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JP5846073B2 - 電源システム - Google Patents

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JP5846073B2 JP2012173840A JP2012173840A JP5846073B2 JP 5846073 B2 JP5846073 B2 JP 5846073B2 JP 2012173840 A JP2012173840 A JP 2012173840A JP 2012173840 A JP2012173840 A JP 2012173840A JP 5846073 B2 JP5846073 B2 JP 5846073B2
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Description

本発明は、第1蓄電池及び第2蓄電池と、これら両蓄電池を充電する発電機とを備える電源システムに関する。
例えば、車両に搭載される車両用電源システムとして、鉛蓄電池(第1蓄電池)とリチウムイオン蓄電池(第2蓄電池)といった2つの蓄電池を用い、これら各蓄電池を使い分けながら車載の各種電気負荷に対して電力を供給する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。具体的には、発電機及び鉛蓄電池に対して開閉手段としての半導体スイッチ(接続スイッチ)を介してリチウムイオン蓄電池を電気的に接続する構成とする。
回生発電時において、接続スイッチをオンとすることで、発電機からリチウムイオン蓄電池への電力供給を可能としている。また、非回生発電時において、接続スイッチをオフとすることで、接続スイッチに対してリチウムイオン蓄電池側に接続された電気負荷に対して、リチウムイオン蓄電池から電力を供給するようにしている。接続スイッチの制御を上記のように行うことで、回生発電時に発電された電気エネルギーを効率的に利用することが可能となる。
特開2012−80706号公報
接続スイッチが導通状態とされている状態で、鉛蓄電池側の電気負荷の突然の駆動に伴い、その電気負荷の消費電力が短時間で急増した場合、リチウムイオン蓄電池からも鉛蓄電池側の電気負荷に電力が供給される。この場合、接続スイッチが導通状態とされているため、鉛蓄電池側の電気負荷の駆動に伴い、鉛蓄電池およびリチウムイオン蓄電池の出力電圧が低下するため、リチウムイオン蓄電池側の電気負荷の駆動状態が不安定になることが懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第1蓄電池及び第2蓄電池とこれら両蓄電池を導通及び遮断する接続スイッチとを備える電源システムにおいて、電気負荷に対する電力供給を好適に実施できることを目的とする。
第1の発明は、発電機(10)と、前記発電機に対してそれぞれ並列に接続される第1蓄電池(20)及び第2蓄電池(30)と、これら両蓄電池を電気的に接続する接続線(15)に設けられ、前記第1蓄電池及び前記発電機と前記第2蓄電池との導通及び遮断を切り替える接続スイッチ(50)と、前記第1蓄電池の出力電圧が充電実施電圧まで低下したことを条件として、発電機による発電を実施して前記第1蓄電池に充電を行う電源システムである。
さらに、前記接続スイッチが導通状態とされている場合に、前記接続スイッチが遮断状態とされている場合に比べて、前記充電実施電圧を高く設定する電圧設定手段(80)とを備えることを特徴とする。
上記構成では、接続スイッチが導通状態とされている場合に、接続スイッチが遮断状態とされている場合に比べて、第1蓄電池の充電実施電圧を高く設定する。そして、発電機による発電を実施して、第1蓄電池の出力電圧がその充電実施電圧以下とならないように充電を行う。この場合、第1蓄電池の出力電圧が予め高く維持されているため、第1蓄電池側の電気負荷が突然に駆動して、その電気負荷に対する供給電流が短時間で急増して第1蓄電池の出力電圧が降下する場合であっても、第2蓄電池側の電気負荷に供給される電圧の落ち込みを抑制することができる。このため、第2蓄電池側の電気負荷の駆動状態が不安定になることを抑制できる。
また、接続スイッチが遮断状態とされている場合には、第1蓄電池が単独で第1蓄電池側の電気負荷への電力供給を行い、第2蓄電池が単独で第2蓄電池側の電気負荷への電力供給を行う。このため、第1蓄電池側の電気負荷の駆動状態によって、第2蓄電池側の電気負荷に供給される電圧が変化することはない。そこで、接続スイッチが遮断状態とされている場合には、接続スイッチが導通状態とされている場合に比べて、第1蓄電池の充電実施電圧を低く設定する。これにより、発電機における発電を抑制し、省電力化を図ることができる。
本実施形態における電源システムの概略を示す構成図。 内部抵抗算出処理の手順を示すフローチャート。 充電実施電圧設定処理の手順を示すフローチャート。 LiSOC維持値算出処理の手順を示すフローチャート。 本実施形態における充放電制御を示すタイミングチャート。 充電実施電圧設定処理(変形例)の手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の電源システムは車両に搭載される車載電源システムであり、車両は、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行するものである。エンジンの始動時にはスタータモータの駆動によりエンジンに初期回転が付与されるものとなっている。
