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JP6316707B2 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
従来、着用者の腹側に配される腹側部、着用者の股間部に配される股下部及び着用者の背側に配される背側部に亘る砂時計状の外装体と、該外装体の内面側に固定された吸収性本体とを備え、腹側部における外装体の両側縁部と背側部における外装体の両側縁部とが接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品が知られている。
また、従来のパンツ型吸収性物品として、外装体が、着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体とに分割されており、吸収性本体が、腹側外装体及び背側外装体に架け渡すように固定されていると共に、腹側外装体の左右の両側縁部と背側外装体の左右両側縁部とが一対のサイドシール部において接合されている外装体前後分割タイプのパンツ型吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1,2参照)
特開2011−36538号公報 特開2008−194160号公報
外装体が分割された外装体分割タイプのパンツ型吸収性物品における、腹側外装体及び背側外装体は、通常、それぞれを構成する複数枚のシートの下端の位置が揃っている。しかし、本発明者らは、腹側外装体及び背側外装体の一方又は双方を構成する複数枚のシートの下端の位置をずらすことによって、サイドシール部の隣接部に一枚のシートからなる破断し易い箇所が形成され、使用後のパンツ型吸収性物品における側部を破断させ易くなることを知見した。また、腹側外装体又は背側外装体の構成シートの下端の位置をずらすことによって、腹側外装体又は背側外装体の下縁部の着用者の肌への当りを柔軟とすることもできる。更に、他の理由から腹側外装体及び背側外装体の一方又は双方の構成シートの下端の位置をずらした設計としたい場合もある。
しかし、腹側外装体又は背側外装体を構成する複数枚の構成シートの下端の位置をずらすと、パンツ型吸収性物品の装着後にズボン等の衣類を重ねて履く場合などに、腹側外装体又は背側外装体の下端付近が、吸収性本体から剥がれ易くなる場合があった。
本発明の課題は、分割外装体(腹側外装体及び/又は背側外装体)を構成する複数枚の不織布シートの下端の位置がずれていながら、その分割外装体の下部が吸収性本体から剥離しにくいパンツ型吸収性物品を提供することにある。
本発明は、着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体と、腹側外装体及び背側外装体に架け渡して固定された吸収性本体とを具備し、腹側外装体の両側縁部と背側外装体の両側縁部とが接合されて、一対のサイドシール部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、腹側外装体又は背側外装体は、物品の外面を形成する外層シートと、該吸収性本体の外面に接合された内層シートとを含む2枚以上の不織布シートを含んでおり、前記内層シート以外の少なくとも1枚の前記不織布シートが、前記吸収性本体と重なる部位において、該内層シートの下端よりも下方に延出しており、延出した前記不織布シートのうち延出長さが最大の最大延出シートは、その内面側の隣接シートに接合された第1接合部の下端の位置が、前記内層シートが前記吸収性本体に接合された第2接合部の下端の位置より上方に位置しており、前記第1接合部は、物品横方向に間欠的に複数形成されている、パンツ型吸収性物品を提供するものである。
本発明のパンツ型吸収性物品によれば、分割外装体(腹側外装体及び/又は背側外装体)を構成する複数枚の不織布シートの下端の位置がずれていながら、その分割外装体の下部が吸収性本体から剥離しにくい。
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの使用状態(着用状態)を示す斜視図である。 図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を示す一部破断平面図である。展開且つ伸長状態とは、おむつの両側部に存する接合部(サイドシール部)を引き剥がして、パンツ型吸収性物品を展開状態とし、その展開状態の吸収性物品を、各部の弾性部材を伸長させて、設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。 図3は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの腹側部側をおむつ外面側から見た伸長状態の一部破断拡大図である。 図4は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの背側部側をおむつ外面側から見た伸長状態の一部破断拡大図である。 図5は、図3のV−V線模式断面図である。 図6は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの、腹側外装体又は背側外装体と吸収性本体との接合領域を示す模式平面図である。 図7は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつにおける各伸縮部のおむつ横方向に沿う断面を示す図であり、(a)は、弾性部材を伸長させて襞をなくした状態、(b)は弾性部材が収縮して襞が形成されている状態を示す図である。 図8は、本発明の作用効果を説明するための図5相当図である。 図9は、本発明の作用効果を奏しない参考形態の図であり、(a)は図5相当図、(b)は図8相当図である。 図10は、本発明の他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図6相当図及びその一部の拡大図である。 図11は、本発明の更に他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図5相当図である。 図12は、本発明の更に他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図5相当図である。 図13は、本発明の更に他の実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの図5相当図である。
