JP5810895B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
通常、滑剤塗布ブラシが感光体ドラムに摺接する状態で固定され、この滑剤塗布ブラシに対して固形滑剤が押圧された状態で配置される。滑剤塗布ブラシが回転することによって滑剤が掻き取られるとともに、掻き取られた滑剤が感光体ドラムに塗布される。特許文献1に記載の画像形成装置においては、滑剤塗布ブラシに対して固形滑剤を押圧する際の押圧力を常時一定に保持することにより、一定量の滑剤が適正に掻き取られ、感光体ドラム表面に均一に塗布されるようになっている。また、滑剤塗布ブラシは一定速度で回転するようになっている。
すなわち、図1、2の滑剤消費曲線で示されるように、滑剤消費量は一定ではなく、滑剤塗布ブラシの使用履歴が新しいときは滑剤が過剰に消費され(傾きが急峻)、使用履歴が進むにつれて滑剤消費量は低下する(傾きが緩やか)。
前記像担持体の表面に滑剤を塗布する滑剤塗布部と、
前記滑剤塗布部における滑剤塗布条件を設定する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記滑剤塗布部が、前記像担持体と摺接した状態で配置される滑剤塗布ブラシと、
前記滑剤塗布ブラシと摺接した状態で配置される固形滑剤と、
前記滑剤塗布ブラシに対して前記固形滑剤を押圧する滑剤押圧部と、
前記滑剤塗布ブラシが前記固形滑剤を掻き取るときの擦過力を検出する擦過力検出部と、
前記滑剤塗布ブラシの状態を検出するブラシ状態検出部と、を有し、
前記擦過力検出部は、前記ブラシ状態検出部による検出結果に基づいて、前記滑剤塗布ブラシに対する食い込み量を補正した上で、擦過力を検出し、
前記制御部が、前記擦過力検出部による検出結果に基づいて、擦過力が一定となるように滑剤塗布条件を設定することを特徴とする。
図3は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図4は、実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図3,4に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、CMYKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネート樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
ここでは、ドラム径が80mmで、アンダーコート層、電荷発生層、電荷輸送層からなる感光体層の膜厚が25〜32μmの感光体ドラム413を用いるものとする。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーを除去する。
給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
図5に示すように、ドラムクリーニング装置415は、クリーニング部81と、滑剤塗布部82を備える。クリーニング部81及び滑剤塗布部82の各構成部材は、ドラムクリーニング装置415の枠体となる収容ケースCに適当な方法により取り付けられる。
ドラムクリーニングブレード811は、ウレタンゴム等を平板状に成形した弾性部材であり、感光体ドラム413の軸方向(主走査方向)の幅とほぼ同等の幅を有する。ドラムクリーニングブレード811は、所定の自由長(例えば9mm)を有し、感光体ドラム413に対してカウンター方向(感光体ドラム413が回転するときエッジ部分が突っ張ることとなる方向)から所定の当接角(例えば15°)、法線加荷重(例えば20N)で摺接するように配置される。
滑剤塗布ブラシ821は、感光体ドラム413の表面がブラシ先端に所定量だけ食い込んだ状態(例えば食い込み量:0.5〜1.5mm)となるように固定され、感光体ドラム413の回転とは反対向きに回転する。
制御部100が、滑剤塗布ブラシ821を回転させる駆動モーターM(図4参照)に供給される駆動電流を制御することにより、滑剤塗布ブラシ821の回転数が調整される。また、滑剤塗布ブラシ821の回転数θは、滑剤塗布ブラシ821のブラシ状態に応じて変更される(例えば300〜600rpm)。
これにより、固形滑剤822は、滑剤塗布ブラシ821と接触した状態で保持される。滑剤塗布ブラシ821の使用履歴が進んでも、滑剤塗布ブラシ821に対する固形滑剤822の食い込み量は一定(例えば0.5〜1.5mm)であると考えてよい。また、滑剤押圧部823による押圧力Pは、滑剤塗布ブラシ821のブラシ状態に応じて変更される(例えば1.5〜4.0N)。
つまり、第1のロードセル825Aと滑剤塗布ブラシ821の接触状態は、感光体ドラム413と滑剤塗布ブラシ821の接触状態と同等となっている。
そこで、ブラシ状態検出部825及び擦過力検出部826は、滑剤塗布ブラシ821が感光体ドラム413(像担持体)と接触する部位よりも回転方向下流側で、固形滑剤822と接触する部位よりも回転方向上流側に配置される。これにより、感光体ドラム413に滑剤が塗布され、滑剤塗布ブラシ821に付着する滑剤が少なくなった状態で滑剤塗布ブラシ821の擦過力Fが検出されるので、擦過力Fの変化を容易に把握することができる。
すなわち、従来のように、滑剤塗布ブラシ821に対して固形滑剤822を一定の押圧力で押圧するとともに、滑剤塗布ブラシ821を一定速度で回転させた場合、滑剤塗布ブラシ821のブラシ状態に応じて滑剤塗布ブラシ821の擦過力Fは変化するため、滑剤消費量は変化することとなる。
算出されたブラシ径が、前回の処理で算出されたブラシ径よりも小さい場合、その分だけ滑剤塗布ブラシ821に対する第1のロードセル825Aの食い込み量は浅くなり、感光体ドラム413に対する押圧力(滑剤塗布ブラシ821の滑剤塗布性能)は小さくなっていることになる。
すなわち、制御部100は、滑剤塗布ブラシ821の現在の滑剤塗布性能に基づいて、滑剤塗布ブラシ821の回転数θを設定する。
