JP6083195B2 - 空調室内機 - Google Patents
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Description
(1)空調室内機10の外観構成
(1−1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る空調室内機の断面図である。図1において、空調室内機10は壁掛けタイプであり、本体ケーシング11、室内熱交換器13、室内ファン15、底フレーム17、フィルタ25及び制御部41が搭載されている。
(a)吹出口19及び吹出口開閉機構29
図2は、図1に記載の吹出口および下吸込口の拡大側面図である。図2において、吹出口19は、吹出口開閉機構29によって開閉される。吹出口開閉機構29は、フラップ291、支軸292およびフラップ駆動モータ293を含む。
下吸込口21は、底フレーム17の下端と背面板11cの下端との間に位置している。図1に示すように、下吸込口21は、吸込流路16の入口の一部であって、背面板11cの下端から底フレーム17の下端に向って所定幅を有する開口である。
下吸込口21には、下吸込口開閉機構31が設置されている。下吸込口開閉機構31は、シャッター311と、ヒンジ312、リンク313および駆動モータ314を含む。
上吸込口22は、図1に示すように前面グリル11aのうち前面パネル11bの上端と対峙する位置から天面中央にわたって設けられている。また、上吸込口22は、上吸込口開閉機構32によって開閉される。上吸込口開閉機構32はスライドシャッター322を含む。
図3は、空調室内機の稼働時の様子を示す断面図である。通常、空調室内機10の稼働時には図3に示すように下吸込口21のシャッター311及び上吸込口22のスライドシャッター322は開状態に制御されており、吹出口19のフラップ291は開いている。これにより、空気は、下吸込口21及び上吸込口22をからフィルタ25及び室内熱交換器13を経て室内ファン15に吸い込まれ、室内ファン15から吹出流路18を経て吹出口19からフラップ291に沿って吹き出される。このように、空調室内機10の稼働時には下吸込口21のシャッター311は開状態に制御されているため、吹出口19から吹き出される風量が少なくなると、吹出口19から吹き出された空気が直に下吸込口21に吸い込まれる現象(いわゆるショートサーキット)が発生し得る。
ROM62は、空調室内機10の全体を制御するための制御プログラム90を格納している。
RAM61は、風量下限値記憶部80、風量記憶部81、シャッター角度記憶部82及びフラップ角度記憶部83を含む。
CPU60は、風量下限値設定部70、風量制御部71、風量設定受付部72、シャッター開閉制御部73及びフラップ開閉制御部74を含む。
風量下限値設定部70は、吹出口19から吹き出される風量の風量下限値Wthopenを設定する。具体的には、風量下限値設定部70は、風量記憶部81を参照して風量設定受付部72が風量自動設定を受け付けているか否か、及びシャッター角度記憶部82を参照してシャッター311が開状態であるか閉状態であるかを判断する。風量下限値設定部70は、風量自動設定の状態にあり、かつシャッター311が開状態にある場合には、風量下限値設定部70は、シャッター311が閉状態の場合における風量下限値Wthcloseを風量下限値記憶部80から読み出す。そして、風量下限値設定部70は、シャッター311が開状態の場合における風量下限値Wthopenを、シャッター311が閉状態の場合における風量下限値Wthcloseよりも大きくなるように設定する。よって、吹出口19から吹き出される空気は、後述の風量制御部71の制御によって所定の風量下限値Wthopen以上の風量で吹き出され、下吸込口21から遠ざかるように吹き出される。よって、吹出口19から吹き出された空気が直に下吸込口21に吸い込まれるショートサーキットを抑制できる。風量下限値設定部70は、設定した風量下限値Wthopenを風量下限値記憶部80に格納する。
