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JP5942762B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
特許文献1には、マウスでアイコンをドラッグしたときのポインタの軌跡の延長線上にあるウインドウを特定し、当該ウインドウをポインタへ向けて移動させることによりポインタ又はアイコンを当該ウインドウに重ねる技術について記載されている。
特許文献2には、ポインタの移動方向から或る角度の範囲内にあるアイコンを検出し、当該アイコンに関連付けられた機能の説明を当該アイコンの近傍に表示する技術について記載されている。
特開2007−179095号公報 特開平11−212727号公報
本発明は、複数の要素を表示した表示領域上で第1要素を第2要素の位置まで移動させる作業を容易にすることを目的とする。
請求項1に係る発明は、複数の要素を配置した画像を表示装置の表示領域に表示する表示手段と、前記表示領域に対する操作を検出する検出手段と、前記表示領域に表示されている要素のうち前記表示領域上で指し示した第1要素を前記表示領域上で移動させる第1操作が前記検出手段によって検出された場合に、当該第1操作に従って当該第1要素を前記表示領域上で移動させる移動手段と、前記表示領域に表示されている要素から前記第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する抽出手段と、前記第2要素に関連する第3要素を生成し、当該第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する近接表示手段と、前記第3要素に対する第2操作が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2要素に対して前記第2操作に対応する処理を実行する要素処理手段とを有し、前記近接表示手段は、前記表示領域に表示されていない第4要素が前記第2要素の下位の階層の要素として前記第2要素に関連付けられている場合に、当該第4要素を前記第3要素と関連付けて前記表示領域に表示する情報処理装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記近接表示手段は、前記検出手段による前記第1操作の検出に続いて第3操作が検出された場合に、前記第3要素を生成し、前記第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向に対応する要素であるとともに前記第1要素の属性に対応する要素を前記第2要素として抽出する。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の情報処理装置において、前記近接表示手段は、前記第3要素のうち前記第1要素の属性に対応する要素の外観を変化させる。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置において、前記近接表示手段は、予め定められた規則に従って前記第3要素を前記表示領域に配置する。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置において、前記近接表示手段は、複数の前記第1要素に対して個別に前記第1操作が行われ、当該複数の第1操作に対応して前記抽出手段によって前記第2要素が重複して抽出された場合に、当該複数の第1操作の数に対応する前記第3要素を生成し、当該第3要素の各々を前記第2要素よりも当該複数の第1要素の各々に近接した位置に表示する。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向と移動速度とに基づいて前記第2要素を抽出する。
請求項に係る発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向と移動距離とに基づいて前記第2要素を抽出する。
請求項に係る発明は、前記表示装置を有する請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置である。