また例えば、ライフ末期は、ブラシ状態検出部825による検出結果が低く、滑剤塗布ブラシ821の滑剤塗布性能が低いので、設定すべき滑剤塗布ブラシ821の回転数θ1として大きい値が選択される。これにより、滑剤塗布ブラシ821自体の滑剤塗布性能が低下しても、感光体ドラム413に対して十分に滑剤が塗布されるので、クリーニング不良が生じるのを効果的に防止することができる。
なお、ここで検出される擦過力Fは、厳密には滑剤塗布ブラシ821が固形滑剤822を掻き取るときの擦過力とは異なるが、擦過力を示す指標として用いて支障はない。
また例えば、ライフ末期は、滑剤塗布ブラシ821のブラシ状態が劣化する(毛倒れが生じる)ため、回転数θが同じであれば滑剤塗布ブラシ821の擦過力Fは小さくなるので、設定すべき滑剤押圧部823による押圧力P1として大きい値が選択される。
滑剤塗布ブラシ821のブラシ状態にかかわらず、滑剤塗布ブラシ821の擦過力Fが一定(F=F0)となるように制御されるので、滑剤消費量は一定となる。
また、滑剤塗布部82は、感光体ドラム413と摺接した状態で配置される滑剤塗布ブラシ821と、滑剤塗布ブラシ821と摺接した状態で配置される固形滑剤822と、滑剤塗布ブラシ821に対して固形滑剤822を押圧する滑剤押圧部823と、滑剤塗布ブラシ821が固形滑剤822を掻き取るときの擦過力Fを検出する擦過力検出部826と、を有する。
そして、制御部100は、擦過力検出部826による検出結果に基づいて、擦過力Fが一定(F=F0)となるように滑剤塗布条件を設定する(図6のステップS106,S107)。
したがって、感光体ドラム413に対して無駄なく適正量の滑剤を塗布することができるとともに、滑剤塗布ブラシ821の交換時期を容易に予測することができるので、滑剤塗布部82の耐久性、信頼性の向上を図ることができる。
図9は、変形例に係るドラムクリーニング装置415の要部構成を示す図である。
実施の形態では、擦過力検出部826が歪みゲージ826Aで構成されているのに対して、変形例では、擦過力検出部826が第2のロードセル826Bで構成されている。その他の構成は、実施の形態と同様であるので説明を省略する。
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
41 画像形成ユニット
413 感光体ドラム(像担持体)
421 中間転写ベルト(像担持体)
50 用紙搬送部
60 定着部
82 滑剤塗布部
821 滑剤塗布ブラシ
822 固形滑剤
823 滑剤押圧部
824 均しブレード
825 ブラシ状態検出部
825A 第1のロードセル
826 擦過力検出部
826A 歪みゲージ
826B 第2のロードセル
827 食い込み量調整部
828 支持部材
100 制御部
Claims (10)
- 電子写真方式によりトナー像が形成される像担持体と、
前記像担持体の表面に滑剤を塗布する滑剤塗布部と、
前記滑剤塗布部における滑剤塗布条件を設定する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記滑剤塗布部が、前記像担持体と摺接した状態で配置される滑剤塗布ブラシと、
前記滑剤塗布ブラシと摺接した状態で配置される固形滑剤と、
前記滑剤塗布ブラシに対して前記固形滑剤を押圧する滑剤押圧部と、
前記滑剤塗布ブラシが前記固形滑剤を掻き取るときの擦過力を検出する擦過力検出部と、
前記滑剤塗布ブラシの状態を検出するブラシ状態検出部と、を有し、
前記擦過力検出部は、前記ブラシ状態検出部による検出結果に基づいて、前記滑剤塗布ブラシに対する食い込み量を補正した上で、擦過力を検出し、
前記制御部が、前記擦過力検出部による検出結果に基づいて、擦過力が一定となるように滑剤塗布条件を設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記滑剤押圧部による押圧力又は前記滑剤塗布ブラシの回転数を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記擦過力検出部は、前記滑剤塗布ブラシが前記像担持体と接触する部位よりも回転方向下流側で、前記固形滑剤と接触する部位よりも回転方向上流側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記擦過力検出部は、前記滑剤塗布ブラシと摺接する摺接面を有し、前記滑剤塗布ブラシが前記摺接面を摺擦するときに生じる力を、前記滑剤塗布ブラシの擦過力として検出することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記擦過力検出部は、前記滑剤塗布ブラシに叩打される叩打部を有し、前記滑剤塗布ブラシが前記叩打部を叩打するときの力を、前記滑剤塗布ブラシの擦過力として検出することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記ブラシ状態検出部は、前記滑剤塗布ブラシによる押圧力に基づいて、前記滑剤塗布ブラシのブラシ状態を検出することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記ブラシ状態検出部の前記滑剤塗布ブラシと接触する面の表面粗さは、前記像担持体の表面粗さと同程度であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記ブラシ状態検出部による検出結果に基づいて、前記滑剤塗布ブラシの回転数を設定することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記擦過力検出部による検出結果と、設定された前記回転数に基づいて、前記滑剤押圧部による押圧力を設定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記ブラシ状態検出部による検出結果に基づいて、前記滑剤塗布ブラシの交換時期を報知する報知部を備えることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
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