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JP5756400B2 - 圧縮着火内燃機関の制御装置 - Google Patents

圧縮着火内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

この発明は圧縮着火内燃機関の制御装置に関し、より詳しくは燃料と空気とを混合して得た予混合気を燃焼室に供給し、これを高圧縮比の下で自着火を行わせ、高い熱効率を得るようにした予混合圧縮自着火式内燃機関の制御装置の改良に関する。
予混合圧縮自着火式内燃機関は、例えば特許文献1に開示されるように、燃焼室に供給される混合気(予混合気)を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転(HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition)運転)と点火プラグを介して混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転(SI(Spark Ignition)運転)のいずれかを行うように構成される。このような内燃機関においては、予混合気を高圧縮比(通常の火花点火式内燃機関の圧縮比より高い)の下で圧縮することで、同時多点的に自着火するため、燃焼室全体への火炎の伝播が早く、燃焼が短時間に完了し、よって熱効率が改善され、低燃費性を良好にしつつNOxの排出量を減少させ得る利点がある。
特許文献1記載の技術にあっては、内燃機関を先ず火花点火運転で始動し、その後暖機が終了した時点で吸気バルブや排気バルブのバルブタイミング、および燃焼室に供給される空気量や燃料量などを制御して圧縮着火運転に切り替えるように構成される。
特開2005−69097号公報(段落0042など)
しかしながら、特許文献1記載の技術の如く、内燃機関の運転を火花点火運転から圧縮着火運転へ切り替える際、バルブタイミングや燃焼室に供給される空気量などを火花点火運転用の値から圧縮着火運転用のそれに一気に(急速に)変更するように構成すると、切り替え時に失火による機関の停止や過早着火によるノッキングなどが生じ、圧縮着火運転が不安定になるおそれがあった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、機関の運転を火花点火運転から圧縮着火運転へ確実に切り替えると共に、圧縮着火運転を安定して継続するようにした圧縮着火内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、圧縮着火内燃機関の燃焼室に配置される点火手段と、前記機関の運転を前記燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転と前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転との間で切り替える運転切替手段とを備えた圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関の温度を検出する機関温度検出手段を備えると共に、前記運転切替手段は、前記機関を前記火花点火運転で始動し、次いで前記圧縮着火運転に切り替える場合、前記検出された機関の温度が所定温度に到達したとき、前記機関のスロットル開度を増加させる動作と、点火時期を遅角させる動作と、空燃比をリーン方向に制御する動作とからなる前記圧縮着火運転の準備運転を行うと共に、前記スロットル開度が所定開度より大きくなったとき、前記圧縮着火運転に切り替える如く構成した。
また、前記運転切替手段は、前記圧縮着火運転に切り替えた後、所定時間が経過するとき、前記点火手段による点火を停止させる如く構成した。
請求項に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、前記運転切替手段は、前記圧縮着火運転の準備運転において前記3種の動作の少なくともいずれかを徐々に行う如く構成した。
