JP5945407B2 - 太陽電池パネルの敷設構造及び太陽電池パネルの中間保持部材 - Google Patents
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Description
近年、このような太陽電池パネルを一般家庭の屋根に敷き詰めて設置し、家庭で使用する電力を太陽電池パネルが発生する電力で賄う太陽光発電システムを採用する家庭が増加しつつある。
例えば、特許文献1では、複数の棒状のレール部材を住宅の屋根の勾配方向に平行に敷設し、そのレール部材によって太陽電池パネルの両端を挟持することによって屋根の勾配方向への動きを規制している。そして、レール部材の延伸方向(屋根の勾配方向に対して直交する方向)に沿って太陽電池パネルをスライドさせて敷設していき固定する構造が記載されている。
ところが、太陽電池パネルの一辺の中間部を固定すると、太陽電池パネルの角部等が重なり、太陽電池パネルの辺が直交する辺集結部が形成される。その辺集結部においては自由端となっているため、強度が低くなっている。そのため、外部から圧力を受けると、太陽電池パネルが湾曲し、破壊される虞があった。
すなわち、本発明は、複数の四角形の太陽電池パネルが行方向と列方向に並べられて平面的な広がりをもって設置されていて、3枚又は4枚の太陽電池パネルの辺が直交する辺集結部があり、辺集結部またはその近傍の位置に、辺集結部を形成する前記3枚又は4枚の太陽電池パネルを相互に接続する中間保持部材が宙空状態で装着されている。
請求項2に記載の発明は、前記下面覆部の下面には、複数の凸条部を有し、前記凸条部は、下面覆部の長手方向に沿って下方に向けて突出していることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池パネルの敷設構造である。
すなわち、本発明は、複数の四角形の太陽電池パネルが行方向と列方向に並べられて平面的な広がりをもって設置されていて、3枚又は4枚の太陽電池パネルの辺が直交する辺集結部があり、辺集結部またはその近傍の位置に、宙空状態で装着される中間保持部材であり、溝状の保持凹部が背中合わせに設けられている。
本発明の中間保持部材によれば、溝状の保持凹部が背中合わせに設けられている。即ち、一方の保持凹部で一つの太陽電池パネルの辺を挟んで保持し、他方の保持凹部で隣接する太陽電池パネルの辺を挟んで保持する。それ故に、1つの固定部材で隣接する太陽電池パネルを2枚固定できる。その結果、固定部材の個数を減少させることができ、コストを低減できる。
また、屋根構造1は、図1,図2のように太陽電池パネル2と、レール部材3と、固定部材5と、連結ピース100と、軒先取付け金具200を有している。
屋根部材202は、銅、ステンレス、アルミ、鋼等の金属や、これら金属のうちの適宜なものを表面処理したカラーステンレス、カラーアルミ、フッ素鋼鈑、ガルバリウム鋼鈑、カラー鉄板等を加工して形成される略長方形薄板状の屋根材である。この屋根部材202の短手方向lの片側端部には、図3で示されるように、掛止片212が形成されており、短手方向lの他方端部からやや中心よりの部分には、掛止突起213が形成されている。
そして、掛止片212に近い位置に形成された突出壁部213bと、この突出壁部213bの下端部と連続する部分との間には、屋根材掛止空間214が形成されている。この屋根材掛止空間214は、断面形状三角形状で屋根部材202の長手方向wに延びる空間となっている。
以上が屋根部材202の説明である。
太陽電池パネル2は、通常、太陽電池パネル自身に、図示しない端子ボックス、ケーブル、断熱補強材等の部材を取り付けて使用されるものである。なお、太陽電池パネル2の種類は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、所謂枠体を使用しないフレームレス太陽電池パネルとも称されるものを採用している。
また、太陽電池パネル2の外観は、図1のように四角形状の板状体となっている。
