JP5571733B2 - Chair - Google Patents
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Description
本願発明は、椅子に関するものである。 The present invention relates to a chair.
さて、椅子には様々の種類があり、それぞれの種類に応じて様々の改良がなされている。その例として例えば特許文献1には、着座した人が背もたれにもたれ掛かると座が前傾する椅子が開示されており、他方、特許文献2には、人が着座すると座がその前後略中間部を中心にして側面視で傾動し、この座の後傾動に連動して背もたれが傾動するようになっている椅子が記載されている。両特許文献とも、背もたれを座に連動させる手段としては一種のリンク機構を採用している。There are various types of chairs, and various improvements are made according to the types. As an example, for example,
特許文献1のものは、人が着座しただけでは座及び背もたれとも姿勢に変化はなく、着座者が背もたれに凭れ掛かって背もたれに大きなモーメントが掛かると、テコの原理で座の後部が上向きに突き上げられて座を前傾させるものであり、その目的は、ロッキング状態で人の身体を伸ばしやすくすることによって安楽状態を確保せんとするものである。
他方、特許文献2では、例えば人が座の前部に腰掛けると背もたれは大きく前傾して人を前傾姿勢に押し勝手となり、すると、使用者は不快感を感じて座り位置を後ろにずらすことになる。すなわち、特許文献2は、使用者が座の前部に腰掛けるいわゆるチョン掛け(或いはチョイ掛け)を行うと不快感を与えることにより、正しい着座姿勢を取らせるようにしたものである。
In the case of
On the other hand, in
人が椅子を使用する場合、必ずしも深く腰掛けるとは限らず、浅く腰掛けることはよくある。椅子の使い方は人によって様々であるから、椅子の設計思想としては、腰掛け位置が違っていても使用者にできるだけ負担をかけないようにするというユーザーフレンドリーな発想も必要である(オフィス等での業務では浅く腰掛けることは良くあるから、このような使用状態に配慮する必要性は高い。)。When a person uses a chair, he does not necessarily sit deeply, but often sits shallowly. Since the use of chairs varies from person to person, the design philosophy of the chair also requires a user-friendly idea to minimize the burden on the user even if the sitting position is different (such as in offices). It is often necessary to sit down shallowly in business, so it is highly necessary to consider such usage conditions.)
しかし、特許文献1のものはロッキング状態のことしか想定されておらず、いわゆる浅く腰掛けた場合への配慮はなんら成されてない。他方、特許文献2のものは、いわば使用者に深く腰掛ける癖をつけさせようとするもので、これも使用者に対する配慮が十分とは言い難い。However, the thing of
更に述べると、着座した人の身体への負担を軽減するためには、人の腰部を支持して背筋を伸ばした状態を採りやすくすることが重要であり、そこで、近年、人の腰椎部分を集中的に支持するランバーサポート付きの椅子が普及しているのであるが、特許文献2のものは背もたれ全体を前傾させるものであるため、椅子の使用者は背中の上部を背もたれで押されて猫背状態になってしまい、このため背筋を伸ばすことはできず、従って、特許文献2ではランバーサポート機能は確保することはできない。
更に、特許文献2の構成では、人が浅く腰掛けると座は前傾姿勢になるため、人は上半身を伸ばした直立姿勢を採り難いという問題もある。
本実施形態に記載れている背もたれ支持機構は、このような現状の改善を意図しており、よりユーザーフレンドリーな椅子を提供することを課題とするものである。
Furthermore, in order to reduce the burden on the body of a person who has been seated, it is important to support the person's waist and make it easier to take a state where the back is stretched. A chair with a lumbar support that supports it in a concentrated manner is prevalent, but since the one in
Further, the configuration of
The backrest support mechanism described in the present embodiment is intended to improve such a current situation, and it is an object to provide a more user-friendly chair.
請求項1の発明に係る椅子は、後部が側面視後傾姿勢のリンクで支持された座と、前記リンクの下端が連結された部材と、第1ばね手段に抗して後傾動する背もたれを備えており、
人が腰掛けると、前記リンクが前記第1ばね手段とは異なる第2ばね手段に抗してその下端の連結部を中心にして後傾することで前記座が下降し、人が座から立つと、前記リンクが前記第2ばね手段にてその下端の連結部を中心にして戻り回動して座は元の状態に上昇するようになっている。
Chair according to the invention of
When a person sits down, the link descends around the connecting portion at the lower end against the second spring means different from the first spring means, and the seat descends, and the person stands up from the seat the link seat pivots back about the connecting portion at the lower end by the second spring means is in the so that to increase to the original state.
