JP6073574B2 - チェーファー用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
天然ゴムラテックス:Muhibbah Lateks社から入手したフィールドラテックス
界面活性剤:花王(株)製のEmal−E27C(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)
NaOH:和光純薬工業(株)製のNaOH
製造例1
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30%(w/v)に調整した後、天然ゴムラテックス1000g(wet状態)に対し、10%Emal−E27C水溶液25gと40%NaOH水溶液50gを加え、室温で48時間ケン化反応を行い、ケン化天然ゴムラテックスを得た。このラテックスに水を添加してDRC15%(w/v)となるまで希釈した後、ゆっくり撹拌しながらギ酸を添加しpHを4.0に調整し、凝集させた。
凝集したゴムを粉砕し、それを1%炭酸ナトリウム水溶液に室温で5時間浸漬した後に引き上げ、水1000mlで洗浄を繰り返し、その後90℃で4時間乾燥して固形ゴム(ケン化天然ゴムA)を得た。
40%NaOH水溶液の添加量を25gに変更した以外は製造例1と同様に、固形ゴム(ケン化天然ゴムB)を得た。
窒素含有量は、CHN CORDER MT−5(ヤナコ分析工業社製)を用いて測定した。測定には、まずアンチピリンを標準物質として、窒素含有量を求めるための検量線を作製した。次いで、試料約10mgを秤量し、3回の測定結果から平均値を求めて、試料の窒素含有量とした。
ICP発光分析装置(ICPS−8100、(株)島津製作所製)を使用して、試料のリン含有量を求めた。
また、リンの31P−NMR測定は、NMR分析装置(400MHz、AV400M、日本ブルカー社製)を使用し、80%リン酸水溶液のP原子の測定ピークを基準点(0ppm)として、クロロホルムにより生ゴムより抽出した成分を精製し、CDCl3に溶解して測定した。
1mm×1mmに切断した生ゴムのサンプル70.00mgを計り取り、これに35mLのトルエンを加え1週間冷暗所に静置した。次いで、遠心分離に付してトルエンに不溶のゲル分を沈殿させ上澄みの可溶分を除去し、ゲル分のみをメタノールで固めた後、乾燥し質量を測定した。次の式によりゲル含有率(%)を求めた。
ゲル含有率(質量%)=[乾燥後の質量mg/最初のサンプル質量mg]×100
また、31P−NMR測定において、ケン化天然ゴムA、Bは、−3ppm〜1ppmにリン脂質によるピークが存在しなかった。
ケン化天然ゴムA:製造例1
ケン化天然ゴムB:製造例2
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B(シス含有量:97質量%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:125m2/g、DBP:115ml/100g)
シリカ:ローディア社製のZeosil 115Gr(N2SA:110m2/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピルジスルフィド))
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355(パラフィン系ワックス)
老化防止剤A:バイエル社製のブルカノックス(N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、6PPD)
老化防止剤B:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製の椿
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛3号
20%オイル処理不溶性硫黄:四国化成工業(株)製のミュークロンOT−20(不溶性、オイル含有量:19〜21%、)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
表2〜4に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を混練りし、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。なお、TSRを用いた比較例1〜3では、TSRのゴム成分100質量部に対して素練促進剤を0.4質量部添加して、1.7Lバンバリーミキサーを用いてあらかじめ素練りを行った後、冷却したものを使用した。一方、実施例1〜6においては、素練りを行わなかった。
次に、得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間、2mm厚の金型でプレス加硫して加硫ゴム組成物(加硫ゴムシート)を得た。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物を下記により評価した。結果を表2〜4に示す。なお、以下において、表2の基準比較例は比較例1、表3の基準比較例は比較例2、表4の基準比較例は比較例3である。
得られた未加硫ゴム組成物について、JIS−K−6300に基づいてムーニー粘度の測定方法に従い、130℃で測定し、下記計算式により指数表示した(ムーニー粘度指数)。指数が大きいほどムーニー粘度(ML1+4)が低く、加工性に優れることを示す。
(ムーニー粘度指数)=(基準比較例のML1+4)/(各配合のML1+4)×100
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で各配合(加硫ゴムシート)の損失正接(tanδ)の測定し、下記計算式により指数表示した(低発熱性指数)。指数が大きいほど、tanδが小さく低燃費性に優れることを示す。
(低発熱性指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
加硫ゴム組成物を用い、JIS−K−6260「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−デマッチャ屈曲亀裂試験方法」に基づいてサンプル(ゴムシート)を作製し、屈曲亀裂成長試験を行い、70%伸張を100万回繰り返してゴムシートを屈曲させたのち、発生した亀裂の長さを測定した。結果は、下記計算式により指数表示した(耐屈曲亀裂成長性)。指数が大きいほど、亀裂の成長が抑制され、耐屈曲亀裂成長性に優れることを示す。
(耐屈曲亀裂成長性指数)=(基準比較例の測定値)/(各配合の測定値)×100
Claims (5)
- 天然ゴムラテックスをケン化処理し、ケン化天然ゴムラテックスを調製する工程(A)、前記ケン化天然ゴムラテックスを凝集させて得られた凝集ゴムをアルカリ処理する工程(B)、ゴム中に含まれるリン含有量が200ppm以下になるまで洗浄する工程(C)、前記工程(A)〜(C)を経て得られるリン含有量が200ppm以下である改質天然ゴムと、カーボンブラック及び/又は白色充填剤とを混練し、ゴム成分100質量%中の前記改質天然ゴムの含有量が5質量%以上であるチェーファー用ゴム組成物を得る工程(D)、及び前記工程(D)により得られるチェーファー用ゴム組成物を用いてチェーファーを作製する工程(E)を含み、
前記アルカリ処理は、アルカリ金属炭酸塩を用いるチェーファーを有する空気入りタイヤの製造方法。 - 前記改質天然ゴムは、窒素含有量が0.3質量%以下、トルエン不溶分として測定されるゲル含有率が20質量%以下である請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記白色充填剤がシリカである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記チェーファー用ゴム組成物が、窒素吸着比表面積が100〜220m 2 /gのカーボンブラックを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
- 前記チェーファー用ゴム組成物において、ゴム成分100質量部に対する前記白色充填剤の含有量が5〜30質量部である請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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