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JP5805774B2 - シクロスポリンアナログ - Google Patents

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Description

相互参照
本出願は、2010年10月12日に出願された、米国特許仮出願第61/392,449号の利益を主張し、その開示内容全体が参照として本明細書に組み込まれる。
シクロスポリンの新規アナログ、それらを含有する医薬組成物、並びに、ドライアイ及び他の状態の治療におけるそれらの使用法が、本明細書で開示される。
シクロスポリンは、環状ポリ-N-メチル化ウンデカペプチドの1つの部類である。シクロスポリンAなどの天然に存在するシクロスポリン及び非天然のシクロスポリン(「Cs」)誘導体がある。
シクロスポリンAは、例えば、以下の構造を有する。
以下の構造は、シクロスポリンAの11個のアミノ酸残基を示す。
本発明は、以下の式(I)の新規化合物及び薬学的に許容しうるこれらの塩に関する。
(I)
請求項に記載の式(I)の新規化合物は、「Cs骨格」の3位アミノ酸(サルコシン)のα炭素への修飾の結果として生じ、「Cs骨格」は、本明細書で使用するとき、1つ以上の置換基A、B、C及びDの性質が互いに異なるシクロスポリン(例えば、CsA、CsC、CsD、等)を意味する。換言すると、「Cs骨格」は、3位アミノ酸のα炭素での部分を除いた、式(I)の新規化合物を意味する。
A、B、C及びDは、以下の通り、定義される。
Aは、―CH=CHR、―CH=CH―CH=CHR又は―CHCHRを表し、式中、Rは
(a)―CH
(b)―CHSH、
(c)―CHS―C、式中n=1-6、
(d)―CH―カルボキシル、すなわち、
(e)カルボキシル、すなわち、
(f)アルコキシカルボニル、すなわち、
式中、R10=C―Cアルキル、又は
(g)―CH―アルコキシカルボニル、すなわち、
式中、R11=C―Cアルキル、を表す。
Bは、−CHCH、又は、
1―ヒドロキシエチル、すなわち、
イソプロピル、すなわち、
若しくは、n―プロピル、すなわち、
を表す。
Cは、
イソブチル、すなわち、
2―ヒドロキシイソブチル、すなわち、
又は、1―メチルプロピル、すなわち、
を表す。
Dは、―CH又は―CHOHを表す。
本発明の一実施形態では、式(IA)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bは―CHCH、Cはイソブチル、及び、Dは―CHである。
(IA)
別の実施形態では、式(IB)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bは1―ヒドロキシエチル、Cはイソブチル、及び、Dは―CHである。
(IB)
別の実施形態では、式(IC)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bはイソプロピル、Cはイソブチル、及び、Dは―CHである。
(IC)
別の実施形態では、式(ID)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bはn―プロピル、Cはイソブチル、及び、Dは―CHである。
(ID)
別の実施形態では、式(IE)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bは―CHCH、Cは1―メチルプロピル、及び、Dは―CHである。
(IE)
一実施形態では、式(IF)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bは―CHCH、Cはイソブチル、及び、Dは―CHOHである。
(IF)
一実施形態では、式(IG)で以下に示されるように、Aは―CH=CHCH、Bは―CHCH、Cは2―ヒドロキシイソブチル、及び、Dは―CHである。
(IG)
別の実施形態では、可変部分が、以下にまとめたようになる。
式(I)では、さまざまなタイプのシクロスポリン骨格のアミノ酸に、1から11までの数字で表したラベルがつけられる。一実施形態では、本発明の修飾は、Cs骨格の位置3のアミノ酸(3位のサルコシン)のα炭素で生じる。
この修飾は、式(I)の一部の、位置3のアミノ酸のα炭素での、水素原子の置換を一般に含み、
式中、R及びRは、同一若しくは異なる、水素若しくはC―Cアルキルをそれぞれ表し、又は、合わせてC―Cシクロアルキルを表す;
Xは、硫黄、又は、―S(O)を表し、ここでnは1若しくは2である;
は、水素、直鎖又は分枝のC―Cアルキル、直鎖又は分枝のC―Cアルケニル、直鎖又は分枝のC―Cアルキニル、C―Cシクロアルキル、窒素、酸素及び硫黄から選択される1から3個のヘテロ原子を有するC―Cヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、
-(CHR’)―NH―CNHNH、
-(CHR’)―COOH、
-(CHR’)―NHR''、
-(CHR’)―NHCOR''を表し、
式中、mは、1、2、3、4、5又は6であり、
それぞれのR’は、独立に、H、直鎖若しくは分枝のC―Cアルキル、直鎖若しくは分枝のC―Cアルケニル、直鎖若しくは分枝のC―Cアルキニル、C―Cシクロアルキル、窒素、酸素及び硫黄から選択される1から3個のヘテロ原子を有するC―Cヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、又は、不在(このような場合、−(CHR’)は―CH―CHなどの不飽和部分を表すことができる)であり;
R''は、pが0、1、2、3、4、5又は6の、−(CHR’)N(CH、−(CHR’)NHCOC、−(CHR’)NHCOOHであり;
は、C―Cアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシカルボニル、カルボキシル、シクロアルキル、飽和又は部分的に不飽和の、窒素、酸素及び硫黄から選択された1から3個のヘテロ原子を有する5から6員ヘテロシクリルの、同一又は異なる1つ以上の基によって置換されていてもよく、このヘテロシクリルは、C―Cアルキル、アリール、ヘテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミジノ、グアニジン又はウレアの1つ以上の基によって、置換されていてもよい。
化合物の実施例
式(I)の実施形態としては、以下の式(I)の化合物(位置3のアミノ酸のα炭素の部分のみが示される;波線は式(I)のCs化合物の残りを表す)が挙げられるが、これらに限定されない。


本発明は、また、式(I)の化合物調製のために有用な新規中間体に関する。新規中間体は、以下の式(III)の化合物である。
(III)
(式中のA、B、C及びDは、上記の通り、定義される。)
以下は、式(III)の非限定的な実施形態である。
式(III)化合物の実施例1[メチレン―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1214.8、MNa1236.8
すべてのNMRデータは、選択された診断用のプロトンを示す。
H NMR(CDCl、ppm)δ4.98(d、1H、オレフィン CH)、5.25(d、1H、オレフィン CH)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.52(d、1H、アミド NH)、7.59(d、1H、アミド NH)、7.85(d、1H、アミド NH)。
13 C NMR(CDCl、ppm)δ143.96(オレフィン C)、108.09(オレフィン CH)。
本発明は、また、式(III)の化合物の製造方法に関する。この方法には、
式(II)の化合物を、
(II)
(式中、A、B、C及びDは、上で定義した通りである)、
強塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド又は他の強塩基)と、―78℃から―70℃の範囲の温度で反応させて、続いて―70℃と15℃の間で二酸化炭素ガス流下で処理し、―50℃と室温の間で過剰クロロぎ酸クロロメチルによって処理してから、0℃から室温で酢酸によって反応混合物を急冷することにより、式(III)の化合物を生成するステップが含まれる。
定義
