JP6252982B2 - ガラス部材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るガラス部材を示す模式的斜視図である。図1(b)は図1(a)におけるA−A’断面を示す図である。
透光性ガラス層2は可視域における光透過率が比較的高い層である。これにより、例えばガラス部材1を半導体発光素子のカバー部材として使用した場合、半導体発光素子から発せられる光(あるいは、無機蛍光体粉末により波長変換された光)を効率良く透過させることができる。具体的には、透光性ガラス層2の波長400〜800nmにおける全光線透過率は10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましく、40%以上であることが特に好ましく、50%以上であることが最も好ましい。
ガラスセラミック層3は可視域における光透過率が比較的低い層である。これにより、例えばガラス部材1を半導体発光素子のカバー部材として使用した場合、半導体発光素子から発せられる光(あるいは、無機蛍光体粉末により波長変換された光)を遮蔽することができる。具体的には、ガラスセラミック層3の波長400〜800nmにおける全光線透過率は5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
第1の実施形態に係るガラス部材の製造方法は、(a)透光性ガラス層を形成するための透光性ガラス層形成用グリーンシート、及び、ガラスセラミック層を形成するためのガラスセラミック層形成用グリーンシートを準備する工程、(b)ガラスセラミック層形成用グリーンシートに加工を施し、開口部を形成する工程、(c)前記透光性ガラス層形成用グリーンシート及び前記加工後のガラスセラミック層形成用グリーンシートを積層して積層体を得る工程、並びに、(d)積層体を焼成する工程、を含む。
透光性ガラス層形成用グリーンシートは以下のようにして作製することができる。ガラス粉末に、所定量の樹脂、可塑剤、溶剤等を含む樹脂バインダーを添加してスラリーとする。ガラス粉末に対し、必要に応じて無機蛍光体粉末や無機フィラー粉末を配合する。スラリーを、ドクターブレード法等によって、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルムの上に、シート状に成形する。シート状に成形したスラリーを乾燥させることによって、透光性ガラス層形成用グリーンシートが得られる。
上記で得られたガラスセラミック層形成用グリーンシートに加工を施し、所望の大きさ及び形状の窓部Wが得られるように開口部を形成する。加工方法としては、例えば金属ピンによるメカニカルパンチングや、炭酸ガスレーザーによるレーザーパンチングが挙げられる。グリーンシートに対して炭酸ガスレーザーによるレーザーパンチングを行うと、瞬時に樹脂バインダーを焼切ることができるため、開口部を寸法精度よく、かつ短時間で形成することができる。
上記で得られた透光性ガラス層形成用グリーンシートと、加工されたガラスセラミック層形成用グリーンシートを積層して積層体を得る。必要に応じて、金型を用いて加熱プレスすることにより、一体化することが好ましい。なお、積層する前に、各グリーンシートを所望の形状及び寸法に切断しても良い。
上記で得られた積層体を焼成することによりガラス部材1を得る。具体的には、まず積層体を200〜550℃程度で熱処理することにより脱脂を行い、その後、750〜1000℃程度で熱処理することにより焼結させる。ここで、図2に示すように、積層体4を、アルミナ等からなる拘束基材5間に挟持して固定した状態で焼成してもよい。これにより、焼成時における収縮による積層体4の変形を抑制することができる。得られたガラス部材1に対して、必要に応じて切断や研磨等の後加工を施しても良い。
図3(a)は本発明の第2の実施形態に係るガラス部材を示す模式的斜視図である。図3(b)は図3(a)におけるA−A’断面を示す図である。
第2の実施形態に係るガラス部材の製造方法は、(a)透光性ガラス層を形成するための透光性ガラス層形成用グリーンシート、及び、一対のガラスセラミック層を形成するための一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートを準備する工程、(b)一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートそれぞれに加工を施し、開口部を形成する工程、(c)開口部が互いに重なり合う位置となるように、加工後の一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートを透光性ガラス層形成用グリーンシートの両主面に積層し、積層体を得る工程、並びに、(d)積層体を焼成する工程、を含む。
図5は本発明の第3の実施形態に係るガラス部材を示す模式的斜視図である。第1の実施形態に係るガラス部材では、窓部Wが1ヶ所だけ設けられていたのに対し、本実施形態に係るガラス部材は窓部が略等間隔でマトリクス状に複数設けられている。
図6は本発明の第4の実施形態に係るガラス部材を示す模式的斜視図である。第2の実施形態に係るガラス部材では、窓部Wが1ヶ所だけ設けられていたのに対し、本実施形態に係るガラス部材は窓部が略等間隔でマトリクス状に複数設けられている。なお、図6において、下側のガラスセラミック層3における開口部Oは、便宜上省略している(図7においても同様)。
図7は本発明の第5の実施形態に係るガラス部材を示す模式的斜視図である。第4の実施形態に係るガラス部材では、窓部W(開口部O)が円形であったのに対し、本実施形態に係るガラス部材は窓部Wが矩形となっている。
