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JP5936166B2 - 食品製品及び食品製品の提供方法 - Google Patents

食品製品及び食品製品の提供方法 Download PDF

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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

本発明は、食品製品及び食品製品の提供方法に関する。詳しくは、消費者が安心して食品を選択することが可能な食品製品及び食品製品の提供方法に係るものである。
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者の信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
特開2009−5656号公報
ところで、食品を含む各種商品の品質は、その商品が消費者に提供されるまでの過程における様々な要因に強く影響を受けるものである。
そのため、食品の原料粉末は、食品の品質についての情報を得ることができる要因ではあるものの、たった1つの要因に過ぎず、原料粉末見本を食品に添付して食品を提供するといった特許文献1に記載の技術のみでは、消費者が安心して食品を選択するといった目的を実現するのに充分ではない場合がある。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、より一層充分に消費者が安心して食品を選択することが可能となる食品製品及び食品製品の提供方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品では、一次産品である所定の食品と、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成され、かつ、食品と共に提供される付属物によって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。なお、付属物本体は、植物体に存在するものである(以下、同じである)。
また、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
ところで、「食品と略同一条件で食品とは別体で成長した代替食品」とは、同じ農場で同じ肥料を施して育った野菜や果実を意味する。即ち、「代替食品」とは、品質を把握するにあたって、食品と同一視できるものを意味している。
具体的には、食品Aと同一生産人が、食品Aと同一時期に、食品Aと同一の農法で栽培した農作物Bについては、食品Aの代替食品と言える。また、「同一生産人」は農協の部会が同じである場合も含めても良く、「同一農法」とは肥料や農薬が一定の基準を満たす場合を含めても良い。なお、「部会」とは、「植える土壌は持ち主によって異なるが、共同或いは協働して、できるだけ同一品種の作物を出荷しようという目的を持った複数の生産者の集合体」を意味する。
例えば、食品がリンゴである場合は、そのリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てた他のリンゴは「代替食品」に該当する。一方、異なる果樹園のリンゴや、同じ果樹園でも異なる肥料や異なる条件若しくは環境で育てたリンゴは「代替食品」には該当しない。
また、「食品と一体に成長した一体成長物の食品とは異なる部分」とは、食品として採用された部分とは異なる部分であるものの、食品と一体に成長した部分を意味する。
例えば、食品が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の食品とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「一体成長物の食品とは異なる部分」に該当する。
また、「代替食品と一体に成長した代替一体成長物の食品に対応する部分とは異なる部分」とは、食品として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替食品と一体に成長した部分を意味する。
例えば、食品がリンゴである場合は、食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴは、「代替一体成長物の食品に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、食品として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴの枝や葉は「代替一体成長物の食品に対応する部分と異なる部分」に該当する。
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品では、二次産品である所定の食品と、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成され、かつ、食品と共に提供される付属物によって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
ところで、「食品の原料と略同一条件で食品の原料とは別体で成長した代替原料」とは、同じ農場で同じ肥料を施して育った野菜や果実を意味する。即ち、「代替原料」とは、食品の原料の品質を把握するにあたって、食品の原料と同一視することができるものを意味している。
