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JP5607239B2 - 車両用ドア装置 - Google Patents

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JP5607239B2
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Description

本発明は、車体のドア開ロ部を開閉可能にドア本体で覆い、ドア本体のドアパネルにハンドル装置を取付け、車体に対してドア本体を係合させるロックユニットを設け、ハンドル装置とロックユニットとを連結するケーブルを設けた車両用ドア装置に関する。
車体のドア開ロ部を開閉可能に覆うドア本体と、ドア本体のドアパネルに取付けられるハンドル装置とを備えている車両用ドア装置が、例えば、特許文献1に開示されているように知られている。ハンドル装置は、ロックユニットを解除するためのインナハンドルと、このインナハンドルの操作力をロックユニットに伝えるためのケーブルと、これらのインナハンドル及びケーブルを組込むためのハンドルベースとから構成されている。ハンドルベースは、ハンドルベースをドアパネルに取付けるためのハンドルベース取付部と、ケーブルを支持するためのケーブルクランプ(ケーブル保持部材)とを有している。
特許文献1に開示されている車両用ドア装置によれば、ハンドルベースにケーブルクランプ(ケーブル保持部材)を有しているので、ケーブルを確実に支持することが可能である。
特許文献1による車両用ドア装置には、ドアの車内側に取付けるインナハンドルのハンドルベースにケーブルクランプ(ケーブル保持部材)を回動可能に取付けることが開示されている。ケーブルクランプは、ドアの組立のときに作業者がケーブルをハンドルベースに設けられたU字溝にセットした後に、ケーブルクランプを回動させてケーブルに係合させ、ケーブルをハンドルベースに対して固定する。
しかし、作業者が、ケーブルをU字溝にセットした後、ケーブルクランプを回動させることを忘れてしまうと、運転中の振動等でケーブルがバタついたり、外れてしまう恐れがあった。従って、ケーブルクランプが所定の係合位置にあるかどうかを確認する必要があった。このため、ケーブルクランプの組み付けの作業性を損なう要因となっていた。
特開2010−159584公報
本発明は、ハンドル装置をドアパネルに取付けるときに、ケーブル保持部材が係合位置にあるかどうかを判別でき、ケーブル保持部材が係合位置にあるかどうかの確認作業を省くことができる車両用ドア装置を提供することを課題とする。
請求項1による発明によれば、車両用ドア装置であって、車体のドア開口部(14)を開閉可能に覆うドア本体と、前記ドア本体のドアパネルに取付けられるハンドル装置と、前記ドア本体を前記車体に対して係合させるロックユニットと、前記ハンドル装置と前記ロックユニットとを連結するケーブルと、前記ケーブルに係合する係合位置と前記ケーブルと係合しない非係合位置とに変位可能に、前記ハンドル装置に取付けられるケーブル保持部材と、を具備しており、前記ハンドル装置が前記ドアパネルに取付けられた状態において、前記非係合位置に位置する前記ケーブル保持部材と干渉するとともに、前記係合位置に位置する前記ケーブル保持部材との干渉を回避する干渉部が、前記ドアパネルに設けられている車両用ドア装置が提供される。
請求項2による発明では、好ましくは、前記ケーブル保持部材は、前記非係合位置に位置するときに前記ドアパネルの前記干渉部に近接する前記ハンドル装置のドアパネル側端部よりもドアパネル側に突出するとともに、前記係合位置に位置するときは前記ドアパネル側端部よりも前記ハンドル装置の内方に収納される突出部を備えており、前記ケーブル保持部材が前記非係合位置にあるときに、前記突出部が前記干渉部と干渉する。
請求項3による発明では、好ましくは、前記ハンドル装置が、前記ドアパネルに取付けられた際に、前記ドアパネル側端部は前記干渉部に当接する。
請求項4による発明では、好ましくは、前記ハンドル装置は、前記ケーブル保持部材が取付けられる取付部を備え、前記ドアパネル側端部は、前記取付部の近傍位置に設けられている。