請求項10に係る発明は、コンピュータを、複数の要素を配置した画像を表示装置の表示領域に表示する表示手段と、前記表示領域に対する操作を検出する検出手段と、前記表示領域に表示されている要素のうち前記表示領域上で指し示した第1要素を前記表示領域上で移動させる第1操作が前記検出手段によって検出された場合に、当該第1操作に従って当該第1要素を前記表示領域上で移動させる移動手段と、前記表示領域に表示されている要素から前記第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する抽出手段と、前記第2要素に関連する第3要素を生成し、当該第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する近接表示手段と、前記第3要素に対する第2操作が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2要素に対して前記第2操作に対応する処理を実行する要素処理手段として機能させ、前記近接表示手段は、前記表示領域に表示されていない第4要素が前記第2要素の下位の階層の要素として前記第2要素に関連付けられている場合に、当該第4要素を前記第3要素と関連付けて前記表示領域に表示するように機能させるためのプログラムである。
請求項1、及び10に係る発明によれば、第4要素を第3要素と関連付けて表示する構成を有しない場合と比べて、第1要素の移動先の要素が階層化されている場合に第1要素の移動先の要素を探し易くすることができる。
請求項2に係る発明によれば、第1操作を行う場合に、近接表示手段による処理を伴って第1要素を移動させる処理と、近接表示処理を伴わずに第1要素を移動させる処理とをユーザが使い分けることができる。
請求項3及び4に係る発明によれば、第1要素の属性に対応する要素を探す作業を省くことができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有しない場合と比べて、第1要素の移動先の要素を探し易くすることができる。
請求項に係る発明によれば、複数の第1操作によって第2要素が重複して抽出された場合であっても、本構成を有しない場合と比べて、第1要素を第2要素の位置まで移動させる作業を容易にすることができる。
請求項及びに係る発明によれば、本構成を有しない場合と比べて、第2要素の絞り込みを容易にすることができる。
情報処理装置10の外観を示す図。 情報処理装置10のハードウェア構成を示す図。 情報処理装置10の機能構成を示す図。 表示領域15aを示す図。 近接表示処理後の要素の配置を示す図。。 情報処理装置10の動作を示す流れ図。 近接表示処理後の要素の配置を示す図。 近接表示処理後の要素の配置を示す図。 近接表示処理後の要素の配置を示す図。 近接表示処理後の要素の配置を示す図。
<実施形態の構成>
図1は、情報処理装置10の外観を示す図である。図2は、情報処理装置10のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置10は、タッチパネル式のGUI(Graphical User Interface)を備えたコンピュータである。情報処理装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、表示部15及び筐体19を有する。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aなどの演算装置とROM(Read Only Memory)11bやRAM(Random Access Memory)11cなどの記憶装置とを有する。
記憶部12は、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)やSRAM(Static Random Access Memory)などの記憶装置を有する。記憶部12には、OS(Operating System)やアプリケーションプログラムが記憶されており、制御部11がこれらのプログラムを実行することによって情報処理装置10の動作を制御する。
通信部13は、USB(Universal Serial Bus)や無線LAN(Local Area Network)等の通信インターフェースを有する。制御部11は、操作部14又は表示部15で受け付けられた操作に応じて、通信部13を介して他の情報処理装置との間で通信を行う。
操作部14は、電源スイッチ等の操作子を有する。
表示部15は、液晶や有機EL(Electro-Luminescence)素子などを用いた表示装置である。表示部15は、タッチパネルの機能を有し、ユーザが表示部15の表示領域15a上で行った操作を検出し、検出された操作に従って制御部11が情報処理装置10を動作させる。
タッチパネルの方式は、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式等、いかなる方式でもよいが、本実施形態では、ユーザが表示領域15aに指等で触れることによって操作を行う方式(例えば、静電容量方式)のタッチパネルを用いた例を示す。
表示領域15aは、例えば外縁が矩形の平面状の領域である。表示領域15aの大きさは、どのような大きさでもよい。また、情報処理装置10は、タッチパネル式のGUIを備えた装置であれば、いかなる形態の装置でもよい。例えば、タブレットPC(Personal Computer)などと呼ばれる、表示領域15aの大きさ(対角線の長さ)が数インチから十数インチ程度の装置でもよいし、壁掛け式や床に自立させて使用する数十インチ、百数十インチといった大型の装置でもよい。