具体的には、食品原料Aと同一生産人が、食品原料Aと同一時期に、食品原料Aと同一の農法で栽培した農作物Bについては、食品原料Aの代替原料と言える。また、「同一生産人」は農協の部会が同じである場合も含めても良く、「同一農法」とは肥料や農薬が一定の基準を満たす場合を含めても良い。なお、「部会」とは、「植える土壌は持ち主によって異なるが、共同或いは協働して、できるだけ同一品種の作物を出荷しようという目的を持った複数の生産者の集合体」を意味する。
例えば、食品の原料がリンゴである場合は、そのリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てた他のリンゴは「代替原料」に該当する。一方、異なる果樹園のリンゴや、同じ果樹園でも異なる肥料や異なる条件若しくは環境で育てたリンゴは「代替原料」には該当しない。
また、「食品の原料と一体に成長した一体成長物の食品の原料とは異なる部分」とは、食品の原料として採用された部分とは異なる部分であるものの、食品の原料と一体に成長した部分を意味する。
例えば、食品の原料が大根(根や茎の部分)である場合は、大根の根や茎のその他の部分は、同一部分であるために、「一体成長物」には該当するものの、「一体成長物の食品の原料とは異なる部分」には該当しない。これに対して、同じ大根の葉は「一体成長物の食品の原料とは異なる部分」に該当する。
また、「代替原料と一体に成長した代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」とは、食品の原料として採用された部分に対応する部分とは異なる部分であるものの、代替原料と一体に成長した部分を意味する。
例えば、食品の原料がリンゴである場合は、食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴは、「代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」には該当しない。これに対して、食品の原料として採用されたリンゴと同じ果樹園で同様の肥料を施して育てたリンゴの枝や葉は「代替一体成長物の食品の原料に対応する部分とは異なる部分」に該当する。
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、一次産品である所定の食品と、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を提供することによって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、二次産品である所定の食品と、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を提供することによって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る食品製品の提供方法では、一次産品である所定の食品を、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を見せることによって、食品(一次産品)が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(一次産品)の成長過程の実体を把握することができる。
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(一次産品)の品質を把握することが可能となる。
ここでの「見せる」とは、付属物の実物を見せることは勿論、付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
また、上記の目的を達成するために、二次産品である所定の食品を、該食品の原料の一部であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の原料と略同一条件で前記食品の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える。
ここで、付属物本体が水と共に収容されて構成された付属物を見せることによって、食品(二次産品)の原料が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因や、食品(二次産品)の原料の成長過程の実体を把握することができる。
なお、付属物本体と共に水が収容されたことで、時間の経過に伴う付属物の変化(例えば、変色や臭い)によって、付属物本体の品質を把握することができ、付属物本体の品質を通じて、食品(二次産品)の原料の品質を把握することが可能となる。
ここでの「見せる」とは、付属物の実物を見せることは勿論、付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
ところで、ここでの「食品」とは、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、ドッグフード等、動物を対象としたものも含む趣旨である。
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜等が該当する。
更に、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品や未加工の植物性食品を加工した産品であり、漬物、野菜炒め等が該当する。
なお、「植物性の食品」とは「植物体に存在する食品」を意味し、穀類、芋、豆、野菜、果実、キノコ、海藻類等が挙げられる。
