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JP5897661B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
積層セラミックコンデンサは、一般に、長さ、幅及び高さで規定された略直方体状のコンデンサ本体と、コンデンサ本体の長さ方向端部それぞれに設けられた外部電極とを備えている。コンデンサ本体は、複数の内部電極層が誘電体層を介して高さ方向に積層された容量部と、複数の内部電極層のうちの最上位の内部電極層の上側に位置する誘電体製の上側保護部と、複数の内部電極層のうちの最下位の内部電極層の下側に位置する誘電体製の下側保護部とを一体に有している(例えば後記特許文献1の図1を参照)。
この積層セラミックコンデンサの回路基板への実装は、積層セラミックコンデンサの各外部電極の被接合面を、回路基板に設けられたパッドそれぞれの表面にハンダを用いて接合することによって為されている。各パッドの表面の輪郭形状は、一般に、各外部電極の被接合面の輪郭形状より大きな矩形であるため、実装後の各外部電極の端面には、溶融ハンダの自由な濡れ上がりに基づくハンダフィレットが形成される(例えば後記特許文献1の図1及び図2を参照)。
この実装状態において、各パッドを通じて両外部電極に電圧、特に交流電圧が印加されると、コンデンサ本体に電歪現象に基づく伸縮(主として容量部が長さ方向に縮むような収縮及びその復元)が生じ、この伸縮に伴う応力が外部電極、ハンダ及びパッドを通じて回路基板に伝わって振動(主としてパッド間部分が凹むような反り及びその復元)を招来し、この振動によって可聴域の音(所謂、音鳴き)を発生することがある。
ところで、後記特許文献1には、前記音鳴きを抑制するために、「パッドの表面を基準としたハンダフィレットの高さ」を「パッドの表面とコンデンサ本体との間隔」+「コンデンサ本体の下側保護部の厚さ」よりも低くした実装構造が記載されている(図2を参照)。
しかしながら、ハンダフィレットは、各外部電極の端面に対する溶融ハンダの自由な濡れ上がりに基づいて形成されるものであるため、各外部電極の端面のハンダ濡れ性が良好であることも相俟って、特別な方法を用いない限り、前記「パッドの表面を基準としたハンダフィレットの高さ」を制御することは極めて難しい。
具体例を挙げて説明すれば、各外部電極の端面の高さが500μmである積層セラミックコンデンサにあっては、ハンダ量が同じであっても、実際上、各外部電極の端面の下端を基準とした場合のハンダフィレットの高さが200μmを優に超えるものや200μmに満たないものが、非実装不良として発生する。
即ち、後記特許文献1に記載されている実装構造は「パッドの表面を基準としたハンダフィレットの高さ」を制御する特別な方法を採用したものではないため、実際上、「パッドの表面を基準としたハンダフィレットの高さ」を「パッドの表面とコンデンサ本体との間隔」+「コンデンサ本体の下側保護部の厚さ」よりも低くすることは極めて難しく、故に音鳴き抑制に対する実用性は極めて低い。
特開2013−046069号公報
本発明の目的は、実装状態における音鳴き抑制に対し実用性の高い積層セラミックコンデンサを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、長さ、幅及び高さで規定された略直方体状のコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の長さ方向端部それぞれに設けられた外部電極と、を備えた積層セラミックコンデンサであって、前記コンデンサ本体は、複数の内部電極層が誘電体層を介して高さ方向に積層された容量部と、前記複数の内部電極層のうちの最上位の内部電極層の上側に位置する誘電体製の上側保護部と、前記複数の内部電極層のうちの最下位の内部電極層の下側に位置する誘電体製の下側保護部と、を一体に有しており、前記容量部が前記コンデンサ本体の高さ方向上側に偏って位置するように、前記下側保護部の厚さが前記上側保護部の厚さよりも厚くなっている。
本発明によれば、実装状態における音鳴き抑制に対し実用性の高い積層セラミックコンデンサを提供することができる。
図1は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第1実施形態)の上面図である。 図2は図1のS−S線に沿う縦断面図である。 図3は図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサを回路基板に実装した構造を示す部分縦断面図である。 図4は効果確認用サンプル1〜5の仕様と特性を示す図である。 図5は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第2実施形態)の図2対応の縦断面図である。 図6は効果確認用サンプル6の仕様と特性を示す図である。 図7は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第3実施形態)の図2対応の縦断面図である。 図8は効果確認用サンプル7の仕様と特性を示す図である。 図9は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第4実施形態)の図2対応の縦断面図である。 図10は効果確認用サンプル8の仕様と特性を示す図である。 図11は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ(第5実施形態)の図2対応の縦断面図である。 図12は効果確認用サンプル9の仕様と特性を示す図である。
《第1実施形態》
図1及び図2は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-1(第1実施形態)の基本構造を示す。この積層セラミックコンデンサ10-1は、長さL、幅W及び高さHで規定された略直方体状のコンデンサ本体11と、コンデンサ本体11の長さ方向端部それぞれに設けられた外部電極12とを備えている。
コンデンサ本体11は、複数(図中は計32層)の内部電極層11a1が誘電体層11a2(図中は計31層)を介して高さ方向に積層された容量部11aと、複数の内部電極層11a1のうちの最上位の内部電極層11a1の上側に位置する誘電体製の上側保護部11bと、複数の内部電極層11a1のうちの最下位の内部電極層11a1の下側に位置する誘電体製の下側保護部11cとを一体に有している。因みに、図2には、図示の便宜上、計32層の内部電極層11a1を示したが、内部電極層11a1の層数に特段の制限はない。
容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1は、各々の輪郭形状が略等しい矩形であり、各々の厚さも略等しい。また、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2(隣接する内部電極層11a1に挟まれた部分と挟まれていない周囲部分を含む層)は、各々の輪郭形状が略等しく、且つ、内部電極層11a1の輪郭形状よりも大きな矩形であり、各々の厚さも略等しい。図2から分かるように、複数の内部電極層11a1は長さ方向に交互にずれていて、上から奇数番目に当たる内部電極層11a1の端縁は左側の外部電極12に電気的に接続され、上から偶数番目に当たる内部電極層11a1の端縁は右側の外部電極12に電気的に接続されている。
容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1は、各々の組成が同じ導体から成り、該導体には好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、これらの合金等を主成分した良導体が使用できる。また、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2は、各々の組成が同じ誘電体から成り、該誘電体には好ましくはチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸バリウム、酸化チタン等を主成分とした誘電体セラミックス、より好ましくはε>1000又はクラス2(高誘電率系)の誘電体セラミックスが使用できる。因みに、本段落で述べた「組成が同じ」は構成成分が同じことを意味するものであって、構成成分が同じで各成分の含有量が同じことを意味するものではない。
上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と同じである。この場合、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率と同等となる。また、容量部11aがコンデンサ本体11の高さ方向上側に偏って位置するように、下側保護部11cの厚さTcは上側保護部11bの厚さTbよりも厚くなっている。因みに、本段落で述べた「組成が同じ」も構成成分が同じことを意味するものであって、構成成分が同じで各成分の含有量が同じことを意味するものではない。
