JP6203629B2 - 重量センサ及び重量センサユニット - Google Patents
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Description
図14に示すように、この重量センサ100には、第1の基板101の表面に電極層102が形成されている。また前記第1の基板101に相対向して、スペーサ103を介して第2の基板104が配置されている。この第2の基板104には、前記電極層102に対向する抵抗体層105が形成されている。
また、前記第1の基板101、第2の基板104には、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂,ポリイミド樹脂等の絶縁性を有する合成樹脂のシートが用いられている。
このように、重量センサの荷重を加える場合と減じていく場合とで、異なる抵抗値が検出されるため、荷重値を高精度に測定できないという技術的課題があった。
その結果、重量センサにおける第1の基板、第2の基板に用いられる合成樹脂のシートが、重量センサに荷重を加える場合と減じていく場合とで異なる抵抗値が検出される、いわゆるヒステリシス特性を呈する原因であることを究明し、本発明を完成するに至った。
このように構成することにより、前記代1,2の連結部の幅、長さを調整することにより、基板の厚さが厚い場合であっても、小さな荷重に対しても前記被押圧部を変位させることができ、小さな荷重を測定することができる。
尚、第1の基板、第2の基板、第1のスペーサがステンレス鋼からなることが望ましい。
尚、前記第3の基板、荷重受け部、第2のスペーサがステンレス鋼からなることが望ましい。
この第1の基板2、第2の基板3、スペーサ4はステンレス鋼によって形成され、第1の基板2とスペーサ4、及び第2の基板3とスペーサ4は、図2に示すように外周円周上の5箇所において溶接Wより固着されている。
小さな荷重を測定する場合に、前記基板の厚さが厚いと、前記基板の変形量が小さく、電極層7A、7Bの間の抵抗値の変化を測定できない虞がある。一方、大きな荷重を測定する場合に、前記基板の厚さが薄いと、前記基板の変形量が大きく、電極層7A、7Bの間の抵抗値の変化を測定できない虞があるためである。
一例を示せば、測定荷重が100gf〜500gfである場合には、前記第1の基板2及び第2の基板3の厚さが0.15mm〜0.25mmであることが望ましい。
前記スペーサ4の厚寸法が大きい場合には、前記第1の基板2、第2の基板3の変形量が大きくないと、電極層7A、7Bと抵抗層10との間で接触がなされず、抵抗値変化を測定できない。即ち、小さな荷重では抵抗値の変化を測定できない虞がある。
一方、スペーサ4の厚さ寸法が小さい場合には、前記第1の基板2、第2の基板3の小さな変形量で抵抗値変化を測定できるが、大きな荷重が加わると電極層7A、7Bと抵抗層10がすべて領域で接触してしまい、抵抗値変化を測定できない虞がある。
言い換えれば、測定許容範囲内の荷重による変形量が適正の範囲内になるように、前記第1の基板2の厚さ、第2の基板3の厚さ、スペーサ4の厚さが決められる。
この合成樹脂層6は、前記した図14に示された第1の基板101に相当するものであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂,ポリイミド樹脂、ガラスエポキシ樹脂等の絶縁性を有する合成樹脂のシートを用いることができる。この合成樹脂層6の厚さは特に限定されないが、絶縁性及び変形性を考慮すると、合成樹脂層6の厚さは、25μm〜250μm程度であることが望ましい。
この一対の電極層7A、7Bは櫛形状になされ、電極層7A、7Bの櫛状の部分が互い違いに位置するように形成されている(図4参照)。尚、図1では、電極層7A、7B(櫛形電極)は省略して図示されている。
また、一対の電極層7A、7Bの外周には電極層7Cが形成され、前記電極層7A,電極層7Cは引出し線7Dに接続されている。また、前記電極層7Bは引出し線7Eに接続されている。
尚、一対の電極層7A、7Bは櫛形電極として形成した場合を示したが、特に櫛形状の電極に限定されるものでなく、円形状等の他の形状であってもよい。
この合成樹脂層8は、前記した図14に示された第2の基板104に相当するものであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂,ポリイミド樹脂、ガラスエポキシ樹脂等の絶縁性を有する合成樹脂のシートが用いられる。
尚、この合成樹脂層8は、前記した合成樹脂のシートに限定されるものではなく、例えば、第2の基板3上には塗布等の手段により、合成樹脂層を形成したものであってもよい。第2の基板3上に合成樹脂層を直接形成する場合には、前記粘着層5Bを省略することができる。