また、付属物本体が「食品」や「食品の原料」である場合には、付属物本体として水と共に収容されるのは「その一部」としている。「その全部」を水と共に収容してしますと、消費者への提供対象物である「所定の食品」が存在しないこととなったり、消費者への提供対象物の「所定の食品」の原料が存在しないこととなったりするためである。
本発明の食品製品及び食品製品の提供方法では、消費者がより一層安心して食品を選択することが可能となり、食品の信頼度の向上を実現することができる。
第1の実施の形態を説明するための模式図である。 第2の実施の形態及び第3の実施の形態を説明するための模式図である。 第4の実施の形態を説明するための模式図である。 第4の実施の形態の変形例を説明するための模式図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1は本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、食品1を密閉状に収容した容器2の底部に収容凹部3が形成されている。
収容凹部3には、食品粉末4が水と共に密閉状に封入された透明袋状の食品粉末封入体5が収容されている。
なお、食品1と食品粉末4はそれぞれ別個に収容されており、食品1の容器2と、食品粉末4の食品粉末封入体5とが一体的に包装紙6で包装されている。
食品粉末4とは、食品1が一次産品の場合には、食品1の粉末若しくは食品1の一体成長物の粉末である。また、食品1が二次産品の場合には、食品1の原料の粉末若しくは食品1の原料の一体成長物の粉末である。
ここで、食品1が一次産品の場合には、一体成長物とは、「食品1と一体に成長した物であって食品1とは異なる部分」を意味する。
具体的には、食品1が一次産品である柿、リンゴ、豆、米、麦、胡麻、さとうきび等の場合には、一体成長物としては、食品1である柿、リンゴ、豆、米、麦等と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、もみ、つる、殻、稲穂、麦穂、さや(豆や胡麻のさや)、幹部(さとうきびの幹部)、花等が挙げられる。なお、殻については殻の中に実を有した状態であっても良い。但し、一体成長物は、食品1とは異なる部分である。
ところで、一体成長物の代替として、食品粉末封入体5に代替一体成長物を密閉状に封入しても良い。
ここで、食品1が一次産品の場合には、代替一体成長物とは、「食品1の代替食品と一体に成長した物であって食品1に対応する部分とは異なる部分」を意味する。
なお、代替食品とは、食品1と略同一条件で食品1とは別体で成長した物を意味する。
具体的には、食品1が一次産品である柿、リンゴ、豆、米、麦等の場合には、代替一体成長物としては、食品1と同じ農場で同じ肥料を施して育った柿、リンゴ、豆、米、麦等の代替食品と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、もみ、つる、殻、稲穂、麦穂、麦芽、花等が挙げられる。なお、殻については殻の中に実を有した状態であっても良い。但し、代替一体成長物は、食品1に対応する部分とは異なる部分である。
一方、食品1が二次産品の場合には、一体成長物とは、「食品1の原料と一体に成長した物であって食品1の原料とは異なる部分」を意味する。
具体的には、食品1が二次産品である柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等を加工した加工食品の場合には、一体成長物としては、加工食品の原料(柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等)と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、つる、殻、稲穂、花等が挙げられる。但し、一体成長物は、加工食品(食品1)の原料とは異なる部分である。
更に、食品1が二次産品であるビールの場合には、一体成長物としては、ビールの原料(麦芽、ホップ等)と一体に成長した麦穂やホップ花等が挙げられる。但し、一体成長物は、ビール(食品1)の原料とは異なる部分である。
ところで、一体成長物の代替として、食品粉末封入体5に代替一体成長物を密閉状に封入しても良い。
ここで、食品1が二次産品の場合には、代替一体成長物とは、「食品1の代替原料と一体に成長した物であって食品1の原料に対応する部分とは異なる部分」を意味する。
なお、代替原料とは、食品1の原料と略同一条件で食品製品Aの原料とは別体で成長した物を意味する。
具体的には、食品1が二次産品である柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等を加工した加工食品の場合には、代替一体成長物としては、加工食品の原料(柿、リンゴ、豆、米、じゃがいも、さつまいも等)と同じ農場で同じ肥料を施して育った柿、林檎、豆、米、じゃがいも、さつまいも等の代替原料と一体に成長した葉、根、枝、茎、ぬか、つる、殻、稲穂、花等が挙げられる。但し、代替一体成長物は、加工食品(食品1)の原料に対応する部分とは異なる部分である。
更に、食品1が二次産品であるビールの場合には、代替一体成長物としては、ビールの原料(麦芽、ホップ等)と同じ農場で同じ肥料を施して育った麦芽、ホップ等の代替原料と一体に成長した麦穂やホップ花等が挙げられる。但し、代替一体成長物は、ビール(食品1)の原料に対応する部分とは異なる部分である。
