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JP6214443B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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JP6214443B2 JP2014061321A JP2014061321A JP6214443B2 JP 6214443 B2 JP6214443 B2 JP 6214443B2 JP 2014061321 A JP2014061321 A JP 2014061321A JP 2014061321 A JP2014061321 A JP 2014061321A JP 6214443 B2 JP6214443 B2 JP 6214443B2
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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、サイド部にリムプロテクターを備えたタイヤに関する。
タイヤは、トレッドとサイドウォールとを備えている。トレッドとサイドウォールとの境界の近傍は、バットレスと称されている。
一般的なタイヤは、カーカスとトレッドとの間にベルトを有している。ベルトは、カーカスを補強する。ベルトは、操縦安定性に寄与する。ベルトはさらに、トレッドの偏摩耗を抑制する。
タイヤは、リムに装着されて用いられる。リムは、フランジを有している。歩道を有する道路では、車道と歩道との間に縁石が敷設されている。車両が路肩に寄せられたとき、リムフランジが縁石に接触することがある。接触により、リムが損傷しうる。路面にキャッツアイが敷設された道路がある。タイヤがこのキャッツアイを乗り越えるとき、タイヤが過剰に変形してリムフランジがキャッツアイに衝突することがある。この衝突により、リムが損傷しうる。偏平率が小さなタイヤでは、路面とリムフランジとの距離が短い。偏平率が小さなタイヤが装着されたリムにおいて、フランジと縁石とが接触しやすい。偏平率が小さなタイヤが装着されたリムにおいて、フランジとキャッツアイとが衝突しやすい。
図4には、従来のタイヤ2が示されている。このタイヤ2は、そのサイド部4にリムプロテクター6を有している。このリムプロテクター6は、サイドウォール8から、軸方向外側に向かって突出している。このリムプロテクター6の表面は、端面10とスロープ面12とを含んでいる。スロープ面12は、軸方向内向きに凸である。図4における点P1は、半径方向におけるスロープ面12の外側端である。
車両が路肩に寄せられたとき、リムフランジに優先して、リムプロテクター6が縁石に接触する。タイヤ2がキャッツアイを乗り越えるとき、キャッツアイとリムフランジとの間に、リムプロテクター6が介在する。リムプロテクター6は、リムフランジの損傷を防止する。端面10とスロープ面12とを有するリムプロテクターが、特開2003−326921公報に記載されている。
特開2003−326921公報
図4に示されたタイヤ2のスロープ面12は、前述の通り、軸方向内向きに凸である。一方、サイド部4のうち点P1よりも半径方向外側の部位は、軸方向外向きに凸である。換言すれば、点P1は変曲点である。変曲点P1を有するタイヤ2に荷重がかかると、この変曲点P1に応力が集中する。応力の集中は、タイヤ2の操縦安定性を損なう。応力の集中はさらに、タイヤ2の耐久性を損なう。
このリムプロテクター6を有するタイヤ2の質量は、大きい。さらに、このタイヤ2の転がり抵抗は、大きい。このタイヤ2は、低燃費性能に劣る。
幅が小さなベルトの採用により、質量の小さなタイヤが得られうる。しかし、このタイヤは、操縦安定性に劣る。さらにこのタイヤでは、偏摩耗が生じやすい。
本発明の目的は、諸性能に優れた空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、接地面を含むトレッドを備える。このタイヤは、そのサイド部にリムプロテクターを有する。接地面の端とリムプロテクターのエッジとの間におけるプロファイルは、軸方向外向きに凸である曲線である。このプロファイルは、接地面の端を含む第一円弧と、リムプロテクターのエッジを含む第二円弧とを含む。第一円弧の曲率半径は、第二円弧の曲率半径よりも小さい。
好ましくは、第一円弧は、接地面の端においてこの接地面のプロファイルと接する。好ましくは、第二円弧は、第一円弧と接する。
好ましくは、第一円弧の曲率半径R1と第二円弧の曲率半径R2との比(R1/R2)は、0.147以上0.231以下である。
好ましくは、第一円弧の曲率半径R1と、接地面の端におけるこの接地面のプロファイルの曲率半径R3との比(R1/R3)は、0.100以上0.120以下である。
好ましくは、第一円弧の半径方向高さH1と、タイヤのセクション高さHsとの比(H1/Hs)は、0.183以上0.244以下である。好ましくは、第二円弧の半径方向高さH2と、タイヤのセクション高さHsとの比(H2/Hs)は、0.365以上0.426以下である。
タイヤが、トレッドの半径方向内側に位置するベルトをさらに備えてもよい。好ましくは、ベルトの幅Wbと接地面の幅Wcとの比(Wb/Wc)は、1.03以上である。
前述のプロファイルは、その扁平率が55%以下であるタイヤに特に適している。
本発明に係るタイヤでは、接地面の端とリムプロテクターのエッジとの間におけるプロファイルが、変曲点を有さない。従ってこのタイヤでは、応力集中が生じにくい。
このプロファイルでは、第一円弧の曲率半径が小さい。従ってこのタイヤでは、バットレスにおけるタイヤ幅が大きい。このタイヤでは、その幅が大きなベルトが採用されうる。