図1に示すように、本電源システムは、オルタネータ10(発電機)、第1蓄電池としての鉛蓄電池20、第2蓄電池としてのリチウムイオン蓄電池30、各種の電気負荷41,42,43、接続スイッチとしてのMOSスイッチ50及び蓄電池スイッチとしてのSMRスイッチ60を備えている。鉛蓄電池20、リチウムイオン蓄電池30及び電気負荷41〜43は、接続線としての給電線15によりオルタネータ10に対して並列に電気接続されている。この給電線15により、上記の各電気要素について相互の給電経路が形成されている。
鉛蓄電池20は周知の汎用蓄電池である。これに対し、リチウムイオン蓄電池30は、鉛蓄電池20に比べて充放電のエネルギー効率、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池30は、複数の単電池を直列に接続してなる組電池により構成されている。なお、鉛蓄電池20の蓄電容量は、リチウムイオン蓄電池30の蓄電容量よりも大きく設定されている。
MOSスイッチ50は、MOSFETからなる半導体スイッチであり、オルタネータ10及び鉛蓄電池20と、リチウムイオン蓄電池30との間に設けられている。MOSスイッチ50は、オルタネータ10及び鉛蓄電池20に対するリチウムイオン蓄電池30の導通(オン)と遮断(オフ)を切り替えるスイッチとして機能する。
MOSスイッチ50のオン/オフは、ECU70(電子制御装置)により制御される。つまり、MOSスイッチ50のオン作動(導通作動)とオフ作動(遮断作動)との切替はECU70により実施される。
また、SMRスイッチ60は、MOSスイッチ50と同様に、MOSFETからなる半導体スイッチにより構成されており、MOSスイッチ50及び電気負荷43の接続点(図のX)とリチウムイオン蓄電池30との間に設けられている。SMRスイッチ60は、MOSスイッチ50及び電気負荷43の接続点に対するリチウムイオン蓄電池30の導通及び遮断を切り替えるスイッチとして機能する。
SMRスイッチ60のオン作動(導通作動)とオフ作動(遮断作動)との切替はECU70により実施される。このSMRスイッチ60は非常時用の開閉手段でもあり、通常時には、ECU70からオン信号が常時出力されることでオン状態に保持される。そして、以下に例示する非常時に、オン信号の出力が停止されてSMRスイッチ60がオフ作動される。このSMRスイッチ60のオフ作動により、リチウムイオン蓄電池30の過充電及び過放電の回避が図られている。
例えば、オルタネータ10に設けられたレギュレータが故障して設定電圧Vregが異常に高くなる場合には、リチウムイオン蓄電池30が過充電の状態になることが懸念される。この場合にはSMRスイッチ60をオフ作動させる。また、オルタネータ10の故障やMOSスイッチ50の故障によりリチウムイオン蓄電池30への充電ができなくなる場合には、リチウムイオン蓄電池30が過放電になることが懸念される。この場合にもSMRスイッチ60をオフ作動させる。
なお、SMRスイッチ60をノーマリオープン式の電磁リレーを用いて構成してもよい。この場合、ECU70が故障してSMRスイッチ60の作動を制御できなくなったとしても、SMRスイッチ60が自動的に開作動し、導通が遮断される。
リチウムイオン蓄電池30と、スイッチ50,60と、ECU70とは筐体(収容ケース)に収容されることで一体化され、電池ユニットUとして構成されている。電池ユニットU内のECU70は、リチウムイオン蓄電池30の出力電流、出力電圧、及び、温度を検出する。また、ECU70は、電池ユニット外のECU80(電子制御装置)に接続されている。つまり、これらECU70,80は、CAN等の通信ネットワークにより接続されて相互に通信可能となっており、各ECU70,80に記憶される各種データが互いに共有できるものとなっている。
電気負荷41〜43のうち符号43に示す負荷は、供給電力の電圧が概ね一定であるか、又は電圧変動が所定範囲内であり安定していることが要求される定電圧要求電気負荷であり、MOSスイッチ50に対してリチウムイオン蓄電池30の側に電気接続されている。これにより、定電圧要求電気負荷である電気負荷43への電力供給は、主にリチウムイオン蓄電池30が分担することとなる。
電気負荷43の具体例としてはナビゲーション装置やオーディオ装置が挙げられる。例えば、供給電力の電圧が一定ではなく大きく変動している場合、或いは前記所定範囲を超えて大きく変動している場合には、電圧が瞬時的に最低動作電圧よりも低下して、ナビゲーション装置等の作動がリセットする不具合が生じる。そこで、電気負荷43へ供給される電力は、電圧が最低動作電圧よりも低下することのない一定の値に安定していることが要求される。
また、電気負荷41〜43のうち符号41に示す負荷は、エンジンを始動させるスタータモータであり、符号42に示す負荷は、電気負荷43(定電圧要求電気負荷)及びスタータ41以外の一般的な電気負荷である。電気負荷42の具体例としてはヘッドライト、フロントウインドシールド等のワイパ、空調装置の送風ファン、リヤウインドシールドのデフロスタ用ヒータ等が挙げられる。また、電気負荷42は、パワーステアリングや、パワーウィンドウなどの所定の駆動条件が成立した場合に駆動する駆動負荷を含む。これらのスタータ41及び電気負荷42は、MOSスイッチ50に対して鉛蓄電池20の側に電気接続されている。これにより、スタータ41及び電気負荷42への電力供給は主に鉛蓄電池20が分担することとなる。