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、食品1と食品粉末封入体5とが一体化されているために、食品1を提供する際に、食品1のみならず、不可避的に食品粉末封入体5をも提供することとなる。この様に、食品1と共に食品粉末封入体5をも消費者に提供することができるため、食品1が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因を把握することができ、消費者はより一層安心して食品製品を選択することが可能となり、食品製品の信頼度の向上が実現することとなる。
また、食品粉末封入体5を消費者に提供することで、通常は食品1の背景にあって消費者からは見えない部分をも知ることができ、より一層製品に対する親しみを感じさせることができ、食品製品Aの消費拡大が期待できる。
なお、食品粉末封入体5を実際に提供することで、提供された食品や食品の原料の成長過程の実体を充分に把握することが可能となる。即ち、文字情報として、例えば、一体成長物の情報を開示する場合等が考えられるものの、文字情報による知覚的理解のみでは、提供された食品や食品の原料の成長過程の実体を把握するには不充分である。
更に、食品粉末4と水が封入された食品粉末封入体5を消費者に提供することで、食品1の品質理解の容易化を図ることが可能となる。即ち、原料粉末見本を添付する場合(例えば、特開2009−5656号公報に記載の技術の場合)には、原料粉末見本の検査等を行わなければ、食品の品質理解が困難であるのに対して、食品粉末封入体5を提供する場合には、検査等を要する場合も一部にはあるものの、検査等を行うことなく一見して食品1の品質を判断できる場合もあり、食品1の品質理解の容易化が実現する。
具体的には、例えば、「無農薬で育成した野菜等の粉末を水に混ぜた原料粉末見本」の場合には、10日程度が経過しても、変色の度合いが小さい。一方で、「無機肥料、殺菌剤、殺虫剤、除草剤等を利用して育成した野菜等の粉末を水に混ぜた原料粉末見本」の場合には、10日程度が経過すると、変色の度合いが大きく、悪臭が発生する。こうした変色や臭い等の変化から、「農薬が散布されていない、若しくは、散布された農薬量が少ない」と判断できることとなる。
同様に、例えば、「化学肥料を使わず、無農薬で育成した野菜等の粉末を水に混ぜた原料粉末見本」の場合には20日から30日程度が経過しても、変色の度合いが少なく、臭いも出ず、ガスの発生がほとんどない。一方で、「化学肥料、農薬等を利用して育成した野菜等の粉末を水に混ぜた原料粉末見本」の場合には、20日から30日程度が経過すると、変色度合いが大きく、悪臭と共にガスが発生する。こうした変色や臭いやガスの状態から、「化学肥料や農薬等の有無、多い少ない」の判断ができることとなる。この様に、食品粉末封入体5を持ち帰り、30日間程度保管して観察すると、食品の本当の中身(正体)が分かることとなる。
なお、加工野菜に使用されている野菜の粉末が添付された場合(例えば、特開2009−5656号公報に記載の技術の場合)には、粉末を検査しなければ農薬に関する情報を得ることはできない。
上記の点を考慮すると、食品粉末と水が封入されてから一定期間(例えば、10日程度や、20日から30日程度)が経過した食品粉末封入体5を収容凹部3に収容する方が好ましい。
そうすることで、食品製品Aの購入段階で付属物の変化を確認することができ、食品製品Aを購入するか否かといった判断材料を消費者に提供することができるからである。
なお、検査等を要せずに食品1の品質を判断できることによって、食品1の品質の安全性の判断材料となる情報を消費者が食品製品Aを購入する前段階で得ることができ、購入するか否かといった判断材料を消費者に提供することができる。一方、食品1の品質の判断にあたって検査等を要する場合には、購入後に初めて食品1の品質の安全性に関する情報を得ることとなるため、食品製品Aを購入するか否かといった判断材料を消費者に提供することはできない。
更に、食品粉末を用いて遺伝子組換え作物(GMO:Genetically Modified Organisms)であるか否かを、蛍光顕微鏡等を用いて検査を行うこともでき、GMO検査を行うことで、食品1に遺伝子組換え作物が含まれているか否かといった情報をも得ることができる。
[変形例]
上記した第1の実施の形態では、食品粉末封入体5が透明である場合を例に挙げて説明を行っているが、消費者に水と共に食品粉末4を提供することができれば充分であって、必ずしも食品粉末封入体5が透明である必要は無い。但し、外部から一見して食品粉末4の状態(例えば、変色具合等)を確認できることが好ましく、かかる点を考慮すると、食品粉末封入体5の少なくとも一部は透明である方が好ましい。
なお、上記した第1の実施の形態では、食品粉末4が水と共に密閉状に封入された袋状の食品粉末封入体5を例に挙げて説明を行っているが、水中の食品粉末からガスが発生する場合には、蓋付きのペットボトル等を食品粉末封入体5として採用し、ガスが発生する際には、蓋を緩める等の対応を行うことも考えられる。
また、上記した第1の実施の形態では、収容凹部3に食品粉末封入体5のみが収容された場合を例に挙げて説明を行っているが、食品粉末に関する各種情報を記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を食品粉末封入体5と共に収容凹部3に収容しても良い。なお、記録媒体としては、USBメモリー等のメモリーカード、CDやMDやDVD等のメモリーディスク、ICタグ等を利用することができる。
