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JP5841756B2 - 吸収性物品の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続して生産される吸収性物品の部材として用いられるウェブを搬送方向に搬送しつつ、このウェブを搬送方向に沿って折る折り機構を備える吸収性物品の製造装置に関する。
従来、吸収性物品としてのオープンタイプの使い捨ておむつは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、当該表面シートと当該裏面シートとの間に配置される吸収体と、からなる吸収性本体に対して、吸収性物品の幅方向外側に延出した延出部を備えるものがある。この延出部は、例えば、後身頃を前身頃に装着するテープ部やこのテープ部が止着されるフラップ部であり、吸収性物品の製造工程において幅方向内側に向けて折り返され、表面シート等に重ねられる。
吸収性物品の製造工程においては、表面シートや裏面シート等を連続して構成するウェブを搬送し、ウェブを搬送しつつテープ部等の延出部をウェブに装着したり、延出部が装着されたウェブを折り返したりするように構成されている。
例えば、特許文献1には、延出部としてのテープ部が装着されたウェブを折りベルト部材によって折る吸収性物品の製造装置が記載されている。折りベルト部材は、ウェブの搬送方向に沿った上流側から下流側に向かってウェブに対する角度が変化するように、ウェブの搬送方向に沿った軸を中心にして捻れている。折りベルト部材は、テープ部の自由端を支持しながらウェブの搬送方向と同方向に走行することで、テープ部の自由端を搬送方向と交差する交差方向に折り曲げてウェブ上に折り返すように構成されている。
特開2005−328997号公報(第9頁、第4図)
しかしながら、上述した吸収性物品の製造装置には、次のような問題があった。
一般的にウェブはテープ部よりも剛性が低く、ウェブ側が変形し易いため、テープ部内の折り目を基点に折り難い。テープ部内の折り目を基点として折るためには、例えば、テープ部内に折りベルト部材を当接するように配置し、この当接位置を基点にして折ることができる。しかし、特許文献1の折りベルト部材における吸収性物品の幅方向(搬送方向と直交する交差方向)の位置は、特許文献1の図8から図10に示されているように、搬送方向の上流側から下流側に向かって漸次ずれている。よって、折りベルト部材とテープ部との当接位置が吸収性物品の幅方向においてずれ、折り目の位置が幅方向にずれるおそれがある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ウェブが搬送される搬送方向と直交する交差方向において延出する延出部が設けられたウェブを搬送方向に沿って折る吸収性物品の製造装置において、交差方向における折り目の位置ずれを抑制することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品の製造装置(吸収性物品の製造装置100)は、連続して生産される吸収性物品の部材として用いられるウェブ(ウェブ7)を搬送方向(搬送方向MD)に搬送する搬送機構(搬送機構110)と、前記搬送方向と直交する交差方向(交差方向CD)において延出する延出部(係止部41)が、前記搬送方向に沿って間欠的に設けられた前記ウェブを、前記搬送方向に沿った折り目を基点に折る折り機構(折り機構120)と、を備える。前記折り機構は、前記折り目となる折り仮想線(折り仮想線FL)に沿って配置され、前記ウェブの搬送方向の上流側から下流側に向かって前記ウェブに対する角度が徐々に変化するように捻られた折りベルト部材(折りベルト部材121)と、前記折りベルト部材を駆動する駆動部材(第1ローラ〜第4ローラ112A〜112D)と、を有し、前記折りベルト部材は、前記折り仮想線よりも前記交差方向外側に位置しかつ前記ウェブの表面及び裏面のうち一方の第1面である前記ウェブの折り元部(折り元部41A)に接した状態で前記ウェブと共に搬送方向に沿って移動し、前記ウェブの搬送方向の上流側から下流側に向かって前記折り仮想線を中心に回転しつつ前記折り仮想線を中心にして前記折り元部を折り、前記折り仮想線よりも前記交差方向内側に位置しかつ前記ウェブの表面及び裏面のうち他方の第2面である折り先部(折り先部41B)に前記折り元部が重なるように折る。