「アルキル」とは、1から6個の炭素原子を有する一価の直鎖又は分枝鎖状の炭化水素基を意味する。例としては、メチル、エチル、プロピル(例えば、1―プロピル、イソプロピル)、ブチル(例えば、1―ブチル、イソブチル、sec―ブチル、tert−ブチル)、ペンチル(例えば、1―ペンチル、ネオペンチル)及びヘキシル(例えば、3―ヘキシル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」とは、2から6個の炭素原子及び1つ以上の二重結合を有する一価の直鎖又は分枝鎖状の炭化水素基を意味する。例としては、エテニル、プロペニル及びブテニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」とは、2から6個の炭素原子及び1つ以上の三重結合を有する一価の直鎖又は分枝鎖状の炭化水素基を意味する。例としては、エチニル、プロピニル及びブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「シクロアルキル」とは、3から6個の炭素原子を有する一価の飽和又は部分的に不飽和な、環状の炭化水素基を意味する。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリル」とは、3から6個の環原子を有する一価の飽和又は部分的に不飽和な、環状の炭化水素基を意味し、環原子の少なくとも1つが、窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子である。ラジカルは、炭素又はヘテロ原子にある。例としては、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラニル及びピラゾリニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」とは、一価の5から7員芳香族炭化水素基を意味する。例としては、フェニルが挙げられるが、これに限定されない。
「ヘテロアリール」とは、窒素、硫黄及び酸素から選択される1つ以上のヘテロ原子を有した一価の5から7員芳香族炭化水素基を意味する。例としては、イミダゾリル、ピリジニル、フリル、ピリミジニル及びピラジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
前記のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール基は、本明細書で説明される1つ以上の置換基によって、独立して置換されてもよい。
「アミノ」とは、―NH又はアミドゲン基を意味する。
「モノアルキルアミノ」とは、―NHR´基を意味し、式中、R´は本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルを表す。
「ジアルキルアミノ」とは、―NRR´基を意味し、式中、R及びR´は、独立して、本明細書で定義されるアルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルを表す。
「ハロゲン」とは、ブロモ、クロロ、フルオロ又はヨードを意味する。
「ヒドロキシル」とは、―OH基を意味する。
「カルボキシ」とは、以下の基を意味する。
「アルコキシカルボニル」とは、以下の基を意味する。
式中、Rは、本明細書で定義されるアルキルを表す。
「アミジノ」とは、以下の基を意味する。
「グアニジノ」とは、以下の基を意味する。
「ウレア」とは、以下の基を意味する。
「薬学的に許容しうる塩」とは、化合物に対する生物学的効果を保持した、毒性がないか又はその反対に薬学的な使用に対して有害な、本出願で請求される化合物の任意の塩を意味し、これらの塩は、当該技術分野において公知の有機及び無機対イオンから誘導可能である。
合成実施例
本発明を以下の非限定的な合成実施例によって説明する。
特記に明記しない限り、以下の化学的な略語が、合成例で使用される。
DMF:ジメチルホルムアミド
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
Me:メチル
THF:テトラヒドロフラン
i―Pr:イソプロピル
n―Bu:n―ブチル
請求される、式(I)の化合物のための、Cs骨格を備えた出発物質は、当該技術分野において利用可能な合成スキーム及び試薬を使用して調製することができ、商業的な供給業者から獲得してもよい。本発明の新規化合物の合成のために使用する試薬も、商業的な供給業者から獲得することができる。
実施例1:[メチレン―Sar]シクロスポリンA
ジイソプロピルアミン(11.2ml、80mmol)の乾燥THF(240ml)溶液に、窒素雰囲気下―78℃で、n―ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、32ml、80mmol)を滴加し、―78℃で60分間攪拌した。
乾燥シクロスポリンA(2×40mlのトルエンと共に共沸によって乾燥させ、続いてPの存在下でデシケータに保たれた)(9.6g、8.0mmol)の乾燥THF(40ml)溶液を加え、同じ条件で2時間攪拌した。温度を―50℃へ増加させながら、二酸化炭素流を、30分間、反応混合物に通気した。得られる混合物を、2時間かけて15℃に昇温させて、その後再度―50℃まで冷却し、その後、クロロぎ酸クロロメチル(7.1ml、80mmol)を添加した。該反応混合物を、一晩室温まで温めた後、0℃に冷却して、酢酸(5ml、88mmol)を添加した。
混合物を、室温に昇温させて、溶媒を蒸発させてから、酢酸エチルとブラインの間を分配した。有機相を、分離して、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、黄色油を得た。
100%ジエチルエーテル→96%ジエチルエーテル/4%メタノールの溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによって、粗生成物を精製し、[メチレン―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1214.8、MNa1236.8
H NMR(CDCl、ppm)δ4.98(d、1H、オレフィン CH)、5.25(d、1H、オレフィン CH)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.52(d、1H、アミド NH)、7.59(d、1H、アミド NH)、7.85(d、1H、アミド NH)。
13 C NMR(CDCl、ppm)δ143.96(オレフィン C)、108.09(オレフィン CH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[ジヒドロ―MeBmt][メチレンSar]シクロスポリンA
ESMS MH1216.8、MNa1238.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(d、1H、アミドNH)、7.52(d、1H、アミドNH)、7.57(d、1H、アミドNH)、7.75(d、1H、アミドNH)[メチレン―Sar]シクロスポリンD。
ESMS MH1228.8、MNa1250.8
H NMR(CDCl、ppm)7.17(d、1H、アミドNH)、7.59(d、1H、アミドNH)、7.63(d、1H、アミドNH)、7.89(d、1H、アミドNH)。
実施例2:[(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
[メチレン―Sar]シクロスポリンA(0.232g、0.19mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液に、炭酸カリウム(0.523g、3.8mmol)を加え、白色懸濁液に、窒素を1時間通気した後に、ジエチルアミノエチルチオ塩酸塩(0.322g、1.9mmol)を添加した。溶媒を蒸発させながら、一晩窒素を反応混合物に通気した。アセトニトリル(15ml)を加え、白色懸濁液を硫酸ナトリウムパッドで濾過した後、濃縮して315mgの無色油を得た。超音波条件下、ヘキサンで粉砕し、溶液のデカンテーションをして、240mgの白色固体を得た。100%ジエチルエーテル→95%ジエチルエーテル/5%メタノール、それから100%ジエチルエーテルの溶媒勾配、続いて、100%ジエチルエーテル→90%ジエチルエーテル/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した10%メタノールの第2溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによる精製により、[(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンAを獲得した。
ESMS MH1347.9
H NMR(CDCl、ppm)δ0.69(3H、d)(0.77―1.07)(43H、m)1.09(3H、d)、1.18―1.41(10H、m)、1.41―1.82(10H、m)、1.93―2.18(5H、m)、2.33―2.46(2H、m)、2.53(4H、q)、2.60―2.72(6H、m)、2.99(2H、br d)、3.10(3H、s)、3.18(3H、s)、3.27(6H、s)、3.50(3H、s、NMe)、3.58(1H、br d)、3.67(1H、q)、4.52(1H、m)、4.60(1H、t)、4.82(1H、m)、4.93―5.08(4H、m)、5.10(1H、d)、5.26―5.39(3H、m)、5.51(1H、dd)、5.69(1H、dd)、7.16(1H、d、アミドNH)、7.36(1H、d、アミドNH)、7.68(1H、d、アミドNH)、8.13(1H、d、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[ジヒドロ―MeBmt][(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1350.0