レール部材3は、図1,図4のように固定部材5を屋根部材202に固定する際に、固定部材5を支持する部材である。レール部材3は、図5のように長尺状の棒状体であり、断面形状が「コ」の字状となっている。即ち、レール部材3は、長方形平板状の載置面16と、載置面16の幅方向wの両端から略垂直下方に向けて折り曲げられた壁部17,18を有している。そして、載置面16の下方には、図6のように壁部17,18に挟まれた空間19が形成されている。なお、空間19は、係止片56の一部又は全部が収納可能な空間を表し、閉鎖空間だけではなく、固定部材5の基礎部21の係止片56の挿入方向に開放した開放空間も含む。
固定具7は、図5,図6のように固定用ボルト8、位置決め用ナット10から形成されている。
固定用ボルト8は、具体的には、四角ボルトであり、頭部11が方形状をしたボルトである。頭部11の幅は、壁部17,18間の距離W2よりも小さく、係合孔6の開口幅W1よりも大きい。また、固定用ボルト8は、位置決め用ナット10と一対となっている。図5のように組み立てた時に、固定用ボルト8の軸部12は、係合孔6から露出している。
以上がレール部材3の説明である。
固定部材5は、図1,図7のように太陽電池パネル2の一辺を保持する保持部20と、レール部材3に固定される基礎部21から形成されている。固定部材5は、基礎部21を介してレール部材3に固定され、保持部20が太陽電池パネル2の一辺と係合することで、太陽電池パネル2を屋根に固定する。
保持部20の長手方向wの長さは、図7のように基礎部21の幅方向wの長さよりも長い。具体的には、保持部20の長手方向wの長さは、基礎部21の幅方向wの長さの2倍程度となっている。即ち、図7のように組み立てた際に、保持部20は、基礎部21から外側方向にはみ出している。そのため、保持部20を基礎部21に対して相対的に長手方向wに移動させて基礎部21に固定することにより、保持部20を基礎部21に固定したときの保持部20の基礎部21に対する相対的な位置を左右方向wに変えることができる。即ち、固定部材5は、保持部20を基礎部21へ取り付けるとき、保持部20の位置を左右方向wへずらして取り付けることができる。
具体的には、骨格部材22は、長方形平板状の天面部26と、天面部26から下方に離れた位置に形成される長方形平板状の底面部27と、天面部26及び底面部27と一体に形成され、天面部26と底面部27との間に形成される空間を前後方向lに分割するように設けられた支持部28によって形成されている。天面部26と底面部27は、上下方向に平行となっている。天面部26の短手方向lの長さは、底面部27の短手方向lの長さよりも短い。
上面取り付け部31は、骨格部材22の天面部26を覆う部位である。断面形状が略「コ」字状となっている。即ち、上面取り付け部31は、上面覆部35と、下面覆部36と、端面覆部37と、を有している。
上面覆部35は、天面部26の上面の一部を覆う部位であり、下面覆部36は、天面部26の下面を覆う部位であり、端面覆部37は、天面部26の端面を覆う部位である。
下面覆部36の下面には、凸条部38が複数設けられている。本実施形態では、幅方向lに3つ平行に配されている。凸条部38は、図10,図11のように下面覆部36の長手方向w全体に設けられており、下方に向けて突出している。即ち、凸条部38は、短手方向lの力に対して抗力を有しており、図1のように組み立てた際に、太陽電池パネル2の抜け落ち防止機能を有する。
また、当接防止部33の高さは、太陽電池パネル2の厚みとほぼ同じかやや小さい。
本実施形態の基礎部21は、金属薄板を打ち抜き加工後に曲げ加工して形成されたものを採用している。基礎部21の材質は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、亜鉛メッキ鋼板によって形成されている。
側壁部47の高さ方向の長さ(底面部45から載置部41までの長さ)は、側壁部48の高さ方向の長さ(底面部46から載置部41までの長さ)と等しい。そして、底面部45,46は、同一平面上に配されている。
一方、最小外形寸法たる係止片56の部材厚(最小幅)W6は、レール部材3の係合孔6の開口幅W1(図6参照)よりも小さい。