上側保護部11bの厚さTbと下側保護部11cの厚さTcのそれぞれをコンデンサ本体11の高さHとの比で表すと、厚さTbは好ましくはTb/H≦0.06の条件を満足しており、且つ、厚さTcは好ましくはTc/H≧0.20の条件を満足している。また、上側保護部11bの厚さTbと下側保護部11cの厚さTcを両者の比で表すと、厚さTbと厚さTcは好ましくはTc/Tb≧4.6の条件を満足している。さらに、コンデンサ本体11の高さHと幅Wを両者の比で表すと、高さHと幅Wは好ましくはH>Wの条件を満足している。
各外部電極12は、コンデンサ本体11の長さ方向端面と該端面と隣接する4側面の一部を覆っており、該4側面の一部を覆う部分の下面が実装時の被接合面として用いられる。図示を省略したが、各外部電極12は、コンデンサ本体11の外面に密着した下地膜と該下地膜の外面に密着した表面膜との2層構造、或いは、下地膜と表面膜との間に少なくとも1つの中間膜を有する多層構造となっている。下地膜は例えば焼き付け導体膜から成り、該導体には好ましくはニッケル、銅、パラジウム、白金、銀、金、これらの合金等を主成分とした良導体が使用できる。また、表面膜は例えばメッキ導体膜から成り、該導体には好ましくはスズ、パラジウム、金、亜鉛、これらの合金等を主成分とした良導体が使用できる。さらに、中間膜は例えばメッキ導体膜から成り、該導体には好ましくは白金、パラジウム、金、銅、ニッケル、これらの合金等を主成分とした良導体が使用できる。
ここで、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1の好ましい製造例を紹介する。容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1の主成分がニッケルで、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の主成分と上側保護部11bの主成分と下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む内部電極層用ペーストを準備すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含むセラミックスラリーを準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上にセラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製する。また、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第2グリーンシートを作製する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cに対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、上側保護部11bに対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を積み重ねたものを最終的に本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペースト(内部電極層用ペーストを流用)を塗布し乾燥して前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理にて形成して、外部電極12を作製する。因みに、各外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペーストを塗布し乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
図3は図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1を回路基板21に実装した構造を示す。回路基板21は各外部電極12に対応した導電性のパッド22を備えており、各外部電極12の被接合面はハンダ23を用いて各パッド22の表面に接合されている。各パッド22の表面の輪郭形状は、一般に、各外部電極12の被接合面の輪郭形状より大きな矩形であるため、実装後の各外部電極12の端面12aには、溶融ハンダの自由な濡れ上がりに基づくハンダフィレット23aが形成される。因みに、図3に示したHfは、コンデンサ本体11の下面を基準としたハンダフィレット23aの最上点23a1の高さである。
ここで、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1の好ましい実装例を紹介する。先ず、回路基板21の各パッド22上に適量のクリームハンダを塗布する。そして、塗布されたクリームハンダに各外部電極12の被接合面が接するように積層セラミックコンデンサ10-1を搭載する。そして、リフローハンダ付け法等の熱処理によってクリームハンダを一旦溶融してから硬化させ、各外部電極12の被接合面をハンダ23を介して各パッド22の表面に接合する。
図4は図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1によって得られる効果を確認するために用意したサンプル1〜5の仕様と特性を示す。
図4に示したサンプル1〜5は前記製造例に準じて作製されたものであって、各々の基本仕様は以下の通りである。
〈サンプル1の基本仕様〉
コンデンサ本体11の長さLが1000μm、幅Wが500μm、高さHが685μm。容量部11aの厚さTaが450μm、上側保護部11bの厚さTbが25μm、下側保護部11cの厚さTcが210μm。容量部11aに含まれる内部電極層11a1の層数が350層で誘電体層11a2の層数が349層、各内部電極層11a1の厚さが0.7μmで各誘電体層11a2の厚さが0.6μm。容量部11aに含まれる各内部電極層11a1の主成分がニッケル、容量部11aに含まれる各誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウム。各外部電極12の厚さが10μm、4側面の一部を覆う部分の長さが250μm。各外部電極12が、ニッケルを主成分とする下地膜と、銅を主成分とする中間膜と、スズを主成分とする表面膜の3層構造。
〈サンプル2の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTcが320μmでコンデンサ本体11の高さHが795μmである以外はサンプル1と同じ。
〈サンプル3の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTcが115μmでコンデンサ本体11の高さHが590μmである以外はサンプル1と同じ。
〈サンプル4の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTcが475μmでコンデンサ本体11の高さHが950μmである以外はサンプル1と同じ。
〈サンプル5の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTcが25μmでコンデンサ本体11の高さHが500μmである以外はサンプル1と同じ。
図4の「Tb/H」の数値は上側保護部11bの厚さTbをコンデンサ本体11の高さHとの比で表した数値(10個の平均値)であり、「Tc/H」の数値は下側保護部11bの厚さTcをコンデンサ本体11の高さHとの比で表した数値(10個の平均値)であり、「Tc/Tb」の数値は上側保護部11bの厚さTbと下側保護部11cの厚さTcを両者の比で表した数値(10個の平均値)である。
図4の「音鳴き」の数値は、各10個のサンプル1〜5を用いて下記の実装構造を作製し、各10個の実装構造においてサンプル1〜5の外部電極12に交流電圧5Vを周波数を0〜1MHzに上げながら印加し、このときに発生した可聴域の音の強さ(単位はdb)をブリュエル・ケア・ジャパン製のTYPe−3560−B130を用いて防音・無響室(横浜音環境システムズ製)の中で個別に測定した結果(10個の平均値)である。
各実装構造は前記実装例に準じて作製されたものであって、各々の基本仕様は以下の通りである。
〈実装構造の基本仕様〉
回路基板21の厚さが150μm、その主成分がエポキシ樹脂。各パッド22の長さが400μm、幅が600μm、長さ方向間隔が400μm、厚さが15μm、その主成分が銅。クリームハンダがスズ−アンチモン系。各パッド22上へのクリームハンダの塗布量が厚さ換算で50μm。各外部電極12の被接合面の幅方向中心が各パッド22の表面の幅方向中心と一致し、且つ、各外部電極12の端面が各パッド22の表面の長さ方向中心と略一致するように各サンプル1〜5を搭載。