H NMR(CDCl、ppm)δ7.17(1H、d、アミドNH)、7.37(1H、d、アミドNH)、7.71(1H、d、アミドNH)、8.10(1H、d、アミドNH)。
[(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンD
ESMS MH1361.9
H NMR(CDCl、ppm)δ7.16(1H、d、アミドNH)、7.49(1H、d、アミドNH)、7.72(1H、d、アミドNH)、8.16(1H、d、アミドNH)。
実施例3:[(S)―2―(4―ピリジル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1354.0
H NMR(CDCl、ppm)δ7.14(d、2H、ピリジン)、7.18(d、1H、アミドNH)、7.31(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.17(d、1H、アミドNH)、8.54(d、2H、ピリジン)。
実施例4:[(S)―メチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1262.8、MNa1284.8
H NMR(CDCl、ppm)δ2.20(s、3H、SMe)、7.18(d、1H、アミドNH)、7.36(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例5:[(S)―ペンチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1318.6、MNa1340.6
H NMR(CDCl、ppm)δ7.15(d、1H、アミドNH)、7.37(d、1H、アミドNH)、7.67(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例6:[(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1291.7
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(d、1H、アミドNH)、7.35(d、1H、アミドNH)、7.67(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例7:[(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1349.6
H NMR(CDCl、ppm)δ3.78(s、3H、COOMe)、7.15(d、1H、アミドNH)、7.33(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例8:[(S)―2―ジメチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1319.56
H NMR(CDCl、ppm)δ2.25(s、6H、NMe2)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.35(d、1H、アミドNH)、7.68(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例9:[(S)―2―(4―メチルピペリジニル)チオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1345.6
H NMR(CDCl、ppm)δ2.29(s、3H、NMe)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.33(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.17(d、1H、アミドNH)。
実施例10:[(S)―2―(モルホリノ)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1361.8
H NMR(CDCl、ppm)7.17(d、1H、アミドNH)、7.35(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.19(d、1H、アミドNH)。
実施例11:[(S)―カルボメトキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1320.4
H NMR(CDCl、ppm)δ3.78(s、3H、COOMe)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.32(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例12:[(S)―カルボメトキシエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1335.05
H NMR(CDCl、ppm)δ3.71(s、3H、COOMe)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.34(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.15(d、1H、アミドNH)。
実施例13:[(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1377.4
H NMR(CDCl、ppm)δ3.70(s、3H、COOMe)、7.15(d、1H、アミドNH)、7.33(d、1H、アミドNH)、7.68(d、1H、アミドNH)、8.08(d、1H、アミドNH)。
[(S)―2―(N―イミダゾリル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1342.7
H NMR(CDCl、ppm)δ6.89(s,1H、イミダゾール)、7.00(s,1H、イミダゾール)、7.10(d、1H、アミドNH)、7.24(d、1H、アミドNH)、7.48の(s,1H、イミダゾール)、7.60(d、1H、アミドNH)、8.11(d、1H、アミドNH)。
[(S)―2―(N―ピラゾリル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1342.9
H NMR(CDCl、ppm)δ6.26(dd、1H、ピラゾール)、7.17(d、1H、アミドNH)、7.31(d、1H、アミドNH)、7.46(d、1H、ピラゾール)、7.51(d、1H、ピラゾール)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.11(d、1H、アミドNH)。
[(S)―2―ジエチルアミノ―1,1―ジメチル―エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1375.9
H NMR(CDCl、ppm)δ7.16(1H、d、アミドNH)、7.39(1H、d、アミドNH)、7.68(1H、d、アミドNH)、8.11(1H、d、アミドNH)。
[(S)―2―モルホリノ―1,1―ジメチル―エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1389.6
H NMR(CDCl、ppm)7.18(d、1H、アミドNH)、7.38(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.14(d、1H、アミドNH)。
[(S)―3―ジエチルアミノプロピルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1362.0
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(1H、d、アミドNH)、7.37(1H、d、アミドNH)、7.68(1H、d、アミドNH)、8.13(1H、d、アミドNH)。
[(S)―3―(モルホリノ)―プロピルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1375.7
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(1H、d、アミドNH)、7.33(1H、d、アミドNH)、7.70(1H、d、アミドNH)、8.16(1H、d、アミドNH)。
[(S)―メルカプトメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA (0.028g、0.02mmol)のメタノール(3ml)溶液を、19日間、50℃まで加熱した。SCXカラム/メタノールで精製し、[(S)―メルカプトメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1247.9
H NMR(CDCl、ppm)δ7.20(d、1H、アミドNH)、7.26(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.24(d、1H、アミドNH)。