以下、本発明のパンツ型吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1(以下、単におむつ1ともいう)は、図1及び図2に示すように、着用時に、着用者の腹側に配される腹側外装体2Aと、着用者の背側に配される矩形状の背側外装体2Bと、腹側外装体2A及び背側外装体2Bに架け渡して固定された吸収性本体3とを具備し、腹側外装体2Aの両側縁部2a,2aと背側外装体2Bの両側縁部2b,2bとが接合されて、一対のサイドシール部4,4が形成されている。本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1は、外装体が分割されたいわゆる外装分割タイプのパンツ型使い捨ておむつである。
なお、おむつ1は、着用時に、着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、腹側部Aと背側部Bとの間に位置し、着用者の股間部に配される股下部Cを有している。腹側外装体2Aは、腹側部Aの一部を形成し、背側外装体2Bは、背側部Bの一部を形成している。
また、おむつ1においては、図1及び図2に示すように、背側外装体2Bは、サイドシール部4より下方に出する延出部21bを有する一方、腹側外装体2Aは、サイドシール部4よりも下方に延出する延出部を有していない。
本明細書において、「上方」及び「上縁部」は、図1に示すように、おむつ1(パンツ型吸収性物品)を、ウエスト開口部5側を上側、股下部C側を下側にして配置したときに、「上方」及び「上縁部」となる方向や部分であり、「下方」、「下端」及び「下縁部」も、おむつ1(パンツ型吸収性物品)を、ウエスト開口部5側を上側、股下部C側を下側にして配置したときに、「下方」、「下端」及び「下縁部」となる方向又は部分である。
また、物品縦方向X(おむつ縦方向)は、腹側部Aから股下部Cを経て背側部Bに亘る方向又はその逆方向であり、物品横方向Y(おむつ横方向)は、着用者の胴回り方向に沿う方向であり、物品縦方向Xと交差する方向である。
また、内面は、パンツ型吸収性物品又はその構成部材における、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、外面は、パンツ型吸収性物品又はその構成部材における、着用時に着用者の肌側とは反対側(通常、着衣側)に向けられる面である。
以下、本実施形態のおむつ1について、より具体的に説明する。
腹側外装体2Aは、図2に示すように、物品縦方向Xの長さLaが、サイドシール部4の長さL4と同じであり、腹側外装体2Aは、左右両側にサイドシール部4,4を有する本体部20aを有する一方、本体部20aから股下部C側に延出する延出部を有していない。
他方、背側外装体2Bは、図2に示すように、物品縦方向Xの長さLbが、サイドシール部4の長さL4よりも長く、それによって、左右両側にサイドシール部4,4を有する本体部20bと、本体部20bから股下部C側に延出し、左右両側にサイドシール部4,4を有しない延出部21bとが形成されている。以下、腹側外装体2A(本体部20a)を、腹側本体部20aともいい、背側外装体2Bの本体部20b及び延出部21bを、背側本体部20b及び背側延出部21bともいう。
おむつ1の吸収性本体3は、図2に示すように、液透過性の表面シート31、液不透過性又は撥水性の裏面シート32、及び両シート31、32間に介在配置された液保持性の吸収体33を有しており、物品縦方向Xに長い長方形状に形成されている。吸収体33は、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)からなる吸収性コア又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアと、吸収性コアを被覆するティッシュペーパーや不織布等からなるコアラップシートからなる。吸収体33も、物品縦方向Xに長い長方形状に形成されている。吸収体33は、長手方向の両側に、吸収性コアの形成材料が存在しないか又は該形成材料の坪量が他の部分より少ない低剛性部33dを有している。
吸収性本体3の長手方向の両側部には、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス34,34が形成されている。各側方カフス34の自由端の近傍には、側方カフス弾性部材35が伸長状態で配されている。おむつ1の着用中には、側方カフス弾性部材35が収縮することにより側方カフス34が起立し、吸収性本体3から横方向外方への液の流出が阻止される。表面シート31、裏面シート32、及び吸収体33の吸収性コアやコアラップシートとしては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられているものと同様のものを用いることができる。
吸収性本体3は、樹脂フィルムからなる裏面シート32の外面に、不織布が積層一体化されていることが好ましい。当該不織布は、吸収性本体3の平面視形状と同一形状であっても良いし、吸収性本体3の外面側における、腹側外装体2A又は背側外装体2Bに覆われない部分のみに配しても良い。ただし、腹側外装体2A又は背側外装体2Bとの間に重なり部分を有することが好ましい。吸収性本体3の外面を形成させる不織布は、後述する外層シートに用いる不織布と同一製法の不織布であることが一層好ましい。