請求項5による発明では、好ましくは、前記ケーブル保持部材は、前記取付部に回動軸を介して回動可能に支持されており、前記回動軸の中心から前記干渉部に向かって垂線を引くときに、前記ドアパネル側端部は、前記垂線が通過する範囲内に設けられている。
請求項6による発明では、好ましくは、前記ドアパネル側端部は、前記干渉部側に向けて突出する当接リブである。
請求項7による発明では、好ましくは、前記ドアパネル側端部は、前記ハンドル装置の長手方向の一端側に設けられている。
請求項8による発明では、好ましくは、前記ハンドル装置は、該ハンドル装置を前記ドアパネルに取付けるハンドル装置取付部を備えており、前記ハンドル装置取付部は前記ハンドル装置の長手方向の他端側に設けられている。
請求項1に係る発明では、ハンドル装置がドアパネルに取付けられた状態で、非係合位置に位置するケーブル保持部材と干渉するとともに係合位置に位置するケーブル保持部材との干渉を回避する干渉部をドアパネルに設けたので、干渉部によって、ハンドル装置をドアパネルに取付けるときに、ケーブル保持部材が係合位置にあるかどうかを判別できる。これにより、ケーブル保持部材が係合位置にあるかどうかの確認作業を省くことができ、ケーブル保持部材の組み付け作業の作業性を向上することができる。
請求項2に係る発明では、ケーブル保持部材に、非係合位置に位置するときにドアパネルの干渉部に近接するハンドル装置のドアパネル側端部よりもドアパネル側に突出するとともに、係合位置に位置するときはドアパネル側端部よりもハンドル装置の内方に収納される突出部を備え、ケーブル保持部材が非係合位置にあるときに、突出部が干渉部と干渉するようにしたので、ケーブル保持部材が係合位置にあるかどうかの確認作業を省くことができ、ケーブル保持部材の組み付けの作業性を向上することができる。
請求項3に係る発明では、ハンドル装置を、ドアパネルに取付けた際に、ドアパネル側端部を干渉部に当接させたので、ハンドル装置のガタツキを防止できる。さらに、ガタツキの防止に干渉部を利用したので、ハンドル装置の構造の簡略化をおこなうことができる。
請求項4に係る発明では、ハンドル装置に、ケーブル保持部材が取付けられる取付部を備え、ドアパネル側端部が、取付部の近傍位置に設けられる。ケーブル保持部材が取付けられる取付部が干渉部に当接しているので、ケーブル保持部材の取付剛性が高まり、ケーブルのバタつきを効果的に抑制することができる。
請求項5に係る発明では、ケーブル保持部材が、取付部に回動軸を介して回動可能に支持され、回動軸の中心から干渉部に向かって垂線を引くときに、ドアパネル側端部は、垂線が通過する範囲内に設けられているので、回動軸を干渉部との当接で支持できる。この結果、ケーブル保持部材の取付剛性をより高めることができる。
請求項6に係る発明では、ドアパネル側端部が、干渉部側に突出する当接リブであるので、取付部の剛性をさらに高めることができる。
請求項7に係る発明では、ドアパネル側端部が、ハンドル装置の長手方向の一端側に設けられたので、ハンドル装置の長手方向の一端(端部)を干渉部で支持できる。この結果、ハンドル装置のガタツキをより効果的に抑制できる。
請求項8に係る発明では、ハンドル装置の一端側は干渉部で支持されており、ハンドル装置取付部をハンドル装置の長手方向の他端側に設けることで、ハンドル装置取付部を効率的に配置できるとともに、より効果的にハンドル装置のガタツキを抑制することができる。
本発明の実施例による車両用ドア装置が採用された車両の側面図である。 図1に示された車両用ドアを車室側から見た斜視図である。 図2に示された車両用ドアのハンドル装置及びドアパネルの側面図である。 図2に示されたドアパネルを示した側面図である。 図3に示されたハンドル装置の斜視図である。 図5に示されたハンドル装置の車室後方側から見た斜視図である。 図6に示されたケーブル取付け前のケーブル保持部材を示した斜視図である。 図7に示されたケーブル保持部材の回動前の状態を示した斜視図である。 図7に示されたケーブル保持部材回動してケーブルが取付けられた状態を示した斜視図である。 図5の10−10線に沿った断面図である。 図5の11−11線に沿った断面図である。 図5に示されたハンドル装置のケーブル保持部材が係合位置にあるときの底面図である。 図5に示されたハンドル装置のケーブル保持部材が非係合位置にあるときの底面図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付した図面に基づいて説明する。
