JP6296424B2 - ターボ過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、車両に減速度を生じさせるために目標トルクが瞬間的に低下した場合、目標トルクの低下に応じて過給圧を低下させるようにターボ過給機の制御が行われるので、その後目標トルクが瞬間的に上昇したとき、目標トルクの上昇に対して過給圧の上昇が追い付かず、加速レスポンスが悪化してしまう。
上述した特許文献2に記載の車両用挙動制御装置により、ドライバのステアリング操作に応じて車両に減速度を生じさせるために目標トルクを瞬間的に低下させた場合においても、上述の如くバイパスバルブを開くことによってサージングが生じるのを回避できるが、バイパスバルブを開くと過給圧が低下するので、その後に加速要求があったときに加速レスポンスが悪化してしまう。
このように構成された本発明においては、エンジン制御手段は、エンジンの運転状態がコンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、車両の旋回状態に基づき決定したトルク低減量を、エンジンの運転状態が過給領域にない場合よりも小さくするので、トルク低減量の変化に応じてそのままエンジンを制御することにより過給圧が過度に低下することを抑制することができ、これにより、加速レスポンスの悪化を抑制しつつ、ドライバの意図した車両挙動を正確に実現するようにエンジンを制御することができる。
このように構成された本発明においては、エンジンの運転状態が過給領域にある場合、エンジン制御手段がトルク低減量の変化に応じてエンジンを制御することにより過給圧が低下することを確実に防止でき、これにより、加速レスポンスの悪化を確実に抑制しつつ、ドライバの意図した車両挙動を正確に実現するようにエンジンを制御することができる。
このように構成された本発明においては、エンジンの運転状態が過給領域にある場合、空気量制御手段がトルク低減量の変化に対応する最終目標トルクの変化に応じてそのまま吸入空気量を減少させることによりコンプレッサの通過流量が減少してサージングが発生することを抑制でき、これにより、サージングを回避するためにエアバイパスバルブが開くことによる過給圧の低下を抑制して加速レスポンスの悪化を低減することができる。
このように構成された本発明においては、エンジンの運転状態が過給領域にある場合、空気量制御手段がトルク低減量の変化に対応する最終目標トルクの変化に応じて吸入空気量を減少させることによりコンプレッサの通過流量が減少してサージングが発生することを確実に防止でき、これにより、サージングを回避するためにエアバイパスバルブが開くことによる過給圧の低下を確実に防止して加速レスポンスの悪化を防ぐことができる。
このように構成された本発明においては、ステアリング操作に基づき決定されたトルク低減量の時間変化を最終目標トルクの時間変化に反映することができ、これにより、ドライバのステアリング操作に応じた減速度を車両に迅速に付加して荷重を前輪に加え、コーナリングフォースを迅速に増大させることによりステアリング操作に対する応答性を向上させることができ、ドライバの意図した車両挙動を正確に実現するようにエンジンを制御することができる。
これらのPCM60の各構成要素は、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを記憶するためのROMやRAMの如き内部メモリを備えるコンピュータにより構成される。
ターボ過給機4は、図3にコンプレッサ性能マップとして示したような性能を有する。コンプレッサ性能マップは、コンプレッサ4aを通過する吸気の流量であるコンプレッサ通過流量と、コンプレッサ4aの上流側及び下流側の吸気圧力の比であるコンプレッサ圧力比(過給圧/大気圧)と、コンプレッサ4aの回転数であるコンプレッサ回転数との関係を規定している。このようなコンプレッサ性能マップは、PCM60の内部メモリに記憶されている。
具体的には、エンジン制御部67は、まず、エアフローセンサ41により検出される吸気流量に基づいて、コンプレッサ通過流量を推定する。続いて、大気圧センサにより検出される大気圧と、第1圧力センサ43により検出される過給圧とに基づき、コンプレッサ圧力比を算出する。そして、図3に示すコンプレッサ性能マップを参照し、コンプレッサ通過流量とコンプレッサ圧力比とから、現在のコンプレッサ4aの運転状態がサージ領域に入るのかどうか、つまりサージングが生じるかどうかを判定する。具体的には、コンプレッサ性能マップにおいて、推定したコンプレッサ通過流量が、算出したコンプレッサ圧力比と同じコンプレッサ圧力比におけるサージラインL上に位置する運転状態にあるときの所定のコンプレッサ通過流量以下であるかどうかを判定する。