底面部46の略中央の位置には位置決め貫通孔58を有している。位置決め貫通孔58は、底面部46の部材厚方向に貫通した貫通孔である。位置決め貫通孔58の大きさは、レール部材3の固定具7の軸部12(図5参照)が挿通可能な大きさとなっている。また、位置決め貫通孔58は、係合部53と基礎部21の長手方向lに同一直線上に配されている。
このとき、保持部20の長手方向wの中央側に位置する貫通孔40b,40cと、基礎部21の側壁部48側に位置する固定孔52c,52dは、互いに連通しており、貫通孔40b,40cと、固定孔52d,52cとのそれぞれに亘って一時締結要素43が挿通されている。本実施形態では、一時締結要素43として、ねじを用いている。
基礎部21の載置部41上に保持部20の底面部27が載置されている。貫通孔51上に底面部27が位置している。位置決め貫通孔58の投影面上に底面部27は位置していない。
以上が固定部材5の説明である。
連結ピース100(中間保持部材)は、図16のように列方向w及び行方向lに隣接する太陽電池パネル2の辺が密集し、直交する交点たる辺集結部101又はその近傍に取り付けられる部材である。本実施形態では、4つの太陽電池パネル2の角部が重なり合った辺集結部101に取り付けられ、太陽電池パネル2間を連結する部材である。
連結ピース100の材質は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、アルミニウムが採用されている。
連結ピース100は、図18のように骨格部材122と摩擦付与部材125から形成されている。また、骨格部材122と摩擦付与部材125は、接着テープ等の公知の接着手段によって接着されている。
具体的には、長方形平板状の天面部126と、天面部126から下方に離れた位置に形成される長方形平板状の底面部127と、天面部126及び底面部127と一体に形成され、天面部126と底面部127との間に形成される空間を前後方向lに分割するように設けられた支持部128によって形成されている。天面部126と底面部127は、上下方向に平行となっている。天面部126の短手方向lの長さは、底面部127の短手方向lの長さよりも短い。
即ち、連結ピース100の前方側には、短手方向lの前方から後方に向かって窪んでおり、前方が開放された空間である前方固定空間130aが形成されている。一方、連結ピース100の後方側には、短手方向lの後方から前方へ向かって窪んでおり、後方側が開放された空間である後方固定空間130bが形成されている。そして、前方固定空間130a及び後方固定空間130bは、骨格部材122の長手方向w全体に亘って形成されている。言い換えると、前方固定空間130a及び後方固定空間130bは、骨格部材122に溝状に形成されている。
上面取り付け部131は、骨格部材122の天面部126を覆う部位である。断面形状が略「コ」字状となっている。即ち、上面取り付け部131は、上面覆部135と、下面覆部136と、端面覆部137と、を有している。
上面覆部135は、天面部126の上面の一部を覆う部位であり、下面覆部136は、天面部126の下面を覆う部位であり、端面覆部137は、天面部126の端面を覆う部位である。
下面覆部136の下面には、凸条部138が複数設けられている。本実施形態では、幅方向lに3つ平行に配されている。凸条部138は、下面覆部136の長手方向w全体に設けられており、下方に向けて突出している。即ち、凸条部138は、短手方向lの力に対して抗力を有しており、図1のように組み立てた際に、太陽電池パネル2の抜け落ち防止機能を有する。当接防止部133の高さは、太陽電池パネル2の厚みとほぼ同じかやや小さい。
より具体的には、下板部224の短板部分224bに、3つの固定用ネジ孔229が設けられるものであって、3つの固定用ネジ孔229は短板部分224bの長手方向wにおいて、列状に配されている。より詳細には、1つの固定用ネジ孔229は、短板部分224bの長手方向の中心近傍に位置しており、残りの2つの固定用ネジ孔229,229は、短板部分224bの長手方向wの両端部近傍にそれぞれ1つずつ位置している。
