JP5552243B2 - 金属酸化物微粒子 - Google Patents
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Description
〔1〕 後述の式(I)で表わされる化合物を30重量%以上含有する表面修飾剤で処理されてなる、金属酸化物微粒子であって、表面処理される金属酸化物微粒子が、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、及びアルミナからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、前記表面修飾剤の処理量が表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して100〜300重量部である、金属酸化物微粒子、
〔2〕 前記〔1〕記載の金属酸化物微粒子とオルガノハイドロジェンシロキサンとを反応させて得られる、シリコーン樹脂組成物、
〔3〕 前記〔2〕記載のシリコーン樹脂組成物を含有してなる、光半導体素子封止材料、ならびに
〔4〕 前記〔2〕記載のシリコーン樹脂組成物、あるいは前記〔3〕記載の光半導体素子封止材料を用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置
に関する。
で表わされる化合物が好ましい。
で表わされる化合物、及び式(III):
で表わされる化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、上記で表わされオルガノハイドロジェンシロキサン、及び表面修飾剤中の式(I)で表わされる化合物におけるR1は芳香族骨格を有さないため、得られる組成物が耐光性に優れるものとなる。なお、本明細書において、オルガノハイドロジェンシロキサンとは、オルガノハイドロジェンジシロキサンやオルガノハイドロジェンポリシロキサン等、低分子量化合物から高分子量化合物までの総称とする。
金属酸化物微粒子の平均粒子径とは、金属酸化物微粒子の一次粒子の平均粒子径のことであり、透過型電子顕微鏡TEMにて、画像に映った粒子100個の直径を測定し、それらの平均値を平均粒子径とする。
ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算にて求める。
酸化ジルコニウムの水分散液(固形分濃度40重量%、平均粒子径7nm)0.81gをエタノール3gで希釈した後、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.89g(3.8mmol)(表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して275重量部)をイソプロピルアルコール10gに溶かした溶液を加え、室温(25℃)で20時間攪拌した。その後、溶媒を減圧下で留去して、7-オクテニルシリル基が表面に結合した酸化ジルコニウム粒子を含むオイル(透明)が得られた。表面処理後の酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は7nmであった。
実施例1において、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.89g(3.8mmol)を用いる代わりに、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.44g(2.0mmol)(表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して136重量部)とヘキシル(トリメトキシ)シラン0.39g(2.0mmol)を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行い、7-オクテニルシリル基とヘキシルシリル基が表面に結合した酸化ジルコニウム粒子を含むオイル(透明)が得られた。表面処理後の酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は7nmであった。
実施例1において、酸化ジルコニウムの水分散液0.81gを用いる代わりに、シリカの水分散液(固形分濃度40重量%、平均粒子径10nm)0.81gを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行い、7-オクテニルシリル基が表面に結合したシリカ粒子を含むオイル(透明)が得られた。表面処理後のシリカ粒子の平均粒子径は10nmであった。また、7-オクテニル(トリメトキシ)シランの使用量は、表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して275重量部であった。
実施例1において、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.89g(3.8mmol)を用いる代わりに、ブテニル(トリメトキシ)シラン0.67g(3.8mmol)(表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して207重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行い、ブテニルシリル基が表面に結合した酸化ジルコニウム粒子を含むオイル(透明)が得られた。表面処理後の酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は7nmであった。