本発明に係る吸収性物品の製造装置によれば、延出部の折り仮想線に沿って折りベルト部材が当接した状態で、折りベルト部材がウェブと共に搬送方向に沿って移動し、折りベルト部材の当接位置に近接する折り仮想線を基点として延出部を折ることができる。折りベルト部材は、折り仮想線を中心に回転しつつ折り仮想線を中心にして折り元部を折るように構成されている。折りベルト部材の回転中心となる軸が折り仮想線となるため、折りベルト部材と折り仮想線との距離とが一定となり、折り仮想線が交差方向においてずれ難くなり、折り位置の交差方向におけるずれを抑制できる。
本実施形態に係る吸収性物品を平面図である。 図1に示すX−X断面の断面図である。 本実施形態に係る吸収性物品の製造装置を示す側面図である。 本実施形態に係る吸収性物品の製造装置を示す底面図である。 本実施形態に係る吸収性物品の製造装置を示す斜視図である。 折り工程を説明するための吸収性物品の製造装置の模式底面図である。 折り工程を説明するための吸収性物品の製造装置の模式断面図である。
以下において、本発明に係る吸収性物品の製造装置について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)吸収性物品の構成、(2)吸収性物品の製造方法、(3)折り機構の構成、(4)折り機構の動作、及び(5)その他の実施形態、について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)吸収性物品の構成
まず、本実施形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す平面図である。本実施形態では、使い捨ておむつ1は、オープンタイプのおむつである。 本実施形態において、オープンタイプのおむつとは、予めパンツ型に成形されたおむつではなく、使用前の状態において展開された状態になっており、製品の所定部分同士をテープなどで留めることによって使用者に装着するおむつをいう。
使い捨ておむつ1は、使い捨ておむつ1の長手方向Lにおいて、着用者の前胴回りに対応する前胴回り領域S1と、着用者の後胴回りに対応する後胴回り領域S2と、着用者の股下に対応し、前胴回り領域S1と後胴回り領域S2との間に位置する股下領域S3とを有する。使い捨ておむつ1は、表面シート10と、外装シート20と、吸収体30とを備える。
表面シート10は、着用者の肌に接する側に設けられる。表面シート10は、親水性不織布や織物、開口プラスチックフィルム、開口疎水性不織布などの液透過性のシートによって形成される。
外装シート20は、衣服に当接するバック不織布と、バック不織布よりも肌側に位置し、防水フィルム(例えば、ポリエチレン)などで形成された液不透過性のフィルム(以下、バックフィルムという)とを有する。バックフィルムは、透湿又は非透湿性のフィルムからなる。
吸収体30は、表面シート10と外装シート20との間に設けられる。吸収体30は、着用者の体液を吸収する。吸収体30は、粉砕パルプや高吸収性ポリマーなどの吸収性コアと、吸収性コアを被覆するティッシュ等の吸収性シートとによって形成される。
表面シート10及び外装シート20の幅方向における端部である側部1Aは、股下領域S3において幅方向内側に凹んでいる。股下領域S3の凹みの周囲の領域は、着用者の脚周りに沿って配置される脚周り領域となる。脚周り領域には、ギャザーを形成する脚周り弾性部材が配置されている。
前胴回り領域S1には、吸収体30よりも幅方向外側に延出した前部サイドフラップ40Aが形成されており、後胴回り領域S2には、吸収体30よりも幅方向外側に延出した後部サイドフラップ40Bが形成されている。前部サイドフラップ40A及び後部サイドフラップ40Bは、表面シート10及び外装シート20によって構成されている。
後部サイドフラップ40Bには、前胴回り領域S1の外装シート20に係止する係止部41が設けられる。係止部41は、表面シート10に接合されている。係止部41は、表面シート10よりも幅方向外側に延出した延出部となる。係止部41は、面ファスナーや粘着テープなどによって形成される。係止部41は、側部1Aに近接した折り目を基点に、幅方向内側に折り返されている。この係止部41を折る構成については、後述にて詳細に説明する。
係止部41が面ファスナーの場合には、前胴回り領域S1の係止部41が係止される領域に被係止部として雌部材が設けられる(不図示)。なお、前胴回り領域S1が不織布によって構成されていれば、前胴回り領域S1自体が被係止部の役割を果たすことができる。
(2)吸収性物品の製造方法