腹側外装体2Aは、おむつ1の展開且つ伸長状態(図2参照)において、横長の長方形状をなしており、物品縦方向Xに沿う左右一対の側縁部2a,2aと、それぞれ物品横方向Yに沿う上縁部2c及び下縁部2dを有している。背側外装体2Bも、同様に、おむつ1の展開且つ伸長状態(図2参照)において、横長の長方形状をなしており、物品縦方向Xに沿う左右一対の側縁部2b,2bと、物品横方向Yに沿う上縁部2c及び下縁部2dを有している。本実施形態のおむつ1において、腹側外装体2Aと背側外装体2Bは、図2に示すように、物品縦方向Xの長さが物品横方向Yにおいて均一である。
そして、腹側外装体2Aの側縁部2aと、背側外装体2Bの側縁部2b(詳細には、その一部である接合部2b’)とが接合されていることによって、おむつ1に、前述した一対のサイドシール部4,4が形成されている。この接合には、例えばヒートシール、超音波シール、接着剤等の公知の接合手段が用いられる。また、この接合によって、サイドシール部4,4と共に、ウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6,6が形成されている。
腹側外装体2Aは、物品横方向Yの中央部における図6中に符号36Aで示す領域が、接着剤を介して、吸収性本体3の外面に接合され、背側外装体2Bも同様に、物品横方向Yの中央部における図6中に符号36Bで示す領域が、接着剤を介して、吸収性本体3の外面に接合されている。
おむつ1における腹側外装体2A及び背側外装体2Bは何れも、図3及び図4に示すように、複数枚の不織布シートが積層された構造を有しており、外装体を形成する不織布シートとして、おむつ(物品)の外面を形成する外層シート22と、吸収性本体3の外面に接合された内層シート23の2枚の不織布シートを含んでいる。
また、腹側外装体2A及び背側外装体2Bは何れも、それぞれを構成する外層シート22と内層シート23との間に、物品横方向Yに沿って配された複数本の糸状の弾性部材24とを備えており、腹側本体部20a及び背側本体部20bに、それぞれ、ウエスト伸縮部G1及び胴回り伸縮部G2が形成され、背側延出部21bに、延出部伸縮部G3が形成されている。
ウエスト伸縮部G1は、腹側外装体2A及び背側外装体2Bのそれぞれにおいて、吸収性本体3の長手方向の端部3a,3bより上方に形成されている。胴回り伸縮部G2は、腹側本体部20a及び背側本体部20bのそれぞれにおいて、ウエスト伸縮部G1より下方に形成されている。延出部伸縮部G3は背側延出部21bに形成されている。胴回り伸縮部G2及び延出部伸縮部G3は、それぞれ、物品横方向Yにおける、少なくとも、吸収性本体3の両側縁3c,3cそれぞれより外方に位置する部分に形成されている。
おむつ1においては、図3及び図4に示すように、ウエスト伸縮部G1は、腹側外装体2A又は背側外装体2Bにおける側部接着領域27,27間の全域に亘って伸縮性を発現するように形成されており、他方、胴回り伸縮部G2及び延出部伸縮部G3は、吸収性本体3と重なる部分の両側部と、吸収性本体3の両側縁よりも外方においては伸縮性を発現し、吸収性本体3と重なる部分の中央部においては伸縮性を発現しないように、おむつ1の左右に分割された状態に形成されている。
腹側本体部20a、背側本体部20b、及び背側延出部21bには、それぞれ、複数本の弾性部材24が、それぞれおむつ横方向に沿って延びるように、且つおむつの長手方向に間隔を開けて伸長状態で配されている。
腹側外装体2A及び背側外装体2Bの伸縮部G1〜G3の何れにおいても、外層シート22と内層シート23との間が、散点状に形成された多数の融着部(接合部)26において接合されており、弾性部材24が、それらの融着部26を通らないように配されている。
より具体的には、伸縮部G1〜G3には、物品縦方向Xに接合部26が間欠的に直列配置されてなる接合部列が、物品横方向Yに複数列形成されており、それらの接合部列における各接合部の物品縦方向Xの位置が一致している。
そして、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの伸縮部G1〜G3の何れにおいても、複数本の弾性部材24が、それぞれ、物品縦方向Xにおいて隣り合う接合部26間を通るように配されている。また、各弾性部材24は、後述する側部接着領域27又は吸収性本体側接着領域28においてシート22,23間に固定されている一方、それ以外の部位においては、シート22,23の何れにも固定されていない。
腹側外装体2Aは、図3に示すように、腹側外装体の両側縁部2a,2a又はその近傍に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された側部接着領域27を有している。また、腹側外装体2Aは、側部接着領域27よりおむつ横方向中央側に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された吸収性本体側接着領域28を有している。
背側外装体2Bは、図4に示すように、背側外装体の両側縁部2b,2b又はその近傍に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された側部接着領域27を有している。また、背側外装体2Bも、側部接着領域27よりおむつ横方向中央側に、外層シート22と内層シート23との間が接着剤を介して接合された吸収性本体側接着領域28を有している。