請求項1に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、圧縮着火内燃機関の温度を検出すると共に、運転切替手段は、機関を火花点火運転で始動し、次いで圧縮着火運転に切り替える場合、検出された機関の温度が所定温度に到達したとき、機関のスロットル開度を増加させる動作と、点火時期を遅角させる動作と、空燃比をリーン方向に制御する動作とからなる圧縮着火運転の準備運転を行うと共に、スロットル開度が所定開度より大きくなったとき、燃焼室に配置された点火手段による点火を停止させて圧縮着火運転に切り替えるように構成、換言すれば、混合気を点火時期を遅角させて火花点火燃焼させつつ、スロットル開度を増加させ、かつ空燃比をリーン方向に制御することで、燃焼室に供給される混合気を圧縮着火運転のときのそれに近い状態にする圧縮着火運転の準備運転を行い、その後スロットル開度が所定開度より大きくなったときに準備運転から圧縮着火運転に切り替えるように構成したので、機関の運転を火花点火運転から圧縮着火運転に、失火やノッキングなどを生じることなく確実に切り替えることができると共に、圧縮着火運転を安定して継続することができる。
また、運転切替手段は、機関の運転を火花点火運転から準備運転を経て圧縮着火運転に切り替えた後、所定時間が経過するとき、燃焼室に配置された点火手段による点火を停止させるように構成、換言すれば、圧縮着火運転に切り替えてから所定時間が経過するまでは、混合気を予混合圧縮着火燃焼させつつ点火手段による火花点火でも燃焼させるように構成したので、上記した効果に加え、圧縮着火運転の初期段階において混合気を確実かつ安定して燃焼させることができる。
請求項に係る圧縮着火内燃機関の制御装置にあっては、運転切替手段は、圧縮着火運転の準備運転において前記3種の動作(具体的には、機関のスロットル開度を増加させる動作、点火時期を遅角させる動作、空燃比をリーン方向に制御する動作)の少なくともいずれかを徐々に行うように構成したので、上記した効果に加え、機関の運転を火花点火運転から徐々に(緩やかに)圧縮着火運転に切り替えることが可能となり、よって圧縮着火運転をより一層安定して継続することができる。
この発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置の可変動弁機構によって切りえられる(設定される)2つのバルブタイミング(およびリフト量)特性を示すグラフである。 図1に示す電子制御ユニットによる、圧縮着火内燃機関の始動後の火花点火運転から圧縮着火運転への切り替えを制御する動作を示すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理で使用されるマップを示す説明図である。 図3フロー・チャートの処理で使用されるマップを示す説明図である。 図1に示す装置と従来技術に係る装置の火花点火運転から圧縮着火運転に切り替えるときの動作を示す説明図である。 図3フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、都市ガス(あるいはLPガス。以下、単に「ガス」という)を燃料とする水冷4サイクルの単気筒OHV型の圧縮着火内燃機関(予混合圧縮自着火式内燃機関。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10は、例えば発電機、農業機械、コージェネレーション装置の駆動源等として使用される汎用内燃機関であり、例えば163ccの排気量を備える。
エンジン10において、エアクリーナ(図示せず)から吸入されて吸気管(吸気系)12を通る空気はスロットルバルブ14で流量を調節され、吸気バルブ16が開弁されるとき、燃焼室20に流入する。
吸気バルブ16の手前の吸気ポート付近にはインジェクタ(ガスインジェクタ)22が配置される。インジェクタ22には、燃料供給源から燃料供給管(共に図示せず)を介してガス燃料が圧送されると共に、駆動回路24を通じて電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)26に接続される。ECU26から後述する空燃比となるように開弁時間を示す駆動信号が駆動回路24に供給されると、インジェクタ22は開弁し、開弁時間に応じたガス燃料を吸気ポートに噴射する。噴射されたガス燃料は流入した空気と混合して混合気(予混合気)を形成しつつ、燃焼室20に流入する。
燃焼室20の付近には点火プラグ(点火手段)28が配置される。点火プラグ28はイグナイタなどからなる点火装置30を介してECU26に接続され、ECU26から後述する点火時期に点火信号が点火装置30に供給されると、燃焼室20に臨む電極間に火花放電を生じる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、気筒32に摺動可能に収容されたピストン34を下方に駆動する。