正面貫通孔232は、図22で示されるように、開口形状が略長方形状の貫通孔となっている。このとき、正面貫通孔232の開口の長手方向の長さは、正面立壁部225の長手方向の長さより短くなっている。そして、正面貫通孔232は、正面貫通孔232の開口の仮想中心線α2と、正面立壁部225の長手方向の中心線α2とが同一となるように形成されている。
金具取付用貫通孔235は、開口形状が略「凹」字状の貫通孔であり、添板部234の前方及び側方を取り囲むように設けられている。この金具取付用貫通孔235は、添板部234の側方に位置する部分では、添板部234の前方から添板部234よりやや後方の部分まで延びている。
金具用ネジ孔236は、金具取付用貫通孔235の側方に形成されている。より詳細には、2つの金具用ネジ孔236が、上板部226の長手方向wにおいて、金具取付用貫通孔235を挟んで列状に位置している。
金具用ネジ孔245は開口形状が円形の貫通孔であり、取付小片部242の天面と底面の中心部に開口し、取付小片部242の高さ方向(上下方向)に沿って延びている。つまり、金具用ネジ孔245は、取付小片部242の中心部分を貫通する貫通孔となっている。
またさらに、保持側天板部240の長手方向wの両端部に注目すると、図25で示されるように、長手方向wの端部からやや中心よりの部分に、それぞれビード部246が設けられている。これらのビード部246は、いずれも、保持側天板部240の後端から、保持側天板部240の前後方向lの中心近傍まで前方に向かって延びている。
これらのビード部244,ビード部246は、いずれも、軒先取付け金具200の剛性を向上させるために設けられたものである。
また、モジュール保持金具218の保持側側壁部241と、軒先金具本体217の添板部234とが前後方向l(図28の左右方向)において隣り合わせで面接触した状態となっている。詳細には、保持側側壁部241の後側面の一部と、添板部234の前側面とが接触した状態で、保持側側壁部241と添板部234とが並列して立設された状態となっている。
そして、図28(b),図28(c)で示されるように、モジュール保持金具218の取付小片部242が、軒先金具本体217の上板部226に上方から接触した状態となっている。このとき、それぞれの取付小片部242に形成された金具用ネジ孔245(図25参照)と、軒先金具本体217の上板部226に形成された金具用ネジ孔236(図21参照)とが重なりあった状態(図28(c)参照)となる。即ち、モジュール保持金具218の金具用ネジ孔245と、軒先金具本体217の金具用ネジ孔236とが重なり合って、一体の連通孔を形成した状態となっている。
なお、ここで締結要素とは、ネジ、釘、ビス等の上位概念とする。
ここで、図28(c),図29で示されるように、モジュール保持凹部219と、係合部230の下方に位置する空間231とは、軒先取付け金具200の高さ方向で重なる位置となっている。そして、モジュール保持凹部219の前端部分と、この空間231の前端部分とは、前後方向l(図28における左右方向)で同一の位置となっている。
また、モジュール保持凹部219には、ゴム等の弾性体で作られた保護部材(図示せず)が設けられている。このことにより、太陽電池パネル2を嵌めこんだとき、太陽電池パネル2の嵌めこんだ部分が傷つくことがなく、且つ嵌めこんだ太陽電池パネル2がたつくこともない。
以上が軒先取付け金具200の説明である。
そして、軒先取付け金具200と、レール部材3に取り付けた固定部材5と、連結ピース100によって、太陽電池パネル2を屋根上に設置する。
つまり、本実施形態では、太陽電池パネル2の設置に先立って、基礎屋根構造203を構築する。
まず、第1の工程として、図30で示されるように、屋根下地の軒先部分に、複数の軒先取付け金具200を所定の間隔を空けて取り付ける。このとき、野地板268の軒先側先端面268aと、軒先取付け金具200の一部たる正面立壁部225の前側面とが同一平面を形成するように設置される。そして、軒先取付け金具200の固定用ネジ孔229(図23参照)に、木ネジ等の締結要素271を挿通し、軒先取付け金具200を屋根下地と一体に固定する。