図3は、情報処理装置10の機能構成を示す図である。これらの機能は、制御部11が記憶部12に記憶されたOS及びアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。
表示手段101は、複数の要素を配置した画像を表示部15の表示領域15aに表示する。具体的には、次のとおりである。
記憶部12には、表示領域15aに表示する各要素と、表示領域15a上の各要素の位置とを対応付けたデスクトップデータが記憶される。要素とは、アイコン、ウインドウ等であり、制御部11は、デスクトップデータに基づいて、これらの要素が配置されたデスクトップを表す画像を表示領域15aに表示する。制御部11は、表示領域15aに対する操作に応じてデスクトップデータを更新するとともに表示領域15aの画像を更新する。デスクトップデータは、情報処理装置10の電源が切断された場合でも、記憶部12に記憶され続ける。
アイコンは、ファイル、フォルダ(ディレクトリと呼ぶ場合もある。)、アプリケーションプログラムの実行ファイル、あるいはこれらへのショートカット(ソフトリンク、エイリアスと呼ぶ場合もある。)等を絵柄で表示したものである。表示領域15aには、例えば正方格子の格子点が仮想的に設定され(格子点は表示されない。)、アイコンの中心がいずれかの格子点に位置するように各アイコンが配置される。また、各アイコンは互いに重ならないように配置される。
ウインドウは、要素がフォルダである場合に、当該フォルダを表す枠を表示するとともに、当該フォルダの下位の階層の要素として当該フォルダに関連付けられている要素(アイコン、フォルダ、実行ファイル、ショートカット等)を当該枠内に表示するものである。
次に、検出手段102について説明する。
検出手段102は、表示領域15aに対する操作を検出する。具体的には、次のとおりである。
本実施形態における主な操作は、ドラッグ、ドロップ、タップ、ダブルタップである。
ドラッグは、表示領域15aに表示された要素に触れたまま指を表示領域15a上で移動させる操作である。ドラッグによって移動させる要素を第1要素と呼ぶ。
ドロップは、ドラッグによって移動させた第1要素から指を離す操作である。ドロップが行われた場合、第1要素に対して次の処理が行われる。
第1要素をドラッグ先の要素に重ねた状態で指を離すと、制御部11は、第1要素とドラッグ先の要素とを用いた処理を実行する。この処理の内容は、第1要素とドラッグ先の要素の属性に応じて定められる。例えば、第1要素がファイルのアイコンであり、ドラッグ先の要素がフォルダのアイコンである場合、当該ファイルが当該フォルダ内に移動させられる。すなわち、制御部11は、第1要素をドラッグ先の要素の下位の階層の要素として関連付け、第1要素の画像を表示領域15aから消去する。ドラッグ先の要素を開く操作(例えば、ダブルタップ)が行われた場合に、制御部11は、ドラッグ先の要素をアイコンからウインドウに変更し、当該ウインドウ内に第1要素を表示する。
一方、第1要素を背景部(表示領域15a上で要素が表示されていない部分)の別の位置に移動させた状態で指を離すと、制御部11は、当該位置に最も近い格子点に第1要素の中心が位置するように第1要素を配置する。
タップは、表示領域15aを指で叩く操作である。例えば、要素をタップすると、制御部11は、当該要素が選択されたと認識し、当該要素の表示状態(色調、明るさ等)を変化させる。
ダブルタップは、定められた時間内に2回のタップを行う操作である。要素に対してダブルタップが行われた場合の処理は、要素の属性に応じて予め定められている。例えば、要素がファイルのアイコンである場合、制御部11は、当該ファイルの作成に用いられたアプリケーションプログラムを実行し、当該ファイルの内容を表示する。要素が実行ファイルのアイコンである場合、制御部11は、当該実行ファイルを実行する。背景部に対してダブルタップが行われた場合の処理については、後述する。
表示部15は、表示領域15aに指が触れている間、指の接触位置を表す接触位置情報を制御部11に定期的に出力する。制御部11は、接触位置情報に基づいて操作の内容を特定する。例えば、指が表示領域15aに継続して触れ続けている時間の長さが第1閾値以下である場合、操作がタップであると特定する。連続する2回のタップ間の時間の長さが第2閾値以下である場合、操作がダブルタップであると特定する。指が表示領域15aに継続して触れ続けている時間の長さが第1閾値を越えた場合には、制御部11は、移動手段103としての機能により後述の処理を実行する。
次に、移動手段103について説明する。