次に、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法について説明する。吸収性物品の製造方法は、構成部品形成工程と、構成部品載置工程と、脚周り形成工程と、切断工程とを少なくとも含む。
構成部品形成工程では、吸収性物品を構成する構成部品を形成する。具体的には、表面シートを構成するウェブに対して係止部41を接合する。次いで、接合した係止部41を、幅方向内側に折り返す。係止部の折り返し工程は、折り機構によって実行される。この係止部の折り工程については、後述にて詳細に説明する。
構成部品載置工程では、外装シートを構成するウェブ上に、弾性部材、他のウェブ、防水シート、吸収体等の吸収性物品1を構成する構成部品を載置する。
脚周り形成工程は、脚周り領域を構成する凹部に沿って、表面シート及び裏面シートを切断する。これにより、着用者の脚の周りに配置される脚周り領域が形成される。
切断工程では、表面シート、裏面シート、吸収体、後部サイドフラップ40B及び前部サイドフラップ40Aが配置された連続体を幅方向Wに沿って一製品の大きさに切断する。これにより、使い捨ておむつ1が製造される。
(3)折り機構の構成
次に、上述した吸収性物品の製造方法における係止部の折り工程を実行する折り機構の構成について詳細に説明する。図3は、折り工程を実行する吸収性物品の製造装置100を示す側面図である。図4は、折り工程を実行する吸収性物品の製造装置100を示す底面図である。図5は、折り工程を実行する吸収性物品の製造装置100を底面側から視認した斜視図である。
吸収性物品の製造装置100は、連続して生産される吸収性物品の部材として用いられるウェブ7を搬送方向に搬送する搬送機構110と、ウェブを搬送方向に沿った折り目を基点に折る折り機構120と、を備える。
搬送機構110は、ウェブ7を搬送方向MDに沿って送る搬送ベルト部材111と、この搬送ベルト部材111を駆動する駆動部材112と、外気を吸引する吸引部材113と、を備える。搬送ベルト部材111は、複数のローラ間を旋回する無端状のベルトである。搬送機構110は、ウェブ7の搬送経路よりも上方に配置されている。
搬送ベルト部材111は、搬送方向MDと直交する交差方向CDにおいて所定幅を有している。搬送ベルト部材111の外周面111Aは、ウェブ等と当接する面である。搬送ベルト部材111は、ウェブに当接した状態でウェブを搬送方向に搬送する。
駆動部材112は、搬送ベルト部材111を旋回させる。駆動部材112は、第1ローラ〜第4ローラ112A,112B,112C,112Dと、駆動部(図示せず)とによって構成される。搬送ベルト部材111の内周面111Bは、第1ローラ〜第4ローラ112A,112B,112C,112Dの外周面に当接している。複数のローラのうち少なくとも1つのローラは、駆動部に連結された駆動ローラである。駆動部は、駆動ローラの軸芯を中心に駆動ローラを回転させる。駆動部は、駆動ローラを回転させるモータなどからなる。
駆動ローラの回転に伴って、搬送ベルト部材111は、第1ローラ〜第4ローラの外周面に沿って、図3に示すP方向に旋回する。本実施の形態では、各ローラは、図3における反時計回り方向に回転する。搬送ベルト部材111は、第1ローラ112Aから第2ローラ112Bに向かって移動した後、第2ローラ112Bから第3ローラ112Cに向かって移動する。そして、第3ローラ112Cから第4ローラ112Dに向かって移動し、第4ローラ112Dから第1ローラ112Aに向かって移動する。
搬送ベルト部材111の内周面111B側(搬送ベルト部材111の内側)には、外気を吸引する吸引部材113が設けられている。搬送ベルト部材111には、吸引部材113によって搬送ベルト部材111の外周面111A側の空気を吸引するための吸引穴111Cが形成されている。吸引穴111Cは、搬送方向MDに沿って複数隣接して形成されている。吸引穴111Cは、交差方向に沿って三列並んで形成されている。
吸引部材113は、搬送ベルト部材111の吸引穴111Cを介して、搬送ベルト部材に当接したウェブ7を搬送ベルト部材111側に吸引する。吸引穴111Cは、搬送ベルト部材111の交差方向における両側部111Dよりも交差方向内側に配置されている。
折り機構120は、折りベルト部材121と、折りベルト部材121を駆動する駆動部材122と、を有する。折りベルト部材121は、搬送方向MDに沿って配置され、搬送方向MDの上流側から下流側に向かってウェブ7に対する角度が徐々に変化するように捻られている。折り機構120は、ウェブ7の搬送経路よりも下方に配置されている。