音鳴きの理想上限値は概して25dbと言われているため、図4に示したサンプル1〜5のうち、サンプル5は「音鳴き」の数値が25db超過であることから音鳴き抑制に対して有効であるとは言えないが、サンプル1〜4の「音鳴き」の数値は何れも25db未満であることから、該サンプル1〜4、即ち、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1は音鳴き抑制に対して有効であると言える。
以下、図4に示したサンプル1〜4の「Tb/H」の数値と「Tc/H」の数値と「Tc/Tb」の数値と「音鳴き」の数値を考慮の上で、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1において音鳴き抑制に好適な「Tb/H」の数値範囲と「Tc/H」の数値範囲と「Tc/Tb」の数値範囲について説明する。
〈「Tb/H」の数値範囲について〉
容量部11aをコンデンサ本体11の高さ方向上側に偏って位置させるには、上側保護部11bの厚さTbを極力薄くした方が良い。けれども、上側保護部11bに所期の保護効果を得るには、実用上、少なくとも20〜35μmの厚さが必要となる。この数値範囲の上限値である35μmをサンプル1〜4に適用すると「Tb/H」の最大値は0.06となることから、上側保護部11bの厚さTbはTb/H≦0.06の条件を満足していることが好ましいと言える。また、前記数値範囲の下限値である20μmをサンプル1〜4に適用すると「Tb/H」の最小値は0.02となることから、上側保護部11bの厚さTbは0.02≦Tb/H≦0.06の条件を満足していることがより好ましいと言える。
〈「Tc/H」の数値範囲について〉
外部電極12に交流電圧を印加したときに生じる長さ方向の伸縮は、図3に白抜き矢印で示したように高さ方向で一様ではなく、最も高い電界強度が生じる容量部11aで最大の伸縮量D11aが現れる。上側保護部11bと下側保護部11cに生じる電界強度は容量部11aの電界強度よりも格段低く、両者を単独で見た場合の伸縮量D11b及びD11cは容量部11aの伸縮量D11aよりも格段小さいが、上側保護部11bと、下側保護部11bの上部分には、容量部11aの伸縮に伴う応力が減衰することなく伝わる。けれども、下側保護部11cにそれ相応の厚さTcが確保できていれば、該下側保護部11cの上部分から下側に伝達される応力を徐々に減衰して伸縮量D11cを徐々に低減することができる。
一方、外部電極12の端面には実装時において図3に示したようなハンダフィレット23aが形成される。このハンダフィレット23aは外部電極12の端面12aに対する溶融ハンダの自由な濡れ上がりに基づくものであるため、ハンダ量が同じであっても、実際上、ハンダフィレット23aの最上点23a1の高さHfは変化する。具体的には、非実装不良であっても、ハンダフィレット23aの最上点23a1の高さHfが下側保護部11cの上面と略同じになる場合(実線を参照)や、同高さHfが下側保護部11cの上面よりも高くなる場合(上側の2点鎖線を参照)や、同高さHfが下側保護部11cの上面よりも低くなる場合(下側の2点鎖線を参照)が発生する。
何れの場合も共通して言えることは、ハンダフィレット23aは最上点23a1の厚さが最も薄く、且つ、下方に向かって厚さが徐々に厚くなる断面形状となる。つまり、ハンダフィレット23aの厚さが薄い部分には可撓性が見込めるため、ハンダフィレット23aの最上点23a1の高さHfが下側保護部11cの上面よりも高くなる場合(上側の2点鎖線を参照)であっても、容量部11aの伸縮量D11aを前記可撓性によって吸収することができるし、下側保護部11cの最も大きな伸縮量D11cも前記可撓性によって吸収することができる。後者については、ハンダフィレット23aの最上点23a1の高さHfが下側保護部11cの上面と略同じになる場合(実線を参照)と、同高さHfが下側保護部11cの上面よりも低くなる場合(下側の2点鎖線を参照)でも、同様のことが言える。
要するに、図3に示した実装構造において生じ得る音鳴きを抑制するには、下側保護部11cの厚さTcとして、先に述べた伝達応力の減衰と伸縮量の吸収を為し得るための厚さが確保できていれば音鳴きの抑制に貢献できることになる。図4に示したサンプル1〜4の「音鳴き」の数値からすれば、「Tc/H」が0.20以上であれば音鳴きを25db以下に抑制することができるから、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1において下側保護部11cの厚さTcはTc/H≧0.20の条件を満足していることが好ましいと言える。また、図4に示したサンプル1〜4の「音鳴き」の数値からすると、下側保護部11cの厚さTcを極力厚くした方が音鳴き抑制に対して有効であるとも言えるが、極端に厚さTcを厚くするとコンデンサ本体11の高さHと幅Wの比H/Wが大きくなって、実装時に積層セラミックコンデンサ10-1が倒れ易くなる等の懸念が生じる。この点を踏まえて図4に示したサンプル1〜4の仕様を鑑みると「Tc/H」の上限値はサンプル2の0.40が妥当であるから、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1において下側保護部11cの厚さTcは0.20≦Tc/H≦0.40の条件を満足していることがより好ましいと言える。
〈「Tc/Tb」の数値範囲について〉
図4に示したサンプル1〜4の「音鳴き」の数値からすれば、「Tc/Tb」が4.6以上であれば音鳴きを25db以下に抑制することができるから、上側保護部11bの厚さTbと下側保護部11cの厚さTcはTc/Tb≧4.6の条件を満足していることが好ましいと言える。また、前段落で述べた懸念を解消するには「Tc/Tb」の上限値はサンプル2の12.8が妥当であるから、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1において上側保護部11bの厚さTbと下側保護部11cの厚さTcは4.6≦Tc/Tb≦12.6の条件を満足していることがより好ましいと言える。
《第2実施形態》
図5は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-2(第2実施形態)の基本構造を示す。この積層セラミックコンデンサ10-2は、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と、(M1)上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と同じであり、下側保護部11cの上部分11c1を除く下部分11c2の組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なっている点、において相違する。下側保護部11cの上部分11c1の厚さTc1は、上側保護部11bの厚さTbと同じでも良いし、上側保護部11bの厚さTbよりも薄くても厚くても良い。因みに、図5には、図示の便宜上、計32層の内部電極層11a1を示したが、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と同様に、内部電極層11a1の層数に特段の制限はない。
前段落で述べた「組成が同じ」は構成成分が同じことを意味するものであって、各成分の含有量が同じことを意味するものではない。また、前段階で述べた「組成が異なる」は構成成分が異なることを意味する他、構成成分が同じで含有量が異なることを意味する。前段落で述べた「組成が異なる」を実現する手法としては、下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)の種類を変えずに副成分の含有量又は種類を変える手法と、下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)の種類を変える手法を例示することができる。
音鳴き抑制を前提とすると、前段落で述べた前者の手法にあっては、下側保護部11cの下部分11c2にこれが低誘電率化するような副成分、例えばMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属元素とMn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素とLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させることが好ましい。また、前段落で述べた後者の手法にあっては、下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)としてこれが低誘電率化するような誘電体セラミックスを選択することが望ましい。この場合、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率と同等となり、下側保護部11cの下部分11c2の誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くなる。