請求項2の発明は、請求項1において、前記背もたれは、人が椅子に腰掛けても後傾せずに腰掛けた人がもたれ掛かると前記第1ばね手段に抗して後傾するようになっている。
A second aspect of the present invention, according to
請求項3の発明では、請求項1又は2において、前記リンクは、当該リンクが支持されている前記部材に当てることで回動限度が規制されている。 According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect, the rotation limit of the link is regulated by being applied to the member on which the link is supported.
本実施形態によると、ばね手段によって座を下方から弾性的に支持できる。 According to this embodiment, the seat can be elastically supported from below by the spring means.
なお、各リンクやフレーム類は板状やパイプ状、中実棒材状など様々の断面形状に設定できる。 Each link and frame can be set in various cross-sectional shapes such as a plate shape, a pipe shape, and a solid bar shape.
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図8では、椅子(事務用回転椅子)に適用した第1実施形態を示している。 Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In FIGS. 1-8 show a first embodiment applied to a chair (office swivel chair).
(1).椅子の概要
図1は椅子の概略斜視図、図2のうち(A)は椅子の概略右側面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図3は椅子の概略背面図である。まず、これらの図に基づいて椅子の概要を説明する。
(1). Outline of Chair FIG. 1 is a schematic perspective view of a chair, FIG. 2 (A) is a schematic right side view of the chair, (B) is a sectional view taken along line BB of (A), and FIG. FIG. First, an outline of the chair will be described based on these drawings.
椅子は、脚1と座2と背もたれ3とを備えている。脚1は、水平状に延びる枝足4の群と脚支柱(ガスシリンダ)5とを備えており、脚支柱5の上端に上向き開口のベース6を取り付けている。座2は、座受け枠7とその上面に取り付けた座板(明瞭には図示せず)とを備えており、座板にクッションを張っている。
The chair includes a
ベース6の左右両側には、後部を背支柱8aと成した揺動フレーム8が配置されており、揺動フレーム8は、その前端部を中心にして後傾動するようにベース6に左右長手の第1支軸9で取り付けられている。そして、座受け枠7の前部とベース6とは左右2本の前部支持リンク10で連結され、座受け枠7の後部と左右の揺動フレーム8とは2本の後部支持リンク11によって連結されている。図3に示すように、左右の背支柱8aはその上部において補強材8cで連結されている。
On both the left and right sides of the
前部支持リンク10は左右長手の第2支軸10′によってベース6に連結されていると共に、第3支軸12によって座受け枠7に回動可能に連結されており、また、後部支持リンク11は第4支軸13によって揺動フレーム8に回動可能に連結されていると共に、第5支軸14によって座受け枠7に回動可能に連結されている。前後支持リンク10,11は人が着座していない状態で側面視後傾しており、このため、人が着座すると前後支持リンク10,11は後傾動する。後部支持リンク11が請求項に記載したリンクに該当する。ベース6において第2支軸10′が嵌まるように形成した穴は、側面視で略前後に延びる長穴になっている。
The
図2(A)に簡単に示すように、ベース6の内部には、第2支軸10の後退動を弾性的に支持する圧縮コイルばね15が配置されている。圧縮コイルばね15は背もたれ3の後傾動を弾性的に支持するばね手段(第1ばね手段)の一例であり、人が着座しただけでは全く又は殆ど縮み変形せず、人が背もたれ3にもたれ掛かると縮み変形する強さを設定している。図2から容易に理解できるように、本実施形態の椅子は、第2支軸10′が長穴に沿ってスライドすることで座2が背もたれ3の後傾動に連動して後退動及び後傾動するシンクロタイプになっているが、背もたれ3のみが後傾するタイプであっても良いことはいうまでもない。
As briefly shown in FIG. 2A, a