移動手段103は、表示領域15aに表示されている要素のうち表示領域15a上で指し示した第1要素を表示領域15a上で移動させる第1操作が検出手段102によって検出された場合に、第1操作に従って第1要素を表示領域15a上で移動させる。具体的には、次のとおりである。
制御部11は、表示部15から出力された接触位置情報に基づいて第1要素を表示領域15a上で移動させる。接触位置情報は定期的に出力されるので、接触位置情報が出力される度に、前回の接触位置情報の出力時の接触位置からの指の変位量を算出し、第1要素を当該変位量だけ表示領域15a上で移動させる。つまり、第1要素がドラッグされる。ドラッグが停止したか否かは、指の移動速度に基づいて判断される。具体的には、制御部11が接触位置情報から指の移動速度を算出し、移動速度が閾値を越えている状態から閾値以下に変化した場合に、ドラッグが停止したと判断する。
図4は、表示領域15aを示す図である。表示領域15aに配置されている矩形が要素を表す。各要素の矩形内の数字(1番から34番)は、本説明において各要素を区別するために便宜上割り当てた番号であり、実際には、各要素の種類を表す絵柄と、各要素に固有の名前が表示される。各要素の種類を表す絵柄は、要素がファイルの場合、当該ファイルを作成するのに用いられたアプリケーションプログラムを象徴する絵柄であり、要素がフォルダの場合、フォルダを象徴する絵柄であり、要素が実行ファイルである場合、当該実行ファイルのアプリケーションプログラムを象徴する絵柄である。要素がファイルである場合、当該ファイルの内容を表す画像を縮小した絵柄(サムネール)を表示してもよい。各要素に固有の名前は、ファイル名、フォルダ名、アプリケーションプログラム名などである。
この例では、指Fが14番の要素に触れており、14番の要素が矢印Aで示すように移動させられた状態を表している。この場合、14番の要素が第1要素である。
なお、移動後の位置だけでなく、第1操作が開始された時点での位置(矢印Aの始点の位置)にも第1要素を表示し続けるようにしてもよい。
次に、抽出手段104について説明する。
抽出手段104は、表示領域15aに表示されている要素から第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する。また、抽出手段104は、第1要素の移動方向に対応する要素であるとともに第1要素の属性に対応する要素を第2要素として抽出する。具体的には、次のとおりである。
制御部11は、図4に示すように、矢印Aの終点を中心として矢印Aの延長線Bから両側に角度θの扇形の範囲に位置する要素を抽出する。ここで、要素の中心が扇形の範囲に入っている要素を制御部11が抽出するようにしてもよいし、要素の画像の一部でも扇形の範囲に重なっていればその要素を制御部11が抽出するようにしてもよい。ここでは前者とすると、15番から22番、28番、29番の要素が第1要素の移動方向に対応する要素として抽出される。
また、制御部11は、抽出された要素のうち、第1要素の属性に対応する要素を第2要素として抽出する。例えば、第1要素の属性は、第1要素を作成するのに用いられたアプリケーションプログラムの種類であり、当該アプリケーションプログラムで作成された要素が入っているフォルダが第2要素として抽出される。ここで、15番から20番の要素が当該アプリケーションプログラムで作成された要素が入っているフォルダであり、21番、22番、28番、29番の要素がフォルダではなくファイルであるとすると、15番から20番の要素が第2要素として抽出される。
次に、近接表示手段105について説明する。
近接表示手段105は、第2要素に関連する第3要素を生成し、第3要素を第2要素よりも第1要素に近接した位置に表示する。この処理を近接表示処理と呼ぶ。具体的には、次のとおりである。
図5は、近接表示処理後の要素の配置を示す図である。制御部11は、抽出手段104としての機能によって抽出した第2要素の複製である第3要素を生成し、第3要素を第2要素よりも第1要素に近接した位置に表示する。この例では、15番から20番の要素の複製が生成され、複製された要素が、複製元の要素よりも第1要素に近接した位置に表示される。また、第3要素は、第1要素に重ならないように表示される。また、第2要素は、近接表示処理前と同じ位置に表示される。
また、近接表示手段105は、検出手段102による第1操作の検出に続いて第3操作が検出された場合に、第3要素を生成し、第3要素を第2要素よりも第1要素に近接した位置に表示する。例えば、ドラッグ(第1操作)を停止してから第1要素に触れ続けた期間が閾値(例えば、0.5秒)に達した場合に、第3操作が行われたと制御部11が判定し、近接表示処理を実行する。