図4は、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置がエンジン10を制御するエンジン制御処理のフローチャートであり、図5は、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置がトルク低減量を決定するトルク低減量決定処理のフローチャートであり、図6は、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置が決定する目標付加減速度と操舵速度との関係を示したマップである。
エンジン制御処理が開始されると、図4に示すように、ステップS1において、PCM60は車両の運転状態を取得する。具体的には、PCM60は、アクセル開度センサ40が検出したアクセル開度、車速センサ53が検出した車速、操舵角センサ54が検出した操舵角、車両の変速機に現在設定されているギヤ段等を含む、上述した各種センサ40〜54が出力した検出信号S140〜S154を運転状態として取得する。
その結果、操舵速度の絶対値が減少していない場合、即ち操舵速度の絶対値が増大している又は操舵速度の絶対値が変化していない場合、ステップS24に進み、トルク低減量決定部63は、操舵速度に基づき目標付加減速度を取得する。この目標付加減速度は、ドライバの意図した車両挙動を正確に実現するために、ステアリング操作に応じて車両に付加すべき減速度である。
図6における横軸は操舵速度を示し、縦軸は目標付加減速度を示す。図6に示すように、操舵速度が閾値TS(例えば10deg/s)未満の場合、対応する目標付加減速度は0である。即ち、操舵速度が閾値TS未満の場合には、ステアリング操作に応じて車両に減速度を付加する制御が行われない。
一方、操舵速度が閾値TS以上の場合には、操舵速度が増大するに従って、この操舵速度に対応する目標付加減速度は、所定の上限値Dmax(例えば1m/s2)に漸近する。即ち、操舵速度が増大するほど目標付加減速度は増大し、且つ、その増大量の増加割合は小さくなる。
具体的には、トルク低減量決定部63は、前回の処理において決定した付加減速度から今回の処理のステップS24において決定した目標付加減速度への増大率がRmax以下である場合、ステップS24において決定した目標付加減速度を今回の処理における付加減速度として決定する。
一方、前回の処理において決定した付加減速度から今回の処理のステップS24において決定した目標付加減速度への変化率がRmaxより大きい場合、トルク低減量決定部63は、前回の処理において決定した付加減速度から今回の処理時まで増大率Rmaxにより増大させた値を今回の処理における付加減速度として決定する。
具体的には、エンジン制御部67は、最終目標トルクにフリクションロスやポンピングロスによる損失トルクを加味した目標図示トルクを算出し、この目標図示トルクを発生させるために必要な目標発生熱量を算出し、この目標発生熱量と目標当量比とに基づき、目標空気量を決定する。
具体的には、エンジン制御部67は、図3に示したコンプレッサ性能マップを参照し、サージラインL上において現在のコンプレッサ圧力比に対応するコンプレッサ通過流量を最小コンプレッサ通過流量として特定する。そして、エンジン回転数に基づき、最小コンプレッサ通過流量をエンジン10の燃焼室11内に導入される空気量、即ち最低空気量に変換する。この最低空気量は、コンプレッサ4aの運転状態に応じて変化するものであり、エンジン10の運転期間中、エンジン制御部67により繰り返し算出される。
上記のように、ステップS8において目標空気量が最低空気量より小さい場合、最低空気量が目標空気量として設定され、その目標空気量の空気がエンジン10に導入されるようにスロットルバルブ6の開度と、可変吸気バルブ機構18を介した吸気バルブ12の開閉時期が決定される。即ち、エンジン10の運転状態がコンプレッサ4aにより過給を行う過給領域にあり、エアバイパスバルブ9を閉状態に維持するために最低空気量以上の空気量が必要な場合には、スロットルバルブ6及び可変吸気バルブ機構18の制御は、エンジン10に導入される空気が最低空気量を下回ることがないように制限されるのである。
具体的には、エンジン制御部67は、エアフローセンサ31の検出信号S131等に基づき、実空気量を推定する。そして、種々の空気量及び種々のエンジン回転数について点火時期と図示トルクとの関係を規定した点火進角マップ(予め作成されてメモリなどに記憶されている)の中から、推定した実空気量及びエンジン回転数に対応する点火進角マップを選択し、選択した点火進角マップを参照して、ステップS6において算出した目標図示トルクに対応する点火時期を目標点火時期として決定する。