図1に示すように、車両10は、車体11に乗員が乗降するドア開口部14が形成されている。車両用ドア20は、ドア開口部14に開閉自在に取付けられている。車両用ドア20は、車体11の後部に設けられた後部ドアであり、ドア開口部14を開閉自在に覆うドア本体21と、ドア本体21を昇降するドアガラス22とを含む。
ドア本体21は、車外側に、車体11の側方を覆うドアパネル23と、このドアパネル23に設けられ、車外側からドア本体21を開閉するアウタハンドル24と、ドアパネル23の上部に設けられドアガラス22を案内するドアサッシュ25と、ドアサッシュ25の前部を車外側から覆う前ガーニッシュ26と、ドアサッシュ25の後部を車外側から覆う後ガーニッシュ27と、からなる。
さらに、ドア本体21は、図1〜図4に示されたように、車室12側に、ドアパネル23に取付けられ、車室12内からドア本体21を解錠若しくは施錠操作するためのハンドル装置31と、ドア本体21を車体11(ドア開口部14)側のストライカ29に対して係合させるラッチ装置33と、ハンドル装置31とラッチ装置33とを連結するケーブル(ラッチ側ケーブル)35と、ラッチ装置33をロックするロック装置34と、ハンドル装置31とロック装置34とを連結するロック側ケーブル36と、ドアパネル23の車室12側を覆う内装部材37と、を備えている。
ドアパネル23は、車体外装であるアウタパネル41と、このアウタパネル41の車室12側に設けられるインナパネル42と、これらのアウタパネル41とインナパネル42との間に設けられ、ドアパネル23の強度及び剛性を増すインパクトビーム43と、からなる。
インナパネル42は、後述する非係合位置A2(図13参照)に位置するケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58(図5及び図10参照)と干渉するとともに、後述する係合位置A1(図12参照)に位置するケーブル保持部材58との干渉を回避する干渉部44(図4及び図11参照)が設けられる。ラッチ装置33及びロック装置34は、ロックユニット32として構成された一つのユニットである。
ハンドル装置31は、インナハンドル52、ロックノブ56及び装飾カバー57を含む。内装部材37は、ドアパネル23のインナパネル42を覆うドアライニング46と、このドアライニング46の略中央高さに且つ車体前後方向に延びるよう設けられたアームレスト47とからなる。
ドアライニング46には、物品を収納する収納部48が形成されている。アームレスト47には、ドア本体21を開閉するときの手掛かり部(プルポケット)49と、ドアガラス22を昇降するためのドアガラス操作スイッチ(不図示)と、が設けられている。
図5〜図13に示されたように、ハンドル装置(インサイドドアハンドル装置)31は、インナパネル42に取付けられるハンドルベース51と、ハンドルベース51の支軸77(図11)を介して揺動自在に取付けられたインナハンドル(操作ハンドル)52と、インナハンドル52を復帰させる復帰ばね54(図11)と、ハンドルベース51に支点ボス(不図示)を介して揺動自在に取付けられたロックノブ56と、ハンドルベース51に車室12側から被せる装飾カバー57(図2)と、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35を保持するケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58と、ロック側ケーブル36を保持するロック側ケーブル保持部材59とからなる。