ここで、図5に示した積層セラミックコンデンサ10-2の好ましい製造例を紹介する。容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1の主成分がニッケルで、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む内部電極層用ペーストを準備すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む第1セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーにMgOを適量添加した第2セラミックスラリーを準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上に第1セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製すると共に、別のキャリアフィルム上に第2セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第2グリーンシート(MgOを含有)を作製する。また、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第3グリーンシートを作製する。
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cの下部分11c2に対応した部位を作製する。続いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cの上部分11c1に対応した部位を作製する。続いて、第3グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第1グリーンシートから打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、上側保護部11bに対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を順に積み重ねたものを最終的に本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペースト(内部電極層用ペーストを流用)を塗布し乾燥して前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理にて形成して、外部電極12を作製する。因みに、各外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペーストを塗布し乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
尚、図5に示した積層セラミックコンデンサ10-2を回路基板21に実装した構造とその好ましい実装例は、前記第1実施形態欄で述べた実装構造(図3を参照)と好ましい実装例と同じであるため、各々の説明を省略する。
図6は図5に示した積層セラミックコンデンサ10-2によって得られる効果を確認するために用意したサンプル6の仕様と特性を示す。因みに、図6には、比較のために図4に示したサンプル1の仕様と特性が併記されている。
図6に示したサンプル6は前記製造例に準じて作製されたものであって、その基本仕様は以下の通りである。
〈サンプル6の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTc(210μm)のうち、上部分11c1の厚さTc1が25μmで下部分11c2の厚さTc2が185μmであり、下部分11c2がMgを含有する以外はサンプル1と同じ。
尚、図6の「Tb/H」の数値と「Tc/H」の数値と「Tc/Tb」の数値の算出方法と「音鳴き」の数値の測定方法と測定のための実装構造の基本仕様は、前記第1実施形態欄で述べた算出方法と測定方法と実装構造の基本仕様と同じであるため、各々の説明を省略する。
先に述べたように、音鳴きの理想上限値は概して25dbと言われているため、図6に示したサンプル6、即ち、図5に示した積層セラミックコンデンサ10-2は音鳴き抑制に対して有効であると言える。勿論、図5に示した積層セラミックコンデンサ10-2にも、前記第1実施例欄で述べた音鳴き抑制に好適な「Tb/H」の数値範囲と「Tc/H」の数値範囲と「Tc/Tb」の数値範囲を適用することができる。
また、下側保護部11cの下部分11c2の誘電率を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率よりも低くすることによって、実装状態における電圧印加時に下側保護部11cに生じる電界強度を低減して、前記第1実施形態欄で述べた伝達応力の減衰をより確実に行って音鳴き抑制に貢献することができる。
さらに、下側保護部11cの下部分11c2の組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成と異なるため、他の部分と異なる下側保護部11cの下部分11c2の外観色に基づいて積層セラミックコンデンサ10-2を実装するときの上下向きを簡単に判別することができる。
尚、前掲の製造例とサンプル6にあっては、本第2実施形態欄の冒頭で述べた要件M1を充足するために、下側保護部11cの下部分11c2にMgを含有させたものを例示したが、該下部分11c2にMg以外のCa、Sr等のアルカリ土類金属元素から選択した1種を含有させても、或いは、2種以上のアルカリ土類金属元素(Mgを含む)を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。また、下側保護部11cの下部分11c2に、アルカリ土類金属元素に代えて、Mn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素から選択した1種以上を含有させても、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。つまり、下側保護部11cの下部分11c2に、前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含有させれば、前記同様の効果を得ることができる。勿論、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1が前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含む場合には、該含有量よりも下側保護部11cの下部分11c2に含まれる含有量を多くすれば、前記同様の効果を得ることができる。さらに、本第2実施形態欄の冒頭で述べた要件M1を充足するために、下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)の種類を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1の主成分(誘電体セラミックス)と異ならせても、前記同様の効果を得ることができる。
《第3実施形態》
図7は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-3(第3実施形態)の基本構造を示す。この積層セラミックコンデンサ10-3は、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と、(M2)上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が同じであり、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なっている点、において相違する。因みに、図7には、図示の便宜上、計32層の内部電極層11a1を示したが、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と同様に、内部電極層11a1の層数に特段の制限はない。
前段落で述べた「組成が同じ」は構成成分が同じことを意味するものであって、各成分の含有量が同じことを意味するものではない。また、前段階で述べた「組成が異なる」は構成成分が異なることを意味する他、構成成分が同じで含有量が異なることを意味する。前段落で述べた「組成が異なる」を実現する手法としては、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変えずに副成分の含有量又は種類を変える手法と、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変える手法を例示することができる。