このタイヤは、操縦安定性に優れる。このタイヤでは、偏摩耗が生じにくい。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの輪郭が示された断面図である。 図3は、図1のタイヤの一部がリムフランジと共に示された拡大断面図である。 図4は、従来の空気入りタイヤの一部の輪郭が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ20の一部が示されている。図1において、上下方向がタイヤ20の半径方向であり、左右方向がタイヤ20の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ20の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ20の赤道面を表わす。このタイヤ20の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面CLに対して対称である。
このタイヤ20は、トレッド22、一対のサイドウォール24、一対のクリンチ26、一対のビード28、カーカス30、ベルト32、バンド34、インナーライナー36、一対のチェーファー38及び一対のリムプロテクター40を備えている。このタイヤ20は、チューブレスタイプである。このタイヤ20は、乗用車に装着される。
トレッド22は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド22は、路面と接地するトレッド面42を形成する。トレッド22には、溝44が刻まれている。この溝44により、トレッドパターンが形成されている。トレッド22は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。
それぞれのサイドウォール24は、トレッド22の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール24の半径方向外側端は、トレッド22と接合されている。このサイドウォール24の半径方向内側端は、クリンチ26と接合されている。このサイドウォール24は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール24は、カーカス30の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ26は、サイドウォール24の半径方向略内側に位置している。クリンチ26は、軸方向において、ビード28及びカーカス30よりも外側に位置している。クリンチ26は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ26は、リムフランジ27(図3参照)と当接する。
それぞれのビード28は、クリンチ26の軸方向内側に位置している。ビード28は、コア46と、このコア46から半径方向外向きに延びるエイペックス48とを備えている。コア46はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス48は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス48は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス30は、カーカスプライ50からなる。カーカスプライ50は、両側のビード28の間に架け渡されており、トレッド22及びサイドウォール24に沿っている。カーカスプライ50は、コア46の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライには、主部52と折り返し部54とが形成されている。
図示されないが、カーカスプライ50は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス30はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス30が、2以上のプライを有してもよい。
ベルト32は、トレッド22の半径方向内側に位置している。ベルト32は、カーカス30と積層されている。ベルト32は、カーカス30を補強する。ベルト32は、内側層56及び外側層58からなる。図1から明らかなように、軸方向において、外側層58の幅は内側層56の幅よりも若干小さい。図示されていないが、内側層56及び外側層58のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層56のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層58のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト32が、3以上の層を備えてもよい。図1において矢印Wbで示されているのは、ベルト32の幅である。
バンド34は、ベルト32の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド34の幅はベルト32の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド34は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド34は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト32が拘束されるので、ベルト32のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト32及びバンド34は、補強層を構成している。ベルト32のみから、補強層が構成されてもよい。バンド34のみから、補強層が構成されてもよい。