折りベルト部材121は、複数のローラ間を旋回する無端状のベルトである。折りベルト部材121の交差方向CDに沿った断面の形状は、台形形状である。台形形状の底面の長さは、底面と対向する上面の長さよりも長い。折りベルト部材121の底面121Aは、ウェブ7と当接する面となる。なお、本実施の形態の折りベルト部材121は、断面形状が台形であるが、折りベルト部材の断面形状は、これに限定されない。例えば、折りベルト部材は、断面形状が矩形の平ベルトであってもよい。
折りベルト部材121は、ウェブ7に接した状態でウェブ7と共に搬送方向MDに沿って移動し、ウェブ7の搬送方向MDの上流側から下流側に向かって、搬送方向MDに沿った回転軸を中心に回転して、係止部41やウェブ7を折るように構成されている。
駆動部材122は、折りベルト部材121を旋回させる。駆動部材122は、第1ローラ〜第5ローラ122A,122B,122C,122D,122Eと、駆動部(図示せず)とによって構成される。折りベルト部材121は、第1ローラ〜第5ローラの外周面と当接している。複数のローラのうち少なくとも1つのローラは、駆動部に連結された駆動ローラである。駆動部は、駆動ローラの軸芯を中心に駆動ローラを回転させる。駆動部は、駆動ローラを回転させるモータなどからなる。
駆動ローラの回転に伴って、折りベルト部材121は、第1ローラ〜第5ローラの外周面に沿って、図3に示すQ方向に旋回する。本実施の形態では、ウェブの搬送経路よりも下方に第1ローラから第4ローラが配置されており、ウェブの搬送経路よりも上方に第5ローラが配置されている。第1ローラ〜第4ローラは、図3における時計回り方向に回転し、第5ローラは、図3における半時計回りに回転する。
折りベルト部材121は、第1ローラ122Aから第2ローラ122Bに向かって移動した後、第2ローラ122Bから第3ローラ122Cに向かって移動する。そして、第3ローラ122Cから第4ローラ122Dに向かって移動し、第4ローラ122Dから第5ローラ122Eに向かって移動し、第1ローラ122Aに向かって移動する。 図4及び図5に示すように、折りベルト部材121を巻回する第1ローラ〜第5ローラは、搬送方向MDと交差する交差方向CDにおいて互いにずれて配置されている。折りベルト部材121は、複数のローラの外周面に沿って旋回して、第1ローラ122Aと第2ローラ122Bとの間を通過する領域において、ウェブに当接するように配置されている。
折りベルト部材121は、第2ローラ122Bと第5ローラ122Eとの間において、係止部41を折り返すために搬送方向に沿った軸を中心にして捻れている。また、折りベルト部材121は、第2ローラ122Bと第5ローラ122Eとの間の捻れを戻すために、第4ローラ122Dと第5ローラ122Eとの間において、第2ローラ122Bと第5ローラ122Eとの間との捻りとは逆方向に捻られている。
第1ローラ122Aの上端は、ウェブ7の搬送経路よりも上方に配置されている。よって、第1ローラ122A上の折りベルト部材121は、ウェブ7よりも上方に配置されている。また、第2ローラ122Bは、第1ローラ122Aよりも交差方向内側であって、かつ下方に配置されている。折りベルト部材121は、第1ローラ122Aから第2ローラ122Bに移動する過程で、交差方向外側から交差方向内側に移動しつつ上方から下方に移動する。
(4)折り機構の動作
次いで、このように構成された吸収性物品の製造装置の折り機構の動作について、図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態では、ウェブの交差方向外側に接合された係止部41を、搬送方向に沿った折り目FLに沿って折るように構成されている。図6は、搬送ベルト部材111、折りベルト部材121、及び係止部41が接合されたウェブ7を示し、駆動部材を省略した吸収性物品の製造装置100の模式底面図である。図7は、図6に示す各断面の断面図である。
図7(A)は、折りベルト部材121によって係止部41が折り返される開始位置となる第1位置における断面図である。図7(D)は、折りベルト部材によって係止部が折り返される終了位置となる第4位置における断面図である。図7(B)は、第1位置よりも搬送方向下流側の第2位置における断面図である。図7(C)は、第2位置よりも搬送方向下流側であって、第4位置よりも搬送方向上流側の第3位置における断面図である。