音鳴き抑制を前提とすると、前段落で述べた前者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cにこれらが低誘電率化するような副成分、例えばMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属元素とMn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素とLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させることが好ましい。また、前段落で述べた後者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)としてこれらが低誘電率化するような誘電体セラミックスを選択することが望ましい。この場合、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの誘電率は同等となり、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くなる。
ここで、図7に示した積層セラミックコンデンサ10-3の好ましい製造例を紹介する。容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1の主成分がニッケルで、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む内部電極層用ペーストを準備すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む第1セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーにMgOを適量添加した第2セラミックスラリーを準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上に第1セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製すると共に、別のキャリアフィルム上に第2セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第2グリーンシート(MgOを含有)を作製する。また、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第3グリーンシートを作製する共に、第2グリーンシート(MgOを含有)上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第4グリーンシート(MgOを含有)を作製する
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cに対応した部位を作製する。続いて、第4グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)の上に、第3グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、上側保護部11bに対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を順に積み重ねたものを最終的に本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペースト(内部電極層用ペーストを流用)を塗布し乾燥して前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理にて形成して、外部電極12を作製する。因みに、各外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペーストを塗布し乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
尚、図7に示した積層セラミックコンデンサ10-3を回路基板21に実装した構造とその好ましい実装例は、前記第1実施形態欄で述べた実装構造(図3を参照)と好ましい実装例と同じであるため、各々の説明を省略する。
図8は図7に示した積層セラミックコンデンサ10-3によって得られる効果を確認するために用意したサンプル7の仕様と特性を示す。因みに、図8には、比較のために図4に示したサンプル1の仕様と特性が併記されている。
図8に示したサンプル7は前記製造例に準じて作製されたものであって、その基本仕様は以下の通りである。
〈サンプル7の基本仕様〉
上側保護部11bと下側保護部11cがMgを含有する以外はサンプル1と同じ。
尚、図8の「Tb/H」の数値と「Tc/H」の数値と「Tc/Tb」の数値の算出方法と「音鳴き」の数値の測定方法と測定のための実装構造の基本仕様は、前記第1実施形態欄で述べた算出方法と測定方法と実装構造の基本仕様と同じであるため、各々の説明を省略する。
先に述べたように、音鳴きの理想上限値は概して25dbと言われているため、図8に示したサンプル7、即ち、図7に示した積層セラミックコンデンサ10-3は音鳴き抑制に対して有効であると言える。勿論、図7に示した積層セラミックコンデンサ10-3にも、前記第1実施例欄で述べた音鳴き抑制に好適な「Tb/H」の数値範囲と「Tc/H」の数値範囲と「Tc/Tb」の数値範囲を適用することができる。
また、下側保護部11cの誘電率を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くすることによって、実装状態における電圧印加時に下側保護部11cに生じる電界強度を低減して、前記第1実施形態欄で述べた伝達応力の減衰をより確実に行って音鳴き抑制に貢献することができる。
さらに、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なり、しかも、下側保護部11cの厚さTcが上側保護部11bの厚さTbよりも厚いため、他の部分と異なる上側保護部11bと下側保護部11cの外観色と下側保護部11cの厚さTcに基づいて積層セラミックコンデンサ10-3を実装するときの上下向きを簡単に判別することができる。
尚、前掲の製造例とサンプル7にあっては、本第3実施形態欄の冒頭で述べた要件M2を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cにMgを含有させたものを例示したが、該上側保護部11b及び下側保護部11cにMg以外のCa、Sr等のアルカリ土類金属元素から選択した1種を含有させても、或いは、2種以上のアルカリ土類金属元素(Mgを含む)を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。また、上側保護部11bと下側保護部11cに、アルカリ土類金属元素に代えて、Mn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素から選択した1種以上を含有させても、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。つまり、上側保護部11bと下側保護部11cに、前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含有させれば、前記同様の効果を得ることができる。勿論、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2が前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含む場合には、該含有量よりも上側保護部11bと下側保護部11cに含まれる含有量を増加すれば、前記同様の効果を得ることができる。さらに、本第3実施形態欄の冒頭で述べた要件M2を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の主成分(誘電体セラミックス)と異ならせても、前記同様の効果を得ることができる。
《第4実施形態》
図9は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-4(第4実施形態)の基本構造を示す。この積層セラミックコンデンサ10-4は、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と、(M3)上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が異なっており、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成とも異なっている点、において相違する。因みに、図9には、図示の便宜上、計32層の内部電極層11a1を示したが、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と同様に、内部電極層11a1の層数に特段の制限はない。