尚、混合気は圧縮着火によっても燃焼させられる。即ち、エンジン10は、運転状態に応じて混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転と点火プラグ28を介して混合気を火花点火で燃焼させる火花点火運転のいずれかを行う、換言すれば、運転を圧縮着火運転と火花点火運転との間で切りえる(予混合)圧縮着火内燃機関として構成される。具体的には、例えばエンジン10の始動時や暖機時には火花点火運転を行う一方、エンジン10が暖機後の定格運転領域にあるときには圧縮着火運転を行うように構成される。
燃焼によって生じた排気ガスは、排気バルブ36が開弁するとき、排気管(排気系)40を流れる。排気管40の途中には、排気浄化用の触媒(具体的には酸化触媒)からなる触媒装置42が配置される。排気は、触媒装置42が活性状態にあるとき、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)などの有害成分が除去されて浄化され、エンジン外の大気に放出される。
エンジン10のクランク軸(図示せず)の付近にはクランク角センサ(図で「ENG回転数センサ」と示す)44が配置され、TDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるクランク角度信号とを出力する。それらの出力はECU26に入力される。
ECU26はマイクロ・コンピュータからなり、CPU,ROM,RAMなどを備える。ECU26は入力信号のうち、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数NEを算出(検出)する。
前記したスロットルバルブ14は、電動モータ(例えばステッピングモータ。アクチュエータ)46に接続される。電動モータ46はECU26に接続される。ECU26は、入力される各センサの出力に基づいて電動モータ46を駆動し、スロットルバルブ14の開度THを制御する。即ち、スロットルバルブ14の動作は、DBW(Drive By Wire)方式で制御される。
スロットルバルブ14の付近にはスロットル開度センサ50が配置され、スロットル開度THを示す出力を生じる。また、吸気管12においてスロットルバルブ14の下流側には、吸気温度センサ52が設けられる。吸気温度センサ52は、スロットルバルブ14の下流側を流れる吸気の温度(即ち、エンジン10の吸気温度)Tinを示す信号を出力する。
排気管40において触媒装置42の上流側には広域空燃比センサ56が配置されると共に、触媒装置42の下流にはNOxセンサ60が配置される。広域空燃比センサ56は排気の酸素濃度(即ち、空燃比)に比例する信号を出力し、NOxセンサ60は排気中のNOx量(正確にはNOx濃度)を示す信号を出力する。また、触媒装置42には触媒温度センサ62が設けられ、排気浄化用触媒の温度Tcを示す出力を生じる。
エンジン10の燃焼室20付近には温度センサ(機関温度検出手段)63が配置され、エンジン10の温度Te、正確には燃焼室20の温度(より正確には、燃焼室20を形成するシリンダブロックの温度)に応じた信号を出力する。これらセンサ群の出力もECU26に入力される。
前記した吸気バルブ16と排気バルブ36は可変動弁機構64に接続される。可変動弁機構64は詳細な図示は省略するが、例えば本出願人が先に提案した特開2010−65565号公報に開示される構造を備える。具体的には、動弁カム軸(カムシャフト)上に第1、第2吸気カムと第1、第2排気カムの4個のカムが隣接して配置され、第1、第2吸気カムには吸気リフタが、第1、第2排気カムには排気リフタが摺接される。吸気リフタと排気リフタはそれぞれプッシュロッドを介してロッカアームに接続される。
エンジン10の火花点火運転のときは、各カムに接続される電磁アクチュエータや制御ロッドなどの動作を適宜に制御することで、第1吸気カムの回転動作によって吸気リフタ、吸気側のプッシュロッドおよびロッカアームを動作させ、第1吸気カムで決定されるバルブタイミング(およびリフト量)特性で吸気バルブ16を駆動する。
他方、エンジン10の圧縮着火運転のときは、第2吸気カムの回転動作によって吸気リフタ、吸気側のプッシュロッドおよびロッカアームを動作させ、第2吸気カムで決定されるバルブタイミング(およびリフト量)特性で吸気バルブ16を駆動する。また、排気バルブ36に関しても同様に動作するように構成される。