インナーライナー36は、カーカス30の内側に位置している。インナーライナー36は、カーカス30の内面に接合されている。インナーライナー36は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー36の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー36は、タイヤ20の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー38は、ビード28の近傍に位置している。タイヤ20がリムに組み込まれると、このチェーファー38がリムと当接する。この当接により、ビード28の近傍が保護される。チェーファー38は、布とこの布に含浸したゴムとからなる。
それぞれのリムプロテクター40は、サイドウォール24の軸方向外側に位置している。リムプロテクター40はさらに、クリンチ26の軸方向外側に位置している。リムプロテクター40の一部は、サイドウォール24と一体である。リムプロテクター40の一部は、クリンチ26と一体である。リムプロテクター40は、エッジP2を有している。図3から明かな通り、このエッジP2は、軸方向において、リムフランジ27よりも外側に位置している。
車両のハンドルをドライバーが回して車両が路肩に寄せられたとき、リムプロテクター40が縁石に接触する。この接触により、ハンドルに反力が生じる。この反力により、ドライバーは、縁石とタイヤ20との接触を検知する。ドライバーがハンドルを逆に回すことにより、リムフランジ27と縁石との接触が回避される。リムプロテクター40は、リムフランジ27の損傷を防止する。
タイヤ20がキャッツアイを乗り越えるとき、タイヤ20が大幅に変形しても、キャッツアイとリムフランジ27との間にリムプロテクター40が介在する。リムプロテクター40により、リムフランジ27とキャッツアイとの衝突が防がれる。リムプロテクター40は、リムフランジ27の損傷を防止する。
本明細書では、サイドウォール24、クリンチ26及びリムプロテクター40は、「サイド部」と総称される。
図2において、符号P3で示されているのは、接地面の端である。端P3は、接地面の中で最も軸方向外側の点である。接地面は、タイヤ20が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ20に空気が充填され、タイヤ20に正規荷重が付加されたときに、路面と接触する面である。
このタイヤ20では、エッジP2と端P3との間におけるプロファイルは、軸方向外向きに凸である曲線である。このプロファイルは、エッジP2と端P3との間において、変曲点を持たない。このタイヤ20に荷重がかかったとき、サイドウォール24における応力集中が抑制される。このタイヤ20では、局部的な破損が生じにくい。このタイヤ20は、耐久性に優れる。しかも、変曲点を有さないタイヤ20は、操縦安定性にも優れる。
このプロファイルを有するタイヤ20では、エッジP2と端P3との間において、サイドウォール24の厚みが急激には変化しない。このタイヤ20は、操縦安定性に優れる。しかもこれらのタイヤ20は、積まれたときの荷崩れを抑制する。
このタイヤ20では、エッジP2と端P3との間におけるプロファイルは、第一円弧60及び第二円弧62からなる。図2において符号P4で示されているのは、第一円弧60と第二円弧62との境界点である。第一円弧60は、端P3から境界点P4にまで至っている。第二円弧62は、境界点P4からエッジP2にまで至っている。エッジP2と端P3との間におけるプロファイルが、第一円弧60及び第二円弧62に加え、他の曲線を含んでもよい。エッジP2と端P3との間におけるプロファイルが、第一円弧60及び第二円弧62のみからなることが好ましい。
第一円弧60は、端P3において第三円弧64(後に詳説)と接している。第二円弧62は、境界点P4において、第一円弧60と接している。
接地面のプロファイルは、一対の第三円弧64、一対の第四円弧66及び第五円弧68からなる。それぞれの第三円弧64は、第一円弧60と隣接している。それぞれの第四円弧66は、第三円弧64と隣接している。第五円弧68は、第四円弧66と隣接している。第五円弧68は、2つの第四円弧66に挟まれている。
図2において符号P5で示されているのは、第三円弧64と第四円弧66との境界点である。第四円弧66は、境界点P5において、第三円弧64と接している。図2において符号P6で示されているのは、第四円弧66と第五円弧68との境界点である。第五円弧68は、境界点P6において、第四円弧66と接している。
図2において、符号R1で示されているのは第一円弧60の曲率半径であり、符号R2で示されているのは第二円弧62の曲率半径であり、符号R3で示されているのは第三円弧64の曲率半径であり、符号R4で示されているのは第四円弧66の曲率半径であり、符号R5で示されているのは第五円弧68の曲率半径である。曲率半径R1は、曲率半径R2よりも小さい。曲率半径R4は曲率半径R3よりも大きく、曲率半径R5は曲率半径R4よりも大きい。
曲率半径R1が小さなタイヤ20では、バットレス70におけるプロファイルが、軸方向において、比較的外側に位置する。従ってこのタイヤ20では、その幅Wb(図1参照)が大きなベルト32が採用されうる。幅Wbが大きなベルト32を有するタイヤ20は、操縦安定性に優れる。さらにこのタイヤ20では、偏摩耗が生じにくい。
曲率半径R1が小さなタイヤ20では、バットレス70において、プロファイルとカーカス30とが十分な距離を有する。このタイヤ20の転がり抵抗は、小さい。このタイヤ20は、低燃費性能に優れる。
第二円弧62は、リムプロテクター40の形状を画定する。このリムプロテクター40の断面積は小さい。このリムプロテクター40を有するタイヤ20の質量は、小さい。このタイヤ20は、低燃費性能に優れる。