[(S)―アリルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―メルカプトメチル―Sar]シクロスポリンA(0.074g、0.06mmol)のジメチルホルムアミド溶液(1.5ml)に、炭酸カリウム(0.021g、0.15mmol)及び臭化アリル(0.036g、0.3mmol)を加えた。懸濁液を室温で一晩攪拌し、炭酸カリウム(0.021g、0.15mmol)及び臭化アリル(0.036g、0.3mmol)を追加してから、2日をかけて攪拌した。濃縮し、ジクロロメタン存在下で残渣を超音波処理してから、続いて濾過した。ジクロロメタンを蒸発させ、100%ジクロロメタン→95%ジクロロメタン/5%メタノールの溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによって、残渣を精製し、[(S)―アリルチオメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1288.6
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(d、1H、アミドNH)、7.35(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.13(d、1H、アミドNH)。
実施例14:[(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA(0.033g、0.024mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)に、水酸化リチウム一水和物(0.0043g、0.098mmol)水溶液(0.3ml)を加えた。溶液を、3時間室温で攪拌した。塩酸(2N、0.05ml0)を加え、続いて、濃縮した。0.035Mアンモニアのメタノール溶液から0.175Mアンモニアのメタノール溶液の勾配を使用したSCXカラムで精製し、20mgの[(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1335.7
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(d、1H、アミドNH)、7.32(d、1H、アミドNH)、7.69(d、1H、アミドNH)、8.2(d、1H、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
実施例15:[(S)―カルボヒドロキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1306.6
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(d、1H、アミドNH)、7.35(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.17(d、1H、アミドNH)。
実施例16:[(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1363.5
H NMR(CDCl、ppm)δ7.17(d、1H、アミドNH)、7.30(d、1H、アミドNH)、7.68(d、1H、アミドNH)、8.18(d、1H、アミドNH)。
実施例17:[(S)―カルボヒドロキシエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1320.6
H NMR(CDCl、ppm)δ7.20(d、1H、アミドNH)、7.36(d、1H、アミドNH)、7.70(d、1H、アミドNH)、8.18(d、1H、アミドNH)。
実施例18:[(S)―2―イソプロピルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA(0.129g、0.1mmol)のクロロホルム(2ml)アセトン(0.1ml)混合溶液に、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(0.066mg、0.25mmol)を加え、17時間室温で攪拌した。反応混合物を、ジクロロメタンと水に分けた。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させてから(NaSO)、白色固体を獲得するために濃縮した。
100%ジエチルエーテル→95%ジエチルエーテル/5%メタノール、それから100%ジエチルエーテルの溶媒勾配、続いて、100%ジエチルエーテル→96%ジエチルエーテル/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した4%メタノールの第2溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによる精製により、[(S)―2―イソプロピルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1333.0
H NMR(CDCl、ppm)δ1.05(d、6H、2XCH)、2.84(m、1H、CH)、7.18(d、1H、アミドNH)、7.38(d、1H、アミドNH)、7.72(d、1H、アミドNH)、8.19(d、1H、アミドNH)。
実施例19:[(S)―2―グアニジノエチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンAヒドロクロリド
[(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA(0.055g、0.042mmol)の、ジイソプロピルエチルアミン(0.0072ml)含有ジメチルホルムアミド(0.6ml)溶液に、1H―ピラゾール―1―カルボキサミジンヒドロクロリド(0.0055mg、0.042mmol)を加え、22時間室温で攪拌した。濃縮し、ジエチルエーテルで残渣を粉砕してから、上清のデカンテーションをして、白色固体を得た。ジクロロメタンと水に分け、続いて、有機相の分離及び濃縮をして、[(S)―2―グアニジノエチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンAヒドロクロリドを得た。
ESMS MH1334.5
H NMR(CDCl、ppm)δ7.12(d、1H、アミドNH)、7.43(d、1H、アミドNH)、7.67(d、1H、アミドNH)、8.31(d、1H、アミドNH)。
[(S)―2―ジエチルアミノエチル―1―スルフィニルメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA (0.147g、0.11mmol)を、トリフルオロ酢酸(0.0089ml)含有ジクロロメタン(1ml)に溶解した。5分後、溶液を濃縮してから、白色固体をアセトニトリル(6ml)に再溶解した。過ヨウ素酸ナトリウム(0.058g)の水溶液(2ml)を加え、懸濁液を一晩室温で攪拌した。 濾過して、固体をメタノールで洗浄してから、濾液を濃縮した。残渣をトリエチルアミン(0.255ml)含有ジクロロメタン(10ml)に溶解し、続いて、1時間超音波処理した。混合物を相分離カートリッジで濾過した。有機相を濃縮し、188mgの白色固体を獲得した。100%ジクロロメタン→96%ジクロロメタン/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した4%メタノールの溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによる精製により、[(S)―2―ジエチルアミノエチル―1―スルフィニルメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1363.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(1H、d、アミドNH)、7.38(1H、d、アミドNH)、7.69(1H、d、アミドNH)、8.28(1H、d、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[ジヒドロ―MeBmt][(S)―2―ジエチルアミノエチル―1―スルフィニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1366.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.20(1H、d、アミドNH)、7.40(1H、d、アミドNH)、7.71(1H、d、アミドNH)、8.30(1H、d、アミドNH)。
[(S)―3―ジエチルアミノプロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
[(S)―3―ジエチルアミノプロピルチオメチル―Sar]シクロスポリンA (0.035g、0.026mmol)を、トリフルオロ酢酸(0.0021ml)含有ジクロロメタン(2ml)に溶解した。5分後、溶液を濃縮してから、白色固体をジクロロメタン(2ml)に再溶解した。テトラブチルアンモニウムオキソン(0.109g)を加え、一晩室温で攪拌した。トリエチルアミン(0.017ml)で処理し、続いて、90分間攪拌してから濃縮した。 100%ジクロロメタン→95%ジクロロメタン/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した5%メタノールの溶媒勾配を使用したMPLCクロマトグラフィで残渣を精製し、[(S)―3―ジエチルアミノプロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1393.9