背もたれ3は、背もたれ板16を主要要素としている。図面では背もたれ板16はその前を露出させているが、クッション材等の緩衝材又は表皮材を配置することも可能である。背もたれ板16は、人がもたれ掛かっていない状態で、全体として後傾しつつ平面視では全体として前向き凹状に湾曲している。また、下部のうち着座した人の腰に当たる部分を中心にして上下適宜範囲は、側面視で前向き凸状に湾曲している(この部分を腰当て部と称して符号16aで示す。)。更に、上部は前向き凸状に湾曲した肩当て部16bになっている。勿論、肩当て部16bを設けずに、上部を単純な後傾姿勢と成すことも可能であり、また、肩当て部16bを設けることに代えて又はこれに加えて、ヘッドレストを一体に設けることも可能である。
背もたれ板16のうち肩当て部16bの背面部は、左右長手のアッパーフレーム17を介して背支柱8aに取り付けられている。また、背もたれ板16のうち腰当て部16aの頂点部は、その左右端部がロアフレーム18及び第6軸19を介して前進用傾動フレーム20に取り付けられており、更に、背もたれ板16の左右中間部の下端(従って腰当て部16aの左右中間部の下端)は、第7支軸21を介して前進用傾動フレーム20のブラケット22に連結されている(前進用傾動フレーム20については後述する。)。
The back portion of the
(2).背もたれの自動前進機構
ところで、人が椅子に腰掛ける場合、常に深く腰掛けるとは限らず、浅く腰掛ける場合も多い。その場合、背もたれが人の腰に当たっていないと人の姿勢が不安定になる虞がある。そこで本実施形態では、人が着座したら背もたれ板16の下部(換言すると背もたれ3の下部)を前進動させることにより、人が浅く腰掛けても人の腰を背もたれ板16の腰当て部16aで支持し、かつ、人が深く腰掛けた場合はばね手段に抗して背もたれ板16の腰当て部16aを後退させることにより、人が深く腰掛けることを阻害しないようにしている。この点を図4に基づいて説明する。
(2) Automatic backrest advancement mechanism By the way, when a person sits down on a chair, he does not always sit deeply and often sits shallowly. In this case, the posture of the person may become unstable if the backrest does not hit the person's waist. Therefore, in this embodiment, when a person is seated, the lower part of the backrest plate 16 (in other words, the lower part of the backrest 3) is moved forward, so that the person's waist is supported by the
前記した前後支持リンク10,11は、人の着座で背もたれ3の下部を前進させる連動手段(自動前進機構)の要素となるものであり、前後支持リンク10,11が側面視で後傾していることにより、人の着座によって座2は後傾しつつ下降動し、座2の後傾動及び下降動が、図4の骨組み図に示す連動手段によって背もたれ板16の腰当て部16aの前進動に変換される。以下、説明する。
The aforementioned front and rear support links 10 and 11 are elements of interlocking means (automatic advance mechanism) for advancing the lower part of the
連動手段の一環として、左右の揺動フレーム8の後部には、左右長手の第8支軸24によって前進用傾動フレーム20が連結されている。前進用傾動フレーム20の後部は側面視で上向きに延びる起立部20aになっており、この起立部20aに、前記ロアフレーム18が第8支軸24によって回動可能に連結されていると共に、起立部20aに形成したブラケット22に、背もたれ板16の下端が第6支軸19で連結されている。
As a part of the interlocking means, the
従って、前進用傾動フレーム20が前進動すると背もたれ板16の腰当て部16aは前進動するが、この場合、背もたれ板16の上部が取り付くアッパーフレーム17を背支柱8aに対して上下動可能に取り付けることにより、背もたれ板16の腰当て部16aが大きく前進動することを容易ならしめている。アッパーフレーム17を背支柱8aに対して上下動させる構造は、図2(B)に表示している。
Accordingly, when the
すなわち、図2(B)に表示されているように、アッパーフレーム17に上下2本の左右横長ピン25で中空状体26を連結し、中空状体26を、背支柱8aの上端に設けたガイド筒27に上下スライド自在に嵌め入れている。そして、ガイド筒27に内蔵したばね28により、アッパーフレーム17を上向きに付勢している。ばね28の上端は下部の横長ピン25で支持しているが、他の支持構造を採用してもよい。いうまでもないが、背もたれ板16の上部を上下動可能に支持する機構は様々の構造を採用できる。
That is, as shown in FIG. 2B, the
図4に戻って連動手段の説明を続ける。前進用傾動フレーム20を揺動フレーム8に連結している第8支軸24は、前進用傾動フレーム20の左右外側に配置された左右の第1連動リンク29に挿通しており、第1連動リンク29の後端と前進用傾動フレーム20とは第9支軸30で連結されている。従って、前進用傾動フレーム20と第1連動リンク29とは、第8支軸24を中心にして一緒に回動する。第1連動リンク29は、第8支軸24よりも前方に延びる前向き突出部29aを有している。