ここでは、非導電性粒子9aとして二酸化ケイ素粒子を例にとって説明する。尚、非導電性粒子としては、前記二酸化ケイ素粒子に限定されるものではなく、アルミナ粒子等のセラミックス粒子、またウレタンビーズ等の合成樹脂粒子を好適に用いることができる。
そして、図6に示すように、二酸化ケイ素の粒子9a間における凹凸層9の厚さt1は二酸化ケイ素の粒径t2よりも小さく形成され、この二酸化ケイ素粒子9aよって凹凸層9(凹凸層9の凸部)が形成される。
尚、非導電性粒子を含有した凹凸層9を形成する際、前記非導電性粒子上に前記絶縁性を有する樹脂膜9bが形成されなくても良いが、好ましくは樹脂膜9bが形成されているのがよい。
前記シリコン樹脂が1重量%未満の場合柔軟性がなく変形し難く好ましくない。また5重量%を超える場合には極めて容易に変形してしまい、広範な荷重検出範囲を得ることができないため、好ましくない。
また、カーボン粉末が1重量%未満の場合には抵抗値が大きくなり過ぎ、10重量%を超える場合には、抵抗値が小さくなり過ぎ好ましくない。
そのため、図7に示すように荷重Pが作用し、第2の基板3、合成樹脂層8が変形すると、二酸化ケイ素粒子9a部分の抵抗体層10が、最初に電極層7A,7Bに接触するように構成されている。
前記開口部2aから導出された合成樹脂層6の下面には、両面粘着テープ11を介して、ポリエステルからなるエアベント部材13が設けられている。同様に、前記合成樹脂層6(接続線7D、7E)の上面には、両面粘着テープ12を介して、ポリエステルからなるエアベント部材14が設けられている。
尚、前記接続線7D、7Eを外部に導出する開口部2aが密閉されていない場合には、前記エアベント部材13、14を用いる必要はない。
図6に示す初期状態から、図7に示すように荷重Pが作用すると、前記したように、第2の基板3、合成樹脂層8が変形し、空間部Sが狭まり、二酸化ケイ素粒子9a部分の抵抗体層10が電極層7A,7Bに接触する。
そして、加わる荷重Pの増加に比例して、二酸化ケイ素粒子9a部分(凸部)の抵抗体層10が電極層7A,7Bに接触することにより、一対の電極層7A,7B(櫛形電極)と抵抗体層10との接触面積が増加する。即ち、加わる荷重Pの増加に比例して、一対の電極層7A,7B(櫛形電極)と抵抗体層10との間の抵抗値が変化する。
このとき、二酸化ケイ素粒子9a部分の抵抗体層10が既に一対の電極層7A,7Bと接触しているため、荷重変化に対する抵抗値の変化は小さいが、二酸化ケイ素粒子9a間の抵抗体層10を電極層7に徐々に接触させることにより、大きな荷重まで検出でき、広範な荷重検出範囲を得ることができる。
即ち、予め、抵抗値と荷重(荷重)との相関関係を求め、これをコンピュータの記憶手段等に記憶し、重量センサ1によって検出された抵抗値をコンピュータの抵抗値・荷重変換部(演算処理装置)を介して荷重に変換することによってなされる。
即ち、図9に一例を示すように、第2の基板3が、測定する荷重の範囲内において、いわゆるヒステリシス特性を呈し難いため、重量センサの荷重を加える場合と減じていく場合とで検出される抵抗値は、略同一の抵抗値が検出され、荷重値を高精度に測定することができる。
尚、図9において、荷重と抵抗値が比例関係(直線状)にないのは、抵抗体層10と電極層7A,7Bとの接触領域の変化が比例関係にないことによる。
この第2の実施形態にあっては、第1の実施形態の第2の基板の上面に変位可能な被押圧部が形成されている点が第1の実施形態と異なる。尚、第1の実施形態と同一あるいは相当する部材は、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、前記貫通孔21Aの内部であって前記円形状の被押圧部21Bの外側に、前記被押圧部21Bを囲ってリング状部21Cが設けられている。
この被押圧部21Bとリング状部21Cは、第1の連結部21D、21Eによって、連結されている。また、前記リング状部21Cは、第2の基板21に第2の連結部21F、21Gによって、連結されている。
即ち、前記被押圧部21Bの中心Oに対して第1の連結部21Dから90度の間隔をもって第2の連結部21Fが設けられ、第2の連結部21Fから90度の間隔をもって第1の連結部21Eが設けられ、第1の連結部21Eから90度の間隔をもって第2の連結部21Gが設けられている。
即ち、前記被押圧部21Bが押圧されると、被押圧部21Bが変位し、被押圧部21Bの下面に形成された第2の基板8を下方向に変位させる。その結果、電極層7A,7Bと抵抗体層10との接触面積が変化し、抵抗値が変化するため、第1の実施形態と同様にして、荷重の大きさを測定することができる。
尚、被押圧部21Bが、前記第1の連結部21D、21Eと第2の連結部21F、21Gを介して、第2の基板21に連結されているため、前記連結部の幅、長さを調整することにより、第2の基板21の厚さ寸法が大きい場合であっても、小さな荷重に対しても被押圧部21Bを変位させることができ、小さな荷重を測定することができる。
