステップS13)。また、情報処理サーバ20は、ステップS12で取得した取引情報に基づいてアプリ出力データとなる取引明細を生成する(ステップS14)。そして、情報処理サーバ20は、ステップS14で生成した取引明細にステップS13で生成した取引付随情報を付加する(ステップS15)。そして、情報処理サーバ20は、取引付随情報が付加された取引明細をアプリ出力データとして端末装置10に送信する(ステップS16)。
続いて、情報処理サーバ20は、ステップS12で取得した取引情報に基づいてユーザU1に関する所定のユーザ属性情報を特定する(ステップS17)。例えば、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザの家族構成に関する情報を特定する。或いは、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の家賃支払の情報に基づいてユーザの住居の変化を特定する。
そして、情報処理サーバ20は、ステップS17で取得したユーザ属性情報に基づいてユーザU1に提示する提示情報を生成する(ステップS18)。例えば、情報処理サーバ20は、ユーザU1の家族構成が所定の基準を満たした場合に、ユーザU1へ家族カードの導入を推奨するための推奨情報を生成する。或いは、情報処理サーバ20は、ユーザの住居の変化が所定の期間内に行われた場合に、住居変化に伴い必要となる生活情報を生成する。
そして、情報処理サーバ20は、生成した提示情報を端末装置10に送信する(ステップS19)。端末装置10は、ステップS16で送信された取引明細とステップS19で送信された提示情報を画面に表示する。提示情報の送信が完了したら、情報処理サーバ20は、ステップS11に戻り、ステップS11〜ステップS19の処理を繰り返す。
〔7.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、仮定の取引は、所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引であるものとした。しかし、仮定の取引は、他のサービスを使った取引でなくてもよい。例えば、仮定の取引は、単純に、ユーザの過去の取引とは異なる他の取引であってもよい。例えば、仮定の取引は、過去の取引と同じサービスを使った取引であってもよい。一例として、仮定の取引は、過去の取引の取引時期とは異なる時期に行われる取引であってもよい。このとき、情報処理サーバ20は、ユーザが使った過去の取引を所定の時期(例えば、過去の取引の取引時期とは異なる時期)に行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成するよう構成されていてもよい。例えば、上記「所定のサービス」が所定のサービス提供者が運用する所定のショッピングサービスであったとする。また、所定のショッピングサービスにおいて、特定の時期にショッピングを行うと特別な特典が得られるキャンペーン(例えば、5のつく日にショッピングを行うとポイントが倍になるキャンペーン)が実施されていたとする。この場合、情報処理サーバ20は、例えば、ユーザが行った過去のショッピングが所定の時期(例えば5のつく日)に行われたと仮定した場合にユーザが得たと想定される特典の情報(例えば、+100pt)を取引付随情報として生成する。このとき、情報処理サーバ20は、特典の情報(例えば、“5のつく日に買っていれば+100ptを得られた”という情報)を取引明細に掲載してもよい。なお、上記の場合も、取引付随情報は特典情報に限られない。取引付随情報は、特典情報以外の成果情報であってもよいし、負担情報であってもよい。
また、上述の実施形態では、取引付随情報は、成果情報或いは負担情報であるものとした。しかし、取引付随情報は、成果情報或いは負担情報に限定されない。例えば、情報処理サーバ20は、所定のサービスを使ったユーザの過去の取引(実際の取引)に付随してユーザが得た成果と、所定のサービスとは異なる他のサービスを使った仮定の取引に付随してユーザが得た成果と、の差分を示す差分情報を取引付随情報として生成してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、第1の金融機関が提供するサービス(例えば、決済サービス)を使ったユーザの過去の取引(例えば、実際の決済)に付随してユーザが得た成果(例えば、ポイント等の特典)と、第1の金融機関とは異なる第2の金融機関が提供するサービス(例えば、決済サービス)を使った仮定の取引(例えば、仮定の決済)に付随してユーザが得た成果(例えば、ポイント等の特典)と、の差分を示す差分情報を取引付随情報として生成してもよい。実際の取引及び仮定の取引は、決済に限定されず、例えば、預金取引や資産運用取引であってもよい。勿論、実際の取引及び仮定の取引は、金融取引であってもよい。ユーザは、実際の取引と仮定の取引とのサービス態様の比較が容易となる。
なお、差分情報は、成果の差分を示す情報に限定されない。例えば、情報処理サーバ20は、所定のサービスを使ったユーザの過去の取引(実際の取引)に付随してユーザが得た負担と、所定のサービスとは異なる他のサービスを使った仮定の取引に付随してユーザが課された負担と、の差分を示す差分情報を取引付随情報として生成してもよい。例えば、情報処理サーバ20は、第1の金融機関が提供するサービス(例えば、決済サービス)を使ったユーザの過去の取引(例えば、実際の決済)に付随してユーザが課された負担(例えば、手数料)と、第1の金融機関とは異なる第2の金融機関が提供するサービス(例えば、決済サービス)を使った仮定の取引(例えば、仮定の決済)に付随してユーザが課された負担(例えば、手数料)と、の差分を示す差分情報を取引付随情報として生成してもよい。ユーザは、実際の取引と仮定の取引とのサービス態様の比較が容易となる。
また、上述の実施形態では、提示情報は、推奨情報や生活情報であるものとした。しかし、提示情報は、上述の実施形態で示した推奨情報や生活情報に限定されない。例えば、情報処理サーバ20は、取引情報に示される複数の取引に不要な手数料(例えば、1年間全く取引履歴のないクレジットカードの年会費等)が含まれている場合に、ユーザが不要な手数料を支払っていると特定する。そして、情報処理サーバ20は、当該手数料が不要な手数料である旨を示す情報を提示情報として生成する。また、提示情報は、予め設定されたサービスのキャンペーンの情報(例えば、期間限定のキャッシュバックの情報)であってもよい。