リムプロテクター40のプロファイルは、さらに第六円弧72を含む。この第六円弧72は、軸方向内向きに凸である。
第一円弧60の曲率半径R1と第二円弧62の曲率半径R2との比(R1/R2)は、0.147以上0.231以下が好ましい。この比(R1/R2)が0.147以上であるタイヤ20は、軽量である。このタイヤ20の転がり抵抗は、小さい。この観点から、この比(R1/R2)は0.173以上が特に好ましい。この比(R1/R2)が0.231以下であるタイヤ20は、バットレス70におけるタイヤ20の厚みが充分に大きい。このタイヤ20は、操縦安定性に優れる。この観点から、この比(R1/R2)は0.213以下が特に好ましい。
曲率半径R1は、20mm以上35mm以下が好ましく、23mm以上32mm以下が特に好ましい。曲率半径R2は、100mm以上250mm以下が好ましく、120mm以上200mm以下が特に好ましい。
第三円弧64の曲率半径R3は、端P3における接地面の曲率半径である。第一円弧60の曲率半径R1と、第三円弧64の曲率半径R3との比(R1/R3)は、0.100以上0.120以下が好ましい。この比(R1/R3)が0.100以上であるタイヤ20は、軽量である。このタイヤ20の転がり抵抗は、小さい。この観点から、この比(R1/R3)は0.104以上が特に好ましい。この比(R1/R3)が0.120以下であるタイヤ20は、バットレス70におけるタイヤ20の厚みが充分に大きい。このタイヤ20は、操縦安定性に優れる。この観点から、この比(R1/R3)は0.112以下が特に好ましい。
図1において矢印Hsで示されているのは、セクション高さである。セクション高さHsは、トレッド面42の中心点P7までの、ビードベースラインBBLからの距離である。ビードベースラインBBLは、タイヤ20が装着されるリムの径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインBBLは、軸方向に延びる。
図3において矢印H1で示されているのは、第一円弧60の高さである。高さH1は、半径方向に沿って測定される。第一円弧60の高さH1とセクション高さHsとの比(H1/Hs)は、0.183以上0.244以下が好ましい。この比(H1/Hs)が0.183以上であるタイヤ20では、荷重が付加されたときのエネルギーが充分に吸収される。さらに、この比(H1/Hs)が0.183以上であるタイヤ20では、リムプロテクター40の質量が過大ではない。これらの観点から、この比(H1/Hs)は0.190以上が特に好ましい。この比(H1/Hs)が0.244以下であるタイヤ20では、リムプロテクター40がリムフランジ27をよく保護する。この観点から、この比(H1/Hs)は0.230以下が特に好ましい。
高さH1は13mm以上28mm以下が好ましく、16mm以上25mm以下が特に好ましい。
図3において矢印H2で示されているのは、第二円弧62の高さである。高さH2は、半径方向に沿って測定される。第二円弧62の高さH2とセクション高さHsとの比(H2/Hs)は、0.365以上0.426以下が好ましい。この比(H2/Hs)が0.365以上であるタイヤ20では、リムプロテクター40がリムフランジ27をよく保護する。この観点から、この比(H2/Hs)は0.380以上が特に好ましい。この比(H2/Hs)が0.426以下であるタイヤ20では、荷重が付加されたときのエネルギーが充分に吸収される。さらに、この比(H2/Hs)が0.426以下であるタイヤ20では、リムプロテクター40の質量が過大ではない。これらの観点から、この比(H2/Hs)は0.400以上が特に好ましい。
高さH2は30mm以上48mm以下が好ましく、34mm以上44mm以下が特に好ましい。
エネルギーの吸収、軽量及びリムフランジ27の保護の観点から、高さH1と高さH2との比は0.430以上0.670以下が好ましく、0.500以上0.641以下が特に好ましい。
図1において矢印Wcで示されているのは、接地面の幅である。ベルト32の幅Wbと接地面の幅Wcとの比(Wb/Wc)は、1.03以上が好ましい。この比(Wb/Wc)が1.03以上であるタイヤ20は、操縦安定性に優れる。さらに、この比(Wb/Wc)が1.03以上であるタイヤ20では、偏摩耗が生じにくい。これらの観点から、比(Wb/Wc)は1.08以上が特に好ましい。比(Wb/Wc)は、1.30以下が好ましい。
以上説明されたプロファイルは、扁平率が55%以下であるタイヤ20に適している。このプロファイルは、扁平率が45%であるタイヤ20に特に適している。
本発明では、タイヤ20の各部材の寸法及び角度は、タイヤ20が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ20に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ20には荷重がかけられない。但し、接地面の決定においては、タイヤ20に正規荷重が付加される。
本明細書において正規リムとは、タイヤ20が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ20が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ20の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。本明細書において正規荷重とは、タイヤ20が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−3に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、225/45R17である。接地面の端とリムプロテクターのエッジとの間におけるこのタイヤのプロファイルは、第一円弧と第二円弧とからなる。第一円弧の曲率半径R1は28mmであり、第二円弧の曲率半径R2は150mmである。第一円弧の高さH1は21mmであり、第二円弧の高さH2は39mmである。接地面のプロファイルは、第三円弧、第四円弧及び第五円弧からなる。