H NMR(CDCl、ppm)δ7.15(1H、d、アミドNH)、7.20(1H、d、アミドNH)、7.65(1H、d、アミドNH)、8.29(1H、d、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[(S)―3―(モルホリノ)プロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1407.5
1H NMR(CDCl 、ppm)δ7.22(1H、d、アミドNH)、7.27(1H、d、アミドNH)、7.75(1H、d、アミドNH)、8.41(1H、d、アミドNH)。
[(S)―(4―メチルピペリジニル)―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1377.43
H NMR(CDCl、ppm)δ7.22(1H、d、アミドNH)、7.29(1H、d、アミドNH)、7.74(1H、d、アミドNH)、8.40(1H、d、アミドNH)。
[(S)―(2―ジエチルアミノ―1,1―ジメチル)―エチル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1407.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(1H、d、アミドNH)、7.37(1H、d、アミドNH)、7.72(1H、d、アミドNH)、8.30(1H、d、アミドNH)。
[(S)―(2―モルホリノ―1,1―ジメチル)―エチル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1421.6
H NMR(CDCl、ppm)δ7.21(1H、d、アミドNH)、7.31(1H、d、アミドNH)、7.75(1H、d、アミドNH)、8.42(1H、d、アミドNH)。
[(S)―3―(4―オキシ―モルホリン―4―イル)―プロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1423.7
H NMR(CDCl、ppm)δ7.21(1H、d、アミドNH)、7.25(1H、d、アミドNH)、7.73(1H、d、アミドNH)、8.35(1H、d、アミドNH)。
[(S)―2―(3―カルボキシプロピオニルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA
攪拌した[(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA(0.30g、0.23mmol)のジクロロメタン(25ml)溶液に、トリエチルアミン(0.05ml、0.23mmol)、続いて、スクシニルクロリド(0.05ml、0.23mmol)を加え、16時間室温で攪拌した。水(20ml)で希釈し、有機層を分離してから、乾燥し(MgSO)、濾過そして真空下で濃縮した。得られた黄色固体を、溶離液としてメタノールを使用した5gのSCXカートリッジを通過させることによって、続いて、100%ジクロロメタン→95%ジクロロメタン/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した5%メタノールの極性勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによって、精製し、[(S)―2―(3―カルボキシプロピオニルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1391.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(1H、d、アミドNH)、7.35(1H、d、アミドNH)、7.71(1H、d、アミドNH)、8.21(1H、d、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[(S)―2―(4―カルボキシブチリルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1405.8
H NMR(CDCl、ppm)δ7.18(1H、d、アミドNH)、7.35(1H、d、アミドNH)、7.69(1H、d、アミドNH)、8.21(1H、d、アミドNH)。
[(S)―2―(アセチルアミノ―アセチルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA
攪拌した[(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA(0.10g、0.078mmol)のジクロロメタン(25ml)溶液に、アセツル酸(0.01g、0.084mmol)及びトリエチルアミン(0.01ml、0.084mmol)、続いて、WSC.HCl(0.022g、0.084mmol)を加え、16時間室温で攪拌した。水(20ml)で希釈し、有機層を分離してから、乾燥し(MgSO)、濾過そして真空下で濃縮した。得られた黄色固体を、溶離液としてメタノールを使用した2gのSCXカートリッジを通過させることによって、続いて、100%ジクロロメタン→95%ジクロロメタン/10%の水性のアンモニア(0.88)を含有した5%メタノールの勾配を使用したMPLCクロマトグラフィによって、精製し、[(S)―2―(アセチルアミノ―アセチルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンAを得た。
ESMS MH1390.82
H NMR(CDCl、ppm)7.20(1H、d、アミドNH)、7.35(1H、d、アミドNH)、7.71(1H、d、アミドNH)、8.21(1H、d、アミドNH)。
同様の手段で、以下の化合物が調製された。
[(S)―2―(ジメチルアミノ―アセチルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA
ESMS MH1376.89
H NMR(CDCl、ppm)δ7.19(d、1H、アミドNH)、7.36(d、1H、アミドNH)、7.71(d、1H、アミドNH)、8.18(d、1H、アミドNH)。
式(I)の化合物のCypA阻害力及び免疫抑制可能性を示すデータ




データを得るために進められた基本手順
* プロテアーゼ不含PPlaseアッセイ
プロテアーゼ不含PPIaseアッセイは、酵素シクロフィリンAによって触媒されたペプチド基質のシスからトランスへの変換率を測定する。阻害剤の添加が触媒される速度を遅らせ、K値が獲得される。
材料
アッセイ緩衝液:0.2μmフィルタで濾過した、pH7.8のHEPES、35mM。50MのDTTを毎日使用前に加え、緩衝液を氷蔵した。
酵素:ヒト組換えCypA(Sigma社 C3805)酵素を、酵素希釈緩衝液(pH7.8のHEPES 20mM、40%のグリセロール、50MのDTT及び1μMのBSA)を用いて1Mに希釈し、―20℃で保存した。
基質:0.5Mのトリフルオロエタノール中のLiClで調製したSUC―AAPF―pNA(Bachem AG社、L―1400)20mg/ml。
方法
攪拌されるキュベットの温度を10.0±0.1℃に維持するために、キュベットホルダ、攪拌機及びチラーからなるAgilent 8453 Spectrophotometerを用いて、すべての測定値を獲得した。温度は、温度プローブを用いてモニターされる。検査化合物のUV劣化を防止するために、光路にガラススライドを使用して、290nm未満の光を遮断した。1.5mlのアッセイ緩衝液を3ml石英キュベットに入れ、攪拌(活発だが、キャビテーションを生成するほど高速ではない)しながら10.0の±0.1℃に冷却した。阻害剤を、100%のDMSOで希釈して、続いて、DMSOの最大最終濃度が分析物中0.5%となるまで、分析物に添加した。空試験のスペクトルを獲得し、その後3μLの酵素を添加(2nMの最終濃度)してから、3μLの基質を添加(60μMの最終濃度)した。空試験用に、300s又は500sの間、330nmで吸光度を測定した(注:混合誤差を最小にするため、1回の素早い注入で基質を添加し、直ちに測定が開始されなければならない)。
反応速度定数を得るために、一次反応速度式を、阻害剤のそれぞれの濃度に対する吸光度データと適合させた(混合により、曲線の最初の誤差が生じるので、最初の10から15秒を除外した)。触媒反応速度を、酵素反応速度定数-バックグラウンド反応速度定数で算出した。阻害剤濃度に対する触媒反応速度定数を使用して、指数曲線を作成し、阻害剤に対するK値を得た。