そして、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの何れにおいても、ウエスト伸縮部G1に配された弾性部材24は、一対の側部接着領域27それぞれにおいてシート22,23間に固定されている一方、側部接着領域27間においては、シート22,23の何れにも固定されていない。他方、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの何れにおいても、胴回り伸縮部G2又は延出部伸縮部G3に配された弾性部材24は、側部接着領域27及び吸収性本体側接着領域28のそれぞれにおいてシート22,23間に固定されている一方、側部接着領域27と吸収性本体側接着領域28との間においては、シート22,23の何れにも固定されていない。吸収性本体側接着領域28は、図3及び図4に示すように、おむつ横方向外側の端が、吸収性本体3の側縁3cの位置よりおむつ横方向の内側(中央側)に位置するように形成されているが、これに代えて、吸収性本体3の側縁3cの内外に亘るように形成したり、吸収性本体3の側縁3cよりおむつ横方向の外方に形成することもできる。
ウエスト伸縮部G1,胴回り伸縮部G2及び延出部伸縮部G3においては、弾性部材24が収縮することにより、隣接する接合部列間のシート22及び23が外方に膨らむように変形して、隣接する接合部列間にシート22又はシート23からなる襞29が生じると共に、両シート22,23間には、襞29と襞29とに周囲を囲まれた中空部30が形成される(図7参照)。
以下、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの両者を分割外装体2と総称して、吸収性本体3に対する接合態様、及びそれぞれを構成する不織布シート間の接合の態様等について説明する。
分割外装体2(腹側外装体2A,背側外装体2B)においては、図5に示すように、外層シート22(内層シート以外の不織布シート)が、内層シート23の下端23dよりも下方に延出している。おむつ1における外層シート22は、吸収性本体3と重なる部位を含めて、分割外装体2の物品横方向Yの全長に亘って、内層シート23の下端23dよりも延出している。
また、本実施形態のおむつ1においては、図5に示すように、外層シート22と内層シート23との間に他の不織布シートは介在しておらず、内層シート23の下端23dよりも下方に延出する不織布シートは、外層シート22のみである。また、内層シート23が、外層シート22の内面側に位置する隣接シートである。そのため、本実施形態においては、外層シート22が、内層シート23の下端23dからの延出長さL1が最大の最大延出シートであり、外層シート22の内面が内層シート23に接合されている接合部が第1接合部25である。
また、おむつ1の分割外装体2は、吸収性本体3と重なる部分、より具体的には、左右の吸収性本体側接着領域28どうし間に、図3及び図4に示すように、外層シート22と内層シート23とが、ヒートエンボス加工により接合された熱融着部である第1接合部25が、物品横方向Yに間欠的に複数形成されている。おむつ1における第1接合部25は、物品縦方向Xにも間欠的に複数形成されており、より詳細には、第1接合部25が物品縦方向Xに間欠的に直列配置されてなる接合部列が、物品横方向Yに複数列形成されており、それらの接合部列における各第1接合部25は物品縦方向Xの位置が一致している。また、分割外装体2は、最も吸収性本体3側に位置する不織布シートである内層シート23が、前述した領域3Aの範囲で吸収性本体3に接合されており、その接合部が、内層シート23が吸収性本体3に接合された第2接合部37となっている。
なお、物品縦方向Xの位置が異なる複数の第1接合部25が形成されている場合、本発明にいう「第1接合部の下端の位置」は、最も下方に位置する第1接合部の下端の位置とする。また、物品横方向Yに間欠的に形成された第1接合部25は、その2個以上、より好ましくは3個以上、更に好ましくはその総ての下端の位置が、第2接合部37の下端の位置P2より上方に位置することが好ましい。
分割外装体2における、吸収性本体3と重なる部分、より具体的には、左右の吸収性本体側接着領域28どうし間においては、図5に示すように、第1接合部25の下端の位置P1が、内層シート23が吸収性本体3に接合された第2接合部37の下端の位置P2より上方に位置している。
本実施形態のおむつ1は、通常のパンツ型使い捨ておむつと同様にして装着して使用することができ、また、装着したおむつの上からズボン等の衣類を重ねて履くこともできる。
おむつの着用中に、人の手や他の物が引っ掛った場合や、おむつの上からズボン等をはく際には、図8に示すように、分割外装体2の下部に、吸収性本体3から引き剥がす方向の力が加わることがある。
その引き剥がす方向の力は、図8に示すように、直接的には、最大延出シート22に加わり易いが、本実施形態のおむつ1によれば、最大延出シート22の下端22d近傍が引っ張られても、第1接合部25の下端の位置P1が、第2接合部37の下端の位置P2より上方に位置することによって、第1接合部25を介して、引っ張り力が、内層シート23の広い範囲P3に分散して伝わる。そのため、内層シート23の吸収性本体3からの剥離が生じ難く、分割外装体2の吸収性本体3からの剥離が生じ難い。
また、おむつ1においては、第1接合部25が、物品横方向Yに間欠的に複数形成されている。そのため、第1接合部25が、物品横方向Y及び物品縦方向Xに連続して形成されている場合に比べて、分割外装体2が柔軟となる。それにより、分割外装体2の吸収性本体3からの剥離が一層生じ難くなる。
これに対して、図9(a)に示すように、分割外装体2における、第1接合部25の下端の位置P1が、第2接合部37の下端の位置P2より下方にある場合や同位置にある場合は、最大延出シート22に加わる引っ張り力が、図9(b)に示すように、第1接合部25を介して、内層シート23における第2接合部37の下端付近の狭い範囲P4に加わる。そのため、分割外装体2の下部の吸収性本体3からの剥離が生じ易くなる。
上述した本発明の効果が、一層確実に奏されるようにする観点から、第1接合部25の下端の位置P1と第2接合部37の下端の位置P2との間の距離L2は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上である。また、着用中の外観上の観点から、前記距離L2は、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。