図2にその特性を実線で示す(吸気バルブ16のそれを16、排気バルブ36のそれを36と表示する)。圧縮着火運転のとき、バルブタイミング(およびリフト量)は図2に実線で示す特性に設定される。具体的には、排気バルブ36の閉弁時期を進角させると共に、吸気バルブ16の開弁時期を遅角させる(クランク角度において)。それによって、気筒内に所定量の排ガスを残留させて混合気の温度(筒内ガス温度)を高めて圧縮着火運転を可能とする。
一方、火花点火運転のとき、バルブタイミング(およびリフト量)は、図2に破線で示す特性に設定される。具体的には、排気バルブ36の閉弁時期と吸気バルブ16の開弁時期を共にピストン上死点付近に変更させる。それによって、排気バルブ36の閉弁が遅角されて燃焼室内のガスの排出量が増加する一方、吸気バルブ16の開弁が進角されて吸入空気の流入が早められることから、排ガスは燃焼室に残留することなく、排気系に送り出される。
図1の説明に戻ると、可変動弁機構64は制御回路66を介してECU26に接続される。ECU26は、制御回路66を通じて可変動弁機構64(正確には電磁アクチュエータ)の動作を制御し、吸気バルブ16と排気バルブ36のバルブタイミング(およびリフト量)を上記した2つの特性のいずれかに設定(変更)する。
このように、エンジン10の吸気バルブ16と排気バルブ36は、可変動弁機構64によって任意の時期(バルブタイミングおよびリフト量)で開閉自在とされると共に、エンジン10の運転は、可変動弁機構64の動作を制御することで火花点火運転と圧縮着火運転との間で切り替えられる。
次いで、本実施例に係るエンジン10の制御装置の動作を説明する。
図3は、ECU26の動作のうち、エンジン10の始動後の火花点火運転から圧縮着火運転への切り替えを制御する動作を示すフロー・チャートである。尚、図示のプログラムはエンジン10の始動後にECU26によって実行される。
図3に示す如く、先ずS(ステップ)10において、エンジン10を火花点火運転で始動する。具体的には、スロットル開度THがエンジン回転数NEに応じて決定される目標スロットル開度(より具体的には比較的低いスロットル開度)となるように電動モータ46の駆動を制御すると共に、空燃比が理論空燃比となるようにインジェクタ22の開弁時間を制御する。また、点火時期がMBT(Minimum Spark Advance for Best Torque)となるように点火プラグ28の動作を制御し、さらに吸気バルブ16と排気バルブ36の特性が図2に破線で示す特性となるように可変動弁機構64の動作を制御する。
次いでS12に進み、温度センサ63の出力に基づいてエンジン10の温度Te、正確には燃焼室20の温度を検出(算出)し、S14に進んで検出されたエンジン10の温度Teが所定温度に到達したか否か判断する。この所定温度は、例えばエンジン10の暖機運転が終了したと判断できるような値(例えば100度)に設定される。従って、S14は、エンジン10の暖機運転が終了したか否か判断する処理とも言える。
S14で否定されるときはS12の処理に戻る一方、肯定されるときはS16に進み、スロットル開度THを増加させる。S16では具体的に、スロットルバルブ14の目標スロットル開度を現在の値に所定値(例えば2°)を加算して得た値に設定する。これにより、ECU26は、スロットル開度センサ50で検出された現在のスロットル開度THが新たに設定された目標スロットル開度に一致するように、電動モータ46の駆動を制御する、より具体的にはスロットルバルブ14を所定値の分だけ開弁方向に駆動させる。
次いでS18に進み、S16で新たに設定された目標スロットル開度に基づき、図4に示すマップを検索して目標空燃比を算出すると共に、図5に示すマップを検索して目標点火時期を算出する。
図4に示す如く、目標空燃比は目標スロットル開度が増加するにつれて徐々にリーン方向となるように設定される。また、図5から分かるように、目標点火時期は目標スロットル開度が増加するにつれて徐々に遅角する如く設定される。
図3の説明に戻ると、次いでS20に進み、空燃比がS18で算出された目標空燃比となるようにインジェクタ22の開弁時間を制御する、即ち、燃焼室20に供給される燃料量を制御すると共に、点火時期が目標点火時期となるように点火プラグ28の動作を制御する。
このように、エンジン10の温度Teが所定温度に到達したとき、S16でスロットル開度THを増加させる動作を行い、S18,S20において点火時期を遅角させる動作と空燃比をリーン方向に制御する動作とを行う、別言すれば、これら3種の動作からなる圧縮着火運転の準備運転を行う。