** カルシニューリンフォスファターゼ(CaN)アッセイ
カルシニューリンは、活性化すると活性化T細胞の核因子(NFAT)を脱リン酸化する、セリン―スレオニンタンパク質ホスファターゼであり、Tリンパ球の活性化において重要である。シクロフィリンA(「CypA」)に結合したCsAは、カルシニューリン活性を阻害し、結果として免疫抑制効果をもたらす。CypAに結合した場合にCsAがカルシニューリンを阻害するだけでなく、いくつかのCsAアナログは、CypAの不在下でカルシニューリンを結合する。シクロスポリンアナログである、式(I)の例示的な化合物の免疫抑制可能性を調べるために、カルシニューリンの活性を阻害する能力を、CypAの存在下及び不在下で測定した。
使用されるCaNアッセイキットは、カルシニューリンフォスファターゼの活性を測定するための比色アッセイに基づいており、市販されている(Enzo Life Science社及びCalbiochem社)。カルモジュリンもまたカルシニューリンの活性のために必要とされ、RIIリンペプチドはカルシニューリンに効力のあるペプチド基質として使用される。阻害剤との1:1の複合体にCypAを添加してCypA依存性及びCypA非依存性のカルシニューリン阻害の測定を可能にするために、我々は方法を改変した。放出された遊離リン酸塩の検出は、標準的なマラカイトグリーンアッセイに基づく。
使用した材料
Enzo Life Science社、CaNアッセイキット:BML―AK804
2Xアッセイ緩衝液:pH7.5のトリス100mM、200mMのNaCl、12mMのMgCl、1mMのDTT、0.05%のNP―40、1mMのCaCl
マラカイトグリーン:BIOMOL Green(商標)試薬
カルモジュリン(ヒト、組換え体):氷上で解凍して、2Xアッセイ緩衝液と1:50で希釈してから、氷蔵した。
カルシニューリン:素早く解凍し、直ちに氷蔵してから、1Xアッセイ緩衝液と1:12.5で希釈し、続いて氷蔵した。
RII基質:915μLの超純水(UPW)を、1.5mgのバイアル基質に添加して、0.75mMの最終濃度とした。
阻害剤:100%のDMSO中に2.5mMの阻害剤。
CypA:組換え体ヒトCypA(Sigma社 C3805)、1mg/ml。
方法
阻害剤希釈:阻害剤化合物を、ポリプロピレン低結合性96穴プレートにおいて、UPWによって、最終アッセイ濃度5xで希釈した。『CypAなし』試料用として、10、1、0.1及び0.01μMの最終アッセイ濃度を得るために、阻害剤の4点希釈列を2連で調整した。『CypAあり』試料用として、CypAと1:1の阻害剤の複合体を得るために、7点希釈列、つまり、10、3.33、1.11、0.37、0.12、0.04、0.014μMの阻害剤とCypAの最終アッセイ濃度を調整した。また、CsA阻害剤コントロールを、10μMのCypAありとなしで、10μMのCsAの最終濃度を得るために調整した。
キットに付属の96穴プレートの半分のエリアを使用して、10μlのUPWを2つの穴に添加して、非阻害コントロールを提供する。10μlの阻害剤又は阻害剤/CypA複合体を、適切な試料用穴に加えた。25μlのCaMを有する2xアッセイ緩衝液をすべての穴に加えて、その後、5μlの1xアッセイ緩衝液を加えた『カルシニューリンなしブランク』の2つの穴を除く全ての穴(穴当たり40Uの最終濃度)に5μlのCaNを加えた。反応温度を平衡化するために、30℃で15分間オーブンにアッセイプレートを置いた。10μlのRII―ペプチド(0.15mMの最終濃度)を添加して、反応を開始した。反応が線形である約60分間30℃にて反応を進めた。続いて、100μlのマラカイトグリーン試薬を加えることによって、反応を終了させた。室温で15分から30分間で発色させた後、プレートリーダ(Molecular Devices―SpectraMax M5)を使用して、620nmの吸光度を測定した。すべての吸光度の記録から『カルシニューリンなしブランク』を減算し、Log10阻害剤濃度に対するバックグラウンド修正吸光度をプロットすることによって、データを分析した。GraphPad Prism Softwareを使用して、データをS字応答曲線に当てはめた(fitted)。
*** 混合リンパ球反応(「MLR」)アッセイ
MLRアッセイは、検査化合物の免疫抑制可能性を推定する別の手段である。生後6週間から8週間目のC57BL/6及びBALB/c雌マウスを、国立癌研究所のFrederick Cancer Research and Development(フレデリック、メリーランド州)から手に入れた。脾臓をすべてのマウスから無菌で採取して、すりガラススライドを用いて細胞を分解し、破片を沈殿させて、完全培地を用いて細胞を2回洗浄することによって、単個細胞浮遊液を調製した。完全培地は、10%の熱不活化ウシ胎児血清(FBS;Atlanta Biologicals社、ローレンスヴィル、ジョージア州)、100μg/mLストレプトマイシン、100U/mLペニシリンG、0.25μg/mLアンフォテリシンB(HyClone社)、2mMのLグルタミンジペプチド(HyClone社)及び2×10-5Mの2―メルカプトエタノール(シグマ社)を添加した25mMのHEPES緩衝液(HyClone社、ローガン、ユタ州)を含有しているRPMI1640培地からなる。細胞を2回洗浄し、完全培地で再懸濁した。Beckman Coulter Zー1粒子計数器(フラートン、カリフォルニア州)を使用して、細胞数を計測した。細胞生存度は、AccuriC6フローサイトメーター(アナーバー、ミシガン州)を使用したヨウ化プロピジウム(PI)染色によって、決定した。
C57BL/6(H―2)及びBALB/c(H―2)の脾細胞を、キラー(R)及び刺激(S)細胞として、それぞれ使用した。それぞれの穴が2×10個のR及び8×10個のS細胞を含有するように、細胞を、3連で96穴平底ミクロタイタープレート(Costar社、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)にて培養した。該培養物を、さまざまな濃度の検査化合物、CsA又は培地の存在又は不在下で、37℃で5日間、湿気を含む5%のCOにおいてインキュベートして、培養の最後の16時間、H―チミジン(H―TdR)でパルスラベルしてから、Brandel 96穴細胞ハーベスタ(ゲイザースバーグ、メリーランド州)を使用して収集した。増殖は、Wallac 1450 Microbeta TriLuxシンチレーションカウンタ(トゥルク、フィンランド)のフィルターマット上の放射活性を計算することにより測定された。X線照射による効果的な失活を提示するためのコントロールは、2×10細胞/穴で5μg/mLのPHAと共にS細胞を培養することにより実施された。これらのコントロールの培養を、MLRのために説明された条件と同じ条件で3日間行った。つまり、リンパ球増殖を、上記した方法と同様に決定した。
治療方法
本発明の組成物は、ドライアイに苦しんでいる患者を治療するため、眼瞼炎及びマイボーム腺疾患を治療するため、角膜又は眼の他の表面の手術により損なわれた角膜感度を回復するため、アレルギー結膜炎並びにアトピー性角結膜炎及び春季カタルを治療するため、翼状、対宿主性移植片病の眼の症状、眼アレルギー、アトピー性角結膜炎、春季カタル、ブドウ膜炎、前部ブドウ膜炎、ベーチェット病、スティーブンスジョンソン症候群、眼類天疱瘡、ウイルス感染によって引き起こされる慢性眼表面炎症、単純ヘルペス角膜炎、眼酒さ及び結膜脂肪斑を治療するため、および角膜移植拒絶反応を防止するために用いられてもよい。

国際ドライアイワークショップ(DEWS)は、ドライアイを「不安、視覚障害、及び、眼表面への潜在的損害を伴う涙液膜の不安定の症状を引き起こす、涙液及び眼表面の多因子病。涙液膜の増加したモル浸透圧濃度及び眼表面の炎症を伴う」と定義する。涙液の欠乏又は涙液の過度の蒸発によって引き起こされる乾性角結膜炎などの状態も含まれる。
眼瞼炎は、皮膚、それと関係した構造(毛髪及び皮脂腺)、粘膜皮膚移行部及びマイボーム腺を含んだ、上及び下まぶた辺縁の炎症を引き起こす慢性疾患である。進行期には、結膜、涙液膜及び角膜面に影響を及ぼすことも可能で、ドライアイと関連する場合がある。眼瞼の睫毛を支える領域に影響を及ぼしている上部、及び、主としてマイボーム腺開口部に影響を及ぼしている下部を有する、上部又は下部眼瞼炎に、眼瞼炎は一般に分類される。
マイボーム腺疾患は、ほとんどの場合、一次性マイボーム腺炎、二次性マイボーム腺炎及びマイボーム脂漏症の、3つの形のうちの1つとして生じる。マイボーム脂漏症は、炎症のない、過度のマイボーム分泌によって特徴づけられる(分泌過剰マイボーム腺疾患)。一次性マイボーム腺炎は、対照的に、停滞して濃化したマイボーム分泌によって特徴づけられる(閉塞性分泌過剰マイボーム腺疾患)。二次性マイボーム腺炎は、マイボーム腺が上部蓋辺縁眼瞼炎から二次的に、炎症を斑状に起こす限局性炎症反応を表す。
角膜感度障害は、多くの場合、光反応角膜整形手術、レーザーアシスト上皮下角膜曲率形成術(LASEK)、EPI―LASEK、カスタマイズされた経上皮非接触切除又は角膜神経が切断される他の方法などの、屈折矯正手術の後に生じる。角膜感度障害は、HSV―1、HSV―2及びVZVウイルスなどによる、ウイルス感染の後生じる場合もある。角膜感度障害を有する患者は、涙液産生及び蒸発が正常な場合であっても、眼が乾燥すると感じると多くの場合訴える。これは、角膜神経が手術によって切断されるか又はウイルス感染の後炎症を起こす場合に生じるこのような患者の「乾燥」が、実際に角膜神経障害の場合があることを示唆している。