Returning to FIG. 4, the description of the interlocking means will be continued. The
第1連動リンク29の左右外側には、第8支軸24から手前に延びる第2連動リンク31が配置されており、第2連動リンク31の後端に第8支軸24が貫通している。従って、前進用傾動フレーム20の前端部と第1連動リンク29と第2連動リンク31の後端とが第8支軸24によって連結されている。第2連動リンク31は第8支軸24を中心にして回動可能であり、かつ、その前端部には両部材31,11の相対回動を許容するための長穴31aが形成されており、この長穴31aに、後部支持リンク11と座受け枠7とを連結した第5支軸14が貫通している。
A
左右の第2連動リンク31は左右長手の後部補助バー32で連結されており、後部補助バー32に、第1連動リンク29の前向き突出部29aが上方から当たっている。更に、第8支軸24には背もたれ前進用ばね手段の一例として後部ねじりばね33が被嵌しており、この後部ねじりばね33の後ろ向き端部33aを第9支軸30(又は第1連動リンク29)に下方から当てて、前向き端部33bを後部補助バー32(第2連動リンク31に当ててもよい)に下方から当てている。従って、第1連動リンク29及び前進用傾動フレーム20は、後部ねじりばね33によって第8支軸24を中心に前傾する方向に付勢されている。換言すると、背もたれ板16の腰当て部16aは、後部ねじりばね33によって前進する方向に付勢されている。
The left and right second interlocking links 31 are connected by a left and right longitudinal rear
他方、左右の後部支持リンク11は前部バー34によって一体に連結されており、第4支軸13に、請求項に記載した第2ばね手段の一例として前部ねじりばね35を被嵌し、その一端部35aを前部補助バー34(又は後部支持リンク11)に下方から当て、前部ねじりばね35の他端部35bは、例えばベース6の背面(或いは揺動フレーム8の下面)に当てている。従って、後部支持リンク11は、前部ねじりばね35によって前傾方向に付勢されている(結果として、座2も前部ねじりばね35で上昇方向に付勢されている。)。前後の支持リンク10,11は、ストッパー手段で前向き回動姿勢が保持されている。ストッパー手段としては、例えば、後部支持リンク11を座受け枠7の下面に当てるとよい。また、前後支持リンク10,11の後傾姿勢を規制するストッパー手段としては、第5支軸14を揺動フレーム8に上方から当てたらよい。
On the other hand, the left and right rear support links 11 are integrally connected by a front bar 34, and a
人が着座すると、座2は前部ねじりばね35に抗して下降動及び後傾動し、これに伴って第2連動リンク31が前傾することにより、前部補助バー34が下降する。すると、第1連動リンク29に対する前部補助バー34による規制がなくなるため、後部ねじりばね33により、前進用傾動フレーム20は前傾する。これにより、背もたれ板16の腰当て部16aが前進する。その結果、人が浅く腰掛けても、人の腰部が腰当て部16aで支持される。また、第2連動リンク31が前傾しても第1連動リンク29の前向き突出部29aは後部ねじりばね33に抗して後傾することが許容されているため、人が深く腰掛けた場合は、背もたれ板16の腰当て部16aは前進動しない。なお、後部ねじりばね33のばね力よりも前部ねじりばね35のばね力を大きく設定している。
When a person is seated, the
人が着座することで背もたれ板16の腰当て部16aを前進させる手段としては、他の機構も採用できる。また、人の着座によって背もたれ板(或いは背もたれ)16の全体を前進させることも可能である。更に、本願発明を椅子に適用する場合は、人の着座で背もたれ板の一部又は全部が前進しなくても良いことはいうまでもない。
The means for advancing the
(3).背もたれ板の形態・構造
次に、背もたれ板16の形態の詳細を主として図5以下の図面に基づいて説明する。図5のうち(A)は概略背面図、(B)は背もたれの側面図、(C)は(A)のC−C視断面図、(D)は(A)のD−D視断面図、図6は図3のVI−VI視断面図、図7は図3のVII−VII視断面図、図8は図3のVIII−VIII視断面図である。
(3). Form and structure of the backrest plate Next, details of the form of the
背もたれ板16は、例えばエラストマーを含む樹脂のように、見掛けにおいてゴム状性質を有する樹脂素材からなっており、背もたれ板16は椅子に組み込んでいない状態では、一般の成人が手で持って簡単に曲げ変形させることができる。一般的には、ウレタンゴムのように艶のない外観を呈している場合が多いと言える。樹脂に限らず、いかなる素材も厳密に計測すると曲げ・引っ張り・圧縮に対して弾性変形はするが、ゴム状素材はその程度が顕著であり、本実施形態の背もたれ板16は、圧縮によって弾性変形することを視認できる程に、ゴム状性質を有することが見掛け上においても表れている。
背もたれ板16には、その表裏両面(前後両面)に縦長の多数の凸条群37,38を形成しており、このため、背もたれ板16の表裏両面とも平断面は凹凸状になっている。なお、凸条と溝条とは相対的な概念であり、どこを基準にするかで表現が異なるが、本実施形態では凸条として表示している。