また、近接表示手段105は、予め定められた規則に従って第3要素を表示領域15aに配置する。例えば、更新された日時が新しい順に第3要素を並べてもよいし、第3要素がフォルダの場合、フォルダに含まれるファイルの数が多い順に第3要素を並べてもよい。また、第3要素を並べる方向は、上から下に向かって並べてもよいし、他の方向に並べてもよい。
また、この例では、第3要素の形状を横長に変形させて表示している。このようにすれば、近接表示処理前の形状のままで第3要素を並べるよりも、ドロップ先の第3要素を選択する際の視線や指の移動距離が少なくなる。なお、第3要素を第2要素と同じ形状で表示してもよい。
次に、要素処理手段106について説明する。
要素処理手段106は、第3要素に対する第2操作が検出手段によって検出された場合に、第2要素に対して第2操作に対応する処理を実行する。例えば、第2操作は前述のドロップであり、第1要素が第3要素にドロップされた場合、第1要素と第3要素の属性に応じた処理が実行される。例えば、第1要素がファイルのアイコンであり、第3要素がフォルダのアイコンである場合、当該ファイルが当該フォルダ内に移動させられる。ここで、視覚上は、第1要素が第3要素の下位の階層の要素として第3要素と関連付けられるが、実際には、制御部11は、第1要素を、第3要素の複製元である第2要素の下位の階層の要素として第2要素と関連付ける。要するに、第2操作に対応する処理は、視覚上は第3要素に対して実行されたものとして表示されるが、実際には、第3要素の複製元である第2要素に対して実行される。
次に、消去手段107について説明する。
消去手段107は、第4操作が検出手段102によって検出された場合に、第3要素を表示領域から消去する。第4操作は、近接表示処理を終了させる操作であり、例えば、第3要素を表示させた状態でユーザが背景部をタップする操作である。第4操作が検出された場合に、制御部11は、第3要素を表示領域15aから消去する。ここで、第3要素は第2要素の複製であるから、第3要素を消去しても、第2要素は消去されない。
<実施形態の動作>
図6は、情報処理装置10の動作を示す流れ図である。情報処理装置10に電源が投入されると、制御部11がOS及びアプリケーションプログラムを実行し、この流れ図に従って情報処理装置10を制御する。
ステップS101では、制御部11が、検出手段102としての機能により表示領域15aに対する操作を検出し、ドラッグが検出された場合に、移動手段103としての機能により、ドラッグに従って第1要素を表示領域15a上で移動させる。
ステップS102では、制御部11が、抽出手段104としての機能により、第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する。
ステップS103では、制御部11が、近接表示手段105としての機能により、ドラッグの停止期間が閾値に達したか否かを判定し、停止期間が閾値に達した場合(ステップS103:YES)には、ステップS105に進み、停止期間が閾値に達していない場合(ステップS103:NO)には、ステップS104に進む。
ステップS104では、制御部11が、表示領域15aから指が離れたか否かを判定し、指が離れていない場合(ステップS104:NO)には、ステップS103に戻る。指が離れた場合(ステップS104:YES)には、ステップS101に戻る。制御部11は、ステップS103又はステップS104の判定がYESになるまで、ステップS103及びステップS104の処理を定期的に繰り返す。
ステップS105では、制御部11が、近接表示手段105としての機能により、第3要素を生成し、第3要素を第2要素よりも第1要素に近接した位置に表示するとともに、予め定められた規則に従って第3要素を配置する。
ステップS106では、制御部11が、第1要素が第3要素にドロップされたか否かを判定し、ドロップされた場合(ステップS106:YES)には、ステップS108に進み、ドロップされなかった場合(ステップS106:NO)には、ステップS107に進む。
ステップS107では、制御部11が、検出手段102としての機能により、背景部へのタップが検出されたか否かを判定し、背景部へのタップが検出された場合(ステップS107:YES)には、ステップS109に進み、背景部へのタップが検出されなかった場合(ステップS107:NO)には、ステップS106に戻る。制御部11は、ステップS106又はステップS107の判定がYESになるまで、ステップS106及びステップS107の処理を定期的に繰り返す。
ステップS108では、制御部11が、ドロップに対応する処理を実行する。
ステップS109では、制御部11が、消去手段107としての機能により、第3要素を消去し、ステップS101に戻る。
以上が、情報処理装置10の動作である。