アレルギー結膜炎は、1つ以上のアレルゲンに対する過敏症から生じる結膜の炎症である。これは、急性、間欠性又は慢性の場合がある。これは、季節的に、つまり年の一定の時にだけ生じるか、又は、絶え間なく、つまり年の全体にわたって慢性的に生じる。季節的及び永続的なアレルギー結膜炎の症状としては、結膜の炎症に加えて、催涙、流涙、結膜血管の拡張、痒み、乳頭状過形成、結膜水腫、眼瞼の浮腫及び眼からの分泌が挙げられる。分泌は、一晩の睡眠の後、眼の上に痂皮を形成する場合がある。
アトピー性角結膜炎は、アレルギー結膜炎の慢性、重度な形で、多くの場合視覚的な障害をもたらす。症状としては、痒み、灼熱感、疼痛、発赤、異物感、光感受性及び視界不良が挙げられる。特に一晩の睡眠から目ざめると、多くの場合、分泌をし、この分泌は、粘状、糸状そして粘液状となり得る。下結膜は、多くの場合、上結膜より顕著に影響を受ける。結膜は、蒼白色、浮腫状及び特徴のない状態から、乳頭増殖、上皮下の繊維増多、結膜嚢短縮、逆さ睫毛、眼瞼内反及び睫毛禿といった、進行疾患の特徴を有する場合まで変化する。患者によっては、斑点状上皮糜爛、角膜血管新生及び視野を損なう可能性のある角膜症の他の特性にまで、疾患は進行する。通常は、結膜の杯状細胞増殖、上皮偽管形成、並びに、増加した上皮の脱顆粒した好酸球及び肥満細胞が認められる。CD25+Tリンパ球、マクロファージ及び樹状細胞(HLA―DR.sup.+、HLA―CD1+)が、角膜固有質において著しく上昇する。
アトピー性角結膜炎のように、春季カタルは、アレルギー結膜炎の重度な形であるが、下結膜より上結膜に顕著に影響を及ぼす傾向にある。それは、2つの型で生じる。眼瞼型では、四角で、硬質な、平らに、密接して詰め込まれた乳頭突起が現れる。眼球(角膜輪部)型では、角膜周囲の結膜が、肥大し、灰色がかる。両方の型とも、多くの場合、粘液様分泌物を伴う。疼痛及び羞明、場合によっては中央の角膜プラーク及びトランタス斑点を伴って、角膜上皮の喪失が生じる場合がある。
ブドウ膜炎(ブドウ膜の炎症)は、米国の視覚障害の約10%の原因となる。水晶体過敏性眼内炎は、ヒト自己免疫性疾患である。全ブドウ膜炎は、眼のすべてのブドウ膜(血管)層の炎症を意味する。後部ブドウ膜炎は網脈絡膜炎を一般に意味し、前部ブドウ膜炎は虹彩毛様体炎を意味する。これらの炎症の炎症産物(すなわち、細胞、フィブリン、過剰タンパク質)は、眼の場合には、流体空間内、すなわち、前房、後房及び硝子体空間内に一般に見いだされ、炎症反応に密に関係した組織を浸潤する。ブドウ膜炎は、眼に対する外科手術又は外傷による傷害後に、関節リウマチ、ベーチェット病、強直性脊椎炎、サルコイドーシスなどの、自己免疫疾患の構成要素として、既知の病因に関連していない、扁平部炎、虹彩毛様体炎などの、孤立した免疫介在性眼疾患として、そして、抗体抗原複合体をブドウ膜組織内に堆積させる以下の一定の全身性疾患後に、生じ得る。これらの疾患は、合わせて、非伝染性ブドウ膜炎を表す。
水晶体アナフィラキシーは、水晶体が原因抗原であるブドウ膜炎の重度の形である。水晶体タンパク質は、一般に、出生前から水晶体嚢によって隔離されている。これらのタンパク質が、損傷若しくは手術によって、又は、稀に白内障発症のときに眼内に放出された場合、これらのタンパク質は抗原性が激しくなり、自己免疫反応を刺激し得る。反応が中程度である場合、慢性ブドウ膜炎とみなされる。反応が非常に早く進行する場合、眼は、すべての部分において重度の炎症を起こす。この後者の反応が、水晶体アナフィラキシーと呼ばれている。
ブドウ膜炎は、ベーチェット病の顕著な特徴で、口腔及び生殖器潰瘍、皮膚、血管、関節及び神経の兆候によっても特徴づけられる多系統炎症性疾患である。
酒さは、特定の原因又は治療法のない、慢性及び一般的な外皮疾患である。
酒さの発生は、複数の要因があると考えられる。可能性のある要因としては、ニキビダニとの接触、胃腸疾患又は血管拡張疾患、及び、食餌又は日光などの他のトリガが挙げられる。患者は、炎症性丘疹、浮腫、毛細血管拡張、鼻瘤及び眼の症状といった、さまざまな症状を呈する。酒さの眼の兆候としては、前部眼瞼炎といった眼瞼炎、結膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、角膜炎、マイボーム腺機能不全、毛細血管拡張、紅斑、霰粒腫、麦粒腫、眼瞼間充血、結膜充血、毛様体充血、眼球充血、痂皮、スリーブ及び表面的で断続的な角膜症が挙げられる。眼の症状は非特異的で、灼熱感、流涙、涙液分泌の低下、発赤、及び、異物感又はざらつき感又は乾燥感、刺激、痒み、霧視、光線過敏、涙目、充血した眼、灼熱感、毛細血管拡張、眼瞼縁の不規則性並びにマイボーム腺機能不全が挙げられる。
結膜脂肪斑は、結膜に生じる、良性の、黄褐色の増殖成長である。結膜脂肪斑は、眼の刺激及び痒み、ドライアイ、結膜の炎症を引き起こし、眼の外見に影響を与える場合がある。炎症を起こした結膜脂肪斑は、眼の刺激を引き起こすか又は見苦しくなり、外科的な除去を必要とする場合もある。しかしながら、術後の瘢痕は結膜脂肪斑と同じように美容的に好ましくなく、外科的な除去後に結膜脂肪斑再生物が生じる場合がある。
同種骨髄移植(BMT)は、悪性及び非悪性血液病のための確立した治療で、何万もの患者に毎年実施される。幹細胞移植片中の成熟したドナーT細胞は、有益な免疫効果の主要な媒介物であるが、移植片対宿主病(GVHD)の誘発、BMT患者の罹患率及び死亡率の大きな原因ともなる。寛容する抗原提供細胞によって発現されたタンパク質を、移植されたドナー由来T細胞が認識するときに、GVHDは生じる。したがって、この認識は、ドナーT細胞の活性化、増殖及び分化を誘発し、結果として寛容する標的組織への細胞性及び炎症性の攻撃をもたらす。皮膚炎、腸炎及び肝炎をもたらす急性又は慢性GVHDが、BMT後100日以内に、生じる。眼の症状としては、視覚不良、異物感、灼熱感、重度の光過敏、慢性結膜炎、ドライアイ及び眼痛が挙げられる。
医薬組成物
本発明は、また、少なくとも1つの一般式(I)の化合物を含む医薬組成物に関する。この化合物は、単独、又は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と混合して存在する。「薬学的に許容される賦形剤」は、組成物の有効成分と両立し、医薬組成物を投与される人に有害でないものである。このような好適な賦形剤が2つ以上の混合物が、使用されてもよい。
局所的な眼での適用のために、有効成分として、治療上有効量の本発明の化合物、又は、薬学的に許容されるこれらの塩を、従来の眼科学的に許容できる医薬品賦形剤と組み合わせて、局所的な眼での使用に適したユニット剤形での調製により、医薬組成物を調製することができる。治療上有効量は、通常、液体製剤中約0.0001から5%(w/v)の間、好ましくは約0.001から1.0%(w/v)である。本発明の有効な化合物の有効量は、特定の化合物、及び、治療される状態に依存する。適切な量の選択は、十分に、当業者の知識の範囲内である。
米国特許第5,474,979号は、そのすべての内容が参照により本明細書に組み込まれるが、眼科学的に許容できる医薬品賦形剤の例を提供する。この特許は、Allergan社によって製造されたRestasis(登録商標)、シクロスポリンA 0.05%で使用される賦形剤を開示する。
請求される医薬組成物の治療上有効量は、式(I)の化合物の不在の場合を除いて、医薬組成物と同一のプラセボ組成物と比較して治療効果を観察するために有用な濃度である。

Claims (8)

  1. [(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(4―ピリジル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―メチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―ペンチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―ジメチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―(4―メチルピペリジニル)チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(モルホリノ)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボメトキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボメトキシエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボヒドロキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボヒドロキシエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―イソプロピルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―グアニジノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [メチレン―Sar]シクロスポリンA、