また、上述した本発明の効果が一層確実に奏されるようにする観点、かつ、着用中の外観上の観点から、最大延出シート22の、内層シート23の下端23dからの延出長さL1(図5参照)は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下であり、より具体的には、好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは3mm以上5mm以下である。
また、本実施形態のおむつ1においては、第1接合部25が、物品縦方向Xにおいても間欠的に複数形成されている。そのため、分割外装体2が柔軟となり、分割外装体2の、吸収性本体3からの剥がれが一層生じ易くなる。
また、本実施形態のおむつ1においては、分割外装体2の、吸収性本体3と重なる部分の中央部においては、弾性部材24が伸縮性を発現しないようになされている。吸収性本体3と重なる部分の中央部の伸縮性をなくすことにより、吸収性本体3に、収縮による凹凸が生じることが抑制され、第2接合部37における接着力を高まる。また、吸収性本体3と重なる部分の両側部に生じる収縮力で、吸収性本体3を横方向に広げることにより分割外装体2の浮きが生じにくくなる。これにより、分割外装体2の吸収性本体3からの剥離が一層確実に防止される。
また、本実施形態のおむつ1は、腹側外装体2Aを構成する複数枚の不織布シートの下端部を、腹側外装体2Aの物品横方向Yの全長に亘ってずらしてある。そのため、サイドシール部4の隣接部に一枚のシートからなる破断し易い箇所が形成され、レッグ開口部6側からサイドシール部4を容易に引き裂くことができ、廃棄時に要する手間や時間を削減可能である。また、分割外装体2の構成シートの下端の位置をずらすことによって、その分割外装体2の下縁部の、着用者の肌への当りも柔軟である。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、第1接合部25の接合強度は、第2接合部37の接合強度より高いことが好ましい。
第1接合部25の接合強度が、第2接合部37の接合強度より高いと、分割外装体2が吸収性本体3から剥離し難い上に、分割外装体2を構成する不織布シート間の剥離も生じにくくなる。
このような観点から、第1接合部25は熱エンボス加工により形成された熱融着部であることが好ましく、第2接合部37は接着剤による接合部であることが好ましい。
第1接合部25の接合強度及び第2接合部37の接合強度は、例えば下記方法により測定することができる。
〔接合強度の測定方法〕
まず、第1接合部25及び第2接合部37を含むように、吸収性本体に固定された外装体から矩形状のサンプルシートを切り出した。サンプルシートは、Y方向の外装体の長さを30mm、X方向の外装体の長さを50mmとした。得られたサンプルシートについて、第1接合部25及び第2接合部37の180°剥離強度を、テンシロン引っ張り試験機(オリエンテック社製、商品名「RTA−100」)を用い、常法に従って測定(チャック間距離10mm、引張速度300mm/min)し、これを、第1接合部25の接合強度及び第2接合部37の接合強度とした。すなわち、第1接合部25の接合強度の測定の際には、外層シート22の下端22d及び内層シート23の下端23dを、それぞれ、テンシロン引っ張り試験機のチャックに挟み、第1接合部25をチャック間の中央に位置させた。同様に、第2接合部37の接合強度の測定の際には、内層シート23の下端23d及び吸収性本体を、それぞれ、テンシロン引っ張り試験機のチャックに挟み、第2接合部37をチャック間の中央に位置させた。なお、サンプルシートをチャックに挟む際に、挟み代が少ない場合は、サンプルシート端に粘着テープ等を接続して挟み代とすることができる。剥離強度は、第1接合部25及び第2接合部37が、Y方向に10mm剥離されるまでの引っ張り過程における最大点荷重(応力)である。
第1接合部25の接合強度は、好ましくは3N/50mm以上、より好ましくは5N/50mm以上である。また、第2接合部37の接合強度は、好ましくは0.5N/50mm以上、より好ましくは1.5N/50mm以上である。第1接合部25の接合強度と第2接合部37の接合強度の差は、好ましくは0.5N/50mm以上であり、より好ましくは4.5N/50mm以上である。
また、背側延出部21bの物品縦方向Xの長さL6は、背側外装体2Bの同方向の長さLbの、好ましくは5%以上60%以下であり、より好ましくは20%以上40%以下である。
また、分割外装体2の第2接合部37として、図10に示すように、物品横方向Yに延びる複数本の帯状接合部37Aで、物品縦方向Xに間欠的に吸収性本体3に接合されているものを設けることも好ましい。物品縦方向Xに複数の帯状接合部37Aを有する場合の、「第2接合部の下端の位置」は、最も下方に位置する帯状接合部の下端の位置である。
物品横方向Yに延びる複数本の帯状接合部37Aを複数設けることで、分割外装体と吸収性本体3との接合部の硬さや手触りを改善する等の利点がある。
個々の帯状接合部37Aの幅W1(物品縦方向Xの長さ)は、好ましくは0.5mm以上5mm以下、より好ましくは1mm以上3mm以下であり、帯状接合部37Aどうし間の間隔W2は、好ましくは0.5mm以上5mm以下、より好ましくは1mm以上3mm以下であり、前記幅W1と前記間隔W2との合計値に対する前記幅W1の割合は、好ましくは9%以上91%以下、より好ましくは25%以上75%以下である。
おむつ1の形成材料について説明すると、分割外装体2を構成する不織布シート(外層シート22,内層シート23等)としては、この種の物品に従来使用されている各種の製法の不織布を用いることができ、例えば、エアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布等を用いることができる。また、これらの不織布とフィルムとを一体化したシートでもよい。