[実施例2−4]
第一円弧の曲率半径R1を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−4のタイヤを得た。
[実施例5−7]
第二円弧の曲率半径R2を下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例5−7のタイヤを得た。
[実施例8−10]
第一円弧の高さH1を下記の表3に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例8−10のタイヤを得た。
[実施例11−13]
第二円弧の高さH2を下記の表4に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例11−13のタイヤを得た。
[実施例14及び15]
接地面のプロファイルを第四円弧及び第五円弧から形成した他は実施例1と同様にして、実施例14及び15のタイヤを得た。
[比較例]
図4に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、225/45R17である。このタイヤは、サイド部にリムプロテクターを備えている。このリムプロテクターのスロープ面は、軸方向内向きに凸である。
[質量]
タイヤの質量を、FEMによって算出した。この結果が、下記の表1−5に、指数で示されている。数値が小さいほど好ましい。
[転がり抵抗係数]
タイヤの転がり抵抗係数(RRC)を、FEMによって算出した。この結果が、下記の表1−5に、指数で示されている。数値が小さいほど好ましい。
[操縦安定性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤを、排気量が2500ccであり、前輪駆動である乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性を評価させた。この結果が、下記の表1−5に指数で示されている。数値が大きいほど好ましい。
[偏摩耗]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤを、排気量が2500ccであり、前輪駆動である乗用車に装着した。一般道路を主としたコースにて、ドライバーに、この乗用車を運転させた。このコースでは、全走行距離の80%以上が一般道路である。所定距離の走行が完了したタイヤの溝深さと外観とから、耐偏摩耗特性の格付けを行った。この結果が、下記の表1−5に指数で示されている。数値が大きいほど好ましい。
Figure 0006214443
Figure 0006214443
Figure 0006214443
Figure 0006214443
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表1−5に示されるように、各実施例のタイヤは諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
20・・・空気入りタイヤ
22・・・トレッド
24・・・サイドウォール
26・・・クリンチ
30・・・カーカス
32・・・ベルト
40・・・リムプロテクター
60・・・第一円弧
62・・・第二円弧
64・・・第三円弧

Claims (8)

  1. 接地面を含むトレッドを備えており、
    そのサイド部にリムプロテクターを有しており、
    上記接地面の端と上記リムプロテクターのエッジとの間におけるプロファイルが、軸方向外向きに凸である曲線であり、
    上記プロファイルが、上記接地面の端を含む第一円弧と、上記エッジを含む第二円弧とを含んでおり、
    上記第一円弧の曲率半径が上記第二円弧の曲率半径よりも小さい空気入りタイヤ。
  2. 上記第一円弧が、上記接地面の端において上記接地面のプロファイルと接しており、上記第二円弧が上記第一円弧と接している請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記第一円弧の曲率半径R1と上記第二円弧の曲率半径R2との比(R1/R2)が、0.147以上0.231以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記第一円弧の曲率半径R1と、上記接地面の端における上記接地面のプロファイルの曲率半径R3との比(R1/R3)が、0.100以上0.120以下である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記第一円弧の半径方向高さH1と、上記タイヤのセクション高さHsとの比(H1/Hs)が、0.183以上0.244以下である請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 上記第二円弧の半径方向高さH2と、上記タイヤのセクション高さHsとの比(H2/Hs)が、0.365以上0.426以下である請求項1から5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 上記トレッドの半径方向内側に位置するベルトをさらに備えており、
    上記ベルトの幅Wbと上記接地面の幅Wcとの比(Wb/Wc)が1.03以上である請求項1から6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. その扁平率が55%以下である請求項1から7のいずれかに記載のタイヤ。
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