点火進角マップは、横軸を点火時期、縦軸を図示トルクとした場合、点火時期がMBT(Minimum Advance for Best Torque)であるときの図示トルクを極大値として、点火時期が進角又は遅角するほど図示トルクが減少するような上に凸の曲線で表される。
例えば、トルク低減要求に対応した目標空気量の減少に対して、実空気量の応答が遅れ、実空気量が目標空気量に対して過剰になっている場合、実空気量に対応する点火進角マップのMBTにおける図示トルクは、目標空気量に対応する点火進角マップのMBTにおける図示トルクよりも大きい。言い換えると、実空気量に対応する点火進角マップの目標図示トルクに対応する点火時期は、目標空気量に対応する点火進角マップの目標図示トルクに対応する点火時期に対して遅角している。即ち、目標点火時期は、目標空気量に対して実空気量が過剰になるほど遅角側にシフトする。
但し、目標点火時期が所定の遅角限界よりも遅角側にある場合には、遅角限界を目標点火時期として決定する。この遅角限界は、燃焼効率の著しい悪化や失火を考慮した燃焼安定性の観点から予め実験により定められた遅角量の限界値である。
この場合、エンジン制御部67は、ステップS15において設定した開度に応じてWGバルブ31のアクチュエータを制御すると共に、第1圧力センサ43により検出される過給圧を、ステップS16において取得した目標過給圧に近づけるようにアクチュエータをフィードバック制御する。
ステップS13及びS16の後、PCM60は、エンジン制御処理を終了する。
この図7(b)に示すように、位置Aにおいて右向きの操舵が開始され、ステアリングの切り足し操作が行われることにより右向きの操舵角が徐々に増大し、位置Bにおいて右向きの操舵角が最大となる。その後、位置Cまで操舵角が一定に保たれる(操舵保持)。
車両の操舵速度は、車両の操舵角の時間微分により表される。即ち、図7(c)に示すように、位置Aにおいて右向きの操舵が開始された場合、右向きの操舵速度が生じ、位置Aと位置Bとの間において操舵速度がほぼ一定に保たれる。その後、右向きの操舵速度は減少し、位置Bにおいて右向きの操舵角が最大になると、操舵速度は0になる。更に、位置Bから位置Cまで右向きの操舵角が保持される間、操舵速度は0のままである。
図7(d)では、位置Aから増大を開始した目標付加減速度の増大率が閾値Rmaxを上回っている場合を示している。この場合、トルク低減量決定部63は、増大率=Rmaxとなるように(即ち一点鎖線で示した目標付加減速度よりも緩やかな増大率で)付加減速度を増大させる。また、位置Aと位置Bとの間において目標付加減速度がほぼ一定に保たれている場合、トルク低減量決定部63は、付加減速度=目標付加減速度として決定する。
上述したように、トルク低減量決定部63は、付加減速度を実現するために必要となるトルク低減量を、現在の車速、ギヤ段、路面勾配等のパラメータに基づき決定する。従って、これらのパラメータが一定である場合、トルク低減量は、図7(d)に示した付加減速度の変化と同様に変化するように決定される。
図7(f)の例では、アクセル開度、車速、ギヤ段等に基づき設定された目標加速度を実現するように決定された基本目標トルクは、一定となっている。
図5を参照して説明したように、最終目標トルク決定部65は、ステップS3において決定した基本目標トルクから、ステップS4のトルク低減量決定処理において決定したトルク低減量を減算することにより、最終目標トルクを決定する。これにより、図7(g)に実線で示すように、トルク低減量の変化が最終目標トルクに反映される。
図7(h)に示すように、目標空気量が最終目標トルクの時間変化に同期して変化するが、目標空気量の変化に対して実空気量の応答に遅れが生じている。即ち、目標空気量が低下するときには実空気量が過剰となっている。
更に、上記のように、図4のステップS7において目標空気量が最低空気量より小さい場合、最低空気量が目標空気量として設定され、その目標空気量の空気が燃焼室11に導入されるようにスロットルバルブ6の開度と、可変吸気バルブ機構18を介した吸気バルブ12の開閉時期が決定される。即ち、エンジン10の運転状態がコンプレッサ4aにより過給を行う過給領域にあり、エアバイパスバルブ9を閉状態に維持するために最低空気量以上の空気量が必要な場合には、燃焼室11に導入される空気が最低空気量を下回ることがないようにスロットルバルブ6及び可変吸気バルブ機構18の制御が制限されている。