    [ジヒドロ―MeBmt][メチレン―Sar]シクロスポリンA、
    [メチレン―Sar]シクロスポリンD、
    [(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [ジヒドロ―MeBmt][(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―ジエチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンD、
    [(S)―2―(4―ピリジル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―メチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―ペンチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―アミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―ジメチルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2−(4―メチルピペリジニル)チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(モルホリノ)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボメトキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボメトキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(N―イミダゾリル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(N―ピラゾリル)エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―ジエチルアミノ―1,1―ジメチル―エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―モルホリノ―1,1―ジメチル―エチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―3―ジエチルアミノプロピルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―3―(モルホリノ)―プロピルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―メルカプトメチル ―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―アリルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(R)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボヒドロキシメチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―{(S)―2―アミノ―2―カルボヒドロキシ―1,1―ジメチル―エチル}チオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―カルボヒドロキシエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―イソプロピルアミノエチルチオメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―グアニジノエチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンAヒドロクロリド、
    [(S)―2―ジエチルアミノエチル―1―スルフィニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [ジヒドロ―MeBmt][(S)―2―ジエチルアミノエチル―1―スルフィニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―3―ジエチルアミノプロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―3―(モルホリノ)プロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―(4―メチルピペリジニル)―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―(2―ジエチルアミノ―1,1―ジメチル)―エチル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―(2―モルホリノ―1,1―ジメチル)―エチル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―3―(4―オキシ―モルホリン―4―イル)―プロピル―1―スルフォニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(3―カルボキシプロピオニルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(4―カルボキシブチリルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(アセチルアミノ―アセチルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    [(S)―2―(ジメチルアミノ―アセチルアミノ)エチル―1―スルファニルメチル―Sar]シクロスポリンA、
    及び、任意の前記化合物の薬学的に許容しうる塩
    からなる群から選択される化合物。
  2. 化合物が、単独、又は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わされて存在する、請求項に記載の化合物の少なくとも1つを含む医薬組成物。
  3. 化合物が、単独、又は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わされて存在する、請求項に記載の化合物の少なくとも1つを含む医薬組成物であって、前記組成物中の前記化合物の濃度が、0.01から0.05重量%である、医薬組成物。
  4. ドライアイ、眼瞼炎、マイボーム腺疾患、アレルギー結膜炎、アトピー性角結膜炎及び春季カタル、翼状、対宿主性移植片病の眼の症状、眼アレルギー、アトピー性角結膜炎、春季カタル、ブドウ膜炎、前部ブドウ膜炎、ベーチェット病、スティーブンスジョンソン症候群、眼部瘢痕性類天疱瘡、ウイルス感染によって引き起こされる慢性眼表面炎症、単純ヘルペス角膜炎、眼酒さ及び結膜脂肪斑から選択される症状を治療するため、角膜移植拒絶反応を防止するため、および角膜又は眼の他の表面の手術により損なわれた角膜感度を回復するための、請求項又はに記載の医薬組成物。
  5. 式(III)の化合物、あるいは薬学的に許容可能なその塩:
    (III)
    [式中、Aは、―CH=CHR、又は―CHCHRを表し;
    ここで、Rは、―CH 、―CHH、―CH―カルボキシル、カルボキシル、アルコキシカルボニル又は―CH―アルコキシカルボニルを表し;
    Bは、−CHCH、1―ヒドロキシエチル、イソプロピル又はn―プロピルを表し;
    Cは、イソブチル、2―ヒドロキシイソブチル又は1―メチルプロピルを表し;
    Dは、―CH又は―CHOHを表す]。
  6. Aは、―CH=CHCHであり、Bは―CHCHであり、Cはイソブチルであり、及び、Dは―CHである、請求項に記載の化合物。
  7. 式(III)の化合物の製造方法であって、
    (III)
    [式中、Aは、―CH=CHRまたは―CHCHRを表し、
    ここで、Rは、―CH、―CHSH、―CH―カルボキシル、カルボキシル、アルコキシカルボニル又は―CH―アルコキシカルボニルを表し;
    Bは、−CHCH、1―ヒドロキシエチル、イソプロピル又はn―プロピルを表し;
    Cは、イソブチル、2―ヒドロキシイソブチル又は1―メチルプロピルを表し;
    Dは、―CH又は―CHOHを表す]、
    前記方法が、式IIの化合物:
    (II)
    (式中、A、B、C及びDは、上で定義した通りである)を、
    ―78℃から―70℃の範囲の温度で、強塩基と反応させ、続いて―70℃から15℃の間で二酸化炭素ガス流下で処理し、―50℃から室温の間で過剰クロロぎ酸クロロメチルによって処理し、その後0℃から室温で該反応混合物を酢酸により反応停止させて、式(III)の化合物を生成することを含む、
    製造方法。
  8. 前記強塩基が、リチウムジイソプロピルアミドである、請求項に記載の方法。
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