次いでS22に進み、スロットル開度THが所定開度より大きくなったか否か判断、詳しくはスロットル開度THがS16の処理によって徐々に増加して所定開度より大きくなったか否か判断する。この所定開度は、準備運転から圧縮着火運転に移行可能と判断できるような値、具体的には、圧縮着火運転のときに設定されるべきスロットル開度付近で、比較的高い値(例えば70°)とされる。
S22で否定されるときはS16に戻る。このように、スロットル開度THが所定開度より大きくなるまで、S16からS20の処理を繰り返す、即ち、圧縮着火運転の準備運転において前記3種の動作を徐々に行う(具体的には、スロットル開度THを所定値ずつ増加させ、点火時期を徐々に遅角させ、かつ空燃比を徐々にリーン方向に制御する)ようにする。
S22で肯定されるときはS24に進み、圧縮着火運転の準備運転から圧縮着火運転に切り替える。S24では具体的に、スロットル開度THがエンジン回転数NEに応じて決定される、比較的高い目標スロットル開度(より具体的には、前記した所定開度近傍)となるように電動モータ46の動作を制御する。尚、スロットルバルブ14は既に所定開度まで開弁されているため、この準備運転から圧縮着火運転に切り替えるとき、スロットル開度THには変化がほとんど生じない。
また、S24では空燃比が圧縮着火運転でのリーンバーン可能な値となるようにインジェクタ22の開弁時間を制御し、燃料供給量を調整する。さらに、吸気バルブ16と排気バルブ36の特性が図2に実線で示す特性となるように可変動弁機構64の動作を制御する(具体的には、火花点火運転用の第1吸(排)気カムから圧縮着火運転用の第2吸(排)気カムに切り替える)。尚、S24では点火プラグ28による点火は停止させず、継続させるようにする。
次いでS26に進み、エンジン10の運転を圧縮着火運転に切り替えてから所定時間(例えば30sec)が経過したか否か判断する。S26で否定されるときはS26の処理を繰り返す一方、肯定されるときはS28に進み、点火プラグ28による点火を停止させる(点火カット)。
上記を図6を参照して再説する。図6(a)はこの実施例に係る装置の火花点火運転から圧縮着火運転に切り替えるときの動作を示す説明図であり、(b)は従来技術に係る装置の同様のときの動作を示す説明図である。
図6(b)に示す従来技術の場合、火花点火運転から圧縮着火運転への切り替えは、スロットル開度、空燃比、点火時期、および吸気バルブと排気バルブのバルブ制御を火花点火運転用の値から圧縮着火運転用のそれに一気に(急速に)変更するように構成される。このように構成すると、切り替え時に失火によるエンジンの停止や過早着火によるノッキングなどが生じ、圧縮着火運転が不安定になるおそれがある。
それに対し、図6(a)に示すこの実施例に係る装置の場合、火花点火運転から圧縮着火運転へ切り替える際、その間に準備運転を行うようにしたので、火花点火運転から圧縮着火運転に、失火やノッキングなどを生じることなく確実に切り替えることができると共に、圧縮着火運転を安定して継続することができる。この準備運転は、上記した如く、スロットル開度THを徐々に増加させる動作と、点火時期を徐々に遅角させる動作と、空燃比を徐々にリーン方向に制御する動作からなる。
図7は図3のフロー・チャートでの処理を説明するタイム・チャートである。尚、図7においては、上から順に、エンジン10のスロットル開度TH、空燃比、点火時期、出力を示す。
図7に示すように、時刻t0でエンジン10が始動され、時刻t1までは火花点火運転を行う。具体的には、スロットル開度を比較的低い値にし、空燃比を理論空燃比に、点火時期をMBTに設定する。
時刻t1でエンジン10の温度Teが所定温度に到達すると、圧縮着火運転の準備運転を実行(開始)する。具体的には、スロットル開度THを徐々に増加させ、かつ空燃比を理論空燃比から徐々にリーン方向に制御すると共に、点火時期をMBTから徐々に遅角化する。