このことにより、軒側第1行目の列の屋根部材202aが屋根下地上に取り付けられる。
なお、軒側第2行目の列の屋根部材202bの棟側部分の固定方法は、軒側第1行目の列の屋根部材202aの棟側部分の固定方法と同じであるため、説明を省略する。
具体的に説明すると、上記したように、レール部材3は長手方向の両端で幅方向の長さが異なる構造となっている。このため、2つのレール部材3a,3bは、一方のレール部材3aの幅方向の長さが短い部分に、他方のレール部材3bの幅方向の長さが長い部分を被せることにより、一部が密着しつつ重なった状態で長手方向(行方向l)に連結可能となっている。
このように2つのレール部材3a,3bの重なった状態で、ボルト等の締結部材(図示せず)で重なった部分を挿通し、軒側第1行目の列のレール部材3aの棟側端部と、軒側第2行目の列のレール部材3bの軒先側端部とを屋根部材202上に固定する。
このとき、図42(a)のようにレール部材3の係合孔6に基礎部21の係合部53を差し込む(取り付け姿勢)。即ち、基礎部21の係合部53の幅方向wが、レール部材3の係合孔6の延伸方向とほぼ一致するように係合部53を差し込む。言い換えると、基礎部21の係合部53の部材厚方向を係合孔6の開口幅方向に合わせて、レール部材3の係合孔6に係合部53を挿入する。なお、ここでいう「ほぼ一致」とは、完全に一致だけではなく、若干傾倒したものも含む概念である。本実施形態では、係合孔6の延伸方向に対して係合部53の−10度から10度の傾倒を表す。
このとき、基礎部21の係合部53の幅方向w(図7参照)は、レール部材3の係合孔6の延伸方向に対して交差する方向を向いている。言い換えると、基礎部21の係合部53の部材厚方向は、係合孔6の開口幅方向に対して交差する方向を向いている。本実施形態では、基礎部21の係合部53の部材厚方向は、係合孔6の開口幅方向に対して直交する方向を向いている。
係合部53の係止片56がレール部材3の係合孔6に係合することによって、レール部材3に対する固定部材5の離反方向への移動が規制されている。言い換えると、固定部材5のレール部材3からの離脱が不能となっている。即ち、外部から負圧を受けても、固定部材5はレール部材3から離脱しない。
なお、固定部材5は、固定用ボルト8が仮締め状態では、レール部材3の長手方向に沿って移動可能であり、固定用ボルト8が本止め状態では、レール部材3に対して相対的に移動不可能な状態に取り付けられている。
そして、引き続き、基礎屋根構造203上に太陽電池パネル2を設置していく。
つまり、本実施形態の屋根構造1では、太陽電池パネル2と屋根部材202のそれぞれの軒先側端部を、屋根下地(野地板268)の軒先側端部に極めて近接させて敷設できる。このように、屋根の軒先突端部分に太陽電池パネル2が設置可能な領域を形成することで、屋根の軒先の突端(前方側)から棟側(後方側)に向かって、ほとんど隙間がない状態で太陽電池パネル2を敷設していくことができる。換言すると、本実施形態の屋根構造1によると、屋根上に太陽電池パネル2を設置できない領域が殆どなく、屋根上の略全ての部分に太陽電池パネル2を設置できるので、屋根上により多くの太陽電池パネル2を設置できる。
このとき、太陽電池パネル2aの幅方向w(列方向)の中間部分に固定部材5が取り付けられている。即ち、太陽電池パネル2aの行方向l上側の端部は、保持部20の一方の固定空間30(前方固定空間30a)(図10参照)内に差し込まれている。具体的には、太陽電池パネル2の辺が摩擦付与部材25の上面取り付け部31と下面取り付け部32によって挟持されている。即ち、凸条部38は、太陽電池パネル2の上面に圧接されている。
また、このとき、太陽電池パネル2aの列方向w両端に位置する辺は、ともに自由端となっている。即ち、列方向w両端側に位置する太陽電池パネル2の2辺近傍の領域は、固定部材5によって片持ち状に固定されている。
