JP5538256B2 - 注出キャップ - Google Patents
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Description
この注出キャップでは、ノブが、ノブに形成された第1係合部を蓋体に形成された第2係合部と上下方向で係合させる係合位置と第2係合部との係合を解除する解除位置との間でスライド可能となっており、ノブを係合位置とすることによりキャップ本体に対する蓋体の開動作が規制され、ノブを解除位置とすることによりこの規制が解除される。このように、キャップ本体に対して蓋体を離脱させるためにノブを操作する必要があるため、注出キャップには、幼児などが蓋体を容易に離脱させないようにするチャイルドプルーフ機能が付与される。
また、規制体の破断部を破断して規制体を離脱させた状態では、ロックリング体を係合位置から解除位置までキャップ軸回りに回転移動させると、第1及び第2係合部の係合が解除され、キャップ本体に対する蓋体の開動作が可能となり、蓋体をキャップ本体から着脱して注出口を開閉できるようになる。
したがって、キャップ本体に対する蓋体の着脱操作性を維持しながら、開封に先立って注出口が解放されたことがあるか否かを容易に判別することができる。
この場合では、ヒンジ体が係合位置にあるロックリング体の解除方向とは反対方向への回転移動を規制する。
この発明では、ロックリング体を解除位置まで回転させると、凹部と操作部とが周方向で位置合わせされて操作部が摘みやすくなるので、キャップ本体に対する蓋体の着脱操作性が向上する。また、ロックリング体が係合位置にあるときに操作部及び凹部それぞれの周方向の位置がずれており、この状態では操作部が摘みにくいので、チャイルドプルーフ機能を有効に機能させることができる。
この発明では、肉抜穴部によってロックリング体の内周面における可撓性が向上することで、注出キャップの製造が容易になる。すなわち、注出キャップを組み立てる際には、キャップ本体及び蓋体のうちの一方に装着されたロックリング体を係合位置に位置付けた状態で、キャップ本体に蓋体を装着することとなる。そのため、他方に形成された第1係合部とロックリング体に形成された第2係合部とが互いに乗り越える必要がある。そこで、ロックリング体の内周面がこの乗り越え時に弾性変形することで、キャップ本体に蓋体を装着することが容易になる。このとき、肉抜穴部によって内周面の可撓性を向上させつつロックリング体の外径を大きくして外周面の剛性を維持しやすいので、ロックリング体によるロックリング体の操作性を維持できる。
また、内筒部12のうち周方向でヒンジ体4に対応する部分12Aは、図4及び図6に示すように、ロックリング体5が装着された蓋体3をキャップ本体2に対して着脱させるときにロックリング体5が内筒部12に引っ掛かることを防止するために、上方に向かうにしたがって径方向内方に向かうように傾斜している。
天壁部21には、円筒状の取付筒部23と、取付筒部23よりも径方向内方に位置する円筒状の挿入筒部24と、が下方に向けて突設されている。これら取付筒部23及び挿入筒部24は、キャップ軸Oと同軸上に配設されている。取付筒部23は、環状突出部15を径方向外方から全周にわたって囲んでおり、下端部が天板部11に当接または近接している。挿入筒部24は、環状突出部15内に嵌合されている。
また、天壁部21の外周縁部うち周方向で上記連結部分に対応する部分には、図3及び図6に示すように、天壁部21を貫通する第1貫通孔21Aが形成されている。
一対の第2突起部37は、フランジ部13から上方に向けて突設されると共に周方向に沿って延びる連結壁部39によって連結されている。そして、一対の第2突起部37と連結壁部39とは、蓋体3の閉状態において中央連結片31のうち周壁部22から外筒部14の上端部まで延びる部分を収容する収容凹部39Aを画成している。なお、側方連結片33の第2突起部37の径方向内周面には、規制体6の後述する周方向突出部53を収納する収納凹部37Aが形成されている。
頂壁部41の中央部には、頂壁部41を取付筒部23に外側から嵌合してロックリング体5を蓋体3に装着するための取付開口部41Aが形成されている。また、頂壁部41の外縁部におけるキャップ軸Oを径方向で挟む両側には、一対の外縁開口部41Bが形成されている。
小径筒部43の外径は、キャップ本体2のフランジ部13の外径よりも小径となっている。
大径筒部44は、内径が小径筒部43と同等とされると共に、外径が小径筒部43及び蓋体3の周壁部22よりも大径とされており、小径筒部43よりも厚肉となっている。
さらに、大径筒部44には、下端側で開口する肉抜穴部44Aが上方に向けて形成されており、図6に示すように、肉抜穴部44Aによって形成された二重壁部分間を連結するブリッジ部46が周方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、ブリッジ部46は、周方向において第2係合部45からずらした位置に形成されている。
案内凹部44Bは、第1及び第2係合部18、45が互いに上下方向で係合する係合位置と、第1及び第2係合部18、45が係合解除される解除位置と、の間でロックリング体5のキャップ軸O回りの回転移動を案内する。
周方向突出部53は、図3、図6及び図7に示すように、規制本体部52のうち反時計回り方向の周端部から反時計回り方向に突設されており、側方連結片33の第2突起部37に形成された収納凹部37A内に収納されている。
これにより、規制体6は、ロックリング体5の解除位置への回転移動を規制する。