前段階で述べた「組成が異なる」は構成成分が異なることを意味する他、構成成分が同じで含有量が異なることを意味する。前段落で述べた「組成が異なる」を実現する手法としては、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変えずに副成分の含有量又は種類を変える手法と、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変える手法を例示することができる。
音鳴き抑制を前提とすると、前段落で述べた前者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cにこれらが低誘電率化するような副成分、例えばMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属元素とMn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素とLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させ、且つ、下側保護部11cの含有量を上側保護部11bの含有量よりも増加させることが好ましい。また、前段落で述べた後者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)としてこれらが低誘電率化するような2種類の誘電体セラミックスを選択することが望ましい。この場合、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くなり、下側保護部11cの誘電率は上側保護部11bの誘電率よりも低くなる。
ここで、図9に示した積層セラミックコンデンサ10-4の好ましい製造例を紹介する。容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1の主成分がニッケルで、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む内部電極層用ペーストを準備すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む第1セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーにMgOを適量添加した第2セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーに第2セラミックスラリーよりも多めのMgOを添加した第3セラミックスラリーと、を準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上に第1セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製すると共に、別のキャリアフィルム上に第2セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第2グリーンシート(MgOを含有)を作製し、別のキャリアフィルム上に第3セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第3グリーンシート(MgOを含有)を作製する。また、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第4グリーンシートを作製する共に、第3グリーンシート(MgOを含有)上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第5グリーンシート(MgOを含有)を作製する
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第3グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cに対応した部位を作製する。続いて、第5グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)の上に、第4グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、上側保護部11bに対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を順に積み重ねたものを最終的に本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペースト(内部電極層用ペーストを流用)を塗布し乾燥して前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理にて形成して、外部電極12を作製する。因みに、各外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペーストを塗布し乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
尚、図9に示した積層セラミックコンデンサ10-4を回路基板21に実装した構造とその好ましい実装例は、前記第1実施形態欄で述べた実装構造(図3を参照)と好ましい実装例と同じであるため、各々の説明を省略する。
図10は図9に示した積層セラミックコンデンサ10-4によって得られる効果を確認するために用意したサンプル8の仕様と特性を示す。因みに、図10には、比較のために図4に示したサンプル1の仕様と特性が併記されている。
図10に示したサンプル8は前記製造例に準じて作製されたものであって、その基本仕様は以下の通りである。
〈サンプル8の基本仕様〉
上側保護部11bと下側保護部11cがMgを含有し、下側保護部11cのMg含有量が上側保護部11bのMg含有量よりも多い以外はサンプル1と同じ。
尚、図10の「Tb/H」の数値と「Tc/H」の数値と「Tc/Tb」の数値の算出方法と「音鳴き」の数値の測定方法と測定のための実装構造の基本仕様は、前記第1実施形態欄で述べた算出方法と測定方法と実装構造の基本仕様と同じであるため、各々の説明を省略する。
先に述べたように、音鳴きの理想上限値は概して25dbと言われているため、図10に示したサンプル8、即ち、図9に示した積層セラミックコンデンサ10-4は音鳴き抑制に対して有効であると言える。勿論、図9に示した積層セラミックコンデンサ10-4にも、前記第1実施例欄で述べた音鳴き抑制に好適な「Tb/H」の数値範囲と「Tc/H」の数値範囲と「Tc/Tb」の数値範囲を適用することができる。
また、下側保護部11cの誘電率を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くすることによって、実装状態における電圧印加時に下側保護部11cに生じる電界強度を低減して、前記第1実施形態欄で述べた伝達応力の減衰をより確実に行って音鳴き抑制に貢献することができる。
さらに、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なり、しかも、下側保護部11cの厚さTcが上側保護部11bの厚さTbよりも厚いため、他の部分と異なる上側保護部11bと下側保護部11cの外観色と下側保護部11cの厚さTcに基づいて積層セラミックコンデンサ10-4を実装するときの上下向きを簡単に判別することができる。
尚、前掲の製造例とサンプル8にあっては、本第4実施形態欄の冒頭で述べた要件M3を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cにMgを含有させたものを例示したが、該上側保護部11b及び下側保護部11cにMg以外のCa、Sr等のアルカリ土類金属元素から選択した1種を含有させても、或いは、2種以上のアルカリ土類金属元素(Mgを含む)を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。また、上側保護部11bと下側保護部11cに、アルカリ土類金属元素に代えて、Mn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素から選択した1種以上を含有させても、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。つまり、上側保護部11bと下側保護部11cに、前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含有させれば、前記同様の効果を得ることができる。勿論、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2が前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含む場合には、該含有量よりも上側保護部11bと下側保護部11cに含まれる含有量を増加すれば、前記同様の効果を得ることができる。さらに、本第4実施形態欄の冒頭で述べた要件M3を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の主成分(誘電体セラミックス)と異ならせても、前記同様の効果を得ることができる。