風量設定受付部72は、吹出口19から吹き出される風量の設定として、風量自動設定及びユーザが風量を指定する風量ユーザ設定を含む風量設定をユーザから受け付ける。例えば、ユーザは操作部100を制御することにより所望の風量設定を入力する。図5は操作部の一部を示す説明図である。操作部100には、例えば風量が自動に制御される風量自動設定ボタン101、ユーザが風量を指定する急風ボタン102、強風ボタン103、弱風ボタン104及び微風ボタン105が設けられている。風量は、微風、弱風、強風及び急風の順に大きくなるものとする。ユーザは所望のボタンを操作することで空調室内機10に対して風量の設定を行う。風量設定受付部72は、ユーザから受け付けた風量設定の種類を風量記憶部81に格納する。
風量制御部71は、風量設定受付部72が受け付けた風量設定に基づいて吹出口19から吹き出される風量を制御し、その風量を風量記憶部81に格納する。例えば、風量制御部71は、風量設定受付部72が風量自動設定を受け付けた場合には、風量下限値設定部70が設定した風量下限値Wthopen以上の風量となるように制御する。つまり、風量設定受付部72が風量自動設定を受け付けている場合、ユーザは吹出口19から任意の風量で空気を吹き出すことを許容している。その場合には、風量下限値設定部70は、下吸込口21のシャッター311が開状態の場合の風量下限値Wthopenが閉状態の場合の風量下限値Wthcloseよりも大きくなるように制御する。そして、風量制御部71は、制御された風量下限値Wthopen以上の風量となるように制御する。これにより、吹出口19から吹き出された空気が直に下吸込口21に吸い込まれるショートサーキットを抑制できる。
シャッター開閉制御部73は、空調室内機10が稼働を開始すると、下吸込口21が閉状態から開状態となるように下吸込口開閉機構31を制御してシャッター311の動きを制御する。また、空調室内機10の稼働が停止すると、シャッター開閉制御部73はシャッター311の動きを制御して下吸込口21を閉状態とする。
フラップ開閉制御部74は、風向設定部(図示せず)において設定された風向に基づいて、吹出口開閉機構29を制御してフラップ291の動きを制御する。
次に風量下限値設定における動作を図6を用いて説明する。図6は風量下限値設定における動作を示すフローチャートの一例である。
(4−1)
吹出口19から吹き出される風量が少なくなると、吹出口19から吹き出された空気が直に下吸込口21に吸い込まれるショートサーキットが発生し得る。
空調室内機10は、風量設定受付部72が風量ユーザ設定を受け付けている場合には、ユーザが所望する風量で吹出口19から空気を吹き出す。風量設定受付部72が風量自動設定を受け付けている場合、ユーザは吹出口19から任意の風量で空気を吹き出すことを許容している。その場合には、風量下限値設定部70は、ショートサーキットの抑制のために、下吸込口21のシャッター311が開状態の場合の風量下限値Wthopenが閉状態の風量下限値Wthcloseよりも大きくなるように制御する。よって、ユーザによる風量指定を優先してユーザ満足度を維持しつつ、少なくとも風量自動設定の際にはショートサーキットを抑制することができる。
空調室内機10は、風量設定受付部72が風量ユーザ設定を受け付けている場合には、ユーザが所望する風量で吹出口19から空気を吹き出す。この場合、吹出口19の風量が所定値Wα以下であるとショートサーキットが生じ得るため、シャッター開閉制御部73は下吸込口21のシャッター311を閉じる。よって、風量自動設定の場合だけでなく、風量ユーザ設定の場合にもショートサーキットを抑制できる。
(1)空調室内機10の外観構成
第2実施形態に係る空調室内機10の外観構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、吹出口19から吹き出される空気の上下風向が所定の角度よりも下向きの場合に、下吸込口21のシャッター311が開状態の場合における風量下限値Wthopenを制御する。その他の点においては第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と異なる機能構成についてのみ以下に説明する。