The
背もたれ板16の表面に形成している前凸条37は、腰当て部16aにおいては、その左右中間部を除いて、左右両端部に行くに従って高さが高くなるように設定している。これは、背もたれ板16の曲率をあまり大きくすることなく、人の腰部に倣わせるためである。また、前凸条37は、その高さが高いほど倒れ変形しやすくなって人の身体に対する当たりが柔らかくなるが、本実施形態では、人の腰の左右背面部への当たりを柔らかくする効果も発揮されているといえる。
The
腰当て部16aの左右両側部を除いた箇所では、前凸条37の高さはほぼ一定になっている。また、裏凸条38の高さも全体にわたってほぼ一定になっている。背もたれ板16の板厚に対する前凸条37及び裏凸条38の高さは、必要に応じて設定できる。また、隣り合った凸条37,38のピッチも、人の身体やの当たり具合やデザイン等の種々の要素を勘案して設定できる。前面又は裏面若しくは前後両面において、凸条37,38の密度(換言するとピッチ)を場所によって異ならせることも可能である。
The height of the
本実施形態では、前凸条37と裏凸条38とを前後に重なるように配置しているが、前後の凸条37,38を左右にずらしたり、前後の凸条37,38の左右ピッチを変えたりすることも可能である。背もたれ板16を、薄い透明又は半透明若しくは透光性と成すことも可能であり、このような場合、前後の凸条37,38を同じ位置に形成していると、凸条37,38の位置が揃うため体裁が良い利点がある。また、背もたれ板16は平面視での形状が変わるように弾性変形するが、前後凸条37,38の位置が一致していると、このような変形がしやすくなる利点がある。
In the present embodiment, the
図5(C)及び図6に示すように、背もたれ板16における腰当て部16aの左右端部の裏面には、ロアフレーム18に取り付けるための軸受け部39を突設しており、この軸受け部39を、例えばボルト(ピンでも良い)40でロアフレーム18に相対回動可能な状態で連結している。ロアフレーム18は平面視で前向き凹状に反っており、その左右中間部を挟んだ両側に設けたブラケット部18aが、第6支軸19で前進用傾動フレーム20の起立部20aに連結されている。
Figure 5 (C) and FIG. 6, on the back surface of the right and left ends of the
ロアフレーム18と背もたれ板16の腰当て部との間には、背もたれ板16の腰当て部16aが人の体圧によって後方に沈むように変形する(前向き凹の曲率が大きくなるように変形する)ことを許容するに十分な空間が空いている。
Between the
背もたれ板16における左右中間部の下端には後ろ向きボス部41が形成されており、このボス部41が第7支軸21で前進用傾動フレーム20のブラケット22に相対回動可能に連結されている。
A
図8に示すように、背もたれ板16の上端は後ろ向きに突出した水平片42になっており、この水平片42の下方に、水平状に延びる上横長リブ43を形成し、水平片42と上横長リブ43との間にアッパーフレーム17の前向き部17aを挟み込んでいる。また、アッパーフレーム17は側断面で前向き凹状に湾曲しており、背もたれ板16における肩当て部16bの下部裏面には、アッパーフレーム17の下部が重なる厚肉状の下横長リブ44を形成している。アッパーフレーム17と背もたれ板16との取り付けは、強制嵌合やねじ止め、或いは接着等の適宜の手段を採用できる。
As shown in FIG. 8, the upper end of the
アッパーフレーム17との間には空間が空いているため、肩当て部16bは後ろ向きに沈むような状態に多少は弾性変形し得る。但し、背もたれ板16の肩当て部16bには上下の横長リブ42,43が存在するため剛性が高くなっており、このため、大きくは変形しない。これは、背もたれ板16が過度に変形しすぎると、却ってもたれ心地が悪くなるためである。
Since there is a space between the
本実施形態では、背支柱8aとアッパーフレーム17とロアフレーム18と前進用傾動フレーム20とがバックフレームを構成している。いうまでもないが、バックフレームの形態は自由に設定できる。背支柱は揺動フレームとは別体の構成とすることも可能であり、また、揺動フレーム等の部材は板金加工品でなくても良いことはいうまでもない。
In the present embodiment, it constitutes the
(4).まとめ
すでに説明したように、人が着座すると座2が下降して背もたれ板16の腰当て部が前進する。また、着座した人が背もたれ板16にもたれ掛かると、背もたれ板16は後傾動する。そして、背もたれ板16が側面視及び平面視で大きく弾性変形することにより、高いフィット性とクッション性とを確保できる。また、背もたれ板16で人の身体を直接に受ける場合であっても、前凸条37によって突き上げを受けることはない。
(4) Summary As already described, when a person is seated, the
ゴム状の性質を有する素材の場合、身体への当たりの柔らかさや柔軟性(弾性)に優れているが、例えばスリットの群を形成すると過度に広がり変形して、身体に対する支持機能が却って低下する虞がある。これに対して本実施形態では、ゴム状の性質を有しつつ凸条37,38を形成したものであるため、背もたれ板16が過度に広がり変形することはなく、使用者は快適なもたれ心地を体感することができる。