時刻t2でスロットル開度THが所定開度より大きくなると、準備運転から圧縮着火運転に切り替える。具体的には、空燃比を圧縮着火運転でのリーンバーン可能な値までさらにリーン方向に制御する。圧縮着火運転に切り替えた後、所定時間が経過して時刻t3になると、点火カットを行う。尚、エンジン10の出力は、火花点火運転から準備運転を経て圧縮着火運転に至るまで、図示の如く略一定とされる。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、圧縮着火内燃機関(エンジン)10の燃焼室20に配置される点火手段(点火プラグ)28と、前記機関の運転を前記燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転と前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転との間で切り替える運転切替手段(ECU26)とを備えた圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関10の温度Teを検出する機関温度検出手段(温度センサ63,ECU26。S12)を備えると共に、前記運転切替手段は、前記機関10を前記火花点火運転で始動し(S10)、次いで前記圧縮着火運転に切り替える場合、前記検出された機関の温度Teが所定温度に到達したとき、前記機関10のスロットル開度THを増加させる動作と、点火時期を遅角させる動作と、空燃比をリーン方向に制御する動作とからなる前記圧縮着火運転の準備運転を行うと共に(S16〜S20)、前記スロットル開度THが所定開度より大きくなったとき、前記圧縮着火運転に切り替える如く構成した(S24)。
このように、火花点火運転から圧縮着火運転に切り替える場合、混合気を点火時期を遅角させて火花点火燃焼させつつ、スロットル開度THを増加させ、かつ空燃比をリーン方向に制御することで、燃焼室20に供給される混合気を圧縮着火運転のときのそれに近い状態にする圧縮着火運転の準備運転を行い、その後スロットル開度THが所定開度より大きくなったときに準備運転から圧縮着火運転に切り替えるように構成したので、エンジン10の運転を火花点火運転から圧縮着火運転に、失火やノッキングなどを生じることなく確実に切り替えることができると共に、圧縮着火運転を安定して継続することができる。
また、前記運転切替手段は、前記圧縮着火運転に切り替えた後、所定時間が経過するとき、前記点火手段による点火を停止させるように構成(S28)、換言すれば、圧縮着火運転に切り替えてから所定時間が経過するまでは、混合気を予混合圧縮着火燃焼させつつ点火手段による火花点火でも燃焼させるように構成したので、圧縮着火運転の初期段階において混合気を確実かつ安定して燃焼させることができる。
また、前記運転切替手段は、前記圧縮着火運転の準備運転において前記3種の動作の少なくともいずれかを徐々に行うように構成したので(S16〜S22)、エンジン10の運転を火花点火運転から徐々に(緩やかに)圧縮着火運転に切り替えることが可能となり、よって圧縮着火運転をより一層安定して継続することができる。
尚、上記においては、エンジン10の温度Teとして燃焼室20の温度を用いるように構成したが、燃焼室20の温度に代え、例えばエンジン10の気筒の冷却水出口通路(図示せず)の温度(冷却水出口水温)などを用いるように構成しても良い。また、所定温度、所定開度、所定値やエンジン10の排気量などを具体的な値で示したが、それらは例示であって限定されるものではない。
10 エンジン(圧縮着火内燃機関)、20 燃焼室、26 ECU(電子制御ユニット)、28 点火プラグ(点火手段)、63 温度センサ(機関温度検出手段)

Claims (2)

  1. 圧縮着火内燃機関の燃焼室に配置される点火手段と、前記機関の運転を前記燃焼室に供給される混合気を予混合圧縮着火燃焼させる圧縮着火運転と前記点火手段を介して前記混合気を火花点火燃焼させる火花点火運転との間で切り替える運転切替手段とを備えた圧縮着火内燃機関の制御装置において、前記機関の温度を検出する機関温度検出手段を備えると共に、前記運転切替手段は、前記機関を前記火花点火運転で始動し、次いで前記圧縮着火運転に切り替える場合、前記検出された機関の温度が所定温度に到達したとき、前記機関のスロットル開度を増加させる動作と、点火時期を遅角させる動作と、空燃比をリーン方向に制御する動作とからなる前記圧縮着火運転の準備運転を行、前記スロットル開度が所定開度より大きくなったとき、前記圧縮着火運転に切り替えると共に、前記圧縮着火運転に切り替えた後、所定時間が経過するとき、前記点火手段による点火を停止させることを特徴とする圧縮着火内燃機関の制御装置。
  2. 前記運転切替手段は、前記圧縮着火運転の準備運転において前記3種の動作の少なくともいずれかを徐々に行うことを特徴とする請求項1記載の圧縮着火内燃機関の制御装置。
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