《第5実施形態》
図11は本発明を適用した積層セラミックコンデンサ10-5(第5実施形態)の基本構造を示す。この積層セラミックコンデンサ10-5は、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と、(M4)上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成が同じであり、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なっており、下側保護部11cの上部分11c1を除く下部分11c2の組成が、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成と容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成とも異なっている点、において相違する。因みに、図11には、図示の便宜上、計32層の内部電極層11a1を示したが、図1及び図2に示した積層セラミックコンデンサ10-1と同様に、内部電極層11a1の層数に特段の制限はない。
前段階で述べた「組成が異なる」は構成成分が異なることを意味する他、構成成分が同じで含有量が異なることを意味する。前段落で述べた「組成が異なる」を実現する手法としては、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変えずに副成分の含有量又は種類を変える手法と、上側保護部11bと下側保護部11cの主成分(誘電体セラミックス)の種類を変える手法を例示することができる。
音鳴き抑制を前提とすると、前段落で述べた前者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1及び下部分11c2にこれらが低誘電率化するような副成分、例えばMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属元素とMn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素とLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させ、且つ、下側保護部11cの下部分11c2の含有量を上側保護部11bの含有量と下側保護部11cの上部分11c1の含有量よりも増加させることが好ましい。また、前段落で述べた後者の手法にあっては、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)としてこれらが低誘電率化するような2種類の誘電体セラミックスを選択することが望ましい。この場合、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率は同等となり、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率は、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くなり、下側保護部11cの下部分11c2の誘電率は、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率よりも低くなる。
ここで、図11に示した積層セラミックコンデンサ10-5の好ましい製造例を紹介する。容量部11aに含まれる複数の内部電極層11a1の主成分がニッケルで、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2と上側保護部11bと下側保護部11cの主成分がチタン酸バリウムの場合には、先ず、ニッケル粉末とターピネオール(溶剤)とエチルセルロース(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む内部電極層用ペーストを準備すると共に、チタン酸バリウム粉末とエタノール(溶剤)とポリビニルブチラール(バインダ)と分散剤等の添加剤を含む第1セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーにMgOを適量添加した第2セラミックスラリーと、第1セラミックスラリーに第2セラミックスラリーよりも多めのMgOを添加した第3セラミックスラリーと、を準備する。
そして、ダイコータ等の塗工装置と乾燥装置を用いて、キャリアフィルム上に第1セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第1グリーンシートを作製すると共に、別のキャリアフィルム上に第2セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第2グリーンシート(MgOを含有)を作製し、別のキャリアフィルム上に第3セラミックスラリーを塗工し乾燥して、第3グリーンシート(MgOを含有)を作製する。また、スクリーン印刷機等の印刷装置と乾燥装置を用いて、第1グリーンシート上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第4グリーンシートを作製する共に、第2グリーンシート(MgOを含有)上に内部電極層用ペーストをマトリクス状又は千鳥状に印刷し乾燥して、内部電極層用パターン群が形成された第5グリーンシート(MgOを含有)を作製する
そして、打ち抜き刃及びヒータを有する吸着ヘッド等の積層装置を用いて、第3グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cの下部分11c2に対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、下側保護部11cの上部分11c1に対応した部位を作製する。続いて、第5グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)の上に、第4グリーンシートから打ち抜いた単位シート(内部電極層用パターン群を含む)を所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、容量部11aに対応した部位を作製する。続いて、第2グリーンシート(MgOを含有)から打ち抜いた単位シートを所定枚数に至るまで積み重ねて熱圧着して、上側保護部11bに対応した部位を作製する。続いて、熱間静水圧プレス機等の本圧着装置を用いて、各部位を順に積み重ねたものを最終的に本熱圧着して、未焼成積層シートを作製する。
そして、ダイシング機等の切断装置を用いて、未焼成積層シートを格子状に切断して、コンデンサ本体11に対応した未焼成チップを作製する。そして、トンネル型焼成炉等の焼成装置を用いて、多数の未焼成チップを還元性雰囲気下、或いは、低酸素分圧雰囲気下で、ニッケル及びチタン酸バリウムに応じた温度プロファイルにて焼成(脱バインダ処理と焼成処理を含む)を行って、焼成チップを作製する。
そして、ローラ塗布機等の塗布装置を用いて、焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペースト(内部電極層用ペーストを流用)を塗布し乾燥して前記同様の雰囲気下で焼き付け処理を行って下地膜を形成し、その上に表面膜、或いは、中間膜と表面膜を電解メッキ等のメッキ処理にて形成して、外部電極12を作製する。因みに、各外部電極の下地膜は、未焼成チップの長さ方向端部それぞれに電極ペーストを塗布し乾燥した後、これを未焼成チップと同時焼成することによって作製しても良い。
尚、図11に示した積層セラミックコンデンサ10-5を回路基板21に実装した構造とその好ましい実装例は、前記第1実施形態欄で述べた実装構造(図3を参照)と好ましい実装例と同じであるため、各々の説明を省略する。
図12は図11に示した積層セラミックコンデンサ10-5によって得られる効果を確認するために用意したサンプル9の仕様と特性を示す。因みに、図12には、比較のために図4に示したサンプル1の仕様と特性が併記されている。
図12に示したサンプル9は前記製造例に準じて作製されたものであって、その基本仕様は以下の通りである。
〈サンプル9の基本仕様〉
下側保護部11cの厚さTc(210μm)のうち、上部分11c1の厚さTc1が25μmで下部分11c2の厚さTc2が185μmであり、上部分11c1と下部分11c2と上側保護部11bがMgを含有し、下側保護部11cの下部分11c2のMg含有量が上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1のMg含有量よりも多い以外はサンプル1と同じ。
尚、図12の「Tb/H」の数値と「Tc/H」の数値と「Tc/Tb」の数値の算出方法と「音鳴き」の数値の測定方法と測定のための実装構造の基本仕様は、前記第1実施形態欄で述べた算出方法と測定方法と実装構造の基本仕様と同じであるため、各々の説明を省略する。