分割外装体2を構成する不織布シートとしては、長繊維不織布を用いることが好ましい。長繊維不織布とは、長繊維からなる不織布であり、スパンボンド不織布、積層スパンボンド不織布等が挙げられる。分割外装体2を構成する不織布シートして、長繊維不織布を用いると、表面が比較的平滑であるため、不織布シート間や内層シート23と吸収性本体3との間を、接着剤を用いて接着する場合の接着性を高めることができる。
弾性部材24の形成材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。弾性材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、腹側外装体2A又は背側外装体2Bは、物品の外面を形成する外層シート22と、吸収性本体3の外面に接合された内層シート23との間に、1枚又は2枚以上の不織布シート18を有していても良い。
腹側外装体2A又は背側外装体2Bにおいて、内層シート23の下端よりも下方に延出する不織布シートは、少なくとも1枚であり、内層シート23と外層シート22との間に1枚又は2枚以上(好ましくは4枚以下、より好ましくは3枚以下)の中間不織布シート18が存在していても、1枚の外層シート22又は1枚の中間不織布シート18のみが、内層シート23の下端よりも下方に延出していても良い。
また、内層シート23と外層シート22との間に1枚又は2枚以上(好ましくは4枚以下、より好ましくは3枚以下)の中間不織布シート18が存在する場合、1枚の外層シート22及び1枚又は2枚以上の中間不織布シート18が、内層シート23の下端よりも下方に延出していても良いし、1枚又は2枚の中間不織布シート18のみが、内層シート23の下端よりも下方に延出していても良い。
図11〜図13に示す実施形態においては、外層シート22と内層シート23との間に1枚の中間不織布シート18が介在している。図11及び図12に示す実施形態においては、中間不織布シート18が、内層シート23の下端23dからの延出長さL1が最大の最大延出シートであり、図13に示す実施形態においては、外層シート22が、内層シート23の下端23dからの延出長さL1が最大の最大延出シートである。
図11及び図12に示す実施形態においても、最大延出シートである中間不織布シート18が、その内面側の隣接シートである内層シート23に接合された第1接合部25の下端の位置P1が、内層シート23が吸収性本体3に接合された第2接合部37の下端の位置P2より上方に位置している。そのため、上述した実施形態のおむつ1と同様の作用効果が得られる。
図13に示す実施形態においても、最大延出シートである外層シート22が、その内面側の隣接シートである中間不織布シート18に接合された第1接合部25の下端の位置P1が、内層シート23が吸収性本体3に接合された第2接合部37の下端の位置P2より上方に位置している。そのため、上述した実施形態のおむつ1と同様の作用効果が得られる。
なお、図11〜図13の実施形態における第1接合部25は、全て、物品横方向に間欠的に複数形成されている。また、図11〜図13中、符号19は、分割外装体2を構成する不織布シート間を接合する接合部であって、第1接合部25以外のものであり、何れも、物品横方向に間欠的に複数形成されている。また、図11〜図13に示す実施形態における内層シート23は、例えば、外層シート22を構成する不織布シートを、ウエスト開口部の周縁端で折り返し、その折り返した部分を、分割外装体2の下端付近まで延在させたものである。
また、上述したおむつ1においては、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの両方において、内層シート23以外の不織布シートが、該内層シート23の下端よりも下方に延出していたが、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの一方が、内層シート23の下端よりも下方に延出する不織布シートを有していても良い。
また、上述したおむつ1における外層シート22は、吸収性本体3と重なる部位を含めて、分割外装体2の物品横方向Yの全長に亘って、内層シート23の下端23dよりも延出していたが、本発明における外層シート22は、内層シート23の下端23dよりも延出する部分が、吸収性本体3と重なる部位のみであっても良い。
また、第1接合部25として、物品縦方向Xに延びる帯状接合部を、物品横方向に間欠的に複数設けても良い。また、第1接合部25は、ホットメルト型接着剤等の接着剤による接合により形成されていても良いし、第2接合部37が、接着剤による接合以外の接合方法で形成されていても良い。
また、上述したおむつ1にように、背側外装体2Bにサイドシール部4より下方に延出する延出部21bを設けるのに代えて、腹側外装体2Aにサイドシール部4より下方に延出する延出部を設けても良い。また、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの両方に、サイドシール部4より下方に延出する延出部を設けても良く、腹側外装体2A及び背側外装体2Bの両方に、サイドシール部4より下方に延出する延出部を設けなくても良い。
また、ウエスト伸縮部G1、胴回り伸縮部G2、延出部伸縮部G3は、それぞれの全体又は一部が、おむつ外面をなす外層シート22とその内側に配された内層シート23とが全域において接着された構造を有するものであっても良い。また、胴回り伸縮部G2を、腹側外装体2A及び/又は背側外装体2Bの全幅に亘るように形成しても良く、延出部伸縮部G3も、腹側外装体2A及び/又は背側外装体2Bの全幅に亘るように形成しても良い。
また、サイドシール部4は、腹側及び背側外装体の側縁部2a,2bを接合して形成されているが、サイドシール部4の外側に腹側外装体2Aと背側外装体2Bとが接合されていない細幅(例えば0mm超20mm以下)の非接合部分を有していてもよい。