その他、提示情報は、ユーザのライフステージの変化(例えば、就職、結婚、転職、退職等)にともなう情報であってもよい。この場合、情報処理サーバ20は、取引情報に示される複数の取引に基づいてユーザのライフステージの変化を特定する。例えば、情報処理サーバ20は、口座に新たに給与の振込が開始した場合に、ユーザが就職したと特定する。そして、情報処理サーバ20は、例えば、社会人として必要となるスキルに関する情報(例えば、ビジネスマナー等の書籍の情報)を提示情報として生成する。
また、上述の実施形態では、端末装置10に家計簿アプリ等のアプリがインストールされ、情報処理サーバ20はアプリに送信する取引明細(アプリ出力データ)を生成するものとした。しかし、端末装置10はブラウザに出力するデータ(例えば、家計簿等の取引明細)を情報処理サーバ20に要求してもよい。この場合、情報処理サーバ20は、上記実施形態で説明したアプリ出力データに替えてブラウザに出力するデータを生成してもよい。端末装置10にインストールされるアプリは家計簿アプリに限定されない。端末装置10にインストールされるアプリは、家計簿以外の取引明細アプリであってもよい。取引明細アプリは、クレジットカードを使った取引と銀行の口座を使った取引とを異なるタグに表示するよう構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、取引情報の取得の処理及び取引付随情報の生成の処理は情報処理サーバ20が実行するものとした。しかし、情報処理サーバ20が実行するこれらの処理は、端末装置10が実行してもよい。すなわち、端末装置10が本実施形態に係る情報処理装置であってもよい。この場合、情報処理サーバ20が実行する処理は、端末装置10にインストールされたアプリ(例えば、家計簿アプリ)が実行してもよい。この場合、端末装置10は、情報処理サーバ20が備える取得部231、生成部232、特定部233、送信部234としての機能を有していてもよい。また、情報処理サーバ20が実行する処理は、サービス提供サーバ30が実行してもよい。すなわち、サービス提供サーバ30が本実施形態に係る情報処理装置であってもよい。この場合、サービス提供サーバ30は、情報処理サーバ20が備える取得部231、生成部232、特定部233、送信部234としての機能を有していてもよい。
本実施形態の端末装置10、情報処理サーバ20、或いはサービス提供サーバ30を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムによって実現してもよいし、通常のコンピュータシステムにより実現してもよい。例えば、上述の動作を実行するためのプログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成してもよい。制御装置は、端末装置10、情報処理サーバ20、或いはサービス提供サーバ30の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよいし、内部の装置(例えば、制御部15、23、33)であってもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔8.ハードウェア構成〕
実施形態及び変形例に係る端末装置10、情報処理サーバ20、及びサービス提供サーバ30は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によっても実現可能である。図12は、端末装置10、情報処理サーバ20、及びサービス提供サーバ30の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インタフェース(I/F)1500、入出力インタフェース(I/F)1600、及びメディアインタフェース(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インタフェース1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インタフェース1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインタフェース1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインタフェース1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10、情報処理サーバ20、或いはサービス提供サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部15、23、33を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔9.効果〕
本実施形態によれば、情報処理サーバ20は、所定のサービスを使った取引に関する取引情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が過去の取引とは異なる所定の条件での取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。例えば、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。或いは、情報処理サーバ20は、ユーザが過去の取引を所定の時期に行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。これにより、ユーザは、取引付随情報を見ることによって、積極的に情報収集しなくても、現在使用しているサービスとは異なるサービスのサービス態様を容易に知ることができる。結果として、ユーザは、サービスの比較が容易になるので、自己に適したサービス態様のサービスを受ける機会を得ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報として、第1の金融機関が提供するサービスを使った取引に関する情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関が提供するサービスを使って行われたと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用している金融機関のサービスとは異なる金融機関のサービスのサービス態様を容易に知ることができる。結果として、ユーザは、サービスの比較が容易になるので、自己に適したサービス態様のサービスを受ける機会を得ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報として、第1の金融機関が提供する決済サービスを使った決済に関する決済情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、決済情報で特定されるユーザの過去の決済が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、決済に付随して生じると想定される成果或いは負担を示す取引付随情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用している金融機関の決済サービスとは異なる金融機関の決済サービスのサービス態様を容易に知ることができる。結果として、ユーザは、決済サービスの比較が容易になるので、自己に適したサービス態様の決済サービスを受ける機会を得ることができる。