係止部41において折りベルト部材と接する領域及びこの領域よりも交差方向内側の領域は、折りベルト部材121によって折られる折り元部41Aとなる。また、係止部41の折り元部41Aよりも交差方向内側の領域は、折り元部が重ねられる折り先部41Bとなる。本実施の形態では、折り元部は、係止部41の搬送機構側の面(図3に示す上側の面)に設けられており、折り先部41Bは、係止部の折り機構側の面(図3に示す下側の面)に設けられている。 係止部41の折り元部41Aは、折りベルト部材121のウェブ7に対する角度の変化に伴って折られる。第1位置では、折りベルト部材121は、係止部41を折る折り目FLとなる折り仮想線(折り目と一致するためFLとして示す)よりも交差方向外側、かつ係止部41よりも上方に配置されている。折りベルト部材121は、第1位置から第2位置に向かって、折り仮想線FLを中心にして図6に示す時計回り方向に回転するように捻れている。
よって、折りベルト部材121のウェブとの当接する底面121Aは、第1位置では搬送ベルト部材111と略平行であるが、第2位置では搬送ベルト部材に対して略垂直になる。第2位置では、係止部41の折り元部41Aと折り先部41Bとがなす角度が略90度となる。
第2位置では、折りベルト部材121は、折り仮想線FLよりも下方に配置されている。折りベルト部材は、第2位置から第3位置に向かって、折り仮想線を中心にして図6に示す時計回り方向に移動する。第3位置では、折りベルト部材は、折り仮想線よりも下方に配置されている。係止部の折り元部41Aは、ウェブ7よりも下方に配置されている。
折りベルト部材121は、第3位置から第4位置に向かって、折り仮想線を中心に時計周り方向に移動する。第4位置では、折りベルト部材121は、折り仮想線FLよりも交差方向内側、かつ折り仮想線FLよりも下方に配置されている。折りベルト部材121の底面121Aは、搬送ベルト部材111の外周面111Aと対向した状態となる。係止部41の折り元部41Aは、折り先部41Bに重なる。
なお、本実施の形態において、折り元部41Aが折り先部41Bに重なる状態とは、折り元部に対して折り先部が直接重なって配置される構成のみならず、例えば、折り元部41Aが折り先部41Bとの間にウェブ等が配置され、ウェブを介して重ねて配置される構成を含むものである。
以上のように、折りベルト部材121に沿った係止部上の折り目を基点に係止部41を折り返すことができる。折りベルト部材121と係止部41との当接位置に沿って、係止部41を折り畳むことができるため、ウェブよりも比較的剛性の高い係止部41上の折り目を基点にして、係止部41を折り返すことができる。また、折りベルト部材121は、折り目となる折り仮想線FLを中心に回転方向に移動するよう構成されている。よって、折りベルト部材が、交差方向に沿ってずれる構成と比較して、折り目の位置ずれを防止できる。
吸引穴は、折り目FLよりも交差方向内側に配置されている。吸引部材によって、折り目よりも幅方向外側に配置された折り元部41Aを吸着せずに、折り先部41Bのみを吸着することができる。折り元部を吸着することにより、係止部を折り返す際に折り元部の位置ずれを防止することができ、折り目の位置ずれを防止できる。
また、折りベルト部材の回転中心は、折り仮想線と重なっており、折り返しの開始位置である第1位置の折りベルト部材と、折り返しの終了位置である第4位置の折りベルト部材との中間の位置となる。すなわち、第1位置の折りベルト部材の位置と第4位置に折りベルト部材の間の位置(交差方向における間の位置であって、上下方向における間の位置)が回転中心となる。よって、第1位置と第4位置とを適宜移動させることにより、折り目となる折り仮想線の位置を調整することができる。
具体的には、第2ローラ122Bを交差方向及び上下方向に移動することにより、第4位置の折りベルト部材121の位置を変更することができ、第1ローラ122A及び第2ローラ122Bを交差方向及び上下方向に移動することにより、第1位置を変更することができる。
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本実施の形態では、交差方向におけるウェブの両側部に接続された一対の係止部を折るように構成されているが、ウェブの一方の側部に形成された係止部を折るように構成してもよい。
また、折り機構によって折る対象は、テープ等の係止部のみならず、吸収体の幅方向外側に配置されるサイドフラップやウイング部等の延出部であってもよいし、ウェブ自体であってもよい。