図9に示すように、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35は、ハンドル装置31とラッチ装置33(図3)とを直接連結するインナケーブル61と、このインナケーブル61をスライド自在に支持するアウタチューブ62とからなる。アウタチューブ62には、ハンドル装置31側に、ハンドル装置31のハンドルベース51に嵌合される嵌合溝63と、ハンドル装置31のハンドルベース51側に支持される筒部64とが形成されている。
ロック側ケーブル36は、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35と同様に、ハンドル装置31とロック装置34(図3)とを直接連結するインナケーブル(不図示)と、このインナケーブルをスライド自在に支持するアウタチューブ67とからなる。アウタチューブ67には、ハンドル装置31側に、ハンドル装置31のハンドルベース51に嵌合される嵌合溝(不図示)と、ハンドル装置31のハンドルベース51側に支持される筒部(不図示)とが形成される。
図5〜図11に示すように、ハンドルベース51は、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58が回動可能(回転自在)に係合する取付部(ラッチ側取付部)71と、ロック側ケーブル保持部材59が回動可能(回転自在)に係合するロック側取付部72と、ハンドル装置31の長手方向の一端31a(図11)側に設けられ、インナパネル42に当接させるドアパネル側端部73と、インナパネル42にハンドルベース51を取付けるハンドル装置取付部91,92(図5)と、インナハンドル52を揺動自在に支持する支軸77(図11)と、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35が嵌合するラッチ嵌合部78(図9)と、ロック側ケーブル36が嵌合するロック側嵌合部(不図示)と、ドアライニング46(図2)にハンドルベース51を取付けるドアライニング係合部74〜76と、が形成される。
取付部(ラッチ側取付部)71は、図10に示すように、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58が回動可能に係合する係合孔81を有する。ロック側取付部72は、ロック側ケーブル保持部材59が回動可能に係合する係合孔82を有する。
図5に示すように、ハンドル装置取付部91,92は、ハンドル装置31をドアパネル23に取付ける部分である。ハンドル装置取付部91,92は、ハンドル装置31の長手方向の他端31b側(図11)に設けられる。ドアパネル23のインナパネル42には、図4に示すように、ハンドル装置取付部91,92をクリップ(不図示)でインナパネル42に取付けるための締結孔93a,93b(図4)が設けられている。ハンドル装置31の長手方向は、車体前後方向と略一致する。
図8及び図10に示すように、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58は、取付部(ラッチ側取付部)71に当接するベース部84と、ベース部84の一方側にU字状に形成され、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35を保持するケーブル嵌合部85と、ベース部84の他方側に形成され、取付部71の係合孔81(図10)に回動自在に係合する回動軸86と、回動軸86に形成され、取付部71に係合する係合爪87,87(一方不図示)と、からなる。ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58は、取付部(ラッチ側取付部)71に回動軸86を介して回動可能に支持される。
図13に示すように、U字状のケーブル嵌合部85の底が非係合位置A2に位置するときにドアパネル23(インナパネル42)の干渉部44に近接するドアパネル側端部73のドアパネル当接面73aよりもドアパネル23側に突出するとともに、図12に示すように、係合位置A1に位置するときはドアパネル側端部73のドアパネル当接面73aよりもハンドル装置31の内方に収納される突出部88に位置する。ハンドル装置31の内方とは、車両内外方向(干渉部44の当接面44aに垂直な方向)でハンドル装置31側(インナハンドル52なら車室12側、アウタハンドル24なら車外側)である。