オルタネータ10は、エンジンのクランク軸(出力軸)の回転エネルギにより発電するものである。オルタネータ10の構成等は周知であるため、ここでは図示を省略し、簡単に説明する。オルタネータ10のロータがクランク軸により回転すると、ロータコイルに流れる励磁電流に応じてステータコイルに交流電流が誘起され、整流器により直流電流に変換される。そして、ロータコイルに流れる励磁電流をレギュレータが調整することで、発電された直流電流の電圧を設定電圧Vregとなるよう調整する。オルタネータ10のレギュレータに対する制御はECU80により実施される。
オルタネータ10で発電した電力は、各種電気負荷41〜43へ供給されるとともに、鉛蓄電池20及びリチウムイオン蓄電池30へ供給される。エンジンの駆動が停止してオルタネータ10で発電が実施されていない場合には、鉛蓄電池20及びリチウムイオン蓄電池30から電気負荷41〜43へ電力供給される。鉛蓄電池20及びリチウムイオン蓄電池30から電気負荷41〜43への放電量、及びオルタネータ10から各蓄電池20,30への充電量は、各蓄電池20,30のSOC(State of charge:満充電時の充電量に対する実際の充電量の割合)が過充放電とならない範囲(適正範囲)となるよう制御される。つまり、上記のとおり過剰な充放電とならないように、ECU80により設定電圧Vregが調整されるとともに、ECU70によりMOSスイッチ50の作動が制御されるようになっている。
また、ECU80は、鉛蓄電池20の出力電圧が所定の充電実施電圧まで低下したことを条件として、車両が回生状態であるか否かに関わらず、オルタネータ10における発電を実施する。この充電実施電圧は、鉛蓄電池20の出力電圧が、電気負荷42が安定して動作することが保証される最低動作電圧以上となるように設定される。これにより、鉛蓄電池20の出力電圧がその充電実施電圧より低くなることを抑制し、電気負荷42の動作が不安定になることを抑制する。
また、本実施形態では、車両の回生エネルギによりオルタネータ10を発電させて両蓄電池20,30(主にはリチウムイオン蓄電池30)に充電させる減速回生を行っている。この減速回生は、車両が減速状態であること、エンジンへの燃料噴射をカットしていること等の条件が成立した時に実施される。
ここで、両蓄電池20,30は並列接続されているため、オルタネータ10により充電を実施する際には、MOSスイッチ50をオン作動させていれば、端子電圧の低い側の蓄電池に対してオルタネータ10の起電流が流れ込むこととなる。一方、電気負荷42,43へ電力供給(放電)する際には、非発電時にMOSスイッチ50をオン作動させていれば、端子電圧の高い側の蓄電池から電気負荷へ放電がなされることとなる。
ちなみに、回生充電時には、リチウムイオン蓄電池30の端子電圧が鉛蓄電池20の端子電圧より低くなる機会が多くなるようにして、鉛蓄電池20よりも優先してリチウムイオン蓄電池30に対する充電が実施されるようになっている。これらの設定は、両蓄電池20,30の開放電圧及び内部抵抗値を設定することで実現可能であり、開放電圧の設定は、リチウムイオン蓄電池30の正極活物質、負極活物質及び電解液を選定することで実現可能である。
本実施形態の車両は、所定の自動停止条件を満たした場合にエンジンを自動停止させ、エンジンが自動停止された状態で所定の再始動条件を満たした場合にエンジンを自動で再始動させる、アイドリングストップ機能を有するものであり、ECU80によりアイドリングストップ制御が実施される。このアイドリングストップ制御においてエンジンの自動停止時には、MOSスイッチ50がオフ(遮断)状態に操作される。また、エンジンの再始動時には、鉛蓄電池20とリチウムイオン蓄電池30とを電気的に切り離した状態で、鉛蓄電池20によりスタータ(電気負荷41)を駆動させるべく、ECU70によりMOSスイッチ50がオフ(遮断)状態に操作される。
また、エンジン回転速度の減少過程でリチウムイオン蓄電池30の充電(回生充電)を行うべく、回生充電時には、ECU70によりMOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオン状態に操作される。回生充電時以外の車両走行時において、ECU70により、MOSスイッチ50がオフ状態、SMRスイッチ60がオン状態に操作される。オルタネータ10及び鉛蓄電池20と電気負荷43との接続が遮断され、リチウムイオン蓄電池30と電気負荷43との接続が導通状態とされるため、リチウムイオン蓄電池30が単独で電気負荷43に対して電力供給がなされる。これにより、回生発電時には、その発電電力をリチウムイオン蓄電池30に積極的に充電させることができる。リチウムイオン蓄電池30は、鉛蓄電池20と比べて、充放電時のエネルギ効率が高いため、電源システム全体としての充放電効率を向上させることができる。