また、パンツ型吸収性物品は、幼児又は成人用のパンツ型使い捨ておむつの他、パンツ型の生理用ナプキン等であっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下のパンツ型吸収性物品を開示する。
<1>
着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体と、腹側外装体及び背側外装体に架け渡して固定された吸収性本体とを具備し、腹側外装体の両側縁部と背側外装体の両側縁部とが接合されて、一対のサイドシール部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、
腹側外装体又は背側外装体は、物品の外面を形成する外層シートと、該吸収性本体の外面に接合された内層シートとを含む2枚以上の不織布シートを含んでおり、前記内層シート以外の少なくとも1枚の前記不織布シートが、前記吸収性本体と重なる部位において、該内層シートの下端よりも下方に延出しており、
延出した前記不織布シートのうち延出長さが最大の最大延出シートは、その内面側の隣接シートに接合された第1接合部の下端の位置が、前記内層シートが前記吸収性本体に接合された第2接合部の下端の位置より上方に位置しており、
前記第1接合部は、物品横方向に間欠的に複数形成されている、パンツ型吸収性物品。
<2>
前記外層シートは、前記吸収性本体と重なる部位を含めて、前記腹側外装体又は前記背側外装体の物品横方向(Y)の全長に亘って、前記内層シートの下端よりも下方に延出している、前記<1>記載のパンツ型吸収性物品。
<3>
前記第1接合部の下端の位置(P1)と前記第2接合部の下端の位置(P2)との間の距離(L2)は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である、前記<1>又は<2>に記載のパンツ型吸収性物品。
<4>
前記最大延出シートの、前記内層シートの下端からの延出長さ(L1)は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下であり、また、好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは3mm以上5mm以下である、前記<1>〜<3>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<5>
前記第1接合部の接合強度が、前記第2接合部の接合強度より高い、前記<1>〜<4>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<6>
前記第1接合部の接合強度は、好ましくは3N/50mm以上、より好ましくは5N/50mm以上である、前記<5>に記載のパンツ型吸収性物品。
<7>
前記第2接合部の接合強度は、好ましくは0.5N/50mm以上、より好ましくは1.5N/50mm以上である、前記<5>又は<6>に記載のパンツ型吸収性物品。
<8>
前記第1接合部の接合強度と前記第2接合部の接合強度の差は、好ましくは0.5N/50mm以上であり、より好ましくは4.5N/50mm以上である、前記<5>〜<7>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<9>
前記第1接合部は熱エンボス加工により形成された熱融着部であり、前記第2接合部は接着剤による接合部である、前記<5>〜<8>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<10>
前記第1接合部は、物品縦方向にも間欠的に複数形成されている、前記<1>〜<9>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<11>
前記腹側外装体又は前記背側外装体は、前記不織布シート間に、物品横方向に沿って弾性部材が配されており、該弾性部材は、前記吸収性本体と重なる部分の両側部においては弾性伸縮性を発現し、前記吸収性本体と重なる部分の中央部おいては弾性伸縮性を発現しない、前記<1>〜<10>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<12>
前記内層シートは、物品横方向に延びる複数本の帯状接合部で、物品縦方向に間欠的に前記吸収性本体に接合されており、最も下方に位置する帯状接合部の下端が、前記第2接合部の下端となっている、前記<1>〜<11>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<13>
個々の帯状接合部の幅(W1)が、0.5mm以上5mm以下、好ましくは1mm以上3mm以下である、前記<12>に記載のパンツ型吸収性物品。
<14>
前記帯状接合部どうし間の間隔(W2)が、0.5mm以上5mm以下、好ましくは1mm以上3mm以下である、前記<12>又は<13>に記載のパンツ型吸収性物品。
<15>
個々の帯状接合部の幅(W1)と前記帯状接合部どうし間の間隔(W2)との合計値に対する前記幅(W1)の割合が、好ましくは9%以上91%以下、より好ましくは25%以上75%以下である、前記<12>〜<14>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<16>
前記腹側外装体又は前記背側外装体を構成する複数枚の不織布シートの下端部を、腹側外装体又は背側外装体の物品横方向(Y)の全長に亘ってずらしてある、前記<1>〜<15>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<17>
前記内層シートの下端よりも下方に延出する不織布シートは、前記外層シートのみである、前記<1>〜<16>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<18>