すなわち、図12に示すように、ケーブル保持部材58の突出部88がドアパネル23(インナパネル42)の干渉部44に干渉しない位置を係合位置A1とする。図13に示すように、ケーブル保持部材58の突出部88がドアパネル23(インナパネル42)の干渉部44に干渉する位置を非係合位置A2とする。
図6及び図10に示すように、ロック側ケーブル保持部材59は、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58と同一の構成であり、ベース部94と、ケーブル嵌合部95と、回動軸96と、係合爪97,97(一方不図示)と、からなる。U字状のケーブル嵌合部95の底は、突出部98に相当する。
図11〜図13でドアパネル側端部73について詳細に述べる。ドアパネル側端部73は、ハンドルベース51の一部であり、取付部(ラッチ側取付部)71の近傍に設けられ、ドアパネル23側の干渉部44側に突出する略矩形の当接リブである。また、ドアパネル側端部73は、ハンドル装置31をドアパネル23に取付けた際に、干渉部44に当接させる部位である。さらに、ドアパネル側端部73は、回動軸86の中心から干渉部44に向かって垂線H1を引くときに、垂線H1が通過する範囲内に設けられる。
言い換えれば、ドアパネル側端部73は、干渉部44との当接方向で回動軸86と同じ位置に設けられる。干渉部44との当接方向とは、ハンドル装置31の取付方向であり、車幅方向と一致し、さらに干渉部44の当接面44aに垂直な方向である。
ドアパネル側端部73は、取付部(ラッチ側取付部)71の近傍位置に設けられる。ドアパネル側端部73とは、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58の近傍の端部であり、ハンドル装置31全体における最端部の内側に位置する。
次に、図7〜図9において、ハンドル装置31にケーブル(ラッチ側ケーブル)35を取付ける手順について説明する。図7に示すように、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58は、ハンドル装置31をインナパネル42(図6)へ取付ける前に、回動軸86を取付部(ラッチ側取付部)71の係合孔81(図10)にセットする。この状態では、突出部(U字状のケーブル嵌合部85の底)88がドアパネル側端部(当接リブ)73のドアパネル当接面73aよりもドアパネル23(図3)側に突出するようにセットされる。すなわち、ケーブル保持部材58が非係合位置A2(図13)にセットされる。
次に、図8に示されるように、ケーブル(ラッチ側ケーブル)35の嵌合溝63に、矢印b1の如くハンドルベース51のラッチ嵌合部78を嵌合する。さらに、ケーブル保持部材58を回動軸86を中心にケーブル35に近づけるように、矢印b2の如く回転し、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58でケーブル(ラッチ側ケーブル)35の保持を完了する。
すなわち、ケーブル保持部材58は、ケーブル35に係合する係合位置A1(図12)とケーブル35と係合しない非係合位置A2(図13)とに変位可能に、ハンドル装置31のハンドルベース51に取付けられる。
この結果、図9に示すように、ケーブル保持部材58のU字状のケーブル嵌合部85がケーブル35の筒部64に嵌合するとともに、ケーブル保持部材58がドアパネル側端部73よりもハンドル装置31の内方に収納され、ケーブル保持部材58でケーブル35を支持する。すなわち、ケーブル保持部材58は係合位置A1(図12)にセットされる。
ハンドル装置31は、ケーブル保持部材58が係合位置A1(図12)にある状態で、インナパネル42に取付けられる。例えば、図13に示すように、ケーブル保持部材58が非係合位置A2にある状態では、ケーブル保持部材58の突出部88はドアパネル23側の干渉部44に当たる。これにより、ケーブル保持部材58が係合位置A1にないことを、ハンドル装置31を取付けるときに発見することができる。
すなわち、突出部88は、ケーブル保持部材58が非係合位置A2にあるときにのみ、干渉部44と干渉する。