また、情報処理サーバ20は、複数の取引の情報が含まれる取引情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の複数の取引をそれぞれユーザが実際に使用したサービスとは異なるサービスを使って行ったと仮定した場合に、取引に付随して生じると想定される複数の成果或いは複数の負担の合算を示す合算情報を生成する。これにより、ユーザは所定のサービスの複数の取引を他のサービスの取引に代替した場合の成果或いは負担を合算として知ることができる。多くのユーザは、使用するサービスを1回1回変更せず、1つのサービスを使用し続ける。ユーザは、サービス態様の比較が現実に即した形でできるようになる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報に基づいて少なくともユーザの支出の合計の項目が含まれる取引明細を生成するとともに、合計の項目に合算情報を付加する。これにより、ユーザは、サービス態様の比較が現実に即した形でできるようになる。
また、情報処理サーバ20は、複数の取引の情報が含まれる取引情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の複数の取引のうち所定の基準を満たす取引に関する取引付随情報を生成する。全ての取引について取引付随情報を生成した場合、ユーザは、サービス態様の比較が逆に困難になる場合がある。例えば、小さな取引金額の取引についても、いちいち取引付随情報が表示されたのでは、ユーザは、真にサービスの変更メリットのある取引が何であるかわかり難い。しかし、取引付随情報が生成されるのは、所定の基準を満たす取引あるので、ユーザは、サービス態様の比較が容易である。
また、情報処理サーバ20は、取引情報に基づいて取引明細を生成するとともに、取引明細に記録されている複数の取引のうち取引付随情報の生成対象となった取引の項目に取引付随情報を付加する。これにより、ユーザは、真にサービスの変更メリットのある取引が何であるかわかり易い。
また、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが得たと想定される成果を示す成果情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用しているサービスとは異なるサービスを使用した場合に得られる成果を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが得たと想定される特典を示す特典情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用しているサービスとは異なるサービスを使用した場合に得られる特典を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報として、ユーザの口座への入金を示す取引に関する情報を取得する。例えば、情報処理サーバ20は、取引情報として、預金サービスを使ったユーザの預金取引に関する情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引(例えば、過去の預金取引)が資産運用サービスを使った運用取引に代替したと仮定した場合に、ユーザが得たと想定される運用成果を示す運用成果情報を生成する。これにより、ユーザは、預金を所定の資産運用に切り替えた場合に得られる運用成果を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、取引に付随してユーザが課されたと想定される負担を示す負担情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用しているサービスとは異なるサービスを使用した場合に課される負担を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報で特定されるユーザの過去の取引が所定のサービスとは異なる他のサービスを使った取引に代替したと仮定した場合に、他のサービスを使った取引に付随してユーザが課されたと想定される手数料を示す手数料情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用しているサービスとは異なるサービスを使用した場合に課される手数料を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報として、第1の金融機関が提供する決済サービスを使った決済に関する決済情報を取得する。そして、情報処理サーバ20は、決済情報で特定されるユーザの過去の決済が第1の金融機関とは異なる第2の金融機関の決済サービスを使って行われたと仮定した場合に、ユーザに課された想定される手数料を示す手数料情報を生成する。これにより、ユーザは、現在使用している金融機関の決済サービスとは異なる金融機関の決済サービスを使用した場合に課される手数料を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザに関する所定のユーザ属性情報を特定する。そして、情報処理サーバ20は、所定のユーザ属性情報に基づきユーザへ提示する提示情報を生成する。これにより、ユーザは、取引情報に基づき特定されるユーザに必要な情報を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の取引の情報に基づいてユーザの家族構成に関する情報を特定する。そして、情報処理サーバ20は、家族構成が所定の基準を満たした場合にはユーザへ家族カードの導入を推奨するための推奨情報を生成する。これにより、ユーザは、取引情報に基づき特定される推奨情報を容易に知ることができる。
また、情報処理サーバ20は、取引情報に含まれる複数の家賃支払の情報に基づいてユーザの住居の変化を特定する。そして、情報処理サーバ20は、ユーザの住居の変化が所定の期間内に行われたと特定された場合に、住居変化に伴い必要となる生活情報を生成する。これにより、ユーザは、取引情報に基づき特定される生活情報を容易に知ることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、生成部は、生成手段や生成回路に読み替えることができる。