In the case of a material having a rubber-like property, it is excellent in softness and flexibility (elasticity) to the body, but for example, when a group of slits is formed, it is excessively spread and deformed, and the support function to the body is reduced instead. There is a fear. On the other hand, in the present embodiment, the
ところで、ロッキング椅子では、背もたれにもたれ掛かったとき、人の臀部と座との相対位置は一定であるのに対して座と背もたれとが離反する傾向を呈することに起因したいわゆるシャツ捲れの現象が生じることが多いが、本実施形態では、ロアフレーム18が平面視で前向き凹部状でその後部が前進用傾動フレーム20に連結されているため、着座した人が背もたれ板16にもたれ掛かる、ロアフレーム18は側面視で前傾する傾向を呈して、背もたれ板16も下降する傾向を呈しており、このため、座2と背もたれ板16との相対距離が大きくなることを防止または抑制して、シャツ捲れの現象を防止または著しく抑制できる利点がある。
By the way, in a rocking chair, when leaning against the backrest, the relative position between the human buttocks and the seat is constant, whereas the so-called shirt-spinning phenomenon is caused by the tendency of the seat and the backrest to separate. it often occurs, in the present embodiment, since
なお、本実施形態の背もたれ板16はその前面を露出した状態にしているが、図5(C)に示すように、背もたれ板16の前面に薄い可撓性の表面板45を重ねることや、図5(C)に二点鎖線で示すように、背もたれ板16の前面にクッション層46をインサート成形等の適宜手段で設けることも可能である。もちろん、表面板45とクッション層46とを併用することも可能である。背面は露出したままでも良いし、カバーを設けても良い。
In addition, although the
本実施形態のように背もたれ板に適用する場合、背もたれ板の上部は、その左右中間部のみをアッパーフレーム17に取り付けても良い。また、背もたれ板をその上端よりもある程度下方の部位においてアッパーフレーム17に取り付けることにより、アッパーフレーム17よりも上方の部分を自由端となし、人がもたれ掛かるとこの自由端の部位がその付け根を中心にして後方に倒れ変形するように構成することも可能である。
When the present invention is applied to a backrest plate as in the present embodiment, only the left and right intermediate portions of the upper portion of the backrest plate may be attached to the
背もたれ板16の腰当て部16aを強制的に押すランバーサポートを設けることも可能であり、本実施形態の背もたれ板16は容易に変形するため、ランバーサポートを有する椅子に適用するとその価値がより一層発揮される。
It is also possible to provide a lumbar support that forcibly pushes the
(5).他の実施形態
図9及び図10では、他の実施形態を示している。この実施形態では、背もたれ板は符号48で表示している。図9のうち(A)に示す例では、表裏に凸条49を形成した場合において、前凸条49よりも裏凸条49の高さを高くしており、(B)に示す例では前面のみに凸条49を形成している。
(5). Other Embodiments FIG. 9 and FIG. 10 show other embodiments. In this embodiment, the backrest plate is denoted by
(C)に示す例では、背もたれ板48の前面には溝条50を形成して、裏面には凸条49を形成している。(D)に示す例では、背もたれ板48の表面には縦凸条49を形成して、裏面には縦凸条49と横凸条50との群を形成している。この場合、裏面の横凸条51を平面視凹状に形成することにより、背もたれ板48の撓み易さが縦方向と横方向とで変わるように設定している。一点鎖線で示すように、前面にも横長の横凸条51を形成することは可能である。(E)に示す例では、背もたれ板48の表面には細幅で高さの高い凸条49を形成し、裏面には高さが低くて幅広の凸条49を形成している。
In the example shown in (C), a groove 50 is formed on the front surface of the
(F)(G)に示す例では、背もたれ48の表裏に円形等の突起の群を形成している((G)は(F)のG−G視断面図である。)。突起52の形状は、角形等の手段の形態を採用できる。