更に、本実施の形態では、一対の係止部のうち一方の係止部を折る第1折り機構と、他方の係止部を折る第2折り機構とを備えている。この第1折り機構と第2折り機構との交差方向における距離を調整する距離調整機構を備えていてもよい。距離調整機構を備えることにより、交差方向における折り返し位置を調整することができ、例えば、異なるサイズのおむつ等においても、両側部に配置された延出部を折ることができる。
また、搬送機構の駆動部材を構成する各ローラ及び折り機構の駆動部材を構成する各ローラの位置を調整する位置調整機構を備えていてもよい。位置調整機構によって各ローラの位置を調整することにより、折りベルト部材の位置や搬送ベルト部材の位置を適宜調整することができる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…吸収性物品、 1A…側部、 7…ウェブ、 10…表面シート、 20…外装シート、 30…吸収体、 40A…前部サイドフラップ、 40B…後部サイドフラップ、 41…係止部、 41A…折り元部、 41B…折り先部、 100…製造装置、 110…搬送機構、 111…搬送ベルト部材、 111A…外周面、 111B…内周面、 111C…吸引穴、 111D…両側部、 112…駆動部材、 112A…第1ローラ、 112B…第2ローラ、 112C…第3ローラ、 112D…第4ローラ、 113…吸引部材、 120…折り機構、 121…折りベルト部材、 121A…底面、 122…駆動部材、 122A…第1ローラ、 122B…第2ローラ、 122C…第3ローラ、 122D…第4ローラ、 122E…第5ローラ、 CD…交差方向、 FL…仮想線、折り仮想線、 L…長手方向、 MD…搬送方向 S1…前胴回り領域、 S2…後胴回り領域、 S3…股下領域、 W…幅方向、

Claims (3)

  1. 連続して生産される吸収性物品の部材として用いられるウェブを搬送方向に搬送する搬送機構と、
    前記搬送方向と直交する交差方向において延出する延出部が、前記搬送方向に沿って間欠的に設けられた前記ウェブを、前記搬送方向に沿った折り目を基点に折る折り機構と、を備える、吸収性物品の製造装置であって、
    前記折り機構は、前記折り目となる折り仮想線に沿って配置され、前記ウェブの搬送方向の上流側から下流側に向かって前記ウェブに対する角度が徐々に変化するように捻られた折りベルト部材と、
    前記折りベルト部材を駆動する駆動部材と、
    前記折りベルト部材により前記ウェブを折り返しはじめる開始位置と、
    前記折りベルト部材により前記ウェブを折り返し終える終了位置と、を有し、
    前記折りベルト部材は、前記折り仮想線よりも前記交差方向外側に位置しかつ前記ウェブの表面及び裏面のうち一方の第1面である前記ウェブの折り元部に接した状態で前記ウェブと共に搬送方向に沿って移動し、前記ウェブの搬送方向の上流側から下流側に向かって前記折り仮想線を中心に回転しつつ前記折り仮想線を中心にして前記折り元部を折り、前記折り仮想線よりも前記交差方向内側に位置しかつ前記ウェブの表面及び裏面のうち他方の第2面である折り先部に前記折り元部が重なるように折り、
    前記開始位置又は前記終了位置を、前記搬送方向と直交する交差方向及び上下方向に調節することによって、前記開始位置に対する前記終了位置の前記交差方向及び前記上下方向の相対位置を変更可能な調節機構が設けられている、吸収性物品の製造装置。
  2. 前記搬送機構は、前記ウェブと当接し、かつ前記ウェブを搬送方向に搬送する搬送ベルト部材と、
    外気を吸引する吸引部材と、を備え、
    前記搬送ベルト部材には、前記吸引部材によって前記ウェブを吸着するための吸引穴が複数形成されており、
    前記吸引穴は、前記折り仮想線よりも前記交差方向内側において前記折り仮想線に沿って配置されている、請求項1に記載の吸収性物品の製造装置。
  3. 前記折り機構は、前記ウェブの前記交差方向における一方の端部を折る第1折り部材と、
    前記ウェブの前記交差方向における他方の端部を折る第2折り部材と、
    前記第1折り部材と前記第2折り部材との前記交差方向における距離を調整する距離調整部材と、を有する、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品の製造装置。
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