実施例1において、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.89g(3.8mmol)を用いる代わりに、ビニル(トリメトキシ)シラン0.56g(3.8mmol)(表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して173重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行い、ビニルシリル基が表面に結合した酸化ジルコニウム粒子を含むオイル(白濁)が得られた。表面処理後の酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は7nmであった。
実施例1において、7-オクテニル(トリメトキシ)シラン0.89g(3.8mmol)を用いる代わりに、p-スチリル(トリメトキシ)シラン0.85g(3.8mmol)(表面処理される金属酸化物微粒子100重量部に対して262重量部)を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行い、p-スチリルシリル基が表面に結合した酸化ジルコニウム粒子を含むオイル(微量の白濁)が得られた。表面処理後の酸化ジルコニウム粒子の平均粒子径は7nmであった。
得られた表面処理後の金属酸化物微粒子を含むオイルを、トルエン、ヘキサン、イソプロピルアルコールの各溶剤中に、微粒子濃度が2重量%となるように添加して攪拌後、得られる溶液が透明な状態になるものを「○」、半透明な状態になるものを「△」、白濁するものを「×」とした。
得られた表面処理後の金属酸化物微粒子を含むオイルのトルエンへの溶解−濃縮を3回繰り返した際に、溶液状態を目視で観察し、凝集することなく透明な溶液状態であるものを「○」、凝集して白濁したものを「△」とした。
実施例1の表面処理後の酸化ジルコニウム粒子を含むオイル0.4g(オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対してジルコニウム粒子3.4重量部)、トルエン10mL、オルガノハイドロジェンポリシロキサン〔式(III)中のR3が全てメチル基、c=約50で表わされる化合物、平均分子量4000、SiH基当量0.4mmol/g〕3.1gの混合物に、ヒドロシリル化触媒として白金−ジビニルシロキサン錯体溶液(白金濃度2重量%)3μL(オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して2.0×10-3重量部)を加えて、80℃で30分間攪拌した。その後、溶媒を減圧下で留去して、表面処理後の酸化ジルコニウム粒子が分散したシリコーン樹脂組成物を得た。
実施例5において、実施例1のオイル0.4gを用いる代わりに、実施例2のオイル0.4gを用いる以外は、実施例5と同様にして反応を行い、表面処理後の酸化ジルコニウム粒子が分散したシリコーン樹脂組成物を得た。表面処理後の金属酸化物微粒子の含有量は、オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対してジルコニウム粒子7.2重量部であった。
実施例5において、実施例1のオイル0.4gを用いる代わりに、実施例3のオイル0.4gを用いる以外は、実施例5と同様にして反応を行い、表面処理後のシリカ粒子が分散したシリコーン樹脂組成物を得た。表面処理後の金属酸化物微粒子の含有量は、オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対してシリカ粒子3.4重量部であった。
実施例5において、実施例1のオイル0.4gを用いる代わりに、実施例4のオイル0.4gを用いる以外は、実施例5と同様にして反応を行い、表面処理後の酸化ジルコニウム粒子が分散したシリコーン樹脂組成物を得た。表面処理後の金属酸化物微粒子の含有量は、オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対してジルコニウム粒子3.1重量部であった。
実施例5において、実施例1のオイル0.4gを用いる代わりに、比較例2のオイル0.4gを用いる以外は、実施例5と同様にして反応を行い、表面処理後の酸化ジルコニウム粒子が分散したシリコーン樹脂組成物を得た。表面処理後の金属酸化物微粒子の含有量は、オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対してジルコニウム粒子3.5重量部であった。
各シリコーン樹脂組成物で青色LED素子をポッティング封止し、100℃で30分、次いで150℃で1時間加熱し樹脂を完全に硬化させて、LED装置を作製した。得られたLED装置に300mAの電流を流し、試験開始直後の封止樹脂の状態を目視で観察後、LED素子を点灯させた状態で放置し、300時間経過後の封止樹脂の状態を同様に目視で観察し、変化がないものを「○」、変色したものを「×」とした。
各シリコーン樹脂組成物の波長450nmにおける光透過率(%)を、分光光度計(U−4100、日立ハイテク社製)を用いて測定して、光透過性を評価した。なお、測定用サンプルは、光散乱の影響が及ばないように、2枚のガラス板にマッチングオイルと、各シリコーン樹脂組成物を挟んだものを用いた。
Claims (6)
- 表面処理後の金属酸化物微粒子の平均粒子径が1〜100nmである、請求項1記載の金属酸化物微粒子。
- 請求項1又は2記載の金属酸化物微粒子とオルガノハイドロジェンシロキサンとを反応させて得られる、シリコーン樹脂組成物。
- 請求項3又は4記載のシリコーン樹脂組成物を含有してなる、光半導体素子封止材料。
- 請求項3又は4記載のシリコーン樹脂組成物、あるいは請求項5記載の光半導体素子封止材料を用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置。
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