図8は本発明の半導体発光素子デバイスの一実施形態を示す模式図である。図8に示すように、発光デバイス6はガラス部材1及び半導体発光素子7を備えてなる。ガラス部材1は半導体発光素子7の発光面上に設置されている。半導体発光素子7から発せられた光L1はガラス部材1の透光性ガラス層2を透過し光L2として外部に照射される。ここで、透光性ガラス層2が無機蛍光体粉末を含有している場合は、光L1は波長変換されて、波長の異なる光L2として外部に照射される。この際、波長変換後の光と、波長変換されずに透過した光との合成光を、光L2として出射させるようにしてもよい。
(1)透光性ガラス層形成用グリーンシートの作製
質量%で、SiO2 60%、B2O3 10%、BaO 10%、及びCaO 20%の組成を有するSiO2−B2O3−RO系ガラス粉末(軟化点820℃、平均粒子径D50:2.5μm)にアクリルバインダー、可塑剤及び溶剤を適宜混合してスラリーを作製した。得られたスラリーを、ドクターブレード法によりPETフィルム上にシート成形して透光性ガラス層形成用グリーンシート(厚み:0.1mm)を得た。
上記ガラス粉末50質量%に対して、アルミナ粉末(平均粒子径D50:2.0μm)50質量%を添加して混合粉末を得た。得られた混合粉末を用いて(1)と同様にしてガラスセラミック層形成用グリーンシート(厚み:0.15mm)を得た。
透光性ガラス層形成用グリーンシートを金属金型を用いて70mm角に切断した。また、ガラスセラミック層形成用グリーンシートを2枚重ねた状態で、金属金型を用いて70mm角に切断するとともに、直径2mmの円形の開口部を図6に示すような配置となるように複数形成した。
(1)透光性ガラス層形成用グリーンシートの作製
実施例1で用いたガラス粉末85質量%に対して、YAG蛍光体粉末15質量%を添加して混合粉末を得た。得られた混合粉末を用いて実施例1と同様にして透光性ガラス層形成用グリーンシート(厚み:0.2mm)を作製した。
実施例1と同様にしてガラスセラミック層形成用グリーンシート(厚み:0.2mm)を作製した。
透光性ガラス層形成用グリーンシートを金属金型を用いて70mm角に切断した。また、ガラスセラミック層形成用グリーンシートを2枚重ねた状態で、金属金型を用いて70mm角に切断するとともに、1mm角の矩形の開口部を図7の示すような配置となるように複数形成した。
(比較例)
実施例1で得られた透光性ガラス層形成用グリーンシートのみを一対のアルミナ基材間に挟持し、400℃で1時間脱脂した後、850℃で30分間焼成した。得られた焼結体をアルミナ基材から脱離しようとしたところ、機械的強度が不十分なため破損した。
2 透光性ガラス層
2a、2b 主面
2’ 透光性ガラス層形成用グリーンシート
2a’、2b’ 主面
3 ガラスセラミック層
3’ ガラスセラミック層形成用グリーンシート
4 積層体
5 拘束基材
6 半導体発光素子デバイス
7 半導体発光素子
O 開口部
W 窓部
C 切断面
Claims (10)
- 透光性ガラス層と、前記透光性ガラス層の片面に形成されたガラスセラミック層と、を備えるガラス部材であって、
前記ガラスセラミック層が開口部を有し、かつ、前記開口部に臨む位置において前記透光性ガラス層からなる窓部が形成されていることを特徴とするガラス部材。 - 透光性ガラス層と、前記透光性ガラス層の両面に形成された一対のガラスセラミック層と、を備えるガラス部材であって、
前記一対のガラスセラミック層がそれぞれ開口部を有し、前記開口部が互いに重なり合う位置にあり、かつ、前記開口部に臨む位置において前記透光性ガラス層からなる窓部が形成されていることを特徴とするガラス部材。 - 前記ガラスセラミック層が、ガラス粉末及び無機結晶粉末を含む混合粉末の焼結体からなることを特徴とする請求項1または2に記載のガラス部材。
- 前記透光性ガラス層が、ガラス粉末の焼結体からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス部材。
- 前記透光性ガラス層が、無機蛍光体粉末を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス部材。
- 前記前記窓部が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス部材。
- 半導体発光素子の発光面上に設置して用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガラス部材。
- 請求項6に記載のガラス部材、及び、半導体発光素子を備えてなることを特徴とする半導体発光素子デバイス。
- 請求項1、3〜7のいずれか一項に記載のガラス部材を製造するための方法であって、
(a)前記透光性ガラス層を形成するための透光性ガラス層形成用グリーンシート、及び、前記ガラスセラミック層を形成するためのガラスセラミック層形成用グリーンシートを準備する工程、
(b)前記ガラスセラミック層形成用グリーンシートに加工を施し、開口部を形成する工程、
(c)前記透光性ガラス層形成用グリーンシート及び前記加工後のガラスセラミック層形成用グリーンシートを積層して積層体を得る工程、並びに、
(d)前記積層体を焼成する工程、
を含むことを特徴とする、ガラス部材の製造方法。 - 請求項2〜7のいずれか一項に記載のガラス部材を製造するための方法であって、
(a)前記透光性ガラス層を形成するための透光性ガラス層形成用グリーンシート、及び、前記一対のガラスセラミック層を形成するための一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートを準備する工程、
(b)前記一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートそれぞれに加工を施し、開口部を形成する工程、
(c)前記開口部が互いに重なり合う位置となるように、前記加工後の一対のガラスセラミック層形成用グリーンシートを前記透光性ガラス層形成用グリーンシートの両主面に積層し、積層体を得る工程、並びに、
(d)前記積層体を焼成する工程、
を含むことを特徴とする、ガラス部材の製造方法。
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