フラップ角度記憶部83は、フラップ開閉制御部74により制御されたフラップ291のフラップ角度θfの他に、さらにフラップ閾値角度θthを記憶している。フラップ閾値角度θthは、例えばフラップ291と鉛直方向下方とのなす角度により定義され、例えば約30°であり得る。言い換えれば、例えば水平方向を基準として上下風向が約60°の場合である。
風量下限値設定部70は、フラップ角度記憶部83を参照してフラップ角度θf及び所定のフラップ閾値角度θthを読み出す。風量下限値設定部70は、現在のフラップ角度θfとフラップ閾値角度θthとの比較結果に基づいて吹出口19から吹き出される風量の風量下限値Wthopenを設定する。図7及び図8を用いてこのような風量下限値Wthopenの設定について具体的に説明する。図7は、シャッターが開かれており、フラップの角度θfがフラップ閾値角度θth以下である場合の様子を示す模式図である。図8は、シャッターが開かれており、かつフラップの角度θfがフラップ閾値角度θthより大きい場合の様子を示す模式図である。
次に風量下限値設定における全体動作を図9を用いて説明する。図9は風量下限値設定における全体動作を示すフローチャートの一例である。第2実施形態での動作はステップS11aが異なるのみでその他の点については第1実施形態と同様であるので簡単に以下に説明する。
吹出口19からの空気の上下風向が所定の角度よりも下向きである場合、吹出口19から吹き出される空気は下吸込口21に近づく方向に吹き出され、下吸込口21に吸い込まれやすくなる。所定の角度とは、例えば水平方向を基準として上下風向が約60°の場合である。吹出口19からの空気が下吸込口21に吸い込まれやすい上下風向の場合には、風量下限値設定部70は、下吸込口21のシャッター311が開状態の場合の風量下限値Wthopenが閉状態の風量下限値Wthcloseよりも大きくなるように制御する。これにより、ショートサーキットを抑制することができる。
(A)変形例
上記実施形態では、風量下限値設定部70は、下吸込口21のシャッター311が開状態か閉状態のいずれであるかを判断して、風量下限値Wthopenを設定している。本変形例では、風量下限値設定部70は、シャッター角度θsの程度に応じて風量下限値Wthopenを設定してもよい。
上記実施形態では、シャッター311は仮想中心軸を中心とする回動式であるが、下吸込口21を開閉可能であれば特にその形状は限定されず、例えばスライド式であってもよい。
11 本体ケーシング
11a 前面グリル
11b 前面パネル
13 室内熱交換器
15 室内ファン
16 吸込流路
17 底フレーム
18 吹出流路
19 吹出口
21 下吸込口
22 上吸込口
29 吹出口開閉機構
31 下吸込口開閉機構
32 上吸込口開閉機構
41 制御部
70 風量下限値設定部
71 風量制御部
72 風量設定受付部
73 シャッター開閉制御部
74 フラップ開閉制御部
80 風量下限値記憶部
81 風量記憶部
82 シャッター角度記憶部
83 フラップ角度記憶部
291 フラップ
311 シャッター
Claims (2)
- 下吸込口(21)、上吸込口(22)及び吹出口(19)が設けられている本体ケーシング(11)と、
前記下吸込口を開閉するシャッター(311)と、
前記吹出口から吹き出される風量の風量下限値を設定する風量下限値設定部(70)と、
前記吹出口から吹き出される風量の設定として、風量自動設定又はユーザが風量を指定する風量ユーザ設定を受け付ける風量設定受付部(72)と
を備え、
前記風量下限値設定部は、少なくとも前記風量設定受付部が前記風量自動設定を受け付けている場合において、前記下吸込口のシャッターが開状態の場合における風量下限値を、閉状態の場合における風量下限値より大きく設定する、空調室内機。 - 前記下吸込口のシャッターの動きを制御するシャッター開閉制御部(73)をさらに備え、
前記風量設定受付部が受け付けた前記風量ユーザ設定に基づいて前記吹出口の風量が所定値以下に設定されている場合には、前記シャッター開閉制御部は前記下吸込口のシャッターを閉じる、請求項1に記載の空調室内機。
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