さらに、リチウムイオン蓄電池30における過放電を抑制するために、リチウムイオン蓄電池30のSOCが維持すべきSOC(SOC維持値)より低くなった場合に、ECU70は、MOSスイッチ50をオン、SMRスイッチ60をオンにする制御を行う。この制御により、オルタネータ10及び鉛蓄電池20とリチウムイオン蓄電池30との接続が導通状態となり、オルタネータ10または鉛蓄電池20からリチウムイオン蓄電池30に対して充電が行われる。
ここで、SOCは、ECU70によって、リチウムイオン蓄電池30の出力電圧、出力電流に基づいて算出される。また、SOC維持値は、エンジンの再始動期間(あらかじめ想定される最長期間)において、鉛蓄電池20とリチウムイオン蓄電池30とが電気的に切り離された状態で、リチウムイオン蓄電池30が単独で電気負荷43に電力供給可能なように設定される。このため、エンジンの再始動期間において必要となる容量をリチウムイオン蓄電池30に確保することが可能となる。さらに、SOC維持値は、回生発電の電力を充電するための空き容量があるように設定される。これにより、通常走行時における発電などの回生発電以外の発電では、リチウムイオン蓄電池30に値する充電を制限し、その制限された空き容量分について、回生発電の電力をリチウムイオン蓄電池30に充電することができる。これは、充放電効率の高いリチウムイオン蓄電池30において、それを活用する上で有利な構成となっている。
また、リチウムイオン蓄電池30が電気負荷に対して供給可能な最大の電力(放電可能電力:Wout)は、リチウムイオン蓄電池30の温度が低下するほど低下する。このため、リチウムイオン蓄電池30のSOCをSOC維持値以上に保つ制御を行うことで残存容量が十分であったとしても、リチウムイオン蓄電池30のWoutが、リチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43の消費電力を下回る可能性がある。このため、リチウムイオン蓄電池30のWoutが電気負荷43の消費電力を下回っていれば、SOCがSOC維持値以上であったとしても、MOSスイッチ50をオフにすると、電力不足が生じ、電気負荷43の動作に異常が起こりうる。
そこで、リチウムイオン蓄電池30のSOCと温度とからWoutを算出するとともに、リチウムイオン蓄電池30のWoutについて、リチウムイオン蓄電池30単独での電気負荷43への放電を禁止する単独放電禁止値を定めておく。単独放電禁止値は、電気負荷43の消費電力から設定される。そして、Woutがその単独放電禁止値を下回った場合に、MOSスイッチ50をオンとする制御を行う。これにより、電気負荷43に対して鉛蓄電池20から電力を供給することが可能となり、電気負荷43の動作異常を抑制することができる。さらに、リチウムイオン蓄電池30のWoutが単独放電禁止値を下回り、かつ、回生発電が行われていない場合には、MOSスイッチ50をオンとし、SMRスイッチ60をオフとする制御を行う。これにより、リチウムイオン蓄電池30からの放電を抑制する。
ところで、電気負荷42は、パワーステアリングや、パワーウィンドウなどの所定の駆動条件が成立した場合に駆動する駆動負荷を含む。ここで、電気負荷42の駆動が開始されると、瞬間的に電気負荷42に対して突入電流が流れる。鉛蓄電池20から電気負荷42に対して突入電流が流れることで、鉛蓄電池20において電圧降下が生じる。この場合に、MOSスイッチ50がオン状態とされていると、鉛蓄電池20と電気負荷43とが接続されることとなるため、電気負荷43の入力電圧も一時的に低下する。このため、電気負荷43の入力電圧が、電気負荷43の最低動作電圧よりも低下するおそれが生じる。この場合、電気負荷43の作動がリセットする不具合が生じる。
例えば、パワーステアリングは、ドライバのハンドル操作に基づいて駆動し、パワーウィンドウは、ドライバなどによるスイッチ操作に基づいて駆動する。すなわち電気負荷42の駆動条件の成立は、偶発的なものであって、予測できるものではない。このため、電気負荷42に突入電流が流れるタイミングの前後で、MOSスイッチ50をオフ状態とすること、または、オルタネータ10の発電量を増加させることは困難である。
そこで、本実施形態では、ECU80は、MOSスイッチ50が導通状態とされたことを条件の一つとして、オルタネータ10の充電実施電圧を上昇させる。すなわち、MOSスイッチ50が導通状態とされた場合に、鉛蓄電池20の出力電圧の下限値を上昇させる。これにより、電気負荷42の駆動に伴う突入電流が発生し、鉛蓄電池20の出力電圧が降下した場合であっても、鉛蓄電池20の出力電圧が電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制できる。
また、MOSスイッチ50が導通状態、SMRスイッチ60が遮断状態とされていると、鉛蓄電池20は単独で電気負荷41〜43へ電力供給を行う。この場合には、鉛蓄電池20およびリチウムイオン蓄電池30から電気負荷41〜43へ電力供給を行う場合に比べて、鉛蓄電池20から出力される電流量、すなわち、鉛蓄電池20に流れる電流量が増加する。このため、鉛蓄電池20の出力電力の降下量が増加する。そこで、MOSスイッチ50が導通状態であることに加えて、SMRスイッチ60が遮断状態とされている場合に、オルタネータ10の充電実施電圧を上昇させることで、鉛蓄電池20の出力電圧の下限値を上昇させる。