ここで、記録媒体に所定の情報を記録することなく、URLや二次元バーコード等を記載した記載物や、URLや二次元バーコード等を記録した記録媒体を収容凹部3に収容することで、情報が存在するアドレスを知らしめ、コンピュータや携帯電話等を用いてインターネット上の特定のサーバの記録媒体にアクセスして情報を閲覧できる様にしても良い。
更に、収容凹部3には、食品1を製造する際の実際の環境を記録した環境記録物を収容しても良い。
ここで、環境記録物としては、例えば、原料の栽培場所や加工工場の写真、土壌の分析結果、遺伝子組換えに関する情報、温度や湿度や降雨量の変化、生産管理状況、品質検査状況、食品や食品の原料の特徴やセールスポイント、作業者の声等を記録した記録紙が挙げられる。また、その他にも、施肥、追肥、除草、殺虫等の処理日時や処理方法を記録したデータが挙げられる。
なお、環境記録物は、上述の食品粉末に関する各種情報を記録した記録媒体と共に収容しても良い。その場合、環境記録物を記録媒体と別体としても良いし、記録媒体に食品粉末に関する各種情報と一緒に環境記録物をも記録しても良い。
更に、上記した第1の実施の形態では、容器2の底部に収容凹部3が形成された場合を例に挙げて説明を行っているが、収容凹部3の形成位置は容器2の底部に限られるものではない。
但し、容器2の底部に収容凹部3が形成された場合には、万が一に食品粉末封入体5から食品粉末4が漏れ出た場合であっても、食品粉末4が容器2の内部の食品1に混合してしまうことを抑止できるため、収容凹部3は容器2の底部に形成される方が好ましい。なお、消費者が食品製品Aを購入する際に、より見やすい位置に食品粉末封入体5を配置するという点を重視する場合には、食品粉末封入体5は容器2の上側に配置することとなる。
また、上記した第1の実施の形態では、食品1を収容した1つの容器2に1つの食品粉末封入体5を添付する様に構成されているが、容器2と食品粉末封入体5は必ずしも1対1で対応する必要は無い。
例えば、食品1を収容した容器2を複数個まとめて包装箱に収容し、その包装箱に1つの食品粉末封入体5を収容しても良い。
また、上記した第1の実施の形態では、食品1を収容した容器2と食品粉末封入体5とが一体化された場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1と共に食品粉末封入体5を提供することができれば充分であり、必ずしも食品1と食品粉末封入体5が一体化される必要はない。
例えば、店舗等で商品陳列棚に仕切板を設けて区画し、各区画に食品製品Aを陳列する場合には、各区画に食品粉末封入体5を陳列する様にしても良い。
更に、同一生産者や同一生産部会(複数人)が単独(1ユニット)で店頭の棚で販売する様な場合には、棚毎に並べられた同一生産者や同一生産部会の商品について、棚毎に食品粉末封入体5を並べて提供しても良い。
また、食品粉末封入体5の提供方法として、消費者が食品1を購入する時に食品1と共に食品粉末封入体5を提供しても良いし、宅配便で食品1を送る場合に食品粉末封入体5と共に送る様にしても良いし、自動販売機で食品1を提供する際に併せて食品粉末封入体5を提供しても良い。
また、上記した第1の実施の形態では、食品粉末を例に挙げて説明を行っているが、換言すると、付属物本体が粉状である場合を例に挙げて説明を行っているが、付属物本体は必ずしも粉状である必要は無い。即ち、付属物本体を消費者に提供することで、食品1が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因を把握することができれば、付属物本体は必ずしも粉状である必要は無い。例えば、粉状の他に、角切り、千切りにして水に浸しても良いし、ミキサーで回転させながら切り刻んでも良い。
但し、付属物本体を粉状とすることで、水と共に収容した付属物の変化が生じやすくなるために、付属物本体は粉状であることが好ましい。
<2.第2の実施の形態>
図2(A)は本発明を適用した食品製品の提供方法の一例を説明するための模式図である。
図2(A)で示す食品製品の提供方法の一例では、店舗等で商品陳列棚7の区画9ごとに同一の食品製品Aを陳列し、その区画9ごとに食品粉末封入体5が展示されている。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の一例では、食品粉末封入体5を展示し、食品粉末4が水と共に密閉状に封入された食品粉末封入体5を消費者に見せることができ、食品1が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因を把握することができ、消費者はより一層安心して食品製品を選択することが可能となり、食品製品の信頼度が向上することとなる。
また、食品製品の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、食品製品Aの消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
<3.第3の実施の形態>
図2(B)は本発明を適用した食品製品の提供方法の他の例を説明するための模式図である。
図2(B)で示す食品製品の提供方法の他の例では、レストランのショーケース内に展示されている展示食品10ごとに、食品粉末封入体5が展示されている。なお、食品粉末封入体5には、展示食品10に対応する食品、即ち、レストランで提供する食品の食品粉末4が水と共に封入されている。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の他の例では、食品粉末封入体5を展示し、レストランで提供する食品の食品粉末4が水と共に密閉状に封入された食品粉末封入体5を消費者に見せることができ、レストランで提供する食品1が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因を把握することができる。このことによって、消費者はより一層安心してレストランの商品を選択することが可能となり、レストランの信頼度が向上することとなる。