まず、図6に示すように、キャップ本体2から蓋体3が離脱している状態で蓋体3にロックリング体5を装着する。具体的には、蓋体3の取付筒部23にロックリング体5の頂壁部41を外嵌する。このとき、ロックリング体5は、蓋体3に対して係合位置に対応する周方向位置に装着される。
ここで、ロックリング体5の大径筒部44に肉抜穴部44Aが形成されているので、肉抜穴部44Aを形成しない場合と比較して、大径筒部44のうち第2係合部45が形成されている内周面の可撓性が増大している。そのため、大径筒部44の内周面は、第2係合部45が第1係合部18を上方から乗り越えようとすると、径方向外方に向けて弾性変形し、第2係合部45が第1係合部18を乗り越えると、復元変形する。これにより、第2係合部45は、第1係合部18を上方から乗り越えやすくなる。
そして、第2係合部45が第1係合部18を上方から乗り越えると、第1係合部18及び第2係合部45は、上下方向で互いに係合する。
また、規制体6の規制本体部52における反時計回り方向の周端部は、ヒンジ体4の側方連結片33における時計回り方向の周端部に当接する。さらに、規制体6の周方向突出部53は、ヒンジ体4の側方連結片33に形成された収納凹部37A内に収納される。これにより、係合位置にあるロックリング体5の反時計回り方向の回転移動は、規制体6によって規制される。
したがって、ロックリング体5は、係合位置から回転移動不能となっている。
以上のようにして、注出キャップ1を組み立てる。このように組み立てられた注出キャップ1は、上述のように容器の口部に装着される。
まず、図8(A)に示すように、規制本体部52を指で摘むなどして破断部51を破断することによって規制体6をロックリング体5から離脱させる。これにより、ロックリング体5は、ヒンジ体4及び規制体6による回転移動の規制から解除される。そして、図8(B)に示すように、ロックリング体5を係合位置から解除位置に向けて反時計回り方向に回転移動させる。
その後、上記容器を傾けるなどすることで、内容物を注出口2Aから注出する。内容物を注出した後は、蓋体3をキャップ本体2に再度装着し、ロックリング体5を解除位置から係合位置まで回転移動させる。これにより、第1及び第2係合部18、45が再度係合する。
以上のようにして、注出キャップ1を用いて内容物を注出する。
また、指掛凹部44Cと操作部25とがロックリング体5の係合位置において周方向で位置がずれると共に解除位置において周方向で位置合わせされるので、チャイルドプルーフ機能を有効に機能させつつキャップ本体2に対する蓋体3の着脱操作性を向上させることができる。
さらに、大径筒部44に肉抜穴部44Aを形成することで、大径筒部44によるロックリング体5の操作性を維持しながら注出キャップ1の組み立てが容易になる。
例えば、ロックリング体は、蓋体に装着されているが、キャップ本体に装着されてもよい。このとき、第1係合部は、蓋体に形成されることになる。
第1係合部は、一対形成されているが、少なくとも1つ形成されていれば、一対に限定されない。第2係合部についても同様である。
規制体は、ロックリング体に破断部を介して連結されているが、キャップ本体、蓋体及びヒンジ体のうちのいずれか1つに連結されてもよい。
係止部は、ヒンジ体の一方の側方連結片で構成されているが、他の部分で形成されてもよい。
大径筒部には、肉抜穴部が形成されているが、肉抜穴部を形成しなくてもよい。
Claims (4)
- 内容物が収容される容器の口部に装着され、前記内容物が注出される注出口が形成されたキャップ本体と、
前記キャップ本体に着脱可能に装着され、前記注出口を開閉する蓋体と、
前記キャップ本体と前記蓋体とを連結するヒンジ体と、
前記キャップ本体及び前記蓋体のうちのいずれか一方に装着されると共に、他方に設けられた第1係合部と係合する第2係合部を有するロックリング体と、
前記キャップ本体、前記蓋体、前記ヒンジ体及び前記ロックリング体の少なくとも1つに破断可能な破断部を介して接続された規制体と、を備え、
前記ロックリング体は、前記第1係合部に前記第2係合部をキャップ軸方向に係合させることで前記キャップ本体に対する前記蓋体の開動作を規制する係合位置と、前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除される解除位置と、の間で前記キャップ軸回りに回転可能に配設されており、
前記キャップ本体、前記蓋体及び前記ヒンジ体のうちのいずれか1つは、前記係合位置に位置する前記ロックリング体が前記解除位置に向かう方向と反対側に向かう移動を規制する係止部を有し、
前記規制体は、前記係合位置にある前記ロックリング体の前記解除位置に向かう移動を規制することを特徴とする注出キャップ。 - 前記ヒンジ体は、前記係止部を有することを特徴とする請求項1に記載の注出キャップ。
- 前記蓋体には、径方向外方に向けて操作部が突設されており、
前記ロックリング体には、前記解除位置において前記操作部と周方向で位置合わせされる凹部が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の注出キャップ。 - 前記第2係合部は、前記ロックリング体の内周面に形成されており、
前記ロックリング体において前記第2係合部が位置する部分には、前記キャップ軸に沿って延びる肉抜穴部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の注出キャップ。
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