図7(h)に示したように、最終目標トルクの低下に応じて目標空気量が低下する場合、実空気量の応答に遅れが生じ、目標空気量に対して実空気量が過剰となるので、実空気量の減少分だけでは最終目標トルクの低下を実現できない。そこで、最終目標トルクと実空気量とに基づいて目標点火時期を基本点火時期よりも遅角側に設定することにより、最終目標トルクの低下を実現するようにしている。
更に、図7(h)に示したように、燃焼室11に導入される空気が最低空気量を下回ることがないようにスロットルバルブ6及び可変吸気バルブ機構18の制御が制限されている場合、トルク低減量の増加に対応する最終目標トルクの低下に対して空気量の低下が十分ではないので、最終目標トルクをエンジン10により出力させるために必要な目標点火時期を設定し、この目標点火時期に従って点火時期を遅角させることにより、最終目標トルクの低下を実現するようにしている。
位置Aにおいて右向きの操舵が開始され、右向きの操舵速度が増大するにつれて図7(e)に示したようにトルク低減量を増大させると、車両の操舵輪である前輪の荷重が増加する。その結果、前輪と路面との間の摩擦力が増加し、前輪のコーナリングフォースが増大するため、車両の回頭性が向上する。即ち、図7(j)に示すように、位置Aと位置Bとの間において、トルク低減量に対応する制御を行わなかった場合(点線)よりも、トルク低減量を反映した最終目標トルクを実現するようにエンジン10の制御を行った場合(実線)の方が、車両に発生する時計回り(CW)のヨーレートが大きくなる。
また、図7(d)、(e)に示したように、位置Bに向かって操舵速度が減少するとき目標付加減速度も減少するが、トルク低減量を最大値のまま維持しているので、操舵の切り込みが継続されている間は前輪に付加した荷重が維持され、車両の回頭性が保たれる。
更に、位置Bから位置Cにおいて操舵角の絶対値が一定である場合、トルク低減量を滑らかに減少させるので、操舵の切り込みの終了に応じて徐々に前輪に付加した荷重を低減し、前輪のコーナリングフォースを減少させることにより車体を安定させつつ、エンジン10の出力トルクを回復させる。
なお、この図8の制御におけるステップS31〜S34及びS45〜S47の各処理は、図4を参照して説明した第1実施形態のエンジン制御処理におけるステップS1〜S4及びS14〜S16の各処理と同様であるので、説明を省略する。
具体的には、最終目標トルク決定部65は、負荷とエンジン回転数とによって規定される運転状態を、コンプレッサ4aにより過給を行う過給領域と過給を行わない非過給領域とに区分した過給マップ(予め作成されてメモリなどに記憶されている)を参照し、ステップS33において決定した基本目標トルク及び現在のエンジン回転数に対応する運転状態が過給領域又は非過給領域の何れの運転領域に該当するかを判定する。
上記のように、ステップS35においてエンジン10の運転状態が過給領域にある場合、最終目標トルク決定部65はトルク低減量を0に設定するので、最終目標トルクは基本目標トルクと等しくなる。この場合、エンジン制御部67は、基本目標トルクをエンジン10により出力させるための目標空気量及び目標当量比を決定することになる。言い換えると、エンジン制御部67は、ステップS35において、エンジン10の運転状態が過給領域にあると判定した場合には、トルク低減量の変化に対応する最終目標トルクの変化に応じたエンジン10の制御を禁止し、基本目標トルクの変化に対応する最終目標トルクの変化に応じてエンジン10を制御する。
なお、この図9の制御におけるステップS51〜S54及びS59〜S67の各処理は、図8を参照して説明した第2実施形態のエンジン制御処理におけるステップS31〜S34及びS39〜S47の各処理と同様であるので、説明を省略する。
上記のように、ステップS55においてエンジン10の運転状態が過給領域にある場合、最終目標トルク決定部65は、基本目標トルクからトルク低減量に1未満の係数Kを乗じた値を減算することにより最終目標トルクを決定するので、エンジン10の運転状態が非過給領域にある場合と比較して、トルク低減量の変化に対応する最終目標トルクの変化は小さくなる。言い換えると、エンジン制御部67は、ステップS55において、エンジン10の運転状態が過給領域にあると判定した場合には、トルク低減量の変化に対応する最終目標トルクの変化に応じたエンジン10の制御を制限する。
上述した実施形態においては、トルク低減量決定部63は、操舵速度に基づき目標付加減速度を取得し、この目標付加減速度に基づいてトルク低減量を決定すると説明したが、アクセルペダルの操作以外の車両の運転状態(操舵角、ヨーレート、スリップ率等)に基づきトルク低減量を決定するようにしてもよい。