また、電気負荷41〜43への電力供給に伴う鉛蓄電池20の出力電圧の降下は、鉛蓄電池20に流れる電流と、鉛蓄電池20の内部抵抗との積として算出できる。すなわち、鉛蓄電池20の内部抵抗が大きくなるほど、鉛蓄電池20の出力電圧の降下は大きくなる。鉛蓄電池20の内部抵抗は、鉛蓄電池の劣化が進行するほど大きくなり、また、温度が低下するほど大きくなる。そこで、本実施形態では、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出し、算出された内部抵抗に基づいて、電気負荷42の駆動に伴う突入電流による鉛蓄電池20の出力電圧の降下量を予め算出しておく。そして、その算出された出力電圧の降下量を電気負荷43の最低動作電圧に対して加算した電圧値を、MOSスイッチ50が導通状態とされた場合における充電実施電圧として設定する。これにより、鉛蓄電池20の出力電圧が、電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制することができる。
また、蓄電池の出力電圧の低下は、内部抵抗に電流が流れることに伴う電圧降下の他に、分極現象による起電力の低下によっても生ずる。ここで、分極による起電力の低下は、鉛蓄電池20を流れる電流の向きおよび大きさによって変化するが、ある程度大きな電流を流したとき、この影響は無視できるほど小さくなるため考慮しなくてよい。特に、スタータ41に対して電力を供給するときに、鉛蓄電池20の分極の影響は考慮しなくても問題ない。そこで、アイドリングストップ再始動において鉛蓄電池20からスタータ41への電力供給の開始時に突入電流が生じる場合に、その突入電流に伴う鉛蓄電池20の出力電圧の瞬間的な低下量を取得する。その出力電圧の低下量に基づいて、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出することで、より正確に内部抵抗の抵抗値を算出することが可能となる。
なお、鉛蓄電池20からスタータ41への電力供給の開始時における鉛蓄電池20の出力電圧の瞬間的な低下量の取得に加えて、その電力供給時に鉛蓄電池20に流れる放電電流の電流値を取得する構成としてもよい。ここで、出力電圧の低下量を放電電流の電流値で割ることで、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出することができる。また、スタータ41への電力供給の開始時における鉛蓄電池20の出力電圧の瞬間的な低下量に換えて、鉛蓄電池20からスタータ41へ定常的な電流が流れる、出力電圧に対する分極現象の影響が飽和している状態での出力電圧の低下量を取得して、その出力電圧の低下量に基づいて内部抵抗を算出してもよい。
図2は、鉛蓄電池20の内部抵抗算出処理を示すフローチャートであり、本処理は、ECU80によって所定時間周期で繰り返し実行される。
図2において、ステップS11では、前回内部抵抗が算出されてから現在までにアイドリングストップ再始動が実施されたか否かを判断する。アイドリングストップ再始動が実施されていないと判断される場合(S11:NO)、処理を終了する。アイドリングストップ再始動が実施されたと判断される場合(S11:YES)、ステップS12において、その再始動時における鉛蓄電池20の出力電圧V(Pb)の低下量を取得する。ステップS13において、ステップS12で取得した鉛蓄電池20の出力電圧V(Pb)の低下量に基づいて、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出し、処理を終了する。
図3は、鉛蓄電池20の充電実施電圧設定処理を示すフローチャートであり、本処理は、ECU80によって所定時間周期で繰り返し実行される。
図3において、ステップS21では、MOSスイッチ50が導通状態、かつ、SMRスイッチ60が遮断状態であるか否かを判断する。MOSスイッチ50が遮断状態、または、SMRスイッチ60が導通状態である場合(S21:NO)、ステップS22において、充電実施電圧を鉛蓄電池20の劣化状態を考慮しない通常の充電実施電圧に設定して、処理を終了する。
MOSスイッチ50が導通状態、かつ、SMRスイッチ60が遮断状態とされている場合(S21:YES)、ステップS23において、図2のステップS12において算出された鉛蓄電池20の内部抵抗を取得する。ステップS24において、取得した鉛蓄電池20の内部抵抗と、電気負荷42の駆動に伴い流れると予測される突入電流の最大値と、を積算することで、鉛蓄電池20の電圧降下量の最大値を算出する。ステップS25において、電気負荷43の最低動作電圧に、ステップS23で算出された鉛蓄電池20の電圧降下量の最大値を加算し、鉛蓄電池20の充電実施電圧を算出する。この算出された充電実施電圧は、通常の充電実施電圧より高い電圧値となる。そして、算出された充電実施電圧を新たな充電実施電圧として設定し、処理を終了する。
図4は、リチウムイオン蓄電池30のSOC維持値の算出処理を示すフローチャートであり、本処理は、ECU70によって所定時間周期で繰り返し実行される。図4において、ステップS31では、図2のステップS12において算出された鉛蓄電池20の内部抵抗を取得する。ステップS32では、鉛蓄電池20の内部抵抗が大きいほど、リチウムイオン蓄電池30のSOC維持値を大きくするように設定し、処理を終了する。
図5に本実施形態における充放電制御の経過を表すタイミングチャートを示す。