In the example shown in (F) and (G), a group of protrusions such as a circle is formed on the front and back of the backrest 48 ((G) is a cross-sectional view taken along line GG in (F)). The shape of the
図10のうち(A)(B)に示す例では、背もたれ板48の前面に縦横の格子状凸条49を形成しており((B)は(A)のB−B視断面図である)、(C)に示す例では、背もたれ板48の前面に斜め格子状の凸条49を形成している。(D)に示す例では、背もたれ板48の前面に縦凸条49を形成して裏面には横長凸条49を形成している((E)は(D)のE−E視断面図である。)。(F)(G)に示す例では、凸条49は背もたれ板48の周縁よりも内側に形成されており、かつ、(G)に示す例では、凸条49は断続的に形成されている。
In the example shown in FIGS. 10A and 10B, vertical and horizontal grid-
以上の各例は背もたれ板を一体構造とした場合であったが、図10(H)(I)ではインサート成形法や二色成形法、ある対は接着等によって複合構造とした例を示している。このうち(H)に示す例では、平板状の基層48aと凸条49を有する凹凸層48bとが一体化されている。凹凸層48bは、ゴム状素材又はエラストマー等の純然たるゴム素材と成すのが好ましい。(I)に示す例では、凸条49のみをゴム状素材で形成している。
Each of the above examples was a case where the backrest plate was an integral structure, but FIGS. 10 (H) and (I) show an example in which a composite structure is formed by an insert molding method or a two-color molding method, or a pair is bonded or the like. Yes. Among these, in the example shown in (H), the
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。
(6). Others The present invention can be embodied in various ways other than the above embodiment .
2 座
3 背もたれ
8 揺動フレーム
8a 背支柱
11 リンク(後部支持リンク)
13 リンクの下端を連結している第4支軸
15 第1ばね手段としての圧縮コイルばね
16 背もたれ板
17 アッパーフレーム
18 ロアフレーム
35 第2ばね手段の一例としての前部ねじりばね
2
13 front torsion spring as an example of a fourth supporting
Claims (3)
人が腰掛けると、前記リンクが前記第1ばね手段とは異なる第2ばね手段に抗してその下端の連結部を中心にして後傾することで前記座が下降し、人が座から立つと、前記リンクが前記第2ばね手段にてその下端の連結部を中心にして戻り回動して座は元の状態に上昇する、
椅子。 And the rear is supported by a link in a side view after leaning posture seat, a member bottom end is connected before Symbol link comprises a backrest to the rear tilt against the first spring means,
When a person sits down, the link descends around the connecting portion at the lower end against the second spring means different from the first spring means, and the seat descends, and the person stands up from the seat , seat the link is rotated back about the connecting portion at the lower end by the second spring means you increase the original state,
Chair.
請求項1に記載した椅子。 The backrest person tilts rearward against the first spring means and leaning people multiplied waist without tilted rearwards be sitting in a chair,
The chair according to claim 1.
請求項1又は2に記載した椅子。 The rotation limit of the link is restricted by hitting the member on which the link is supported,
The chair according to claim 1 or 2.
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