ここで、本実施形態の軒先取り付け具200で太陽電池パネル2を取り付けると、太陽電池パネル2と屋根部材202の間に広い隙間が形成される(図45参照)。この隙間は、太陽電池パネル2の下方に雨水が流れ込んでしまったとき、流れ込んだ雨水が流れる空間となる。即ち、本実施形態の軒先取り付け具200で太陽電池パネル2を取り付けると、屋根部材202と太陽電池パネル2の間に雨水が溜まることなく軒先側へと流れていく。
このとき、列方向w(桁行方向)に隣接する2つの太陽電池パネル2aのそれぞれの棟側端部であって、且つ2つの太陽電池パネル2aの境界となる部分に連結ピース100が取り付けられる。連結ピース100側から見ると、連結ピース100は、列方向wに隣接する2つの太陽電池パネル2aに亘って連結ピース100が取り付けられている。言い換えると、列方向wに隣接する2つの太陽電池パネル2a間の境界を跨いで連結ピース100が取り付けられている。具体的には、連結ピース100の前方固定空間130a(図17,図18参照)には、軒側第1行目の列の太陽電池パネル2aであって、列方向wに並んだ2つの太陽電池パネル2aの隣接する角部分が嵌めこまれた状態となる。
即ち、太陽電池パネル2の辺集結部101及びその近傍は、連結ピース100の前方固定空間130a(図17,図18参照)内に差し込まれる。具体的には、列方向wに隣接する太陽電池パネル2aの辺集結部101が摩擦付与部材125の上面取り付け部131と下面取り付け部132によって挟持されている。即ち、凸条部138(図19参照)は、太陽電池パネル2の上面を圧着している。
またこのとき、列方向wに隣接する太陽電池パネル2によって、連結ピース100は、太陽電池パネル2と一体となって持ち上げられ、宙空状態となっている。即ち、連結ピース100の下方には、空間が形成されている。
具体的には、太陽電池パネル2bの角部が摩擦付与部材125の上面取り付け部131と下面取り付け部132によって挟持されている。即ち、凸条部138は、太陽電池パネル2の上面に圧接されている。
またこのとき、列方向wに隣接する太陽電池パネル2及び行方向lに隣接する太陽電池パネル2によって、連結ピース100が太陽電池パネル2と一体となって持ち上げられ、宙空状態となっている。即ち、連結ピース100の下方には、空間が形成されている。そのため、連結ピース100と太陽電池パネル2が両端支持となっており、剛性が高い。
なお、軒側第2行目の列の太陽電池パネル2bの棟側部分の固定方法は、軒側第1行目の列の太陽電池パネル2aの棟側部分の固定方法と同じであるため、説明を省略する。
さらに、軒側第3行目の列の太陽電池パネル2を取り付ける場合においても、軒側第2行目の列の太陽電池パネル2bと同様に取り付けていく。そして、すべての太陽電池パネル2が列方向w及び行方向lに広がりをもって、基礎屋根構造203上に取り付けられたことをもって、太陽電池パネル2の敷設が完了する。
また、屋根の軒先部分に軒先取付け金具200の上方から化粧板277(図1参照)を取り付ける。
このことをもって、屋根構造1が完成する。
ところが、本発明の保持部20は、一時締結要素43を取り付ける位置を変更することによって相対位置を変更可能としている。即ち、このような連結ピース100が干渉する場合でも、保持部20は、基礎部21に対して相対的に変更可能であるため、使用可能である。
保持部20の長手方向wの辺集結部101に対向する側に位置する貫通孔40a,40bと、基礎部21の側壁部48側に位置する固定孔52d,52cは、互いに連通しており、貫通孔40a,40bと、固定孔52d,52cとのそれぞれに亘って一時締結要素43が挿通されている。また、保持部20の重心は、太陽電池パネル2の接続部位側に偏心している。
保持部20は、図51(a),図51(b)のように列方向wに隣接する2つの太陽電池パネル2間に亘って取り付けられている。言い換えると、列方向wに隣接する2つの太陽電池パネル2間の境界を跨いで保持部20が取り付けられている。