時刻T0において、鉛蓄電池20およびリチウムイオン蓄電池30の充放電制御が開始される。このT0では、鉛蓄電池20のSOCが、例えば自然放電により低下して、鉛蓄電池の出力電圧V(Pb)が充電実施電圧を下回っている。このため、オルタネータ10における発電を実施して、鉛蓄電池20を充電する。また、リチウムイオン蓄電池30のSOCはSOC維持値より高く、図示しないWoutは所定値より大きいため、ECU70は、MOSスイッチ50をオフ状態とし、SMRスイッチ60をオン状態とする。時刻T1において、V(Pb)が充電実施電圧に達するため、オルタネータ10における発電を停止する。
時刻T2において、回生発電が開始される。回生発電が開始されることで、ECU70は、MOSスイッチ50をオン状態とする。回生発電によって、鉛蓄電池20およびリチウムイオン蓄電池30は充電され、V(Pb)と、リチウムイオン蓄電池30のSOC(LiSOC)は上昇する。時刻T2〜T3におけるいずれかのタイミングで、燃料カットが実施されて、ECU80により、アイドリングストップ自動停止制御が実施される。時刻T3において回生発電が終了し、ECU70は、MOSスイッチ50をオフ状態とする。
時刻T4において、アイドリングストップ再始動制御が行われ、鉛蓄電池20からスタータ41に対して電力供給がなされる。スタータ41により消費される電力は、他の電気負荷42,43と比べて大きいため、鉛蓄電池20に大電流が流れ、V(Pb)が大きく低下する。時刻T5において、ECU80は、時刻T4におけるスタータ41の駆動に伴うV(Pb)の電圧降下量に基づいて、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出する。そして、算出された内部抵抗に基づいて、ECU70は、SOC維持値を新たに算出する。
時刻T6において、リチウムイオン蓄電池30のSOCが減少したことで、Woutが単独放電禁止値以下となり、リチウムイオン蓄電池30の単独放電が禁止される。回生発電が実施されていないため、ECU70は、MOSスイッチ50をオン状態、SMRスイッチ60をオフ状態にする。MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態とされたことで、ECU80は、鉛蓄電池20の内部抵抗に基づいて充電実施電圧を算出する。充電実施電圧は、通常時の充電実施電圧より高くなるため、ECU80は、オルタネータ10を制御して発電を実施し、V(Pb)が新たな充電実施電圧に達するまで、鉛蓄電池20を充電する。
時刻T7において、電気負荷42のうちの駆動負荷(例えば、パワーステアリング)が駆動されて、当該駆動負荷に突入電流が流れる。突入電流が流れることで、鉛蓄電池20において電圧降下が生じて、V(Pb)が低下するが、V(Pb)が内部抵抗に基づいて算出された充電実施電圧より高い電圧値とされているため、電気負荷43の動作保証電圧を下回ることはない。そして、ECU80は、オルタネータ10における発電を実施して、V(Pb)が充電実施電圧より高い電圧値となるように鉛蓄電池20の充電を行う。
時刻T8において、回生発電が実施されるため、ECU70は、SMRスイッチ60をオン状態にする。これにより、オルタネータ10とリチウムイオン蓄電池30とが接続され、リチウムイオン蓄電池30が充電される。時刻T9において、回生発電が終了し、リチウムイオン蓄電池30のWoutが所定値以上の値となっているため、ECU70は、MOSスイッチ50をオフ状態として、リチウムイオン蓄電池30の単独放電を許可する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
(1)上記構成では、MOSスイッチ50が導通状態とされている場合に、MOSスイッチ50が遮断状態とされている場合に比べて、鉛蓄電池20の充電実施電圧を高く設定する。そして、オルタネータ10による発電を実施して、鉛蓄電池20の出力電圧がその充電実施電圧より高い電圧値となるように充電を行う。これにより、鉛蓄電池20の出力電圧が予め高く維持される。このため、鉛蓄電池20側の電気負荷42が駆動して、その電気負荷42に対する供給電流が増加して鉛蓄電池20の出力電圧が降下する場合であっても、鉛蓄電池20の出力電圧が、リチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制する。これにより、リチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43の駆動状態が不安定になることを抑制できる。
また、MOSスイッチ50が遮断状態とされている場合には、鉛蓄電池20が単独で鉛蓄電池20側の電気負荷41,42への電力供給を行い、リチウムイオン蓄電池30が単独でリチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43への電力供給を行う。このため、鉛蓄電池20側の電気負荷41,42の駆動状態によって、リチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43の入力電圧が低下することはない。そこで、MOSスイッチ50が遮断状態とされている場合には、MOSスイッチ50が導通状態とされている場合に比べて、鉛蓄電池20の充電実施電圧を低く設定する。これにより、オルタネータ10における発電を抑制し、省電力化を図ることができる。