例えば、トルク低減量決定部63は、操舵角及び車速から算出した目標ヨーレートや、ヨーレートセンサから入力されたヨーレートに基づき、車両に発生させるべき目標ヨー加速度を算出し、その目標ヨー加速度に基づき目標付加減速度を取得して、トルク低減量を決定するようにしてもよい。あるいは、加速度センサにより、車両の旋回に伴って発生する横加速度を検出し、この横加速度に基づきトルク低減量を決定するようにしてもよい。あるいは、トルク低減量決定部63は、目標付加減速度とは異なる要求(例えば、加減速時のパワートレインの振動を打ち消すために必要なトルク)に基づきトルク低減量を決定するようにしてもよい。
4 ターボ過給機
4a コンプレッサ
6 スロットルバルブ
9 エアバイパスバルブ
10 エンジン
13 燃料噴射弁
14 点火プラグ
18 可変吸気バルブ機構
25 排気通路
31 WGバルブ
40 アクセル開度センサ
53 車速センサ
54 操舵角センサ
60 PCM
61 基本目標トルク決定部
63 トルク低減量決定部
65 最終目標トルク決定部
67 エンジン制御部
100 エンジンシステム
Claims (6)
- 吸気通路に設けられたコンプレッサを備えたターボ過給機を有するエンジンを、車両の運転状態に基づき制御するターボ過給機付きエンジンの制御装置であって、
アクセルペダルの操作を含む車両の運転状態に基づき基本目標トルクを決定する基本目標トルク決定手段と、
車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、
上記旋回状態に基づき、エンジンのトルクを低減させ、その後にトルクを上昇させるように、トルク低減量を決定するトルク低減量決定手段と、
上記基本目標トルクと上記トルク低減量とに基づき最終目標トルクを決定する最終目標トルク決定手段と、
上記最終目標トルクをエンジンに出力させるようにエンジンを制御するエンジン制御手段と、を有し、
上記エンジン制御手段は、エンジンの運転状態が上記コンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、上記トルク低減量を、エンジンの運転状態が上記過給領域にない場合よりも小さくすることを特徴とするターボ過給機付きエンジンの制御装置。 - 上記エンジン制御手段は、エンジンの運転状態が上記コンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、上記トルク低減量を0にする、請求項1に記載のターボ過給機付きエンジンの制御装置。
- 上記最終目標トルクをエンジンに出力させるように吸入空気量を制御する空気量制御手段を有し、
上記空気量制御手段は、エンジンの運転状態が上記コンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、上記トルク低減量の変化に対応する上記最終目標トルクの変化に応じた吸入空気量の制御を制限する、請求項1に記載のターボ過給機付きエンジンの制御装置。 - 上記空気量制御手段は、エンジンの運転状態が上記コンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、上記コンプレッサを通過する吸気の流量が、現在のコンプレッサ圧力比においてサージングが生じる領域とサージングが生じない領域との境界に位置する最小コンプレッサ通過流量以上となるように、上記トルク低減量の変化に対応する上記最終目標トルクの変化に応じた吸入空気量の制御を制限する、請求項3に記載のターボ過給機付きエンジンの制御装置。
- 上記旋回状態検出手段は、車両のステアリング操作を検出し、
上記トルク低減量決定手段は、上記ステアリング操作に応じて上記トルク低減量を決定する、請求項1乃至4の何れか1項に記載のターボ過給機付きエンジンの制御装置。 - 吸気通路に設けられたコンプレッサを備えたターボ過給機を有するエンジンを、車両の運転状態に基づき制御するターボ過給機付きエンジンの制御装置であって、
車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、
アクセルペダルの操作を含む車両の運転状態に基づきエンジンを制御すると共に、上記旋回状態に基づき、エンジンのトルクを低減させ、その後にトルクを上昇させるようにエンジンを制御するエンジン制御手段と、を有し、
上記エンジン制御手段は、エンジンの運転状態が上記コンプレッサにより過給を行う過給領域にある場合、上記旋回状態に基づきエンジンのトルクを低減させるときのトルク低減量を、エンジンの運転状態が上記過給領域にない場合よりも小さくすることを特徴とするターボ過給機付きエンジンの制御装置。
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