タッチパネル式のGUIを備えた表示装置では、アイコンをドラッグする際に、目的の場所までのドラッグが完了する前に指がアイコンから離れてしまったり、誤った場所にドロップされてしまうというミスが発生したりすることがある。また、画面が大型化すればするほど、必然的にドラッグの距離が長くなる傾向があるので、これらのミスが発生しやすくなる。特に、数十インチから百数十インチというサイズの表示領域上で複数のユーザが並行して作業を行うように構成された装置の場合、ドラッグ先のアイコンに手が届きにくかったり、ドラッグ先のアイコンを探すことすら困難な状態が想定される。本実施形態によれば、このような場合にも、ドラッグ及びドロップの作業が容易になる。
また、ノート型のPC(本体と表示部とがヒンジで結合されたもの)では、アイコンをドラッグする際に表示部が倒れて指がアイコンから離れてしまうことがある。また、タブレット型のPCを片手で保持してもう一方の手で操作する場合、PCの保持が不安定になるやすいので、ドラッグの方向がぶれることがある。本実施形態によれば、このような場合にも、ドラッグ及びドロップの作業が容易になる。
<変形例>
上記の実施形態を以下に示す変形例のように変形してもよい。また、実施形態と変形例を組み合わせてもよい。また、複数の変形例を組み合わせてもよい。
<変形例1>
実施形態では、第1操作の検出に続いて第3操作が検出された場合に、近接表示手段105が近接表示処理を実行する例を示したが、第1操作の検出に続いて第3操作が検出された場合に、抽出手段104が第2要素を抽出するようにしてもよい。すなわち、図6の流れ図において、ステップS103及びステップS104の処理をステップS102の前に実行してもよい。
また、第1走査が検出されたならば、第3操作の検出を行わずに、第2要素の抽出と近接表示処理とを行うようにしてもよい。すなわち、ステップS103において、制御部11が、ドラッグが停止したか否かを判定し、ドラッグが停止したならばステップS105に進み、ドラッグが停止していないならばステップS104に進むようにしてもよい。
<変形例2>
実施形態では、抽出手段104が第1要素の属性に対応する要素を第2要素として抽出構成の一例として、第1要素を作成するのに用いられたアプリケーションプログラムで作成された要素が入っているフォルダを第2要素として抽出する例を示したが、次のように構成されていてもよい。
例えば、第1要素がフォルダのアイコンである場合、第2要素としてフォルダのアイコンを抽出してもよい。この場合、ドロップ後の処理としては、例えば、新規にフォルダを作成し、このフォルダ内に第1要素のフォルダとドロップ先のフォルダとを移動させる処理が想定される。
また、第1要素がファイルのアイコンである場合、第2要素として実行ファイルのアイコンを抽出してもよい。この場合、制御部11は、第1要素を入力データとして第2要素である実行ファイルを実行する。実行ファイルは、例えば、第1要素を添付した電子メールを作成して送信するアプリケーションや、第1要素をファクシミリで送信するアプリケーションや、第1要素が圧縮データである場合にこれを伸長するアプリケーション等である。
また、第1要素の作成者を示すデータが第1要素に含まれている場合に、この作成者が作成した要素を第2要素として抽出してもよい。
<変形例3>
実施形態では、抽出手段104が第1要素の移動方向に対応する要素であるとともに第1要素の属性に対応する要素を第2要素として抽出する構成を示したが、抽出手段104が第1要素の移動方向に対応する要素を第2要素として抽出するようにしてもよい。つまり、この場合、第1要素の属性に対応しない要素も第2要素として近接表示処理の対象となる。
図7は、近接表示処理後の要素の配置を示す図である。実施形態と同様に、第1要素の属性は、第1要素を作成するのに用いられたアプリケーションプログラムの種類であり、15番から20番の要素が当該アプリケーションプログラムで作成された要素が入っているフォルダであり、21番、22番の要素がフォルダではなくファイルであるとすると、本変形例では、15番から22番の要素が第2要素として抽出される。
近接表示手段105が、第3要素のうち第1要素の属性に対応する要素の外観を変化させるようにしてもよい。
図8は、近接表示処理後の要素の配置を示す図である。このように、15番から20番の要素の色を変更してもよいし、変更前の色と変更後の色とを例えば1秒毎に交互に切り替えて表示してもよい。また、15番から20番の要素を拡大して表示してもよいし、15番から20番の要素を21番、22番の要素よりも第1要素に近接した位置に表示してもよい。
<変形例4>
近接表示手段105が、表示領域15aに表示されていない第4要素が第2要素の下位の階層の要素として第2要素に関連付けられている場合に、第4要素を第3要素と関連付けて表示領域15aに表示するようにしてもよい。