この重量センサユニット30は、第2の実施形態の第2の基板21の上面に荷重を受ける荷重受け部31を備えている点が第2の実施形態と異なる。尚、第1、第2の実施形態と同一あるいは相当する部材は、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、前記第2の基板21、スペーサ32、第3の基板33は、図13に示すように外周円周上の5箇所において溶接Wより固着されている。同様に、前記荷重受け部31と、第3の基板33は、図13に示すように外周円周上の5箇所において溶接Wより固着されている。
このように構成されているため、前記押圧子34を回転させることにより、第3の基板33下面からの前記押圧子34の突出長さを調整することができる。尚、押圧子34の後端部は荷重受け部31の上面から突出しないのが好ましい。
そして、荷重が荷重受け部31に作用すると、押圧子34の先端が第2の基板21(被押圧部21B)上面を押圧し、第2の基板21を変形させる。
即ち、第2の基板21(被押圧部21B)が押圧子34によって押圧されると、被押圧部21Bが変位し、被押圧部21Bに設けられた抵抗体層10が下方向に変位する。
その結果、電極層7A,7Bと抵抗体層10との接触面積が変化し、抵抗値の変化を検出することにより、第1の実施形態と同様にして、荷重の大きさを測定することができる。
尚、押圧子34が荷重受け部31のねじ穴31aに螺合しているため、前記押圧子34を回転させることにより、押圧子34の先端と第2の基板21の上面との間の距離寸法を調整し、この押圧子34の先端を第2の基板21に高精度に接するように配置することができる。
2 第1の基板
3 第2の基板
4 スペーサ
5A,5B 粘着層
6 合成樹脂層
7A,7B 電極層
8 合成樹脂層
9 凹凸層
10 抵抗層
20 重量センサ
21 第2の基板
21A 貫通穴
21B 被押圧部
21C リング状部
21D,21E 第1の連結部
21F,21G 第2の連結部
30 重量センサユニット
31 荷重受け部
31a ねじ穴
32 スペーサ
33 第3の基板
33a 貫通穴
Claims (5)
- 荷重の変化を抵抗値の変化として検出する重量センサであって、
金属製の第1の基板と、
前記第1の基板に相対向して配置された金属製の第2の基板と、
前記第1の基板の周縁部と第2の基板の周縁部の間に接合されたリング状の金属製の第1のスペーサと、
前記第1の基板の前記第2の基板側に形成された合成樹脂層と、
前記第1の基板の前記合成樹脂層上に形成された電極層と、
前記第2の基板の前記第1の基板側に形成された合成樹脂層と、
前記第2の基板の前記合成樹脂層上に形成された抵抗層と、
を備え、
前記第1の基板、第2の基板の少なくとも一方に加わる荷重の変化によって、電極層に対する抵抗体層の接触面積が変化し、前記接触面積変化に応じた抵抗値変化を検出することによって、前記基板に加えられた荷重を検出することを特徴とする重量センサ。 - 前記第2の基板の上面に設けられた貫通孔と、
前記貫通孔の内部に設けられた被押圧部と、
前記貫通孔の内部であって、前記被押圧部の外側に前記被押圧部を囲って設けられたリング状部と、
前記被押圧部とリング状部を連結する第1の連結部と、
前記リング状部と第2の基板とを連結する第2の連結部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載された重量センサ。 - 第1の基板、第2の基板、第1のスペーサがステンレス鋼からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された重量センサ。
- 前記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された重量センサが用いられた重量センサユニットであって、
前記第2の基板の上面にリング状の第2のスペーサを介して設けられた第3の基板と、
前記第3の基板の上面に設けられた荷重受け部と、
前記荷重受け部に形成されたねじ穴と、
前記ねじ穴に螺合する共に、先端が第2の基板または第2の基板の被押圧部を押圧する押圧子と、
前記押圧子が挿通する、第3の基板に形成された貫通穴と、を備え、
前記押圧子を回転させることにより、前記押圧子の先端が第2の基板または第2の基板の被押圧部に接するようになされることを特徴とする重量センサユニット。 - 前記第3の基板、荷重受け部、第2のスペーサがステンレス鋼からなることを特徴とする請求項4に記載された重量センサ。
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