図1〜図3に示すように、車両用ドア20では、車体11のドア開口部14を開閉可能に覆うドア本体21と、ドア本体21のドアパネル23に取付けられるハンドル装置31と、ドア本体21を車体11に対して係合させるロックユニット32と、ハンドル装置31とロックユニット32とを連結するケーブル35と、ケーブル35に係合する係合位置A1(図12)とケーブル35と係合しない非係合位置A2(図13)とに変位可能に、ハンドル装置31に取付けられるケーブル保持部材58(図9)とを備える。
図12及び図13に示すように、ハンドル装置31がドアパネル23に取付けられた状態で、非係合位置A2に位置するケーブル保持部材58と干渉するとともに、係合位置A1に位置するケーブル保持部材58との干渉を回避する干渉部44をドアパネル23に設けたので、干渉部44によって、ハンドル装置31をドアパネル23に取付けるときに、ケーブル保持部材58が係合位置A1にあるかどうかを判別できる。これにより、ケーブル保持部材58が係合位置A1にあるかどうかの確認作業を省くことができ、ケーブル保持部材58の組み付けの作業性を向上することができる。
図12及び図13に示すように、車両用ドア20では、ケーブル保持部材58(図10)に、非係合位置A2に位置するときにドアパネル23の干渉部44に近接するハンドル装置31のドアパネル側端部73よりもドアパネル23側に突出するとともに、係合位置A1に位置するときはドアパネル側端部73よりもハンドル装置31の内方に収納される突出部88を備え、ケーブル保持部材58が非係合位置A2にあるときに、突出部88が干渉部44と干渉するようにしたので、ケーブル保持部材58が係合位置A1にあるかどうかの確認作業を省くことができ、ケーブル保持部材58の組み付けの作業性を向上することができる。
図11に示すように、車両用ドア20では、ハンドル装置31を、ドアパネル23に取付けた際に、ドアパネル側端部73を干渉部44に当接させたので、ハンドル装置31のガタツキを防止できる。さらに、ガタツキの防止に干渉部44を利用したので、ハンドル装置31の構造の簡略化をおこなうことができる。
さらに、車両用ドア20は、ハンドル装置31に、ケーブル保持部材58(図10)が取付けられる取付部71を備え、ドアパネル側端部73は取付部71の近傍位置に設けられる。ケーブル保持部材58が取付けられる取付部71が干渉部44に当接しているので、ケーブル保持部材58の取付剛性が高まり、ケーブル35のバタつきを効果的に抑制することができる。
さらにまた、車両用ドア20では、ケーブル保持部材58(図10)は、取付部71に回動軸86を介して回動可能に支持され、回動軸86の中心から干渉部44に向かって垂線H1を引くときに、ドアパネル側端部73は、垂線H1が通過する範囲内に設けられるので、回動軸86を干渉部44との当接で支持できる。この結果、ケーブル保持部材58の取付剛性をより高めることができる。
図11〜図13に示すように、車両用ドア20では、ドアパネル側端部73は、干渉部44側に突出する略矩形の当接リブであるので、ドアパネル側端部73が干渉部44に広い面で当たることができ、取付部71の剛性をさらに高まる。
さらに、車両用ドア20では、ドアパネル側端部73は、ハンドル装置31の長手方向の一端31a側に設けられているので、ハンドル装置31の長手方向の一端(端部)31aを干渉部44で支持できる。この結果、ハンドル装置31のガタツキをより効果的に抑制できる。
図5及び図11に示されたように、車両用ドア20では、ハンドル装置31をドアパネル23に取付けるハンドル装置取付部91,92がハンドル装置31の長手方向の他端31b側に設けられる。
ハンドル装置31の一端31a側は干渉部44で支持されており、ハンドル装置取付部91,92をハンドル装置31の長手方向の他端31b側に設けることで、ハンドル装置取付部91,92を効率的に配置できるとともに、より効果的にハンドル装置31のガタツキを抑制することができる。
本実施例では、図7〜図9に示すように、ケーブルは、ハンドル装置31とラッチ装置33とを連結するケーブル(ラッチ側ケーブル)35を例示しているが、これに限るものではなく、ケーブルは、ハンドル装置31とロック装置34とを連結するロック側ケーブル36を用いるようにしてもよい。