図9は、近接表示処理後の要素の配置を示す図である。この例では、第2要素として15番の要素が抽出され、第4要素として35番から38番の要素が第2要素に関連付けられている。この場合、第3要素として15番の要素の複製が生成され、この第3要素がウインドウとして表示され、当該ウインドウ内に35番から38番の要素が表示される。なお、第3要素をアイコンのまま表示し、このアイコンに隣接させて第4要素を表示してもよい。
<変形例5>
近接表示手段105が、複数の第1要素に対して個別に第1操作が行われ、当該複数の第1操作に対応して抽出手段104によって第2要素が重複して抽出された場合に、当該複数の第1操作の数に対応する第3要素を生成し、第3要素の各々を第2要素よりも複数の第1要素の各々に近接した位置に表示するようにしてもよい。
図10は、近接表示処理後の要素の配置を示す図である。この例では、14番の要素(第1要素)と8番の要素(第1要素)に対して別々のユーザによりドラッグが行われ、両者に対して15番から17番の要素が第2要素として抽出されている。この場合、第3要素として15番から17番の要素の複製が2組生成され、生成された第3要素の各組が第2要素よりも第1要素の各々に近接した位置に表示される。
<変形例6>
抽出手段104が、第1要素の移動方向と移動速度とに基づいて第2要素を抽出するようにしてもよい。すなわち、移動速度に応じて図4に示すθを変化させる。例えば、移動速度が速いほどθを小さくするようにしてもよい。また、移動速度が速いほど第1要素からの距離が遠い要素を抽出するようにしてもよい。
<変形例7>
抽出手段104が、第1要素の移動方向と移動距離とに基づいて第2要素を抽出するようにしてもよい。移動距離は、ドラッグが開始されてからドラッグが停止されるまでの移動距離である。例えば、移動距離が長いほどθを小さくするようにしてもよい。また、移動距離が長いほど第1要素からの距離が遠い要素を抽出するようにしてもよい。
<変形例8>
第1要素の移動方向は、ドラッグが開始された位置(始点)とドラッグが停止された位置(終点)とを結ぶ線分の方向でもよいし、第1要素の移動の軌跡の終点における接線の方向でもよい。
<変形例9>
実施形態では、ユーザが表示領域15aに触れることによって第1要素を指し示す例を示したが、表示領域15aに触れずに第1要素を指し示す方式を用いてもよい。例えば、赤外線等を用いて指やペンの位置を特定する方式でもよいし、指、顔、眼球等を撮影し、画像を解析することによって指、顔、眼球等が指し示す位置を特定する方式でもよい。
実施形態では、タッチパネルを用いた例を示したが、マウスやジョイスティックによって第1要素を指し示す方式でもよい。
<変形例10>
第3操作は、実施形態で示した以外の操作でもよい。例えば、第3操作は、ドラッグを停止した後、第1要素に触れた指を第1要素から離さずに、これ以外の指で背景部をタップする操作でもよい。
あるいは、ドラッグを停止した状態でメニューが表示されるようにしてもよい。例えば、「近接表示処理」、「取り消し」等の項目を含むポップアップメニューを表示し、ユーザが所望の項目をタップするようにしてもよい。
<変形例11>
実施形態では、抽出手段104が、図4の矢印Aの終点を中心として矢印Aの延長線Bから両側に角度θの扇形の範囲に位置する要素を抽出する例を示したが、例えば、延長線Bから予め定められた距離だけ離れた2本の直線で挟まれた帯状の範囲に位置する要素を抽出するようにしてもよい。
<変形例12>
実施形態では、情報処理装置10の例として、筐体19にすべてのハードウェアが設けられた例を示したが、表示部15が設けられた筐体と、表示部15以外のハードウェアが設けられた筐体とがヒンジで結合されたノート型のPCでもよい。また、情報処理装置10が表示部15以外のハードウェアを備え、情報処理装置10と表示部15(表示装置)とが信号線又は無線通信手段によって接続された構成でもよい。
<変形例13>
実施形態では、情報処理装置10の制御部11がアプリケーションプログラムを実行することによって動作する例を示したが、実施形態と同様の機能をハードウェアで情報処理装置10に実装するようにしてもよい。また、このプログラムを、光記録媒体、半導体メモリ等、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供し、この記録媒体からプログラムを読み取って情報処理装置10の記憶部12に記憶させるようにしてもよい。また、このプログラムを電気通信回線経由で提供してもよい。
10…情報処理装置、11…制御部、11a…CPU、11b…ROM、11c…RAM、12…記憶部、13…通信部、14…操作部、15…表示部、15a…表示領域、19…筐体、101…表示手段、102…検出手段、103…移動手段、104…抽出手段、105…近接表示手段、106…要素処理手段、107…消去手段

Claims (10)