(2)SMRスイッチ60の通電・遮断状態を制御することで、リチウムイオン蓄電池30における過充電および過放電を防止することが可能となる。ここで、MOSスイッチ50が導通状態、SMRスイッチ60が遮断状態とされていると、鉛蓄電池20側の電気負荷41,42、リチウムイオン蓄電池30側の電気負荷43の双方に対して、鉛蓄電池20が電力供給を行うことになり、鉛蓄電池20を流れる電流は増加する。このため、SMRスイッチ60が遮断状態とされている場合、SMRスイッチ60が導通状態とされている場合に比べて、電気負荷42の駆動に伴う電圧降下が大きくなる。そこで、MOSスイッチ50が導通状態とされていることに加えて、SMRスイッチ60が遮断状態とされていることを条件として、鉛蓄電池20の充電実施電圧を高く設定する。これにより、適切な期間において、鉛蓄電池20の出力電圧を上昇させることとなる。このため、オルタネータ10における発電を抑制し、省電力化を図ることができる。
(3)鉛蓄電池20の内部抵抗が大きくなるほど、電気負荷42の駆動に伴う鉛蓄電池20内部における電圧降下は大きくなる。この点、上記構成では、鉛蓄電池20の内部抵抗に基づいて、充電実施電圧を設定する。これにより、鉛蓄電池20の内部抵抗が増加したことに伴って、電気負荷42の駆動に伴う鉛蓄電池20内部における電圧降下が増大した場合であっても、鉛蓄電池20の出力電圧が、電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制できる。
(4)鉛蓄電池20の内部抵抗の増加に応じて、リチウムイオン蓄電池30のSOCの維持値であるSOC維持値を上昇させることで、リチウムイオン蓄電池30の出力電圧を上昇させる。これにより、鉛蓄電池20の内部抵抗の増加に伴って鉛蓄電池20の出力電圧が低下した場合であっても、電気負荷43への供給電圧が電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制できる。また、リチウムイオン蓄電池30のSOCをSOC維持値に維持することで、回生発電を充電するための空き容量を確保することが可能となる。
また、リチウムイオン蓄電池30のSOCの維持値が上昇することで、リチウムイオン蓄電池30のWoutも上昇することとなる。これにより、リチウムイオン蓄電池30のWoutが単独放電禁止値を下回ることを抑制し、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態となる状況の発生を抑制して、鉛蓄電池20側の電気負荷42の駆動に伴う、電気負荷43に供給される電圧の低下を抑制することができる。
(5)蓄電池の出力電圧は、蓄電池の内部抵抗による電圧降下の他に、蓄電池の分極による起電力の低下によっても低下する。ここで、電気負荷への電力供給に伴い蓄電池を流れる電流が増加する場合に、その増加量が所定の値以上であると、蓄電池の起電力に対する蓄電池の分極の影響は無視できるほど小さくなる。このため、駆動負荷の駆動に伴って鉛蓄電池20に電流が流れているときの鉛蓄電池20の出力電圧に基づいて、鉛蓄電池20の内部抵抗を算出することで、より正確に鉛蓄電池20の内部抵抗を算出することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態の図3に示す充電実施電圧設定処理に換えて、ECU80が、図6に示す充電実施電圧設定処理を実施する構成としてもよい。図6のステップS41において、MOSスイッチ50がオン状態であるか否かを判断する。MOSスイッチ50がオフ状態である場合(S41:NO)、ステップS42において、充電実施電圧を通常の充電実施電圧(V0)に設定して、処理を終了する。MOSスイッチ50がオン状態である場合(S41:YES)、ステップS43において、SMRスイッチ60がオフ状態であるか否かを判断する。SMRスイッチ60がオン状態である場合(S43:NO)、ステップS44において、充電実施電圧を通常の充電実施電圧(V0)より高い所定の電圧V1に設定し、処理を終了する。SMRスイッチ60がオフ状態である場合(S43:YES)、ステップS45において、充電実施電圧を電圧V1より高い所定の電圧V2に設定し、処理を終了する。
MOSスイッチ50がオン状態ならば、鉛蓄電池20側の電気負荷42が駆動することで、電気負荷43の入力電圧が低下する。このため、充電実施電圧を電圧V0から上昇させて、鉛蓄電池20の出力電圧を上昇させることで、電気負荷43の入力電圧が電気負荷43の最低動作電圧を下回ることを抑制する。ここで、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態の場合、電気負荷42の駆動に伴う突入電流は、鉛蓄電池20のみから放電されることとなる。このため、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態の場合と、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオン状態の場合とを比べると、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態の場合の電圧降下量が大きくなる。そのため、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオフ状態の場合における充電実施電圧V2を、MOSスイッチ50がオン状態、SMRスイッチ60がオン状態の場合の充電実施電圧V1と比較して、高く設定する。これにより、電気負荷43の入力電圧が電気負荷43の最低動作電圧を下回る状況の発生を好適に抑制できる。なお、電圧V1、V2を内部抵抗に基づいて算出する構成としてもよい。