なお、レストランの商品の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、レストランの商品の消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
<4.第4の実施の形態>
図3は本発明を適用した食品製品の提供方法の更に他の例を説明するための模式図である。
図3で示す食品製品の提供方法の更に他の例では、自動販売機で販売されているドリンク12ごとに、食品粉末封入体5が展示されている。なお、食品粉末封入体5には、ドリンク12の食品粉末4が水と共に封入されている。
ここで、同じ品種のコーヒー豆を原料とした缶コーヒー飲料(ドリンク12)を販売する場合は、全ての缶コーヒー飲料に対応する単一の食品粉末封入体5を展示しても良い。例えば、図4で示す様に、自動販売機本体の空きスペース13に、単一の食品粉末封入体5を展示しても良い。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の更に他の例では、食品粉末封入体5を展示し、ドリンク12の食品粉末4が水と共に密閉状に封入された食品粉末封入体5を消費者に見せることができ、ドリンク12が消費者に提供されるまでの過程において影響を受けた要因を把握することができる。このことによって、消費者はより一層安心してドリンク12を選択することが可能となり、ドリンク12の信頼度が向上することとなる。
なお、ドリンク12の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、ドリンク12の消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
1 食品
2 容器
3 収容凹部
4 食品粉末
5 食品粉末封入体
6 包装紙
7 商品陳列棚
9 区画
10 展示商品
12 ドリンク
13 空きスペース

Claims (6)

  1. 一次産品である所定の植物性の食品と、
    該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える
    食品製品。
  2. 二次産品である所定の食品と、
    該食品の植物性の原料の一部であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の植物性の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の植物性の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成され、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える
    食品製品。
  3. 一次産品である所定の植物性の食品と、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
  4. 二次産品である所定の食品と、該食品の植物性の原料の一部であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の植物性の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の植物性の原料に対応する部分とは異なる部分である付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成された付属物とを共に提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
  5. 一次産品である所定の植物性の食品を、該食品の一部であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品であり、若しくは、前記食品と一体に成長した一体成長物の前記食品とは異なる部分であり、若しくは、前記食品と略同一条件で前記食品とは別体で成長した代替食品と一体に成長した代替一体成長物の前記食品に対応する部分とは異なる部分である粉状の付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
  6. 二次産品である所定の食品を、該食品の植物性の原料の一部であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と一体に成長した一体成長物の前記食品の植物性の原料とは異なる部分であり、若しくは、前記食品の植物性の原料と略同一条件で前記食品の植物性の原料とは別体で成長した代替原料と一体に成長した代替一体成長物の前記食品の植物性の原料に対応する部分とは異なる部分である粉状の付属物本体が、水と共に収容されることで同付属物本体が水中に配置されて構成された付属物を見せて提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
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