  1. 複数の要素を配置した画像を表示装置の表示領域に表示する表示手段と、
    前記表示領域に対する操作を検出する検出手段と、
    前記表示領域に表示されている要素のうち前記表示領域上で指し示した第1要素を前記表示領域上で移動させる第1操作が前記検出手段によって検出された場合に、当該第1操作に従って当該第1要素を前記表示領域上で移動させる移動手段と、
    前記表示領域に表示されている要素から前記第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する抽出手段と、
    前記第2要素に関連する第3要素を生成し、当該第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する近接表示手段と、
    前記第3要素に対する第2操作が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2要素に対して前記第2操作に対応する処理を実行する要素処理手段と
    を有し、
    前記近接表示手段は、前記表示領域に表示されていない第4要素が前記第2要素の下位の階層の要素として前記第2要素に関連付けられている場合に、当該第4要素を前記第3要素と関連付けて前記表示領域に表示する
    情報処理装置。
  2. 前記近接表示手段は、前記検出手段による前記第1操作の検出に続いて第3操作が検出された場合に、前記第3要素を生成し、前記第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向に対応する要素であるとともに前記第1要素の属性に対応する要素を前記第2要素として抽出する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記近接表示手段は、前記第3要素のうち前記第1要素の属性に対応する要素の外観を変化させる請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  5. 前記近接表示手段は、予め定められた規則に従って前記第3要素を前記表示領域に配置する請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
  6. 前記近接表示手段は、複数の前記第1要素に対して個別に前記第1操作が行われ、当該複数の第1操作に対応して前記抽出手段によって前記第2要素が重複して抽出された場合に、当該複数の第1操作の数に対応する前記第3要素を生成し、当該第3要素の各々を前記第2要素よりも当該複数の第1要素の各々に近接した位置に表示する請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置。
  7. 前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向と移動速度とに基づいて前記第2要素を抽出する請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置。
  8. 前記抽出手段は、前記第1要素の移動方向と移動距離とに基づいて前記第2要素を抽出する請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置。
  9. 前記表示装置を有する請求項1乃至のいずれかに記載の情報処理装置。
  10. コンピュータを、
    複数の要素を配置した画像を表示装置の表示領域に表示する表示手段と、
    前記表示領域に対する操作を検出する検出手段と、
    前記表示領域に表示されている要素のうち前記表示領域上で指し示した第1要素を前記表示領域上で移動させる第1操作が前記検出手段によって検出された場合に、当該第1操作に従って当該第1要素を前記表示領域上で移動させる移動手段と、
    前記表示領域に表示されている要素から前記第1要素の移動方向に対応する第2要素を抽出する抽出手段と、
    前記第2要素に関連する第3要素を生成し、当該第3要素を前記第2要素よりも前記第1要素に近接した位置に表示する近接表示手段と、
    前記第3要素に対する第2操作が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2要素に対して前記第2操作に対応する処理を実行する要素処理手段
    として機能させ
    前記近接表示手段は、前記表示領域に表示されていない第4要素が前記第2要素の下位の階層の要素として前記第2要素に関連付けられている場合に、当該第4要素を前記第3要素と関連付けて前記表示領域に表示する
    ように機能させるためのプログラム。
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