先に述べたように、音鳴きの理想上限値は概して25dbと言われているため、図12に示したサンプル9、即ち、図11に示した積層セラミックコンデンサ10-5は音鳴き抑制に対して有効であると言える。勿論、図11に示した積層セラミックコンデンサ10-5にも、前記第1実施例欄で述べた音鳴き抑制に好適な「Tb/H」の数値範囲と「Tc/H」の数値範囲と「Tc/Tb」の数値範囲を適用することができる。
また、上側保護部11bの誘電率と下側保護部11cの上部分11c1の誘電率を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の誘電率よりも低くし、下側保護部11cの下部分11c2の誘電率を、下側保護部11cの上部分11c1の誘電率よりも低くすることによって、実装状態における電圧印加時に下側保護部11cに生じる電界強度を低減して、前記第1実施形態欄で述べた伝達応力の減衰をより確実に行って音鳴き抑制に貢献することができる。
さらに、上側保護部11bの組成と下側保護部11cの上部分11c1の組成と下側保護部11cの下部分11c2の組成が、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の組成と異なり、しかも、下側保護部11cの厚さTcが上側保護部11bの厚さTbよりも厚いため、他の部分と異なる上側保護部11bと下側保護部11cの外観色と下側保護部11cの厚さTcに基づいて積層セラミックコンデンサ10-5を実装するときの上下向きを簡単に判別することができる。
尚、前掲の製造例とサンプル9にあっては、本第5実施形態欄の冒頭で述べた要件M4を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2にMgを含有させたものを例示したが、該上側保護部11b、下側保護部11cの上部分11c1及び下側保護部11cの下部分11c2にMg以外のCa、Sr等のアルカリ土類金属元素から選択した1種を含有させても、或いは、2種以上のアルカリ土類金属元素(Mgを含む)を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。また、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2に、アルカリ土類金属元素に代えて、Mn、V、Mo、W、Cr等の遷移金属元素から選択した1種以上を含有させても、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素から選択した1種以上を含有させても、前記同様の効果を得ることができる。つまり、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2に、前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含有させれば、前記同様の効果を得ることができる。勿論、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2が前記アルカリ土類金属元素と前記遷移金属元素と前記希土類元素から選択した1種以上を含む場合には、該含有量よりも上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2に含まれる含有量を増加すれば、前記同様の効果を得ることができる。さらに、本第5実施形態欄の冒頭で述べた要件M4を充足するために、上側保護部11bと下側保護部11cの上部分11c1と下側保護部11cの下部分11c2の主成分(誘電体セラミックス)の種類を、容量部11aに含まれる複数の誘電体層11a2の主成分(誘電体セラミックス)と異ならせても、前記同様の効果を得ることができる。
《他の実施形態》
(1)第1実施形態欄〜第5実施形態欄には、コンデンサ本体11の高さHが幅Wよりも大きな積層セラミックコンデンサ10-1〜10-5を例示したが、容量部11aの厚さTaを薄くできる場合には、コンデンサ本体の高さHが幅Wと同じであっても、コンデンサ本体の高さHが幅Wよりも小さくても、下側保護部11cの厚さTcを上側保護11bの厚さTbよりも厚くして、容量部11aをコンデンサ本体11の高さ方向上側に偏って位置させることは可能である。
(2)第2実施形態欄と第5実施形態欄には、コンデンサ本体11の下側保護層11cの下部分11c2として誘電体セラミックスを主成分とするものを例示したが、該下部分11c2を誘電体セラミックス以外の誘電体、例えばLi−Si系やB−Si系やLi−Si−Ba系やB−Si−Ba系のガラスや、これらにシリカやアルミナ等のフィラーを分散させたガラスや、エポキシ樹脂やポリイミド等の熱硬化性プラスチックにて形成しても良い。この場合には、第2実施形態欄と第5実施形態欄で述べた製造例の未焼成積層シート工程において下側保護層11cの下部分11c2を除くものを作製した後、これに該下部分11c2に対応するシート状物を接着剤等を用いて貼り付ける手法が好ましく採用できる。
10,10-1,10-2,10-3,10-4,10-5…積層セラミックコンデンサ、11…コンデンサ本体、L…コンデンサ本体の長さ、W…コンデンサ本体の幅、H…コンデンサ本体の長さ、11a…容量部、11a1…内部電極層、11a2…誘電体層、11b…上側保護部、11c…下側保護部、11c1下側保護部の上部分、11c2…下側保護部の下部分、Ta…容量部の厚さ、Tb…上側保護部の厚さ、Tc…下側保護部の厚さ、12…外部電極。

Claims (8)

  1. 長さ、幅及び高さで規定された略直方体状のコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体の長さ方向端部それぞれに設けられた外部電極と、を備えた積層セラミックコンデンサであって、
    前記コンデンサ本体は、複数の内部電極層が誘電体層を介して高さ方向に積層された容量部と、前記複数の内部電極層のうちの最上位の内部電極層の上側に位置する誘電体製の上側保護部と、前記複数の内部電極層のうちの最下位の内部電極層の下側に位置する誘電体製の下側保護部と、を一体に有しており、
    前記容量部が前記コンデンサ本体の高さ方向上側に偏って位置するように、前記下側保護部の厚さが前記上側保護部の厚さよりも厚くなっており
    前記コンデンサ本体の高さをHとし、前記上側保護部の厚さをTbとし、前記下側保護部の厚さをTcとしたとき、前記高さHと前記厚さTbはTb/H≦0.06の条件を満足し、且つ、前記高さHと前記厚さTcは0.31≦Tc/H≦0.50の条件を満足している、
    積層セラミックコンデンサ。
  2. 記厚さTbと前記厚さTcはTc/Tb≧4.6の条件を満足している、
    請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記コンデンサ本体の高さをHとし幅をWとしたとき、前記高さHと前記幅WはH>Wの条件を満足している、
    請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記上側保護部の組成と前記下側保護部の組成は、前記誘電体層の組成と同じである、
    請求項1〜の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記上側保護部の組成と前記下側保護部の上部分の組成は、前記誘電体層の組成と同じであり、
    前記下側保護部の上部分を除く下部分の組成は、前記誘電体層の組成と異なっている、
    請求項1〜の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記上側保護部の組成と前記下側保護部の組成は同じであり、
    前記上側保護部の組成と前記下側保護部の組成は、前記誘電体層の組成と異なっている、
    請求項1〜の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記上側保護部の組成と前記下側保護部の組成は異なっており、
    前記上側保護部の組成と前記下側保護部の組成は、前記誘電体層の組成とも異なっている、
    請求項1〜の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記上側保護部の組成と前記下側保護部の上部分の組成は同じであり、
    前記上側保護部の組成と前記下側保護部の上部分の組成は、前記誘電体層の組成と異なっており、
    前記下側保護部の上部分を除く下部分の組成は、前記上側保護部の組成と前記下側保護部の上部分の組成と前記誘電体層の組成とも異なっている、
    請求項1〜の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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