・上記実施形態では、MOSスイッチ50がオン、SMRスイッチ60がオフとされたときの鉛蓄電池20の充電実施電圧を鉛蓄電池20の内部抵抗により算出する構成としたが、鉛蓄電池の開放端電圧、出力電圧、出力電流から内部抵抗を算出してもよい。
・また、アイドリングストップ再始動におけるスタータ41への電力供給に伴う鉛蓄電池20の電圧降下量に基づいて、ECU80が、鉛蓄電池20の劣化状態を算出し、その劣化状態に基づいて内部抵抗を算出し、その内部抵抗に基づいて充電実施電圧を算出する構成としてもよい。ここで、鉛蓄電池20の劣化状態は、鉛蓄電池20の使用時間など他の方法によって算出してもよい。
・鉛蓄電池20の内部抵抗が算出された時点における鉛蓄電池20の温度と、MOSスイッチ50がオン、SMRスイッチ60がオフとされた時点における鉛蓄電池20の温度とに基づいて、ECU80が、鉛蓄電池20の内部抵抗を補正する構成としてもよい。これにより、鉛蓄電池20の電圧降下量の最大値をより正確に推定することが可能となる。
・上記実施形態の図3ステップS23〜S25では、鉛蓄電池20の内部抵抗に基づいて、充電実施電圧を算出し設定したが、これを変更し、充電実施電圧を、通常の充電実施電圧に比べて、所定の電圧値分高くする構成としてもよい。
10…オルタネータ、15…給電線、20…鉛蓄電池、50…MOSスイッチ、80…ECU。

Claims (5)

  1. 発電機(10)と、
    前記発電機に対してそれぞれ並列に接続される第1蓄電池(20)及び第2蓄電池(30)と、
    これら両蓄電池を電気的に接続する接続線(15)に設けられ、前記第1蓄電池及び前記発電機と前記第2蓄電池との導通及び遮断を切り替える接続スイッチ(50)と、
    前記第1蓄電池の出力電圧が所定の充電実施電圧まで低下したことを条件として、発電機による発電を実施して前記第1蓄電池に充電を行う電源システムにおいて、
    前記電源システムには、供給電力の電圧が最低動作電圧よりも低下することのない一定の値に安定していることが要求される定電圧要求電気負荷(43)、及び、供給電力の電圧が最低動作電圧よりも低下することのない一定の値に安定していることが要求されない所定電気負荷(41,42)が接続され、
    前記接続線には、前記接続スイッチを挟んで前記第2蓄電池側に、前記定電圧要求電気負荷が接続されるとともに、前記接続スイッチを挟んで前記第1蓄電池側に、前記所定電気負荷が接続され、
    前記接続スイッチが導通状態とされている場合に、前記接続スイッチが遮断状態とされている場合に比べて、前記充電実施電圧を高く設定する電圧設定手段(80)を備えることを特徴とする電源システム。
  2. 記接続線において、前記第2蓄電池と前記電気負荷とが接続される接続点と、前記第2蓄電池との間に設けられ、前記接続点と前記第2蓄電池との導通及び遮断を切り替える蓄電池スイッチ(60)を備え、
    前記電圧設定手段は、前記接続スイッチが導通状態、前記蓄電池スイッチが遮断状態とされている場合に、前記接続スイッチが導通状態、前記蓄電池スイッチが導通状態とされている場合に比べて、前記充電実施電圧を高く設定することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記第1蓄電池の内部抵抗を算出する内部抵抗算出手段(80)を備え、
    前記電圧設定手段は、前記内部抵抗算出手段によって算出された第1蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記充電実施電圧を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の電源システム。
  4. 前記第2蓄電池の残存容量が所定の維持容量以下となった場合に、前記接続スイッチを導通状態として、前記第1蓄電池または前記発電機から前記第2蓄電池に対して充電を行うことで、前記第2蓄電池の残存容量を前記維持容量以上に制御するスイッチ制御手段(70)と、
    前記内部抵抗算出手段によって算出される前記第1蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記維持容量を設定する維持容量設定手段(70)とを備えることを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
  5. 前記内部抵抗算出手段は、前記接続スイッチが遮断状態とされている場合における、所定の条件下で駆動される駆動負荷への電力供給に伴う前記第1蓄電池の出力電圧の低下に基づいて、前記第1蓄電池の内部抵抗を算出することを特徴とする請求項3または4に記載の電源システム。
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