即ち、太陽電池パネル2の辺集結部101及びその近傍は、保持部20の固定空間30内に差し込まれている。具体的には、太陽電池パネル2の辺集結部101及びその近傍が摩擦付与部材25の上面取り付け部31と下面取り付け部32によって挟持されている。即ち、凸条部38は、太陽電池パネル2の上面に圧着されている。
2 太陽電池パネル
100 連結ピース(中間保持部材)
101 辺集結部
125 摩擦付与部材
130 固定空間(保持凹部)
Claims (4)
- 複数の四角形の太陽電池パネルが行方向と列方向に並べられて平面的な広がりをもって設置されていて、3枚又は4枚の太陽電池パネルの辺が直交する辺集結部があり、辺集結部またはその近傍の位置に、辺集結部を形成する前記3枚又は4枚の太陽電池パネルを相互に接続する中間保持部材が宙空状態で装着されており、
前記太陽電池パネルは、フレームレス太陽電池パネルであって屋根に設置されており、太陽電池パネルの平行な二辺の中間部分が屋根に対して固定され、前記中間保持部材が装着されていない状態においては、太陽電池パネルの他の平行な二辺側が自由端であり、
前記中間保持部材は、骨格部材と、摩擦付与部材を有し、
前記骨格部材は、天面部と、天面部から下方に離れた底面部と、前記天面部と前記底面部とを接続する支持部を有しており、
前記天面部及び底面部は、長方形平板状であって、そのそれぞれの長辺が支持部に接続されており、前記天面部の短手方向の長さは、前記底面部の短手方向の長さよりも短いものであり、
前記支持部の厚み方向の両側には、天面部と底面部と支持部とによって囲まれた保持凹部がそれぞれ形成されており、
前記摩擦付与部材は、上面取り付け部と、下面取り付け部を有し、前記保持凹部の内面に沿って配されており、
前記上面取り付け部は、前記天面部の上面の一部を覆う上面覆部と、前記天面部の下面を覆う下面覆部と、前記天面部の端面を覆う端面覆部から構成されており、
隣接する太陽電池パネルの辺集結部は、前記上面取り付け部と下面取り付け部によって挟持されていることを特徴とする太陽電池パネルの敷設構造。 - 前記下面覆部の下面には、複数の凸条部を有し、
前記凸条部は、下面覆部の長手方向に沿って下方に向けて突出していることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池パネルの敷設構造。 - 中間保持部材は、溝状の保持凹部が背中合わせに設けられたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池パネルの敷設構造。
- 複数の四角形の太陽電池パネルが行方向と列方向に並べられて平面的な広がりをもって設置されていて、3枚又は4枚の太陽電池パネルの辺が直交する辺集結部があり、辺集結部またはその近傍の位置に、宙空状態で装着される中間保持部材であって、溝状の保持凹部が背中合わせに設けられたものであり、
前記太陽電池パネルは、フレームレス太陽電池パネルであって屋根に設置されたものであり、太陽電池パネルの平行な二辺の中間部分が屋根に対して固定され、前記中間保持部材が装着されていない状態においては、太陽電池パネルの他の平行な二辺側が自由端であり、
骨格部材と、摩擦付与部材を有し、
前記骨格部材は、天面部と、天面部から下方に離れた底面部と、前記天面部と前記底面部とを接続する支持部を有しており、
天面部及び底面部は、長方形平板状であって、そのそれぞれの長辺が支持部に接続されており、前記天面部の短手方向の長さは、前記底面部の短手方向の長さよりも短いものであり、
前記支持部の厚み方向の両側には、天面部と底面部と支持部とによって囲まれた保持凹部がそれぞれ形成されており、
前記摩擦付与部材は、上面取り付け部と、下面取り付け部を有し、
前記上面取り付け部は、前記天面部の上面の一部を覆う上面覆部と、前記天面部の下面を覆う下面覆部と、前記天面部の端面を覆う端面覆部から構成されており、
前記摩擦付与部材は、前記保持凹部の内面に沿って配されており、
隣接する太陽電池パネルの辺集結部を、前記上面取り付け部と下面取り付け部によって挟持することを特徴とする太陽電池パネルの中間保持部材。
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