本発明による車両用ドアは、図7〜図9に示すように、ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)58は、取付部(ラッチ側取付部)71に回動可能に取付けることで、変位可能としたが、実施例のように回動する構造に限定されず、スライド構造としたものであってもよい。
本発明による車両用ドアは、図1に示すように、車体11の後部に設けられる後部ドアであったが、これに限るものではなく、前部ドアであってもよい。
本発明による車両用ドアは、図4,図5で説明したように、ハンドル装置取付部91,92はクリップ(不図示)でインナパネル42の締結孔93a,93bに締結したが、これに限るものではなく、ボルト締結であってもよい。
本発明に係る車両用ドアは、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
11…車体、14…ドア開口部、20…車両用ドア、21…ドア本体、23…ドアパネル、31…ハンドル装置、31a…ハンドル装置の長手方向の一端(端部)、31b…ハンドル装置の長手方向の他端、32…ロックユニット、35…ケーブル(ラッチ側ケーブル)、44…ドアパネルの干渉部、58…ケーブル保持部材(ラッチ側ケーブル保持部材)、71…取付部(ラッチ側取付部)、73…ドアパネル側端部(当接リブ)、86…ケーブル保持部材の回動軸、88…ケーブル保持部材の突出部、91,92…ハンドル装置取付部、A1…係合位置、A2…非係合位置、H1…垂線。

Claims (8)

  1. 車両用ドア装置であって、
    車体のドア開口部を開閉可能に覆うドア本体と、
    前記ドア本体のドアパネルに取付けられるハンドル装置と、
    前記ドア本体を前記車体に対して係合させるロックユニットと、
    前記ハンドル装置と前記ロックユニットとを連結するケーブルと、
    前記ケーブルに係合する係合位置と前記ケーブルと係合しない非係合位置とに変位可能に、前記ハンドル装置に取付けられるケーブル保持部材と、
    を具備しており、
    前記ハンドル装置が前記ドアパネルに取付けられた状態において、前記非係合位置に位置する前記ケーブル保持部材と干渉するとともに、前記係合位置に位置する前記ケーブル保持部材との干渉を回避する干渉部が、前記ドアパネルに設けられていることを特徴とする車両用ドア装置。
  2. 前記ケーブル保持部材は、前記非係合位置に位置するときに前記ドアパネルの前記干渉部に近接する前記ハンドル装置のドアパネル側端部よりもドアパネル側に突出するとともに、前記係合位置に位置するときは前記ドアパネル側端部よりも前記ハンドル装置の内方に収納される突出部を備えており、前記ケーブル保持部材が前記非係合位置にあるときに、前記突出部が前記干渉部と干渉する、請求項1に記載の車両用ドア装置。
  3. 前記ハンドル装置が、前記ドアパネルに取付けられた際に、前記ドアパネル側端部は前記干渉部に当接する、請求項2に記載の車両用ドア装置。
  4. 前記ハンドル装置は、前記ケーブル保持部材が取付けられる取付部を備え、
    前記ドアパネル側端部は、前記取付部の近傍位置に設けられている、請求項2に記載の車両用ドア装置。
  5. 前記ケーブル保持部材は、前記取付部に回動軸を介して回動可能に支持されており、前記回動軸の中心から前記干渉部に向かって垂線を引くときに、前記ドアパネル側端部は、前記垂線が通過する範囲内に設けられている、請求項4に記載の車両用ドア装置。
  6. 前記ドアパネル側端部は、前記干渉部側に向けて突出する当接リブである、請求項4又は請求項5記載の車両用ドア装置。
  7. 前記ドアパネル側端部は、前記ハンドル装置の長手方向の一端側に設けられている、請求項2に記載の車両用ドア装置。
  8. 前記ハンドル装置は、該ハンドル装置を前記ドアパネルに取付けるハンドル装置取付部を備えており、前記ハンドル装置取付部は前記ハンドル装置の長手方向の他端側に設けられている、請求項7に記載の車両用ドア装置。
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