前記腹側外装体は、物品縦方向の長さ(La)が、前記サイドシール部の長さ(L4)と同じであり、該腹側外装体は、左右両側に前記サイドシール部を有する本体部を有する一方、該本体部から股下部側に延出する延出部を有していない、前記<1>〜<17>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<19>
前記背側外装体は、物品縦方向の長さ(Lb)が、前記サイドシール部の長さ(L4)よりも長く、それによって、左右両側に前記サイドシール部を有する本体部と、該本体部から股下部側に延出し、左右両側に前記サイドシール部を有しない延出部とが形成されている、前記<1>〜<18>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<20>
前記背側外装体は、前記サイドシール部より下方に出する延出部を有する一方、前記腹側外装体は、前記サイドシール部よりも下方に延出する延出部を有していない、前記<1>〜<19>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<21>
前記腹側外装体は、左右両側に前記サイドシール部を有する腹側本体部を有しており、
前記背側外装体は、左右両側に前記サイドシール部を有する背側本体部と、該本体部から股下部側に延出し、左右両側に前記サイドシール部を有しない背側延出部とを有しており、
前記腹側本体部、前記背側本体部及び前記背側延出部に、それぞれ、複数本の弾性部材が、それぞれ物品横方向に沿って延びるように、且つ物品長手方向に間隔を開けて伸長状態で配されている、前記<1>〜<20>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<22>
前記腹側外装体及び前記背側外装体の、ウエスト伸縮部(G1)、胴回り伸縮部(G2)及び延出部伸縮部(G3)の何れにおいても、複数本の弾性部材が、それぞれ、物品縦方向Xにおいて隣り合う接合部(26)間を通るように配されている、前記<1>〜<21>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<23>
前記腹側外装体又は前記背側外装体は、物品縦方向に沿う両側縁部又はその近傍に、前記外層シートと前記内層シートとの間が接着剤を介して接合された側部接着領域を有し、また側部接着領域より物品横方向中央側に、前記外層シートと前記内層シートとの間が接着剤を介して接合された吸収性本体側接着領域を有しており、
前記各弾性部材は、前記側部接着領域又は前記吸収性本体側接着領域において、前記外層シートと前記内層シートとの間に固定されている一方、それ以外の部位においては、前記外層シート及び前記内層シートの何れにも固定されていない、前記<1>〜<22>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
1 パンツ型使い捨ておむつ(パンツ型吸収性物品)
2 分割外装体
22 外層シート(不織布シート)
23 内層シート(不織布シート)
24 第1接合部
P1 第1接合部の下端位置
37 第2接合部
P2 第2接合部の下端位置
18 中間不織布シート(不織布シート)
2A 腹側外装体
20a 腹側本体部
2B 背側外装体
20b 背側本体部
21b 延出部
3 吸収性本体
31 表面シート
32 裏面シート
33 吸収体
4 サイドシール部
5 ウエスト開口部
6 レッグ開口部

Claims (6)

  1. 着用者の腹側に配される腹側外装体と、着用者の背側に配される背側外装体と、腹側外装体及び背側外装体に架け渡して固定された吸収性本体とを具備し、腹側外装体の両側縁部と背側外装体の両側縁部とが接合されて、一対のサイドシール部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、
    腹側外装体又は背側外装体は、物品の外面を形成する外層シートと、該吸収性本体の外面に接合された内層シートとを含む2枚以上の不織布シートを含んでおり、前記内層シート以外の少なくとも1枚の前記不織布シートが、前記吸収性本体と重なる部位において、該内層シートの下端よりも下方に延出しており、
    延出した前記不織布シートのうち延出長さが最大の最大延出シートは、その内面側の隣接シートに接合された第1接合部の下端の位置が、前記内層シートが前記吸収性本体に接合された第2接合部の下端の位置より上方に位置しており、
    前記第1接合部は、物品横方向に間欠的に複数形成されている、パンツ型吸収性物品。
  2. 前記第1接合部の接合強度が、前記第2接合部の接合強度より高い、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記第1接合部は熱エンボス加工により形成された熱融着部であり、前記第2接合部は接着剤による接合部である、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記第1接合部は、物品縦方向にも間欠的に複数形成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記腹側外装体又は前記背側外装体は、前記不織布シート間に、物品横方向に沿って弾性部材が配されており、該弾性部材は、前記吸収性本体と重なる部分の両側部においては弾性伸縮性を発現し、前記吸収性本体と重なる部分の中央部おいては弾性伸縮性を発現しない、請求項1〜4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記内層シートは、物品横方向に延びる複数本の帯状接合部で、物品縦方向に間欠的に前記吸収性本体に接合されており、最も下方に位置する帯状接合部の下端が、前記第2接合部の下端となっている、請求項1〜5の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
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